8大都市圏における第3次産業の空間的分布の変化 : 1975~91年
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(2) 20. 富. 田. 和. 晩. 空間的分布あるいはその変化を分析した研究は,以下のようにわずかである?. 第3次産業のなかのサービス業,あるいは事業所サービス業など一部の業種について都 市単位で分析した研究例として,つぎのものがある三石丸(1990, と産業別従業者数(1975年,. 1993)は都市人口規模. 1986年)を指標とした特化係数の分析から,人口規模が50万. 以上の都市では卸売業など,とくに情報サービス・調査・広告業の係数が高いこと,およ び事業所サ-ビス業は大都市,とくに3大都市における集積が顕著であることなどを明ら かにしている。矢田(1987,. 1988)も都市階層とサービス業に属すいくつかの業種の立地. についての関連性を検討し,高次サ-ビス機能の大都市集積を指摘し,高次サービス機能 の地方分散には限界があることを論じている。これらと同様の分析は,国土庁計画・調整 局編(1988,. 1992など)や先端的サービス産業研究会編著(1990)などでも行われてい. る。. 森川. 洋(1991)は職業別従業者のなかの第3次産業に多く属している販売従業者とサー. ビス職業従業者を中心機能従業者としてその地域的分布を分析し,これらの従業者は大都 市に集積しており,その増加率(1980-1985年)からは3大都市圏周辺部,とくに東京周 辺部への集積と地方における県庁都市クラスへの集積傾向がみられたことを指摘している。 これらの諸研究から,第3次産業の一部は大都市圏を中心とした地域における集横が大 きく, 1980年代後半以降さらにその傾向が強まっていると想定できる。筆者もこのような 視点から,先の論文において第3次産真の中分類業種別従業者数の1975-1986年における. 変化を検討して,都市圏階層システムにおける東京圏の地位上昇に寄与した業種として, 情報サービス・調査・広告業や専門サービス業などの高次サービス業であることを指摘し た(富田, 1993)。しかし,. 1991年の事業所統計調査のデータを分析していないので,. 1980. 年代後半のいわゆる東京一極集中による影響を検討することはできなかった。 大都市圏内における第3次産業の分布変化を分析する理由はつぎのとおりである。下記 の研究からもわかるように,大都市圏では当該産業の郊外分散がかなり進展しているが, 1980年代についてのその実態的な把握はなされていないからである。その際の分析の視点 についてはⅠⅤ章で述べる。 日本の大都市圏内における動向を研究したものはつぎの2種に分けられる。ひとつは諸 産業の一部として当該産業も分析した研究(富田,. 1975;鈴木,. 1989など)であり,ひと. つは特定の大都市圏における動向を検討したものである。この例として,京阪神圏や名古 屋圏における立地動向を業種別に分析したものがある(富田;. 1977,. 1980など)。この研究. においては,高次機能は中心都市-の集積が進行しているが,低次な業種は大都市周辺地 域への分散傾向が顕著であることが明らかにされている。 外国における最近め研究例として,アメリカ合衆国の主要都市における金融・保険業や 不動産業などの立地係数の時間的変化を分析した例(Sassen,. 1991)や,. 1980年代のロン. ドン地域における業種別従業者数の変化を分析をして,ロンドンは対事業所サービス業と 金融業に特化したことなどを明らかにした研究がある(Frost. and. Spence,. 1993など)0. 2.研究の方法 上述の諸研究を参考にして,本稿では総務庁統計局の事業所統計調査報告を資料として,.
(3) 21. 8大都市圏における第3次産業の空間的分布の変化-1975-91年-. 8大都市圏を中心とした分析を行う。分析の単位を行政市でなく日常生活圏としての大都 市圏としたのは,後述するように大都市圏内の空間的分布の分析を行うためでもあるが, 主な理由は注の2)に述べたとおりである2)0 事業所統計調査結果においても大都市圏の定義は国勢調査報告のものを用いている。す なわち,大都市圏に含まれる周辺地域の範囲は,中心市(大都市)への通勤・通学率が1.5% 以上の市町村であり,これと中心市をあわせて大都市圏の範囲としている。国勢調査報告 書では,東京大都市圏の中心市として横浜市と川崎市を含めているが,本研究ではこれら 2都市は周辺地域に含め,中心市は東京区部のみとしてデータを集計した.なお,本稿に おける大都市圏3)の名称は国勢(事業所統計)調査報告で用いられているものと一部異な る4)が,圏域の範囲5)はこれと同じである。 分析対象年次は1975年,. 1986年およぴ1991年の3か年次である。その選定理由はつぎ. のとおりである。事業所統計調査においては1975年に大幅な業種分類の変更があり,それ 以前の年次の業種分類とは比較できないものが多いので1975年を選定した。 いては,利用できる最新の事業所統計のデ-タであることによる. 年次の間にあって,. 1991年につ. 1986年はこれら2つの. 1980年代からの東京一極集中の影響を検討するという目的から選定し. た。分析は1975-91年について行う場合と, とある。後者の場合は便宜上,. 1975-86年と1986-91年に分けて行う場合. 1975-86年を「前期」,. 1986-91年を「後期」ということ. もある。 8大都市圏(東京,京阪神,名古屋,札幌,仙台,岡山,広島,北九州・福岡)を分析 対象としたのは,上記の3か年次を通じて事業所統計調査報告書において,資料が得られ るのはこの8圏に限定されているからである。 分析対象業種は電気・ガス・熱供給・水道業と運輸・通信業を除く6)第3次産業に属す中 分類業種のなかの限定した業種である。限定したのは諸種の事情と理由からである7)0 務」もこれらの理由から分析対象としなかった8).したがって,第4表に記載した業種は第 3次産業のなかの限定的な業種である。第3表と第5表以下の表では紙幅の関係もあって さらに限定した業種についてのみ掲載した。また,仙台,岡山,広島の3圃については, 資料の制約から第9表などでは一部のデータは記載していない.なお,第3次産業と比較 する目的で製造業についての集計を行い,本稿の表に掲載した場合もある。 第1表は分析対象とした中分類業種のなかで,一般になじみのない業種に含まれる小分 類業種を例示したものである。この表からわかるように,とくにサービス業の中分類業種 のなかにはそれに属す小分類業種が多様である。したがって,その空間的分布の動向を分 析するにはこのことに留意する必要がある。 上述のような方法で,. 8大都市圏における3か年次の第3次産業の産業中分類別従業者. 数9)の変化を分析した。分析の手順はつぎのとおりである。①全国的な動向を8大都市圏と それ以外の地域に分けて検討し,ついで大都市圏間の変化の差異を分析する。そのさい, 東京一極集中がみられた1980年代後半の期間とそれ以前の期間との変化の差異について の検討を行う。. ②大都市圏内の動向について検討し,最後に東京圏を事例として男女別の. 従業者数の分析を行う。男女別に分析する意味については後述する。. 「公.
(4) 22. 富. 第1表 中′分 類. 業. 田. 和. 暁. 分析対象とした一部の中分類業種に属す小分類業種 小. 種. 分. 類. 業. 種. 53各種商品小売業 58その他の小売業. 百貨店,その他の各種商品小売業。 医薬品・化粧品小売業,燃料小売業,書籍・文房具小売業,スポー. 75洗濯・理容・浴場業. ーツ用品・がん具等小売業,時計・メガネ・光学機械小売業。 洗濯業,リネンサプライ業,理容業,美容業,公衆浴場業,特殊浴. 76その他の個人サービス業 画 業 77映. 写真業,衣服裁縫修理業,物品預かり業,葬儀業。 映画製作・配給業,映画館,映画サービス業。. 78娯楽業(映画業を除く). 劇場,興行場,競輪場,競馬場,ゴルフ場,ボウリング場,遊戯場, マージャンクラブ,パチンコホール,その他の娯楽業。. 場皐 ・. 84情酔デービス・調査・広告業 情報サービス菜,ソフトウエア業,情報処理サービス業,情報提侯 サービス業,興信所,広告業。 85その他の事業サービス業 86専門サービス業(他に 分類されないもの). 速記・複写業,建物サービス業,民営職業紹介業,警備業o 法律事務所,特許事務所,会計士・税理士事務所,土木建築サービ ス業,デザイン集,学習塾(各種学校でないもの),音楽・スポー. ツ・書道・洋裁などの個人教授所,その他の専門サービス業。 91教. 育. 小・中・高校,高専教育機関,幼稚囲,専修学校,各種学校,図書 館,美術館,動物園,植物園.. 92社会保険,社会福祉. 社会保険事業団体,福祉事務所,保育所,老人福祉事業。. 注:該当するすべての小分類業種を記載していない中分類業種もある。 資料: 1991年事業所統計調査報告より作成。. II. 8大都市圏における人口の動向. 第3次産業の従業者の分布動向を分析する際の基準として,. 8大都市圏(以下,. 8圏と. もいう)の常住人口の変化を算出した。多くの第3次産業に属す業種の空間的分布は人口 のそれに規定されるから,人口分布が重要な指標になるからである。 第2表によれば,. 1975-1990年に8大都市圏の人口の対全国シェアは55.07%から. 57.52%と2.45ポイント増加し,人口串ぎ8圏に相対的に集中したことが明白である.この 増加にもっとも寄与したのが東京圏であり,同園のシェアは2.0ポイントの増加を示した。 東京圏を除く7つの大都市圏(以下では, はわずかに0.43ポイントである。換言すれば, は東京圏が寄与し,. 7大都市圏あるいは7圏という)のシェア増加 8大都市圏の対全国シェアの増加分の82%. 7圏のそれはわずかに18%であった。東京圏以外の大都市圏のシェア. には大きな変化はなかったが,京阪神圏などではわずかにシェアの低下がみられた。 全国の人口増加に対する寄与率を1975-85年と1985-90年に分けてみると,. 1980年代. 後半における人口の東京一梅集中の状況がよくわかる。すなわち,東京圏のこの寄与率は, 1975-85年には7圏の寄与率(35.2%)を少し上回る程度の39.5%であったが,. 1985-90. 年には7圏の寄与率(38.5%)の約1.7倍にあたる65.2%と大幅に増加したのである。こ のような東京圏と他の大都市圏との人口動向のちがいは,東京圏につぐ人口集積地域であ る京阪神圏と東京圏の増加寄与率の差の大幅な拡大によっても確認できる。両大都市圏の この差は, 1975.-85年の、25.6ポイントから1985-90年には52,.2ポイントに拡大したの である(第2表より算出)0.
