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教職大学院のこれから

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(1)Title. 教職大学院のこれから. Author(s). 加治佐, 哲也. Citation. 北海道教育大学大学院高度教職実践専攻研究紀要 : 教職大学院研究紀要 , 8: 71-82. Issue Date. 2018-03. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/9832. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学大学院高度教職実践専攻研究紀要 第8号. 北海道教育大学教職大学院 創設10周年記念講演 平成29年(2017年)10月8日(日). 教職大学院のこれから 独立行政法人国立高等専門学校機構監事、前 兵庫教育大学長、前 日本教職大学院協会会長、 「国立教員養成大学・学部、大学院、附属学校の改革に関する有識者会議」主査. 加治佐 哲也. ◆国立教員養成大学の鍵は教職大学院 北海道教育大学の皆様こんにちは。今ご紹介いただきましたように7月にこの会場で開催された教 職大学院セミナーでお話をさせていただきました。 8月29日に「国立教員養成大学・学部、大学院、附属学校の改革に関する有識者会議」の報告書が 正式に出ましたので、その内容を、主査として私が中心にとりまとめましたので、お話させていただ きたいと思います。 国立の教員養成大学・学部は44あり、北海道教育大学もその中で最も大きい大学の一つだと思いま すが、大きく変わると言うのは間違いありません。式典の時に、ほとんどの方がおっしゃっていたよ うに、今後は教職大学院が国立教員養成大学の中核であることに間違いありません。あえて言えば、 教職大学院が全ての鍵を握っていると言っていいと思います。修士課程は、修士課程でなければなら ないことを示さない限り存続が難しい。そして、国立教員養成大学・学部には、もちろん教育学部が あり、附属学校もありますが、教育学部や附属学校と教職大学院との関連性が一段と重要になると考 えられます。 附属学校の役割としては、学部生の教育実習を受け入れるということだと思いますが、もちろんそ の機能がなくなるわけではないのですが、今後は教職大学院との関わりを附属学校がどうするかとい う問題が重要になってきます。教育学部も同じです。国立大学の場合は、大学によって事情は違いま すが、教職大学院との繋がりのもてない学部というのは、ある意味で存在感はないということになり ます。 報告書の内容を紹介するわけですが、本日は私なりの構成で、特に、4番目の教職大学院の在り方、 71.

(3) 加治佐 哲也. ここを中心にお話をいたします。報告書を見ていた だければおわかりになりますように、教職大学院の ところに一番ページ数が割かれております。ですか ら、量的にも、報告書の中でたくさん扱っています ので、今後は国立教員養成大学・学部は何度も申し 上げますように、教職大学院が中核になります。 まず、目的を確認いただきたいと思います。 2001年に、在り方懇の報告がありました。私はそ の当時、学長などの大学経営をする立場ではなく、 一介の大学教員でしたが、衝撃をもって受け止めま した。統合・再編のところです。ところが、インパクトは大きかったのですが、実現はしませんでし た。 それから16年経ち、状況が大きく変わりました。一つは、教員需要の減少。当時は、2001年ですか ら、いわゆる厳しい状況にあったにしても、子供は増えていましたので、先生の数も増えるという状 況でした。国立大学におられる方はわかると思いますが、そのときはまだ、国立大学は法人になって いなくて、純然たる国立大学でした。つまり安泰でした。今、法人化しているし、これから教員需要 は激減し、半分ぐらいになる。北海道も札幌以外は厳しいのではないかと思います。釧路にも何度か 行きましたが、人がいない。特に子供たちがいない。郊外に出るともうほとんどいないですね。立派 な建物の小学校はあるのですが、本当に子供を見ないという感じでした。私の仕事の関係でいうと、 釧路高専ですが、入学定員を満たしていません。函館高専もそうです。子供たちが減ってきて、必然 的に必要とされる先生の数も減ってくるということになります。教員の退職者数も一段落し、教員需 要が減少します。 ◆高度化が求められる教員の資質能力 一方で、学校教育の課題は、高度化・複雑化し、 教員に求められる能力は高くなっている。しかも、 今後どういうことが起こってくるかわからないよう な状況です。AI、ICTなどが学校教育に導入され て、もしかすると、先生が講義するような授業が一 掃されるのではないか。先生と子供たちが顔を会わ せる必要性があるときだけ、先生はおればよい。通 常の講義は、民間会社などが開発した教材を学んだ 方が、先生によって差があるような授業を受けるよ りよっぽどましだという可能性も十分ある。高専は それに取り組み始めています。そうすると一層教員の数が減るというようになります。 いずれにしても、間違いなく高度化しています。そういう中にあって、国立の教員養成大学・学部 は、これまで以上に中核的な役割を果たさなければならない。ところが、国立の教員養成大学そのも のが、法人化から12年以上経ちまして、運営費交付金が継続的に減少し、お金がなくなってきている。 運営費交付金の総額は変わらないにしても、 教職員の給料にあてる基盤的経費(基幹的経費)が、減っ ている。いずれ給料が払えなくなるぐらいに厳しいので、人員削減しないといけないのです。限られ た資源を効率的に使わなければならないということです。 72.

