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放射線治療を行なった木村病の2例

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第43回群馬放射線腫瘍研究会抄録集

日 時:2010年 9 月 11日 (土) 場 所:群馬大学医学部刀城会館 大会長:北本 佳住(高崎 合医療センター)

一般演題 >

座長:加藤 弘之 (群馬大学重粒子線医学研究センター) 1.非小細胞肺癌術後の局所領域再発に対する放射線治 療成績 村田 和俊,石川 仁,佐藤 友美 (群馬大医・附属病院・放射線科) 中野 隆 ,高橋 夫,江原 威 (群馬大院・医・腫瘍放射線学) 齋藤 淳一,河村 英将 (群馬大学重粒子線医学研究センター) 【目 的】 非小細胞肺癌術後の局所領域再発症例に対す る放射線治療成績を検討したので報告する. 【対象と方 法】 2005年 3月から 2009 年 11月までの期間に非小細 胞肺癌の術後再発で放射線治療を施行した症例のうち, 再発が局所あるいは領域リンパ節のみであった 22例を 対象とした. 男女比は男性 17例, 女性 5例, 年齢は 59 ∼82歳 (中央値 72歳) であった. 放射線治療は 1日 1回 2Gyで, 線 量 60∼70Gy (中 央 値 66Gy) を 投 与 し た. 【結 果】 全例の生存期間の中央値は放射線治療開始か ら 13.8ヶ月であった. Kaplan-Meier法による累積全生存 率でみると, 2年および 3年生存率は 70.2%, 30.1%で あった. 【結 論】 術後再発例であっても, 局所領域再 発では放射線治療で予後が改善する可能性があり, 再発 時の治療選択肢の一つとなり得ると えられる. 2.喉頭癌治療後の再発・転移診断における FDG-PET/ CT検査の有用性 永島 潤,伊藤 潤 (前橋赤十字病院 放射線治療科) 佐藤 良祐,角田 小巻,川島 康弘 星野 洋満,佐藤 順一,川上 規行 久保田利夫 (同 放射線部) 【目 的】 喉頭癌放射線治療後の再発・転移診断におけ る FDG-PET/CT 検 査 の 有 用 性 に つ い て 検 討 す る. 【方 法】 2005年 1月から 2009 年 12月まで当院で放 射線治療を行った喉頭癌 99 例のうち, 治療後に FDG-PET/CT 検査を施行した 72例を対象として, 及的に 解析した. 【結 果】 経過観察期間の中央値は 34ヶ月 (7-63ヶ月), 年齢中央値は 67歳 (48-91歳), 男性 70例女 性 2例, 全例扁平上皮癌, 部位 : 声門/声門上/声門下 ; 58/11/3例, T 類 : T1/T2/T3/T4; 24/38/5/5例, 病 期 : / / / ; 24/36/5/7例 で あった. こ の う ち 16 例 (16/72=22%)に異常集積を認め,その内訳は,局所再 発 5例, 頸部リンパ節再発 2例, 遠隔転移 2例 (肺・縦隔 1例,肺・肝 1例),他臓器癌 7例 (肺癌 4例,食道癌 3例) であった.異常集積を認めた症例の検査目的は,再発・転 移のフォロー 9 例, 再発時の病期診断 3例, 他臓器癌の 病期診断 4例であった. 【結 語】 頭頸部癌は飲酒・喫 煙と関連し, 重複癌が多いことが知られている. FDG-PET/CT 検査は再発・転移診断だけでなく, 通常の画像 診断では発見困難な重複癌の早期発見に有用である可能 性が示唆された. 今後, 喉頭癌以外の頭頸部癌について も検討する予定である. 3.放射線治療を行った木村病の2例 佐藤 浩央,玉木 義雄,岡本 雅彦 口 啓子,工藤 滋弘,牛島 弘毅 (群馬県立がんセンター 放射線治療部) 木村病は軟部組織中に無痛性で発育緩慢な腫瘤を形成 する稀な疾患である. 病理学的にはリンパ濾胞の増生と 好酸球浸潤を伴う炎症性肉芽が特徴的である. 血液学的 には, 好酸球増多や IgE 高値を伴う. 治療法は外科的切 除, 薬物療法, 放射線治療が行われている. 今回我々は, 放射線治療が奏功した木村病の 2例を経験したので報告 する. いずれの症例も両側頸部に対し 30.6Gy/17frの照 射を行った. 症例 1: 40代男性. 約 4ヶ月前から右頸部に 腫脹があり, リンパ節生検で木村病と診断された. プレ ドニン内服を開始したが, 内服量の増減に伴い腫瘍径も 増減を繰り返した. 3ヶ月間内服を続けたが寛解には至 らず, 放射線治療を行った. 治療期間中から腫大リンパ 433 Kitakanto Med J 2011;61:433∼435

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節は縮小した. 症例 2: 50代男性. 約 20年前と約 2年前 に木村病と診断された事がある. 8ヶ月前から左耳下部 腫瘤が増大したため, 再度生検したところ木村病であっ た. 患者が放射線治療を選択したため, 放射線治療を 行った. 治療効果は良好であった.

