震災廃棄物等対策実施マニュアル
日野市クリーンセンター 施設課
ごみゼロ推進課
震災廃棄物等対策実施マニュアル
日野市 : 都心から西へ約40km
2日野市の規模
人 口 178,543人 世 帯 82,180世帯 面 積 27.53k㎡
平成25年4月1日現在
可燃性粗大ごみせん断設備 30t/5h・・・1基
焼却炉 220t/日・・・(110t/24h×2炉)
不燃ごみ破砕機 50t/5h・・・1基
汚泥再生施設 20kl/日
クリーンセンター の概要
設備
クリーンセンター内人員 ごみ収集
戸別収集
可燃ごみ 20台・不燃ごみ 10台
資源物20台
し尿 浄化槽 2台・5台
敷地面積 約29 , 000㎡
職員 36 人
委託 20 人
業務委託
1.日野市地域防災計画との関係
マニュアル 作成にあたって
2.マニュアルの位置付け
• 防災計画に基づき作成
• ワークショップの成果物としてクリーン センターを中心に作成
• 見直し
• 内部資料としての位置付け
マニュアルの構成
1.総論
2.震災廃棄物等の処理に係る基本方針 3.組織体制と業務概要
4.各係の業務内容
マニュアルの概要
被害想定
東京都環境局より開催された震災発生時のがれき処理 に関するワークショップにおいて示された数値(東京都環 境局(平成 24 年 4 月策定))を使用し、想定する地震につい ても多摩地域で申し合わせたものを使用。
1.多摩直下地震(M7.3)
2.被害想定の見直し
立川断層帯地震を想定
理由 • 改定予定の日野市地域防災計画に合わせる
• より大きな被害を想定
• がれき・粗大ごみ
震災廃棄物
2.通常のごみ
• 生活ごみ
可燃、不燃、有害ごみ、粗大ごみ
缶、びん、ペットボトル、発泡スチロール、紙類、古布
3.し尿
• 通常のし尿 • 避難所・仮設トイレのし尿
• 避難所のごみ • 事業系ごみ(少量排出事 業所)
1.震災廃棄物
対象廃棄物
対象業務の範囲
震災時に排 出される廃 棄物
震 災 廃 棄 物 等 と し
て処理 通常ごみ 生活ごみ・避難所ごみ・事業ご
み
し尿 通常のし尿・避難所のし尿 震災廃棄物 がれき・粗大ごみ
大規模事業者以外の建物の解体 撤去に伴う廃棄物
産 業 廃 棄 物 と し て処理
大規模事業者建物の解体に伴う廃棄物
道路等の公共施設・公共機関建物の解体に伴う 廃棄物
【基本的に自己責任を求めるもの】
【本市が処理を行うことを想定するもの】
国庫補助の対象
(単位:トン)
損壊
状況 倒壊棟数
解体見込 棟数
がれき 発生量
コンクリー
トがら 木くず 金属くず その他
(可燃)
その他
(不燃)
全壊
2,476 2,476 321,731 225,623 27,196 15,363 6,683 46,866半壊
5,086 2,543 385,757 280,988 27,056 19,998 7,203 50,512焼失
1,473 1,473 33,369 19,659 1,697 562 318 11,134合計
9,035 6,492 740,857 526,270 55,949 35,922 14,203 108,512【がれき発生量の推計結果】
震災廃棄物の処理推計
0 0 0 2 474 50
0
0 6
0 1 0 2
13 11 1 22
0 0 76
0
10 20 526 56 36
その他(不燃)
木くず 金属くず
100
コンクリートがら
0 90
14 109 90
0 526
その他(可燃)
109
554 6 7
G 焼→最
0 56
0
29 129 712 29
0 0
29
7 14
F 破→再 A 解→集 B 集→破 C 集→再 D 破→焼 E 破→最
(単位:千トン)
0
再資源化率(%)
H 焼→再
計
78.7 741
53
がれきの処理工程
がれき処理のシュミレーション
○処理・処分の量・率
○処理能力
○保管・仮置場面積 量 千トン
再資源化
率 % 78.7%
最終処分
134
焼却処理施設
再資源化施設等 最終処分場必要処理能力 処理量
トン/日
千トン 29 583
134 29
一次集積場・仮置場
741
149
集積場・仮置場・仮
設処理施設スペース 16 ha
32 648 712
3.9%
18.1%
583
焼却処理
2,470 791
破砕・選別施設
処分量及び処理能力
1. 衛生的な処理 2. 迅速な処理
3. 計画的な処理
4. 環境に配慮した処理 5. リサイクルの推進
6. 安全作業の確保
震災廃棄物等に係る基本方針
総 務 対 策 部
副 部 長 ク リ ー ン セ ン タ ー 長 部 長 環 境 共 生 部 長 環 境 対 策 本 部
清 掃 班
( ご み ゼ ロ 推 進 課 長 )
事 業 班 ( 施 設 課 長
)
処理施設担当 処理施設チーム 業務計画チーム 収集担当
災害廃棄物担当
ごみ収集 し尿収集チーム 仮設トイレチーム 総務担当 総合調整・業務計画
チーム
対外交渉・市民広報 チーム
仮置場チーム 解体撤去チーム
事業チーム
組織体制
担当 業務内容
総合調整・業務計画チーム
1 震災廃棄物等対策全体の進行管理 2 震災廃棄物等処理実施計画の策定
3 各担当の総括及び災害対策調整会議の運営管理 4 災害対策班との連絡調整
5 災害廃棄物等対策関係情報の集約 6 職員の参集状況の把握と配置
7 国・東京都及び多摩地域市町村等との連携
対外交渉・市民広報チーム
1 震災時の廃棄物対策の市民周知(出し方、分け方)
2 市民からの相談・苦情受付
3 派遣職員、燃料、収集運搬車両等機材物資の調達(支援要請等)
ごみ・し尿収集チーム
1 ごみ収集運搬の管理 2 収集運搬車両の手配 3 し尿収集運搬の管理 4 不法投棄防止
仮設トイレチーム
1 仮設トイレの設置・維持管理 2 災害用携帯型簡易トイレの運用事業チーム
1 事業者指導 2 産業廃棄物管理
3 適正処理困難物・有害廃棄物管理 4 不法投棄防止
業務計画チーム
1震災廃棄物発生量の算定
2 収集運搬車両・処理施設能力の算定及び手配 3 仮置場の必要箇所・面積算定
仮置場チーム
12 仮置場の運営仮置場搬入許可証の発行解体撤去チーム
1 解体撤去
2 解体撤去の実施
3 関係部署との・関係団体との連携・協力
処理施設チーム
1 クリーンセンター施設復旧 2 代替処理施設の確保各チームの業務内容
マニュアル
作成にあたっての課題!
