島根県企業立地促進基本計画
1 産業集積の形成又は産業集積の活性化に関する目標
(1)地域の特色と目指す産業集積の概要について
(地理的条件) 島根県は、本州の西、日本海沿いに位置し、延長約230㎞と東西に細長く、離島を有し、 歴史的、風土的に異なった背景を持つ出雲、石見、隠岐の三地域から成る。 気候は、春・夏・秋ともに東京に比べ日照時間は長く、冬も沿岸部は対馬暖流の影響から日 本海側としては比較的温暖で、最近では積雪もほとんど見られず過ごしやすい一方で、適度な 降雨が本県に豊富な水資源をもたらしている。 また、豊かな自然が織りなすすばらしい景観やいにしえから脈々と受け継がれてきた伝統、 文化が残っており、美しい自然と豊かな歴史の中で培われてきた、細やかで温かい人情にあふ れる土地柄である。 さらに、地震等の自然災害、治安上の不安、交通渋滞による通勤困難も少なく、その上に恵 まれた子育て・教育環境、低価格でゆとりある住宅取得が可能であるなど、日本海や宍道湖、 中国山地が織りなす豊かな自然の中で安心して仕事が出来る生活環境が整っている。 本県は、立地した企業からも、「豊かさ」と「ゆとり」を持った生活をするためには、全国 でも有数の場所であると高い評価を得ている。 (既存の産業集積の状況) 平成17年の工業統計によれば、本県製造業の事業所数は1,672、従業者数は4万3, 594人、平成17年製造品等出荷額は1兆637億円といずれも全国の0.3~0.6%の シェアを占めている。このうち情報通信機械、鉄鋼、一般機械、電子部品・デバイスの4業種 で出荷額全体の約6割を占めており、加工組立型のウェイトが高い。 本県東部には、特殊鋼、農業機械、鋳物などの業種、西部には窯業土石、木材木製品などの 業種が比較的多く集積しており、本県の特徴としては、県内全域に幅広く多様な業種が立地し ていることが言える。 ①機械金属関連産業の状況 特に東部は、古くから良質な鋼(はがね)を生産する地域として有名で、江戸時代から明治 の中盤まで「たたら製鉄」という製法で我が国の鉄鋼生産量の50%以上を占め続け、日本中 に鉄鋼素材を供給してきた。こうした古くから蓄積されてきた製鋼の製造加工技術を素地にし て、日本を代表する高級特殊鋼メーカーの「日立金属㈱安来工場」や大手農機具メーカーの「佐 藤造機㈱」(現在の三菱農機㈱)が誕生し、戦後、この二大企業に関連した部品等の製造加工 を行う中小企業が数多く創業し、機械金属関連企業の集積が図られた。また、良質の鋳物用造形砂に恵まれたこともあり銑鉄鋳物製造業も集積した。 平成16年の経済産業省工業統計表によると機械用銑鉄鋳物(出荷額)の生産高は全国で 第6位と上位にある。 こうした機械加工、金属加工、鋳物製造などの「ものづくり」の企業集積を基盤に豊富な 労働力を背景として、昭和40年代から自動車関連企業の誘致が盛んに行われ、県内全域に 隣県自動車メーカー「マツダ㈱」の子会社や協力企業を中心に多くの工場が立地し、地元既 存企業と取引関係を構築した。 今では、プラスチック・ゴム、アルミニウム、特殊化学製品、ダイキャスト鋳物など、様々 な素材により、製造品もラジエーター、エンジンパーツなど幅広く生産され、また、全自動 車メーカーと取引する部品加工企業や金型製造企業が立地し、自動車産業を支えている。現 在、県内で操業する自動車関連中堅企業は20数社に及んでいる。 また、機械金属産業では工作機械やその部品製造、工業用ミシン製造、事務機部品製造、 産業用機械製造など広範な分野での機械金属関連企業が立地している。 ②IT 関連産業の状況 昭和40年代高度経済成長期の耐久消費財ブームによりカラーテレビやクーラーなどの家 電製品の需要が飛躍的に伸びたことから、これに関連するコンデンサ、リレー、プリント基 板などの電機・電子部品を製造する企業の立地が盛んに行われた。また、これらの誘致企業 は、立地地域の周辺に部品加工や組み立ての協力企業群も形成した。 昭和から平成にかけての高度情報化社会の到来により、コンピュータ関連のハード、ソフ ト産業の伸展が著しく、コンピュータや携帯電話などの情報機器に関連する企業が多く立地 したが、労働集約型の電気電子関連企業は、東南アジアや中国に分工場を持ち、国内の製造 品は超精密部品や即時調達部品など高度で付加価値の高いもののみが残ることとなり、海外 進出関連の協力企業群も工場閉鎖を余儀なくされた。 現在、国内で数少ないノートパソコンの完成品を製造する㈱島根富士通、世界最大の生産 拠点となる積層セラミックコンデンサ製造の㈱出雲村田製作所、太陽電池セルの島根三洋電 機㈱、携帯電話部品製造のシマネ益田電子㈱などの電気機械、電子デバイス、情報通信機器 製造業が県内に約90社あり、ソフトウェア開発の㈱テクノプロジェクトや㈱オネスト、コ ールセンターの㈱ベルシステム24など情報サービス業も32社立地し、IT 関連産業集積を 形成している。 一方、県では、平成16年1月に米国テキサス州と産業技術分野での交流を行うことにつ いて合意し、IT分野も含めて幅広い分野での交流を推進しており、ライセンス契約の締結 や具体的な商談に進展したものも出始めている。 また、インターネット分野で利用が急激に増大している島根発のオープンソースプログラ ミング言語「Ruby」とアプリケーションを活用したビジネス連携の取り組みも行われて いる。