(5) 23. 8大都市圏における第3次産業の空間的分布の変イb-1975-91年-. 日 ⊂⊃ ⊂わ. 一■ヽ. しl⊃ CO ⊂わ. 、ヽ-′. 田. cq⊂∋てぃ⊂⊃亡-くわ.くⅩ⊃卜-. LnヒートCO. く⊃. tJつ叩く⊃.寸LLつ▼..■Nく⊃ くJ⊃ー-一7-∼. 0○eY?Cy?eq. ⊂⊃ ・=⊃. ey,ヨ4ト. I...■. I...■. 山卜 沖 田 l_∫) l=ユ. ・.cju1..I_雲量還・1+(・q(]I・T;・I_?).a.PL'E・ LnOIL∫つトや寸「一寸. N亡ーeV?亡-.. く=). OT)mt-Cy?寸ー.■m「1 m†..」. l_n■寸LrつN eY?亡ーNてが. ∈> ⊂>. 0⊂). 一穴. @. 管. LL? トー ⊂h. ー.■. I...1. ′ ヽ、. ≧モ. 〔〔′ ヽ〔′「′- ■■■ヽ〔〔. tD亡ーくJ⊃G?○0ぐつ⊂⊃qD. 壁 卦. Lnく⊃er?か寸⊂く)寸Ln. qqcy?pl<m'1 〕〕〕〕〕〕ヽ..Jー. 、.ー.■.∫. 像. E=. く⊃. 【ヨ ・R EZl 響 I...■. l Ln t、-. 日. EZ] 特 ー...■. 壁 蘇 ヽ■■′. 田. E). 卜-000○Ln/,.一'■申NCY?. (=>m■寸卜. ⊂hのNCn▼..■亡hNく⊃ I-1▼..■.のNr1. NL_n■■寸▼...」 T-1▼,1m. ⊂⊃ I...」. ′「〔〔〔〔〔〔〔 ●■lrJ-V.... 寸N寸▼.-一N. 4q 〕〕〕〕〕〕〕〕. t-く⊃寸.寸Ln亡-LL?-寸 Nq⊃の寸Ln1▼..■eJ?I.-I LL?T<. lヨ. ∈hq⊃ー-1Ln I..■寸Nト 寸のNl∫つ. tD. I...」. ⊂コ.. ■ヨ 響 ′ ヽ. 日. I...」. 廿▼..■「1†一トく.DO〇一■ のLntー▼一CO寸NN. t、■N(冗)'句一 Lnl_rつ1声CY5. (≡) く⊃. LL?寸く.D■寸∼▼-.,.fT,,1▼.一 Ny..■. I..■トN(コー Cr?Ln寸ー■. く⊃ ⊂⊃. ⊂⊃. 壁 【ヨ Ch. t...■. I...」. 当. 匝l. Uつ (X) Cn. ・r■L_n1声▼..■のか寸M T-1L∫⊃くエ)「■卜-l_∫つLt5N. く⊃ く∋. .■寸LL)Ln▼...」 ■寸LL?■寸N. ⊂> ⊂⊃. LL?.qd1く.亡)寸▼..■r■▼..■▼.■ N▼...■. 「■く.DCv?00 Mしr)一寸▼I,1. 「寸⊂⊃亡、■寸00r■T-1N のtDl_r⊃▼..■LnくD寸N. mトeY?千..」 T..一⊂⊃⊂n. く⊃ く⊃. er).寸く.D寸I..■▼.,1ー■▼一 N▼...■. I..■Ln寸く」D mLL?「ーー一. く⊃ ⊂>. Ei]. I.-l. 却. 哨N鯨. 田 LL3. 衣 lヨ EZ]. 「1. I...■. ′一ヽ. 田 く⊃. < 【ヨ Cn 特. nく⊃T-1⊂⊃ く⊃I..■uつの の▼..■Nぐ′つ. CY')I..■. mヒ-L【つCq. ヨ. Lf)寸`=⊃LL? 0○tDmT,,∼ 一寸ー■⊂⊃00. 日 EZ] ・「..」. -●-●●. I...■. く.D CY?. 「■. ヽー. Ⅰコ. <. 田. ・L∠つ 亡ー. lヨ. 一●1-■●I. 卜■ロつ叩く」⊃.トー○OLnごつ q⊃q⊃卜■吋「■▼一TL1一■ N▼...■. 叩く.DLn▼..■. I...■ I...■. ▼■..1. ::Ill::._. ,_...."悪道. TK端co嬢 トCO韓僻. 囲. 団. ']琵-Nh'芸'fF:・rlv・_. ・l)i)∵一.. ・:t仙.7:. 横越巾匿要雌4巳ヨ. 〕‥(寸. 取囲_. 圏草嘩匪霞匿取離. 圏圏忙ES! 忙特撮匡. .華匡ql. 繋 監iE≡. .、3t((:L](]〓11・・.. 。y+yLf?V:(S. Nト00日⊃N十一yI■「■.. 亡、■tぜ⊂⊃(X⊃7..■亡-eY?⊂⊃. .轟w圏特撮Y9)虚心圏嬢媒空観忙韓YL:(Z. 令. 。僚長野望;j鶴窮鳥野WエV吋小義り9忙琴」,令(坤Tり1挙忙鮮066t)f2圧〔. (鮮06・SL6t)空尉WtjYW匪位韓Y∞. 田. t]ぐり1僻6鯨-哨L鯨o吋叫り1輩顧JjVW忙韓(準・」,各w皆せ066tf?壮挙W(撃忙韓YWir]匪匿揮W各哨‥(m. さモ P.
(6) 24. 富. 田. 和. 晩. こうした東京圏への人口集中に寄与したのは東京圏の周辺地域である。全国の人口増加 に対する同地域の1985-90年の寄与率は72.8%という高い率であった。この結果,東衷圏 周辺地域の対全国人口のシェアは,. 1990年には2割近くに達した。このシェアを7圏のそ. れと比較すると,つぎのように両地域の差は縮小している。すなわち,東京圏周辺地域の. 1975年におけるシェアは7圏のそれのほぼ1/2であったが,1990年には約3/5を占めるに 至った。. 8大都市圏全体の増加寄与率は1975-85年では74.7%であったが, 103.7%と100%を上回った。つまり,. 1985-90年には. 1985-90年においては8園以外の地域では人口の絶. 対的減少が生じたのである。 これらのことから,. 1975-1990年の日本の人口増加の中心的地域は東京圏を中心とした. 大都市圏であったこと,およぴとくに1985-90年には東京圏(実態はその周辺地域)の人 口増加寄与率は高く,人口増加の東京圏集中ともいえる現象がみられたことが確認できる。 各大都市圏の人口増加率をみると,札幌圃,仙台囲および東京圏が高い増加率であった のに対して,京阪神圏,福岡圏,広島圏では10%未満の比較的低い増加率であったことが わかる。中心都市と周辺地域の人口増加率の差異から各大都市圏の広義の都市化の段階を 区分10)するとつぎのとおりである。東京圏と京阪神圏は中心都市の人口が減少しているの で「郊外化後期(絶対的分散化段階)」に,名古屋圏は中心都市の人口増加率を周辺地城の それが上回っているので「郊外化初期(相対的分散化段階)」に,その他の大都市圏は周辺 地域の人口増加率が中心都市のそれを上回っているので,中心都市への相対的な「集中化 段階」に区分される。こうした人口動態からみた大都市圏における変容段階の差異が,大 都市圏内の第3次産業の分布変動と関連していると考えられる。なお,第2表の福岡圏以 下の大都市圏における1985-90年の中心都市と周辺地域の人口増加率を算出したところ, 上述の1975-90年と同様であった。つまり,福岡圏以下の圏域では1985-90年において も人口の中心都市への「集中化段階」に区分される。 III. B大都市圏における変化の分析. 本章では第3次産業従業者数の変化を,業種別の視点と地域的な視点からの2つから検 討する。前者の視点による主要な検討課題は,. 8大都市圏における全従業者数の増加に占. める第3次産業(および業種別)の割合の検討などであり,後者のそれは,全国における 業種別就業者の増加数に対する8大都市圏および東京圏の寄与率などの検討である。 I.費種別増加寄与率による分析 全国の1975-1991年における非農林漁業従業者数の増加は約1,483万であった(第4 表)。このうち第3次産業の主要大分類業種11)である「卸売・小売業,飲食店」, 険業」, 「サービス業」. 「金融・保. (以下,これらを主要3業種という)の従業者の増加数を算出すると. 1,142万であり,非農林漁業従業者の増加の77%を占めている(この割合を業種別増加寄 与率という)。第3次産業のなかで分析対象としなかった運輸・通信業や不動産業などの杜 業者の増加数は101万であり,これらを含む第3次産業全体のこの寄与率を算出すると 84%となる.これに対して同期間における製造業従業者の増加数は140万であり,寄与率.