(4) 記念講演「教職大学院のこれから」. ◆教員養成機能の高度化 そういう中で、やはりエビデンスに基づいて教員養成機 能を着実に高めるために、成果を明確に示す、どういう力 がついたかどうかの検証をする、ということ。検証した結 果がエビデンスです。それに基づいて教員養成機能を着実 に高める。その結果として学校教育全体に貢献する。要す るに、これまで以上に、こういう状況の中で教員養成機能 を高めるということが必要です。 これは日本の右肩下がりの状況を象徴しています。社会 が複雑化し高度化する中で、資源が減り人も減り、右肩下 がりです。そのような状況の中でも、再生しなければいけ ない。悲痛な思いを克服して明るく楽しく改革しなければ いけない。前を向いていかなければならない。国立大学が 無くなることは絶対にありません。ただ、こういう正確な 状況認識も必要であるということです。 まず、基本的な在り方です。これからの国立教員養成大 学・学部は、先ほども言いましたように、教員に求められ る資質能力は高度化していますので、高度な教員養成をす る拠点になる。それは、学部ではなく、教職大学院です。 教職大学院は10年経ちまして、来年度高知大学が開設して44の全てに出来ます。だからほぼ全ての 地域に教職大学院が一応行き渡っているということです。ところが、規模は非常に小さいのです。今 はまだ規模が小さい教職大学院が多い。 これから教科分野なども取り入れて拡大しなければならない。 北海道教育大学も教職大学院が拡充し、 間違いなく大きくなると思います。高度化の拠点になります。 二番目に、これまでは、免許を取得するための養成の方がどちらかというと重みがおかれてきたわ けですけれど、今後は、養成も残りますが、むしろ現職教員の教育・研修の機能を強化していく、と いうことです。私が以前在籍していた兵庫教育大学は、大学院が40年近く前に創設されました。北海 道からもたくさんの現職教員が来られました。兵庫教育大学は、 他の大学も全て教職大学院ができて、 新構想大学みたいなものになったということにおいて、貢献したのではないかと思っています。 それから、教員育成協議会ができております。国立大学は、これまで以上に地域のニーズに対応す ることが求められています。教育委員会や学校との連携を実質化することが求められている。連携を 実質化するとはどういう意味かと言いますと、これまでも連携の組織があり、教育委員会や学校の先 生が教育大学で教員になることがあったが、その数が少ない。あるいは、センターなどで別扱いの教 員にするなどの形でしたが、そういうことではない。 育成協議会の目的は、教員育成指標を作り、それを基に教育委員会が行う現職教員の研修プログラ ムを作るということです。そこに教育大学側が積極的に関わる。計画作りや実施する上でも組織的に 関わる。これまでも先生方は、個人的に教育委員会から頼まれて講師を務めていると思いますが、大 学の組織として行っていくというわけです。さらに、教職大学院のカリキュラムも、これを通じて積 極的に議論し、改善していくということになります。学部のカリキュラムも同様です。養成課程の学 部のカリキュラムについても、 教職大学院も教育委員会も学校も積極的に関わるということ。同時に、 計画段階で関わるだけでなく、人材交流を行い、教職大学院の授業、あるいは学部の授業、そういう 73.