③食品産業の状況 食料品製造業は、県内全ての市町村にくまなく立地しており、醤油、味噌、清酒、豆腐、 漬物、水産加工品、かまぼこなど、古くからその地域で独自に生産された素材により造られ ている多くの加工食品がある。 また、近年は豊富な地域資源を活用し、素材の機能等を生かすことにより様々な加工食品、 健康食品などの新製品が開発されており、県内で生産し域外に販売展開されている。 地域別には、県西部の益田市では広大な農地で新鮮なケール(キャベツの原種)を栽培し、 青汁を生産出荷する㈲キューサイファーム島根、浜田市ではレトルト食品の㈱マルハマ食品、 県中部の江津市では、有機JAS認定を受けて桑の葉や桑の実から安全安心な健康食品を製 造する㈲桜江町桑茶生産組合、県東部の松江市には、マイクロ波によりインスタントラーメ ンの乾燥具を生産し高い業界シェアを有する㈱山海や、安来市ではみそ、醤油などの粉末調 味料を生産するヤマノ㈱、中山間地の飯南町では豊富にあるクマ笹からエキスを抽出し、高 濃度エキスや関連製品を製造販売する㈱サプロ島根などがある。 県では、新産業創出プロジェクト事業で「健康食品」をテーマに企業と共同研究などによ り商品開発を支援している。 ④木材関連産業の状況 木材関連の3製造業種で、事業所数は県内で 14.1%を占めている。県土の8割が森林に覆 われ、全国3位の林野率である島根県では、古くから木材を活用した産業が発達してきてお り、特に県西部にその集積が見られる。 県内の木材加工施設は小規模で製材コストが高く、乾燥材等を十分に供給できないため、 地元工務店や大手ハウスメーカー等のニーズに応えることが難しいという課題を抱えてい る。このため、乾燥材等の供給能力を高めるとともに、加工施設の協業化等による低コスト 加工などにより、質の高い製品を安定的に供給できる体制を整備する必要がある。 一例として、林業・木材産業・住宅関連業が連携し、燻煙熱処理による地域材の高付加価 値化と新たな木材流通システム構築をめざした「協同組合ヴァーテックス」などの取り組み がある。 また、産業技術センターでは、平成16年度から斜行合板(従来の合板より軽量で高強度) の工場生産方式や斜行合板を使った新建材開発を研究テーマとして、合板メーカーと一緒に 研究開発を行っている。 本県の家具製造業は、従来の産地間競争に加え、安価な輸入家具の攻勢もあり厳しい経営 環境におかれている。こうした状況の中でも、地産地消の推進及び付加価値を高めるため、 特徴のある県産材を利用した新商品開発や販路開拓に取り組む動きがある。 パルプ・紙・紙加工品製造業では、県西部で日本製紙ケミカル(株)江津事業所によるパル プなどの製造がおこなわれている。また、本県は古くから手漉き和紙の産地として知られて おり、県内に6つの産地があり、これだけの和紙の産地があるのは中国地方でも本県のみで 全国でも有数な産地となっている。 中でも「出雲民芸紙の雁皮紙」と「石州半紙」は国の重要無形文化財を、「石州和紙」は国 の伝統的工芸品の指定をそれぞれ受けている。
この業界は単に産業としてではなく、観光・地域イメージなど無形の波及効果も有してお り、最近では、デザインや和紙原料に異素材をすき込んだ高付加価値商品の開発に取り組む などの新しい試みも行われている。 ◯地域産業活性化法に基づく支援 これまで、地域産業集積活性化法(※)に基づき、今回の計画で集積業種として指定する「機 械金属」及び「食料品製造業」の集積支援を行ってきた。 (1)活性化業種:農業用機械器具製造業及び金属加工機械製造業 支援期間:①平成 8 年 1 月~平成 12 年 3 月 ②平成 12 年 10 月~平成 17 年 3 月 支援内容:①生産加工技術の高度化による農業用機械・部品製造技術を活用した機械装 置・器具・部品の製造 ②高度な加工技術を活用した高品質・高性能な機械装置・器具・部品製造 (2)活性化業種:水産食料品製造業 支援期間:平成 10 年 9 月~16 年 3 月 支援内容:①原料魚の有効活用と加工技術の高度化による高付加価値水産加工品の開発 ②多様化した消費者ニーズに対応した新製品開発 等 ※ 特定中小企業集積活性化に関する臨時措置法(H4.4 ~) 特定産業集積の活性化に関する臨時措置法(H9.3 ~H19.3) ◯県による新産業創出プロジェクト事業 県では平成15年度から、先導的に新技術・新素材の開発を行い、本県独自の素材・技術を 基盤にしたすそ野の広い「ものづくり産業群」を形成していくことを目指して、「新産業創出 プロジェクト」を立ち上げ取り組んできている。 ①プラズマ利用技術開発プロジェクト 「プラズマ利用技術開発プロジェクト」では、機械金属製造業に大きな波及効果が期待でき る高機能金属材料の製造を可能にする表面改質技術及び装置の開発が行われ、県産業技術セ ンターを中心に、県内外企業16社の参加による研究共同体を構成して実用化に取り組んで きた。 開発技術であるプラズマ複合コーティング技術については、平成17年8月に、日立金属 (株)によって、県拠点工業団地の「ソフトビジネスパーク島根」に同社の表面改質センタ ーが設置され、事業化された。 また、もう一つの開発技術であるプラズマ浸炭技術については、平成19年4月に同技術