1. 庁内での合意
2. 緊急輸送道路の確保 3. 下水処理場への搬出
4. 仮置場
5. 協定の締結 6. 施設の復旧
課題
1.庁内での合意
• 防災安全課・・・地域防災計画
• 緑と清流課・・・公園の使用(仮置場)
• 道路課・・・輸送路の確保
関係部署との協議
2.緊急輸送道路の確保
クリーンセンターへの運搬ルートとして 最重要となる都道503号線
最優先は国道20号バイパス・中央自動車道
● 浅川沿いの搬入ルートも多摩川沿いのルートも503号 線を 利用するため周辺の建物やモノレール等の倒壊が 起きた場合には、復旧するまでは通常の運搬収集もで きなくなる可能性がある
● 道路復旧時の優先順位の確認
どこまでが国や都道府県で対応できるのかの確認
クリーンセンター 国道20号バイパス
都道503号線 多摩モノレール
中央高速
3.下水処理場への搬出
収集車の確保 処理量の把握
収集体制の確立
支援体制し尿収集運搬処理
し尿収集予測量
対象人口 想定排出量(1日 )
通常汲み取り世帯 800世帯 21㎘
避難所 40,000人 60㎘
合計 81㎘
※1 通常汲み取り世帯の人口は、平成23年度実績
※2 多摩直下型地震による想定避難人数
し尿収集車1.8㎘積載車で1日45回、1台3回として約15台必要に なる。汚泥再生施設の処理能力は20㎘/日。
残り61 ㎘は、東京都水再生センターへ処理の協力を依頼する。
(東京都と締結済)
4.仮置場の選定
現状では広い運動場等は避難所として使用の ため困難
(一時仮置き場で約16㌶必要)
浅川河川敷や多摩川河川敷の利用
(国土交通省の許可要)
合流点手前の一部は使用可
地域防災計画の中で避難所や避難場所として使用 予定になり仮置き場としての確保は困難なため、
市内の野球場や公園の一部の利用を想定して作成
クリーンセンター
国道20号バイパス 都道503号線
多摩 モノレール
水再生センター
は鉄板
がれき 鉄
可燃 ソファー ガラス
タイヤ洗い場
ベッド 家電・
テレビ
自転車
その他
仮置場のイメージ
入口
出口
仮置き場で必要なもの
70m×70m=4900㎡の面積で1.5m×6mの敷鉄板 約70枚~80枚が必要となり、1枚48円/日として 年間 約190万円のリース料が発生する。
フェンスの枚数は2m×2mで約140枚必要にな る。
敷き板・フェンス・ガードマンボックス等
仮置き場でのイメージ
消 火 活 動 や 延焼防止
発火防止や温度 上昇防止
可燃
木くず 2m 以 ごみ 最 大 で 5m ま 上
ガス抜き管 ガス抜き管
市内の仮置き場としては広いスペースの確保は
困難なので利用できるスペースの範囲で積み上
げを行う(積み上げの高さに関係なく山と山の
間は2m以上とする)
腐敗性有機物 を含む指定廃 棄物等
最大 2 mまで
現地盤
雨水排除 側溝
土壌層
遮水シート
ガス抜き管 覆 土 又 は 通 気
性 防 水 シ ー ト による覆い
腐敗性有機廃棄物の積み上げ
5.協定の締結
施設再開に向けた燃料及び薬品等の確保
仮置き場での保護用鉄板、仮柵のリース等
人員・機材等の支援体制
6. 施設の復旧
施設の被害状況の確認
● 各施設の運転員は2人以上で被害状況を確認し、ダ メージが少なく運転 可能であれば再開に向けて準備 を進める。
● 各施設の燃料及び薬品等を確認し必要な場合は発注し 確保する。(通常は年間の運転計画の中で燃料等の 発注を行っている)
● 最終処分場の受け入れ状況を確認し、受け入れ可能で
あれ ば施設の運転を再開する。
クリーンセンター長
不燃ごみ処理施設担当技師 焼却施設担当技師
運転員
施設係長 施設課長
焼却施設運転委託責任者
汚泥再生施設担当技師
汚泥再生施設責任者 不燃ごみ処理施設責任者
運転員 運転員