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高等学校における「確率・統計」の基礎について

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Academic year: 2021

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(1)     高等学校における. r確率・統計」の基礎について           教科・領域教育学専攻           自 然系 コ 一 ス.           M 0 9 1 7 1 H           谷  口  陽  祐. 1 研究の背景と動機. 今後、筆者のようにr確率・統計」の基礎をも. う一度見直したいと思った方に読んでいただ  統計は経済学、自然科学、医学、心理学など. ければ幸いである。. の様々な分野において、重要な役割を果たす 学問である。また統書十が利用されている例と して、天気予報、選挙予測、世論調査などがあ. 2 論文の構成. る。このことから、統計は我々の生活と密接な 関係があることがわかる。.  さらに、新学習指導要領において、小中学 校および高等学校で統計に関する内容が多く 盛り込まれるようになった。中学校学習指導要. 領では噴料の活用」という領域が新設されて いる。その理由として、不確定的な事柄につい. て、目的に応じて資料を収集・処理し、その傾. 向を読み取って判断する能力が求められてい る。そのために必要な基本的な方法を理解し、. これを用いて資料の傾向をとらえ説明するこ とを通して、統計的な見方や考え方及び確率. 的な見方や考え方を培うことが主なねらいで あると述べられている。.  以上のことから、筆者は「確率・統計」につ. 第O章序 第1章確率  1.1確率変数と確率分布.  1.22次元確率変数と2次元分布  1.3ベルヌーイ分布と二項分布  1.4正規分布  1.5大数の法則と中心極限定理. 第2章統計的推測  211母集団と標本  212大数の法則と中心極限定理の利用  2.3推定.  214検定 おわりに. 参考文献. いて、これまでより充実した指導が求められて. いると考えた。しかし、筆者は自らのr確率・ 統計」に対する知識・理解では不十分であると. 3 論文の概要. 考え、『改訂版高等学校新編確率・統計』数.  本論文の目的は高等学校の「確率・統計」の. 研出版(1984)を参考にr確率・統計」の基礎. 内容を十分に理解することである。具体的な. を見直すことにした。特に、より厳密な知識・. 例を挙げるとともに、命題等には丁寧な証明. 理解を身に付けるために上記のテキストの中. を与えるように注意した。. で教育的に配慮されているrギャップ」、つま.  第!章では確率論について述べる。第2章の. り、証明なしで事実として認められている部分. 統計的推測において、確率論の理解は必須で. について、その理解を深めていくことにした。. ある。特に筆者は、確率論と統計にどのよう. 一332一.

(2) な関わりがあるのかを理解することが重要で. れぞれの確率変数が独立かつ同じ分布に従う. あると考えた。. とき、試行の回数を増やせば、その和を標準化.  §ユ.ユでは確率変数と確率分布について述べ. したものの分布が標準正規分布に近づくこと. る。確率変数には、離散的な値をとる離散型. を示している。この定理は第2章の推定や検. 確率変数と、連続的な値をとる連続型確率変. 定で大変重要な殺害1」を果たす。このことから、. 数がある。離散型確率変数については確率分. §1.4の正規分布は大変重要な分布であること. 布を、連続型確率変数については確率密度関. がわかる。. 数をそれぞれ定義する。また、それぞれの確.  第2章では統計的推測について述べる。統計. 率変数について、分布関数、期待値や分散を. 的推測では、ある母集団から無作為抽出された. 定義し、!次変換についての命題を示す。. 標本を分析することにより、母集団の性質を調.  §ユ.2では同じ標本空間上で定義された2つ. べる。統計的推測には、推定と検定という考え. の確率変数とその分布について述べる。2次元. 方があり、本論文でも§2.3と§2.4で述べる。. 分布は§1.3や§1.4で述べる分布においても重.  §2.1ではデータ(資料)の処理や、母集団と. 要な役割を担う概念である。そして、2次元分. 標本について述べる。まず、統計の基本的な用. 布について、同時分布、独立性、期待値を定義. 語について説明をし、標本平均、標本分散、母. し、期待値の加法性、分散の加法性、1次結合. 平均、母分散の定義を示す。. についての命題を示す。.  §2.2では§1.5で述べた大数の法則と中心極.  §1.3では離散分布の代表的な例として、ベ. 限定理を統計の用語を用いて述べ直す。. ルヌーイ分布と二項分布について述べる。そ.  §213では推定の例として、区間推定による. れぞれの分布についての定義を述べ、期待値、. 母平均の推定と、母比率の推定について考察. 分散、ベルヌーイ分布と二項分布の関係につ. する。区間推定とは、確率的に定められた区. いての命題を示す。1枚のコインを1回投げ る試行において、表が出れば1、裏が出ればO. 間の中に、母数の値が含まれるとする推定法. と定義された確率変数の分布がベルヌーイ分.  §214では検定の例として、仮説検定による. 布であり、この試行を独立にn回繰り返した とき表が出る回数を表す確率変数の分布が二. 母平均の検定と、母比率の検定について考察. 項分布である。この2つの分布は第2章の統計. 仮説が正しいかどうかを確率的に判定する検. 的推測においても重要な分布である。. 定法である。. である。. する。仮説検定とは、母集団に関して立てた.  §!.4では正規分布について述べる。正規分. 布についての定義を述べ、期待値、分散、1次. 変換、正規分布の和の分布についての命題を 示す。正規分布の和の分布が正規分布に従う という結果は、§2.3と§2.4で大いに活用する。.  §1.5では大数の法則と中心極限定理につい. て述べる。大数の法則は、確率変数の列につ. いてそれぞれの確率変数が独立かつ同じ分布 に従うとき、試行の回数を増やせば、その相 方口平均が元の確率変数の期待値に近づくこと を示している。中心極限定理は、確率変数の列 について確率変数がどんな分布であっても、そ. ⊥333一. 主任指導教員渡辺金治. 指導教員藤原司.

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