②新機能材料開発プロジェクト 「新機能材料開発プロジェクト」では、情報通信機器や電子部品・電子機器に用いる新機能 材料として炭素繊維と金属の複合材料である高熱伝導材料を開発し、実用化を目指してい る。 ③バーチャル・リアリティ技術開発プロジェクト 「バーチャル・リアリティ技術開発プロジェクト」では、3次元による仮想現実を体験でき る情報端末やコンテンツ開発を行ってきた。 今後は、IT分野の中でも特にユニバーサル・コミュニケーション技術分野に重点を置き、 個の知的創造力を増進することができるコンテンツ創造技術や、高齢者支援等の福祉系製品 の開発、関連デバイス・センサ等の技術開発を行う。 また、地元高等教育機関や企業と連携して、関連技術分野の人材育成やソフトウェア・コ ンテンツ開発企業を育成するとともに、これら関連分野企業を誘致することにより新産業創 出を図る。 ④新エネルギー応用製品開発プロジェクト 「新エネルギー応用製品開発プロジェクト」では、IT機器の電源としても利用可能な次 世代型太陽電池(色素増感太陽電池)の商品化技術を開発している。 高い光電変換効率を有する新しい色素を開発するなど研究開発面で成果を出しているが、 耐久性の向上など実用化に向けては課題も残しており、今後は、実用化に向けて共に取り組 む企業と共同開発の段階に入る予定である。 ⑤健康食品産業創出プロジェクト 県内農林水産物を使った機能性食品の開発を産官学連携により取り組んでおり、既に新た な商品が開発・製造され、市場に投入されている。 (勤勉で誠実な人材) 本県には、島根の地域性から粘り強い性格で勤勉で誠実な人材が多い。県内に立地した企業 からは、勤労意欲が高く、企業への定着率も高いとの評価を得るなど、企業立地に当たって大 きな強みとなっている。 (インフラの整備状況等地域の特色について) ◯道 路 高速交通ネットワークとしては、日本海国土軸の一翼を担う山陰自動車道(全線開通により 松江~益田間が2時間で結ばれる予定)のうち県東部斐川町から鳥取県米子市までの間が開通 しており、全国の高速網と直結している。
しかしながら、山陰自動車道は斐川町から江津市間及び浜田市以西は未整備であり、国道9 号のみが県東部と西部を結ぶ唯一の基幹道路となっている。 このため、事故・災害時の代替道路、浜田港や石見空港を活用した産業の活性化や観光の促 進、また移動時間短縮による地域医療環境の向上など、山陰自動車道開通に寄せる県民の期待 は極めて大きく、一日でも早い整備が強く望まれている。 県西部では江津市から浜田市を経由して中国地方の中央を貫く中国縦貫自動車道を結ぶ浜 田自動車道が開通しており、県西部と山陽側を結ぶ経済・生活の基幹道路として重要な機能を 果たしている。 一方、県東部と広島経済圏をつなぐ路線は国道54号のみである。松江市と尾道市を結ぶ中 国横断道尾道松江線(松江~木次・三刀屋間開通済み)が2016年の開通をめざして整備が 進められており、出来る限り早期開通が期待されている。 今後、こうした高速道路をはじめとした道路ネットワークの整備により、地域内の時間的距 離及び地域外とのアクセスはさらに改善することが見込まれ、物流の効率化と産業の活性化が 一層図られるものと期待される。 ◯空 港 出雲、石見、隠岐の3空港がある。特に中海・宍道湖周辺のエリアでは、出雲空港と隣接す る鳥取県の美保空港の2つの空港の利用が可能であり、東京・大阪・福岡など国内拠点空港 を結ぶ利便性の高い交通ネットワークが形成されている。 ◯港 湾 国際貿易港である浜田港(重要港湾)からは、釜山(韓国)へ定期コンテナ航路が開設して おり、釜山経由で世界各地とつながっている。現在、県、浜田市、地元企業で組織された浜田 港振興会が中心となり(財)しまね産業振興財団など関係機関と連携を取りながら国内外の企 業に対して積極的なポートセールスを展開している。対岸諸国(韓国、中国、ロシア)に近く、 高速道路によって山陽側と結ばれている浜田港は、物流拠点としての機能充実が図られてきて いる。 一方県東部は、釜山(韓国)及び上海(中国)への定期コンテナ航路を有し、環日本海交流 の拠点として発展し続けている境港(島根県・鳥取県共同管理港)の利用が可能である。 今後境港のサービス向上等利便性が高まることにより、貿易拠点としての機能充実が期待で きる。 ◯鉄 道
的・経済的結びつきが強くなってきており、県内の一体感がさらに高まることが期待されてい る。 ◯人材育成機関 本県の豊かな自然、文化、歴史といった環境の中で培われてきた、誠実で粘り強い県民性や 温もりのある人間関係、職住近接のゆとりある生活環境など、本県が有する様々な「強み」が、 創造力あふれる人材を多数育んでいる。 人材の供給源となる高等教育機関としては、県東部に島根大学、松江工業高等専門学校(以 下「松江高専」という。)西部に島根県立大学が設置されている。 また、職業能力開発施設として、松江市、出雲市、浜田市、益田市の4箇所に県立高等技術 校が、松江市に雇用・能力開発機構島根センター(ポリテクセンター島根)、江津市に島根県 職業能力開発短期大学(ポリテクカレッジ島根)、及び島根東部地域職業訓練センター(安来 市)、島根中央地域職業訓練センター(大田市)、ビジネスサポートひかわものづくり実践塾 (斐川町)などの認定職業訓練施設がそれぞれ設置されている。 島根大学と松江高専には、それぞれ産学連携センターと地域共同テクノセンターが設置され るなど、産学官連携環境の充実を背景にして、共同研究が活発に実施されており、新製品開発 等の成果を上げている。 さらに、工業系高校が5校、商業・情報系高校が8校、情報・デザイン系の専修学校が4校 と東部から西部にかけて配置されている。 これらの人材育成機関から、企業の発展を支える優秀な人材が多数輩出されている。 ◯産業支援機関 本県唯一の工業系試験研究機関として島根県産業技術センター(以下「産業技術センター」 という。)が松江市に設置されており、産業技術センターの支所として「浜田技術センター」 が浜田市に設置されている。