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分裂酵母テロメア長制御における SUMO 化修飾と Rif1 機能の関係の解明

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Academic year: 2022

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分裂酵母テロメア長制御におけるSUMO化修飾とRif1 機能の関係の解明

著者 藤澤 志帆

URL http://hdl.handle.net/10236/00025281

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2015 年度 修士論文要旨

分裂酵母テロメア長制御における SUMO 化修飾と Rif1 機能の関係の解明

関西学院大学大学院理工学研究科 生命科学専攻 田中研究室 藤澤 志帆

【研究目的】テロメアはテロメアリピートと呼ばれる繰り返し配列とその配列に結合するシェルタリン 複合体で構成されており、染色体末端を保護する機能を持つ。分裂酵母において、シェルタリン構成タ ンパク質の一つであるTpz1はSUMO化修飾を受ける。SUMOは真核生物で高度に保存されたタンパク質 翻訳後修飾因子の一つで、標的タンパク質の構造・局在の変化や安定化に関与している。Tpz1にSUMO 化を消失させるアミノ酸置換(tpz1-K242R)を導入すると、テロメア伸長が起こり分裂酵母CST複合体であ るStn1-Ten1複合体のテロメア局在が顕著に減少する。ヒトCST複合体はテロメア一本鎖DNAに結合する ことでDNAポリメラーゼα(Polα)をテロメアへリクルートすると考えられているが、分裂酵母においても その機構が保存されているかは不明である。卒業研究において、tpz1-K242R株でテロメア構成タンパク 質をコードするrif1+遺伝子を消失すると(tpz1-K242R rif1Δ株)、テロメアが相乗的に伸長することを見い だした。しかし、その分子機構は不明のままである。また、当研究室においてyeast two-hybrid法にてRif1 とSUMO E3リガーゼPli1の相互作用が見いだされた。そこで、本研究ではテロメア長制御におけるRif1 機能の解明及びRif1とPli1の関係の解明、さらにPolαとStn1-Ten1複合体の関係の解明を目的とした。

【実験方法】1. Tpz1のSUMO化とRif1機能の関係:Rif1発現プラスミド及び内在性rif1のC末端領域もし くはPP1(Protein phosphatase 1)結合ドメイン(PP1 BD)に変異を導入し、サザンブロッティング法にてテロ メア長を評価した。また、内在性rif1のC末端及びPP1 BDの変異株を用い、Rif1のテロメア局在に及ぼす 影響をChIP-qPCR法にて評価した。さらに、tpz1-K242R rif1Δ株で見られたテロメアの過剰伸長が相同組 換えに依存する現象かどうかを、相同組換えタンパク質をコードする遺伝子を欠損させ検証した。2. Rif1 とPli1の関係:Rif1とPli1が内在性タンパク質レベルでも相互作用するかを、免疫沈降法にて検証した。

さらに、Rif1及びPli1の各々が互いのテロメア局在に影響を及ぼすかをChIP-qPCR法にて評価した。3.

PolαとStn1-Ten1複合体の関係:PolαとStn1-Ten1複合体が相互作用するかを免疫沈降法にて検証した。

【実験結果と考察】1. Rif1発現プラスミド及び内在性rif1のC末端を欠損すると、テロメアの過剰伸長が 見られた。一方、PP1 BDへの変異導入では、内在性rif1に変異を導入した時のみテロメアの過剰伸長が 見られた。Rif1のテロメア局在はC末端欠損によりその局在がほぼ完全に失われた。一方、PP1 BDの変 異株では顕著な変化が見られなかった。近年、Rif1がC末端を介して多量体を形成することが示唆され ていることより、C末端を介した多量体形成がテロメア長制御及びテロメア局在に重要であることが示 唆された。また、Rif1によるPP1のテロメアへのリクルートもテロメア長制御に重要であることが示唆 された。一方、組換えタンパク質をコードする遺伝子を欠損してもtpz1-K242R rif1Δ株のテロメア長に影 響を及ぼさなかった。よって、tpz1-K242R rif1Δ株のテロメア過剰伸長は相同組換えに依存せず、テロメ ラーゼ活性に依存することが示唆された。2. 免疫沈降法により検証を行っているが、未だPli1とRif1の 相互作用の検出に至っていない。Rif1及びPli1のテロメア局在は、pli1破壊株ではRif1のChIP-qPCRの結 果が安定せず、確かなデータが得られていない。一方、rif1破壊株ではPli1のテロメア局在に影響を及ぼ さなかった。以上より、Rif1及びPli1の各々が互いのテロメア局在に影響を及ぼさないことが示唆された。

3. 免疫沈降法により、PolαとStn1との相互作用の検出に成功した。しかしその際、PolαとTen1との相互

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作用は確認できなかった。一方、Stn1とTen1の相互作用は同様の方法により確認できた。以上より、Polα が単独のStn1と相互作用する可能性、Stn1とTen1の量比が影響して相互作用が確認できない可能性、免 疫沈降法ではPolαとStn1-Ten1複合体の相互作用は確認できない可能性が考えられた。

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