はじめに 「ダイナミック・アセスメント(Dynamic Assessment:以 下では、DAと表記する)」は、ヴィゴツキー( , . . 1896-1934)が提起した「発達の最近接領域」の 概念 を思想的源流とする。 DAに関する研究は多様に展開されてきており、固 有なひとつの手続きは存在しないが、DAを定義する 特徴としては、以下の三点が挙げられる。第一に、評 価者と被評価者との相互作用(評価者は、介入に対する 学習者の応答に応じて、学習者の変化を促しながら評 価する)、第二に、メタ認知的な過程への着目(問題解 決の過程で学習者がどのような思 をしているかを相 互作用によって推測する)、第三に、介入によって生み 出される情報(学習者の可変性や介入に対する応答性 に関する情報が得られる)である 。また、事前テスト →介入→事後テストという流れが共通した手順であり、 このなかの「介入」段階が、上記の特徴をもつ。DA は、評価と指導を けず、「介入」段階で評価者は、学 習者の応答から思 過程を見取り、それをふまえた指 導をし、それに対する反応をまた見る。したがって、 どのような課題を設定し、どう見取ってどう指導をす るかが、発達を導く「介入」の鍵となる。 筆者は、算数授業においてDAを試みた。平田(2007) では、単元「単位量当たりの大きさ」「 数のかけ算・ わり算⑴」各一名の児童を中心に 析し、思 過程と 「発達の最近接領域」を明らかにし、教師の介入をダ イナミック・アセスメントの見地から 析した 。これ により、DAによって、「発達の最近接領域」は、特定 の、教師、指導、子ども集団に応じて顕わになる可能 性を実証した。 しかし、実践研究を進めていくうえでの課題が残っ ている。課題の一つは、ヴィゴツキーは、「学習の最近 接領域」ではなく「発達の最近接領域」と名づけたと いう点に関わる。チャイクリン(Chaiklin, S.)は、「な ぜその概念のなかに発達という用語が現われているの か その用語は偶発的なことではない」として、ヴィ ゴツキーの記述 を提示したうえで、こう述べる 。「発 達の最近接領域は、何か特定の課題(task)に関する技 能の発達に関心があるのではなく、発達と関連されね ばならない」 。筆者の実践研究では、例えば、「 数 のかけ算とわり算⑴」で児童Bは、「単位量当たりの大 きさの え方を用いて 数乗除法の文章題を解くこと が、『独力で到達できる水準』となった」 と結論づけ た。それは、ヴィゴツキーが例に挙げているタイピン グほど技術的なものではないとはいえ、「発達」と関連 づけることは不十 だった。 筆者の研究の課題は、DA研究における課題と深く 関わっている。ヘイウッドとリッツが2007年刊行の『実 践におけるダイナミック・アセスメント―臨床的・教 育的応用―』の最終章で提示している「未解決課題」 を四点に け、本稿では、DA研究における議論を手が かりに、発達を導く介入のあり方について 察する。
発達を導く「介入」に関する一 察
ダイナミック・アセスメント研究における議論を手がかりに
A Study of Interventions that can Improve Children s Development:
Focusing on Controversies on Researches about Dynamic Assessment
平 田 知 美
Tomomi HIRATA
(和歌山大学教育学部)
2010年11月2日受理
This paper considers interventions that are given during dynamic assessment. Dynamic assessment is based on the concepts of Vygotskys zone of proximal development . Although there is no peculiar process in dynamic assessment, there are three features. The features are as follows:⑴ the inter-active nature of the relationship between assessors and learners, ⑵ the focus on meta-cognitive proc-ess, ⑶ the presentation of information about the learner s modifiability or responsiveness to interven-tions.
In this paper, I focus on controversies on researches about dynamic assessment. From these examinations, I consider interventions that can improve children s development.