産業技術センターでは、産業技術に関する研究開発、試験分析、 技術支援・相談等を行い、県内企業への産業技術の向上及びその成果の普及を推進している。 また、県内企業の競争力強化を目指して、企業を経営・技術・販売面から総合的にサポート を行う中核的な産業支援機関である「財団法人しまね産業振興財団」(以下「産業振興財団」 という。)が松江市に、浜田市には、産業振興財団の支所、県商工会連合会、ふるさと島根定 住財団、農業参入石見相談コーナーが一緒に入居する「石見産業支援センター(いわみぷらっ と)」が設置されている。 「産業技術センター」及び「産業振興財団」は、松江市内に存する研究開発型企業団地「ソ フトビジネスパーク島根」内の中核施設「テクノアークしまね」に一緒に入居しており、経営 支援、販路開拓支援、研究開発支援、インキュベーション、知的財産保護支援など、企業ニー ズにワンストップサービスで対応している。 両機関とも企業にとって心強い味方であり、新産業の創出や県内産業の高度化に向けて地域 から寄せられる期待は大きいものがある。
(目指す産業集積の概要について) 本県産業が自立的、持続的な発展を続けていくためには、 ① 本県の特色や強みとなる地理的条件、産業の集積状況、インフラの整備状況などのポテン シャルを最大限活かしながら、将来への高い成長が見込まれ、新たな産業の核となる企業 の誘致促進 ② 誘致企業と既存企業との連携や高度化などによる新たな産業の創出、発展と地域経済の活 性化を図ること などが必要であり、これを実現するために『機械金属関連産業』、『IT関連産業』、『食 品関連産業』、『木材関連産業』の産業集積を目指すものである。
(2)具体的な成果目標
現 状
計画終了後
伸び率
集積区域における集積
業種全体の付加価値額
3,121 億円
3,451 億円
10.6 %
※ 付加価値額は、業種別製造品出荷額の目標値から産業連関表に基づいて試算した関連業種の付加価 値額を含んだもの。(3)目標達成に向けたスケジュール
取 組 事 項
(取組を行う者) 平成 19 年度 平成 20 年度 平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 産業用共用施設の整備 貸工場、貸事業所、研 修施設等の整備 (県・市町・民間等) 人材の育成及び確保 小中学校におけるもの づくり系キャリア教育 (県・市町・小中学校・ 民間) 工業高校におけるもの づくり人材の育成 (県・市町・高校・民間) 企業と連携したインタ ーンシップ (県・市町・大学・高専・ 高校・民間) 大学・高専と企業が連 携した人材の育成 (県・市町・大学・高専・ 民間) ものづくり技術人材の 育成 (県・財団・高専・民間) 貸し工場等の整備 ものづくり体験教室の充実 職場体験、企業見学の充実 「工業高校実践教育導入事業」の実施 コーディネーターの設置 企業の協力による実践教育の充実 実践的なインターンシップの実施 企業と連携した技術人材の育成 松江高専と連携した若手技術者の育成取 組 事 項
(取組を行う者) 平成 19 年度 平成 20 年度 平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 産業クラスター形成事 業との連携 (県・財団・大学・高専・ 民間) 地域再生人材創出拠点 の形成プログラム (県・市町・大学・民間) IT中核人材の育成 (県・財団・民間) 社会人の学び直しニー ズ対応教育推進プログ ラム (県・高専・民間) 地域の産学官連携によ る人材の育成 (県・市町・財団・大学・ 高専・民間) 高等技術校における新 設科の設置 (県) 産業人材確保・育成情 報センターの設置 (県) 産学官連携による研究会を通じた技術人材の育成 島根大学における地域産業人材の育成 IT技術人材の育成 松江高専を利用した社会人 向け技術人材の育成 地域の強みを生かした技術人材の育成 製造系・IT系訓練科設置に向けた検討、開設 一元的な情報の提供、相談等の実施取 組 事 項
(取組を行う者) 平成 19 年度 平成 20 年度 平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 U ・ I タ ー ン 者 を 対 象 とした人材の確保 (県・市町)技術支援
産業振興財団による支 援 (財団・大学・高専・民 間) 産業技術センターによ る技術支援 (県・財団・大学・高専・ 民間) 競争的資金の活用によ る技術支援 (県・財団・大学・高専・ 民間) その他企業立地等のた めの事業環境の整備 高速情報通信網の整備 (県・市町・民間) 企 業 立 地 ワ ン ス ト ッ プ サービス体制の構築 (県・市町) 産 業 立 地 ア ド バ イ ザ ー 等 に よ る 企 業 紹 介 等 情 報提供(県・市町) 求人・求職マッチング支援 新製品・新技術開発のために産学官連携をコーディネート 県内企業への技術的支援 新産業創出プロジェクトなどの取組み 競争的外部資金を活用した研究開発の実施 光ファイバー利用サービス等の整備促進 立地企業支援 誘致活動取 組 事 項
