中学校技術科の「ものづくり」の教授・学習過程における生徒の感情に関する研究
113
0
0
全文
(2) 目 次 論文要旨 第1章 緒論 一一一一…一一一……一………一…一一…一一…一…一一一一 1.1 技術科と技術科教育論. …一一一一一一一……一一……一一一一一一一…・. 1.2 中学校技術科における人間形成. 1.2.1 人間の心的活動. 一一……一一一一一一一一一一…一一一一一. 一…一一…………一一一一一一一……一一…一一. 1 1. 3 3. 一。一……一一一一…. 3. 1.2.3 人間の情報処理モデル 一一一一一一一……一一…一一一一一………. 3. 1.2.4 学校教育における人間形成 ………一一一一一…一一一一一一一一. 4. 1.2.5 教科における人間形成. 一一一………。一……一…一一……一. 6. 1.2.6 中学校技術科における人問形成 ……一一一一……一一一一一一一. 6. 1.2.2 心理学における認知・感情・意志の関係. 一一一一一一一…………一……一………一一一一一一…・. 7. 1.4 従来の研究 一一一…一……一一一…一一…一一一一………一一一……一一畠. 8. 1.5 本研究の概要. ……一一………一一一一…一…一一一……一一一一…一. 9. 参考文献 …一…一一一一……一一一一…一…一一…一一一一一一…………一. 10. 1.3 本研究の目的. 第2章感情の基本的枠組み一一一一…一一…一一一一……一一一一…一一. 12. 2ユ 感情の分類 ……一……一一…一一…一一………一一一一一一一一一一. 12. 2.2 情動理論. 13. 一一…一。一一一一一一一一一一…一一一一………一一…一一…. 2.3 本研究での感情 一一一一一一……一一………一一。一一一…一一一一一一・. 13. 2.4 感情と感性 一一一…一…一…一一一一…一…一一一……一一一一…一一. 14. 2.5 感情の育成 ……一一一一一一…一一一……一一………一一一一一一一. 16. 参考文献 一一一…一一一一一一…一…一…一……………一一一一一一一._…_. 17. 第3章 感情尺度による感情調査. 一一一一。一。一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一・. @19.
(3) 3.1 緒言一…一…一…一…一一一一……一一…一一一一…一一……一……… 19 3.2 感情尺度の作成 3.2.1 仮尺度の作成. …一一一…一一一一…一一一…一一一一…一…一一一… 19 …一一一……一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 20. 3.2.2 仮尺度の吟味 …一一……一……一一一一……一一一……一一一 22 3.2.3 最終尺度の決定. 一一一……一一一一……一一一……一一一……。一一 22. 3.2.4 領域別感情尺度. ……一一………一一一一………一一……一 25. 33 感情尺度による調査結果と考察. 一……………一一…一一一一…一 32. 3.3.1調査生徒の総計 一………………一一一一………一一…… 33 3.3.2 男女別による比較 3.3.3 学年別による比較. 一一一……一…………一…一一一……… 34. …一一………一一…一一一一一一一……一… 36. 3.3.4 領域別による比較 一一一……一一……一一一……一一一……一一一38. 3.3.5 木材加工領域における設計・製作の自由度別による比較…46 3.3,6 指導の前後別による比較. 一. 3.4 結言 一……一一一一一……一一一…一…. 第4章 表情分析による感情調査. 一一 49 52. ………一。一一一……一一……一 53. 4.1緒言 一一……………一…一…一……………一一……一一…一一53 4.2 表情分析法 一一一一………一一一一…一…一……一一。……一一……一 53 4.2.1 喜び. ……………一一一一一一…一一一……一一一一一…一……… 54. 4.2.2悲しみ …一一…一…一…一…一…一一…一…一……一一一一一一… 55 4.2.3 恐怖. 一一一一……………一一……一一一一一………一一一一……・56. 4.2.4 嫌悪 …一一………一一…一……一一一一…一……一……一…一57. 4.2.5 驚き 一一…一一一一一……一一一…. 58. 4.2.6怒り …一一一一…一………一一…一一……一…一一一一……… 59 4。2.7 表情分析での留意点 ………一一…一…一一一一…一。……… 61.
(4) 4.2.8 表情分析法の一一覧表 一一一一……一一一…一…一一一一一…一…. 4.3 表情分析法による生徒の表情の分析結果と考察 一一一一…一一一一 4.3ユ 授業の分析. 一一一…一一…一一一一一一…鳳唱一…一剛……鞠廟一隔縣艦.. 61. 63. 63. 4.3.1.1 授業例その1. 63. 4.3.1.2 授業例その2. 67. 4。3.1.3 授業例その3. 69. 4.3.1.4 授業例その4. 71. 4.3.L5 授業例その5. 73. 4.3.1.6 授業例その6. 75. 4.3.1.7授業例その7. 76. 43.1.8 授業例その8. 79. 43。L9 授業例その9. 81. 43.1.10. 授業例その10 一一一…一一一……一一……一一…一一・. 83 85. 4.3.2 授業形態別の分析 4.3.2.1. 実習中心の授業. 85. 4.3.2.2. 座学中心の授業. 86. 全授業の総計の分析. 87. 4.3.3. 4.4 結言. 88. 参考文献. 89. 第5章 技術科における感情の育成 5ユ 緒言. 一…一…一………一一一一一…一. 一一………一一…一一一一一一一………。一……一一………一一一. 5.2 技術科における感情の育成についての考察 一…一一一一一…一一一. 90 90. 90. 5.2.1 「感情尺度による調査結果」と「表情分析による調査結果」 の考察. 一一一…………一…一……一…一……一一一一一一. 90.
(5) 5.2.2 感情を育成する指導方法 一一一…一一一一………一一…一…一一一 93 5.2.3 感情を育成する教授・学習過程 一……一…一一一一一…一一一一一 96 5.3 結言. 一…一一一一一一……一…一一一一…一一……一……一…一一一一一一一一一一100. 参考文献 …一…一…一…一一一一…一一一一一一…一一一一一一一一一一…一一一 101. 第6章結論 ………一………一一……一一…………一……一… 102. 謝辞.
(6) 中学校技術科の「ものづくり」の教授・学習過程における. 生徒の感情に関する研究 教科・領域教育専攻 生活・健康系コース 塚田 1. はじめに. 人聞の心的活動は,知・情・饗すなわち認知. 秀也. 科における生徒の感情の育成について考察するこ とを目的とした。. (cognition)・感情(affection)・意志(conation). に三分できると考える。それらの関係について,. 心理学の知見では,認知・感情・意志は常に密接. 2.論文の構成 本研究は,次に示す6章から構成されている。. な関係があり,相互に働いている統合的なもので. 第1章 緒論. あることが示されている。. 第2章 感情の基本的枠組み. 本研究では,人間の心的活動を育成すること,. 第3章 感情尺度による調査. すなわち,認知・感情・意志をバランスよく育成. 第4章 表情分析による調査. することが人間形成であり,人間形成は学校教育. 第5章 技術科における感情の育成. における主なねらいであると考える。中学校技術. 第6章 結論. 科においても,「ものづくり」の教授・学習過程 を通して,技術科に関する認知・感情・意志をバ ランスよく育成することが大切である。. 3.論文の概要 第1章においては,研究題目にいたるまでの考. 第15期中央教育審議会の第一次答申(平成8. 察を加え,本研究の目的と方法を示した。そして,. 年7月〉において,「生きる加が述べられ,そ. 感情や情意に関する先行研究について検:討した。. の中では,諸能力と共に「感動する心」や「豊か. 第2章においては,本研究における感情や感性,. な人間性」の必要性,重要性が強調されている。. そしてその育成についての基本的な枠組みを決め. したがって,これからの学校教育は,生徒の感情. た。その結果,本研究における感情の種類を,ポ. 面がより重視される傾向にあると推察される。中. ール・エクマン(Paul.Ekman)の挙げる「喜び」,. 学校技術科においても,「ものづくり」の教授・. 「悲しみ」,「恐怖」,「嫌悪」,「驚き」,及びゼ怒. 学習過程を通して,生徒の認知面や意志面と同様. り」の6つの要素とした。また,「感情の育成」. に,感情面を育成することが重要な課題であると. を,生徒の「感性を高め豊かにすること」とし,. 考える。. そこで,本研究では,中学校技術科の「ものづ. 「感情の6つの要素を深くそして強く,また, 多く感じさせること」として捉えた。. くり」の教授・学習過程における生徒の感情の状. 第3章においては,リッカート法の手続きによ. 況を,「感情尺度により生徒の感情を調査する方. り,「ものづくり」の教授・学習過程における生. 法」と「生徒の顔の表情を分析する方法」という. 徒の感情を調査するための尺度を作成し,生徒の. 2つの手法を通して把握,理解し,さらに,技術. 感情を調査した。調査結果から,次のような知見.
