乳業用乳酸菌由来DNAモチーフによる“生体防御食
品"の創製に関する基礎的研究
著者
北澤 春樹
乳業用乳醗膏由来DNAモチーフによる"生体防御食品"の
創製に関する基鞍的研究
(研究課題番号13660265) 平成1 3年度∼平成1 4年厨糊瞬慧補助金(基盤研究(C) (2) )研知榊浩幸 平成15年 3月 研究代表者 北 漂 春 樹(東北大学大学院農学研究科・助謝勤
目 次 【1】 研 究 組 按 と 研 究 経 費 【2】 研 究 発 表 1)学 会 誌 等 2)口 頭 発 表 3)記 事 4)特 許 【3】 研 究 成 果 1)研 究 目 的 2)研 究 実 施 計 画 3)研 究 成 績 4)ま と め 5)参 考 論 文 【4】研 究 成 果 公 表 論 文 等 1)学 会 誌 等 2)学 会 発 表 3)招 待 講 演 4)記 事
【1】研 究 組 織 と 研 究 経 費 【研 究 組 織】
研究代表者:北 葦 春 樹(剰族芳読芳窺農学研究科・助軸勤
【研 究 経 費】 平 成13 年 度 : 2, 300千円 平 成14 年 度 1, 700千円 計 : 4, 000千円【2】研 究 発 表 1)学 会 誌 等
l) Haruki Kitazawa, Tomohiko lno, Yasushi Kawai, Takatoshi ltoh ard Tadao Saito ; A
novel immunostjmulating aspect of Lact血cWus gzzssert induction of `GaSerPkine" as
chemoattractant for macrophages. lnL J. FocxIMI'crnb'd., 77, 29-38 (2002).
2) Haruki Khzawa, Tomohjko lno, Yasushj Ka㈹i, TakatoshHtoh and Tdao Sako; Rapid
activation of Mac-1 (CDl l b/CD1 8) molecules on macrophages by a new chemotactjc
factor ・Gasserokine'prt)duced by LactcbcJ'uus gZZSSer7'JCMl '1 3l T ・ Anl・mal Sd・. J., 73,
395-401 (2002).
3)北淳春樹,膏藤忠夫; r乳酸菌からの免疫活性DNAモチ-フの発見と一`生体防御食品"への 応用・ 」ミニレビュー・わが国における乳酸菌のフロンティア研究.日本農芸化学会誌, 76,
833-836 (2002).
4) TakeshJ'Shimosato, Haruki Kbawa, Shinidhiro Katoh, Yoshihisa Tomioka, Risuke
Karima, Satoshi Ueha, Yasushi Kawai, Td(anon'Hishinuma, KcKJjJ'Matsudlima and Tdao
Saito; Swine Ton-like receptor 9帽COgnizes CpG motifs of human celJ stimulant.
飲)chm. BIbpl7yS. Acta, 1 627, 56161 (2003).
5) HaTtJki Kbzawa, Hiroshi Watanabe, Takeshi Shjmosato, Yasushj Kawai, Takatoshi ltoh
and Tadao Saito; lmmunostimuLatory oligonucJeotjde, CpG-like motif exists jn from Lactobacx'uus delbrtJeCkfl'ssp・ bulgan'cL6 NLAI B6. Int. J. FNd MI'crDbq'oI, (2003) in press.
6) Shinichiro Katoh, HartJkj Khzか伯, Takeshi Shimosato, Yasushi Kawaj and Tadao Saito;
Quantkative analysis of cytokine prduction in swine ilea stimulated 山th
immunostjmulatory oJigonucleotide derived from dairy 一actic acid bacteria by reaJ-time
PCR. J. Anl'm. Sd., in preparation.
2)口 頭 発 表
[学会発表]
1. 1脚嵐渡辺 浩,上三和吾史,川井 泰,伊藤轍敏,蘭換忠夫; L. bulgan'cus NLAI B6株からの榔封ヒDNAモチーフの発見
日本畜産学会 第99回大会 講寅要旨亀p.85, 2001.
2. 1EjW,下里剛上川井 泰,膏藤忠夫;
乳軽菌DNAモチーフ聴てイエノ雌細胞による取り込みとサイトカインネットワークの制御 日本畜産学会 第100回大会 講寅要旨免p.177, 2002.
3.下里剛士, ]㈱川井 泰,膏藤忠夫;
ブタToIHike receptor 9 (slu9)の腸管パイエノ臓からのクローニングとその発現解析 日本農封と学会 2002年度大会 講演要旨亀p.280, 2002. (学会トピックスに採択) 4. 1靖時臥力廟卜払下皇同比, Jl肝 泰,棄藤忠夫; 乳軽菌遺伝子データバンクを用いたCpG DNAモチーフの検索と同モチーフを含む合成オリゴ
DNAの蛎性
E]本畜産学会 第101回大会 講演要旨亀p.163, 2003. [招待講演】 1. 1湘楓脅藤忠夫;乳葡軌こおける免疫討封ヒDNAモチーフの発見 El本農封ヒ学会 2002年度大会 シンポジウム SY-15. わが国における乳酸菌のフロンティア研免講演要旨亀p.442, 2002.2.北薄春楓脅藤忠夫;乳酸菌の免疫活性DNAモチーフ,
消化器プロバイオテイクスシンポジウA703,日本プロバイオテイクス学会, 講演要旨集, p.3, 2∝)3. 3)記 事 r東北大,ブタのTLR単軌ヒトモデルとしての免疫剖封ヒ因子スクリーニングに活用」 基礎科学.技術・シーX,日経バイオテク(2003年4月14日発行), p.28, 2003. 4)特 許 新規ペプチドおよび知鮮舌剤,葡輪巨性食品ならびI淵E,特許出際中(特厭2003-1 09082)【3】研 究 成 果 1)研 究 目 的
高等動物における免疫系(脚色NK細胞などに代表される自然免疫系Onnate lmmunky)とキラ