(取組を行う者) 平成 19 年度 平成 20 年度 平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 企 業 誘 致 専 門 員 の 配 置、誘致活動 (県・市町・財団) フ ォ ロ ー ア ッ プ 活 動 の 充実 (県・市町) 県 外 企 業 と の 立 地 情 報 交換会、セミナー等の開 催 (県・市町・財団・民間) 企 業 立 地 促 進 補 助 金 等 各種助成金、税負担の軽 減、低利融資等による支 援 (県・市町) 企 業 立 地 の た め の P R 活動、担当者研修会等の 開催 (県・市町・財団) 誘致活動 立地企業支援 誘致活動 立地企業支援 誘致活動2 集積区域として設定する区域
(区 域) 集積区域として設定する区域は、次の17市町とする。松江市、安来市、出雲市、大田市、江津市、浜田市、益田市、雲南市、
東出雲町、奥出雲町、飯南町、斐川町、川本町、美郷町、邑南町、
津和野町、吉賀町
設定する区域は、平成19年10月30日現在における行政区域その他の区域又は道路、鉄 道等により表示したものである。 なお、区域の設定に当たっては、自然公園法に規定する自然公園区域(国立公園、国定公園、 県立自然公園)、島根県自然環境保全条例に規定する島根県自然環境保全区域、鳥獣の保護及 び狩猟の適正化に関する法律に規定する特別鳥獣保護区域、さらに環境省指定の特定植物群落 の環境保全上重要な区域については、集積区域から除外する。(絶滅のおそれのある野生動植 物の種の保存に関する法律に規定する生息地等保護区は該当なし) (集積地域の可住地面積)121,281 ha
(集積地域の総面積 636,137 ha)
(集積区域に指定されている理由) 本計画の集積区域としては、企業立地を積極的に推進し、経済的社会的地理的条件からみて一 体の区域として考えられる8市9町を対象とする。 ・指定する集積業種のうち、機械金属で一部県東部に高い集積が見られるものの、自動車部品 関連や電気、電子部品・デバイス、食品などは、集積区域全体に幅広く分布・立地し、地域 の主要産業となっていることから、県の東西部全域を一体として集積区域として設定するこ とが効果的であると考える。特に、食品関連産業は、本県の強みである豊かな自然を背景に 地域の特色ある農林水産品を活用した地域資源活用型産業であり、産業の振興を通じた地域 活性化が急務となっている中山間地域も含めた集積区域全域に展開できる産業である。 ・また、本県では、主要な教育機関及び産業支援機関の主要な機能は県東部に立地しながら、 県全域の企業を支援している。これらのことから、県の東西部を一体的に指定することによ り、東部が西部を牽引し、県全体の産業活性化を図ることが可能となるため、一体として対 象区域として指定する必要がある。 ・高速道路網の整備、JRの高速化などにより東部と西部の距離感、生活圏域は確実に縮まっ てきており、それに伴い企業間の連携、産業集積も進んでいくことが予想されることから、 県東西部を一体として対象区域とする計画が最も効果的であると考えられる。3 集積区域の区域内において特に重点的に企業立地を図るべき区域
(区 域)工業用地等の整備状況を考慮し、集積区域のなかでも、特に重点的に企業立地を促進する 区域及び既存企業の事業拡大を図る区域(企業立地重点促進区域)は、次のとおりとする。番号
企業立地重点促進区域名称
所在市町名
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
ソフトビジネスパーク島根
江島工業団地
松江湖南テクノパーク
朝日ヒルズ工業団地
馬潟鉄工団地
宍道採土場跡地
出雲長浜中核工業団地
出雲市東部工業団地
吉原工業団地
石見臨空ファクトリーパーク
波根地区工業団地
安来インター工業団地
安来鉄工センター
西恵乃島企業団地
江津工業団地
南加茂企業団地
尺の内流通業務団地
木次拠点工業団地
藤が丘企業団地
東出雲工業団地
東出雲産業支援工業団地
東出雲新産業支援工業団地
東出雲工業専用地域
堅田工業団地
阿井工業団地
大曲工業団地
坂田工業団地
斐川中央工業団地
斐川西工業団地
斐川南工業団地
結工業団地
堀切工業団地
下高尻工業用地
松江市
松江市
松江市
松江市
松江市
松江市
出雲市
出雲市
出雲市
益田市
大田市
安来市
安来市
安来市
江津市
雲南市
雲南市
雲南市
雲南市
東出雲町
東出雲町
東出雲町
東出雲町
奥出雲町
奥出雲町
奥出雲町
斐川町
斐川町
斐川町
斐川町
斐川町
斐川町
吉賀町
(別 紙)
企業立地重点促進区域
(網掛けの区域が集積区域)
※
なお、地番及び区域ごとの図面については別添のとおり4 工場立地法の特例措置を実施しようとする場合にあっては、その旨及び当該特例措置の
実施により期待される産業集積の形成又は産業集積の活性化の効果
(工場立地法の特例措置を実施しようとする区域)工場立地法の特例措置を実施する区域は、特に重点的に企業立地を促進する区域
及び既存企業の事業拡大を図る区域(企業立地重点促進区域)の36箇所とする。
※
設定する区域は、平成19年10月30日現在における地番により表示したものである。※
なお、地番については別添のとおり(特例措置の実施により期待される効果)
・工場立地法に定める「特定工場」については、同法に基づき原則、敷地面積に対し
て一定の比率以上の緑地・環境施設面積を確保することが求められている。
・しかしながら、重点促進区域の中には既に相当数の企業の立地、集積が進んでおり、
緑地を含む新たな用地の確保が困難で、工場立地法の特例措置が不可欠となってい
る区域もあることから、工場立地法の特例措置を講ずることとする。
・なお、当該特例措置の適用に当たっては、該当区域の周辺地域の実情や住民の意思
を十分踏まえ、特定工場周辺の生活環境の保全に配慮するとともに、県・市町村の