(7) が得られた。. (1)「ものづくり」の教授・学習過程において,. 生徒は感情の6つの要素の中で,「喜び」を最も 深くそして強く感じている。. (2)男子生徒より女子生徒の方が,「喜び」以 外の5つの要素を深くそして強く感じている。 (3)生徒の感情はその発達段階と関連している ことが推察される。具体的には,学年が進むにつ. き」,「怒り」の表情は表出1回あたりの時間が 短く一瞬である傾向がある。. 第5章においては,堅守科の「ものづくり」 の教授・学習過程における生徒の感情の育成につ. いて考i察した。すなわち,第3章と第4章の結 果を,第2章の「感情の育成」の観点から総合 して検討,考察した。その結果,次のような知見 が得られた。. れて,生徒は「悲しみ」,「嫌悪」,「怒り」を深く. (1)生徒の感性を高め豊かにするには,感情の. そして強く感じている。. 「:喜び」,「悲しみ」,「恐怖」,「嫌悪」,「驚き」,. (4)技術科の領域により生徒の感情に差がある ことが認められる。具体的には,情報基礎領域に おいて,「喜び」を深くそして強く感じている。. 及び「怒り」の6つの要素を深くそして強く,ま た,多く感じさせる体験が必要である。. (2)そのための具体的な指導方法として,①既. 栽培領域においては,感情の6要素すべて,特. 製設計と自由設計を一セットにした授業展開であ. に,「恐怖」と「嫌悪」を他領域より深く強く感. ること,②体を動かす活動の多い実習中心の授業. じている。. 形態であること,③男子生徒と女子生徒の感性の. (5)自由設計よりも既製設計において,生徒は. 問に差がみられることから,性差を考慮に入れた. 「喜び」と「嫌悪」を深くそして強く感じている。. 課題を設定すること,が有効であると考えられる。. 〈6)作品製作後の生徒は,「恐怖」,「驚き」,「怒. (3)その際の留意点として,①学年が進むにつ. り」の感じ方が,製作前に比べ,浅くそして弱く. れて,「喜び」,「恐怖」,「驚き」を深くそして強. なっている。. く,また,多く感じさせること,②生徒の表情に. 第4章においては,表情分析法を用いて,「も. 留意すること,が挙げられる。. のづくり」の教授・学習過程における生徒の表情. そして,以上の3点の内容を生かした感情を. を観察し分析した。分析結果から,次のような知. 育成する具体的な教授・学習過程を提案すること. 見が得られた。. ができた。. (1)表情分析法により,生徒の感情はその表情 から十分読み取ることができる。. (2)予測していた以上に,生徒は多くの表情を 表出している。. (3)表情の表出が多いのは実習申心の授業であ り,少ないのは座学中心の授業である。. 4. おわりに. 本研究では,中学校技術科の「ものづくり」の 教授・学習過程における生徒の感情の状況を把握,. 理解し,生徒の感情の育成について考察すること ができた。. (4)感情の6つの要素のうち,「喜び」,「嫌悪」,. 今後は,本研究で提案した感情を育成する指導. 「驚き」の表情が多く表出し,「悲しみ」,「恐怖」,. 方法や教授・学習過程を検証し,生徒の感情や感. 「怒り」の表情の表出が少ない。. 性に関する追研究をしていきたいと考える。. (5)「喜び」,「悲しみ」の表情は表出1回あた. 主任指導教官 松浦正史. りの時間が長く継続し,「恐怖」,「嫌悪」,「驚. 指導教官 安東茂樹.
(8) 第1章. 第1章緒論 1ユ 技術科と技術科教育 研究内容にはいる前に,教科と教科教育論の違いや関係について整理し,そ の考察を述べる。. 学問の世界には,多種多様の学問があり,それらの一つ一つの学問は低次レ ベルから高次レベルまでの貫かれた柱となっている。あるレベルでそれらのい くつかの柱を束ねたものが教科である。教育の場において学問(教科)を子ど もに伝達するとき,その目標,内容,方法,あるいは学問を伝達される子ども 自身のことについて考察するのが教科教育論であると考える。 中学校技術科を例にすると,次のように表現される。 中学校技術科は,中問レベルの「木材に関する学問」,ド金属に関する学問」, 「電気に関する学問」,「機械に関する学問」,「情報(コンピュータ)に関する. 学問」,「栽培に関する学問」という学問の柱を束ねたものである。中学生(12. ∼15歳)の子どもにそれらの学問を伝達するとき,中学校技術科の目標,内 容,方法,あるいは技術科を学習する(伝達される)子どものことについて考 察するのが技術科教育論である。技術科教育学は,木材教育論,金属教育論, 電気教育論,機械教育論,情報教育論,栽培教.育論から成る。これを図で表す と,図1.1のようになる。. 本研究は技術科教育論に関する研究であり,その中の,子どもの感情面に焦 点をあてたものである。. 1.
(9) 第1章. 学問(教科)一→子ども 教科教育論. 高年齢. 高次 レベル. 高等学校工業科. 工業科教育論. 高校生. 技術 中間. 中. レベル. 学 生. 中学校技衛科. 小学校図画工作科. 技術科教育論. 教育論. 技術科を学ぶ. 中学生. 図画工作科教育論. 小学生. 低次. 低年齢. レベノ. 図1.1 技術科と技術科教育論の関係. 2.
(10) 第1章. 1.2 申学校技術科における人間形成. 1.2ユ 人問の心的活動 人間の心的活動は,知・情・意,すなわち認知(cognition)・感情(affection)・. 意志(conation)に三分野きる1>ということができる。また,広辞苑2)では,. 「意識とは,知識・感情・意志のあらゆる働きを含み,それらの根底にあるも. のである」としている。これらのことから,人間の心的活動は意識であり,認 知・感情・意志に三分できる,ということができる。. 1.2.2 心理学における認知・感情・意志の関係 認知・感情・意志の関係について,心理学の知見から,高田3)は,「情は意 を動かすとともに知の推論となり,一方,意も常に情を伴って働き,知もまた 情意に触発されて動く。情意を全くi無視した知の働きなどあり得ない」と述べ. ている。また,波多野4)は,「7∼11歳ごろになると,知性は自己の感情を 「意識」しはじめ,そのことと関連して,知性は感情を「理論化」し「正当化」. しょうとする。このことから,感情の「保存」すなわち感情の「固定化」とい うことがおこり,これが「意志」となる」と述べ,意志は感情の発達したもの としている。さらに,「認識という活動を含む様々な実践(行動・行為)には,. かならず感情がついてまわる。感情は人間の精神力とかエネルギーといわれる ものの源泉である」と述べている。これらは,人間の心的活動において,認知・. 感情・意志は常に密接な関係があり,3つの要素は相互に働いている統合的な ものであることを示している。. 1.2.3 人間の情報処理モデル 人間はまわりの環境からいろいろな情報が五感などを通して刺激として入力. 3.
(11) 第重章 され,心的活動(認知・感情・意志)が変化し,表現や運動技能などの反応と して出力されていく。人間の生活は,この一連の流れ(一サイクル)の連続で あるといえる。これを人間の情報処理モデルと考えると,図1.2で表される。. 人間の身体 出力(反応). 技能 心的活動 表現. 環 境 入力(刺激). 認知. エ情 モ志. 図1.2 人間の情報処理モデル. 入力(刺激)を受ける度に,人間の心的活動である認知・感情・意志は反応 し,それぞれ密接な関係で関わりながら,それぞれが機能している。人間が生. 活している状態では,これらの3つの要素は相互に関わりながら,連続しては たらいているといえる。. 1.2.4 学校教育における人間形成 学校の場合は,図1.2の情報処理モデルにおける「環境」が「学校教育活動」. であり,生徒は,学校教育活動を通して,意図的に認知・感情・意志を偏るこ となくバランスよく育成されるのである。. ’. 本研究では,人間の心的活動を育成すること,すなわち,認知・感情・意志 を偏ることなくバランスよく育成することが人間形成であると考える。したが って,学校教育のねらいは人問形成であり,認知・感情・意志を意図的にバラ ンスよく育成することであると考える。 4.