ーT細胞やB細胞に代表される獲得免疫系仏daptjve lmmunky)の二つに大別されさらに獲得免疫系 は細胞性免疫(Cellular lmmunky)と液性免疫(HumoraHmmunky) (3Uれる【1】.獲得免疫系に属す るへJLd†-T細胞はその産生するサイトカイン(Cytokine)によりITll細胞とThZ細胞【2,3】,さらに最近 では1¶3(Trl )細胞【4】の3つに分類される.サイトカインは従来様々な名称で呼ばれていたが,現在では 主としてインターロイキン(lL)r詔舟-され現在までにIL-1からlL29【5]まで報告されており,この他に もインターフェロン(lFN),鹿掛野団刊TNF)がある.未成熟T細胞である`ThO(nal'Ve T)細胞はIL1 2 により刺激されThl細胞へと分化することで, lFN-T,lTJF- αやIL-2,を産生し細胞性免疫を促進させるよ うになる. Thl細胞はβ 1とβ 2の二つのサブユニットからなるlL12レセプターに結合し, Janus mnase(JAK)/Singal Transsducer and Activator of Transcription(STAT)フ7ミリーのSTAT4という転
写因子を経由してIFN一丁等の炎症性サイトカインを産生させると考えられている【6】.また,近年T-box ファミリーに属するT-box21 (T-bet)が発見【7]され細胞内でSTAT4非依存的に炎症性サイトカイン香 誘導する経路も存在すること示された【8].一方, ThO細胞がlL4の刺激を受けるとTh2細抱へ別ヒ誘導 され, JL-5, lL-1 3を産生し液性免疫を助長させる. ThZ細胞における紙胞内伝達機構については従来より 転写国子であるSTAT6が活性化することで各種IT12系サイトカインが誘導されると考えられておIJ,近 年ではIL4によるTh2系サイトカインの発現にGATA-3という転写国子の発現が必須であるということ が発見【9】されるなど,その細胞内伝達機構の解明が進んでいる.また,機能的に近いことから¶2細胞 含まれることが多いが, sTAT6非依存的にTh3(Trl )細胞まIL-1 0やトランスフォーミンク闇断TGF)-βを産生し【1 0], Thl系応答を低下させる【1 1 】など免疫系の恒常性を保つ役割を担っていると考えられて いる.これら3つのへノレヤーT細胞がバランス良く作用しあうことで,免疫システムは正常に働くと考え られるが,そのバランスが崩れた場合,疾病を招くこととなる.具体的にはThl応答が異常に強化され ると肝障害や糖尿病【1 21を発症し,腸管における疾病としてはクローン病や濃癌性大腸炎などの炎症性疾 患【13,14】を発症する.また¶12応答が強化されるとアトピーや花粉症などといったl型アレルギー疾患 【1 5】を招くことになる. 免疫機轍ま掛物力句封ヒするにつれて複雑になることから,下等動物ほど免疫飴牌蛸純だとされている. 獲得免疫系が現れてくるのは脊椎動物からであり,獲得免疫系がより高等であり免疫の中心を担っている
と考えられていた.しかし近年,自然免疫系の細胞である樹状細胞やマクロファージにToMke
receptorCTLR)という抗原認識を行う受容体が発現していることが明らかにされたことから,自然免疫系 の細胞も獲得免疫系細胞に抗原を提示するだけでなく,自ら抗原を認識しており,サイトカイン等を経由 して獲得免疫系に属する細胞を指揮しているものと考えられる.現在, TLR 77ミリーは2 0種類以上あ るのではないかと推測されているが,存在が確認されているのは1 2種類であり,さらにそのリガンドが 同定されているものはTLR-1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 9の8つである.これらの受容体によLJリボポリサッカライド(LPS),リポタンパク質,ペプチドグリカン(FEN), DNA,ザイモサン,フラジェリン,二本鎖RNA などの微生物由来成分が認識される【1 6,1 7].それらの中で乳酸菌菌体成分を認識すると考えられるTLR は2 , 4, 9があげられそれぞれTLR-ZはPGN,リボティコ喝1 8], TLR14は菌体外多概1 9,20], TLR-9 はDNAl2 1 ]を認識すると考えられている. 当研究室ではこの3つの乳酸菌由来成分のうち, CpGモチーフ【221といわれる壇基配列に代表される DNAの免疫旺酎ヒ機構に着目し,マウスにおいてIFN- T mRNA発現誘導や幼君イ臨毒性を示す乳較膏由来
DNAモチーフの存在を確認し,同定した【23].髄ま乳酸菌を含む鰍を目標とし,
微生物を含む食品免疫機能の評価系の確立を行っている.そこで本研究ではマウスよりもよリヒトに近い モデル系として,ヒトへの臓持移植のドナーとして期待されまた産業動物としても重要なブタの腸管系 を,免疫醗封ヒ作用の指標としてサイトカインmRNAの発現量を測定することで,その免疫鮮封ヒ作用の 強弱と共に,細胞性免疫や液性免疫などに代表される免疫システムにおける活性作用ネットワークの方向 を検討することを目的とした.しかしながら,非刺激下においてもサイトカインは発現しているものも多 く,特に成熟ブタ腸管系においては常に微生物が生息していることと,消化物による刺激も考慮し,近年 mRNA発現解析において主流となりつつある定量的RT-PCRはサイトカインmRNA発現解析においても 十分な能力が示されていること【24】から上記方法を本実験系に用いることとした.ターゲットとするサイ トカインは細胞性免疫における主役と考えられているIFN- T ,また自然免疫系と獲得免疫系の橋渡しを行 っているJL-1 2,さらにIL-1 2と相同生が確認されているIL-6【25]について行うこととした. 本研兜ま乳業用乳酸菌由来のDNAの腸管免疫に対する作用をサイトカイン誘導について発展的に解明す ることにより, 21世紀において疾病を予防する機能性DNAモチーフを有する乳酸菌を用いた未来食品, "生体防御食品"の創製の基礎を築くものである. 2)研 究 実 施 計 画 本研究では,疾病予防増給巨性DNAモチーフを有する乳酸菌を用いた未来食品, "生体防御食品" の創製の基礎を築くことを目的とし,乳業用乳酸菌由来のDNAの腸管免疫に対する作用を発展的に解 明する.具紬的な研究計画はGITのとおLJである. [平成1 3年度] 1.乳業用乳酸菌由来DNAモチーフによる腸管階垂免癌細胞のサイトカイン発現誘導L・ bulgan'cus, S. d7em7CPhnus. L. acl'dckPhlTus gJレ一滴由来の新規活性DNAモチーフお
およびCpG DNAモチーフについて以下の点について追求する.
a)ブタサイトカイン遺伝子配列から定量用PCRプライマーを設計する.
b)ブタよりバイエル板および腸管膜リンパ節を掃出し,それぞれの細胞を調製後,各種DNAモ チーフにより刺激㌻る.