(7) 25. 8大都市圏における第3次産業の空間的分布の変化11975-91年-. はわずかに9.4%である。この寄与率は小売業や飲食店のそれよりも低い。. 全国の前期と後期における大きな変化としてつぎの2?を指摘できる(第3表)o. ①上記. の主要3業種の前期における増加寄与率は82%であったが,後期には70%と低下した。こ の低下は小売業の大幅な寄与率の減少がもたらしたといえる。小売業の増加寄与率は前期 の15.4%から後期の4.7%と低下したのである。この1困は零細な経営の小売店の減少が 1980年代に全国的に生じたことである。. ②情報サービス・調査・広告業,その他の事業サー +∫+L)」. ビス業および専門サービス真の3業種計(これを「高次サービス業(表中のⅠ とよぶ)の寄与率が,前期の15.1%から後期の20.6%とへ増大した。サービス経済化の進 展の一端をここにみることができる。. 第3表で非農林漁業従業者の増加数に対する業種別の寄与率を8大都市圏と非8大都市 圏(非8圏と略すこともある)についてみると,両地域の大きな差異として以下のことが 明らかである。主要3業種の寄与率は前期と後期ともに8圏のほうが非8圏よりも高い。 とくに前期においては8圏の寄与率は86%であるが非8圏では74%であり,. 12ポイント. の差がある。これに対して製造業の寄与率をみると,前期では8圃においてはわずかに1% 弱であるのに対して,非8圃では17%の寄与率である。後期の両地域間のこの差(16ポイ ント)も大きい。このように非8圏における製造業の寄与率はかなり高いが,. 8圏におけ. るそれは低い。 8大都市圏における後期の主要3業種の寄与率は前期よりも15ポイントほど低下した。 これは東京圏の場合も例外ではない。この主要3業種の寄与率の低下は8圏において製造 業の寄与率が増加した影響もあるが,第4表には掲載されていない産業・業種において寄 与率が増加したことが関係していると考えてよい。すなわち,建設業,運輸・通信業,不 動産業などにおいて寄与率がかなり増加した影響があると思われる。 東京圏と8大都市圏の業種別寄与率の差異は前期と後期ともにそれほど大きくない。し たがって,東京圏以外の7圏においても東京圏の場合と近似した業種別寄与率であったと 考えられる。東京圏を中心都市(東京23区)と周辺地域に分けてみると,両者においてつ ぎのような大きな差異が認められる。①23区ではサービス業,とくに高次サービス業の寄 与率が周辺地域より大幅に高い。②23区においては製造業の寄与率が低く,とくに前期で. はマイナス21%であった。このことが,上記①の寄与率の差に影響している。このよう に,東京圏では中心都市と周辺地域では大きな違いがあるが,詳細な分析は本章の3.お よびⅠⅤ章で行う。 2.地域別増加寄与率による分析 8大都市圏の地域別増加寄与率は前期・後期ともに高い業種が多い(第4表)。主要3業 種でみると,前期は70%,後期は77%である。この寄与率を同圏における人口の対全国シェ アを基準(前期の基準は1975年の55%,後期は1985年の57%)としてみるとつぎのこと がわかる。. 第4表に記載の中分類業種数28のなかで,前期においてこの基準を上回る寄与率を示す のは25業種,後期では21業種であり,基準を上回る業種数のほうが多い。前期と後期と もにこの基準を下回る業種は「旅館,その他の宿泊所」と「社会保険,社食福祉」の2つ.
(8) 26. 富. 田. 寸LL?tーNぐつr■ト-⊂hy一⊂h. I...■. 響 Eヨ I 普 く.⊂) CO. El. 和. 田. ...ーVr4. Nt一1CY'). 暁. ⊂hCわくエ). ⊂⊃. く.D亡-(≡) ▼■く.βー..■. ⊂=l く⊃ I...■. 壁 & a;. Gil I...■. 田. q⊃▼..■tー. ∈⊃. I. ⊂⊃ー..■N I.一亡ーー.■. 韓. ∈> く⊃. く.⊂) トかL凸ぐつ⊂hLL?00⊂ゎく.DT.■ ○0 ■寸く.Dく」⊃TICqM▼..■▼..■mLn L∫一 m▼..1ー■n ト-. I...■. EZl I...1. CT) 1 く.D 0〇 ⊂n. 同 l圧l. 梶 梶. LL?I,1く.DNO○⊂nLn寸Cq▼..■. 卜一eqCT). く⊃. NeJ?寸⊂>Ln⊂⊃N⊂く)寸▼一 1,-」T..■くエ)▼..一T.■▼一. ぐ′つ⊂n⊂⊃ 寸仁一. ⊂⊃ ⊂⊃. I...■. EZE]. I...■. I...」. 田 q⊃ 0○. @. Ln 卜⊂h. の⊂に)OQくJ⊃Lnq⊃∈>Ln亡.-N. 卜-く⊃m. ⊂⊃. 寸▼..■tDく.D寸.寸N亡-NN 寸N「■く」⊃「■▼..1▼-1. N寸▼...■ 一寸T-一N. ⊂⊃ く⊃. y-<. 「.■. ▼一. 田 I..■. 匪. 忙 韓 < (コ〇. #. l≡l I く工) 00 (コー. I.-lく⊃COCqtDNN⊂わ⊂>I..■. (≡)のく工). `=⊃. ∈h(=>Nく」⊃亡v')LL?tDぐつq⊃く.D ▼一r1寸. く.⊂lトCq I.■く.⊂leq. ⊂> (=) p<. ▼■.1. 田 q⊃ 00 l. LL5. 亡ーLL3Lf?亡つ▼..■N(:に)CL)くJ⊃CT). 寸く>N. く>. く⊃く一D寸∈>eY?⊂>NN寸.寸 m▼..■「.一■勺一. N■寸ト■ ▼一亡ヽ■▼..■. (=) く> t..■. ・§ 田 I...■. EZl 匪. l く」⊃ 0○. 轄 Eil 韓 < 田 く.D. M卜■LL?N.寸lトev?亡ー.寸.寸 N亡ーLL?⊂hLE5Nぐつ卜、ト仁一. EZ■■■■■■i■ヨ. Ln寸寸. く⊃. N⊂>くJ⊃. く> く>. EZⅠヨ. I...一. ▼-■. CO. CO. P L∫一 lヨ EZl I...■. 田 I-1. ⊂わ I く.D 0○. 匡lEil. l_ロー■∈⊃ト▼一Nt..■Ln⊂⊃⊂⊃. LL?0○⊂h. (=>. の⊂>く.Dney?ロつNerつく.Dト 亡′つ▼-...lー-一一■「ー. tDLIつ⊂⊃ I...〕OO. ∈> く⊃ I...■. l寸寸亡-ぐつ⊂わuつNく.Dく⊃⊂⊃. く.⊂)(X⊃N. く⊃. I..■0〇「ー()○寸CY?■寸く.Dトト. ⊂⊃⊂hM Nく.⊂)I...■. く⊃ く⊃. l≡■■■■■■■■ヨ. I...1. I...■. 軸. 田 く.D OQ. @. L∫一 卜⊂わ. ■寸OQ■せ寸ーー-一CY?のL_nCY?. I...■く.亡)T-..,I. く=). く.⊂)0○LL?NmNNぐ′⊃Lnく」⊃ ぐ√つ「■▼..■寸. I_n▼.一ト I..■Q○. ⊂⊃ (=> ー一. I...■. * 郎. 哨m鯨. 世-.T(. 解金側3J 車8)罵J #.>* 鞘■郷国t<鞘r<. 棉 T<.I. 3J世 一戦. 車m 鴬柵 悼,Hl. 督. 港. 慧警警蓋慧芋蒜差等墓 ヽ_一一、、■ノ. 田. 田. oy+yLf)V‥(T出. 田. (唱鞘. ′一ヽ. .領空b叫軸牒榊経缶堪患琳牌W鮮碑‥壷軸 。J匡戚哨TT鯨-哨寸蛤Wir].吋叫り9缶光恵鞘柵W杜166Tf9.i-nW糧W中d7叫tq:岬潜鞘‥(m o1匡q哨コ搬-哨甘地wir)o)塵舟 「無頼mJ W轡鞘媒向Yfl紳輔避鞘磐養嘩希‥(N. (%:鮮166T・9∞6T.鮮986T・SL6t)掛叶沖r]y世琳吋す有り9封長野W紳輔ぜ鞘麿黄嘩韓. 田 也. 最N∞O車車慈聖吋帝 LL?L_nく.⊂) lll. .a..''.a....=. 諾J琳. 嘩 韓. ++瑚 謡h議. J. 十+. 冨-A. ∼ ⊂】.
(9) 27. 8大都市圏における第3次産業の空間的分布の変イb-1975-91年-. 第4表. 産業中分類別従業者の増加数・地域別増加寄与率 (1975-1986年,. 1986-1991年). 地域別増加寄与率(%) 全国の増加数(万人) 業種. 東衷圏. 75-86年86-91年75-91年 75-86*,86-91* 334120454. Ⅰ卸売.小売業,飲食店. 8147128. 49-52卸売業. 14226168. 53-58′ト売業. 24△1014. 53各種商品小売業 54織物.衣服.身の回り品小売業. 257. 7大都市圏■. 8大都市圏. 75-86年86-91年. 75-86年86-91年. 34.731.1. 35.1#42.0. 69.8#73.1. 41.214.5. 32.3#49.6. 73.564.1. 30.8#39.3. 35.6※42.6. 66.4#81.9. 29.715.6. 38.1※40.6. ー25.ー*28.3. 72.761.6. 55飲食料品小売業. 571673. 35.0*32.2. 33.1※42.9. 56自動車.自転車小売美. 13△311. 23.6△22.0. 31.916.9. 501868. 22.0#27.1. 58その他の小売業 59-60飲食店. J金融.保険業. 11447161. 34.4※43.3*. 292756. 35.7*※52.0*. △11211. 61銀行.信託業 66証券業,商品取引業 67保険業 68保険媒介代理業,保険サービス業. 2.6#30.2. .34.929.6 36.034.0 28.525.6 160.634.6. ・67.856.2 197.889.9. 68.1#75,1 55.5△5.1 56.956.7 70.4#77.3 64.2※門.6 1悶.264.8. 4610. 56.4*#60,3*. 26.025.9. 82.4#86.2. 111122. 31.7*※43.8*. 30.821.1. 62.5#64.9. 224. 29.3※35.7. 39.138.7. 68.4※丁4.4. 387245632. 65.8※68.7. 33.3*#36.6*. 32.532.1. 91120. 35.7*34.0. 31.3※34.8. 67.0※68.8. 73旅館,その他の宿泊所. 111324. 25.0*18.8. 18.3#27.1. 43.3#45.9. 75手先濯.理容.浴場業. 24731. 30.5※38.2*. 33,326.0. 63.8#64.2. 25.6※5○.4*. 34.223.5. Lサービス業. 72物品賃貸業. 76その他の個人サービス糞. 8210. 77映画業. 112 2124■45. 78娯楽業(映画業を除く). 112. 79放送業. 128.9*82.5* ・74.9*28.0書 15,4#50.4*. △17.5※27.0 24.214.8. 57.455.0 39.6※65.2. 84情報サー_ビス.調査..広告業 85その他の事業サービス業. 5159.90. 36.7*#40.3*. 33.3※33.9. 70.0#74.2. 86専門サーセス業. 583997. 37.5*#38.1*. 34.5#35.6. 72.0#73.7. 87医療業. 7732109. 24.2※26.6. 31.8#36.6. 56.0※63.2. 7ー310. 23.0※26.5. 36.427.2. 59.453..7. 371250. 32;6#33.2*. 39.831.2. 7ヱ.464.4. 251035. 24.722.3.. 28.123.6. 52.845.9. 516. 50.9*29.3. 22.9※47..8. 73.8#77.1. 7310. 28.9※37.4*. 31.731.0. 60.6※68.4. 139115254. 42.1*#43.4*. 28.3※33.2. 70.4#76.6. 7503921,142. 34.0*※36.9*. 33.5※33.8. 67.5※川.丁. 19.4*※20.2. △6.2※28.1. 13.2※48.3. 33,9*#35.1*. 30.3※34.8. 64.2#69.9. 91教育. 92社′会保険,社会福祉 93学術研究機開 94政治.経済.文化団体 84+85+86(高次サービス菜). Ⅰ+J+L(主要3業種)I. 女製造業 D-L非農林漁業 注1). :. △はマイナス。. 6574140 9195641,483. 8.1※29.8. 59.8※丁3.9 130.496.8. 303767. 90宗教. 59.9*■52.5*. 1.5※14.3. 68.0#82.3. 3). 2) :地域別増加寄与率は全国の増加数に対する当該国域の増加数の割合。. ゴシック体の数値は東京圏において50%以上,または8大都市圏において70%以上であることを表す。 4). :. ※は1986-91年の寄与率が同一地域における1975-86年のそれを上回る場合を表す。. 東京圏の寄与率が同期間の7圏のそれを上回ることを表す。 た数値。 資料:第3表と同じ。. 5). :. 6) :全国の増加数は千の位を4捨5入し. 「*」は. :.
