小・中学生の「居場所」を構成する要素の検討
── 現職教員へのインタビューを通じて ──
廣 田 莉 奈・山 口 陽 弘
Elements Constituting Ibasho (Existential Place)
for Elementary School and Junior High School Students:
Through Interviews With School Teachers
Rina HIROTA and Akihiro YAMAGUCHI
群馬大学共同教育学部紀要 人文・社会科学編 第70巻 217―228頁 2021 別刷
小・中学生の「居場所」を構成する要素の検討
── 現職教員へのインタビューを通じて ――
廣 田 莉 奈1)・山 口 陽 弘2) 1)上越教育大学 2)群馬大学大学院教育学研究科教職リーダー講座 (2020年9月30日受理)Elements Constituting Ibasho (Existential Place) for Elementary
School and Junior High School Students:
Through Interviews With School Teachers
Rina HIROTA
1)and Akihiro YAMAGUCHI
2)1)Joetsu University of Education
2)Program for Leadership in Education, Graduate School of Education, Gunma University
(Accepted on September 30th, 2020)
問題と目的
1.「居場所」の概念 現在,不登校の問題は,学校現場において大きく 注目されている。平成30年度の全国の公立校に通 う中学生のうち,不登校の生徒の割合は3.8%であ り(文部科学省初等中等教育局児童生徒課,2019), およそ26人に1人が不登校の状態にあるという非 常に深刻な状態が示唆されている。さらに,年々不 登校の生徒の割合は増加し続けており,平成30年 度には小中学校で不登校の児童生徒が14.2%も増加 するなど,早急な対応策が現場では求められている。 このように,学校現場において「居場所」を失って いる子どもが多く存在しており,その対応策が模索 されていることから,学校内においての「居場所」 という概念は重要視されるようになってきている。 「居場所」という言葉は,元々「いるところ」とい うような,物理的な意味を持っているが,近年にな り,心理的な側面での意味も用いられるようになっ ている。学校現場においては,1992年に「学校不 適応対策調査研究協力者会議報告(文部省初等中等 教育局,1992)が出され,学校が「児童生徒にとっ て自己の存在を実感できる精神的に安心できる場所」 である,「心の居場所」としての役割を果たす必要 があると提唱されて以来,「居場所」という言葉が 広く用いられるようになった。 なお,学校現場以外でも「居場所」が注目される ようになり,様々な観点から様々な目的に応じて定 義づけが行われてきたため,「居場所」の概念はや や多義的であるとされている(原田・滝脇,2014)。 そのため,まず先行研究を踏まえた上で,本研究に おいての「居場所」概念を定義する。 「居場所」の概念を検討し,定義づけてきた研究 は多く存在するが,その中には「居場所」の概念を いくつかに分類しその存在を捉えた研究が存在する。 まず行われたのは藤竹(2000)による分類である。 この研究では,「居場所」を①社会的居場所(自分 が他人によって必要とされている場所),②人間的 居場所(自分であることを取り戻せたり,そこいる ことで安心できる場所),③匿名的居場所(匿名的 群馬大学共同教育学部紀要 人文・社会科学編 第70 巻 217―228 頁 2021 217な状態になることによって自分を取り戻せる場所) の3つに居場所を分類した。さらに,住田(2003) による分類においては,「居場所」を人間の「関係性」 と「空間性」の2要因によって捉え,4つに「居場所」 を分類した。4つの型はそれぞれ,①Ⅰ型(他者と の共感的な関係性が安定的に形成されている社会的 な場所),②Ⅱ型(他者との共感的な関係が形成さ れている私的空間)③Ⅲ型(他者との関係性から切 り離されて孤立した状態の私的空間)④Ⅳ型(他者 との関係性から切り離されて孤立している社会的な 場所)とされている。 この2つの「居場所」の分類を踏まえ,中島・廣 出・小長井(2007)は,「居場所」を人間が持つ重 要な要素である「他者との関わり」の観点から,他 者との関わりをもつことで自分を確認できる場所を 「社会的居場所」,他者との関わりから離れて自分を 取り戻せる場所を「個人的居場所」の2つに大きく 分類した。藤竹にも共通していることであるが,「個 人的居場所(人間的居場所)」と「社会的居場所」 との区別は他者の存在の有無ではない。