C)刺激敵か細胞よりmRNAを調艶各種サイトカインのmRNA発現量をリアルタイムPCR法 により解析する. d) DNAモチーフによtJ腸管リンパ棚掛こおいて刺激を受けるサイトカインから,サイトカインネ ットワークの制御を考察する.メ [平成1 4年度】 2.活性DNAモチーフによる腸管免疫¶1/2サイトカインネットワークの制御 DNAモチーフによる腸管繊酎ヒ機構をマウスおよびブタ腸…臓培養で解析する. 具体的には以下の点について追求する. a)蛍光標識した活性DNAモチーフを摘出腸管内fa注入し独・墳敵組練切片を作成 b)組散村こおけるDNAモチーフの局在をレーザー顕微鏡で観察する. C) Thl ′2系サイトカインの発現を組織・細胞レベルで解析する. 3.免疫鮮舌DNAモチーフの腸管感染防御に関するin vh/oスタディー a)マウスある川まブタにおいて,活性DNAモチーフの経E]投与による腸管系サイトカ インの誘導を調べ,腸管免疫裾引ヒをin vh10で評価する. b)盛存亡デルマウスにおいて,活性DNAモチーフの経口投与による,腸管局所免疫能の肝酎ヒ を調Jq DNAモチーフの感染防御に対する生物雛をin vivoで評価する. 3)研 究 成 績 1.材料および方法 1-1)試薬 実験には特に断りのない掛) ,和光純薬工業(秩)(大阪)製の特級あるいは一一磯試薬を用い,水はミリQを 用いた. 1 -2)成熟ブタ細軌からの細胞調製 成熟ブタの腸管組鰍まフナコシ株式会社よtJ小腸丸取りで購入し,腸間膜リンパ節とJてイエル板を掃出 した・両組織とも滅菌P田で洗浄後,シャーレ中で脂肪組織を除去したものをガーゼに包み注射器の柄で 押しつぶすことで細胞に分離した・ファルコンに移し,細胞を4×Streptomycin/Penicillin入LJ PBSで洗
浄後Du]becco's Modified EagJe's Medium -FCS(SJGMA)に懸濁し, 1 2穴プレートlJでイエル腕組掛ま6.7
×107個ルeH,腸間膜リンJ簡素鵬は2×108個/㈹Jlとなるよう入れた.そこに各種DNAモチーフ
MsST-1 , AT5AC⊥) 【26,27]を1 LLMとなるよう(功口えた.
1 -3)初生仔ブタ組織の調製
初生仔ブタ(LWD)は(秩)ヒルズより購入し,屠殺後すぐに回腸組織を摘出した. PBSで洗浄後,ピン
セットで腸管を反転させさらに約0.5cm程度に切断し4 × Streptomycinnenicillin入LJ PBSで洗浄した.
24穴プレートにDuJbecco's Modified Eagle's Medium -FCS(SIGMA)を500LLlずつ入れておき,そこに 回腸組陣切片を3つずつ入れた・各種DNAモチーフ(Table. 1-1 )(CpG 2006, CpG 1 826, non-CpG 2041 , HuLB-1 , MsST-l , Ou3-7, ATSAC-L)を1 FLMとなるよう(功口えた.
Tablel ll DNA motifs
琵4. ] E・co・i
TCGTCGTTTTGTCGTTrTGTC GTT TCCATGTCGT1℃CTGTCGTT TCCATGA CGTllCCTGACGTT
CT GGTmTCrGGTmTTrCTGG
D2 5 A Tt ific ia I GGTGCATCGATGCAGG GGGG
AOy蔓---ci_u ]
Lactk: acid bacteria
A CTCGATCGTCCTGG AAAAT TATCGTCTITGCA GATCGTA CAGGA CGTTG TATCACTGAA
CGGCACG C「CACG ATTmG
TATAATTTACCAA CTAGC
114) Total RNAの抽出
成熟ブタ,初生仔ブタ共に37℃で約6時間刺激後, 3000rpmで5分間遠心,上着除去後TRJzoI
Reagent(lnvitrogen) l ml中でホモゲナイズ飴1 0分間放置した.クロロフォルム200plを加えボルテッ クスし, 3分間放置後15000rpm 15分間違♭分離した.上着を新しい1.5mlエツペンに移し等量のイ
Tabb 1 -2 Revgse Transcrbtion 1 0mMdNTPmix
oli90 Jr prin℃r
Total RNA
DEPC treated water up t0 7FLl
70℃ 5:00, on ice 1:00
5 ×CDNA buffer 2.OFLl
0・1 Mm o.5山
Reverse lTanscriptase ( Hot Start) 0.5山
ソプロパノールを加え,静か転耽執後10分間放置後1 5000rpm 10分鞄か分灘した.上着をアスビ
分間遍淵離した.同様に,ペレットをエタノールで洗浄後, 70℃で約3分間程度熟し,エタノールを蒸
発させRNAsenJre R6uSPenSion Solution(AMBK)N INC)を20-50FLlを加えペレットを融解した.以上
のようにして抽出したTotal RNAはSmart SpecTM3000(BJO RAD)で灘邑純度を測定した.
1-5) cDNAの諏担
コンプリメンタリーDNA(CDNA)の作成にはThermo ScriptlW RNase H- Reverse Transchptase(lnvitrt)gen)を用いた.反応溶液はT曲Ie1-2に示した.反応温度は50℃ 60:00, 85℃ 5:00とした.反応終了後, cDNA合成までの行程が確実に行われていることを確認するため, House
Keeping Geneとして用いたβ-actin mRNAの発現を通常のPolymerase Chain Reaction(PCR)により確
翠した・ cDNAを70℃ 1 0分間熟し,氷上で1分間冷却したものをTaKaRa TaqlWの系を用い, iCycler(Bl0
RAD)でPCR反応を行った.反応軒財まTable1 -3に, PCRサイクJHまTable1 -4に, β-actin Forward Primer
またはReverse Primerの配列はTabJe.1-5に示した.反応終了後, PCR産物を2%7ガロースゲル電気 泳軌こ供し確認がとれたものにおいては, QLAquick PCR Punfication Kk(QLAGEN)によLJ添付されたプロ
Tabk1 -3 Poレmerase Chain Reaction
1 0×PCR Buffer
2. 5mMdNlPmjx RT反応溶液
Forward Primer Reverse Primer Taq (Cool Start)
2.0山 1.6山 0.5山 8pmol 8pmo1 0.1 LLl Water TabkL 1-4 PCR Cycle up to20山
34cydesX [
95℃ 5:00 60℃ 3:00 72℃ 1 :00 95℃ 0:30 55℃ 0:30 72℃ 0:30 72℃ 1:00 4℃ 00Table・1 -5 Forwardand Reverse Primer of β-actin l29】
Forward Phmer : 5 - TGGCATTGTCATGGACTCTG 3' Reverse Primer: 5- AGGGGCGATGA1℃TTGATCT
3-トコルに従ってcDNAを精製した.まf, Buffer PBをRT反応寄夜の5億邑つまLJ 50JLJを加えピベ
ッティングにより懸濁したものを2ml collection tubeにセットしたQLAquick spin columnに7プライし
た・ 13000rpm 60秒間透し後750mlのBuffer PEを加え13000rpm 60秒間違bL,さらに1分間遠 心することでBuffer PEを完全に除去した. QLAquick spin columnを新しい1.5mlエツベンに移し,ミリ
q水を50FLl加え1分間放配1 3000rpmで1分間違bLcDNAを回収した.