(5) 加治佐 哲也. 中にも学校や教育委員会の方々が積極的に関わる。先ほども述べたように、大学も教育委員会が実施 する研修には、積極的組織的に関わっていく。そういう意味での連携の実質を目指すということです。 ◆「教員養成学」の展開 次に、最近よく聞く「教員養成学」という言葉に ついてです。この意味するところは、教員養成大学 の学部にいないとわかりにくいかもしれません。在 り方懇でも強く指摘された問題点があります。学校 の中心は当然、教科です。ところが、教員養成大学・ 学部では、教科内容の教員と指導法の教員が分かれ ております。大学の教育組織上、分かれている。そ のため、おかしなことに、教科内容の教員は指導法 とは関係なく教える。指導法の教員も教科内容の教 員が何を教えているか考慮せず教える。学校で実際 教えるときは両方を繋げなければいけない。誰が繋げるか。学生が繋げるものとして、 予定調和で行っ ていた訳です。そんなことは、学生は出来ないですよね。その問題をずっと引きずっていまして、そ れをやっと教員側で繋げようということです。教員免許も変わりまして、教科に関する科目と教科教 育法に関する科目を一体化しました。その流れも含め、今後は大学の先生方を一体化しなければなら ない。 教科内容を教える教科専門の教員の研究は、変化する子供たちの実情など現場の課題を踏まえてい ない。先生方の中には、自分の専門の研究、すなわち文学部や理学部、理学研究科、文学研究科で学 んだ専門の研究をずうっとしている方もいるわけです。そういうことをなくし、現場をわからなけれ ばいけないというわけです。さらに、教育原理や教職原論、教育方法学、教育心理学などの教職教育、 こちらも一体化した形での教育研究をするように、一体化したカリキュラムを作りましょうというこ とです。ばらばらのカリキュラムではなく、常に三つの分野が一体化したようなものを今後展開して いきましょうということです。一体化したものを象徴的に「教員養成学」といっているということで す。 端的に言うと、医学部の場合は「医学」という分野があるわけです。みんなで共有しています。そ してその中で細分化しています。ところが、教員養成の世界、教員研修の世界にそれがなかった、と いうことです。 先ほど述べたとおり、教職大学院が中心となり、学部と附属学校との連結・連携を強化していく、 ということになります。附属学校と学部・大学院との繋がりがないと指摘されて久しくなります。こ れらを全部一体化し、連携強化していくということです。これが基本的な在り方ということです。 ◆教員養成大学・学部の教員像の変革 続きまして、大学教員の在り方です。今回の大きな特徴は、国立教員養成大学・学部の教員に対し て、大きな変革を求めている、ということです。教職大学院が中核になるわけで、教職大学院を担当 出来る大学教員になってくださいということです。 そのためには、大学教員が変わらなければいけないということです。一言でいうと、全ての教員が 研究と実務の両面が出来なければならない。研究は出来る。授業研究は出来る。あるいは、色々な学 校経営の理論的な研究は出来る。同時にそれが実践を伴わなければいけません。現場の先生方と実践 的な共同研究、あるいは自分がやっている研究と現場とを結びつける。あるいは、現場に行って色々 74.

(6) 記念講演「教職大学院のこれから」. 指導が出来る。一番いいのは現場にいって模範授業 をする。アクティブラーニングの新しい授業方法を 具体化する技量、そういう力を身につけなければい けない。研究が中心な人と実務が中心な人があって よいが、ウエイトは違っても、両面を持たなければ いけないということです。 最初の方に、 「実務家教員に実践研究論文を求め る」とありますが、実務家教員は教職大学院にたく さんおられるようになってきました。ここにも色々 な課題が指摘されています。 実務家教員は単なる実務経験者ではない。学校の状況が変化する中では、実務経験だけだとすぐ古 くなってしまいます。自分が過去に行った実践、あるいは、今現場で起こっていることなどを取り入 れていくためには、やはり、現場に行って分析をして、それを論文にまとめる力が必要です。論理的 な文章表現力を伴った力が必要です。それがなければ、 やはり大学教員とは言えないということです。 こういうものを書かないと授業の革新が出来ない、開発していけない。新しい授業を常に作っていか ないといけない。そういう力を示すために実践研究論文が必要ということです。 一方、研究者教員の方も、学校現場の経験をしてもらわなければならない。もしなければ共同研究 を行ってもらわなければならないということです。そうは言ってもなかなか出来ないので、目標値を 設定する。どれぐらいの現場経験が必要か。例えば、一年なのか、半年なのか、非常勤でいいのか、 それとも常勤でなければならないのか、などです。あるいは、現場の共同研究ならばどれぐらい行え ばよいのか。大学ごとに目標値を設定してもいいし、後でも述べますが、文科省が設置審査とか課程 認定で教員審査しますので、教員審査するときの基準、そういうものを設定する。 特に、教科専門の教員ですが、今後、教職大学院に移るとすれば、実務性が必要です。たとえば、 実務経験のある教員とのTT(チームティーチング)です。オムニバスではない。TTで全ての授業で 一緒に行う。授業は分担ではない。7回はこの人、8回はこの方ではなく、完全に融合するという形 で全ての授業で二人が協力して行うということです。さらに、附属学校での研修等を義務づける。 次は、一番効き目があると思いますが、これまでの大学教員の審査といえば学術的な論文が中心で すが、学術的な論文と同等ぐらいに、現場に入って行った研究指導や、研究会での講評、助言などの 業績を積極的に見る、ということです。あるいは、実践的な論文や共同研究などを積極的に見るとい うことです。教育委員会の研修で講師をすれば学術的な論文と同じようにそれを積極的に認める。 その際、問題なのが文科省は審査するところが二つあるということです。一つは、教職課程認定と いうものです。教職大学院にせよ学部にせよ、文科大臣が行うわけですが、これを行う担当者は初等 中等教育局の教職員課です。 その前に新しい大学を作る、学部を作る、学科を作る、教職大学院を作るといえば、設置審査が必 要です。これを行うのは高等教育局で、教員養成系は教員養成企画室で行います。役所におられる方 はすぐにわかると思いますが二元行政です。双方の審査基準が違ったりしますので、それを今度一体 化するということです。 文科省は来年度から大きな組織替えをします。文科省にはいくつかの局がありますが、主なのは、 生涯学習政策局、初等中等教育局、高等教育局です。初等中等教育局の教職員課が課程認定を行って いますが、あるいは、高等教育局の教員養成企画室が設置審査を行っていますが、それらを取り出し 75.