そこに他者 が存在したとしても,“他人”という意識もなく親 密につきあえる人間との関係は「社会的居場所」に 含まれないとされている。つまり,藤竹と中島ら両 者とも,他者との関係性のあり方の違いによって 「居場所」を分類しているのであり,両者の区別を 整理するならば,“他人”であると認識している他 者との関係である「社会的居場所」と,一人でいた り,“気の許せる親密な人間”と認識している他者 との関係である「個人的居場所(人間的居場所)」 とに分類したと言える。 これらの「居場所」概念を定義している研究にお いての「居場所」を整理した上で,原田らは,「居 場所」を①自己像や自己概念を確かなものとしてい く方向性,②居られない場から逃げ出して休息とエ ネルギーを得ることで自己を安定させる方向性の2 つの方向性が存在するとした。原田らの,この2つ の方向性の内容は,前述した「社会的居場所」と「個 人的居場所(人間的居場所)」とほぼ一致している。 このことから,本研究では「居場所」とはこの2つ の方向性を含んだものであるとする。 さらに,本研究の対象となる環境は学校現場であ るため,より学校現場に即した「居場所」の定義が 求められる。石本(2010)は,教育臨床学や心理臨 床の領域の知見から,学校においての「居場所」を 捉える定義をまとめ,他者との関係の中で個人が 「ありのままでいられる」ことと「役に立っている と思える」こと,他者との関係性に対する意味づけ を居場所の心理的条件とした。「ありのままでいら れる」ことは,いわゆる本来感のことであり,“自 分自身”が受け入れられていると感じるために大切 であるとされている。「役に立っていると思える」 ことは,自己有用感のことであり,自分の存在が認 められ役に立っていると感じることで居場所を得る ことができるとしている。これら2つの実感が学校 現場において「居場所」を得るために大切だとされ, 2つの尺度を合わせて作成された居場所感尺度全体 のα係数も,中学生のクラス関係間において.940と 高い値が示され,内的整合性が確認された。この研 究から,本来感と自己有用感で学校現場においての 「居場所」を捉えられるとし,本研究においての「居 場所」概念も,2つを含んだものであるとする。 以上のことから,本研究においての「居場所」は, 「他者との関わりを通じて,“自分自身”が受け入れ られ必要とされていると感じたり,自分らしさを取 り戻せると感じる場所」と暫定的に定義する。 2.目的 冒頭に述べたように,「居場所」づくりの必要は 学校現場で高まっているものの,「居場所」という 概念が未だ曖昧なこともあり,その実践的な援助や 介入の方法が十分に研究されているとは言い難い。 そのため,学校現場での「居場所」づくりがどのよ うな要因から成っているか検討することで,効果的 な「居場所」づくりの輪郭を導き出す必要があると 考えた。石本(2009)が,「実践に還元しうる居場 所研究を行うためには実践対象を規定し,研究の対 象を絞る必要がある」と述べているように,より学 校現場での「居場所」づくりに焦点をあてるため, 小・中学生自体の「居場所」,というよりは学校現 場での小・中学生への「居場所」づくりと研究の対
象を絞ることで,「居場所」づくりのより具体的な 方法が導き出せる手立てとなるように試みる。 「居場所」を作れずに困っている子どもというのは, 目に見える形で問題化する前の段階も含めると非常 に多いはずである。現在の不登校問題のように,学 校側からその子どもに関わる時には,その子どもに とって必要にあった対応をとることが求められる。 一生懸命子どものために「居場所」づくりをしたが, 逆効果だった,ということが起こらないように,効 果的な「居場所」づくりとはどういう要因で成立し ているか,もしくは,上手くいかない「居場所」づ くりはどういう要因で成ってしまうか,こういった ことを理解した上で「居場所」づくりは行われるべ きであると考える。問題化している子どもへの対応, さらにははっきり問題化する前の子どもへの対応の ためにも,この「居場所」づくりの検討は必要であ ると考えたため,本研究を行うに至った。 3.仮説とリサーチクエスチョン 本研究における仮説をFigure 1に示す。学校現場 において教師が,児童生徒の「居場所」に対して何 らかの支援を行う際,まずは教師自身がもつ基礎属 性に従って行われると考えた。山本(2010)の研究 では、不登校児童生徒を支援することと教師効力感 を結びつけ検討しており、ここから教師効力感が 「居場所」づくりに影響を及ぼすのではないかと考 えた。よって基礎属性として教師効力感をはかり、 教師が自分の支援や関わり合いに抱く自信によって 児童生徒への介入や変化に影響したかどうかを調べ る。 さらに,行われる児童生徒への介入は,教師の基 礎属性にだけ左右されるとは考えづらい。教師の持 つ「居場所」づくりへの理想や信念も児童生徒への 介入に影響を及ぼすと考えた。「『居場所』とはこう あるべき」であったり,「『居場所』づくりにはある 程度のマニュアルが存在するため,それに沿ってお こなうのがよい」などといった教師の考えが,実際 に行う「居場所」づくりを形作ると考えた。 