Table1 -6 Accession numbers of sdne cytokines
JLl1 a lL-l B IL-2 lL-3 ルー4 ルー5 lL-6 1L-7 1L-8 lL-9 lL-1 0 1L-1 1 ト6)各種プライマ-の設計 M86730 M86725 X56750 S37892 no date X68330 AJOI 0088 M8672Z ABO35380 M86923 no date L200 1 no date lL-1 Zp40 uo83 1 7 1し12p35 L35765 1L-1 3 AF385626 1し14 no date lL-1 5 us81 42 1L-16 no date lL-1 7 no date lL-18 Y11132 肝N-α xs7191 肝N- β M86762 1FN- T S63967 TNトα 一X57321 各種サイトカインの遺伝子情等附日本DNAデータバンク(httpJ/www.ddbj.nig.ac.jp州elcome-j・html)に登録されている手順可能なものを用いた・そのAccession NumberをT由le1 -6に示した. Open reading frame(ORF)中からセンスプライマー, 7ンチセンスプライマーともにGC含量が50%となるよ
うな20merの配列を選択し, QLAGENに合成を俵棟した.また, CG含量が高いほどアニーリング温度が 高くなることからCG間の結合まAT間よりも堅固であると考えられ3'兼勧S'CまたはGであることが
望ましいと考えられた.
1-7)検量線円テンプレ-トの作成
成熟ブタ牌臓眉織よtJ,方法14)および1-5)と同様にTotal RNAを抽出し, cDNAを合臓これを
テンプレートとしてIFN-T, JL-6, lL1 2p40, β-actinにおいてPCR反応を行った. 116で設計したプライ マー,またはTable1-5に示したβ-actinのプライマーを用いてTable.1-3,1-5に示した反応溶液, PCR サイクルにて行った.定量的PCRでテンプレートとして剛lるPCR産物はよLJ正確性を増すため, nested となるよう設計した・ PCR産物は2%アガロースゲル電気泳動に供したのち,ターゲットバンドを切り出
し付属のプロトコルI日掛Quantum Prep Freeze N Squeeze Spin coJumn(BK) RAD)を用いて舛レから
抽出した・これをSmart SpecIW3000(B10 RAD)を用いて濃度を測定配段階希釈した.実際に用いた濃 度はβ-a∝jnはZpg/山から5倍希釈で0・0032pg川までの5段階を,またlFN一丁, lL6, lL1 Zp40は 0.01 pg/ FLlから同様に5段階を用いた. 1-8)定量的PCR条帖酎ヒ 反応溶液中のM9Cl2濃度を決定するために,まず先に作成したテンプレートを用いて各種プライマーご とにM9ClZ濃度を1mMからSmMまでふU,定量的PCRを行った.最も立ち上がりが早く,蛍光強度が 上昇したときの濃度を至適MgCfZ濃度とした.このとき,ネガティブコントロールを作っておくとプライ マーダイマーが検出されてしまうサイクル数を予想でき,そこから検量線テンプレート濃度をどこまで落 とせるか推測できる・もし,サンjJレのcDNA亀試薬に余裕がある場封もさらに至適MgClZ濃度にお
いて十部のサンプルを実際にかけることで,だいたいの立ち上がtJサイクルを推測し,検量線のテンプレ ート濃度を調節することで検量線の立ち上がりサイクルとサンプルの立ち上がリサイクルを合致させ,よ り正確な定量が可能になると考えられる.また,検量線を前もって描いてみることで,増幅率や検量線の 誤差が確認できるが,本来,インターランにおける誤差はイントラランにおける誤差よりも大きいため, 実際にサンプルを定量するときにもう一度検量線を描くことが理想である.増幅率が十分な値に達しない 場合は,第-にプライマ-のアニーリング温度を落とすこと,第二にアニーリングからエクステンション に移行するとき,温度変化があまり早いとプライマーが剥がれてしまう場合があるため, 4℃/秒程度に落 とすと改善されるときがある.それでも増幅率が上がらない場合や,さ田寺異的にPCRが行われるようであ れはプライマーの再設計が必要と考えられる.埼牌ま」輸的に1.8以上が必要であtJ ,そのためにPCR 産物のサイ刃ま600bp以下である必要があるが,増幅率の理矧敵ま2.0でありPCR産物のサイズは1 00bp 程度が望ましいと言われている.エクステンションの時間は「般的にTaqの伸長反応能力が60bp/秒と言 われていることから推測できるが, PCR産物が長い場合や,サイクル数を重ねることで当然それよりも能 力が落ちるためそれも考慮し決定することが必要である. ト9)定量的PCR法
SYBR Green lは二本親DNA特異的(詔吉合し励担光を照射することで放射光を発する蛍光物質であLJ , 工チジウムブロマイドよりも高い感度を有するといわれている.ただし,エチジウムブロマイドよりは弱 いものの変異原性を有するためその扱いは気をつける必要がある.本実験ではFastStart DNA Master
SYBR Green I(Roche Diagnostics GmbH, Mannheim, Germany)の系を用い, LjghtQyclerTM(Roche)を使
用した.まず,精製cDNAを70℃ 10分間加熱することで変性した後,氷上に1分間置き,急冷した.
添付されたプロトコルに従い, FastStart DNA Master SYBR Green )の試薬を調合した.このkkに含まれ
るTaqは抗体によりその活性が押さえられているため,常星で反応溶液を混合できるが, 95℃で1 0分間
インキュベートすることで抗体がはずれ活性が取り戻される.反応溶液の組成はTable.l -7に示したとお LJ ,サン二刀レ量を5.OLLlと増やすことでピベッティングによる三春夜中cDNA量の人為的誤差を軽減した.
Table1 -7 FastStart DNA Master SYBR Green J
SteriLed Water(PCR grade) ZSmM MgC12 Forward prher Reverse prmer Template( CDNA) SYBR Green l up to 20山 ×山 1 0pmol 1 0pmo1 5.0山 2.OFLl 1-10)定量分析 LightCyclerの分析では定量分析と融解曲線分析∽がある.定量分析でまFigure. 1 -1のような曲線 グラフにおいて,蛍光度が対数的に増加している部分から任意の蛍光度を決定し,それに対するサイクル 数を推定する.次に得られたサイクル数から検量線を用いてサンプル濃度を推定することができる.これ
FzJ)03LJ0988.-Onlh
B Z < O e lO 12 14 18 18 30 32 _4 2I 28 30 32 31 38 3B 4)セ 44 JD Cyele NuJTtber
Figure1 -1 QuantiGcation
らの操作で行う必勤観るの(封王意の蛍光度を決定するところまでであり,その勧ま自動的に解析される. まf,低サイクノLmはPCR産物量が少なく, SYBR Green Iでも検出することができない部甜ま不必要な ためカットする・次にグラフ中の対数的に蛍光度が増加している部分から,任意の蛍光度を決定しそのサ イクル数を推定する.以後の行程はコンピューターにより自動的に行われ,反応溶夜(功ロえたcDNA量が 算出される.このとき,検量線における誤差が大きい場合は一事の理由に検量線用テンプレートの段階希 釈が適切に行われていないことが考えられる. 1 0倍希釈では検量線の幅が広くなるが,誤差が大きくなる ため5倍希釈が最適であり,また実際に反応溶液にテンプレートを加える場合も,十分な配慮が必要であ りピペッティングを十分行うことが望ましい. 1-ll)融解曲線分析 融解曲線分析の原理としてある二本鎖DNAは固有の温度に達すると一本会則こ解離することと, SYBR Green lは二本鎖特異的に結合するため,一本敵lJ拝離すると蛍光度が低下することが用いられている. 「股的(淵する速度と結合する速度が同じ場合,つまLJ解離と結納ヒ学平衡状態にある温度をTm値 という・ 70oCW、ら0.1 ℃ずつ温度を上昇させその度に蛍光匿を測定すると,もしPCRが特異的に行わ れPCR産物力嘩一であれば,蛍光度もある「点において急落するはずである.また,複数のPCR産物が 含まれて川仙鍾光度は数段に渡って落ちると考えられる・これをさらf徹したものがFigure. 1-6のグ ラフであLJ ,ピ-クが一つであることが確認できる.これを一つのサンjJレに絞ったグラフと比較すると, 3つのピークが確認できる.これは非特異的なPCR産物を含んだ典型的な例であることが分かる.このよ うなTm値による分析と同時にアガロースゲJl屑転泳動の二つを用いることでより特異的なPCRであるこ とが確認できる. 1-12)データの解析 本実験では定量分析により得られた値をハウスキ-ビングジーンとして用いたβ -actjnの値で除するこ とで補正し・またコントロールをl・0としたインデックス値で算出した.また,コピーナ>バー(CN)とし て算出する場合ま以下の式【 28 ]を用いた.