(7) 加治佐 哲也. て、新しく生涯学習政策局を総合○○局にして、その二つを一体化して教育人材政策課に、仮称です けれども、するらしい。そうすると、一元的な行政で、審査も一元化され、実践的な業績が重視され るようになります。これはたぶん実現すると思います。 ◆教職大学院の位置づけ 続きまして、教職大学院の在り方です。まず、位 置づけがより大きなものになります。 私なりに再構成しましたが、一つは、大学全体の 教員養成の研修センターという位置づけです。教職 大学院が、単科大学もそうですが、総合大学におい ても学部を含む大学の養成機能全体をリードする。 教員養成は学部でも行っているし、大学院でも行っ ているが、その中心になるのは教職大学院であり、 大学における教員養成の在り方について、教職大学 院が指導的な立場になります。複数学部ある大学だ と教育学部だけでなくて色々な学部で教員養成を担っています。それを統括するのは、教職大学院。 その位置づけになってきます。特に、理学部や文学部で教員養成を行っていますが、専門に担当して いる先生が非常に少ない。そのため学生からの高度な質問に答えられない。それを教職大学院が行い ます。 また、国立大学そのものが、育成協議会を通じて、地域ニーズを取り入れていくということを先ほ ど申し上げましたが、その中心になるのも教職大学院です。大学と教育委員会・学校との連携協働の ハブ、中核、これが教職大学院です。教員養成大学・学部そのものがそうなりますが、特にその中で 中心的役割を果たすのが、教職大学院だということです。大学は様々な地域貢献を行います。育成協 議会において現職教員の研修プログラムを作ります。それに参画して実施します。教職大学院がそれ を中心になって行うということです。 さらに、学校現場での様々な課題に対して、実際に現場に入り、解決に向けて一緒に取り組み、相 談や助言などを行うコンサルの機能です。これを教職大学院が行う。まさしく、ここまでくれば、学 校や教育委員会、それぞれの地域にとって、教職大学院はなくてはならない存在になるということで す。現在も、現場の人からコンサルを頼まれることが、教職大学院でも、教育学部でも特定の先生に 対してあります。これからは、教職大学院が組織的に対応するということになります。 ●修士課程からの移行 次に修士課程についてです。修士課程が教職大学 院に移行することは決まっていますが、移行する際 にこういうことが新しく出てきました。 質保証するために、一定の条件をつけるというこ と。これから教職大学院を大きくてしていくために は、教科教育の分野を作らなければならない。ただ し教科教育の中の教職専門の先生を、そのまま移し たのであれば修士課程と変わらない。そこで、質保 証のために一定の条件をつけるというのは、実践性 を確実に担保するということです。 76.

(8) 記念講演「教職大学院のこれから」. 今後、教科領域コースを作っていくわけですが、教科横断型、複合型です。単独教科では出来ませ ん。いくつかの教科、英語、国語などの言語系とか、理科、数学などの自然系などを一つにする。場 合によっては、文理融合を作るともっといいと思います。文系と理系を融合したようなコースを作っ てもらうのが一番いいですね。あるいは、複合的なもの。コミュニケーション能力、言語能力、そう いうものを表題に掲げたような新しい教科分野。 これまでの数学や理科、 国語などのような学科・コー ス名ではなく、そういうのをつけてもらうことがたぶん条件になると思います。いずれにせよ、教科 横断、複合型の教科領域コースを設置します。その際、当然これまでの教科専門と教科教育法は、内 容的にも方法的にも融合しなければならないということになります。 修士課程が教職大学院に移行する際に、実践性という質担保のために、教員に対して一定の条件を 設けるということです。例えば、一定期間以上の学校現場での指導経験を求めるということ。そのた めの目標値を作らなければならないということです。私の以前の大学では一年間でした。一年間常勤。 それを文科省がどう判断するか。これをこれから詰めなければならないと思います。また、必ずシラ バス上で教科専門と教科教員のTTがきちんとわかるものを作らなければなりません。他にも、内容 的に、理論と実践の往還がきちんと示されていなければならないということです。 例えば、これまでの教科専門の授業の場合、学問的な内容がずらっと並んでいたと思います。理論 と実践の往還であるためには、学生を連れて現場に行くとか、現場の先生が来て実際に模範授業する とか、それに一緒に参加してその後討論するとか、そういうことをやらなければだめということ。教 職大学院ではもちろんこういうことをやっているわけです。 ◆教育課程の改善 教職大学院に新たな教育課題等に対応する内容を 常に入れるということになります。 例えば、 カリキュ ラム・マネジメントの力、マネジメントですから、 経営ですね。経営だから、カリキュラムを管理運用 するのは、校長、教頭あるいは教務主任やそのクラ スぐらいを思っていたが、実は全ての先生がカリ キュラムをマネジメントする力、 すなわち、 カリキュ ラムを作り、それを実施して評価してまた次の改善 に繋げる、こういう力量を身につけていかなければ いけないということです。