一般演題 >

座長:野田 真永(群馬大院・医・院腫瘍放射線学) 4.子宮頸癌腔内照射治療計画における画像モダリティ による計算結果比較 石居 隆義,小鹿野友昭,宮澤 康志 大竹 英則 (群馬大医・附属病院・放射線部) 大野 達也 (群馬大医・附属病院・放射線科) 【背 景】 従来より, 子宮頸癌腔内治療において線源位 置取得のために, 直 2方向 X 線画像を用いるが, 臓器 の線量評価が可能な X 線 CT を用いた治療計画が普及 しつつある. 両方法間で算出値に違いがあるかを検証す る必要性がある. 【方 法】 192-Ir線源とタンデム, オ ボイドアプリケータを用いたマンチェスタ法準拠の子宮 頸癌治療症例において, 同体位で撮影した X 線画像と X 線 CT 画像から, 線源位置を再構成し A 点線量が同じ治 療計画を行い, 算出される照射時間と強度の積で比較を 行った. 【結 果】 両者間の差は, 平 0.5%, 中央値で 0.5%と 少であった. 【結 語】 腔内照射直 2方向 X 線画像から X 線 CT 画像による治療計画への移行が 可能である事が判った.

5.前 立 腺 照 射 に お け る set-up errorお よ び organ motion errorの解析 楠 輝文,齋藤 直恵,立木 崇文 広瀧 康太,伍賀 友紀,勝田 昭一 小笠原 哲,塩谷真里子,北本 佳住 (高崎 合医療センター 放射線治療科) 【目 的】 前 立 腺 照 射 に お け る set-up errorお よ び organ motion errorに つ い て 解 析 し た の で 報 告 す る. 【方 法】 2010年 2月から 2010年 7月までに前立腺に

対して外部放射線治療を実施した 14症例について解析 を行った. 撮影は直線加速器 Clinac 21EX (Varian社製) に搭載されている On Board Imager (OBI) を 用し, 撮 影頻度は治療開始から連続して 3回行いその後は 1/5fr. で, 全照合において Cone beam CT を実施した. 【結 果】 set-up errorおよび organ motion errorはそれぞれ

腹背方向に 0.2±0.2cm, 0.2±0.2cm, 頭尾方向に 0.1± 0.2cm, 0.1±0.1cm左右方向に 0.1±0.2cm, 0.0±0.1cmで あった. 【結 語】 今回の解析結果が, 今後の患者固定 方式の選択や PTV marginの決定の一助となると えら れる. 6.子宮頸癌に対するハイブリット小線源治療の現状 小鹿野友昭,石居 隆義,宮澤 康志 大竹 英則 (群馬大医・附属病院・放射線部) 大野 達也,野田 真永,大久保 悠 鈴木 義之,中野 隆 (群馬大医・附属病院・放射線科) 【背景・目的】 当院では線量 布の改 善 を 目 的 と し, 2008年 7月から 2010年 8月までの期間に子宮頸癌 9 例 にハイブリット小線源治療 (腔内照射+組織内照射) が 施行された. その治療手順と計画について 紹 介 す る. 【対 象】 子宮頸癌の形状が不整または大きく, 定型的 な腔内照射では高リスク臨床的標的体積 (HR-CTV) 内 の線量不足が予想される症例に対し, ハイブリット小線 源治療を行った. 【結 果】 定型的な腔内照射に金属 針アプリケーターを 1∼ 2本追加したハイブリット小線 源治療を用いることは, 膀胱, 直腸線量を許容線量とし た ま ま, HR-CTV内 の 線 量 増 加 を 可 能 と し た. 【結 語】 ハイブリット小線源治療は腔内照射と比べ, 腫瘍 に対する線量 布が大幅に改善されるため, 形状が不整 または大きい子宮頸癌に有効であると える. 7.重粒子線治療を受けた子宮癌症例の下部腸管有害事 象の解析 大久保 悠,野田 真永 (群馬大医・附属病院 ・放射線科) 加藤 真吾,清原 浩樹,鎌田 正 (放射線医学 合研究所 重粒子医科学センター) 田巻 倫明,大野 達也,中野 隆 (群馬大学重粒子線医学研究センター) 【目 的】 重粒子線治療を受けた子宮癌症例の下部腸管 有害事象について解析した. 【方 法】 放医所で1995-2010年に重粒子線治療を受けた子宮癌患者 138例のう ち解析不適格例を除く 120症例を対象に, 下部腸管の有 害事象 (RTOG/EORTC 遅発性有害事象基準) と DVH 解析の相関を検討した. 【結 果】 下部腸管の遅発性 有害事象は Grade 0,1-2,3-4がそれぞれ 78,33,9 症例に 認められた.Grade 0,1-2,3-4の下部腸管 D2ccの平 は それぞれ 52.69, 57.05, 61.62GyE であり, Grade 0と Grade 1-2/Grade 3-4との間には有意差があった. 2002 第 43回群馬放射線腫瘍研究会抄録集 434

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