環境保全部局や関係機関との調整を行う。
・この特例措置を実施することにより、工場等の増設及び新規立地が見込まれ、企業
立地件数で40件、新規雇用件数3,000人程度の効果を見込んでいる。
5 集積業種として指定する業種(以下「指定集積業種」という。)
(1)業種名
(業種名又は産業名)・機械金属関連産業
・IT関連産業
・食品関連産業
・木材関連産業
(日本標準産業分類上の業種名)『機械金属関連産業』
産業分類上の業種(中分類) 製品の例 17 化学工業 (化学 肥料 製造 業、 油脂 加工製 品 ・ 石 鹸 ・ 合 成 洗 剤 ・ 界 面 活 性 剤・塗料製造業、医薬品製造業、 化粧品・歯磨・その他化粧用調整 品製造業を除く) 自動車用触媒 19 プラスチック製品製造業 農機具部品、自動車部品、医療機器 20 ゴム製品製造業 自動車用オイルシール 23 鉄鋼業 自動車用鋳物、工作機械用鋳物、産業用タービン、 高級特殊鋼 24 非鉄金属製造業 自動車用アルミ鋳物部品、自動車エンジン用合金鋳物部品 25 金属製品製造業 農業用機械部品、建築用金属製品 26 一般機械器具製造業 農業用機械部品、自動車用金型部品、工作機械、ディーゼ ルエンジン部品、工業用ミシン、自動化機械 27 電気機械器具製造業 配電盤、高速シートシャッター 29 電子部品・デバイス製造業 コネクタ、スイッチ、リレー 30 輸送用機械器具製造業 (鉄道車両・同部分品製造 業を除く) 二輪自動車部品、自動車部品、航空機部品、原子力部品、 舶用エンジン部品 31 精密機械器具製造業 (動物用医療機械器具製造 業を除く) 医療用機械器具、彫刻精密金型 39 情報サービス業 組込みソフトウェア『IT関連産業』
産業分類上の業種(中分類) 製品の例 19 プラスチック製品製造業 コネクタ部品、OA機器・通信機器 20 ゴム製品製造業 小物精密部品 25 金属製品製造業 角電池ケース、精密金型 26 一般機械器具製造業 携帯電話・液晶関連製造装置、プラスチック成型用取出ロボッ ト、半導体製造装置 27 電気機械器具製造業 太陽電池セル、医療機器 28 情報通信機械器具製造業 ノート型パソコン、ディレイライン、パソコン周辺機器 29 電子部品・デバイス製造業 セラミックコンデンサー、半導体基盤・シリコンウエハー、フィル ムコンデンサ、コネクタ・マイクロスイッチ 30 輸送用機械器具製造業 (鉄道車両・同部分品製造業 を除く) 自動車用コントロールケーブル 31 精密機械器具製造業 精密鋳造、半導体製造装置部品 39 情報サービス業 コールセンター、ソフトウェア 40 インターネット付随サービス業 インターネットセキュリティーシステム 41 映像・音声・文字情報制作業 デジタルコンテンツ『食品関連産業』
産業分類上の業種(中分類) 製品の例 9 食料品製造業 機能性米、レトルト食品、桑茶、青汁、粉末だし、モロヘイヤ微 粉砕加工、乾燥具材 10 飲料・たばこ・飼料製造業(た ばこ・飼料は除く) 水、緑茶飲料、リキュール酒 19 プラスチック製品製造業 プラスチック食品容器 25 金属製品製造業 製氷器部品金型、アルミニウムダイキャスト鍋 26 一般機械器具製造業 食器洗浄機、ティーサーバー、缶飲料自動販売機、自動包装 機械 27 電気機械器具製造業 温湿度制御装置、自動制御盤 31 精密機械器具製造業 試験検査機器『木材関連産業』
産業分類上の業種(中分類) 製品の例 13 木材・木製品製造業 製材、合板、集成材、木材チップ(2)(1)の業種を指定した理由
① 機械金属関連産業
県の東部には、日本を代表する特殊鋼メーカーや農業機械メーカーなど大手企業が立地し、 これらのコア企業を中心に機械金属関連業種の企業集積が図られてきた。 また、高度成長期以降には、企業誘致により県内全域に自動車関連部品や産業機械、鋳物製 造業などの機械金属関連業種が数多く立地し、幅広い機械金属関連業種の集積が図られたとこ ろである。 こうした既存の機械金属関連企業の技術力、経営力などのポテンシャルを更に活かすために も、自動車や工作機械など、今後経済波及効果が期待される機械金属関連産業の企業立地を促 進する必要がある。 一方、本県は中小企業が多く占めており、研究開発部門を有する企業が少なく地域発のイノ ベーションが起こりにくいことから、この状況を打破し、新事業創出を図るため、県自らが研 究開発部門を担うことにして平成15年から「新産業創出プロジェクト」に取り組んでいる。 そのうち「プラズマ利用技術開発プロジェクト」では、一部事業化も始まっている。また、 「新機能材料開発プロジェクト」では、手がける高熱伝導材料も素材がほぼ開発され、これら の成果を活用して製品化、事業化する段階にある。 今後は、これらのプロジェクトの成果を活用できる機械金属関連産業等の企業を誘致し、新 たな産業の形成につなげることが必要となる。 このように、本県にとって機械金属関連産業は、今後も集積が見込まれ、かつ地域産業の活 性化が大いに期待できることから、集積産業として指定する。② IT関連産業