そして,いろいろな特性を持つ児童生徒という人 間に対して行われる支援や対処は,その対象によっ ても形を変えると考えられる。ただ,これはあくま でも教師から見た児童生徒の特徴であり,教師の “みとり”であるといえる。教師はこの“みとり” をもとに「居場所」づくりを進めていくと考えられ, よってこの“みとり”も子どもへの介入に影響を与 えると考えられる。 これらの3つの要因から,行われる介入が決まる と仮説をたてた。さらに,この介入は,教師が「居 場所」づくりを行った対象である児童生徒に変化を もたらす。よって,Figure 1に示したような道筋が できあがると仮説を立てるに至った。これらの道筋 を一つ一つ検討することで,この仮説を検証する。 さらに,この仮説のほかに,もう一つ検討したい ことは,教師と教師以外の立場の人間との協働関係 についての考察である。教師は学校内で最も子ども の近くで介入を行うことのできる人間である。しか し,その教師がおこなう「居場所」づくりはどこか に限界がある。この時,教師だけで「居場所」づく りを行うのではなく,ほかの立場(スクールカウン セラーや保護者など)との協働が求められる。では, 教師が行える範囲,それを超える範囲,境界線があ るとしたらそれはどこなのか,このインタビュー調 査を通じて理解を深められればと考えた。 本研究において検討したいことを以下のようにリ サーチクエスチョンとして示す。 1.教師の行った「居場所」づくりと、教師の基礎 属性や理念との関連性を検討する。 2.教師の行った「居場所」づくりと、その結果と の関連を検討する。 3.教師が行える、児童生徒への「居場所」づくり Figure 1 本研究においての仮説 小・中学生の「居場所」を構成する要素の検討 219
の範囲、教師がそれ以外の立場の人間に望んでい る「居場所」づくりの範囲それぞれについて検討 する。
方 法
1.調査協力者・調査方法 G大学の教職大学院に在学する現職教員10名を 対象に行った。インタビューを行う対象は,現職の 教員である。小・中学生自身の中で「居場所」自体, もしくは彼らが抱えている「居場所」の概念が発達 途上であるために,小・中学生には,自らの持つ「居 場所」感を正確かつ明確に言葉で他者に伝えるのは 難しいと判断した。それに対して毎日小・中学生を 近くで見てきた経験を持つ教員は,客観的に児童生 徒の居場所を捉え,支援している。そのため,これ らの教員に対してインタビューを行うことによって, より客観的なデータを集めることができ,実際的な 対応への道筋が見えやすくなると考えた。調査は 一ヶ月にわたり,G大学の実験室にて実施した。イ ンタビューの前に,教師効力感の質問紙に答えても らい,依頼文に提示した内容に基づいて,インタ ビューを行った。インタビューは筆者と調査協力者 の1対1で行われ,時間は50分を目安とした。 2.調査内容 ⑴ 質問紙 ウルフォークとホイが開発し,前原(1994)が翻 訳した教師効力感尺度が用いられた。この尺度を再 分析した西松(2008)が,因子負荷量が低いため除 外した4項目に加え,西松の因子分析結果の中で因 子負荷量の低い2項目を除外し,14項目を使用した。 この尺度は西松によって因子分析で2因子に分けら れ,それぞれ「個人的教師効力感(α=.81)」と「一 般的教師効力感(α=.78)」と名前をつけられた。 本研究においても,西松に倣い,この2因子で分析 する。回答は7件法で求めた。 ⑵ インタビュー内容 あらかじめ予告したインタビュー内容は,1.教 員歴,2.児童生徒の「居場所」づくりのために行 うべきと考えている内容(「居場所」づくりのため に心がけていること,必要だと考えていること・「居 場所」づくりには,ある程度どのような児童生徒に も通用するマニュアルが存在すると考えているかど うか),3.学校現場において「居場所」づくりが 困難な児童生徒に行った支援・介入の経験,4.“教 員”が行う「居場所」づくりにおいての,他業種等 (スクールカウンセラーや保護者など)との協働, であった。実際のインタビューでは,これを軸とし て,半構造化インタビューの形式をとった。 3.分析方法 インタビュー内容はグラウンデッド・セオリー・ ア プ ロ ー チ( 以 下GTAと 表 記 ) に て 分 類 し た。 GTAは,山本(2015)の分析方法に準ずる。本研 究で行われた手順は以下の通りとなる。①切片化 (インタビューのデータを切片化した。),②コード 化(切片化したデータにそれぞれ名前をつけた。), ③カテゴリ生成(コード化したものを,似通ったも の同士でまとめカテゴリを生成。共通する上位概念 でまとめられる複数のカテゴリをまとめることも あった。本研究では,これらのカテゴリを下位のも のから順に,下位カテゴリ,カテゴリとする。),④ カテゴリの精緻化(新しいデータを追加する度に既 にあるカテゴリに含められるよう試み,含められな いデータについては,新しいカテゴリを生成した。) カテゴリは,基本的に複数のデータで構成される ように生成したが,重要な概念だと判断したものに おいては,単一のデータでカテゴリを構成した。結 果