実際に優れた先生はそれ を行っている。自分の授業が学校のカリキュラム全体の中でどういう位置にあるかを明確にして、学 校全体の目標を認識しながら、自分の授業の目標をきちんと考えてそれを達成するように色々な工夫 をして授業する。終わったら評価する。評価するときも自分の目標だけではなくて、学校の目標に照 らして評価する。それを次の改善に繋げる。そういうことです。そういう力を全ての教員が持っても らわないといけないということです。 エビデンスに基づいて、教育実践の効果を測定評価する。この要望が結構あります。どういうこと かと言いますと、教職大学院の学生さんは、質的な調査法とか量的な調査法を学んでいますか。例え ば統計学などやっていますか。 あるいは事例調査法をやっていますか。 ケーススタディやケースメソッ ド。例えば、授業を研究します。どういう目標に対して、どういう成果があったのかをエビデンスで 示さなければならない。それは事例でもいいです、質的に事例で示してもいいし、あるいは数字で示 してもいいのです。子供たちにアンケートを実施し、子供たちの回答を基に分析する。そういうこと 77.

(9) 加治佐 哲也. がきちんと出来る力が必要であるということ。学校経営であれば、学校を評価しますね。学校評価の 方法を学ぶ。それをきちんと数字なら数字で表せる方法を学びなさいということですね。 さらに言えば、学校現場で課題を探すときも、調査法が必要になります。先生方にインタビューし たり、あるいは、学校を観察する力。先生方の話から課題を見いだす力。そういう調査法の授業は必 須だと思います。そういうふうにしてまとめられた、みなさんの一つ一つの授業の成果あるいはそれ を集約した修了論文、そういうものがあれば、積み重ねができます。この人はこういう調査方法でこ ういうことまで明らかにしたと。次の方がそれを当然見て、また次の段階において、あるいは、新た な課題が出てきたらそれを取り入れて新たに積み上げる。それを積み上げていくということが、教職 大学院の先生が行っている研究もそうだが、学生が行っている研究も、要するにエビデンスベースに なる。 教育政策を作るときに、何が一番まずいかというと、エビデンスがない。例えば、わかりやすい例 で言うと、少人数学級です。35人学級、30人学級、あえて言いますと文科省は断念した。チーム学校 が出てきて、教員を増やすということではなくて、事務職員とかスクールカウンセラーとかこっちの 方を増やすことにした。こっちの方が、財務省の理解を得やすいです。文科省が、これまで少人数に すれば効果があるといくら言っても、財務省は全く認めない。その証拠はない。外国の研究でも認め られていない。日本でそんな成果を発表した研究はないのではないかと言われた。なぜそうなったか というと、そういう研究をしてこなかった。あるにはあるが、それがうまい具合に積み重なってこな かった。だから、文科省は国立の教員養成大学・学部に対して不満をもっている。財務省に対抗でき るようなエビデンスを全然作ってきていない。これは非常に不満がある。それを教職大学院で変えて いきましょうという狙いがあるのです。 それから、学部の教職課程コアカリキュラムが出来ました。当然学部との繋がりをこれから教職大 学院が作っていきますから、これを教職大学院に反映させていかなければならない。 ◆ラーニングポイント制の検討 次に、ラーニングポイント制に対応したようなカリキュラム改善に行わなければいけません。ラー ニングポイント制とは何かと言いますと、現職の先生は、派遣の場合、一年間なり二年間完全に教職 大学院にいて、現場で仕事をされていないですよね。これが一番いいと思います。兵庫教育大学は二 年の派遣でしたから。これをぜひ今後とも続けていくというか、もっと数を増やしていただきたいと 思います。 たぶんそれだけでは数が間に合ません。特に優秀な先生というのは現場では離しませんので、現場 にいながら学べるような仕組みを作る必要がある。教職大学院が、何かの課題を、いじめ問題でもい いし、発達障害でもいいし、そういうテーマの中から一つのプログラムを作るわけです。それを土曜 日や日曜日、あるいは、遠隔授業で行って、それを修めたら単位を授与する。その単位を積み重ねて いく。ラーニングしたものにポイント、単位を与える。あるいは、教育委員会が行っている色々な研 修がある。その研修も、教職大学院の先生もその研修を担当するでしょうから、よく話し合って、そ こに単位をつける。教職大学院の単位をつける。そういうようなものをいくつも重ねていき、教職大 学院の入学資格を得て、一年ぐらい教職大学院に通う。毎日ではなく土曜日や日曜日、あるいは、夏 休みの一週間とか二週間そのくらいまとめて受講し、その中で修了論文書いて、修了。このように働 きながら少しの時間を重ねる。一年二年ではなく、もっと長い年数がかかると思いますが、そういう 方法も工夫しましょうということです。これは実際に始まります。 教職大学院には5領域がありまして、これは原則20単位です。これを柔軟化します。16~18に減ら 78.