l FLg Of 1000bp DNA = 9.1 ×1011 mo一ecules
2.結果
2-1)定量的PCR法
最終的に得られたプライマー配列をT由Ie2-1に示した.定量的PCRプライマーを設計する過程ではや
はり100bp程度が最適であることが分かるとともに,予想されるPCR産物のGC含量がより高い方が持
Tabk2-l Cytokine Primers
Cytokine Primers for making terTIPlates of standard curves
・FN- , EeovT慧ariimmee,r:: 55: XTGAAFTCGTcTcTTGcGTTGGGGcAcCHGC33: 366bp
・L-6 昌:芸red ,?,rLrmee,r=: 55: ATjATTGc;GCJuH;:GCcCcTgIcCACGG ;: 505bp
'L-1 2p40 E:vT慧pp,r::e?,r:: ,5: GAI冨cc;ccAA%GcTGGTGAAcC'T,GcG,3:
Cytokine Primers for real-time PCR
・FN- , EeovT霊,p,rLmeerr:: 55: TGcCTTGGGC&ALcGAGGATATAA,CATGC33: . ol bp
・L6 E:vT:rS g,rhhee,r:: 55: ILGAI'cAcAGGAAT,GGCGAcGcTcTccAAGG,3: . 09bp
ル1 Zp40 Forward primer: 5. ATGTCGTAGAGTTGGACTGG 3 I
Reverse prbTler: 5'ACTCITTGACGTGGATGGTC 3■
Table2-2 Cycle of real-time PCR
1 53bp Denaature 95℃ 95℃ 60℃ 72℃ 95℃ To℃ ∼95℃ 40℃ 1 0:00 0:10 0:15 0:05 、0:15 0:00 0:10 0:00 0:30 異的に行われる傾向が見られた. GC含量は50%以上が望ましく, 45%以下(33:ると融解曲線分析におい て非特異的なPCR産物が含まれることが確認された. PCRサイクルではアニーリンク温度の調節が難し いが,方法l-6に示したようにプライマーの塩基数とGC含量を固定することで, Tm値が同じ(コ巨るの で複数のプライマーを用いる場合はアニーリング温度を変更する必要がなくなる.また,アニーリングか らエクステンションへの温廟封bは4℃/秒とした以外は最速の20℃/抄とした.エクステンションにお いては基本的にPα産物が1∞bp程度であれゴ5秒で十分であり, 5∞bpでは15秒租萱が適当と思 われた・最後に敵弾曲線分析では70℃から0.1 ℃ずつ上昇させたが, 70℃より低い温度から行ってしま うと再びPCR反応が起こってしまうため注意が必要である.これらを考慮し今回用いたPCRサイクルを
Table2-2に示した・ Figure2-1には蓋酎揃後のIFN-TmRNAの定量的PCR産物をアガロース電気永動 によtJ比較したものを示したが,これと同時に融解曲線分析も用いて分析しよLJ正確なサイトカインmRM 定量解析を確立した・これらを用いて実際にDNAモチーフによるサイトカインmRNA発現誘導の解析を 行った. Before o ptimization
JL
Afte.r optimization Figure2-1 ErectrophoresLS 2-2) DNAモチーフによる成熟ブタ腸管におけるJFN-TmRNA発現誘導 パイ刀臓軸胞と腸間膜リン/唱和胞をDNAモチーフにより6時間刺激したことで, lFN-T, 6, lL-l Zp40 mRNA発現が誘導されたことを確認した.最も強い活性を示したDNAモチーフはIFN-Tではコントロールlユヒベ約25噸Figure・ 2-2)を誘導したHuLB-1であった.また, OLiB-7(約1 8倍),
JFN-T mRNA expression 0 50 5 05 0 3 2 2 1 1 XaPuI
-:t':-i:--:告等戸寺ー=緑圭子\
Sample NameFgure2-2 lFr+ TmRNA expression bm aduk svdrwe shubted by DNへmoth
MsST-1 (約1 7倍), ATSAC-L(約1 6倍)においても強い活性が確認された.全体としては腸間膜リンパ節
2-3) DNAモチーフによる成熟ブタ腸管におけるlL6 mRNA発現誘導
DNAモチーフによるlL-6 mRNA発現誘酎まOu且7によLJ最も強い誘導が引き起こされコントロ
ールEiか約23倍(Figure・ 2-3)のmRNAが確認された・それ以外ではMsST-1 (約1 7筒, HuLB-1 (約23 倍), ATSACIL(約1 1倍)が強し頓性を示した.また, lFN-TmRNA発現と同様に腸間膜リンJ馳LJ
もパイエノ城衰細胞からのmRNA発現が確認された.
Figure2-3 A:6 mFgqA expressicn bm aduk swine stimuhted by DNA m改Ws
24) DNAモチーフによる成熟ブタ腸管におけるIL-1 2p40 mRNA発現誘導
IL-1 2 p40 mRNA莞晩賢円まAT5AC⊥により約23倍のmRNA発現誘導(Figure. 24)が確認された. それ以外ではDZS(約1 0旬, HuL8-1 (約8旬, OLJJ3-7(約7倍), MsST-1 (約9倍)の活性が示されたが,
Fgure2-4L-1 Zp40 mRNA expressim bm aduk swirv stjm血ted by DNA motifs
ATSAC⊥やMsST-日か1イエル板,腸間膜り>/i節の両方においT灘蜘喝いのに対し, D25, HuLB-1 , OLD-7では/ †イエル板においての舶鞭肋盲強かった. 2-5) DNAモチーフによる初生仔ブタ腸管におけるIFN- γmRNA発現誘導 初生仔ブタでは各種DNAモチーフにより回腸組織を6時間刺激し,そのmRNA発現量を定量した. lFN_ T mRNA発現において初生仔ブタでは成熟ブタで見られたようなDNAモチ丁フによるi封封ヒは確認でき f・最も発現誘導を引き起こしたMsST-1でも約1.8倍(Figure. 2-5)程度であLJ,それま成熟ブタと比較
すると1/10以下であった.