県内には、日本を代表する電気機械、電子デバイス、情報関連機器製造の主力メーカーが複 数立地し、県内経済や雇用に大きく貢献している。 現在、㈱出雲村田製作所及び島根三洋電機㈱が増設工事中である。また、日本のコネクタ製 造では最も高い伸びを示している第一精工株式会社(本社京都市)が、平成22年に松江市の 「ソフトビジネスパーク島根」に進出予定であり、電子機器産業、自動車産業など幅の広い分 野に関連しており、地域の核企業として関連産業への経済的な波及が期待される。 また県では、「新エネルギー応用製品開発プロジェクト」において、次世代型太陽電池を開 発中であり、今後は、実用化に向けて企業と共同開発に入る予定である。 このように、今後もIT 関連産業は伸長が期待でき雇用力も高い産業であり、定住促進のため にも、電気機械や電子デバイス関連企業の企業立地を促進していきたいと考えている。 一方、情報サービス産業の分野では、インターネット分野で利用が急激に拡大している島根 発のオープンソースプログラミング言語「Ruby」とアプリケーションを活用したビジネス 連携の取組みが行われており、この言語を核として様々な事業展開が期待できることから、県 は地元松江市とともに連携協力して支援を行い、産業集積につなげていく考えである。 さらに県が行う「バーチャル・リアリティ技術開発プロジェクト」でも、今後ユニバーサル・ コミュニケーション技術分野に関する研究開発を行い、関連分野企業の誘致を促進していく。こうしたソフトウェア開発やデジタルコンテンツ作成などの事業は、物流の影響を受けない、 優秀な人材が多い、豊かな自然環境の中での業務が可能、などの観点から本県での立地に適し た業種であり、関連する企業を積極的に誘致し、産業の集積を図っていきたいと考えている。 これらの理由から、IT関連産業を集積業種として指定する。
③ 食品関連産業
食料品製造業は、集積地域全域にくまなく立地しており、事業所数で47.1%、従業員数 も22.3%、製造品出荷額9.6%、付加価値額11.9%を占めている。 中山間地等においても多様な農林水産品が産出され、加工食品として地域内外へと販売され るなど地域の経済活動や雇用を支える主要な産業である。 本県は、「酒どころ」として清酒製造が盛んな地域であり、全国監評会で毎年優秀な成績を 納めるなど品質に対する評価も高く、平成17年の20歳以上県民一人当たりの清酒消費量は 全国7位と根強い清酒需要がある。こうして培われてきた酒類製造技術を活かしながら、良質 な水と「牡丹」、「薔薇」、「芋」など本県の豊かで特色のある地域資源を活用した酒造りが活発 に行われている。 また、本年度から始まった地域資源活用促進法やしまね地域産業資源活用基金事業による支 援施策により農林水産品の地域資源を活用した新たな商品開発や販路開拓なども始まり、新事 業の展開が期待される。 さらに、近年は健康志向の高まりから健康食品なども多く製造されはじめており、本県でも 新たな素材や加工法によるサプリメントなど新商品が開発され販売されている。 県においても、新産業創出プロジェクトの一つとして「健康食品」をテーマに地元企業とと もに研究開発等に取り組んでおり、一部製品化が図られるなど成果を上げつつある。 このように既存企業による、地域の資源を活用した新たな事業創出が見込まれること、また 食品関連企業の誘致により地域資源の活用や新たな食品産業の集積が期待できることから、食 品関連産業を集積業種として指定する。④ 木材関連産業
豊富な森林資源を活用してきた木材関連産業は、本県にとって古くから存在する地域に根ざ した産業の 1 つとなっている。 年々事業所数、製造品出荷額ともに減少してきているなど、取り巻く環境は厳しさを増して いるが、良質な木質資源に対する潜在的なニーズは拡大しており、これを地域経済の活性化に つなげていくことが必要である。 特に最近は、中国等での木材需要の増加やロシアの木材輸出関税の高率化などに伴う北洋材 の値上がり、地球環境保護の観点から違法伐採禁止による南洋材の供給低下などにより、国産も高まりつつあり、こうした機会を十分に活かして木材の持つ産業資源としての可能性をより 高めていくことが求められている。 このような中で、県産材を利用した合板工場のライン増設や浜田港を利用したロシアへの木 質建材の輸出などの新たな動きも見られる。 さらに、木質資源などの地域資源を有効に利用することにより「中小企業地域資源活用促進 法」及び「農商工等連携促進法」による支援策を活用した新事業展開も期待される。 このように今後、木材関連産業は発展の可能性が十分見込まれる分野であることから、集積 業種として指定する。
6 指定集積業種に属する事業者の企業立地及び事業高度化の目標
目標数値
指定集積業種の企業立地件数
67 件
指定集積業種の製品出荷額の増加額
1,100
億円
指定集積業種の新規雇用創出件数
3,930 人
(積算根拠) ① 企業立地件数は、今後5年間で集積区域内に新規立地及び増設が見込まれる集積業種全体の件数 ② 製品出荷額は、立地予定企業の予定売上高(各業種の一社当たり平均出荷額×立地件数)に、産 業連関表により集積関連業種の波及効果を試算した出荷額を加えたもの ③ 新規雇用件数は、業種ごとの目標値(製品出荷額)から産業連関表に基づいて試算した関連業種 の雇用人数を含んだもの7 工場又は事業場、工場用地又は業務用地、研究開発のための施設又は研修施設その他の
事業のための施設の整備(既存の施設の活用を含む)、高度な知識又は技術を有する人材の
育成その他の円滑な企業立地及び事業高度化のための事業環境の整備の事業を実施する
者及び当該事業の内容
(産業用共用施設の整備等に関する事項)
