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雑誌名 東西南北 : 和光大学総合文化研究所年報

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(1)

学生実行委員 連続ティーチインにスタッフとして 参加して (ティーチインを終えて) ‑‑ (緊急ティー チイン@和光大学 震災・脱原発を考える) ‑‑ (第3 回ティーチイン 職と労働 : 震災後を生きのびる労 働のかたち)

著者 渡辺 美里

雑誌名 東西南北 : 和光大学総合文化研究所年報

巻 2012

ページ 277‑278

発行年 2012‑03‑19

URL http://id.nii.ac.jp/1073/00001294/

(2)

学生実行委員 ──────────────────────────────

連続 ティーチインにスタッフとして 参加 して 渡辺美里 科目等履修生

毎日通うこの和光大学が、大学らしく機能することが学生にとって必要である し、和光らしい「自由」が固守されることは、これからの大学存続に大きく影響 するだろう。そのようなことを、私は今回の「連続ティーチイン@和光大学 (以 下、ティーチイン) 」を通じて大きく感じた。

3 . 11の影響も伴ったことから授業開始が約 1 カ月延び、閑散としていた大学で、

それも18時以降、学生の入構を禁止するという措置が取られた学内で、教員同士 が有志で集まり、脱原発系イベントを企てようという姿勢はいかにも和光らしい と感じたし、大学としての和光が活性化しているように思えた。

そんなティーチインに私が実行委員として参加するきっかけとなったのは、堂 前先生からの一本の電話であった。馴染みのない A 棟 9 階の U 学科資料室のドア を叩くとそこには、バスケットでいえばドリームチーム、野球でいえばオールス ターのような、学内でのご活躍をいつも目にする教員たち

1)

が机を囲み、打ち合 わせを進めていた。

その日の打ち合わせで、私は今回のティーチインのフライヤー制作を担当させ ていただくことになり、また広報企画の一環として編成された、向井先生率いる

屋台班 でカレーやチャイを振る舞うスタッフとして動くこととなった。

屋台班は、当日の昼休みやティーチインの休憩時間などに和光銀座と会場近く に屋台を設

しつら

え、カレーとチャイをお手頃価格で提供し、チラシを配って宣伝活動 をした。2010年ものだというのに値段が下げられていた福島県産のお米を使用し、

ほうれん草カレー、豆カレー、加藤先生お手製のココナッツカレーなど豊富なメ ニューを用意した甲斐もあり、カレーは大盛況のうちに完売となった。なにより

「屋台、やりたい」という学生が多く現れてくれたことが今回のティーチイン自 体の財産にもなったと思う

2)

さて、今回の原稿依頼を頂いておきながら、このようなことを書くのは本当に

緊急ティーチイン@和光大学:震災・脱原発を考える──

277

──────────────────

1)ここで私が言う いつも目にする教員 とは、私の独断と偏見的な見方であり、今までの学生生活 の中で関わったことのある教員や、活躍を目の当たりにしたことのある教員たちを指している。決 して他の教員が「活躍していない」とは思っていない。

2)蛇足ではあるが、やはりどのようなイベントを企画するときも、運営する側の人間が同じ専門性や

思想の持ち主のみで構成されていてはつまらない。どのようなチームにも「種の多様性」は必須で

あることもティーチインを通じて感じたことのひとつである。

(3)

気が引ける思いだが、私は今まで、世の中、またメディアに対して「信用」とい う言葉をいいように使いまわし、自ら問い、考え学ぶことを無意識に避けていた。

根拠も持たず、また追おうともせず、ニュースの報道を信用することが正しさで あると思い込み、鵜呑みにしていたこともあった。

3 . 11直後も、その後もしばらくの間、フクシマはどこか遠い別の世界のことの ように感じていたし、テレビ番組の芸能人スキャンダルと同じような切り取り方 で報道される原発事故に対しても危機感は持てず、いつもの番組のいつものキャ スターが、いつもと同じように口を動かしているだけのように見えた。

であるから、原発事故が原因で放射能が拡散し各地での検出が続いているなど の現状について、特に危機感を持ち合わせない、また関心が薄れてきている国民 が存在することは今でも仕方ないことだと思う。実際に私も原子力発電に対して、

「電気のために原発は必要なのだろうし、リスクを背負っているのは原発だけで はない。放射能が身体に及ぼす影響について恐怖心はあるが、毎日を過ごすうえ で自分には関係ない」と、無意識に思っていた。

しかし、今回のティーチインを筆頭に、一度きっかけを掴んでしまったら、た だ右から左へ流れていただけのモノクロの情報が、カラーを帯びて視られるよう になり、いつものニュースを見るのもラジオを聞くのも、新聞や本を読むのも人 の話を聴くのも、今までよりずっと自分の知的欲求を駆り立てられることに気付 く。

原子力発電は、到底 世界最高水準の最先端科学技術 と呼べるものではない。

人間が出入りしメンテナンスや修理修復作業をすることが想定されて作られたと は思えないような複雑な構造を持ち合わせる原子炉建屋。そこには労働者が常に 被曝させられながら作業を遂行しなければいけない実態がある。これは、技術の 範疇と限界を完全に無視した果ての結果であり、もはや夢の技術でもなんでもな い。

私は今回のティーチインを機に、脱原発デモに参加したり、関連のシンポジウ ムに参加したり、またティーチイン実行委員の中から 放射線測定班 を結成 して和光大学内数十カ所の地点で放射線を測定

3)

するなどし、そして現在の原発 事故問題や放射能汚染基準などの情報に対して違和感や抵抗感を持つようになっ た。次回は朝まで議論したいところである。このようなきっかけを与えてくれた ティーチインと和光大学にお礼を申し上げるとともに、これからも「自由な研究 と学習の共同体」が可能となる和光が存在し続けてほしいと願うばかりである。

[わたなべ みさと]

278

──和光大学総合文化研究所年報『東西南北2012』

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3)2011年10月18日、アロカ社製のガイガーカウンターを用いて測定したが、いわゆる ホットスポッ

ト と呼ばれるような高放射線量の地点は確認されなかった。

参照

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