(10) 記念講演「教職大学院のこれから」. しましょう。色々な課題が出てきましたので、それを各教職大学院で工夫して対応出来るように必修 の単位数を減らしましょうということです。さらに、学部との関係強化、一体化です。後で学部のと ころで述べたいと思います。 ◆実務家教員の拡充と教職博士の創設 教職大学院教員の在り方です。先ほど大学教員の 在り方で述べましたが、その改革の先頭に立つのが 教職大学院の教員です。教職大学院教員も教育大学 の教員も、研究と実務の両面を持たなければなりま せん。ここで難しいのは、研究業績は比較的評価、 測定しやすいのですが、実務経験あるいは実務的な 業績をどのように評価するのかということです。こ れが難しく、模索が続いています。実務経験あるい は実務的な業績を、客観的に評価する仕組み、ある いは、ピアレビュー、すなわち、大学教員同士がちゃ んと話し合って相互評価する、そういう仕組みを構築する。そういうことをやっている大学があるら しいのです。このことは文科省も進めてくれると思いますが、各大学がこういう仕組みを作っていく ということです。 次に、実務家教員の拡充です。実務経験を離れて一定の年数経てば、実務家教員ではない、という ことだと人材の幅が非常に狭くなるということで、実務を離れても、その後、現場との関わりが恒常 的にあり、現職教員の指導や教育委員会の研修を担当していることなどが認められれば、実務家教員 として認められるということになります。 また、研究者教員の方も、以前に学校現場での経験がある、あるいは、現在も現場との関わりを持っ ているということが証明されれば、実務家教員になれる。だから両面もつようにしましょうというこ とです。 さらに、Ed.D、すなわち、教職博士の創設の検討です。現在、博士課程のある教員養成大学は、 兵庫教育大学の連合大学院や東京学芸大学の連合大学院など三つだけです。いずれも他の複数の大学 と一緒になって行っています。そこで博士号を出していますが、 兵庫教育大学の連合大学院の場合は、 現職の先生が博士号をとり、大学教授になっている方がたくさんいます。北海道教育大学に務めてい る方もおります。それは、Ph.Dです。教育分野のPh.D(哲学博士)です。Ed.Dというのは、 教職の博士です。これはどういうことかといいますと、アカデミック性も大事ですが、それよりも実 践性を持った、実践的な能力を証明するような博士号ということです。 例えば、現場に入って研究をして、ある成果を得て、それが実際に新しい課題解決に繋がるという ことを証明する。そういうものを作る。あるいは、現場で、自分がフィールドワークや実習をして、 何らかの学校の課題解決を実際に行い、成果をもたらす。そういう力を持つ人は、実践能力があると 博士号で証明されるということです。 今のPh.Dだけだと学術的な能力は証明されるけれども、実践能力は証明されない。だから、す でにPh.D持っている人はさらにEd.Dをとるべきだということです。そういう人であれば、校長 としての実践的な能力、指導主事としての実践的な能力、あるいは教育長としての指導的な能力を育 成できる。おそらく今後、この制度が出来れば、教職大学院の先生はこれを取得するようになり、逆 に取得しないと難しい状況も考えられます。 79.