.ダイナミック・アセスメントで用いる課題 1.フォイヤーシュタインとその批判 DA研究における第一の課題は、DAで用いる課題 に、学 の教育内容を利用するかどうかである。 現在、DAが活発に研究されているのは、フォイヤー シュタインによるところが大きい。彼は、知的障害児 (者)や難民を主な対象として「潜在的学習向性評価法 (LPAD)」というDAを開発してきた。そのDAにおい ては、学習能力の増進と発達を目標として、認知の強 化教材を用いる「学習のための学習」である「認知能 力強化教材(IE)」を用いる 。認知能力強化教材は、 様々な課題と、媒介学習体験に基礎を置いた綿密な指 導法という二つの主要な要素から成る 。教材は14の 課題(作業集)で構成され、それぞれの名称はその内容 を示し、例えば、「点群の組織化」、「空間的見当識」な どがある。プログラム全体は200から300時間 の課題 があり、子どものリズムに応じて、二年間かけて行え る 。フォイヤーシュタインとその支持者たちは、学業 成績に関係しない内容を選択することをポイントにし ている。内容範囲をまたがって一般化すると推定され ている基本的な認知構造を高めるために設計された彼 らの教育プログラムへの受容力を、学問上の失敗とい う感情的負荷が妨げるだろうと彼らは主張してきた。 それに対して、ヘイウッドとリッツは、「この選択 は、彼ら(フォイヤーシュタインら:引用者 )が高め ようと努力してきた学業成績との関連性を犠牲にする 危険がある。実際、学業成績に対する、彼らのアプロ ーチの意味ある肯定的な効果を述べるのは難しい」 と主張する。 ヘイウッドらは、「もしDAの結果が教育的場面に直 接関連するものであるなら、その評価から得た情報は、 教育内容を取り入れなければならないし、直接的に教 育内容へ応用可能でなければならないと確信してい る」 。「もしDAが教育場面で役立つべきものであるな ら、こうした場面での主な仕事(main business)つま りカリキュラムに貢献しなければならない」 。フォイ ヤーシュタインらのアプローチに一定の意義はあるが、 教育現場と切り離された場面で実施されるDAではな く、特定の、教師、指導、子ども集団のなかでDAを実 施し次の学習へつなげるため、筆者はヘイウッドらの 立場をとる。 2.カリキュラムにもとづくダイナミック・アセスメ ントの六観点 DAとカリキュラムとを結びつけようという試みは、 DAにおいて最も活発な発展・研究領域の一つである とヘイウッドらが述べるように 、これまで、算数・数 学、読解、第二言語教育を中心に、理科、社会科にお ける実践研究もなされてきている。リッツらの提唱す る「カリキュラムに基づいたダイナミック・アセスメ
ン ト(Curriculum-Based Dynamic Assessment:以 下では、CBDAと表記)」の発展は、評価と指導との間 のつながりを最大化しようという一つの試みを表して いる 。 CBDAは、次のようなステップをふんで実行され る 。1.内容領域を決定し、事前テスト―再テストで これがどのようにして評価されるだろうかを決定する、 2.内容領域の過程 析(process analysis)を行う、 3.観察、インタビュー、ファイルの省察、他の手続 きを実施するといったことから、この時点までに学習 されたことにもとづいて学習者の過程 析を行う、4. 特定の内容領域に関する介入を設計する、5.CBDA 事前テスト―介入―再テストの形式を実施する。ここ に描かれているように、課題(task)の過程 析と学習 者の過程 析をすることが、CBDAアプローチにとっ て中心的なことである。 過程 析は、以下の六つの観点からされる 。 1.注意(Attention):「注意」という過程には、焦点 と選択という二側面がある。焦点は、対象への注 意を維持するという学習者の能力、選択とは、両 立しない複数の刺激に対する反応を自制する学習 者の能力である。 2.知覚(Perception):「知覚」とは、最も重要な情 報要素を探し求めること、それらを比較すること、 全体としてのその情報の意味について一つの仮説 をつくること、知覚された対象の特徴とそれを比 較することによってその仮説を検証すること、を 含む積極的な過程である。 3.記憶(Memory):「記憶」は、全ての結果の保持 と、その人の今日までの認知発達の到達点であり、 蓄積活動では情報を記憶へ入れ、回復活動では記 憶から情報を回復させる。 4.言語(Language):言語の基本次元は、内容、表現 形式(form)、機能である。これらは、 われた単 語や意思伝達された概念(内容)、これらが表現さ れた順序あるいは統語論、これらが入った 用(機 能)といった、学習者が実際に言っていることを示 している。 5.推論(Reasoning):高次精神機能もしく は 析 的・再現描写的思 の発達を表している。道具と しての言語にかなり頼っており、したがって、ほ とんどのケースで、より高次の性質のタスクに関 連する言語の習得が、個人の知識ベースの必要な 部 と えられる。 6.メ タ 認 知(計 画 す る こ と)(M etacognition (Planninng)):ねらいをつくり、自 の行為に関 する計画とプログラムを作成し、それらのパフォ ーマンスを点検し、それがこうした計画やプログ ラムに適合するように自 の行動を調整する。最 後に、自 の行為の効果と、もとのねらいを比較