1.基礎属性 ⑴ 性別 協力者は,7名が男性,3名が女性であった。 ⑵ 年齢 協力者の年齢は,29歳から44歳であり,平均は 36.7歳(SD=4.88)だった。 ⑶ 教員歴 協力者の中には,臨時採用や学校事務を経験したことがある者もいた。協力者の正規教員歴をみると, 最長で20年,最短は7年,平均は13.0(SD4.2)だっ た。 2.教師効力感尺度とインタビュー内容の関連 インタビューを行う前に,教師効力感尺度への回 答を求め,協力者全員の回答を得た。データの欠損 も存在しなかったため,全てを分析した。 西松(2008)は,前原の翻訳した教師効力感尺度 を因子分析し2因子に分け,それぞれ「個人的教師 効力感」と「一般的教師効力感」と名前をつけた。 本研究においても,西松に倣い,この2因子で教師 効力感尺度が構成されていると捉え,分析する。 前原の研究の研究対象は,沖縄県の現場の教師で あり,現職教員を対象とした本研究との比較がある 程度可能だと考えたため,前原の結果と比較する。 前原の研究では,被験者は20項目に回答をしてい るが,本研究で含められなかった項目6つについて は除外した上で,改めて「個人的教師効力感」と「一 般的教師効力感」それぞれの平均値を算出した。 Table 1においてその結果を示す。 さらに,Table 2で協力者各々の平均値を示す。 これら協力者10人の平均は,「個人的教師効力感」 が4.18,「一般的教師効力感」が3.25であった。 Table 1から,本研究の協力者は,「個人的教師効 力感」「一般的教師効力感」共に男性のほうが女性 より高い平均値を示していた。さらに,前原の研究 と比較すると,「個人的教師効力感」において,本 研究の協力者は高い得点を示していることが分かっ た。 さらに,Table 2から,②⑤⑥⑦の4人が,「個人 的教師効力感」「一般的教師効力感」どちらも平均 以上の値を,③④⑨の3人がどちらも平均未満の値 を示すことが分かった。 3.インタビューの質問項目ごとの検討 ⑴ 「居場所」づくりのために心がけているこ と,必要だと考えていること 居場所づくりにおいてこころがけていることを尋 ねたところ,協力者全員からの回答を得た。Table 3にGTAで分類した結果を示す。 ⑵ 居場所づくりには,どのような児童生徒にも 通用するマニュアルが存在するかどうか 居場所づくりにおいて,どのような児童生徒にも 通用するマニュアルが存在するかどうか,とインタ ビューした。何らか具体的な,マニュアルだと考え ていることを挙げた協力者を「ある」群,挙げなかっ た協力者を「ない」群とした。 この分類を行うと,「ある」群は①⑤⑥⑦の4名, 「ない」群は②③④⑧⑨⑩の6名であった。 「ある」と答えた協力者が答えた内容を,ここで GTAにて分析した。Table 4に結果を示す。 ⑶ “教員”が行う「居場所」づくり “教員”が行う「居場所」づくりにおいての,他 業種等との協働他業種等の立場の人間に,「居場所」 づくりを行う上で何か望んでいることはあるか尋ね たところ,全員から回答を得た。多くの協力者が, スクールカウンセラーや養護教諭,保護者との協働 について話したが,1名(⑧),医者との協働につ いての回答を得た。 Table 1 教師効力感尺度の平均値 前原(1994) 男性 女性 個人的 3.39 4.31 3.87 一般的 3.14 3.32 3.08 Table 2 協力者ごとの教師効力感尺度の平均値 協力者 個人的教師効力感 一般的教師効力感 ① 4.0 3.5 ② 4.2 3.3 ③ 3.5 2.8 ④ 4.1 3.0 ⑤ 5.0 4.0 ⑥ 4.5 3.3 ⑦ 4.3 3.8 ⑧ 4.5 2.0 ⑨ 3.9 3.0 ⑩ 3.8 4.0 ※小数点第二位以下は四捨五入の後切り捨て ※※太字は,全体平均以上の値の項目 小・中学生の「居場所」を構成する要素の検討 221
以下にスクールカウンセラー,養護教諭,保護者 の順でそれぞれの分類結果を示す(Table 5~7)。 なお,1名が答えた医者との協働については,人数 が少ないために分析は行わない。 ⑷ 学校現場において「居場所」づくりが困難な 児童生徒に行った支援・介入の経験 学校現場において行った「居場所」づくりの経験 について尋ねたところ,全員から回答を得られた。 ここでは語られた経験の中で行われた手立てや対応 と,結果がどのように結びついたか,分析した。 インタビューの中で語られた事例での結果は,明 確に言えばひとつひとつ形は異なるが,GTAで分 類するにあたって大きくA.上手くいった経験,B. 上手くいかなかった経験といった2つの結果に分け た後,分析した。 A.上手くいった経験 上手くいった経験は1名を除いた協力者から回答 を得ることができた。