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ブータン王国における在来カンキツ遺伝資源調査

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Academic year: 2021

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ブータン王国における在来カンキツ遺伝資源調査

著者

山本 雅史, Tshering Penjor, 松本 亮司

雑誌名

鹿児島大学農学部農場研究報告=Bulletin of the

Experimental Farm Faculty of

Agriculture,Kagoshima University

33

ページ

13-19

別言語のタイトル

Exploration of Local Citrus Germplasm in

Kingdom of Bhutan

(2)

資 料

ブ ー タ ン 王 国 に お け る 在 来 カ ン キ ツ 遺 伝 資 源 調 査

山 本 雅 史1*・Tshering

Penjor2・ 松 本 亮 司3

1

鹿 児 島大 学農 学部 果樹 園芸 学研 究室 〒890-0065鹿 児 島市郡 元

2 Renewable Natural Resources Research Centre Wengkhar, Mongar, Bhutan 3佐 賀 大 学 農 学 部 〒840 -8502

Exploration

of Local Citrus Germplasm

in Kingdom of Bhutan

Masashi Yamamoto1, Tshering Penjor2 and Ryoji Matsumoto3

1

Laboratory of Fruit Science, Faculty of Agriculture, Kagoshima University,

Korimoto, Kagoshima 890-0065

2

Renewable Natural Resources Research Centre Wengkhar,

Mongar, Bhutan

3Faculty of Agriculture

, Saga University,

Honjo-machi,

Saga 840-8502

キ ー ワ ー ド:イ ー チ ャ ン ジ ェ ン シ ス,シ ト ロ ン,無 酸,ラ イ ム 緒 言 カ ン キ ツ は イ ン ドの ア ッ サ ム 地 方 を 中 心 と し た 地 域 を 起 源 とす る と考 え られ て い る(田 中,1959;Tanaka,1959). ブ ー タ ン 王 国 は こ の ア ッ サ ム 地 方 の 北 側 に 位 置 す る こ と か ら,カ ン キ ツ の 遺 伝 資 源 研 究 に お い て は 極 め て 重 要 な 地 域 で あ る.し か し な が ら,そ の 重 要 性 に も 関 わ らず, ブ ー タ ン 王 国 全 土 に わ た る カ ン キ ツ 遺 伝 資 源 の 全 容 に つ い て は 不 明 な 点 が 多 い.従 っ て,本 格 的 な 探 索 ・調 査 が 急 務 と な っ て い る. 以 上 の 理 由 か ら,2009年 に 佐 賀 大 学 お よ び 鹿 児 島 大 学 と ブ ー タ ン 王 国 のRenewable Natural Resources Research Centre Wengkhar, Mongarと の 問 で,共 同 研 究 「ブ ー タ

ン 王 国 に お け る 野 生 カ ン キ ツ 類 の 探 索 お よ び 調 査 」 を 実 施 し,ブ ー タ ン 王 国 に 自 生 す る カ ン キ ツ 類 の 分 布 お よ び そ れ ら の 特 性 を 調 査 し た.そ の 結 果 に つ い て 報 告 す る. 材 料 お よ び 方 法 ブ ー タ ン 王 国 に お け る 在 来 の カ ン キ ツ 遺 伝 資 源 調 査 は 2009年9月 に 実 施 し た.原 則 と し て 東 西 縦 貫 道 に 沿 っ た 西 部(Paro,Punakha),中 央 部(Lhunentse),東 部 地 域 (Mongar,Trashigang,Trashi Yangtse)に お い て,自 生 樹 ま た は 庭 先 樹 を 調 査 し た.南 部 地 域 は 調 査 で き な か っ た の で,Thimphuの サ ブ ジ バ ザ ー ル(野 菜 市 場)で,そ の 地 域 の 果 実 を 入 手 し た.葉 お よ び 果 実 形 質 は 採 取 し た 2010年11月17日 受 付 日 2011年1月12日 受 理 日

*Corresponding author. E-mail: [email protected]

