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ADHD児が在籍する教室環境への学級担任の意識調査~物理的環境と人的環境に着目して~

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Academic year: 2021

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(1)ADHD児が在籍する教室環境への学級担任の意識調査    ∼物理的環境と人的環境に着目して∼ 特別支援教育学専攻 心身障害コース. M07100H久下 尚也. 問題と目的. 2.調査対象.  教室環境には掲示物・備品などの物理的環境.  V県内のある小学校。その特別支援学級の教. と教員や周囲の対応やルールなどの人的環境が. 室. ある。井上(2006)は,教室において生じる子. 3.調査日. どもの困難性や教員からみて,児童の気になる. 2008年6月6日(金). 行動には,教室の物理的環境要因と人的環境要. 4.調査方法 (1)教室環境の写真の収集. 因の2つが影響していると指摘をしている。.  本研究では物理的・人的環境についての実践.  デジタルカメラを使用した。各備品や掲示物,. が行われているかについて明らかにする。そし. 教材・教具について撮影を行った。. て,ADHDのある児童が通う学級の担任教員につ. 5.結果. いて,物理的・人的環境整備についてどのよう.  実際に人的・物理的環境整備を行っている小. に考えているか,実態を明らかにする。その結. 学校の特別支援学級についての実態から教室環. 果を元に小学校のADHDのある児童が通う学級に. 境が物理的に構造化されていた。また視覚刺激. おける環境整備の実態と課題について明らかに. の過敏な児童に対して,視覚刺激を制限する個. することを目的とする。. 別の出入り廊下や気分を落ち着けるためのリラ ックススペースやなど教員の負担が大きい配慮. 調査I.小学校の実態調査. がなされていた。. 1.調査目的.  特別支援教育研究開発学校として物理的・人. 調査1I.教室環境に関するアンケート調査. 的の両方から環境整備を行っている実践につい. 1.調査目的. ADHDのある児童が通う学級の担任教員につい. て調べることで,環境整備について必要な要点. て,物理的・人的環境整備についてどのように. を明らかにする。. 一208一.

(2) 考えているか,実態を明らかにする。. の連携,子どもへの声がけ,保護者への配慮に. 2.調査対象. ついての項目であった。人的環境の評価得点の.  W県内のX市とY市の小学校のADHD児が通う学. 平均の下位は,授業の見通しや視覚的支援,保. 級の担任教員であるその内,24校に調査協力を. 護者との具体的な連携,クラスメイトヘの配慮. し,8校の協力が得られた。21件の回答が得ら. についてであった。. れ,有効回答数は20件であった。 3、調査日. 総合考察.  6月中旬∼9月上句.  学級担任は学級全体に対して行われる,ある. 4.調査項自. いは多くの準備時間を必要としない支援の実施. (1)アンケート調査. をより容易と感じており,これに対し,個別に.  ①担任教員の属性等. 対して行われる,あるいは,多くの準備時間を.  年齢層および教員暦(特別支援学校または特. 必要とする支援の実施をより困難と感じている. 別支援学級の経験年数). といえる。これらはどの領域でADHDのある子ど.  ②井上(2007)が作成した環境調整気づきの. もへの支援の実施が必要であるか,またどの領. チェックシートを基に作成した以下の各項目に. 域で学級担任の支援が必要であるのかというこ. ついて質問を行う。質問には5段階評定で回答. とを示唆している。この情報は学校現場で支援. を求める。. を計画する際の有用な情報になる。. 5.結果.  この結果から調査1で行われていた担任が多.  物理的環境の評価得点の平均の上位は,掲示. くの準備時間を必要とする配慮を行うためには. 物や備品に関しての整理・整頓に関するもので. 学校全体で特別支援教育に取り組むことが必要. あった。特にADHDのある児童のための特別な配. である。支援の効果をより確実なものにしてい. 慮ではなかった。物理的環境の評価得点の平均. くためには,今後実施が容易な支援がどの程度. の下位は,刺激の過敏性や次の授業の見通しに. 効果があるのか,また調査1で調べた実施が容. 関する具体的な配慮についての項目であった。. 易ではない支援の実施可能性を高めていく学校. 席については,教員の支援がうけやすい配慮は. 全体で特別支援教育に取り組む方法などを検討. してあるが,刺激の過敏性に対する配慮につい. していくことが必要である。. てあまりなされていなかった。.                 久下 尚也.  人的環境の評価得点の平均の上位は,教員と.            指導教員 芝田 裕一. 一209一.

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