これらは協力者が話し始めに 「上手くいった経験は・・・」と言って語った経験や, 結果的に「改善した」と協力者が判断した経験のこ Table 3 「居場所」づくりのために心がけていること,必要だと考えていること カテゴリ 下位カテゴリ 最初のルール決め ①いじめをしない,などの約束決めをした。 ④係決めや日直などの役割を決めた。 子どもの様子の把 握 直接的把握 ④静かな子たちに積極的に声をかけた。 ①⑤問題がありそうな子に声かけを行った。 間接的把握 ①生活ノートで子どもの様子を把握した。 ⑧他の先生やカウンセラーに,その子が言っていたことを把握する。 教員が行う居場所 づくり 教室での居場所づくり ②⑤白分が教室にいて,子どもの帰ってくる場所をつくった。 ⑧教室にあたたかい雰囲気を作る。 ⑨全員が,この集団で良かったと思えるような集団作りをする。 教室外での居場所づくり ②⑨別室を不登校の子が落ち着けるように開放した。 他の人との繋がり づくり ③1人でも困ったときに話せる友達をつくれるようにした。 ⑨別室登校の子が居たら,関係が作れそうな子をクラスから派遣す る。 認められる機会を つくる ④学級の中でその子ができることを見つけさせたり伝えた。 ⑥⑦クラスメイトの前で,その子の良いところ・得意なことを紹介 した。 ⑦職員室で他の先生にその子の良いところを伝え,様々な場所で褒 めてもらった。 子どもを主体とす る考え方 ⑨子どもたちが自分たちでクラスを動かしているという意識を持て るようにする。 ⑩教師は環境を整え,その上で子どもが自分で居場所を作るという こと。 Table 4 「ある」群が挙げたマニュアルだと考えている内容の分類結果 カテゴリ 子どもの自尊心を高める活動 ①学校行事や当番活動を充実させ,自らの必要性を実感させる。 ①エンカウンターでクラスの全員との交流を深め,認め認められる機会をつく る。 ⑦得意なこと,強みを持たせる。 直接的対応 ⑤様子を把握し,その場で対応する。 ⑥対象となる子どもの,好む話題を話す。
とである。 以下に,協力者が子どもたちに行った手立てを分 類したTable 8を示す。 B.上手くいかなかった経験 上手くいかなかった経験は,7名から回答を得る ことができた。これは,「上手くいかなかった経験 なんですけど・・・」と協力者が前置きして話し始 めた経験や,結果的に「改善しなかった」もしくは 「悪化した」と協力者が判断した経験のことである。 上手くいった経験よりもデータ数自体は少ないが, 上手くいった経験と比較するため,カテゴリと下位 カテゴリは,データ数にかかわらず同じものを使い 分類した。結果を以下にTable 9で示す。 Table 5 「居場所」づくりにおいて,スクールカウンセラーに望んでいること カテゴリ 下位カテゴリ 相談できる場とし ての役割 対児童生徒 ①④⑧⑨子どもが,担任や教室で相談できないことを相談できるようにして 欲しい。 ⑥時間をとって話を聞いて欲しい。 ⑥目立って問題のない児童生徒へのカウンセリングも行って欲しい。 対教師・保護者 ①担任の先生のカウンセリングを行って欲しい。 ③⑨教師が行う児童生徒への対応にアドバイスをして欲しい。 ⑧心理学的な理論を教えて欲しい。 ⑨子どものことで,いっぱいいっぱいになっている保護者をケアして欲しい。 ⑧教員の研修をして欲しい。 予防的役割 ①ストレスマネジメントなどの授業を行ってもらう。 ③観察していて,不安な児童生徒がいたら教えて欲しい。 制度的問題 ②医療機関などの他の機関と繋いで欲しい。 ②⑦⑧学校に今より多くの時間いて欲しい。 Table 6 「居場所」づくりにおいて,養護教諭に望んでいること カテゴリ 子どもとの関わり ①③子どもが,担任や教室で相談できないことを相談できるようにして欲しい。 ⑥子どものちょっとした変化(表情や傷など)に気付いて欲しい。 ⑦カウンセラーの手が回らない子どもの相談を受けて欲しい ⑨授業をする教員とは違う立場で子どもを受け入れて欲しい 教員等との連係 ②④⑧教員やスクールカウンセラーと情報交換をこまめにして欲しい。 保健室の開放 ②子どもが困ったときいつでも保健室に行けるようにして欲しい ④⑦⑩教員がお願いしたとき児童生徒を保健室で休ませて欲しい。 Table 7 「居場所づくり」において,保護者に望んでいること カテゴリ 子どもとの家庭内での関わ り ②子どもの話をきいて欲しい。 ⑦子どもと積極的にコミュニケーションをとって欲しい。 ⑧子どもが家で保護者と話しやすい環境を整えて欲しい。 ⑨子どもに無条件の愛情を傾けたり,無条件の肯定をして欲しい。 学校・担任との関わり ②③⑩子どもの様子で気になることがあったら教えて欲しい。 ④子どもとの接し方について,相談させて欲しい。 ⑤学校へのネガティブな発言を子どもの前でしないで欲しい。 ⑧学校の方針に理解を示して欲しい。 ⑧家庭内の情報を教えて欲しい。 小・中学生の「居場所」を構成する要素の検討 223