サ ン プ ル を 当 日 ま た は 翌 日 に 計 測 し た.一 部 の ラ イ ム と 無 酸 ラ イ ム に つ い て は 果 汁 のpHを 測 定 し た.ま た,果 実 を 採 取 で き な か っ た も の も あ っ た. 結 果 お よ び 考 察 調 査 ・採 取 地 をFig.1に,調 査 種 ・系 統 の 一 覧,樹 体, 葉 お よ び 果 実 の 形 質 をTable1,2に 示 し た.ま た,代 表 的 な 果 実 等 の 写 真 をFig.2に 示 し た.全30点 中,マ ン ダ リ ン が1点,ラ イ ム が11点,シ トロ ン が5点,ブ ン タ ン が 1点,C.ichangensis Swingleが7点,無 酸 オ レ ン ジ が1点, シ ト ロ ン 雑 種 が4点 で あ っ た.ラ イ ム11点 中3点 は 無 酸 ラ イ ム で あ り,シ トロ ン 雑 種 で はLimbuが3点,Tshangla が1点 で あ っ た.無 酸 オ レ ン ジ は イ ン ド産 で あ る. ラ イ ム は ブ ー タ ン 全 土 に 分 布 し て い た.全 体 的 に 無 酸 ラ イ ム が ラ イ ム よ り も大 果 の 傾 向 が あ っ た.含 核 数 等 の 果 実 特 性 に は 多 様 性 が 認 め られ た.ほ ぼ 無 核 の 系 統 も 存 在 し た.い ず れ も 多 胚 性 で あ っ た.無 酸 ラ イ ム の 果 汁 pHは5.20お よ び5.39で あ り,ラ イ ム の2.38∼2.52と 明 確 に 区 別 で き た. シ トロ ン は 西 部 お よ び 東 部 で 調 査 で き た.い ず れ も 特 有 の 芳 香 を 備 え,大 果 で 長 球 形 を 示 し た が,他 の 果 実 特 性 に は 多 様 性 が あ っ た.特 に 種 子 数 の 系 統 間 差 異 が 大 き く,ほ ぼ 無 核 の も の か ら含 核 数 が50個 以 上 の も の が 認 め られ た.全 て 単 胚 性 で あ っ た. Thimphuの 野 菜 市 場 で 入 手 し た シ ト ロ ン雑 種 のLimbu は,南 部 のChirangお よ びGyelephu産 で,西 部,中 央 部 お よ び 東 部 で は 見 る こ と が な か っ た.果 実 は 極 め て 長 球 で あ っ た.果 汁 特 性 や 香 り は レモ ン に 似 て い た.含 核 数 は 極 め て 少 な く,単 胚 性 で あ っ た.

(3)

は東部の標高約 2000

付近に自生して

いた.

の群落では, 樹高が 3

以上の樹を数十本観察することができた. いずれも翼葉

が極めて大きく, 果実全体に占める種子の割合が大きかっ

た. 調査果実は全て単胚性を示した.

以上のように今回の調査では, 主にライム, シトロン

および

遺伝資源を調査することができ

た. 東部における農業に関する試験研究機関である

において, ブータン王国においては南部に多数

のマンダリン遺伝資源が存在するとの情報を得ることが

できた. また, 気温の高い低地においてはカンキツグリー

ニング病の被害が拡大している. そのため, 今後,

等南部低地におけるカンキツ遺伝資源の調査を

速やかに実施する必要がある.

2009年9月に佐賀大学および鹿児島大学とブータン王国

との間で, 共同研究 「ブータン王国における野

生カンキツ類の探索および調査」 を実施した. 原則とし

て東西縦貫道に沿った西部 (

,

), 中央部

(

) , 東 部 地 域 (

,

,

) において, 自生樹または庭先樹を調査した.

南部地域は調査できなかったので,

のサブジバ

ザール (野菜市場) で, その地域の果実を入手した. そ

の結果, 30点のカンキツ遺伝資源を調査・収集すること

ができた. その内訳はマンダリンが1点, ライムが11点,

シトロンが5点, ブンタンが1点,

が7点,

無酸オレンジが1点, シトロン雑種が4点である. ライム

11点中3点は無酸ライムであった.

田中長三郎. 1959. ヒマラヤ地帯と柑橘の発現. 園学雑.

28 71 75

1959

9 29 39

山本雅史ら

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参照

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