(12) 第1章. 昭和62(1987>年12月に教育諜程審議会より「幼稚園,小学校,中学校 及び高等学校の教育課程の基準の改善について」が文部大臣に答申された。こ の基準の改≡善においては,①豊かな心をもち,たくましく生きる入間の育成,. ②自ら学ぶ意欲と社会の変化に主体的に対応できる能力の育成,③国民として 必要とされる基礎的・基本的な内容を重視し,個性を生かす教育の充実,④国 際理解を深め,我が国の文化と伝統を尊重する態度の育成,といったねらいが あげられた。こうしたねらいは,端的には「豊かな人間形成」を目指したもの なのである5)。これらのことからも,学校教育のねらいが人間形成であること がわかる。. 学校教育活動は,各教科・道徳・特別活動の3つに分かれるため,目標とし ての人間形成が,「各教科における人間形成」,「道徳における人間形成」,「特. 別活動における人間形成」の3つに分かれる。各教科・道徳・特別活動のそれ ぞれの活動を通して,部分的に人間形成が行われ,学校教育全体としては,一 つのまとまった総合的な人問形成が行われることになる。これを図1.3に示す。. 手段(方法). 副票. 学校教育活動 各教科. 道 徳. 特別活動. 人間形成(認知・感情・意志の育成) を通して. 各教科における人間形成. を通して. 道徳における人間形成. を通して. 特別活動における人間形成. 図1.3 学校教育における入間形成. 5.
(13) 第1章 1.2.5 教科における人間形成 学校教育活動の一つである「各教科」について考える。. 人間形成につながる授業方法については,これまで,系統学習,問題解決学. 習,発見学習などいろいろ論議されているが,広岡6)は,問題解決学習(課 題解決学習(発見学習)を含む)が人間形成につながると述べている。. 問題解決学習7)とは,子どもが現実生活の中からその問題意識に即して諸 問題をとらえ,それらの主体的・科学的な解決に取り組み,かつ解決に必要な 方法を探求しようとする学習形態をいう。その過程を通じて,科学的・批判的 な思考を高め,判断力や洞察力を深め,さらに合理的な生活態度を養iうところ に基本的なねらいをおいている。. このことから,問題解決学習の特徴を次のように考えてみた。①生徒の意欲 を高めることができる。②知識・技能が定着しやすい。③達成感・成就感が味 わえる。④問題解決能力が獲得できる。この中で,認知面では②と④,感情面 では③,意志面では①,のように問題解決学習は,認知・感情:・意志がバラン スよく育成され,人間形成につながる授業方法であると考える。. 1.2.6 中学校技術科における人間形成 中学校技術科は,各教科のなかの一つであり,「ものづくり」の教授・学習 過程を通して人間形成する,すなわち,「ものづくり」の教授・学習過程を通 して技術科に関する認知・感情・意志をバランスよく育成する教科であると考 える。. 一般に生徒は,「ものづくり」に興味・関心を示し,意欲を持って取り組む。. その過程でいろいろな問題に直面し解決に努め,主体的に生活に適応する能力 である思考力,判断力,表現力,すなわち生活における問題解決能力8)9)を 獲得する。さらに,完成の喜びとしての達成感や成就感を味わうとともに,そ 6.
(14) 第1章 の過程で知識・技能が定着していく。このような教授・学習過程の方法は,問 題解決学習を特殊化したプロジェクト法ユω11)であり,技術科の「ものづく り」の教授・学習過程で,最も多く取り入れられている方法である。その過程 で養われる能力,すなわち,「問題解決能力」,「知識」,「技能」は認知に,「興. 味・関心」,「完成の喜び」は感情に,「意欲」は意志に含まれるため,この方 法は,生徒の認知・感情・意志をバランスよく育成できるものと考える。. 1.3 本研究の目的 学校教育の現状に目をむけると,知育偏重とか知識の詰め込み主義などとい われ,認知・感情・意志のうち,認知に偏った教育が重視されてきた。その反 省から,学校教育における学力論としてのキーワードは,「自己教育令」,「新 しい学力観」,「生きる力」へと推移し,近年,学力の要素として「関心・意欲・. 態度」といった情意的側面が強調されている12)。. 「生きる力」については,第15期中央教育審議会の第一次答申(平成8 (1996)年7月)のなかで,「我々はこれからの子供たちに必要となるのは,. いかに社会が変化しようと,自分で課題を見つけ,自ら学び,自ら考え,主体 的に判断し,行動し,よりょく問題を解決する資質や能力であり,また,自ら を律しつつ,他人とともに協調し,他人を思いやる心や感動する心など,豊か な入間性であると考えた。たくましく生きるための健康や体力が不可欠である ことは言うまでもない。我々は,こうした資質や能力を,変化の激しいこれか らの社会を[生きる力]と称することとし,これらをバランスよくはぐくんで いくことが重要であると考えた」と述べられている13)。この文言から,諸能 力とともに「感動する心」や「豊かな人間性」の必要性や重要性が強調されて いることがわかる。したがって,これからの学校教育は,感情面も重視される 傾向にあると考える。 7.
(15) 第1章 以上のような状況の中で,中学校の学校教育活動における教科の一つである 技術科においても,「ものづくり」の教授・学習過程を通して,生徒の認知面 や意志面はもちろん,感情面を育成することが重要な課題であると考える。ま た,技術科の特徴が実践的・体験的な学習活動14)であることから,生徒は,. 量的には多くの,質的には深い強い感情を伴うであろうと推測できる。したが って,実技教科である技術科は,生徒の感情面を育成しやすい教科ではないか と考える。. そこで,本研究では,技術科の「ものづくり」の教授・学習過程における生 徒の感情の状況を把握し理解して,さらに,技術科における生徒の感情の育成 について考察することを目的とする。生徒の感情の状況を把握し理解する方法 としては,「感情尺度により生徒の感情を調査する方法」と「生徒の顔の表情 を分析する方法」を用いる。. 1.4 従来の研究 技術科における生徒の感情に関係する先行研究について検討する。. 技術科における感情の研究はほとんど見あたらないが,研究内容の一部が感 情に関連するものとして,次の3つがある。. 田浦ら15)は,技術科の授業を評価する方法として態度尺度を作成し,技術 科における生徒の態度の一般的傾向を明らかにしている。技術科の授業に対す る生徒の態度の5因子を「よろこび」,「価値」,「意欲」,「否定的評価」,「肯定. 的評価」とし,これらの因子を構成する項目には感情に関係している内容が数 多く含まれていることが認められる。岳野ら16)は,技術科における生徒の意 識を調査する質問紙を作成し,調査結果から製作学習における感情に関する意 識の重要性を示している。宇野ら17)は,中学校技術科の製作学習における生 徒の情意的意識に関する尺度を作成し調査している。この「情意的意識」の範 8.
(16) 第1章 囲は「知識と技能を除くすべて」であるため,感情だけでなく態度や意欲など も含んだ範囲の広いものとなっている。調査した結果を因子分析したところ,. 3因子が抽出されており,その中には,生徒の感情に関する項目も含まれてい る。. 以上の3つの研究は,研究の結果の一部として感情の要素が見いだされてい るものであり,最初から感情を研究する目的でおこなわれたものではない。近 年の先行研究を調査しても,技術科における生徒の感情のみに焦点を絞り,そ れを明らかにしょうとする研究は見あたらない。. 1.5 本研究の概要 本研究は,以下のように構成する。. 第1章においては,研究題目に至るまでの整理や考察を加え,本研究の目的 と方法を示す。そして,感情や情意に関する先行研究について検討する。. 第2章においては,本研究における感情や感性,そしてその育成についての 基本的な枠組みを決める。. 第3章においては,「ものづくり」の教授・学習過程における生徒の感情を 調査するための尺度を作成し,生徒の感情を調査する。それらの結果を比較し 検討することを通して,生徒の感情の状況を把握し理解する。. 第4章においては,表情分析法を用いて「ものづくり」の教授・学習過程に おける生徒の表情を観察し分析することを通して,生徒の感情の状況を把握し 理解する。. 第5章においては,技術科の「ものづくり」の教授・学習過程における生 徒の感情の育成について考察する。すなわち,第2章の「感情の育成」の観. 点から,第3章と第4章の結果をもとに総合して考察し,そして,得られた 知見から,感情を育成するための具体的な指導方法や教授・学習過程を検討し, 9.