したり、自 がした誤りを正しながら、自 の意 識的な活動が正しいかどうかを確かめる。計画す ることは複雑であり、メタ認知的な側面である。 3.カリキュラムにもとづくダイナミック・アセスメ ントにおける介入 この六つの観点それぞれに対して、ヘイウッドらは 介入方法を提案している。例えば、「推論」に関する介 入は、質問とモデリングとの組合せに依存し、評価者 の質問の性質によって、思 や推論に対する必要性や 期待を誘発する。具体的には、「∼の理由について え ることができる 」と尋ねてから評価者自身が「こう じゃないかな…あなたはどう思う 」と答えるような、 質問への応答を評価者がモデリングする。 「計画すること」に取り組む介入は、計画する必要 性を伝えたり、いつ計画するのが適切かを学習者が決 定するのを助けたりする必要がある。もう一つの重要 なメタ認知的機能は、柔軟さである。これには、オル タナティブな解決策を生み出す能力が含まれ、例えば、 「何か他に…他の方法が えられる 」という質問を して子どもに えさせる。 六つの観点から課題の過程 析も学習者の過程 析 も行い、課題と学習者との適合性(match)を決定する ことに、CBDAの焦点がある。「CBDAアプローチに は、柔軟性と一般化可能性という利点がある。その一 方で、評価者の時間、知識、 意に頼っているという デメリットがある」 。CBDAは特定の教科に限らずに 利用できるので、柔軟性と一般化可能性がある。しか し、過程 析の時間を要するだけでなく、評価者の知 識や 意を必要とするため、評価者の養成が重要とな ってくる。 .ダイナミック・アセスメントにおける一般性・永 続性の問題 1.教育可能性を推察する「転移規準」 DAの課題として、第二に、一般性、永続性の問題が ある。ヘイウッドとリッツが述べるには、「DAの実践 者は、媒介に伴って観察されるパフォーマンスの変化 は永続的な変化だと思っていない」 。 「パフォーマンスにおいて期待される改善度、そう した変化の一般性・永続性は、介入の性質、深さ、持 続性、意図、 度に依存する」 。この一般性・永続性 は、「学習可能性(learning potential)」という概念の下 に一纏めにされているが、「教育へ応用すると、我々が 改善しようとしていることは、単にパフォーマンス(学 習テストの場合、テストの点数)ではなく教育可能性 (educability)すなわち学習機会から重要な恩恵を得 る能力である」 。DAを通して改善されるのは、表面 的なテストの点数ではない。 ヘイウッドらは、教育可能性を推察するために、「転 移規準(transfer criterion)」が役立つだろうと提案し ている。「転移規準を用いることは、『介入から恩恵を 受ける可能性』という概念だけでなく、変化の推察を 強固にするだろう」 と展望を抱く。彼らは、転移規準 をDA研究のなかで構築しているものとして、スワン ソン(Swanson, H. L.)の研究を挙げている。しかし ながら、「Swanson(2000)は、そうした転移規準を、ワ ーキングメモリーのDA、彼の探針にもとづく(probe-based)アプローチのなかに構築した」 と言及するの みで、スワンソンの研究に対して価値判断はしていな い。したがって、スワンソンの提起する「転移規準」 (スワンソン自身は「転移規準」という用語を ってい ない)が、DAにおける一般性・永続性の問題を解決す る一助になるかどうか検討したい。 2.スワンソン認知処理テストの目的 Swanson(2000)は、DA研究において、標準化された データが 刊されていないこと、それによる信頼性の 乏しさが批判されていることを問題として、「スワンソ ン認知処理 テ ス ト(Swanson-Cognitive Processing Test:以下では、S-CPTと表記する)」の妥当性と信頼 性、その臨床的応用を 察している 。 S-CPTは、ワーキングメモリーを測定する。「ワーキ ングメモリーを測定する課題(task)とは、短時間心の なかに少量の材料を保持しておかねばならない一方で、 同時にさらなる操作の実行を要するものである」 。ワ ーキングメモリーは、知識を保持し変形せずに再生産 する短期記憶とは異なり、学習者による操作を求める。 「処理可能性の最近接なインデックス(approximate index of processing potential)」を、S-CPTは与えよ うとする。処理可能性は、「個人の実際のパフォーマン ス(すなわち、典型的には標準テストで測定されるパフ ォ ー マ ン ス)と、個 人 が 試 験 者 に 与 え ら れ た 探 針 (probes)あるいはヒントによって到達できる処理コ ンピテンス(processing competence)との差として、 定義される。このようにして、テストのパフォーマン スを最大化するためにヒントあるいは探査をとりこむ 被験者の能力を評価することによって、処理可能性は 決定される」 。スワンソンの「処理可能性」は、「DA の文献では『認知変容可能性』と呼ばれるものであ る」 と、フォイヤーシュタインの用語にスワンソン自 身が置き換えているが、ヴィゴツキーの「発達の最近 接領域」の概念も意識していると えられる。 3.スワンソン認知処理テストの測定方法 認知変容可能性に関して賛同をえている測定器具 (measure)が存在しないという問題に取り組むために、 S-CPTには、7つの混成スコアが与えられている。そ れは、①被験者の精神処理能力を予測する「最初のス コア(initial score)」、②探針のもとで到達可能な最高
点である「利得スコア(gain score)」、③漸近線レベル に到達するのに必要な助言(prompt)の数である「探針 スコア(probe score)」、④探針あるいはヒントといっ た支援なしでの漸近線レベルの安定性である「維持ス コア(maintenance score)」、⑤利得スコアと最初のス コアとの差である「処理の差異スコア」、⑥維持スコア と最初のスコアとの差である「処理の安定性」、⑦思い 出すための計画の能率を示す「方略の能率(strategy efficiency)」である 。 最初のスコアは、学問領域をまたがってあてはまる 全般的処理技能、直接的な指導援助なしで被験者が情 報を習得する能力を反映した全般的処理技能を表す 。 利得スコアは、直接に情報処理が支えられるなかでの 最高レベルのパフォーマンスを反映する。スワンソン いわく、この測定が最もよくヴィゴツキーの「発達の 最近接領域」の説明をとらえている。