第5学年1組 体育科学習指導案
1 単元名 わたしのとび箱運動( 切り返し系 ) 2 単元の構想 児童の実態 ○ 子どもたちに,5段と6段の跳び箱を提示したと ころ,助走から踏み切って開脚跳びで跳び箱を跳び 越そうと,繰り返し跳び始めた。跳び越すことがで きた子どもたちは,「跳び越すとすっきりして気持ち いい。」「体がふわっと浮いて気持ちいい。」などと口 々に発言し,跳び箱を跳び越すことへの興味・関心 は高まっている。 ○ 子どもたちは,これまでの器械運動系の学習を通 して,目指す技の動きをつくるために,課題に応じ た練習の場や段階を選んで活動することができるよ うになってきている。また,一連の技の動きをつく る中で体感した動きの感じから,課題とする動きの 動き方を見つける見方・考え方も高まりつつある。 ○ ほとんどの子どもが,5段の跳び箱を助走から踏 み切り,両腕支持から開脚姿勢で跳び越すことがで きる。しかし,切り返し動作が不十分で着地が決め られない子どもが多く,また,助走から調子よく両 足踏み切りができない子どもが数名いる。 単元目標 ○ 切り返し系の技の動きをつくることに関心をもち,友達と助け合って約束を守りながら,進んで運動し たり,場や用具の安全に気を配ったりできるようにする。 (関心・意欲・態度) ○ 自己の課題を解決するための練習の仕方を知り,課題に応じた練習の場や段階を選んで,課題解決の仕 方を工夫することができるようにする。 (思考・判断) ○ 助走から両足で強く踏み切った後に体を投げ出して,腰を上げ脚を左右に開いて跳び越す大きな開脚跳 びの動きや,脚を抱え込んで跳び越すかかえ込み跳びの動きで,助走から着地までの一連の動きが調子よ くできるようにする。 (技能) 指導にあたって 着眼1 めあてのもたせ方・ふり返らせ方 ○ 目標とする切り返し系の技の一連の動きを共通のイメージとしてとらえることができるように,模範 となる大きな開脚跳びとかかえ込み跳びの一連の動きを動画で視聴する場を設定する。また,静止画を 活用して,局面毎の動きを姿勢や体の部位の形態とつないで,ポイントとして言語化するとともに,一 連の大きな開脚跳びやかかえ込み跳びの動きの調子よさや力性,タイミングを一連の動き言葉,「タタ タタッ・トン・パン・ピタッ」と表す。 ○ 動きの課題をつかむことができるように,言語化したポイントや,動き言葉を手がかりに,目標とす る技の動きを試す見合い活動を設定する。 ○「動きの感じ」と友達情報からの動きの高まりや,課題となる動きが明らかにできるように,学習カー ドの内容を設定する。 着眼2 教材・教具の工夫 ○ 跳び箱運動に必要な基礎的な感覚を身に付けることができるように,類似の運動である,「かえる足 打ち・うさぎ跳び・馬跳びなど」を,感覚づくりの運動として準備運動に位置付ける。 ○ 自己の動きをとらえたり,見合い活動を行ったりする際の,動きづくりの目安にできるように,次の ような工夫をする。 ・着手位置の目安になるように,跳び箱の台上にテープを貼る。 ・切り返しの動きをつくる際の目線の目安になるように,目線カードを準備する。 ○ 課題解決するための練習の場を設定する。 ・助走から踏切,着手局面「助走から踏み切って,腰を上げて着手する動き」 ・着手から着地局面「着手から着地を決める動き」 着眼3 学び合う活動の設定 ○ グループ毎に,課題とする動きをつくるために,動きの視点にそって,動きを見合い,動きを伝える 活動を設定する。 ○ 課題とする動きにかかわって,上手く動きをつくるための動き方を全体で交流する活動を設定する。 運動の特性 ○ 切り返し系の技の一連の動きの中で,踏切後 の体を投げ出す動きや腰を上げて跳び越す動き から,爽快感を味わうことができるとともに, 技の動きを調子よく行って着地が見事に決まっ た際には,上手に技の動きができた達成感を味 わうことができる。 ○ 踏切後の体の投げ出しや腰の高さ,安定した 着地に視点を当てて動きをつくる際に,踏切や 突き放しの強さや方向など,着地前の切り返し 動作を身に付けるために必要な見方・考え方を 高めることができる。 ○「助走-予備踏切-踏切-体の投げ出し-腰を上 げた着手-着地」の一連の動きを調子よく行うこ とは,腕支持感覚や逆位感覚,平衡感覚などの基 礎的な感覚を高めるだけでなく,自己の動きをコ ントロールする身体支配能力を高めることができ る。また,切り返し系の技の技術課題である「切 り返し動作」の習得ができる。大きな開きゃくとびと かかえこみとびで,調子よくとびこす動きをつくろう。