(17) 第1章 提案する。. 第6章においては,本研究の結論と総合的な考察を行う。. 参考文献 1)依田新(編):新・教育心理学事典,p.627L,金子書房(1989) 2)新村出(編):広辞苑第四版,p.130,岩波書店(1995). 3)高田洋一郎:認知科学選書24.感情 人を動かしている適応プログラム [昏昏],p.222,東京大学出版会(1994). 4)波多野完治:子どもの認識と感情,pp.2−5 p.119,岩波新書(1983) 5)瀬戸引(編):人間の在り方を求める体験学習,p.14,ぎょうせい(1990) 6)広岡亮蔵:学習過程序説,pp.49−60,明治図書(1960) 7)依田新(編):新・教育心理学事典,p.749R,金子書房(1989). 8)文部省:中学校技術・家庭指導資料 指導計画の作成と学習指導の工夫, p.71,開隆堂(1995). 9)文部省:中学校技術・家庭指導資料 学習指導と評価,p.5 p.15,開隆. 堂(1994) 10)佐藤泰彦:技術科教育の研究,p.43,朝倉書店(1993). 11)近藤義美1技術科教育の研究,p.76,朝倉書店(1993). 12)北尾倫彦(編):生きる力を支える学習意欲の育て方A∼Z,p.15,図書. 文化社(1997) 13)文部省:文部時報 21世紀を展望した我が国の教育の在り方について, p.20,ぎょうせい(1996) 14)文部省:中学校指導書 技術・家庭科編,pp.7−8,開隆堂(1989). 15)田浦由紀夫・松浦正史:中学校技術科の授業に対する生徒の態度に関す 10.
(18) 第1章 る研究,日本産業技術教育学会誌,VoL 37, No.2, pp.171−178,(1995). 16)岳野公人・松浦正史:技術科の加工学習に対する生徒の意識とイメージ に関する基礎的研究,日本産業技術教育学会誌,Vo1.38, No.2, pp.103− 110, (1996). 17)宇野哲美・松浦正史・安東茂樹:中学校技術科の製作学習における生徒 の情意的意識に関する尺度構成,日本産業技術教育学会誌,VoL40, No.2, pp.103−110, (1998). 11.
(19) 第2章. 第2章 感情の基本的枠組み. 2ユ 感情の分類 感情について,その語意を調べると,広辞苑Dでは,「喜怒哀楽や好悪など,. 物事に感じて起こる気持をいう。また,精神のはたらきを知・情・意に分けた ときの情的過程全般をさし,主体の清況や対象に対する態度あるいは価値づけ をする心的過程をさす」と定義されている。. 松山・浜2)は,感情の総括的用語として,affect〈またはaffection)を用 い,affectとは,快・不快を生ずる心的状態であり,主観的経験と外面的行動, 生理的過程の変化をともなうものとしている。さらに,affect憾情)をfeeli㎎ (感情),emotiOn(情動), mood(気分), sentiment(情操), passion(情. 熱)などに分類している。feelingは感覚の要素を持ち,快や不快の心的状態. あるいは意識的経験である,emotionは急激に生じ短時間でおわる比較的強 い感情である,moodは長時問持続的に生ずる比較的弱い感情状態である,. sentimentは文化的価値(芸術・宗教・道徳など)に関して生じ個人の中に 学習を通じて獲得された高尚な感情である,passionは激しい欲求をともなっ た強烈な感情である,とそれぞれ定義している。. 遠藤3)も,広義の感情としてaffectを用いている。このaffectは, emotion (情動),feeling(内的情感(=気持ち)), mood(気分)などはもちろん,. 人を何らかの行為に駆り立てる各種の欲求・欲動をも内包した広義の概念であ るとしている。すなわち,記憶や推論のような,いわゆる「認知」の領域のも のとしてはとらえにくい一切の心のはたらきを含んでいるとしているのである。 そして,彼は,affectの中で,特にern.otionに注目し, emotionとは,人間. の生体内外でおこる事象によって,内的情感的側面,神経生理学的側面,表出. 行動的側面といった3つの側面がからみ合いながら発動される一過性の反応過 12.
(20) 第2章 程である,と定義している。. 2.2. ぜ青照理論. さらに,遠藤3)は,情動について言及し,情動理論には「基本情動理論」. と「社会文化的構成主義」の2つが存在し,これらの2っの理論には,対立的 構図があるとしている。. 基本情動理論とは,喜び,悲しみ,怒り,恐れなど,ある特定の情動カテゴ リ(「基本情動」と呼ばれる)が,生まれつき備わった,それ以上分割できな い,情動現象の基本単位であるとするものである。しかし,リストアップされ ている基本情動の数や種類は,基本情動理論派の研究者によりばらばらであり 統一されていない。. 一方,社会文化的構成主義とは,特定の情動は「すでにそこにあるもの」で. はなく,社会化の過程を通して徐々に1作られるもの」とするものである。す なわち,人聞は社会文化に内在する情動の「表出ルール」や「経験ルール」な どを獲得することを通して,徐々にある状況と内的情感,神経生理学的状態,. 表出・行動のパターンなどとの結びつきを学習し,結果的に喜び,怒り,悲し み,恐れなどの情動カテゴリを構成するというのである。. 2.3 本研究での感情 ポール・エクマン(Paul.Ekman)は,前者の基本情動理論の立場をとる代 表的な研究者のひとりである4)。彼は1934年生まれで,現在,カリフォルニ ア大学(サンフランシスコ校)医学部精神医学科の教授であり,顔の表情と感 情研究の領域で第一級の学術研究者である5>。彼は,自らの複数の調査データ に基づき,基本情動は,「喜び」,「悲しみ」,「恐怖」,「嫌悪」,「驚き」,及び「怒. り」の6つの要素であると結論づけている4)5)。 13.
(21) 第2章 中学校技術科の特徴は実践的・体験的な学習であり,その過程で,「喜び」, 「悲しみ」,F恐怖」,「嫌悪」,「驚き」,「怒り」の基本情動の要素が十分起こり. うると考えられる。したがって,ポール・エクマンの挙げる6つの基本情動の 要素を本研究における感情の枠組みとして用いる。すなわち,本研究における 生徒の感情の要素として,「喜び」,「悲しみ」,「恐怖」,「嫌悪」,「驚き」,及び. 「怒り」の6つを定義づけ,多面的に追求する。. 2.4 感情と感性 一般に,「感性」は「刺激に対する感応のしゃすさ,感受性,感覚,感覚に 伴う感情」と受け止められている。広辞苑6)では,F外界の刺激に応じて感覚・ 知覚を生ずる感覚器官の感受性」と示されている。. 片岡7)は,感情の中でも,情操(sentiment)を取り上げ,情操に関連す る感性の重要性を述べている。その中では,感性(senses, sensibility)とは 「価値あるものに気づく感覚」であり,情操とは「価値あるものに向かう感情」. または「そのような感情を起こす準備状態」であるとしている。人によって価 値あるものが異なるように,それに気づく感覚,すなわち感性も人によって異 なる。この意味から,感性はけっしてたんなる感覚(sensation)ではなく, 「気づく主体1の存在する「価値あるものに気づく感覚」としているのである。. この片岡の「感性」の定義をもとに,以下,本研究における「感性」の定義 をまとめてみた。. 第1章において,「図1.2 人間の情報処理モデル」を用いて,人間は,周 りの環境からの入力(刺激)を受ける度に,認知・感情・意志が反応し,それ ぞれ密接な関係で関わりながら,それぞれが機能していることを述べた。そこ で,感情だけに着目して図示すると,図2.1のように考えられる。. 至4.