(11) 加治佐 哲也. ◆学びのインセンティブ 教職大学院での学びのインセンティブについて、言われて久しいのですが、教職大学院を修了した 人の給料を上げるとか、その後のキャリアを保証する、あるいは、ストレートの学生であれば採用試 験を優遇するとか、初任者研修を免除するなど、そういうことを国が一律に行うことは難しいと思い ます。 その代わりに、それらについては、育成協議会が対応可能にするということです。それぞれの都道 府県ごと、政令指定都市ごとに話し合う。なかなか進まないように感じますが、そんなことはない。 地域差が出やすく、大学と教育委員会、学校現場が信頼しあっているところは、かなり進みます。特 に教職大学院や修士課程を修了した人が教育委員会や学校の幹部にたくさんいると、話が全然違う。 例えば、教職大学院を出た方については、話し合って初任者研修の半分まで免除するなど。 実際、私が以前いた教職大学院には、 そういうキャリアが予定された現職教員が送られてきました。 実習は、大学が決めたところで行うのではなく、 教育委員会が決めたこところで行いました。そして、 修了したら実習した学校に勤務するのです。それぐらいになっていかなければいけないと思います。 ◆教育学部の在り方 学部については、報告書の中では特に項目を設け て述べてはおりません。しかし、私の方で色々なと ころから学部に関わる内容をピックアップしました。 まず、教員就職率を上げること。教職大学院につ いては、教員就職率は問題ありません。資料に出て いましたが、北海道教育大学は100%のときもあり ます。他の教職大学院でもほとんど90%以上。教員 にならない人は例外的です。教員養成学部の就職率 は低いのです。卒業した中から教員に就職する者は 60%。それも減っています。私が先々週伺ったある 国立大学は、都市部ですが、40%です。卒業者の中から大学院にいく学生と保育士になる学生を除い た場合、それでも70%ぐらい。それが上がらず下がっている。しかも、教員需要が増え、教員採用数 が増えていますけれど、国立は採用率が上がっていない。 新採用者数全体で見ると、国立は、小学校教員は3分の1、中学校は4分の1、高校は10%前後ぐ らいですかね。それぐらいしかない。国立の学部を出て教員になる人は、私の頃は、私も教育学部を 出ましたけど、卒業証書を持っていったらすぐに採用、大都市部ではそのような状況でした。それは 全然よくないのですが、それぐらい、国立の教育学部出はすぐ教員になれた。そのときとは、状況が 全然違います。今や国立出は少数派です。問題なのは、採用が増えているのに教員就職率が上らない というところです。大学によって違いますが、あえて言うと国立の教育学部は採用に対して危機感が ない。国民が税金を払っている大学出の教員は6割しかいない。臨時採用も含んでです。 医学部では考えられない。看護学部も考えられないでしょう。医学部ならば、大学に医者になるの は当たり前の雰囲気がありますよね。ところが、国立の教育学部は当たり前の雰囲気がないのです。 教員になるのが6割ぐらいしかいない。なぜ6割しかいないのかというと、はっきりいうと大学教員 の問題です。大学教員が現場を知らない。あるいは、 教員にならなくていいと思っている人さえいる。 とんでもない話です。国家財政が苦しいでしょう。国立の教育学部の採用率を今後、確実に引き上げ ていかないと大変なことになる。その認識も甘いと思います。だから、 とにかく採用率を引き上げる。 80.

(12) 記念講演「教職大学院のこれから」. 引き上げるために、簡単な方法は、教員になろうと思わない者は入れない。それだけです。それだけ で変わります。結果としては教員にならないこともあり得ます。100%は絶対あり得ないけれど、 100%にする必要もない。しかし、教員になろうと思う者だけが入れば、国立大学には優秀な学生は 入りますので、9割ぐらいはすぐに達成できます。 国立大学の先生がきちんと指導しなければ学生が揺れ動きます。特に実習などのとき。励ます力や 教員の魅力を語れる力を持っていれば9割いきます。 ◆学部のカリキュラム 学部のカリキュラムを変えていかなければいけない。実習に加えてインターンシップなどを行うな ど、カリキュラムの実践化です。また、英語、特別支援教育、アクティブラーニング、カリキュラム・ マネジメントなど、現代的な教育課題に対応する内容を取り入れるということです。 学部と教職大学院との一体化についてです。6年制の取り組みをしているところはすでにあります。 教職大学院に進むことを前提にしたカリキュラム作りです。うまくいけば、成績優秀者は3年で大学 院に行きます。大学院の修業年限は、現職教員は2年を1年にすることは出来ますが、ストレートの 学生は現場経験がないので、2年を1年にすることは出来ません。しかし学部は、成績優秀者は3年 にできます。だから3プラス2で、成績優秀者は3年間大学に行って事実上5年で終わる、そういう ことも出来る仕組みを作っていただきたいですね。教職大学院を前提とした学部のカリキュラムを 作っていただきたい。 他にも、国立大学ならではの特色を出してください。教員養成は地元私学でたくさん取り組んでい ます。北海道はちょっとわかりませんが、小学校教員養成でも地元の私立大学のほうが国立大学より 採用数を出しているところがたくさんあります。