3 単元計画(総時数8時間) 4 評価計画(○印は主に評価する観点) 評 価 規 準 評 価 方 法 1 2 3 4 5 6 7 8 関 ○ 切り返し系の技の動きをつくることに関心を 意 もち,友達と助け合って約束を守りながら,進 行動観察 ○ ○ 態 んで運動したり,場や用具の安全に気を配った 学習カード りしようとする。 思 考 ○ 自己の課題を解決するための練習の仕方を知 行動観察 ・ り,課題に応じた練習の場や段階を選んで,課 発言分析 ○ ○ ○ 判 題解決の仕方を工夫することができる。 学習カード 断 ○ 助走から両足で強く踏み切った後に体を投げ 技 出して,大きな開脚跳びの動きや,かかえ込み 行動観察 ○ ○ ○ 能 跳びの動きで,助走から着地までの一連の動き が調子よくできる。
5 本時の学習 (1)主眼 ○ 踏切の強さや方向を視点にした踏み切り方に気付き,強く踏み切り,体を斜め前方に投げ出して, 腰を上げて跳び箱前方に着手する動きで跳び越すことができるようにする。 ・踏み切り後の,体の投げ出しの有無や腰を上げて着手する動きをつくる見合い活動の設定 ・助走から踏切,着手までの動き方を話し合う活動の設定 (2)準備 跳び箱,踏み切り板,踏み切り調節板,マット,支柱,ゴム紐,大きな開脚跳びの経過図 (3)展開 学 習 活 動 指 導 上 の 留 意 点 と評価(※) 1 準備運動と感覚づくりの ○ 跳び箱運動に必要な基礎的な感覚を養うことができるように,類似の運 つ 運動を行い,場の準備をす 動である「かえる足打ち・うさぎ跳び・馬跳び」等を行う活動を位置づけ る。 る。 か 2 前時学習を想起し,本時 ○ 前時に,着手からの突き放しや脚の送り出し,目線を視点に着地を決め 学習のめあてをつかむ。 る動きをつくったことを想起させ,目指す大きな開脚跳びの動きの課題と む なる「踏切から体を投げ出す動き」と「腰を上げて着手する動き」を確認 し,本時学習のめあてにつなぐ。 / ○ 課題解決に向けた動きづくりができるように,課題解決の場と活動の仕 方を確認する。 3 踏み切った後に,体を投 ○ 学び方のよさを価値づけるために,以下の指導を行う。 げ出して,腰を上げて跳び ・動き言葉である「トン・パン」を手がかりに,友達の動きをよく見て伝 箱前方に着手する動きをつ えている子どもや,自分の動きについて,進んで尋ねたりしている子ど くる。 もを称賛する。また,どうしたらいいか動作を交えて教えている子ども を称賛する。 (1)グループ毎に,動きを ○ 子どもが自己の動きを振り返ったり,修正する手がかりをつかんだりで ふ つくる。 きるように,子どもの動きをフィードバックする。その際に,「どんな感 じで動いたか?」を問いかける。 <予想される活動の様子> か 【体を投げ出す動き】 【腰を上げて着手する動き】 め (2)どうしたら,踏み切っ ○ 手がかりがつかめるように,どうしたら上手くできるかを子どもたちに た後に体を投げ出したり, 投げかける。 腰を上げて跳び箱前方に 着手したりできるかを話 上手く体を投げ出して,腰を上げて跳び箱前方に着手して跳び越すた し合う。 めには,どんな踏み切り方をすればよいですか? る 以下の視点で子どもの言葉と実際の動きをつないで,踏み切った 後の体の投げ出し方をまとめる。 ・踏み切りの強さ→強く ・踏み切りの方向→ななめ上方 (3)踏切の強さや方向を手 ○ 子どもの動きを踏切の強さや方向を視点に評価しながら,動きが高まっ がかりに,動きをつくる。 た子どもを称賛する。強く踏み切れない子どもには,予備踏切の際の踏み 込み方を指導する。 ※ 踏切の強さや方向を視点にした踏み切り方に気付き,強く踏み切 り,体を斜め前方に投げ出して,腰を上げて跳び箱前方に着手する / 動きで跳び越すことができる。 ふ 4 本時学習を振り返る。 ○ 学習の成果を実感できるように,踏み切った後に体を投げ出して,腰を り 上げて跳び箱前方に着手することができたかについて振り返らせ,動きの か 高まりや学び合いのよさを価値づける。 え 5 片付けを行い,整理運動 ○ 次時学習につながる着地の動きの課題を引き出すために,着地の動きは る をする。 どうだったかについて投げかける。 トーンと強く踏み切 ったらいいよ。 跳び箱の前方を見て, 斜めに踏み切るといい よ。 トン-パンにな っていたよ。 跳び箱の前に手 がつけていたよ。 どうすれば,上手く腰を上げ て着手することができるの? ふみ切った後に体を投げ出し,こしを上げて着手してとびこす動きをつくろう。 調節板を増や してやってみよう。 強く踏み切ると,腰が ふわっと上がったよ。 ゴム紐に当たらず に跳び越せたよ。。 どうすれば,上手く体 を投げ出すことができ るの?