• 検索結果がありません。

保育所における「特別支援保育コーディネーター」養成研修の有効性に関する研究

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "保育所における「特別支援保育コーディネーター」養成研修の有効性に関する研究"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)保育所における「特別支援保育コーディネーター」養成研修の有効性に関する研究                           専   攻 特別支援教育学専攻.                           コース 心身障害コース.                           学籍番号M08094E.                           氏   名 荻  野  智  久 に、コーディネーター連絡会においてフォローア I.問題と目的  近年、障害をもった乳幼児の受け入れ数は増加. ップを行う。これら一連の研修会と巡回相談、連. 傾向にある(厚生労働省,2008)。一方、保育所に. 絡会を「特別支援保育コーディネーター」養成研. おける「気になる」子どもに関する研究が報告さ. 修(Fig,1参照)として、その効果を検討すること. れるようになってきている(本郷ら,2007;平澤. を目的とした。. ら,2005;本郷ら,2003;水内ら,2001)。本郷 (2007)は,このようなr気になる」子どものなか. には、後にLDやADHD、広汎性発達障害などと 判定される子どもも含まれる可能性を指摘して いる。また、平澤ら(2005)は、調査や先行研究か. ら、「8割前後の幼稚園や保育所に『気になる一 因っている』子どもが存在している」と述べてい Fig.1「特別支援保育コーディネーター」養成研修の概略図. る。.  以上のことから、障害児保育への二一ズの高ま りが全国的に存在している(近藤ら,2001)。それ. に加えて、r気になる」子どもの特徴を理解し、. それに基づく子どもに対する直接的な働きかけ (本郷ら,2003)や障害についての知識や指導など、. ■.方法 1.対象.   A市保育行政が市内の保育所に依頼し、選任  されたコーディネーター16名 2.コーディネーター養成研修会. 統合保育に携わる保育者の専門性を高める必要.  平成21年6月3日∼24日に16名のコーディ. 性が指摘されている(徳田・遠藤,1995)。. ネーターを対象に全4回行った。コーディネータ.  「今後の特別支援教育の在り方について(最終 報告)」(文部科学省,2003)では、特別支援教育推. 進のキーパーソンとして、特別支援教育コーディ ネーターを位置づけている。しかしながら、保育 所における特別支援保育コーディネーター(本論. ーの役割や障害の特徴、支援の方法として応用行. 動分析学の知識を身にっけることなどを中心に 講義と演習形式で実施した。実施した研修会の内 容は、Tab1e1の通りである。.     Tab1e1各研修会の主な内容. 文では、平澤ら(2005)がr特別支援保育」と述べ. 研修 回数. ていることに準拠し、そのような保育士を『特別. 第 1. 支援保育コーディネーター』として定義し、以下、. 回. 「コーディネーター」と略す)の指名状況はほとん. 第 2 回. ど報告されていないのが現状である。. 講義内容. 「特別支援保育コーディネ 一ターの意義と役割」 「気になる子どもの理解」. 「気になる行動の理解と支 援」「コミュニケ]ションの 考え方」「ほめ方と叱り方」. 演習内容 「障害のある子. や気になる子の 理解」. 「VTRによる事 例の分析」.  そこで、本研究ではA市保育行政と連携し、応 第 3 回. 用行動分析に基づいた保育所のコーディネータ ー養成研修会を実施し、適切な支援を行うための. 「環境1の調整について」. 「ケース会議の進め方」. 「担任支援」「外部関係機関. 基礎的な知識・技能を養う。そして、巡回相談を. 第. 4. との連絡調整」. 行う中で研修会の効果の維持・般化を図る。さら. 回. 「保護者支援」. 186一. 「ケース会議を してみようI」. 「ケ」ス会議を してみようI」.