(22) 第2章. 出力(反応). 人間の身体. 環 境 入力(刺激). 感性. 感情. 図2.1感情に着目した人間の情報処理モデル. この図は,周りの環境からの入力(刺激)と感情との関係を表しているが,. 感情の前段に「感性」を新たに加えている。感性とは,感情の前段にあるフィ ルターのようなもので,入力(刺激)の通りやすさを示すものであると考える。. 入力(刺激)が入ってきて,それは必ずフィルターを通り,フィルターを通り 抜けた入力(刺激)のみが,感情の発生に関わる。入力(刺激)が通りやすい フィルターはより深い強い感情を発生させ,入力(刺激)が通りにくいフィル ターはほとんど感情を発生させないのである。. 「入力(刺激〉が通りやすいフィルター」を「感性が高く豊か」という表現 に,また,「感情の発生」を「感動する」という表現に置き換えると,「感性の. 高く豊:かな人は,より深く強く感動する」ということができる。感性には骨子 差があり,全く同じ入力(刺激)でも,感性が高く豊かな人は深く強く感動し, 感性があまり高くなく:豊かでない人は感動しにくいといえる。. 片岡は,感情の中でも,情操における「感性」を定義していたが,本研究で は,情操に限らず,情動(情緒)をも含めた感情全般における「感性」を以上 のように捉えることとする。. 15.
(23) 第2章 2.5 感情の育成 ここでは,本研究における「感情の育成」について,定義づけをおこなって おく。. 「感情の育成」には,次の図2.2のような流れがあると考える。. 刺激:の入力. 感性を通過. 感動の経験. 感情の育成. 図2.2 感情の育成までの流れ. 入力(刺激)が入ってきて,感性を通過し,感動を起こす。その感動の経験:. が,「感情の育成」につながっていくのである。感性が高く豊かであれば,深 い強い感動となり,その分だけ,感情が育成される。したがって,感情を育成 するには,感性を高く豊かにすればよいと考えられる。以上のことから,本研 究における下情の育成」とは「感性を高め豊かにすること」として捉えた。 「2.3 本研究での感情」で述べたように,本研究における感情は,「喜び」, 「悲しみ」,「恐怖」,「嫌悪」,「驚き」,及び「怒り」の6つの要素とすると定. 義した。そこで,本研究における「感情の育成」とは,「感性を高め豊かにす. ること」であり,「感情の6つの要素をそれぞれより深くそして強く感じさせ ること」として捉えた。また,図2.2は一サイクルであるが,このサイクルの 回数が多ければ,さらに感性を高く豊かにできると考えられる。したがって,. 「感情の育成」の定義に「感情の6つの要素をそれぞれより多く感じさせる こと」を加え,「感情の6つの要素をそれぞれより深くそして強く,また,よ り多く感じさせること」として捉えることにした。 一般的に学校教育においては,「喜び」,「驚き」は肯定的で,教育上,必要: な感情とされ,「悲しみ」,「恐怖」,「嫌悪」,「怒り」の4要素は否定的で不要. 16.
(24) 第2章 な感情とされてきた。しかし,本研究では,否定的とされる4要素も,「喜び」. や「驚き」と同様に,教育上,必要な感情と位置づけた。なぜなら,肯定的な 感情だけでは人間としてか細く精神的に弱い人間になってしまうが,否定的な 感情により結果的に人間性がたくましく豊かになり広がりをもっと考えられる からである。. 感性を研究主題とする小中学校の研究会8)においては,もともと人間の中 には肯定的な感清もあれば否定的な感情も存在しその総合したものが自然な姿 であることを前提とし,まずは自分が否定的な感情に気づくことが大切であり,. また,否定的な感情経験が「では,どのように変えていけばよいか」という肯 定的な改造への意志や思考へと結びつくとしている。すなわち,否定的な感情 の存在を積極的に認め,それを積極的に生かす姿勢が大切であるとして,教育 における否定的な感情の重要性が示されている。また,一般的に,否定的な感 情を経験した人は,同じ境遇あ人に同情し気持ちをよく理解できる傾向にある といわれている。この事例から.も,否定的な感情経験が人間形成の上で重要な 役割を担っていることが推察される。 以上のことから,本研究では,「喜び」,「悲しみ」,「恐怖」,「嫌悪」,「驚. き」,及び「怒り」の6要素のすべてをより深くそして強く,また,より多く 感じさせることが,感性を高め豊かにし,感情を育成することになると考えた。. 参考文献 1)新村出(編):広辞苑第四版,p.579,岩波書店(1995). 2)松山義則・浜治世:感情心理学〈全6巻>1理論と臨床,pp.1−3,誠信 書房(1976) 3)遠藤利彦:岩波科学ライブラリー41 :喜怒哀楽の起源,PP.3−8,岩波書. 17.
(25) 第2章. 店(1996) 4)前掲3),pp.41−44. 5)P・エクマン/W・V・フリーセン/工藤力(訳):表情分析入門,p.31,. 誠信書房(1994) 6) 前卜掲1), p.581. 7)片岡徳雄:子どもの感性を育む,pp.74−75,日本放送出版協会(1997). 8)兵庫:教育大学学校教育学部附属中学校:研究紀要 第6集「豊かな感性 を育てる学習指導の研究」,p.4(1997). 18.
(26) 第3章. 第3章 感情尺度による感情調査. 3.1 緒言. 第1章で述べたように,第15期中央教育審議会の第一次答申(平成8(1996) 年7月)において,「生きる力」が述べられ,その中では,諸能力とともに「感. 動する心」や「豊かな人間性」の必要性,重要性が強調されている。したがっ て,これからの学校教育は,生徒の感情面がより重視される傾向にあると推察 される。. 中学校の学校教育活動における教科の一つである技術科においても,「もの づくり」の教授・学習過程を通して,生徒の認知面や意志面はもちろん,感情 面を育成することが重要な課題であると考える。. そこで,本章では,技術科の「ものづくり」の教授・学習過程における生徒 の感情尺度を作成し,それを用いて生徒の感情を調査することを通して,生徒 の感情の状況を把握し理解することを目的とした。. なお,感情は,第2章で述べたポール・エクマン(PauLEkrnan)の挙げる 「喜び」,「悲しみ」,「恐怖」,「嫌悪」,「驚き」,及び「怒り」の6要素とした。. 感情尺度は,リッカート法の手続きにより作成した。そして,調査結果を, 男女別,学年別,領:域別,設計・製作の自由度(既製設計と自由設計)別,指 導の前後別,で比較した。. 3.2 感情尺度の作成 本研究では,リッカート法による手続きを用いて感情尺度を作成した。その 作成手順を以下に述べる。. 19.
(27) 第3章. 3.2ユ 仮尺度の作成 まず,尺度の項目をおこすため,自由記述による質問紙調査を実施した。質 問紙調査の内容は,技術科の「ものづくり」の教授・学習過程において「喜び」, 「悲しみ」,「恐怖」,「嫌悪」,「驚き」,及び「怒り」の感情が生じる状況をそ. れぞれ自由記述させるものである。具体的には,「作晶をつくっていて,うれ しかったのはどんなときですか。」,「作品をつくっていて,つらかったり悲し. かったりしたのはどんなときですか。」,「作品をつくっていて,恐がったのは どんなときですか。」,「作品をつくっていて,いやだったのはどんなときです. か。」,「作品をつくっていて,驚いたりびっくりしたりしたのはどんなときで すか。」,「作品をつくっていて,腹が立ったのはどんなときですか。」の6項 目である。. 質問に答えた生徒は,広島県N中学校の3年生121名(男子71名,女子50. 名),2年生92名(男子48名,女子44名),兵庫県H中学校の3年生36名 (男子19名,女子17名),2年生33名(男子16名,女子17名),1年生49 名(男子29名,女子20名),計331名(男子183名,女子148名)である。 質問紙調査の結果から,生徒の回答数の多い項目を選択し,仮尺度の質問項 目とした。その結果,「喜び」6項目,「悲しみ」6項目,「恐怖16項目,「嫌 悪」12項目,「驚き」8項目,「怒り」6項目,計44項目の質問項目となった。 44項目の質問項目のそれぞれに,4段階の図式評定尺度法の回答欄を設けて, 仮尺度の調査紙とした。これを表3.1に示す。. 20.