Fgure2-5 m- TmRNA expressicrl斤om nのnataJ svdrNe Stimubted by DNA rTdfs
2二6) DNAモチーフによる初生仔ブタ腸管におけるlL1 2p40 mRNA莞嘱誘導
IFN-Tと同様に初生仔ブタ回腸組織では各種DNAモチーフによるIL-1 2p40 mRNA発現誘導は確認で きなかった. Figure. 2-6に示したとおり,コントロールよりも強くmRNAを発現したものはなく,成熟 ブタにおける実験続栗とはまったく反対の続栗を示した.
Figu帽216 托しl Zp40 mRNA exprESim frm rwnataJ swine stimubted byDNA motifs
3.考察 従来,食品とはその一次嶺輪巨である身体を維持するという栄養源としての意義が非常に強く,特に戦時 中や終戦直後の日本においては食品の二次機能への興味関心を抱く余裕は無く,ましてや三次機能におい ては概念さえ無かったと思われる.日本が1 960 (昭和35)年頃から高度成長期を迎え,生活に余裕が生 まれる中で二次機能つまLJ噂好性(グルメ)に関心が移行し,美味しいものが食べたいという願望を誰 しもが持つようになった.日本人の主食であったはずの米消費量減少や,魚類に代わり肉類の摂取量の増 加などに代表されるように,長い間培われてきた和食分化から数十年間で日本食文化は大きく変化してき た.和食文化が培われてきた期間を考えると,この数十年で日本人の身体が現代の日本食文化に適応でき るはずはなく,我々の身体にも様々な弊書が生まれてきている.特に,食生活の乱れと相まって糖尿病, 高脂血症,高血圧などの生活習慣病を初め,アレルギー,アトピー,鳴息,静亮などの現代病といわれる 新しい形の疾病が現在社会問題となっている.東京都衛生局が1 999年9月に3歳児健康診断を受診した 一部の幼児を調査した結果,何らかのアレルギー疾患を持つ3歳児の割合は4 1. 9 %に上ることが報告
されている【30】. 日本は戦後約6 0年を迎えようとしているが, 1 9 8 0年代後半から広まってきた食品の三次機能,つ まLJ機相生食品という考え方は深く漫透し,今や健康ブームにまで発展してきている.我が国では厚生省 認可のもと, 1 9 9 1年に生まれたr特定併催用食品」は「特別用途良品のうち、食生活において特定の 保健の目的で摂取をする者に対し、その摂取により当該保健の目的が期待できる旨の表示をするもの」 【3 1 1 と定義されており,世界でも画期的な制度の誕勤側鈴的食品ブームの先駆けとなった制度である. 消費者のみならず食品メーカーにおける特定保健用食品への興味関心は増々強まり, 2 0 0 1年にその市 場規模は4 0 0 0億円を突破したが,その7 7 %は乳酸菌製品が占めると言われている【32】. 2 0 0 3年 2月7日現在,その認定を受けている食品は3 3 2品目に達している.このように三次機能をうたった食 品の市場が拡大するにつれ機能性食品と通常の食品という選択から機能性食品と機能性食品という選択 を消費者が行うようになり,現在は一つの例としてヨーg'Jレトを選ぶ場合でも,整腸腸作用,免疫酷酎ヒ 作用,血圧降下作用, Ca, Feの吸収促進,花粉症予防,抗変異原性作用などその有する機能性によって食 べ分けるといった傾向が見られるようになっている.しかし,それらの中で実際に特定保健用食品として 認定されているものは少ないのカ領昆状である.これは特定保健用食品として認可されるためには独立行政 法人国立健康・栄集研究所【33】の分析結果により薬事・食品衛生春議会の審査を通らなければならY,料 学的根拠が十分に証明されることが必要であるためと考えられる【34].十分な効果が期待できるとして特 定保鮭用食品の認定を受けた食品は食品と医薬品の境界に位置しながらも,その本質は食品であり医薬品 rlヒベ手軽に入手し摂取できることから,生活習慣病を含む現代病に対する予防効果は非常に高いものと 期待される. 本研究では有用微生物,特に乳業用乳襲菌(LAB)が有する城封ヒ機構を科学矧コ証明するため, LAB 由来DNAモチーフがブタ腸管系において引き起こす免疫併呑化作用をサイトカインmRNAの定量的解析 によって明らかにすることを目的とした・本実験では定量的PCR法を用いてJFN一丁, lL-6, LL-l Zp40 mRNA 発現量を測定し,ブタ腸管系においてLABの菌体成分である染色休から兄いだしたDNAモチーフがサイ トカインmRNA発現を誘導するということを初めて示すことができた.このことは寧LB蘭菌体成分がブタ 腸管系においてサイトカイン産生を誘導し,棚引ヒ作用を発揮することを強く示唆するものである. 本実験ではサイトカインmRNA発現量の解析(コ見在主流になりつつある定量的PCR法を用いることに 励した.従来よLJ行われているPCR法ではPCR反応の特性からmRNAの定量において十他言 確保できないことに加え,サイトカインのように常時発現しているものや,微量な変化を捉えるためには エチジウムブロマイドなどの蛍光物質では感度が不十分なため国難である.本実験系で用いた定量的PCR 法ではSYBR Green lというエチジウムブロマイドと比較し約2 5倍の感度を有する蛍光物質を用い,サ イクル毎に測定することで従来よLJ行われているPCR法の弱点を補っている.このようにSYBR Green l の系は感度の点では十分であると思われたが, PCR反応の特異性という点で条件検討が必要であった.本 実験系では7ガロースゲノ帽萱気泳動とLightCycler特有の融解曲線分析によりPCR反応の特異性を確認し つつ条件検討を行ったが,やはり結論として特異性の大半はプライマーの設計に依存していると感じられ た・しかし,サイトカインのような遺伝子をコードする壇基数が1000bp未満と少ない場合,プライマー
の設計が制限されるため,さらに国難を極めると推測される.今回測定した3つのサイトカインmRNAの
中で特にIFN- Tについては十分な条件検討を行うことで信頼性の高い定量を行うことができた.現在では TaqManプローブ等を用い【24],特異性を高める方法が主流となっているが,十分な条件検討を行うこと
でサイトカインのようなmRNA発現量もSYBR Green lの系で定量が可能であると考えられた,
本実験ではLAB由来DNAモチーフを5種類,大腸菌由来DNAモチーフを4種類,人工的に設計され たDNAモチーフl種類の系1 0種類(Table. 2-1 )を用いたが, LAB由来DNAモチーフはそれ以外のDNA