(10) 28. 富. のみである。要するに,. 田. 和. 暁. 8大都市圏ではその人口集積を上回る集積傾向を示す業種が多い. のである。なかでも前・後期ともに70%以上の高い寄与率を示す業種は,織物・衣服・身 の回り品小売業,飲食店,証券業・商品取引業,映画業,その他の事業サービス業,専門 サービス業,学術研究機開である。 東京圏と7大都市圏の非農林漁業従業者数の地域別寄与率は前期と後期ともにほぼ同じ (30数%)である。つまり,都市的産業の雇用増加量という点では,東京圏は7圏とほぼ等 量であった。非8大都市圏のこの寄与率も30数%であるから,. 1975-91年の日本の非農林. 漁業の雇用増加量は,その産業・業種は別として,東京圏,. 7大都市圏,非8大都市圏の. 3地域においてほぼ等しかったといえる。これがどの程度不均等であったかを検討するた めに,. 1975年の人口分布を基準に考えてみよう。同年の東京圏,. 人口構成比率を第2表でみると,それぞれ24%,. 31%,. 7圏,非8圏の3地域の. 45%であった。したがって,東京. 圏では人口の比率よりも雇用増加の割合がかなり多く,非8圏ではこの道に雇用増加が少 なかったことが明白である。 東京圏の寄与率が7大都市圏のそれを上回る中分類業種数はほぼ半数である(28業種 中,前期は13,後期は14)。前期・後期を通じてこれに該当する業種は,証券業・商品取 引業,保険業,映画業,情報サービス・調査・広告業,その他の事業サービス業,専門サー ビス業などであり,金融・保険業と高次サービス業に属す業種が多いことがわかる。 上述のことから,東京圏の寄与率の高い業種は8圏においても,東京圏の影響で寄与率 が高くなることが推察できる。このことを検討するために,. 8圏の寄与率が70%以上と高. い中分類業種について,東京圏の寄与率が8圏のそれの1/2以上を示す業種数をみてみよ. う。この1/2という基準は,非農林漁業全体の東京圏の寄与率は前期・後期ともに8圏の それの約1/2であることによる。この基準に該当するのは,前期は10菜種のなかの7業 檀,後期では13業種のうちの8業種であり,前期・後期ともに過半数を占めている。要す るに,東京圏の寄与率が高いことが8圏の寄与率の高さに大きく影響している業種が多い のである。前・後期ともにこれに該当するのは,証券業・商品取引業,映画業,その他事 業サービス蓋および専門サービス業の4業種であるo 1986年以降に東京圏あるいは7大都市圏への集積傾向がいっそう強くなったかを検討 するために,後期の寄与率が前期のそれを上回っている業種とその数を第4表からもとめ た。これに該当する場合・は,地域的な集中傾向が前期よりも後期において強くなったとい える。東京圏についてこれに該当する中分類業種数は28業種中の15であり,. 1つの業種. を除いてその菜種は金融・保険業とサービス業に属していることが特徴的である。 場合は13の業種がこれに該当する。この13の業種は小売業に属すものもあること,金融・ 保険業に属す業種はないことが東京圏の場合との違いである。両地域に共通して該当する 業種は,専門サービス業などわずかに3つである。このような差異は1980年代に東京が国 際金融都市-と変容したことを表しているとともに,その影響を東京圏以外の大都市圏が 受けていることも表しているといえる。 非農林漁業従業者の業種別構成比率の変化を東京圏と京阪神隙についてみると,主要3 業種,とりわけ高次サービス業を中心とするサービス業の比率増加と製造業の比率低下が. 7圃の.
(11) 29. 8大都市圏における第3次産業の空間的分布の変化-1975-91年-. 匪互 E固 ・栂. 像 如 Eヨ 歪匿 辛 響 と盗. く⊃. r一tヂy.1tDかt、ー 0○トl∫つT-,<⊂heY? ]..). ⊂¢ CY?. Cq. 一ヽ. ⊂エ. e. Li⊃く.l⊃r■N亡ーく.D. ey'). くJ⊃NNくエ)く⊃く⊃. T<. ●●-. 』】. l埠. ♯. 盟 「1 E;l 梶 I L(a l司 鶴. er). しロn-d1▼一く.D寸. E). くJ⊃のLn■寸一卜-○0 寸寸く⊃LL)く.D T..1Cq. 日. Ln. qDq⊃q⊃tポ「■▼...1 mm卜■▼-1 l_口†..」. E3 日 CY5. 田. ∈>∈h寸ぐつM亡ー. く⊃. ∈hN⊂⊃LneqCq NNLL?の. く⊃ (=>. 田. LJつく.D⊂¢ト⊂htー. く⊃. 【ヨ EZl. ー一eY?MtDO○寸 MNLnN. く⊃ く>. 「.■. 国 軸. 垣匪 皿田 I..■ +己 lヨ ⊂h 々中 I...」. 国 寮. I..■. 嬢. L∫⊃ 亡ー. El I...■. 田 「■. lヨ EZl. 梶 #. l≡】. I...■. I...■. I...」. 国田. 圏. トくわNく⊃L_n⊂⊃. Cq⊂h▼.■0○eqN. く=⊃. (=)MトN■T-1N Mー.■LneYつ. く⊃ (=⊃ T1. 亡、ーく.⊂INMLnく⊃. ⊂⊃. ⊂n寸く.亡l⊂n⊂⊃N NCqくエ)N. く⊃ ⊂> I...1. T<. 田 Lt?. l司 EZ]. LnLL?く.D⊂ゎく.DLL?. ⊂>. ∈h寸COCY?Nの NI一Lt?N. ⊂> ∈⊃ I...」. ▼一 〔〔′■■■■■■■ヽ′ ■ヽ′「〔. 田. 匡l. I.一. 〔. I.■00Tl.1N⊂⊃⊂⊃ ⊂ゎく⊃tDtーく.D▼一 q⊃N寸meY')寸. 0〇 ∈h 亡■l∫). ▼一ー一nー■. ヽ._■ノ. 〕ヽJ〕〕〕ヽー. ⊂h. EZl I...■. Nく.DNLLつ⊂⊃の. く⊃. OT)mLnq>CX>寸 NNLnN. く⊃ ∈⊃ ▼■. 軸. 亡ーLnN○0寸寸. ⊂>. L√). (:)0亡つ∈hN▼..■の N「■Lneq. ⊂⊃ く=). l司 ⊂h. 「■. I-一. ノ .ヽ. 解3Jせ. 田 団■■■田 車叩. 磨. ・■..;-∃. 田. 棉 車 嘩 #. 僻遠l++瑚. J. 1..1...-i. ++. -hJ諾-h. ∼ ⊂〕. 〕‥(t出. 令ri塵鞘姫,TH 与堕T<)〉 ・.加護J鞘. L.j7BE・.)yT['.. 琳 世f<.I. '・'yI.と(.r・.. .潜心叩穂W匪w韓-聖像長野‥(e. ♯. .鮮増穂W牡166Tf1静q7礎盤W密雌佃叫‥(N 。yEl空車卦.顧紳輔避W鮮1661f2監〔. (./.)静長野G9紳輔避r]g髄鞘7轍当礎盤rly世鞘鰍棚G9紳輔遭琳潜幸嘩韓梱S鯨. ∈h. 'e.・L]]W・甘];7E・. ・羊:・J]許駐.