すなわち、「独力 のパフォーマンスによって決定される子どもの実際の レベル(すなわち、最初のスコアに反映されるものとし て)と、他者のguidanceおよび援助に対する子どもの 応答によって決定されるものとしての、その子どもの 最高レベルのパフォーマンスとの距離」である 。「維 持スコア」は、パフォーマンスを持続させるために、 環境からの指導的な手がかりやヒントを取り込む能力 を測定する。比較的高いレベルのパフォーマンスを維 持することにとって被験者がもはや助言を必要としな いときに、効果的な介入が起こっていたととらえ、維 持スコアは、指導が与えられた後のパフォーマンスの 「独立」を測定するのである 。言いかえると、「最初 のスコア」は「昨日の発達」を、利得スコアは「今日 発達しつつあること」を、「維持スコア」は「明日の発 達」を測定するのである。 「生徒の情報処理能力に関する完全なプロファイル を得るには、処理の柔軟性、安定性、気づき、指導に 対する応答を反映した付加的な測定が算出されなけれ ばならない。こうした技能の存在が、学習可能性の高 さを示し、精神発達のレベルを測定するための信頼で きる規準を構成する」 。ヘイウッドらが「転移規準」 と呼んだ規準である。 処理の柔軟性、安定性、自覚、指導に対する応答は、 以下の指標で示される 。まず、処理の柔軟性は、「処 理の差異指標(Processing Difference Index:以下で は、PDIと表記する)」で測定される。これは、処理可 能性(利得スコア)と最初のパフォーマンス(最初のス コア)との差であり、その不一致が大きいほどPDIは高 くなる。PDIの高さは、自ら進んで自 の情報処理可能 性を わない生徒たちを明らかにする。次に、安定性 は、維持スコアと最初のスコアとの差として算出され る「安定性指標(Stability Index)」で示される。安定 性のスコアが高い生徒は、それまでの指導をいくらか 内化してきており、そのおかげで、支援なしで情報処 理 で き て い る と え る。自 覚 は、「方 略 能 率 指 標 (Strategy Efficiency Index)」で示す。こ の ス コ ア は、情報処理においてかなり熟達した個人を「最もう まく特徴づける」一つの方略を選ぶ能力を測定する。 このスコアの高い生徒は、方略の利用についてかなり の知識(ひょっとするとメタ認知的な)をもっていると 想定される。指導に対する応答は、「指導能率指標 (Instructional Efficiency Index)」で 表 わ す。こ れ は、最高レベルのパフォーマンスにとって必要な助言 の数を 慮に入れる。 さらに、ある個人が処理にみせる長所と短所を把握 するために、混成スコアと部 スコアが計算される。 混成スコアは、以下の意味論的混成とエピソード的 混成から成る 。意味論的混成でうまくできる者(例え ば、標準スコアが115より高い)は、話しことばあるい は書きことばを理解、解釈、 用することに熟達して いる。このスコアが高い者は、言語による推論、カテ ゴリー的な関係を理解すること、語彙に熟達している。 スコアの低い(85より低い)者は、語彙が少ない者、言 語による情報を階層的な関係へ組み立てることに困難 をもつ人によってとらえられる。エピソード的混成で うまくできる者(標準スコアが115より高い)は、連続的 情報を処理することにおいて最も熟達しそうだと想定 される。意味論的混成のスコアとエピソード的混成の スコアとの間の不一致は重要である。前者が低く後者 が高い場合は、言語知識の全体的な問題を暗示してい るかもしれず、機械的な連続的な方法で情報処理を好 むことによって、知識の少なさを補えるかもしれない。 逆に、前者が高く後者が低い場合は、連続的な処理も しくは情報にアクセスするための認知方略の利用に問 題があるかもしれない。 部 スコアは、以下の四つから成る。一つは、視覚 的部 であり、この部 でうまくできる者は、視覚的 ―空間的推論で熟達していると見なされる。二つめは 聴覚的部 であり、口語の言語的情報処理に熟達して いると見なされる。三つめは先を見越す部 であり、 このスコアが高いと情報の回復を計画および組織する 能力が高いと捉えられる。四つめは回想的部 であり、 情報が蓄えられたときと回復するときとの間にほぼ干 渉がなく、最近提示された情報を無意識(自動的)に処 理する能力を、このスコアが測定する。 4.スワンソン認知処理テストの臨床的応用 スワンソンは、S-CPTの臨床的な応用を描くため に、ナンシーの事例を挙げている 。 ナンシーは、学習障害のある生徒を対象とした特別 支援学 に在籍する16歳の少女である。これまでに受 けたテストでは、非言語的もしくは低い言語的情報を 処理することには通常の適性があること(WAIS-Rパ フォーマンスではIQ99)、言語関連領域で平 以下の
能 力 で あ る こ と が 示 さ れ て い た(Peabody Picture Vocabulary Test Scoreは79、WAIS-R Verbal IQ は81)。 しかし、ナンシーの情報処理能力をもっとよく知る ために、スワンソンはS-CPTの四つのレベルで 析し た。一つめのレベルは、全体的な解釈レベルである。 ナンシーのパフォーマンスは、最初のスコアでは平 以下だったが、利得スコアでは平 の範囲(再話を除 く)、維持スコアは平 以下だったことから、彼女の学 習の問題は学習障害のせいではないと提起された。彼 女のPDIスコアは128であり、全体的混成スコアの最初 のスコア(73)、利得スコア(96)、維持スコア(79)より 15点以上高く、この不一致は、知能テストや到達テス トのスコアには反映されていない処理能力における彼 女の高い柔軟性を提示していると見なされた。さらに、 学習したことを保持したり(安定性スコアが99)、適切 な方略を選んだり(方略能率スコアが100)、指導的手が かりに応答したり(指導能率スコアが114)する能力に おいて彼女は平 的である。このように、彼女の処理 可能性(利得スコアが96)および処理能力の範囲(処理 差異スコア)にもとづくと、不一致の原因は、指導的支 援がないことである。 