(2) 3.保育所巡回相談. 3.6点上昇し、対応のあるt検定の結果、有意差.   平成21年7月22日∼8月19日にかけて、. がみられた。なお、応用行動分析学を学んでいる.  市内13か所の保育所に対して応用行動分析学. 大学院生の平均得点は、19.6点であった。.  に基づいた巡回相談を実施した。コーディネー. 3)新版STAI状態一特性不安検査.  ターからコーディネート状況について報告が. 状態不安について、コーディネーター養成研修前.  あり、言語称賛による正の強化と支援に関する. 後でコーディネーターに対し実施した。Preと.  フィードバックを行った。また、対象児の直接. postで平均6.8点下降し、対応のあるt検定の結.  観察から具体的な支援についての助言を行っ. 果、有意差がみられた。同様に、特性不安につい.  た。. ても実施した。Preとpostで平均1.8点下降した. 4.コーディネーター連絡会. が、有意差はみられなかった。.  平成21年9月15日,17目(第1回),10月7. 4)子どもの行動の変容及びコーディネーターの支. 目(第2回)に実施した。研修会や巡回相談を受. 援行動と園内コーディネートの変容. けて実施した支援やコーディネート活動につい.  (1)子どもの行動の変容および保育士の支援行. て報告を受け、コーディネーター相互で意見交換. 動の変容. し、筆者からのフィードバックを行った。報告書.  アンケートについて「コーディネーターの支援. による実践発表では、発表者だけでなく全てに対. 行動」とr子どもの行動変容」に分けて、コーデ. して筆者からのコメントを付け返却した。. ィネーター養成研修前後のコーディネーター群. 皿.結果と考察. で比較した。ともに対応のあるt検定を行った結.  1)コーディネーター養成研修会事後アンケート. 果、有意水準1%で有意差が認められた。. 結果の分析.  (2)コーディネーターの支援行動と園内コーデ. 「研修会はどれくらい理解することができまし. ィネートの変容. たか」との設問について、4件法で回答してもら.  コーディネーター養成研修前後のコーディネ. った。結果はFig.2の通り、概ね理解された。. ーター群で比較した。前後で平均45.5点上昇し、 rコーディネーターの支援行動と園内コーディ. 90路. ネートの変容」は、対応のあるt検定を行った結 果、有意水準1%で有意差が認められた。. OO%. 50島               0あまり理解で.                ぎなかった 40%.  これらから、一連のコーディネーター養成研修. 30尉.               日理解できた 20引. の過程を通して、コーディネーターの支援行動が.  10%.  ○既                口大変よく理解. 増加し、工夫されたことや保育所で対象とした子. Fig.2特別支援保育コーディネーター研修会における理解の程度. どもの行動が一定の改善を示したことが確認さ.    第1回  策2回  第3回  第4回   できた. れた。.  自由記述内容は、r内容が分かりやすかった」 r演習が役に立った」r事例が具体的だった」rケ. ース会議をしてみたいと思った」r考え方が変わ った」などの肯定的と捉えられる記述が多かった。.  2)コーディネーター養成研修会前後での. KBPACの得点 コーディネーター養成研修会開始前後でコーデ. ィネーターに対し実施した。Preとpostで平均. 1V.総合考察  本研究では、コーディネーター養成研修を行ご とで、コーディネーターが必要な知識や技能を身 につけ、一定の役割を保育所で果たせ得ることが 分かった。それによって、コーディネーター養成 研修の有効性を実証できた。.     指導教員 井澤信三. 一187一. 主任指導教員  井澤 信三.

(3)

参照

関連したドキュメント

都道府県 高等学校 体育連盟 都道府県

(1)アドバンスト・インストラクター養成研修 研修生 全35名が学科試験及び実技試験に合格。

笹川平和財団・海洋政策研究所では、持続可能な社会の実現に向けて必要な海洋政策に関する研究と して、2019 年度より

経済学研究科は、経済学の高等教育機関として研究者を

本学は、保育者養成における130年余の伝統と多くの先達の情熱を受け継ぎ、専門職として乳幼児の保育に

・ 研究室における指導をカリキュラムの核とする。特別実験及び演習 12

平成 31 年度アウトドアリーダー養成講習会 後援 秋田県キャンプ協会 キャンプインストラクター養成講習会 後援. (公財)日本教育科学研究所