三重県は三重大学よりも皇學館大学が多い。静岡県 も常葉大学の方が多い。横浜は鎌倉女子大学です。岐阜県は聖徳大学です。公立もがんばっています。 そういうところと棲み分けと同時に連携ですね。国公私立の壁を越えて、国立がリードして連携する 必要がある。 それから、教育課題解決に向けた先導的取り組みですね。北海道はこれから子供が減って学校は小 さくなりますので、 すでに取り組んでいると思いますが、 複式学級とか遠隔授業とかを積極的に行う。 特に子供は、簡単には動けませんから、極端な場合、基本的には家で勉強する。遠隔教材や一週間に 4日ぐらいみんなで集まってアクティブラーニングだけを行う。 例えば、 そういう授業を構想するなど。 小学校をなくすことにはみんなが反対しますので、1年生から3年生までの学校と、4年生から6 年生までの学校にする。今よりもっと小さくなる。しかし、一週間のうちで半分は人が集まる。他の 学校も一緒に集まる。そういう工夫を行うことができる、 そういうところで通用する教員を養成する。 地域の課題によってそういう特色が生まれます。そういうことをぜひ積極的に試みていただきたいと 思います。 ◆附属学校のこれから 次に附属学校です。附属学校も教職大学院との一体化をぜひ進めていただきたいということです。 附属も、一頃と状況がだいぶ変わってきており、地域によって違うとは思いますが、附属に行きたい という公立学校の先生が減ってきている。昔は、みんな給料下がっても附属に行き、そこで研究をし たいということでした。そして優秀な先生が育成される、ということだと思います。ところが、人気 がなくなってしまった。公立学校の先生は忙しい。附属行ったらもっと忙しいです。ある国立大学の 附属は、労働基準監督署が入ったとこの前聞きました。こちらは大丈夫ですか。公立は忙しい。附属 行ったらもっと忙しい。 81.

(13) 加治佐 哲也. 以前と違い、附属で教育研究したことが、公立学 校にどう生かされているのかがわからない。研究授 業を行い、研究大会を開催して人を集めるが、それ がどう生かされたか。附属の先生が立派な報告書を 書いたり、研究紀要を書いたり、場合によっては本 を出します。それがどのように使われているのか、 どのように生きているかがわからない。附属の先生 の研究業績になったとしても、教育研究の成果が公 立学校にどのように繋がっているかがわからない。 これを繋げる。 そして、特定の児童を集めるならば、その選抜方法と教育研究と連関させる。単に希望者が多いか ら、倍率が高いから、学力試験をするという話は通じません。特別支援教育のやり方が一番わかりや すい。ある国立大学は、低所得家庭の子供たちを集めて、その状態に応じた方法で研究を行えば、公 立学校でも生きます。 附属学校は、教育実習だけではなく、公立学校教員の日常的な研修の場としても活用されるべきで す。 四つ目です。大学のガバナンス強化とありますが、大学自体に、附属に直接の関わりを持っていな いところ、附属が独立しているようなところが結構あります。都市部に行けば、附属の方が本体より はるかに有名なところがいっぱいあります。活躍している卒業生がいっぱいいますからね。これまで 統廃合の危機はそういう方々を頼っていました。今回もそうだと思います。しかし、 状況は厳しくなっ ていますので、これからはそう簡単にいかない。せめて、校長を常勤化する。大学の先生が兼任で、 週2、3回行くのではなくて、教職大学院の先生が私は一番いいと思いますが、校長を専任とする。 あるいは、公立学校の校長先生が常勤で派遣される。 最後ですが、働き方改革。何の議論もしていませんが、現在、国の中教審で特別部会を設けて審議 しています。現在の最大の政策課題です。そこで、附属がまずモデルを示す。附属が一番いいかもし れません。絶対に求められます。 ◆組織体制の改革 悩ましいのは組織体制の改革です。関係自治体と地元の教育委員会、市長や知事と話し合って存在 意義を示す。存在意義も、単に重要だとか、地域の火が消えるとかではだめです。具体的に、今後、 教職大学院に現職教員を何人か派遣します。その派遣先の人材は自分の県ではこういうふうに活用し ます。ストレートを教職大学院からこれだけ採っていきます。そういうことを明確に示してくれれば、 エビデンスになります。それが一番強い。それができるか。 スケジュールは、法人化第3期末の平成33年度までに一定の結論をまとめるということです。34年 度からこういうことを始めますということで、33年度までに設置審も通るということです。 これから国立教員養成大学は、間違いなく教職大学院が中心になります。あえて言いますが、北海 道教育大学が存命していくために教職大学院を主体にする。そこは確信を持って取り組んでいただき たい。それから教職大学院の先生方。特に教育委員会、学校との連携をさらに強めてください。 将来的にはぜひ博士課程も作っていただきたい。最後はちょっと急ぎ足になりましたけれども、時 間になりましたのでこれで終わりにしたいと思います。どうもありがとうございました。. 82.

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