二つめのレベルは、混成パフォーマンスである。ナ ンシーの最初のパフォーマンスは、意味論的・エピソ ード的情報の処理において平 以下だった。意味論的 混成の利得スコアが98、エピソード的混成の利得スコ アが94といった観点から、多様な情報の破片を処理す ることにおいては平 的な可能性をもっているが、指 導的手がかりがなくなると情報が維持できないことが 明らかになった。 三つめのレベルは、部 パフォーマンスの解釈であ る。ナンシーの利得スコアパフォーマンスは全ての部 スコアにおいて平 的であるのに対し、最初のパフ ォーマンスおよび維持パフォーマンスは平 以下であ る。しかし、情報の視覚的な提示によって、パフォー マンスが最も高くなることがわかった。 最後のレベルは、サブテストの解釈である。視覚的 記憶、言葉の知識、ことばによるエピソード連続を思 いだすこと、における弱さが最初のスコアに現れたが、 利得スコアで示されたように、視覚的記憶、言葉の知 識は簡単に治療された。修正されなかった唯一の弱さ は、再話に関連していた。ナンシーは、散文あるいは 文章をくみたてるのに困難があることを示していたの である。これは、彼女の読解パフォーマンスと関連す る技能であるかもしれない。 以上のことから、ナンシーは、言語的情報の処理は 平 的だということ、これまで他の標準テストで標準 以下のスコアをとっていたのは、そのテストの条件に 関連しているかもしれないとS-CPTの結果が提起し た。さらに、これまでのテストは言語に関連する技能 における全体的な弱さを示していたが、S-CPTは、ナ ンシーは再話にだけ弱さを表しており、他の情報処理 技能は 全だと示したのである。 指導にとって示唆的なことは、「ナンシーは、明確な 指導があれば言語的情報を処理できるということであ る。彼女の処理における弱さはDAの手順で簡単に修 正されたので、学習障害の教室に在籍していることは 適切だとは思えない」 。再話サブテストにもとづく と、ナンシーの唯一固定した弱さは、連続した形でキ ーワードや命題、エピソードを思いだす能力に関連し ていた。このことから、一つの話のなかの出来事を繰 り返すこと、一つの話を聞かせて話のなかの出来事を 示す文章を三つ四つ与えて順番に並べさせること、起 こった出来事を時間的連続のなかに正確に位置づける ことといった具体的な教育方法を提案している 。S-CPTを通して学習者の苦手なことが一貫して見える ようになったからこそ、次の学習へつながる教育方法 を提示できるのである。 .ダイナミック・アセスメントの信頼性・妥当性の 問題 1.信頼性・妥当性の要求 ヘイウッドとリッツのDAモデルは、試験者の媒介 技術にかなり頼っているという 。最初の(支援なし の)パフォーマンス、より良いパフォーマンスに対する 障壁をつきとめること、改善パフォーマンスをもたら すために必要な教授(媒介)の質と量、教授への応答、 薦められたメタ認知的操作の一般化といったものから、 DAは情報を得る。こうした情報源のうち少なくとも 三つは、試験者の一定量の主観性を伴っているとい う 。 彼らのアプローチは、相互作用のなかでの学習者の 応答に柔軟に関わっていくので、試験者の主観性が強 くなる。被験者を変化させようという意図をもって試 験者が介入するからこそであるが、DAの信頼性が批 判されるなど 、信頼性と妥当性に関する課題が存在 しているのも事実である。 2.評価課題の信頼性の構築へ向けて 「被験者のパフォーマンスを変化させようと意図的 に設定するとき、信頼性を決定することは、難しい課 題である」 。ヘイウッドとリッツは、信頼性の構築の 一助として、ヘイウッドの研究 を取り上げている。そ こでは、少なくとも部 的な解決策は、静的な(static) モードで与えられたとき、すなわち介入なしで与えら れたときに、それ自体信頼性の高い課題を用いること が提案されている 。つまり、事前テスト→介入→事後 テストの過程のなかで、信頼性のあるテストを うこ とによって、事前テストから事後テストへの変化を介 入の効果とみなすのである。
DAの信頼性は、このように介入効果を確かめる事 前・事後テストにおいて保障すべきである。介入にま で信頼性を求めすぎると、評価者の主体性を奪い、ダ イナミック・アセスメントの特質を失うことになりか ねない。「子どもに与える評価は、それぞれの教師の子 どもにいだく指導の見通しの違いによって異なってく るものだし、どの教師がおこなっても同じという『客 観的』評価は困難となるのである。教師が子どもの指 導に主体的に責任を持とうとすればするほど、子ども への評価は当然その教師独自の『主観的』なものにな らざるをえないからである」 。DAの評価者にも同じ ことがいえよう。対象とする学習者の発達を導こうと 意図して介入するので、DAでは主観的な見取りとそ れにもとづく指導がなされる。DAにおける主観性は 否定されるものではなく、評価者の主観的な判断の質 を向上することが重要である。 3.ダイナミック・アセスメントの妥当性の構築へ向 けて 妥当性はもっと難しい問題である。「理論上、ある人 がDAをして、改善パフォーマンスが可能になった条 件を明細に述べていき、それからそうした条件を設定 して予測を試してみる。改善パフォーマンスのための 明細な条件が実際に利用可能にされてきたということ を、自信をもって保障することが、巨大な問題であ る」 。つまり、介入を 析して被験者のパフォーマン スの改善に貢献した条件を 析するが、実際に被験者 がその条件を利用していたとは実証しづらいのである。 DAに存在する絶対的な妥当性の疑問は、「どのように してDAはクライアントに影響を与えるのか 」とい うことであり、かなり多くの、影響を及ぼしているけ れども操作不可能な変数が存在しているため、そうし た研究をするのは非常に困難である 。「おそらく、 個々の事例報告が、DAの妥当性を実証するという負 荷を負わなければならないだろう」 。 