Table 8 上手くいった経験 カテゴリ 下位カテゴリ 周りの人たちとの 関係作り 周りの子どもたち との関係 ①班活動の中で,友達と手紙交換をするように促した。 ①周りの子たちと同じ話題で話せるように繋いだ。 ③グループに入れるよう周りの子に声を掛けた。 ④⑥馴染めない子の良いところをみんなの前で紹介したり褒めたりする。 ⑧同じ趣味のクラスメイトと繋がりを作った。 ⑨クラスメイトを別室にいる子どものところに派遣した。 ⑩問題のある子どもが考えていることについて,周りの子たちに伝えた。 自分以外の大人の 関係 ③悩みを話しやすいように,カウンセラーと繋いだ。 ⑦子どもに他の先生も声を掛けたりサポートした。 ⑧相談員の先生と別室で一緒にいてもらった。 教師である自分と 子どもとの関係作 り ②時間が空いたときに家庭訪問に何度も行った。 ②卒業後バイト先に顔を出して声をかけた。 ④子どもと自分の共通の知人の話題から関係を作っていった。 ④浮かない顔をしている子に声を掛けたり手伝いを依頼した。 ④目が合ったときに笑顔を浮かべる。 ⑥⑧子どもの趣味について会話をした。 ⑩その子が考えていることについて丁寧にきいた。 トラブル対応 ①トラブルが起こったときに,仲介して話をきいた。 ②子どもが抱えているトラブルから逃げられるように声をかけた。 ⑥子どもが悪いことをしてしまったとき一緒に謝りに行った。 クラス経営 ③グループ活動を増やした。 ⑥学級委員になることを後押しした。 ⑥問題のある特定の子どもについて,どう思うかクラスの子たちにきいた。 ⑧不登校傾向の子と仲の良い子を同じクラスに配置した。 ⑧不登校傾向の子の負担になりそうな課題を減らしたり廃止した。 学校やクラスから 離す ①⑨別室で過ごせるようにした。 ⑧医者やカウンセラーと相談して,登校刺激を減らした。 Table 9 上手くいかなかった経験 カテゴリ 下位カテゴリ 周りの人たちとの 関係作り 周りの子どもたち との関係 ⑤周りの子たちに働きかけて,呼びかけてもらったが効果がなかった。 ⑨別室登校の子がいる部屋に派遣したが,2人だけで結束してしまった。 ⑩周りの子たちと,その子の間の溝を埋められなかった。 自分以外の大人と の関係 ③カウンセラーに話すよう提案したが,断られた。 教師である自分と 子どもとの関係作 り ②無理に居場所を設定するなど,関わりすぎてしまった。 クラス経営 ⑦その子の意見に同調して,クラスのみんなにも呼びかけたが,かみ合わ なかった。 ⑩本人の求めている認め方の幾会を与えられなかった。
考 察
1.基礎属性とインタビュー内容の関連 ⑴ 性別 男性教員は女子児童生徒への対応に意識的な不安 を抱きやすい傾向があることがインタビューの中で 示された。一方で女性教員も,意識はしていないが, 同性の児童生徒への対応の方がやりやすいと考えて いることが窺えた。このことから,意識的にせよ無 意識的にせよ,教員は異性の児童生徒への「居場所」 づくりに不安を持っているという仮説が見いだされ た。これは「居場所」づくりに対して消極的な影響 を及ぼすことが考えられる。 ⑵ 年齢 教師の年齢が高くなるほど,自ら子どもに関わっ て「居場所」づくりを行おうとする意識が強くなる という傾向が見られた。ただ,これは年齢と「直接 『居場所』づくりにおいて関わろうとする意識」に 相関があると言うよりも,時代で望まれてきた教師 像に影響され,こういった傾向が見られたと推測さ れる。 2.教師効力感尺度とインタビュー内容の関連 結果の項目で示されたように,本研究の協力者は, 「個人的教師効力感」「一般的教師効力感」共に男性 のほうが女性より高い平均値を示していた。さらに, 前原の研究と比較すると,「個人的教師効力感」に おいて本研究の協力者は高い得点を示していること が分かった。 教育実習を行う学生を対象とした西松(2008)の 研究において,女性は男性よりも授業実践不安と児 童生徒関係不安で構成される教育実習不安尺度の点 数が,男性のそれに比べ高いという結果が示された。 このことから,実際の現職教員においても,女性は 男性よりもこうした不安が高い可能性がある。本研 究において教師効力感が女性のほうが低い平均値を 示したのは,こうした理由からではないかと考えら れる。 さらに,前原(1994)の研究の結果と比較すると, 本研究の協力者は「個人的教師効力感」において高 い値を示した。前原は,この研究の結果の項目中で, 男女ともに仕事への意欲や教育研究意欲といった教 師のモラールが大きく「個人的教師効力感」を高め る,としている。本研究の協力者は,教職大学院に 通っている現職教員であり,教員全体と比べると教 師モラールが高い群であると予測できる。本研究に おいて,現場の教員全体にデータをとった前原の研 究よりも「個人的教師効力感」が男女ともに高い値 を示したのはこのためではないかと考えられる。 さらに,協力者個人の得点に視点を定めると,10 人中7人が,「個人的教師効力感」「一般的教師効力 感」両者とも,平均よりも高いか低いかのいずれか になる,ことが示された。ここから,この2つの教 師効力感は,お互いに影響し合い,作用し合う,と 推測できる。 3.インタビューの質問項目ごとの検討 ⑴ 「居場所」づくりのためにこころがけている こと,必要だと考えていること 分析の結果,形成されたカテゴリの数が比較的多 くなった。