(12) 30. 富. 田. 和. 暁. 共通にみられた(第5表)。この変化は全国的にもみられることであり,東京圏や京阪神圏 のみに表れた変化ではない。ただし,製造業には工場とオフィスの両方が含まれているの で12),これを分けてみれば大都市圏とそれ以外の地域とでは異なる変化がみられるかもし れない。 大都市圏間の業種別従業者数の増加率の差を3大都市圏についてみると,相対的な東京 圏の増加率の高さと京阪神圏の低さ(とくに金融・保険業における両者の差)が明らかで ある(第5表)。この差異が前述の大都市圏別の人口動態に関連しているといってよい。 3.対全国シェアの変化による分析 8大都市圏の業種別従業者数の対全国シェア(1991年)が70%以上と高い業種は,情報 サービス・調査・広告業,その他の事業サービス業,卸売業の3つである(第6表)。これ に対して小売業と製造業のシェアは低く,人口のシェアとほぼ同じである。. 8圏の対全国. シェアの変化(1975-91年)をみると,第6表の業種のなかでは娯楽業以外のすべての業 種でシェアが増加している。すなわち,. 1970年代後半以降,. 8圏への第3次産業全般の相. 対的な集中があったことが明らかである。とく8羊シェア増加が大きかったのは5.7ポイン ト増の専門サービス業である。情報サービス・調査・広告業は意外にシェア増加が小さい。 これはもともとシェアが高く(1975年で83.7%),それ以上のシェア増加は起きにくいと いうことが関係していると考えられる。 非8大都市圏においてはその人口のシェアを下回る業種が多いが,小売業,娯楽業,製 造業などでは人口のそれと近似したシェアである。非8圏におけるシェアの変化をみると, 娯楽業(および製造業)ではシェアが増加したが,それ以外のすべての業種でシェアが低 下している(ただし,卸売業は変化なし)。この娯楽業(映画業を除く)のシェア増加の実 態は不明であるが,第1表の娯楽業の小分類業種でいえば,ゴルフ場などのリゾート関連 の娯楽業の非8圏における新規立地が関係していると考えられる。要するに,非8圏の対 全国シェアはほとんどの業種で低下し,全産業的にみるといっそう製造業へと傾斜したと 思われる。非8圏において1975-91年にシェアが低下した業種について,前期と後期のど ちらの期間でこの低下が大きかったかをみると,. 「その他の事業サービス業」を除いて前期. のシェア低下のほうが後期よりも大きかったことがわかる。 8大都市圏を東京圏と7大都市圏に分けて分析すると,以下のことが認められる。両地 域のシェアを比較すると,東京圏のシェアが7圏のそれを上回る業種は,金融・保険業と 高次サービス業3業種の計4業種であるo. なかでも情報サービス・調査・広告業は7圏の. シェアの約2倍のシェアであり,東京圏集中型業種といえる。東京圏のシェア変化から7 圏のそれを減じた値をみると,第6表に記載のすペての業種でこの値は正である。換言す れば,. 7大都市圏におけるシェア増加よりも東京圏におけるシェア増加のほうが大きいの. である。とくにこの値が大きい業種は,その他の事業サービス業,金融・保険業,情報サー ビス・調査・広告業である。これらの業種は7大都市圏において,また非8大都市圏にお いてもシェアが低下している。すなわち,これらの業種では1975-91年に東京圏において のみシェアの増加がみられたといえるのである。 東京圏において1975-91年にシェアが上昇した業種について,前期・後期別にみると,.
(13) 31. 8大都市臥こおける第3次産業の空間的分布の変化丁-1975-91年-. _三野 貿. .ゝコ. l遇 樹 題匿 ■_. 淋. 亡つ亡つMLL?N.l寸「戸N⊂⊃寸L1つ. 日. Oサーく王ILローー-ーtt.-M▼..1. くわ ⊂b. -■「■--I..■-I.-▼■ー■ー.■. I-1. 也 樹 ⊂つ FZ] 梶 田 I.一 # Cわ くゎ. lJIt一の q>Lr)qけ. Lr>く⊃tJ>ーぐつlL7t○ーLnLnト_. Eコ■コ■;コ. 田■■ヨ. ※※※菜※東※. I...1. 上」 ヽー. r∼CY?eV') ▼■■. のtt.-00亡つくJ⊃LnM▼..■eつト▼.一. M(=>ー一 N▼..■▼..■. -ーー■●. EIEl田. <q4q__」<4<4<< LL?I..■亡つ寸N「r■寸くゎ亡、-CX)■寸. CO寸く亡I. v-f44+4r4. OQNく.D I.-一. ▼II,lCq「■Cqp1ロつN▼..■. I...1. 営iE、. ⊂⊃LnくJ⊃. Nく.D卜■tD亡ーT-■⊂わl_亡つq⊃⊂⊃■の. 患膏. T.-.lNー■. I..1く>(=>Nl寸のー.叫NeY?Ln⊂>. 磨. 田. 寮 過. I...1. `コヽ. 1鳴. l...■. LnEY?Ln. LL?LL?寸. I...一▼...■▼...1▼...■▼...■▼..■▼...1▼...1▼...」▼...1▼..■. 「■▼...1▼...1. トey?NNト⊂⊃p.■C一⊃トN寸. CY3N勺一. .i.3 、†.. 樹. 韓 #. 田 Fg. lヨ ⊂h. 亡ー. Nく⊃∈⊃. (=⊃く>▼..1く>ー,.1「■く>N▼.■NN. 4<.qq<q. ELi]. Nく.D寸▼-■トN⊂⊃LL?L(⊃LnLLつ. く⊃⊂⊃くJ⊃. LL?OT)NLL?「■▼..1N▼,.,1CX)一寸ロつ ロつCr)eV?亡つM亡つM亡つCtL1ロつ亡つ. Mロつ▼.■一 Mの⊂Yつ. I...1 (′一ヽ(((((((′へ′ーヽ. Nq⊃LLつ寸LL?LL5トーN寸○0. nのGO く⊃く⊃く⊃. (=>T,,1`=⊃T-1Cq▼,,,,1く>(=>N▼.■(=>. E-. A. ヽ-ノ)ヽ_′、ヽ_′、ヽ■/、ヽ_.′ヽー....′ヽ■一′1L_.′、、_′、、_′. 尉. 、ヽ_′ヽー■′ヽ■■′. u⊃C′つく⊃. ●一■■-■一一●■l■. ⊂⊃NN. I-1⊂⊃▼..■Nぐ/つ可T-<く⊃I一NeV?. A. 4 m⊂⊃の. l_nLn⊂⊃⊂⊃ ト「■Lf?く.D一.-LーI. I..一. ⊂わ くゎ. 0○⊂>LLつndI⊂hト亡ーIJ1ーLn Cq亡つNnr)NCqNtL>MM. Ln○OL【⊃. EⅠ蓋■ヨ. I...1 ′ ヽ′へ′へ′へノ ヽ′、〈′ ヽ′■ヽ〈ーヽ. 匪 悼 ヒコ.. 田. 哨9鯨. < E3 戟. .ゝJ. 、†■. ノーヽノ■ヽ{. 亡.--q⊃0⊃Nくj⊃t一門LL?NNくJ⊃. LL?Nく⊃. く⊃⊂⊃⊂⊃1∼▼.■ー..■⊂⊃r■▼..■▼一▼..■. ⊂⊃▼.-l▼ー.■. qqq<4<<< 、-′、-′、-■'. ヽ-′ヽ■■'′ヽ■′ヽ■一′、.-′ヽ-′ヽ-′ヽ-′ヽ-′、.-■'′ヽ■′. 樹. ∈ゎー■ld1. N⊂⊃Mの.ー.一Lrつ▼ー.■M⊂⊃⊂⊃Ln. NNN. ELEl. <4q4<<<<<. 田 I...■ ⊂n ⊂わ. EEl. くJ⊃⊂⊃「■∈>ロつJ▼...1亡、ー一■NくJ⊃ト. m⊂わく.Dのq⊃亡ーLL?CP>▼..■-d1(=>. 【ー(=⊃Lf?. ...--..-. I..■のN ■寸ぐ′つ勺一. MN廿Cr)■MM寸寸▼.一Nぐつ. I...■. ユ」 、て-. &. 樹. 駐 韓. 田. -K tコ〇. I...■ ⊂h ⊂n. tD(=>▼--1く>⊂つ▼..1ト▼,1Cqくエート. ⊂hTl.<寸 NCqN. N⊂>Mの▼..1tn▼..1叩く⊃く⊃Lf?. <. q. 亡ー▼..1寸▼..1「声門Ln▼..■くゎtOく>. 亡v?く>LLつ COT..■ト LL3くJ⊃Lrつ. ●一-一一一. く.⊂IトL_nq⊃くJ⊃.q⊃LL?I_nCOt.-く.⊂). I.-l. 田 郎. Lq-_.p<. 解輔塵.榊3J 車野心霜J 綾錦.車鞘 棉_輔.層f<輔r<. 琳■ 磨. rq[樹」‥(t出. 貴. 鞘■. ci+yAf2V:(N. 潜.. {坦輔. 。嘩聖bT鞘N鯨d)叫Lq:恥部慶樹霜缶堪軽琳柵W鮮碑‥壷新 oケ僻舟?り吋嶋t・1Y小dLkqq[尉卜T<-W鮮T6・SL6tW既草題棋聖「こ‥(∞ 。す哨舟7り岬庵.1TrtTN\tWトT<・W飯粒韓Yトf?東‥(i. lヨ田. ぷ?り坤瓦丁舟卜T<・W匪忙韓YLf)磐意G9塗6f・J{・.CW匪忙韓Y横瀬‥(9. 顔 iE 蕪 < 梶. .ゝ」 、T... oq(尉W耕一?996Tf!監n/tや‥(S 。車T]山賀軸qy樹W匪駐韓YL止′gq[樹W圏恨輯.空軍w「珊W空尉G9圏ト?圏帳媒L‥(寸 o崎+?一入斗-て00T由トT<-W回申溝t]‥(C. ′ ー..′ ヽノ ヽ. .一人yo*空車卦.埋;j山賀舟V吋W鮮SL6TW輔蜜龍望り1哨Wり.ぜ′q%W鮮166一望軍w. (./o)q[尉WトT<・囲御衣W顛紳輔裡. 匪 軽. Eil. ●◆●ー. LL?t、-トt中一寸寸L_rつT-■く」〇t_1つr-1 く.⊂)GO、廿卜-しr)「計寸l寸■寸tDく」⊃. o本欄舟7り坤亙丁軸卜T<・W凶mN嬢媒望塗SF・<・.cW聾貿7ZfB(園嬢牌. 義. トm▼ー1. 咲)⊂>ト■▼..■寸q⊃ー-一00NLn寸一. 、ー. 慧警警蓋慧軍.慧蒜差等墓 ≡≡ゝ.■l. 1..-耳..-.ll[.L:: LrつLrつq⊃ ll】. .l-ミ`.q...≡. ■潮境、 贈 謝J< ∼. h戸.