そうした実証を与えているものとして、ヘイウッド らは一人の少女の事例を挙げている 。彼女は精神遅 滞だと診断されていたが、行動に示されることよりも もっと彼女には学習可能性があると担当の心理学者は えており、学習可能性に関するDAを実施した。その 結果、認知能力強化教材と支援的心理療法をあわせた ものが推薦され、それを実施すると、心理学的改善に 関する量的な証拠(DAのスコアが上がった)も、行動 的な証拠(法 も、生活をするのに彼女は完全な人間だ と判断した)も示した。 .ダイナミック・アセスメントの実践者の養成 1.高等教育機関における実践者の養成 これまでみてきたように、DAにおいては、子どもの 発達を導こうと積極的に介入する評価者の役割が非常 に重要であることから、評価者の養成が課題となる。 ヘイウッドとリッツは、DAの訓練は、4∼8日間の 専門家ワークショップで月一回なされている他、わず かに、学 心理学や臨床心理学、特別支援教育で大学 院のプログラムがあると述べている 。ヘイウッドら によれば、こうした現状は理想的ではなく、DAを専門 とする通常の大学の科目、あるいはより一般的な評価 科目のなかにDAの時間があるほうがずっと良いとい うことに、多くの訓練者が同意する 。ヘイウッドら は、高等教育機関でDAの技能を有した実践者の養成 を推奨しているのである。 DAの実践者を訓練しているのは世界で50人以下で あり、この数は、DAを研究している人数や、文献を発 表している人数の急速な増加とは、対照的である 。ヘ イウッドらは、DAに関する文献が訓練にとってかな りの助けになり、それらが、「ビデオに撮影された実践 や生きた管理と結びつけられるならば、訓練の問題は 十 に 取 り 組 ま れ る。鍵 は、管 理 さ れ た 実 践 (supervised practice)である」と主張する 。 知能テストに関する多くの大学院コースでされてい るように、まず、専門的な評価者が実施しているテス トを観察すること、その後、自 でもテストを実施し (生きたフィードバックを受けることが多い)、レポー トを提出する 。また、他の心理学的組織が心理学テス トのためのスタンダードを構築してきていることから、 DAの専門家も、実践者の訓練にとってのスタンダー ドの構築を えるべきだと彼らは提唱する 。ヘイウ ッドらのいう「実践者」は、心理学者なのか教師なの か明確でないが、学 教育のなかでDAを実施するな らば、学 教育現場における教師の専門性の向上が課 題となってくる。 2.学 教育現場における教師と評価者の協働 ヘイウッドとリッツは、DAを教室の個々の学習者 にもっと関連づけるためには、評価者(たち)と教師(た ち)との密接な協働が必要であること、とりわけ、カリ キュラムにもとづく場合は、密接な関係性が可能であ り望ましいと述べている 。その例として挙げられて いるグリーンバーグの論 (Greenberg 2000)から、評 価者と教師との協働について検討したい。 グリーンバーグは、かつてNathanという13歳の少年 に対してDAを実施したが、毎日のようにNathanと関 わっていた人々との、非階層的で開かれた、信頼でき る関係性を構築する機会がなく、メンバーが協働で介 入のデザインに取り組まなかったために、メンバー全 員の知識と経験を反映した変化がなく、専門性の発達 も起こらなかった 。このことから、「結局、効果的な 介入の長期的な、積極的な、正しい実施は、専門的知 識を共有し、問題を協働的に解決できるチームの能力 によって高められるだろう」 と、学際的なメンバーに
よる協働を提案している。 DAにおいて、評価と介入を効果的に結びつけるこ とは、多くの変数を伴ったシステム志向を求める。こ うした変数をできるだけ多く統合しようという努力、 認識されている課題に取り組もうとする努力において、 協働的・臨床的な過程、機能的・柔軟な過程について、 七つの非線形構成要素を発展させてきた 。 七つの構成要素の多くは、他の構成要素の全て、あ るいはほとんどに影響を与える。それぞれの要素は、 以下のとおりである 。 一つは、「参照的疑問を調査すること」であり、学習 者の特徴や状態だけでなく、仲間やカリキュラム、教 師、教室╱学 ╱学区、家族╱近所╱共同体の特徴や 状態を含んだシステム的な見方を含んだ疑問から仮説 を発展させようとする。この過程でチームのメンバー が協働し、明確な理解と意味の共有ができる。 二つには、「評価を計画すること」があり、参照的疑 問にもとづいて全員が協働的に評価を計画する。多く の場合、ほとんどのメンバーがDAについてほぼ知ら ないが、計画に参加させることによって、理解を発展 させることになる。 三つは、「評価を実行すること」である。評価は、通 常は少数の者で実行される。しかし、グリーンバーグ は、教師と評価者の協働によって、教室にいる数人の 生徒たちの学習困難の原因をつきとめられたこと、両 者の開かれた 囲気を促したこと、教師が自 の状況 のなかでDAについて学習する一手段になったことを 述べている。 四つめは、「評価結果を報告すること」である。評価 データを、子どものパフォーマンスの改善を導きうる 介入に転換するための伝達手段として、報告は、明確 で簡潔でメンバー全員にとって意味がなければならな い。また、メンバーの多くが、例えば認知教育の専門 用語を知らない場合に、その用語を避けて報告を書い てしまうと、結果について不完全な表現になる場合が あるため、語彙を共有することが必要とされている。 さらに、口頭で報告を共有すると、報告のときに質問 することができ、自 の仮説を探求し、それらを共有 することができるので、結果と解釈に関するより良い コミュニケーションを支えてくれる。 五つめは、「介入をデザインすること」である。教師 を、非常に重要なメンバーとしてとらえる必要がある。 「専門家」が優勢になり教師が無視されたら、介入を 計画および実施することにおける教師の専門的知識も 無視される。そうした状況では介入は失敗する。