このことから,今回の協力者の「居場所」 づくりのためにこころがけていること,必要だと考 えていることというのは,何か傾向が見られるとい うよりも,多彩な分野に渡っていることが示された。 本研究において協力を得られた以上の人数で,さら に理論的飽和化を目指し分析を行うことができれば, 何か傾向がつかめるかもしれない。 ⑵ 「居場所」づくりには,どのような児童生徒 にも通用するマニュアルが存在するかどうか 半数以上が,マニュアルは「ない」と回答し,何 らかのマニュアルを答えた協力者も,即答した協力 者はほとんどいなかった。そのため,意識的な「居 場所」づくりのマニュアルを持っている教員は多く ないことが示された。 しかし,何人かは「マニュアルがあるなら教えて 欲しい」と発言しているように,居場所づくりのや り方を模索している教師はそう少なくないことが分 かった。 小・中学生の「居場所」を構成する要素の検討 225⑶ “教員”が行う「居場所」づくり “教員”が行う「居場所づくり」においての,他 業種等との協働 インタビューで得られた,教員と他業種等のとの 協働関係をFigure 2に表す。このように,教師が行 う「居場所」づくりには,多くの立場の人間が関わっ ている。そのため,この関わりに消極的になり,一 人で「居場所」づくりを行うことは非常に危険であ る。一人で行う「居場所」づくりは視野が狭くなり やすく,独りよがりなものになりやすいため,他業 種のとの協働は積極的に行う必要がある。 以下にインタビューの中で見いだされた,立場ご との役割を示す。 ●スクールカウンセラー スクールカウンセラーは外部の機関であるため, 教師と同じ立場というよりは,第三者の目線で教員 を支える必要があることが示された。これは教師に 対してだけではなく,子どもに対しても第三者的な 立場で介入を行う。教師が行う「居場所」づくりに 客観的で専門的な視点で関与する姿勢が,現場では 主に求められていることが分かった。 ●養護教諭 教員と養護教諭は同じ学校内の大人という,ほと んど対等な目線で「居場所」づくりがなされていた。 ただ,その役割は大きく分業化されており,授業や 生活指導を行う教師とは異なる,困難を抱える子ど もを受け入れるという,受容的な役割が主に求めら れていることが分かった。 ●保護者 子どもが日々行き来する,家庭と学校は隔離され た場であるため,その2つの場の溝をできるだけ埋 めるという努力が必要不可欠である。相互の関わり を積極的に行うことで,より効果的な「居場所」づ くりがなされることが示された。 ⑷ 学校現場において「居場所」づくりが困難な 児童生徒に行った支援・介入の経験 上手くいった経験,上手くいかなかった経験両者 とも,一番多くなされた支援・介入は関係作りを行 うカテゴリである,「周りの人たちとの関係作り」 と「教師である自分と子どもとの関係作り」であっ た。このため,上手くいく,いかないに関わらず,「居 場所」づくりを行おうとするとき,教師は直接どこ かに「居場所」を作れるよう人との繋がりに着目す る傾向があると考えられる。 しかし,両者を比較したとき,上手くいった経験 の項目に顕著に見られるのは,いくつものカテゴリ にまたがって支援・介入が行われている,というこ とである。例としてあげると,⑥の語った経験では, 最初に語られた生徒は「周りの人たちとの関係作り」 と「クラス経営」,次に語られた生徒は「教師であ る自分と子どもとの関係作り」と「トラブル対応」 と「クラス経営」という複数のカテゴリにまたがっ て支援・介入が行われていた。よって「居場所」づ くりを行う際は,子どもを取り巻く環境と同時に, 周りの人たちとの関係を作り上げられるよう支援・ 介入を行うことが効果的な「居場所」づくりの形で あるという可能性が本研究で見いだされたこととな る。 なお,直接的な支援・介入でも,間接的な支援・ 介入でも,どちらかだけの「居場所」づくりを行っ た結果,上手くいかなかったという例が複数インタ ビューで挙げられた。これは両者において相互作用 がなされた結果,「居場所」づくりに影響を及ぼす のだと考えられる。 環境を作り上げる「居場所」づくりと,周りの人 たちとの関係を作り上げる「居場所」づくり,両者 を同時に始めることが効果的である,との仮説が導 き出されたが,具体的にどのように行うのが良いの Figure 2“教員”の他業種等との協働関係
