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外国人のみた日本 現実の日本を知って (カルチャ ー・ショック)

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外国人のみた日本 現実の日本を知って (カルチャ ー・ショック)

著者 Augustine Osita Agbu, 椙山 貴史[訳]

権利 Copyrights 日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア

経済研究所 / Institute of Developing

Economies, Japan External Trade Organization (IDE‑JETRO) http://www.ide.go.jp

雑誌名 アジ研ワールド・トレンド

巻 127

ページ 45‑45

発行年 2006‑04

出版者 日本貿易振興機構アジア経済研究所

URL http://hdl.handle.net/2344/00005503

(2)

カルチャー・ショック 外国人のみた日本

現実の日本を知って

アウグスティン・オシタ・アブ

Augustine Osita Agbu 出身地:ナイジェリア・ラゴス

所属:ナイジェリア国際問題研究所上級研究員 日本滞在:2005 年 5 月〜 2006 年 3 月

日本社会に対する私の第一印象は︑﹁︵日本社会を︶知ろうとすればするほど︑かえって理解できなくなる﹂場合があることだ︒それは特に︑初めて来日する外国人にとっては無縁なことかもしれない︒私は初来日ではなく︑奨学生として五年前にも来日したことがあるからだ︒そのときにアフリカから来た同僚と私は︑日本の有名な観光地を訪れたり︑東京︑京都︑広島では立派なホテルにも宿泊できた︒その旅行を通して︑日本人が人をもてなす心に私は感銘を受けた︒だが︑現実の日本と日本人を知る機会は殆どなかった︒私が感じた印象をうまくお伝えできるか分からないが︑その伝統的な振る舞いは︑外国人には示されないことがあると思われる︒私が日本に到着したときは︑何もかもが期待通りであった︒成田空港では︑そこで会った陽気な婦人が私の質問に答えてくれたため︑目的地に行くバスにうまく乗車できた︒そのため日本の第一印象が良く感じられ︑有意義な滞在を期待した︒だが︑私の考えは間違っていたのか︒その答えを出すまでには︑数カ月とかからなかった︒賄い付きアパートの密閉されたような部屋に一人で二カ月ほど住んだが︑最悪であった︒日本人に対する前述した好印象に疑 問を持たざるを得なくなった︒当時私が接した日本人の多くが︑暖かく接してくれなかったことを理解できなかった︒たとえ微笑んでも︑挨拶しても彼らの反応はなかったため︑私に答えてくれた人を除き︑無視することにした︒多くの問題を抱えているアフリカの母国でも︑互いに微笑んだり︑挨拶を交わすことは当然のことだ︒しかし日本人の友人が︑﹁日本人とは文化的に物静かな人々だ﹂と私に言ってくれたことを思い出した︒その友人は私が経験した理由を説明してくれたのではないか︒だから私は寛大になることにし︑殆どの日本人は外国人に対して物静かな態度をとるのだ︑と考えるようにした︒ところが︑喜ばしいことが待っていた︒家族を日本に招く機会を得たのだ︒それは私の孤独感を和らげてくれるだろうが︑不安にもなった︒だが︑家族の来日に後悔するどころか︑日本の学校に私の無邪気な子供を入学させたことで︑生活は順風満帆となった︒嬉しいことに︑日本人は私の子供を可愛がってくれた!  その子供たちはまた︑私が日本人に接するきっかけをもたらしてもくれた︒子どもたちと一緒にいる限り︑今まで感じなかった微笑みや挨拶を私は受けることができた︒一夜にして子ども たちは学校でセレブとなり︑他の子どもたちとその親たちは︑私たちと一緒にいることを求めたが︑それは私たちの幸せを求めているかのようであった︒次第に私は注目されることが大好きになってしまった!私は日本人に対し︑親切で個性的であるとの印象をもって帰国できると思うが︑彼らは世界についてもっと知ってほしいとも感じる︒日本には国民のグローバルな気持ちを抑えてしまう︑目に見えない文化的な壁があると感じる︒外国人に対する誤解を解くためにも︑日本社会は開発途上国から肯定的な情報を更に取り入れるべきだ︒私は日本人の友人に対し友好的な関係を持ち︑祖国の学術大使として︑アフリカ︑特にナイジェリアに対するイメージを変えようとしてきた︒私の妻には︑ナイジェリア東部の料理やアフリカ織物の染色技術を紹介した日本人の友人もいる︒それらを通じて家族的な存在となった友人たちもできたが︑その絆は生涯にわたる強いものになると思う︒﹁世界は狭い﹂と言われるが︑﹁︵日本社会を︶知ろうとすればするほど︑かえって理解できなくなる﹂とも感じる︒現実の日本を知ったことは︑素晴らしい体験であった︒︵前海外客員研究員/訳=椙山貴史︶

45─アジ研ワールド・トレンドNo.127(2006.4)

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