(14) 32. 富. 田. 和. 暁. 後期のシェア上昇が前期のそれを上回る業種は金融・保険業のみであることがわかる。1980 年代後半のいわゆる東京一極集中のシェア変化への表れを,. 「東京圏における後期のシェア. 増加が前期のそれを上回ること」とすると,金融・保険業13)のみ東京一極集中の傾向を示 したといえる。. 京阪神圏の非農林漁業従業者のシェアは東京圏のほぼ1/2であるが,業種別にみると東 京圏のシェアの1/2を大幅に下回る業種として情報サービス・調査・広告業が,これをや や下回る業種には金融・保険業,その他の事業所サービス業,専門サービス業がある。つ まり,前述のように金融・保険業と高次サ-ビス業は8大都市圏のなかでも東京圏への集 中が相対的に顕著な業種といえる。なお,京阪神圏においてはシェアが低下している業種 が多い点も東京圏との大きなちがいといえる。 東京圏の周辺地域のシェアとその変化の要点は,以下のようにまとめられる。 ①情報サービス・調査・広告業や卸売業などは中心都市である東京23区のシェアを大き く下回るが, 23区のそれを上回る業種も多い。たとえば小売業,飲食店,娯楽業などであ る。これらは対個人消費者への近接立地を指向する傾向が強い菜種である。. ②15-18%程. 度のシェアを示す業種が多い。この数値は京阪神圃のそれとほぼ同じであるが,詳細にみ ると京阪神圏のそれを上回る業種が多いことがわかる。すなわち,小売業や情報サービス・ 調査・広告業,専門サービス業などがこれに該当する.また,これらのシェアを7圃のそ れと比較すると,. 7圏のシェアのほぼ1/2程度であることがわかる(ただし,卸売業は例. 外的に7圃の約1/4のシェアである)。 している14). ③23区とは対月剛勺にすべての業種でシェアが増加. (なかでも情報サービス・調査・広告業のシェア増加は著しい).しかも,その. 増加は8圏のそれを上回っている業種が多い。また,これを上回っていない業種(専門サー ビス業など)でも8圏のシェア増加分のほとんどを占めている。. ④上記のことから,東京. 圏の周辺地域は量的には京阪神圏に匹敵する第3次産業の巨大な集積地域-と変容したと いえる。ただし,中枢管理機能的なものの割合は低いと考えてよい。 東京圏の中心都市である23区についての要点はつぎのとおりである。 ①業種間のシェアの差が大きい。すなわち,情報サービス・調査・広告業では39%であ るが,小売業や洗濯・理容・浴場業などでは10%以下のシェアである。. ②金融・保険業を. 除くすべての業種でシェアが低下している。とくに情報サービス・調査・広告業では8ポ イントの低下(絶対数では約25万人の増加)を示しているが,周辺地域では10ポイント の上昇(絶対数では12万人の増加)があったので,東京圏全体としては2ポイント増加と なっている。. ③上記の②のように東京圏全体に表れた変化は,対照的な変化があった23区. と周辺地域の変化の合成したもの,換言すれば23区と周辺地域の変化が相殺された形で表 れたものであることを指摘できる。 Ⅳ. 大都市圏内の動向. 本章では大都市圏内の動向を,圏域を中心都市と周辺地域に2区分して分析する。分析 の視点のひとつは,第3次産業の郊外化の進展状況の把握とこれについての大都市圏間の 差異の検討であり,いまひとつの視点は大都市周辺地域の自立化の指標としての第3次産.
(15) 33. 8大都市圏における第3次産業の空間的分布の変イヒー1975-91年-. 業従業者数の変化の検討である。 以下で用いる,高次大都市圏や低次大都市圏という大都市圏の階層に関する用語の定義 はつぎのとおりである。分析対象とした8大都市圏のなかで,一般的に認められている全 国的な都市階層システムにおいて階層が高い中心都市の大都市圏を高次大都市圏とし,逆 に階層が低い中心都市の大都市圏を低次大都市圏とする。福岡圏以下の階層順位は各中心 都市の1990年の人口規模によった。第2表や第7表などの表中の大都市圏の順位はこれに 基づいたものであるo東京圏がもっとも高次な大都市圏であり,これについで階層が高い ⅠⅠ章. のは京阪神障,名古屋圏,福岡圏であり,岡山圏はもっとも低次な大都市圏である。 で述べた人口動態に基づく大都市圏の区分はこの大都市圏の階層性と密接な関連がある。 1.郊外化の進展状況 個別の大都市圏における業種別従業者の増加数(1975-91年)に対する周辺地域の割合 を第7表でみると,つぎのような大都市圏問および業種間の差異が認められる。 高次な大都市圏ほど周辺地域のこの割合が高い傾向にある。たとえば小売業と専門サー ビス業の割合は,東京圏ではそれぞれ95%,. 55%と相対的に高いが,福岡圏では51%と 32%と18%である。しかし,. 33%であり,比較的低次な大都市圏である仙台圏では低く,. この傾向は前述の大都市圏の階層と完全に対応しているわけではない。たとえば小売業の 場合でみると,岡山圏の周辺地城のこの割合(62%)は同圏よりも階層が上位の福岡圏の それ(51%)より大きい。このようなことは中心都市と周辺地域の人口の割合の大都市圏 間の差などに基づくところが大きいであろうし,また個々の大都市圏の特殊な状況が関係 していることも考えられる。 業種別にみると,多くの大都市圏において小売業,洗濯・理容・浴場業,娯楽業では周 辺地域における増加寄与率が相対的に高いが,情報サービス・調査・広告業,その他の事 業サービス菜および専門サービス業では低いことが指摘できる(第7表).たとえば,京阪 神圏と仙台圏の①小売業,. 門サービス業のこの割合(%)はつぎのとおりである。京阪神圏の場合は①:84, ③:18,. ④専. ②洗濯・理容・浴場業と③情報サ-ビス・調査・広告業,. ④:49であり,仙台圏では①:32,. ②:30,. ③:. 2,. ②:86,. ④:18であり,上記の差が. 認められる。このような業種による差異を概括すれば,中心地理論の概念である低次中心 地機能および対個人サービス菜は周辺地域の増加分が相対的に多いが,高次中心地機能お よび対事業所サービス業は少ないといってよい15)。 第7表の周辺地域の占める割合そのものを指標として,業種別従業者の郊外化の進展状 況に関する大都市圏間の差異を把握することは困難である。というのは,圏域全体に対す る周辺地域の人口の割合は大都市圏の階層と対応していないからである16).そこで,大都市 圏の圏域全体の業種別従業者数に対する周辺地域の1975年と1991年の割合(%)の差を 基にして分析する。この差(1991年の割合から1975年のそれを減じた数値)は「郊外化進 展指数」といえるものであり,業種別に郊外化の進展の程度を比較したり,大都市圏間の 郊外化の差異を検討するのに有効である(富田,. 1995)0. 第8表は上記の郊外化進展指数を算出した結果である。この指数が大きければ大きいほ ど, 1975-91年における郊外化の進展が著しかったことになる。なお,この表のなかの△.
(16) 34. 富. 第7表. 田. 和. 暁. 圏域の菜種別従業者の増加数に対する周辺地域の占める割合 (1975-91年, %). 業種.. 東京圏京阪神圏名古屋圏福岡圏札幌圏_広島圏仙台圏岡山圏. Ⅰ■卸売.小売業,飲食店 49-52卸売業. 75.8(95.9)68.268.140.817.120..626.743.6 61.9(128.5)63.455.327.37.07.017.522.4. 53-5i小売業. 95.3.(127.5)83.881.250.52畠.230.831.9.61.5. 59-60飲食店 J金融.保険業. 67.3(68.6)57.267.043.4.16.720.131.141.8 45.5(31.6)71.771.022,813.035.222.931.9. Lサービス業. 59.3(57.7)54.762.3、42.5、19.1. 75洗濯.理容.浴場業 78娯楽業(映画業を除く) 84情報サービス.調査.広告業. 89.6(104.0)85.977.950,218.324.5畠o.146.4. 85その他の事業サービス莫 86専門サービス業■. 44.8(43.9)38.748.026.812.012.021.334.6 54.6(53.7)49.057.333.011.518.518.434.8. D-L非農林漁業. 72.2(68.6)70.075.451.321.1 109.2(111.4)102.492.153.521.22.813.243.3. 人口 注1). 74.8(76.2)67.472.2■56.932.025.545.568.1 32.8(41.2)18.120.37.13.85.91.620.6. :圏域全体の増加数を100%とする。. 2). :. ・・・は資料の制約のため非集計。. 3) :カツコ内は東京圏についての1986-91年の割合。. 資料:各年の事業所統計調査報告より作成。 記号は指数がマイナス,すなわち圏域全体の従業者数に対する周辺地域の割合が減少した ことを表している。したがって,この場合は郊外化が進展しているというよりも中心都市 へ相対的に集中したことになる。第8表に基づく分析は以下のとおりである。. 1)大都市圏間の差異を分析するために,指数が10以上を示す業種数(これを①とする) と指数が負を示す業種数(これを(卦とする)に着日する.これらの業種数は,階層が最高 次の東京圏においては,. ①:12,. ②± 1であるが,京阪神圏では①:. 東京圏との①の差が大きい。福岡圏の場合は①:. 1,. 圏である札幌圏以下の4つの圏では①はきわめて少なく,. ②:. 5,. ②: 2であり,. 8であり,さらに低次な大都市. ②が14-18と多い。すなわち,. 福岡圏以下では高次な大都市圏と対照的に,郊外化の進展が顕著な業種はごくわずかであ り,中心都市への相対的集中を示す業種が多いのである。 このように高次な大都市圏ほど郊外化の進展が若しかった業種数が多く,仙台圏や岡山 圏などにおいては,郊外化が進展している業種は少ないことが明らかである。こうした大 都市圏間の差異はⅠⅠ章で述べた大都市圏の都市化の段階と基本的に対応しているといって よい。つまり,人口の大都市圏内の分布変動と第3次産業の多くの業種の従業者のそれと は基本的には一致しているといえるのである.さらにいえば,このような大都市圏間の差 異の要因は,中心都市における常住人口と都市的産業の集積の程度(大都市圏の中心都市 の階層)によると考えてよい。つまり,この集積が大きい中心都市では立地競合が激しい ことから人口の郊外化が著しいために,また周辺地域の市場規模が大きいために,同地域 における第3次産業の増加が多い(すなわち,第3次産業の郊外化の進展程度が高いので ある)。中心都市の行政市域の広狭が影響している場合もあろうが,これは本質的なことで はない。 2)業種間の差異はつぎのように要約できる。すなわち,商業関連業種(小売業,飲食.