(28) 第3章. 表3ユ仮尺度の調査紙 技 術 科 ア 中学校. 年. 組. ン ケ ー. 番氏名. ト. ま. 男・女. あ つ だ ま た い り く. 技術科の授業で,作品をつくっているときに思ったことや感じたことがあると患います。そのと よ. きの気持ちの程度を答えて下さい。. 次の文を読んで,自分の気持ちにあてはまる数字(右側の4・3・2・1のどれか)に0印をつ けてください。. 「2). 作品がすべて完成レたとき,うれしかった。 完成した作品を使うことができたとき,うれしかっなぜ. 3). 思うように加工できたとき,うれしかった。. 4). 工具(道具}や機械を輩ま{二めて使うとき,、う義しかった。. S). 先生や友達が手伝ってくれたとき,うれしかった。 みんなより悸業がはやくでぎたと抗うれしかつ九。. 、6). あ. て て ま ま は は ら ら ま ま な な る. 1). た あ. く い て て あ あ は は. る. 、. 、. 4・3・2。1 4’3ひ2・1 4・3・2・1 4r3・2・董 4・3・2・1 4且3<2。書. 4・3・2・1. 7) 思うように加工でき顔いとき,悲しかっ;㌻。 8}』集敗したとき.悲しかった。. ∫4・。3。2ギ聾・. 9) やりなおしをするとき,悲しかった。 4◎〉みんなより葬業が遅れでいるとき‘罰しかった。、. ・4・3。2ボ1. 4・3・2・1. 11)みんなはできるのに自分ができないとき,悲しかった。 ’里2)けがをぢたと鶏悲しかった。 13)危険な工異(道具)や機械を使うとき,こわかった。 橘)けがをレそうになづたとき,こわかった。 15)けがをしたとき,こわかった。 絡)人のけがなどの危険な場薦をみたとき,.とわかった。. 4・3・2・1 4・3・2・滝. 4・3・2・1 4・362・τ 4・3・2・1 ・4・3か2!9τ『. 17)失敗しそうな部分を加工するとき,こわかった。 、18)完成した作品をはδめて試すとき,こわかった。−・ 19)思うように加工できないとき,いやだった。 2◎)失敗したとき,いやだった6 、 一 21)やりなおしをすると.き,いやだった。 22)難しそうなことをするとき,いやだった。、 23)苦手なことをするとき,いやだった。 24>周じ作業を長い時潤績けるとき,いやだった。. 4・3・2。1 4。3・㌔2・・1. 4・3・2・1 4↓3・1≧ゴ・1. 4・3・2・1 4・3・2㌃・「1・. 25)音がうるさいときやけずりくずが多いとき,いやだった。 ヒ26>みんなはできるの1ご自分ができないとき,、いやだった。. 27)みんなより作業が遅れているとき,いやだった。 28)けがをしそう翼なづた穿き,いやだった。, 29)けがをしたとき,いやだった。 30)人の作品と比べられるとき,いやだった。・ 31)できないと思っていたのに,作品を完成させることができたとき,驚いた。. 32)思っていたよりう窒く却工できたと急驚いた。 33)工具(道具)や機械のはたらきを知ったとき,驚いた。 34>けがをしそうになったとき,驚いた、 35)けがをしたとき,驚いた。 き6)本のけがなどの危険な場面をみなとき,驚いた。 37)完成した作品を使うことができたとき,驚いた。 38)うまく仕上がっている人の作品をみたとき,驚いた。. 4・3・2・1 4・3・2・1 4・3・2・1 4・3・2‘1 4・3・2。1 4r3・2・・1,. 4・3・2・1. 4動3・2d 4・3・2・1 4・3・2・1 4・3・2・1. 4σ3。2・1,. 4・3・2・1 4、ぴ36『 Q㌧重. 4・3・2・1 4‘3」2,・1. 39)思うように加工できないとき,腹が立った。. 4・3・2・τ. 『4r3麺2庫1. 、4◎),失敗し為とき,腹が立づた。.. 41)やりなおしをするとき,腹が立った。 42)みんなはできるのに自分癖できないとき,腹が立った。. 4・3・2・唾 4,3ビ2曝電. 43)みんなより作業が遅れているとき,腹が立った。 44)人の作品と比べられるとき,腹が立った。. 4・3・2・1 4駒3霞2魯.1 ご協力ありがとうございました。. 21.
(29) 第3章 3.2.2 仮尺度の吟味. 仮尺度の内容を吟味するため,技術科アンケートとして調査を実施した。対. 象生徒は,兵庫県H中学校の3年生39名(男子18名,女子21名),2年生 38名(男子18名,女子20名),1年生38名(男子18名,女子20名),広 島県N中学校の3年生30名(男子17名,女子13名),2年生31名(男子17 名,女子14名),1年生32名(男子19名,女子13名),計208名(男子107 名,女子101名)である。 集計は,「喜び(6項目)」,「悲しみ(6項目)」,「恐怖(6項目)」,「嫌悪(12. 項目)」,「驚き(8項目)」,「怒り(6項目)」の要素で,別々におこなった。4. 段階評定法のため,各項目を4点満点とし,得点を算出した。したがって,「喜 び」,「悲しみ」,「恐怖」,「怒り」は24点満点(6項目×4点),「嫌悪」は48. 点満点(12項目×4点),「驚き」は32点満点(8項目×4点)となった。. 集計後,各要素ごとに,得点の高い生徒から25%,低い生徒から25%を抜 き出し,それぞれ上位群,下位群として,t検定による項目分析をおこなった。. その結果,44項目のすべてにおいて,1%水準で有意差が認められた。したが って,すべての項目が弁別力のある項目であることが明らかになった。. 3.2.3 最終尺度の決定 仮尺度の「喜び」,「悲しみ」,「恐怖」,「嫌悪」,「驚き」,「怒り」の6要素. ごとに,t検定の有意水準の小さい順に4項目つつ選択し,計24項目の最終 尺度とした。. この尺度の信頼性の吟味として,「クロンバックのα係数」を算出した。そ の結果,α=0.89が求められ,この尺度は十分に信頼性が高い(すなわち,内 的一貫性が高い)ものと判断された。. なお,選択した最終の24項目については,技術科の教職経験が10年以上 22.
(30) 第3章. の5名の教師に検討してもらい,文章表現の一部を変更した。 完成した最終尺度の調査紙を表3.2に示す。. 23.
(31) 第3章. 表3.2 最終尺度の調査紙. 技 術 科 ア 中学校 _年 _組_番. ン ケ. ト. 氏名. 男・女 ま あ つ だ ま た. 技術科の授業で,作品をつくっているときに思ったことや感じたことがあると思います。その. い. ときの気持ちの程度を答えて下さい。. 次の文を読んで,自分の気持ちにあてはまる数字(右側の4321のどれか)に○印をつけて ください。. り. く. よ た あ. あ. く. て. あ. い て あ. は. は. 欝欝考 ま ま な. る. る. な. い. い. 1). 工具や機械をはじめて使うとき,うれしかった。. 4 3 2 1. 2). 思うように簾工できたとき,うれしかった。. 4 3 2 馳翼. 3). 加工がはやくできたとき,うれしかった。. 4 3 2. 4》. 作品がすべて擁成したとき;う熟しかのヒ。、‘. 《.3『『2 1. 1. 5). 思うように加工できないとき,悲しかった。. 4 3 2 1. 6)、. 失敗したとき.悲しかったゼ. 4 3 2.溝. 7). やりなおしをするとき,悲しかった。. 4. 加工譲れているとき,窪しかった。・_. 4 3 2,』1・. 3). 3 2. 1. 9) 危険な工具や機械を使うとき,こわかった。. 4 3 2 1. .沁)けが:をしそうにな6たりヂけがをしたとき,こわかった?. 4 ’3 2、1. 11)友だちのけがや失敗の場面をみたとき,こわかった。. 4 3 2. 捻〉.. 4 3 2馳…. ク敗しそうな麺工をするとき,こわかった6. 得)加工時の大きな音や,けずりくずの汚れ,においがあるとき,いやだった。 14)’難しそうな加‡をするとき,いやだった。ζ㌧一壮弓、「. 1. 4 3 2 1 ・4. 3. 2 ・4.. 15)やりなおしをするとき,いやだった。. 4 3 2 1. 16)けがをしそ餌こなったり,けがをしたとき,ヒいやだっ尭。. 4 3・・』2・『1.. 17)工異や機械のはたらきを知ったとき,驚いた。. 4 3 2. ③隷ち鮒脚轍の關齢たとき痴話. 4 3「2. 19)思っていたよりうまく加工できたとき,驚いた。. 4 3 2. 2⑳できないと患フでいたのに,作品をii調きさせることができたと街驚いた。. 4 3∫2. 21)思うように掴工できないとき,腹が立った。. 4. 3. 2. 爺)失敗し温き諌が立った・. 4. 3. 2’. 23)加工が遅れているとき,腹が立った。. 4. 3. 2. :4. 3. 2・ゴ歪.・. 2の.友だちφ作編と比べられるとき,腹が立った。. 1 t. 1. ご協力ありがとうございました。. 24.