モチーフと比較しても,十分なサイトカインmRNA発掘群持たを有することが示された.この要因として, 今回用いた大腸菌由来DNAモチーフはヒト,またはマウスにおいて最も強い活性を引き起こす配列として 兄いだされたものであり,ブタにおいてその活性は低かったのではないかと考えられる.最適なヒト型配 列としては5'G1℃GTr 3'の6塩基があげられ従来より提唱されているCGの両隣Uにチミジンを配し, パリンドローム構造という相補鎖の配列が同-(コヒるものを中心【22]として,その5'側にグアニンを, 3' 側にチミジンを有する配列である.また,マウス型配列の場合は5' GACGIT 3'という6塩基が考えられて おり,ヒト型配列とは5'側から二つ目の塩基が7T-=ンであるところに違t切‡あるが, CGを含み中心部分 の4塩基lお1リンドローム構造を取っていることは同じである【26].しかし,ブタにおけるOptimaJな配 列は現在のところ二種類の報告があり,一つはヒト型が保存されているという報告【35】ともうーつはブタ 特異的な配列が存在するという報告[27]である.ブタ型モチーフであるDZSは報告によるとPBMCを用 いた実験系でIL-1 2p40mRNAを500倍発現誘導するとされている【27].本実験結果ではそこまでの活 性ま確認できなかったものの,今回用いたヒト型配列として代表されるCpG 2006よりもD25の方が3 つのサイトカインmRNA発現誘導において活性は強かったことから,ブタ型特異的配列の存在が示唆され た.一方,グアニン30助写連続するオリゴDNA rもマウス腺臓においてlL-1 2の産生誘導によLJ IFN-Tを発現させる【36】と報告されており, D25の3'末端には6塩基分のグアニンが付けられていることか らCpGを含むパリンドローム構造と, dGの混在配列により活性が引き起こされている可能性も考えられ る. 今回測定した3つのサイトカインmRNA発現量において最も強い活性を示したのはLR由来のDNA モチーフであった.その3種類の配列に注目すると,まず肝N一丁において最も強い活性を示したL bulgar7'cus由来のHuLB-1の職まD25に含まれる5'TCGAT 3'の配列と, CpG 2006において中'亡朗 配列である5'プリン,ピリミジン, C, G,ピリミジン,ピリミジン3'という配列を含むことがあげられる. lL-6においてL. bLdgan'cw NLAI B6由来Ou且7が非常に強い活性を示したが,その配列の糊扮まCpG
様モチーフを含む点であるがヒト型,マウス型,ブタ型といった「般的に強い活性を持つと言われる配列 は含んでいない.近年,ヒトをはじめとした多くの動物において最も活性があると言われている配列の中 心を成すモチーフはGTCGTT,マウスなどの一部の動物において最も強い活性がある配列の中心を成すモ チーフはGACGTTと言われるいずれも6塩基だが,ここで言う強い活性を持つ配列とは最低でもCpGの 両隣LJを含めた4塩基を指す.最後にIL-12p40において最も活性を示したL.gassen'JCMl 1 31'由来 ATSAC-Lであるが,この配列はCpGを含まない,すなわちnon-CpG配列と言われるもので,何故この 配列が非常に強い党規誘導を引き起こしたのかの鋭明は難しい.二番目に強い活性を示した配列はDZS
であLJ, Kamstrup等の報告【27]と一致するものであった.強い活性を有すると考えられていたD25が 予想通LJの結果を示したことから本実験系の億頼性は高いと考えられAT5AC-Lの結果は現在言われてい るDNAモチーフの活性に大きな問題を提起していると患われる. ATを多く含むモチーフが活性を有する という報告【23,37]はある鵡それがITui-9を介した反応であるかは不明であLJ,倣こIu-9を介するも のであれl£ CpGモチーフ以外のDNAモチーフにおけるTLR-9による認証性という問題に行き着くた め,本実験系ではさらなる追求は不可能である.そこで,当研究室の下里が行っているブタW-9トラン スフェクタントを用いた実験結果と合わせて考えると, llJt19はCpG配列を含む配列も含まない配列も同 様に取り込んでおり,さらなる追求が待たれる.また,今回測定した3つのサイトカインmRNA発現量を 通して, ATSAC-」は腸間膜リンパ節細胞において唯一mRNA発現を誘導したことも興味深い知見である. 3つのサイトカインmRNAの発現はそれぞれ異なった配列により最も瀞封ヒされたことを示したが,こ のことは機能性食品への応用を考える上で非常に重要である.本実験で測定したサイトカインの特徴をあ げるとIFN-Tは免疫系におけるサイトカインネットワークにおいてThl系応答の主役を担うサイトカイン であり【38],その発現を誘導するIL-1 2[39】は樹状細胞やマクロフ7-ジなどから産生されTへノLJト細 胞や,細胞障害性T細胞を活性化するという自然免疫系と獲得免疫系を橋渡しするサイトカインとして非 常に注目されている・ IL-12は35kDのp35と40kDのp40からなるへテロダイマーを形成することで 活性を発現する釈JL-1 2p35 mRNAは多種多様な細胞において発現しておりそれがIL-1 2の産生まで至 っているのかは明らかにされていない.それに対し, p40 mRNA先晩ま通常制限されており,その発現に よLJ生物的活性を持つヘテロダイマーが生産される【40]と考えられていることから,本実験では特にp40 mRNAを定量した・また, lL-6はIL-12p35との相同性があり【25], lL-12と何らかの関係があることを 示唆していると考えられ従来B細胞に抗体産生を誘導する国子として単離クローニングされた【41 】がそ の後の研究により細胞障害性T細胞への分化を促進する【42,43】など,近年は多機能性サイトカインと考 えられている・このようにサイトカインはそれぞれ固有の活性を持っており,それらの産生を特に強める 効果を有する配列を特定するという研究は, CpGモチーフに関する研究の第二段階と位置づけることがで き・すでにそのような報告【44]もある・また,あるDNAモチーフが免疫活性を抑制するという報告【45] もあることから, DNAモチーフが有する嶺蛤巨の多様性も広いことが推測される.これらのDNAモチーフ の機能性を追求することで,将来的には¶1 ,2系のアンバランスを改善可能な特定保健用食品の設計と開 発が可能であろう・今回,測定した3つのサイトカイン中, lFN-TとIL-12はし竹ゆるThl系サイトカイ ンであLJ細胞性免疫を強化する働きを有する.本結果ではそれらのmRNA発現がLAB由来DNAモチー フによLJ誘導されたことを示したことから,乳軽菌を含む食品が有する獲得免疫系がTh2系に偏ることに よって発症する花粉症を初めとしたアレルギー疾病等への予防効果や,治療効果を特定保健用食品へと応 用できることを強く示唆している. 本実験では成熟ブタのバイエル板と腸間膜リン/胡乱そして初生仔ブタの回腸の3組織をDNAモチー フにより刺激した机その中でバイエル板と一部DNAモチーフによLJ腸間膜リンパ節が非常に強いmRNA 発現を行っていることが示された.この理由としては初生仔ブタの腸管系でIむ†イエル板が未発達である ことなど,免疫組織が十分に発達していない【461ことがあげられる.本実験のように初乳さえも飲んでい