(17) 35. 8大都市圏における第3次産業の空間的分布の変イヒ-1975-91年-. 第8表. 業種別従業者数による郊外化進展指数(1975-91年). 業種. 東京圏京阪神圏名古屋圏福岡圏札幌圏広島圃仙台圏岡山圏. Ⅰ卸売.小売業,飲食店 49-52卸売業. 10.88.05.90.3△0.9△3.3■△4.1_△0.7. 53-58/ト売票. 10.67.04.80.3△1.2△3.1△6.91.5. 53各種商品小売業. 10.g一丁.2ーー.92.71..0.△3.87.2ー5.I. 54織物.衣服.身の回り品小売業. 9.69.06.50.0△1.2△2.7△1.3△2.8. 7.51.8△0.1△4.8△3.4△2.8△6.21.6. 55飲食料品小売業. ll.16.24.41.3△2.6,△6.5△11.3△2.7. 56自動車.自転車小売業 59■-60飲食店. ll.113.510.74.66.04.41.19.9. J金融.保険業. ー2.ー8.58.82.6△1.7△5.2△2.1△0.6 3.86.96.7△1.7△1.31.3△6.4△2.0. 61銀行.信託業. 1.712.ll.I.ー△0.5△3.17.0△14.1△14.7. 66証券業,商品取引業 67保険業. 4.98.24.3△3.1△3.2△2.30.7■4.2. Lサービス業 72物品賃貸業 73旅館,その他の宿泊所 75洗濯.理容.寺谷場業 76その他の個人サービス菜. 77映画業. 9.81ー.18.52.1.3..14.5△1.6d.7 5.72.00.3△1.4△2.3(△1.7)(△■7.6)(△3.0) 15.711.68.07.2△5.6△5.7△19.2△10.1 7.30.40.41.20.1△6.3△14.6△0.5 ーー.48.33.90.9△3.4△6.1△8.4△3.0 8.04.00.53.0△2.42.3△11.9△19.8 △11.5△7.0△11.5△16.1△11.7△30.0△26.8△1,1. 78娯楽業(映画業を除く). 10.94.12.0△1.9△3.8△14.8△10.0△1.2. 84情報サービス.調査.広告美 85その他の事業サービス菜. 18.13.33.4△3.2△0.2△6.1△3.02.6. 86専門サービス業 87医療美. ーー.丁8.99.1△0.1△5.3△15.9△15.0△9.5 川.¢8.65.31.2△2.2(1.7)(2.8)(△0.8). 91教育 93 学術研究機開. ll.0△10.417..9\11.914.8(△2.7)(△2.3)(△2.9). D-L非農林漁業 人口 指数が10以上の中分類業種数 指数が△の中分類業種数. 9.59.45.1■4.0△1.0△9.6■△0.9△14.7. 8.9、2.43.0△1.2△1.5(.0.7)(△7.8)(1.4) 7.7■5.5■3∴5.1.5△0.4(△0,5)(△5.3)(△2.2). 〔55.7〕〔52.3〕〔66.0〕〔44.9〕〔21.8〕〔38.9〕〔43.8〕〔55.4〕 6.83..32.30..0△2.0△4.0△4.2△1.8. 〔74.5〕〔69.0〕〔74.0〕〔55.4〕〔27.7〕〔44.9〕〔52.5〕〔60.5〕 12541100-1 1228■17161814. 注1). :郊外化進展指数の算出方法は本文参月鮎 2) : △はマイナスであり,中心都市への相対的集中状 況にあることを意味する。 3) : ( )内は1986-1991年の指数. 4) :ゴシック体は指数が10以上であ 6). ることを表す。 5) :最下欄の業種数にはかブコ内の業種も含むが,大分類菜種は含まない。 内は周辺地域の非農林漁業従業者数(1991年)または人口(1990年)の対圏域の割合.単位は%.. 資料:各年の事業所統計調査報告より作成o. 店など)と低次サービス業(洗濯・理容・浴場業)は郊外化進展指数が比較的大きい。一 方,指数が比較的小さい業種として,織物・衣服・身の回り品小売業,旅館・その他の宿 泊所などがあげられる。 大都市圏間の指数の差が大きい業種として,情報サービス・調査・広告業,娯楽業の2 つを指摘できる。この2業種(とくに前者)は東京圏において指数が大きく,京阪神圏, 名古屋圏では指数は小さく,さらにその他の圏のほとんどにおいてはマイナスを示す。大 都市圏間のこの差異をもたらす主因は,上述の1)の大都市圏の中心都市の階層の差にあ ると考えられる。これに対して,映画業の指数はどの大都市圏においてもマイナスであり, 中心都市への相対的な集中が認められる。これは周辺地域における高次中心地機能として の映画館の衰退(転廃業)の影響が大きいと考えられる。. :. 〔 〕.
(18) 匪 ∃ 匿. 「一. ■せm. hーーfJ-▼hLL-----. ▼ー. I..■. ≡耳. I...」. lヨ (⊃ヽ. 暁. 、.■●●-. lヨ く⊃■). 田. 辛. 田. hii1. 富. N■寸. くさILn寸の寸qヽ中ヽトくさNON亡つ a-IIJINhf+.I.▲●. I..■. T=. ヽ「..... 艶 血官. 哩. ▼■.一. LL?寸. qヽMLOく.D「■OヽpqlblJ3N寸qロー -IItr4---I-I-. 一っ■) ∈h. ▼. I...1 ▼...-1. EZl I. ⊂>⊂⊃. I..■Ny,,<く⊃CqくJ⊃か寸▼..1勺Dt_(⊃N▼..1-寸 ⊂>く⊃く>く>(=>く>亡つく>(=⊃く>▼..1く⊃く⊃⊂⊃. LL5. 4-4q<444'<' El 匡llヨ 「■ 壁. E■E】. 、 .lh--+. OJ?.0>ト■l-Otーdくbfqーヽ、中Lf?CCtRト I ■. Ln 亡ー. ⊆;■ヨ. ∼--.■●l ら--h■I-Jl. El. E). t...■. ▼■■■■■一. EZl l LL?. l萱ヨ CT). 醍. EZE■El■E■■■■E】田. l....■. 匿. 揮. I..■. くっー. EZl I...一 LL'> 亡ー. ⊂⊃⊂⊃. (=>く>寸MN▼..■の寸q〇t-...⊂⊃N▼..■n (=>く>く⊃⊂⊃⊂>⊂⊃N⊂⊃⊂⊃⊂⊃⊂⊃く⊃⊂⊃⊂⊃. しゎ廿. 句中○⊂わ00ー.一t○C○R、中l.巧く>勺■-「■ hー.ー■■●---a.--●●. Qヽ○○l_rつ▼..1eY?Lr>ttLr>く∋Qo⊂⊃NP100. LL?<. a--t●●一一-h■■--. lヨ I...一. ■■■■. EZ] l. 卜■▼申tDト亡つN卜■く>-寸Lnく⊃しrつ▼..1N (=>く>(=>(=>(=>く∋▼..■⊂>⊂⊃(=>▼..■く⊃⊂>⊂⊃. ■′). 匿. l司 lヨ. I..■く⊃. E■■ヨ. I...」. 哩 佃 叫. ー-一. lヨ 亡h. ■寸PdトNNOぐyT>Ln勺⊃Ny..■匂甘t■Iq>. L」⊃N. ■■■__+.I---. I.一. Lr) 亡ー. h○○G○LnlL7申く⊃一一っ⊂ヽ亡-y.一寸nー. ■寸N. i-_-●■◆一】-■■■■一●一. ⊂h. Ei] ー■■■■l. ⊂わ I. 亜. I/) 卜■. M⊂⊃. II-4l.4. r■l=>`=>`=>`=>く⊃▼..■く>(=>▼-,l▼..1∈>く⊃(=>. ql.q. ⊂h I...■. 辛. I...1 CT>. 過 E王l t.ー.一 梶. LL?. lヨ lヨ I...1. l_rつ寸. h-...ー一-ヽFl■I. ヽー申くj〇Lnt-○○⊂ヽ中ぐ勺ヽトく.⊂)q>0ト. N下r. -一--●一. 亡りCOLL?LL?亡-トーぐy3○■eLqOつl∫つt-tJI卜-. Lrつ 亡ー. L′)I.一. ・-.●T4l. d'. ■園 Lヨ I-I 梶 *. 「.■. 同 ⊂n E】. 哨6鯨. l_l∋ ト■ lコヽ. E]. I.■⊂>P■.⊂⊃⊂>⊂⊃ー..■く>Nく>ー.■(=>■`=>`=⊃. 勺〇○N▼..■NやtLtく一)q〇LnLrつOトLL? ヽいPトLE?ト中t、1中小つLnく.⊂lq○q>tー. LnM. ∼.D的r-1⊂>r■一■勺〇CbLt>tL.l一寸lNCq▼..1. (=>寸■. ▼■●●●h+4r4. I...1. 田 和. 襲撃 警警蓋慧芋慧馨蒜蓋.等差諜 (唱琳 \′.r< 締出榊3J ・堅::≡. 建琳.中郷琳 琳電T<輔f<麿. 卓. 田. lip:嘩. qつl.∩. -P. ヽtyt. N∝,O≧車岩吋魁J LT,LT,干卜 -a. ●■.a....≡.._A. ーR.熊. 三rp?.rrS!. lヨヨ. .y+yaf2V:(N. 田. 。q匡?哨∞鯨‥安部 。す鞘軸7り崎鳴.1獲喋OS'〇<tや痛撃望塗6f・(LSy:(寸 oす哨舟山り坤鳴BITrtTS9.〇4tg痛撃f,巻&J:・<・.C:(の. I....I. EZ] l. (エY繋匪\)jYW繋賀田匡)\(戴紳輔遭潜輔!w挙匪\癖紳輔遭世琳!W繋貿7Zf堅)=輔W柵w顛撃卓7E:(t出. (せt661・鮮SL6t)痛撃貿7EW髄鞘琳州吋[2.qり9聾男瑚堅W匪駐韓Y∞. Eg EiiJ. I.■ ⊂n. EZl TL1.