介入 をデザインするための協働的なアプローチをとること は、介入を実施する人々がオーナーシップを構築する のを助けるし、より複雑な介入をする必要性を共有で きることにもなる。 六つめは、「介入の実施をモニタリングすること」で ある。ある介入が正しく実施されているかどうかを決 定するのは、学 心理士の責任だとよく言われている。 しかし、起こっている変化や成功について議論するた めに、実施するための支援をすること、メンバーが会 う時間をつくることは、洗練だけでなく、より積極的 かつ正しい介入を実施することをも導いてくれる。 七つめは、「継続的な支援を与えることおよび専門性 の発達」である。DAは、その受領者の学習可能性を劇 的に高めることのできる評価および介入における主要 な変化へと導くことができる。しかしながら、その変 化に携わっている人々が継続的な支援と専門性の発達 を受けない限り、変化が起きる機会はほぼない。グリ ーンバーグは、カナダでの事例を挙げながら、教師が DAのワークショップに参加できるようにすること、 教師が言語病理学者や学 心理士と共有語彙を開発す るのを助ける必要性を説いている。 おわりに DAは、発達と関連づけられねばならない。本稿で は、DAにおける介入によって導く発達とは何かを問 いながら、介入のあり方について 察してきた。 CBDAでは、様々な教科で可能な、六観点による過 程 析が提示された。そのなかでも、「推論」と「メタ 認知(計画すること)」は、高次精神機能の発達と深く 関わる。「推論」と「メタ認知(計画すること)」に特に 焦点を当て、CBDAアプローチの過程 析を取り入れ ながら、教室の文脈にそったDAを実施していきたい。 DAの一般性、永続性の問題については、S-CPTの 「転移規準」を中心に検討した。処理の柔軟性、安定 性、自覚、指導に対する応答性を捉えることは、学習 者の変化の一般性および永続性を把握するために重要 である。しかし、S-CPTは、多くのIQ測定や適性測定 と相互関連性が高いとスワンソン自身も述べているよ うに 、測定と親和性が高い。介入するなかで起こる学 習は全て数量化可能なものなのか、疑問が残る。 とりわけ精神測定学的なテストを支持する研究者は、 DAの信頼性や妥当性を批判する。信頼あるテストを 用いること、DAの妥当性を実証しようと努めて実施 することは重要である。しかし、DAの要諦である、子 どもの発達を促そうという意図から離れた信頼性や妥 当性の追求は、子どもの発達にとって意味をもたない。 DAを実践する技能は、実践と切り離した状況で習 得できるものではない。文献の読解による理論の学習 と実践とを結びつけようとする高等教育機関における 教育や、実際の教育現場での教師と評価者の協働的な 問題解決によって、DAの実践者としての力量が形成 される。グリーンバーグは、「評価を実行すること」に おいて、様々なDAのアプローチで推奨されている介 入の違いを評価者が意識していることが重要だと主張 している 。評価者にはDAの専門家としての役割が求
められている。それに対して、DAをあまり知らない教 師が、評価者との協働を通してDAを理解し、学習者の 発達を導く鍵となるとも述べられていた。このように、 評価者と教師の役割を け、それぞれの専門性を生か した協働を、グリーンバーグは志向している。ただし、 彼は、「評価者」としておそらく心理学の専門家を想定 している。教育方法学者は専門性をもつ「評価者」と なりえるのか、教師はDAの専門家になるべきなのか については、これからの実践研究における課題とした い。 1)「発達の最近接領域」とは、「子どもの現下の発達水準と可能 的発達水準とのあいだのへだたり」であり、「自力で解決す る問題によって規定される前者と、おとなに指導されたり 自 よりもできる仲間との共同で子どもが解く問題によっ て規定される後者とのへだたり」である(ヴィゴツキー著、 柴田義 ・森岡修一訳(1975)『子どもの知的発達と教授』明 治図書、80頁。)
2)Cf., Lidz, C. S. (1995). Dynamic assessment and the legacy of L. S. Vygotsky. School Psychology International,16, p. 144, Lidz, C. S., & Elliott, J. G. (2000). Introduction. In Lidz, C. S., & Elliott, J. G. (Eds.). Dynamic assessment: Prevailing models and applications. Greenwich,CT: Elsevier-JAI, pp. 6-7. 3)平田知美(2007)「『発達の最近接領域』の評価に関する実践 的研究―算数授業におけるダイナミック・アセスメントの 試み―」日本教育方法学会紀要『教育方法学研究』第33巻、 13-24頁。 4)タ イ ピ ン グ や 自 転 車 に 乗 る こ と と い っ た、 化 し た (specialized)技術的な技能における指導と、子どもの全面 発達を目指す指導とを、ヴィゴツキーが区別していたとい うことである(Cf., Vygotsky, L. S. (1987). Thinking and Speech(Minick, N. Trans.). In Rieber,R.W.& Carton, A. S. (Eds.). The collected works of L. S. Vygotsky. Vol.1. Problems of general psychology. pp. 39-285. New York:Plenum Press.)。
5)Cf., Chaiklin, S. (2000). The Zone of Proximal Development in Vygotskys Analysis of Learning and Instruction. In Lidz, C. S., & Elliott, J. G. (Eds.), op. cit., pp. 42-43.