ない状態におけるCpGモチーフの作用を報告した例は無い航l適齢のマウスではCpGモチーフによLJ サイトカイン発現誘導とB細胞の活性化が認められている【1 6].ただし,報告で(淵細胞を用いている ことに対し,本実験系では回腸組技を用いていることは大きな違いであると考えられる.当研究室の遠野 は,ブタTLR-9特異的抗体により初生仔ブタでl欄間膜リンパ節においてIIJuが発現していることを 見出しているが,成熟することでTLR-9の発現が強まる牌臓と成熟してもIIR-9を発現しない回腸組織 では初生仔ブタにおけるタンパク葺レベルでの十分な発現は確認できなかった.このことと合わせると, 肺臓細胞では0適齢からの1週間において外界との接触により¶』-9の発現が強まっている可能性がある. 遠野はさらに成熟ブタにおいてバイエル板組織にはIu-9が強く発現しているのに対し,回腸組枝では Iu-9が発現していないことを示しておLJ,回腸組鰍こおいては初生仔ブタ,成熟ブタを通してCpGモチ 「フによる卿ヒ作用は非常(ヨ凱lことが推測される. 本結果でもバイエル頓紐胞ではDNAモチーフに対するサイトカインmRNAの発現誘導という形で免疫 応答が確認できたことから腸管の免疫システムに(お†イエル板の形成が非常に重要であると考えられる. また,成熟ブタのバイエル板と腸間膜リンパ節間におけるサイトカインmRNA発現量の遠い舶F常に興味 深いところである・これはパイエル板が腸管内容物に直接触れるの(3寸し,腸間膜リンパ節はそうでは無 いことから,パイエル板の方が抗原提示細胞(APCs)が活性化しているか,もしくは量的に数が多いのでは 無いかと推測できる.この点にっいては,細胞レベルでの解析がさらに必要であると考えられる.また, 結果に記したようrJでイエル板細胞では活性が強いが,腸間膜リンパ節細胞では活性が弱い場合やその逆 の場合も見受けられさらなる解析が必要である.当研究室で朋郡司膜リンパ節鋤掛こもIrLR-9が発現し ていることを特異的抗体により確認しているが,バイエル板と腸間膜リンパ節のフローサイトメトリーに よる解析において,腸管膜リンパ節には無い細胞にTLJuが発現していることが確認された.その細胞が 何であるか特定はできていないものの,腸間膜リンパ節細胞よりもパイ工ノ個肺功はLJ強いmRNAを発 現していたという本結果を説明するうえでその細胞が重要な鍵を握っていると考えられる. このように, DNAモチーフまたはIu-9に関する研究は未解明な部分も多く,議論の余地はあるが, 本研究ではLAB由来DNAモチーフによLJヒトに近いブタ腸管組弘樹コマイエル板においてサイトカイ ンmRNA発現が誘導されることを初めて明らかにした.さらに,細胞性免疫を誘導すると考えられている IFN-T, ]L-1 2と多機能性サイトカインであるIL-6の3つにおけるmRNAの莞嘱射出弓確認されこのこ とは乳酸菌を含む食品を特定保健用食品として開発していけるものと大きく期待させる結果である.医薬 品の面ではブタやさらにヒトに掛けラウータンなどモデJレ酬勿に対してCpGオリゴDNAをアジュバン ドとして用いようとする研兜ますでに行われている【47,48].さらにはCpGモチーフの発見によりDNA ワクチンはより実用化が期待されるようになった【49】.しかし,食品分野ではその実用化に向けた研究は 行われていない.食品は消費者にとって入手や摂取がより容易であり,その予防効果は大きく期待できる ことからさら(肋号待望されている.本実験のせいかによIJその一端を解明することができ, 今後良品分野における応棚躍的に進むものと確信している.
4)まとめ
微生物由来のDNAはB細胞マクロファージや樹状細胞などの免疫系細胞を瀞封ヒするが,脊椎掛物
由来のDNAにその作用はない・この嵐岨脊椎動物においてのみDNAがメチ州ヒされているのことに起
因すると言われている・それを区別し,認識しているのがTo"-Iike recept叫TLR)としめれる受容体であ り・ TUHiその種矧こよってリボポリサッカライド,リボプロテイン, dsRNA, DNAなどを認識し,高
等酬勿の免疫系において重要な役割を担っている.その中でDNAはITLR-9を介した反応を誘導し,免疫 刺激配列(lSS)としてCpGモチーフが非常に強い活性を有すると考えられている.乳酸菌菌体成分中にも ペプチドグリカン,リボティコ観DNAカ噂まれておLJ,我々は特にDNAが有する免疫隙封ヒ作用に着 目し追求してきた・本実験でま定量的RT-PCR法を用いてDNAモチーフによLJ刺激させたブタ腸管免疫系 組鰍こおけるサイトカインmRNA先晩量を解析した.その結果,乳業用乳酸菌由来DNAモチーフが成熟 ブタで(お†イエノ相細胞と腸間膜リン/噸細胞においてサイトカインmRNA発現を誘導することを初めて 示すことができた. 1・本実験においてはインターフェロン(『N)一丁,インターロイキン(lL)-6, 1Zp40の3つのサイト カインmRNA発現量を定量し,ブタ腸管免疫系組鰍こおいて乳酸菌由来DNAモチーフによLJ発 現亀的勧ルたことを示した. 2・rFN-T, lL-1 2はThl系免疫を誘導する典型的なサイトカインであLJ,本研究結果から乳酸菌由 来DNAモチーフによLJ矧召珊雛捗嘘紛唱和封ヒされることが示唆された. 3・ mZへの偏向はアレルギー疾病などを引き起こすと考えられているが,本研究成果は細胞性免疫 を活性化することで免疫系バランスを調節し,アレルギー等の疾病に対する予防効果を有する新 しい機能性食品の開発を飛躍的に進めるきっかけIJ3:るものと確信している. 謝 辞 本研究は日本朝市振興会科学研究費補助金(基盤研究C(2), No.1 3660265)により遂行することがで きた・本研究を遂行するにあたLJご助力いただいた,東柁大学大学院農学研究科 縦断ヒ学研究室 棄 藤忠夫観Jl肝 奉博士,西和頓子技官ならびに院生諸氏(下里剛t 氏力顧一郎 氏遠野雅徳 氏) に感謝する.
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