だろうか。こどもの「居場所」とは,環境の上に成 り立つものである。誰かとの関係を作るとしても, それは環境の中にある。そのため,まず環境を整え る支援・介入から「居場所」づくりを始めることが 有効なのではないかと考えた。環境を安定させ,そ の後に周りとの関係作りをする,そして環境に手を 加えることをやめたりせず,両方を同時に作り上げ ることで,子どもの「居場所」は効果的に作り上げ られるのではないか,と考えられる。そして,もち ろん上手く「居場所」が作られたらやめてしまうの でなく,常にその子どもの「居場所」に気を配り続 ける必要がある。 4.本研究の課題と今後の展開 本研究の課題として以下の点が挙げられる。 まず,協力者についてである。今回の協力者は 10名と,GTAをするにあたってはやや少ない人数 での分析であった。理論的飽和がなされたように見 える項目もあれば,「居場所」づくりにおいてここ ろがけていることの項目など,少ないデータ数でカ テゴリが形成され,さらにデータが追加されるとカ テゴリが変容しかねない項目もあり,さらに人数を 増やして分析を行ったとき,カテゴリの数や内容が 変わらないかどうか検討する必要があろう。さらに, 教師効力感尺度の結果から導き出されたように,今 回の協力者は平均より自分の教師としての力に効力 感を抱いている群である可能性が高い。そのため, 教師効力感が異なる群と,その支援・介入の方法を 比較することで,本研究ではっきりとしなかった教 師効力感がどのように支援・介入への関連性が明確 化するだろう。そして,比較するだけでなく,これ らの群も取り入れてGTAの分析を行ったとき,カ テゴリがどのように構成されるか検討することも必 要であろう。 2つめに挙げられるのは,インタビュー調査の方 法である。今回の調査は半構造化インタビューとい えども,「現場で行った,『居場所』づくりの上手く いった経験や上手くいかなかった経験を教えてくだ さい」といったように,大きな質問を協力者に投げ かけ,その内容については自由に答えてもらう形で あった。しかし,本研究の分析を通じて,それぞれ の項目でどういったことに着目し,インタビューを 行えば良いかということが明確化されたため,今後 はインタビューの質問内容を細かくし,それについ て協力者に深く掘り下げる形でインタビューを行う ことができるだろう。これを行うことで協力者への インタビュー調査の負担も軽減できる上に,より厚 みのあるGTA分析が行えるはずである。さらに, インタビューを行っていく中で仮説を明確に立てな がら,それを検証するような形でインタビュー調査 を進めていく意識が必要であったと思う。インタ ビューが不慣れな分,先の見通しが立てられず,仮 説が立った時にそれが正しいのかどうか調査の中で はっきりと調べられなかったのは,今後の大きな課 題である。 最後に挙げられるのは,今回導き出された仮説を どう具体的な方法として昇華できるか,ということ である。本研究で行われた検討は,プロセスを探る という臨床に至る前段階であり,実際に役立てるた めには更なる検討が求められる。本研究の仮説を慎 重に検討した上で,この仮説をもとに「居場所」づ くりの具体的な方法を形作っていく必要がある。そ して,導き出されたその方法を現場での実践研究と して用い,果たしてそれが効果的かどうかについて も何度も検証を加えていく必要があるだろう。 引用文献 藤竹 暁(2000) 居場所を考える(現代のエスプリ別冊生 活文化シリーズ3―現代人の居場所―) 至文堂 pp.47─ 57. 原田克巳・滝脇裕哉(2014) 居場所概念の再構成と居場所 尺度の作成 金沢大学人間社会学域学校教育学類紀要,6, 119─134. 石本雄真(2009) 居場所概念の普及及びその研究と課題 神戸大学院人間環境学研究科研究紀要,3(1),93─100. 石本雄真(2010) 青年期の居場所感が心理的適応,学校適 応に与える影響 発達心理学研究,21(3),278─286. 前原武子(1994) 教師の効力感と教師モラール,教師スト レス 琉球大学教育学部紀要,44,333─342 小・中学生の「居場所」を構成する要素の検討 227
文部科学省(2019) 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指 導上の諸課題に関する調査 小・中学校における理由別長 期欠席者数(不登校等),学年別不登校児童生徒数(小学 校・中学校別) 文部省初等中等教育局(1992) 学校不適応調査研究協力者 会議報告「登校拒否(不登校)問題について―児童生徒の 『心の居場所』づくりを目指して―」 中島喜代子・廣出 円・小長井明美(2007) 「居場所」概念 の検討 三重大学教育学部紀要,58,77─97. 西松秀樹(2008) 教師効力感,教育実習不安,教師志望度 に及ぼす教育実習の効果 キャリア教育研究,25,89─96. 住田正樹・南 博文 編(2003) 子どもたちの「居場所」と 対人的世界の現在 九州大学出版会pp.3─17. 山本奬(2010) 不登校対応教師効力感に関する基礎的研究 岩手大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要,9, 163─174. 山本 渉(2015) 中学校の担任教師はスクールカウンセ ラーの活動をどのように生かしているのか―グラウンデッ ド・セオリー・アプローチを用いた質的分析― 教育心理 学研究,63,279─294. (本論文は、第一著者の令和元年度群馬大学教育学部教育心 理専攻卒業論文の一部を加筆修正したものである。)