6)Ibid., p.43. 7)平田(2007)、前掲論文、22頁。 8)ルーヴェン・フォイヤーシュタイン、ヤーコヴ・ランド著、 ロイド・B・グレハム訳(2000)『「このままでいい」なんて いわないで 』関西学院大学出版会、43頁参照(なお、原著 の初版は1988年に出版されたが、翻訳書は1997年の改訂版 を元にしている)。 9)同上書、363-364頁参照。 10)同上書、364-365頁参照。
11)Haywood, H. C. and Lidz, C. S. (2007). Dynamic assessment in practice:Clinical and educational applications. Cambridge University Press, p.76. 12)Ibid. 13)Ibid., p.177. 14)Cf., ibid. 15)Cf., ibid. 16)Cf., ibid., p.178. 17)Cf., ibid., pp.179-185. 18)Ibid., p.186. 19)Ibid., p.323. 20)Ibid., p.322. 21)Ibid.(傍線部 は、原文は斜体) 22)Ibid., p.323. 23)Ibid.
24)Cf., Swanson, H. L. (2000). Swanson -Cognitive Processing Test: Review and Applications. In Lidz, C. S., & Elliott, J. G. (Eds.), op. cit., pp. 71-107. 25)Ibid., p.72.(日常のワーキングメモリーの例としては、あ る人の住所を心のなかにもちながら、そこへの行き方に関 する指示を聞くことが挙げられている。) 26)Ibid., pp.72-72. 27)Ibid., p.76. 28)Cf., ibid., pp.76-77. 29)Cf., ibid., p.92. 30)Cf., ibid., p.93. 31)Cf., ibid. 32)Ibid. 33)Cf., ibid., pp.94-96. 34)Cf., ibid., p.97. 35)Cf., ibid., pp.99-102. 36)Ibid., p.102. 37)Cf., ibid.
38)Cf., Haywood, H. C. and Lidz, C. S. (2007), op. cit., p.328. 39)Cf., ibid., p.328. なお、ヘイウッドらの言う少なくとも 三つというのは、「より良いパフォーマンスに対する障壁を つきとめること」、「改善パフォーマンスをもたらすために 必要な教授(媒介)の質と量」、「薦められたメタ認知的操作 の一般化」のことだと えられる。 40)例えば、Grigorenko,E.L.and Sternberg,R.J.(1998) Dynamic Testing. Psychological Bulletin, Vol.124, No.1, pp.75-111. しかし、最も「科学的」要求に合って いるように見える手順(スターンバーグらの精密な精神測 定学的規準にもとづいたダイナミック・テスティング)は、 学習可能性の定量化を目的としているが、子どもが媒介的 な指導を与えられたときに「何がはたらくか」についての情 報を与えることの方が重要な目的であるとの批判もある
(Cf., Elliott, J. G. (2000). Dynamic Assessment in Educational Contexts:Purpose and Promise. In Lidz, C. S., & Elliott, J. G. (Eds.), op. cit., p. 716.)。
41)Haywood, H. C. and Lidz, C. S. (2007), op. cit., pp.328-329.
42)Haywood, H. C. (1997). Interactive Assessment. In Taylor, R. L. (Ed.). Assessment of Individuals with Mental Retardation. San Diego, CA: Singular, pp. 103-129. お よ び Haywood, H. C. and Tzuriel, D. (2002). Applications and Challenges in Dynamic Assessment. Peabody Journal of Education,77(2), pp. 40-63.
43)Cf., Haywood, H. C. and Tzuriel, D. (2002), op. cit., p.58.
44)諸岡康哉(1989)「過程としての評価活動」吉本 編著『新・ 教授学のすすめ② 否定のなかに肯定をみる』明治図書、63 頁。
45)Haywood, H. C. and Lidz, C. S. (2007), op. cit., p. 329. 46)Cf., ibid. 47)Ibid. 48)Cf., ibid., pp.329-330. 49)Cf., ibid., p. 330. 50)Cf., ibid. 51)Cf., ibid., p.332. 52)Cf., ibid., pp.332-333. 53)Cf., ibid., p.333. 54)Cf., ibid. 55)Cf., ibid., p.330.
56)Cf., Greenberg, K. H. (2000). Inside Professional Practice: A Collaborative, Systems Orientation to Linking Dynamic Assessment and Intervention. In Lidz, C. S., & Elliott, J. G. (Eds.), op. cit., p. 506.
57)Ibid., pp.506-507. 58)Cf., ibid., p.508. 59)Cf., ibid., pp.508-515.
60)Cf., Swanson, H. L. (2000), op. cit., p.103. 61)Cf., Greenberg, K. H. (2000), op. cit., p.511.