(19) 8大都市圏における第3次産業の空間的分布の変イ仁一ーー1975-91年-. 2.立地係数による分析--・周辺地域の自立化の状況一 人口分布との関係から第3次産業の分布変動を分析する目的で,圏域を中心都市と周辺 地域に分けて立地係数を算出した。中心都市についてのこの結果は紙幅の関係から省略し た17)。周辺地城における立地係数は,同地域における雇用面あるいは消費生活面における中 心都市-の依存の程度,すなわち,郊外の自立化の進展を表す指標にもなる。 第9表をみると,周辺地城の業種別の立地係数は娯楽業を例外として,いずれの業種で も1.0未満であることがわかる。このなかでとくに係数が0.50未満と低い業種についてみ るとつぎのことを指摘できる。1975年と1991年ともにこれに該当するのは,どの大都市圏 においても,情報サービス・調査・広告業,映画業など2-4の業種に限定される。つま り,これについての大都市圏間の業種の数と種類には差異はほとんどないのである。この ことは,上記の業種など特定の業種は大都市圏の中心都市への立地指向が比較的強いこと を意味する。 立地係数が0.8518)以上である場合は,周辺地域の自立化の程度が高いと考えられる。こ の値を基準とした分析結果はつぎのようにまとめられる。. ①この基準以上を示す業種は,. 小売業,洗濯・理容・浴場業,娯楽業,医療業,教育であるo. (診1991年でみると,東京. 圏,京阪神圏,名古屋圏,福岡圏,広島圏では該当業種数が5つであることなど,該当業 種数についての大都市圏間の差は比較的少ない。つまり,消費者指向型の業種は大都市圏 の階層を問わず,比較的近似した係数を示すといえるo なかったが,. (卦東京圏は1975年には該当業種が. 1991年には5つに増加している。該当業種数の増加は京阪神圏や名古屋圏で. もみられるが,東京圏ほどの増加数ではない。この東京圏周辺地域の変化は,同地域の自 立化が1975年以降にかなり進展したことを表していると考えてよい。 第9表のすべての菜種の立地係数の時間的変化をみると,おおむね高次な大都市圏の周 辺地域ほど係数の上昇がみられる業種数が多く,周辺地域の自立化の進展がみられたとい える。とくに,東京圏では係数が低下したのは映画業のみである。これに対して,福岡圏 や札幌圏では第9表の半数程度の業種で係数が低下している.これは人口が中心都市へ相 対的に集中している段階にあること,および周辺地域の市場規模(人口)の絶対的な増加 が比較的小さいことが関連していると考えてよい。 Ⅴ. 東京圏における男女別従業者数による分析. 川口(1992)は,東京圏の周辺地域に居住する就業者のなかで同地域で従業する者が増 加していることについて,この傾向は郊外への本格的な機能分散によって就業の場として の郊外が確立されつつあることによるというよりも,むしろ主婦労働の増大という労働力 人口構成の変化に起因する部分が大きいことを論じている。この論考などから,大都市圏 内の周辺地域における非農林漁業従業者に占める女性従業者の割合ほ最近高くなってきて いることなどが推測される。しかし,大都市圏における男女別従業者数の変化を分析した 研究はみられないので,この点についての確認はできない。そこで本章では,これらにつ いての検討をするために東京圏を事例とした分析を行う。分析の年次は,資料の制約から 1986年と1991年の両年とした。. 37.
(20) 38. 田. 富. 和. 暁. 業種別従業者数の男女比(女性従業者数/男性従業者数)を算出した第10表からつぎの ことが明らかである。 1)全国的にみても,また東京区部や周辺地域でみても業種による男女比の差は大きい。 全国の男女比でみると,医療業の男女比が最も高く(2.55),飲食店や金融・保険業では1.2 程度であり,情報サービス・調査・広告業の比が最も低い(0.47)。東京圏周辺地域などで も同様の差がみられる。 2)男女比は地域的な差もかなり大きい。たとえば,第3次産業の主要3業種の男女比 は,全国と東京圏周辺地域ではほぼ1.0であるが,東京23区では0.70程度である。業種 別にみると, 23区では男女比が1.0以上の業種は少ないのに対して,周辺地域ではその業 種が多く,またすべての業種において周辺地域の方が区部よりも男女比(女性の比率が) が高い。つまり,周辺地域では23区よりも女性の従業者の比率が比較的高いということが 明らかである。. 第10表. 東京圏における主要業種別従業者数の男女比の変化 (1986年, 1991年) 1991年. 業種. ①東京23区. 全国燕静じー3メ 1986年1991年. ②周辺地域 1986年1991年. ②-① 1986年1991年. 0.980.60. 0.660.72. I.○2.1.0丁. 0.360.35. 53-58小売業. I.一丁、0.88. 0.890.95. I.一丁1.22. 0.280.27. 59-60飲食店. 1.611.03. 1.021.06. 1.411.47. 0.390.41. J金融.保険業. I.2○.0.64. 0.780,81. 1.451.66. 0.670.85. Lサ-ビス業. 0.970.53. 0.640.66.. 0.950.95. 0.31.0.29. 84情報サ-ビス.調査.広告業. 0.470.39. 0.380.41. 0.510.46. 0.130.05■. 87医療業. 2.551.76. 1.791.87. 2.322.37. 0.53■0.50. Ⅰ卸売.小売業,飲食店. Ⅰ+∫+L(主要3業種) D⊥L非農林漁業. ■0.990.58. 0.660.70. 1.■011.■04. 0.350.34. 0.70.0.48. 0.510.■55. 0.660.69. 0.150.14. 注1). :男女比は女性従業者数/男性従業者数。 2) : 「②-①」の欄は周辺地域の男女比か ら東京23区のそれを減じた数値。 3) :東京都心3区は千代田区,中央区,港区。 4) :ゴ シック体の数値は男女比が1.0以上であることを表す。. 資料:事業所統計調査報告より作成。 第10表でみると,とくに区部と周辺地域の男女比の差が大きい業種は金融・保険業,医 療業であることがわかる。こうした地域的な差異の要因は立地している事業所の機能・性 格の相違にあると考えてよい。つまり,. 23区に立地する第3次産業は中枢管理機能あるい. はそれと類似した機能をもつ事業所が周辺地域よりも多いのに対して,周辺地域の事業所 は現業的な事業所が多い。中枢管理的な職業従事者は男性の割合がきわめて高い19)ので, 23区の事業所の従業者は男性が比較的多くなるのに対して,周辺地域では女性雇用が主体 となっていると概括できよう。金融・保険業を例にすればつぎのようにいえる。 東京23区に立地する金融・保険業の事業所のなかにはその本社もあることから,区部に おける金融・保険業は中枢管理的な業務のウェイトが相対的に大きく,その業務の主たる 従業者は男性であることから,男性の比率が高くなる。一方,周辺地域に立地する金融・.
(21) 39. 8大都市圏における第3次産業の空間的分布の変化-1975-91年-. 保険業の事業所のほとんどは支所(支店・営業所)であり,中心的な業務は非中枢管理的 な現業業務であり,その主な従業者は女性である(その典型は生命保険業の支店の従業者 である)。こうした差異は医療業などでもみられるであろう。 3)東京23区および周辺地域ともに,. 1986-1991年に多くの業種で男女比は高くなっ. た。すなわち,全従業者数に占める女性従業者数の割合が高くなったのである。 上記の3. )について男女別の従業者数の変化を算出した第11表に基づいて分析してみよ. う。周辺地域における業種別従業者の増加数に対する女性従業者の割合をみると,金融・ 保険業の79%など多くの業種で50%以上を示すが,非農林漁業従業者では47%である。東 京23区においては,この割合が50%以上を示す業種はやや少か、が,非農林漁業従業者で は53%を占める。また,両地域ともに主要3業種では5割を上回っているが,非農林漁業 従業者から主要3業種従業者を差し引いた場合は3割台である。こうした業種差は,第3 次産業以外の産業では男性従業者の割合が高いということが関係している。たとえば,坐 国の建設業,製造業,運輸・通信業の男女比(1991年)はつぎのとおりである。建設業: o.21,製造業:0.59,運輸・通信業:0.20であり,第10表の第3次産業と比較すると男性 の比率がかなり高いことがわかる。 第11表. 東京圏における主要業種別にみた男女別従業者の増減数 (1986-1991年,増減数の単位:千人) 東京23区. 菜種. 周辺地域. 男性女性女性の%. Ⅰ卸売.小売業,飲食店. △41(△13.9)56(21.1)364.3 △26(△8.8)△3(△0.9)△9.2 25(8.4)39(ll.9)61.2. 53-58小売業 59-60飲食店 J金融.保険業 Lサービス業. 男性女性女性の% 149(35.1)210(42.2)58.5 49(6.8)83(13.0)悶.ー 51(7.1)87(13.6)63.I 9(1.3)36(5.6)79p.3. 52(17.6)46(14.1)47.4. 2i6(73.0)164(50.2)43.1. 2¢6(36.9)252(39.4)48.7. 4(1.4)12(3.7)7ヰ.3. 56(7.8)24(3.8)29.5 19(2.6)50(7.8)丁2.ト. (D-L)-(Ⅰ+∫+L). 201(67.9)266(81二3)17.0 95(32.1)61(18.7)39.1. 424(58.9)498(77.9)54.0 296(41.1)141(22.1)32.3. D-L非農林漁業. 296(100.0)327(108.0)52.5. 720(100.0)639(100.0)47.0. 84情報サービス.調査.広告業 87医療業. Ⅰ+J+L(主要3美感). 77(26,0)37(ll.3)32.3. 3) : 「女性の%」欄は業 注1) :増減数は百の位を4捨5入している。 2):△はマイナス。 種別の増減総数に対する女性従業者の増減数の割合。この欄のゴシック体の数値は50%以 上であることを表す。 寄与率(単位:%)0 資料:第10表と同じ。. 4) :カツコ内は非農林漁業従業者数の増加数に対する業種別の増加. 東京圏周辺地域で増加した女性非農林漁業従業者数(64万)のうち, が占めている(第11表)。とりわけ,. 78%を主要3業種. 「卸売・小売業,飲食店」と「サービス業」の割合が. 高い。23区でも同様である。このように,周辺地域においても23区においても女性労働市 場の拡大に対する第3次産業の寄与率は大きいことが確認できる。これに対して,周辺地 域で増加した男性非農林漁業従業者数(72万)のなかで主要3業種の占める割合は59%で.
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