(32) 第3章 3.2.4 領域別感情尺度. 完成した最終尺度は,技術科の加工領域,すなわち,木材加工領域と金属加 工領域に適用できる。表3.3が木材加工領域用,表3.4が金属加工領域用であ り,質問項目の表現は同じである。また,これらを他領域にも適用できるよう にし,表3.5が電気領域,表3.6が情報基礎領域,表3.7が機械領域,表3.8 が栽培領域の感情尺度である。. これらの他領域への適用の際には,その領域で用いる文言に入れ替え,内容 の変更をしないで文章表現の変更をおこなった。まず,文言の入れ替えでは, 例えば,情報基礎領域の感情尺度では,「工具や機械」を「コンピュータ」に, 「加工」を「操作」にした。栽培領域の感情尺度では,「工具」を「用具」に,. 「作品」を「作物」に,「加工」を「作業」にした。次に,文章表現の変更で は,例えば,「13)加工時の大きな音や,けずりくずの汚れ,においがあるとき,. いやだった。」は,生徒の周りの環境に関することであるためその内容が変わ らないように,その領域の文章表現に変更した。. また,情報基礎領域では,一般にけがは考えられないため,けがに関する項 目文や文言を削除した。その結果,情報基礎領域の感情尺度は,他領域におけ. る感情尺度の計24項目より2項目少ない22項目となった。. 25.
(33) 第3章. 表3.3 木材加工領域用の感情尺度. 技術科アンケート(木材加工) 中学校 _年 _絹 _番. 男・女. 氏名. ま あ つ だ ま た. 技衛科の木材加工の授業で,作品をつくっているときに思ったことや感じたことがあると思い. い り く よ た あ あ. ます。そのときの気持ちの程度を答えて下さい。. 次の文を読んで,自分の気持ちにあてはまる数字(右側の4321のどれか)に○印をつけて ください。. く い て て あ あ は は. 互誘春 ま ま な な る. る い. い. 1). 工具や機械をはじめて使うとき,うれしかった。. 4 3 2 1. 2). 恵うように加工できたとき,うれしかうた。. 魂 3 2 τ. 3). 加工がはやくできたとき,うれしかった。. 4. 4)、. 作品がすべてi誠したとき,うれしかった。. 4 3 2 1. 5). 思うように加工できないとき,悲しかった。. 4 3 2. 6). 失敗したとき,蓋しかった◎. 4 3 を 1. 7). やりなおしをするとき,悲しかった。. 4 3 2. 8}. 却エが遅れているとき,悲しかったガ. 4 ぎ 2 1. 9) 危険な工具や機械を使うとき,こわかった。. 4 3 2 1. 憩)’けがをしそうになったり,けがをしたとき,こわかったざ. 4 3 2・ゴ. 11)友だちのけがや失敗の場面をみたとき,こわかった。. 4 3 2 1. 12)失敗しそうな加エをするとき.こわゆった。. 4 .3 2 τ. 13)加工時の大きな音や,けずりくずの汚れ,においがあるとき,いやだった。. 4. 3 2 1. τ4)難しそうな頽工をするとき,いやだった∴. 4. 15)やりなおしをするとき,いやだった。. 4. a.2 1 3 2 1. 16》けがをしそうになった秒.けがをしたとき,いやだった。.. 4. 3 2馳ゴ1. 17)工具や機械のはたらきを知ったとき,驚いた。. 4 3 2 1. τ8)友だちのけがや失敗の場衝をみたとき,驚いた。. 4 3 2’で. 19)思っていたよりうまく加工できたとき,驚いた。. 4 3 2 1. 20>』できないと患っていたのに,作品を発成させることができたとき5驚いた。. 4 .3 2㌔霊. 21)思うように加工できないとき,腹が立った。. 4. 3 2 1. 22)張敗したとき,腹が立った.. 4. ’3ゾ2 τ. 23)加工が遅れているとき,腹が立った。. 4. 3 2 1. 24)友だちの作品と比べられるとき,腹が立つた。. 4. 3 2・『1. 3 2. 1. 1. 1. ご協力ありがとうございました。. 26.
(34) 第3章. 表3.4 金属加工領域用の感情尺度. 技術科アンケート(金属加工) 中学校 _年 _組 _番. 氏名. 男・女. ま あ. 技衛科の金属加工の授業で,作品をつくっているときに思ったことや感じたことがあると思い. だ い よ. ます。そのときの気持ちの程度を答えて下さい。. 次の文を読んで,自分の気持ちにあてはまる数字(右側の4321のどれか)に○印をつけて. つ. ま り. た. あ. あ. く い て て あ あ は は て. て. ま. は は ください。. た く. ま. ら ら. ま. ま な. な. る. る. い. い. η. 工冥や機械をはじめて使うとき,うれしかった。. 4 3. 1. 2)’. 思うように華年でき窄ときドうれしかっ牟。:. ・4 3. 1. 3). 加工がはやくできたとき,うれしかった。. 4 3. 1. 作品際すべて完成したと選,覧れしかった。.. 4 ”3. 5). 患うように加工できないとき,悲しかった。. 4 3 2 1. 6). 失敗したとき,、悲しかっ尭6. 7). やりなおしをするとき,悲しかった。. 4 3 2 1. 8). 加工ヵ鰹れて縁るとき,悲髪かった。ン. 4.3 2 『茎. 4). −量. 4 β 2! 1. 9) 危険な工具や機械を使うとき,こわかった。. 4 3 2 1. ゆけがを漸う肱・刷けがをしたときばわ加島. 4 3 2’ 妻. 11)友だちのけがや失敗の場面をみたとき,こわかった。. 4 3 2 1. 雪2)失敗しそうな加工をするとき,こわかったザ.. 4 3 2 霊. 13)加工時の大きな音や,けずりくずの汚れ,においがあるとき,いやだった。. 4 3 2 1. 』葉4)潤しそう鱒工をするとき・いやだった・、. 4 3 2 笥’. 15)やりなおしをするとき,いやだった。. 4 3 2 1. 16)けが軸そうぬった9,け解したとき,いやだった. 4 3−2し1、. 17)工具や機械のはたらきを知ったとき,驚いた。. 4. 3. 2. 櫓)麦だちのけがや失致の場西をみたとき,驚いた登. 4. 3. 2 1:. 19)患っていたよりうまく加工できたとき,驚いた。. 4. 3. 2. 2◎)できないと思っていたのに∫作品を完成きせることができたとき,驚いた、・. 4. 3. 2 璽. 21)思うように加工できないとき,腹が立った。. 4 3. 2. 1. 「4ン3. 2. 董. 2. 1. 孝2)儀敗したと章き∴腹が立った。ジ・. 23)加工が遅れているとき,腹が立った。. 4. 3. 24)友だちの作品と昆べられるとき,腹が立った。. 4 3.. 含. 1. 1. 』竃. ご協力ありがとうございました。. 27.
(35) 第3章. 表3.5電気領域の感情尺度. 技術科アンケート(電気) 中学校 _年_組_番. 氏名. 男・女 ま. あ だ. 技術科の電気の授業で,作品をつくっているときに思ったことや感じたことがあると思いま. っ ま た. い り く よ た あ あ. す。そのときの気持ちの程度を答えて下さい。. く. 次の文を読んで,自分の気持ちにあてはまる数字(右側の4321のどれか)に○印をつけて ください。. い. て. あ あ. て. 1ま は. て て ま ま は は ら ら ま. ま. な. な. る. る. い. い. 1). 工具や機械をはδめて使うとき,うれしかった。. 4 3 2. 1. 2). 思うように雛鷲乾きゆ濃かったξ:. 4 $ 2『τ. 3). 加工がはやくできたとき,うれしかった。. 4 3 2 1. 4). 作品がすべて完成したとき∴うれしかった.. 5). 思うように加工できないとき,悲しかった。. 4 3 2. 郷た撫卸御町. 4 3、を.1. やりなおしをするとき,悲しかった。. 4 3 2. 無工が遅れているとき・.悲しがった。. 4 .3 2 1.. β). 7) ’8). 4 3 :蹉 ・響. 1. 1. 9) 危険な工具や機械を使うとき,こわかった。. 4 3 2. ゆけがく紡ど解しそう鵜づ為り,1螂を硫とき,こわかつ戯.. 4 3 2、」. 11)友だちのけがや失敗の蒙衝をみたとき,こわかった。. 4 3 2 1. 律).失鮫レぞうな加工をするとき.ζ;わがつた。. 4 3 を 1・. 13)加工時の汚れ,においがあるとき,いやだった。. 4 3 2 壌. 34)難しぞうな簾工をするとき,いやだった、. 4 3 a 茎. 15)やりなおしをするとき,いやだった。. 4 3 2. 遷6),けが{やけどンをし1そうになつ高子けが漏したとき,いやだったd. 4.3 2 噛1. 17)工具や機械のはたらきを知ったとき,驚いた。. 4. 3 2 1. 矯)友だちの轄がや央敗の場面をみ準之き,鱒、た。. 4. 3 2 .1. 19)思っていたよりうまく加工できたとき,驚いた。. 4. 3 2 1. 26)できないと思うていたのにf権贔を守成させることができたとき,.驚いた。. 4. 3 ’2 書. 21)思うように癩工できないとき,腹が立った。. 4. 3 2 1. 勘矧昧とき譲織・準べ,. 4. 3 .2∴「1. 23)加工が遅れているとき,腹が立った。. 4. 3 2 1. 4. 3、歪.コ. ・24)−友だちの作品と坤べられるとき,壌が立ったよ. 1. 1. ご協力ありがとうございました。. 28.
(36) 第3章. 表3.6 情報基礎領域の感情尺度. 技術科アンケート(情報基礎) 中学校 _年 _組 _番. 氏名. 男・女 ま あ. 技登科の情報基礎の授業で,コンピュータを操作して,作品(文書・表・絵・プログラムな ど)をつくっているときに思ったことや感じたことがあると思います。そのときの気持ちの程度. く. を答えて下さい。. 次の文を読んで,自分の気持ちにあてはま1る数字(右側の4321のどれか)に○印をつけて ください。. つ. だ ま た い り く よ た あ あ い. あ あ て て. て. て. は ま. は ま. は は. ら ら. ま. ま. な. な. る. る. い. い. D コンピュータをはじめて使うとき,うれしかった。. 4 3. 1. 珍.思うように操作ぶできたとき,うれしかった。. 4β. 1. 3) 操作がはやくできたとき,うれしかった。. 4 3. 1. 紛 作品がすべて完成したとき,うれしか6た。. 4 3. 1. 5) 思うように操作ができないとき,悲しかった。. 4. 6)融解とぎ講ゆ・糧. 4 、3 2 1、. 7) やりなおしをするとき,悲しかった。. 4. 3 2 1. 3)・操作が遅れでいるとき,悲粋事薯つたガ. ゴ4. 3 2 肇. 9) コンピュータを使うとき,こわかった。. 4. め)友だちの失敗の場薦牽みたとき,、こわかった。. 3 2 1. 3 2. 1. 、4,3、2 1. 11)失敗しそうな操作をするとき,こわかった。. 4 3 2 1. 功操㈱潴概紬ると毒・幡だった・. 4 3 黛 1『. 13)難しそうな操作をするとき,いやだった。. 4 3 2 1. 噂)、やりなおしをする導き,も、やだうた。・. 4 3 .2 零・. 15)コンピュータのはたらきを知ったとき,驚いた。. 4. 3 2 1. 鴨)友治ちの失敗の場藏をみたとき,驚いた。馳.. 4. 3 2 1. 17)思っていたよりうまく操作ができたとき,驚いた。. 4. 3 2 1. 18)できないと思りていたのに,作品を完成させることができたとき,驚いた。・. 4. 3 「2 」. 19)思うように操作ができないとき,腹が立った。. 4. 3 2. 1. 鋤逸し瞬き譲痴ったr. 4. 3 変. 1. 21)操作が遅れているとき,腹が立った。. 4. 3 2. 1. 22}友だちの俸品と準べられると:き,腹が立った津. 4. 3』2. 1. ご協力ありがとうございました。. 29.
(37) 第3章. 表3.7 機械領域の感情尺度. 技術科アンケート(機械) 中学校 _年 _組 _番. 氏名. 男・女 あ. っ だ ま た い り く. 技徳科の機械の授業で,作女働く模型など)をつくっているときに思ったことや態じたこと よ. があると患います。そのときの気持ちの程度を答えて下さい。. た. あ. あ. く い て て あ あ は は. 次の文を読んで,臼分の気持ちにあてはまる数字(右側の4321のどれか)に○印をつけて. 姦遵愚蒙 ま. ください。. ま. る. ま な る. い. な い. 1) 工具や機械をはeめて使うとき,うれしかった。. 4 3 2 1. 2)』慮うよう1と繍工できたと妻,うれしかった、. 4、3 2 1. 3) 加工がはやくできたとき,うれしかった。. 4 3 2. 駐作嗣外て完成したとき,嬉しかった。. ’4’. 1. R 2」. 5) 思うように加工できないとき,悲しかった。. 4 3 2 1. 6) 失敗したと毒,悲しかった。. 4.3 馳2 1. 7) やりなおしをするとき,悲しかった。. 4 3 2 1. 雛繹が遅れているとき,鵜か乗。. 4・3,2 1,. 9) 危険な工具や機械を使うとき,こわかった。. 4 3 2 1. ゆ3ナ縄しそう牌・たり・けがをしたどき;こわ麹臨、. 4 ’3 2 」. 11)友だちのけがや失敗の場面をみたとき,こわかった。. 4 3 2 1. ,2)’ 髞sしそうな煽エをするとき,導やかうた。. 4 3 噛2 雪. 13)加工塒の大きな音や,けずりくずの汚れ,においがあるとき,いやだった。. 4. 3 2 1. 鱗)難しそうな撫工をずるとき∫いやだった。. 4. 3 2 1. 雪5)や9なおしをするとき,いやだった。. 4. 3 2 1. 総〉けがをしそうになった駆けがをした1どき,、1、やだった。. 『4. 与「衰 1. 17)工具や機械のはたらきを知ったとき,驚いた.. 4 3 2 1. ⑱抜だちの騨や失駒場餓碑とき・驚職. 4 3 2 1. 穏)患っていたよりうまく加工できたとき,驚いた。. 4 3 2 肇. 2◎)できな糖と思っでいたのに.作品を完成させることができたとき,、驚いた、. 4』. R .2 1. 21)思うように加工できないとき,腹が立った。. 4. 3 2. 4. ・22)・失敗レたとき}腹が1立ったg’. 23)加工が遅れているとき,腹が立った。. 4. 3マ・ 3 2. 24)・友だちの作品と珪べられる乏き,’腹が立った」. 4. 3 .漉1. 1 1・馳. 1. 1. ご協力ありがとうございました。. 30.
関連したドキュメント
モノづくり,特に機械を設計して製作するためには時
2 環境保全の見地からより遮音効果のあるアーチ形、もしくは高さのある遮音効果のある
小・中学校における環境教育を通して、子供 たちに省エネなど環境に配慮した行動の実践 をさせることにより、CO 2
小学校における環境教育の中で、子供たちに家庭 における省エネなど環境に配慮した行動の実践を させることにより、CO 2
3 学位の授与に関する事項 4 教育及び研究に関する事項 5 学部学科課程に関する事項 6 学生の入学及び卒業に関する事項 7
□ ゼミに関することですが、ゼ ミシンポの説明ではプレゼ ンの練習を主にするとのこ とで、教授もプレゼンの練習
を育成することを使命としており、その実現に向けて、すべての学生が卒業時に学部の区別なく共通に
を育成することを使命としており、その実現に向けて、すべての学生が卒業時に学部の区別なく共通に