○貸工場、貸事業所、研修施設等の整備 貸工場、貸事業所等については、スタートアップ時における企業の初期投資を抑えることが できることから企業からのニーズも高く、さらに企業の事業化の前段階での取り組みを支援す ることにより、県内での新規設備投資につながることが期待されている。 このため県では、特にソフト系IT企業の集積を目指して貸事業所整備の検討を進める。 また、一部の市町においても、企業ニーズを踏まえた上で、立地企業の円滑な事業活動を支 援するための貸工場、貸事業所などの整備を検討しているところがある。 さらに、今後の企業ニーズを踏まえ、事業の高度化又は人材育成・確保を図るための研修施 設等整備について、検討を始めた市町もある。(人材の育成・確保に関する事項)
本県でも全国的な景気回復や団塊の世代の大量退職などに伴い、都市部での求人数が急激に 増加し、県外就職率が高まってきていることなどから、特に県内製造業にとって人材の育成・ 確保対策は喫緊の課題となっている。このため今年度県では「雇用対策推進会議」を立ち上げ、 産業人材の育成・確保のための効果的な対策を検討しており、11月には具体的な対応策が示 されることとなっている。 こうした対応策を踏まえた上で、産業の集積ために必要不可欠となる専門的な技術・技能を 備えた人材の育成・確保の取り組みを総合的に推進して行く。 (1)学生対象 ○小中学校におけるものづくり系キャリア教育の推進 市町や教育委員会と連携して「ものづくり体験教室」や職場体験、企業見学等の充実を図 る。 ○工業高校と地域産業界が連携して行う取組み 現場のものづくり人材の育成を図るため、「工業高校実践教育導入事業」(クラフトマン21) などを活用しながら、工業高校と地域の産業界が連携したものづくりを志向する人材の確保に取 り組む。 また、工業高校と産業界の橋渡し役となるコーディネーターを設置し、高卒生の地元就職の促 進と地域における産業人材の育成・確保を図る。 さらに、企業実習、企業技術者の学校への派遣、教員の企業での研修など企業と連携した○企業と連携したインターンシップの推進 自らの課題解決能力の向上に結びつく長期、実践的なインターンシップを実施する。 ○大学・高専と企業が連携した人材の育成 島根発のプログラミング言語「Ruby」等を取り入れた講座の開催など、大学及び松江 高専において、地元企業と連携し専門的な技術・知識を持った人材の育成に取り組む。 (2)企業、社会人対象 ○ものづくり技術人材育成事業 本県では、H18 年度から「高専等活用中小企業人材育成事業」により県内製造業の若手技 術者の育成を支援するため、松江高専と連携して「インテリジェントCALS」講座を実施 している。 この講座は ①メカトロ二クス講座と ②CALS/EC による設計・生産技術者講座から なり、機械、電気、電子、制御など幅広い技術分野の知識をすり合わせることができる多能 技術者の育成を支援することとしている。 これらの取組みにより、人材育成カリキュラムを構築し、産業技術人材の育成を図ること としているが、更に、これらの取組みと連携を図り、継続的に松江高専を本県の機械・金属、 IT産業等にかかる人材育成機関として連携した取り組みを行っていく。 ○産業クラスター形成事業との連携推進事業 県内の機械・金属等のものづくり基盤技術、ロボット産業を視野に入れたメカトロニクス 分野のクラスター形成の強化とネットワークの拡充、活性化を図るために以下の研究会を開 催している。これらの研究会により産学官連携を促進し、技術レベルの高度化、新たな共同 研究を行う等県内企業の産業クラスターの形成を図っている。 今後、島根県が実施している「新産業創出プロジェクト」と連携し、これらの研究会を発 展させ、新技術開発、設備導入に向けての技術人材育成を図っていく。 【ものづくり基盤技術分野】 ・・・ 「金型研究会」、「熱対策技術研究会」、「ロボット技術研究会」、「組込みソフト研究会」 【機能性食品分野】 ・・・ 「機能性食品研究会」 ○「地域再生人材創出拠点の形成プログラム」による人材育成 平成19年度より、環境・循環型産業の発展と県内の優れた地域資源を発掘し、それらを 活用した新商品の開発や事業化等、産業振興や地域振興を積極的に推進できる人材の育成創 出を目的として、島根大学において社会人を対象にした大学院修士課程、地域産業人材育成 コース(環境総合管理・修復技術ユニット及び、地域資源発掘・活用ユニット)を設置して いる。 今後、専門分野の学習に加えて、MOT 教育や、島根県の公設試験研究機関、行政機関での 実習、他研究機関への派遣など、実践的かつ国際的にも通用する人材の育成を行っていく。
○IT中核人材の育成 IT関連産業の集積に不可欠となる高度IT 人材の育成をめざして、「組込みソフト」及び 島根発のプログラミング言語「Ruby」のエンジニア養成を行う。 さらに「デジタルコンテンツ分野」「ソフトウェアプロダクト分野」についても実施に向 け検討を行う。 ○社会人の学び直しニーズ対応教育推進プログラム 松江高専を利用した「社会人の学び直しニーズ対応教育推進プログラム」を活用してOS S(オープンソース・ソフトウェア)による中堅ネットワーク管理者の養成を行う。 ○地域の産学官連携による人材育成事業 ポリテクカレッジ、認定職業訓練施設などの人材育成機関や地域のNPO法人、企業ネッ トワーク組織等が主体となって、各地域の強みを生かした技術人材の育成を行っていく。 ○高等技術校における新設科の設置 企業ニーズを踏まえた人材育成・確保対策として、県立高等技術校に製造系及びIT系の 訓練科設置を検討する。 ○産業人材確保・育成情報センターの設置 産業人材確保・育成支援に関して一元的な情報提供等を行うため、情報センターを設置す る。具体的には、ウェブサイトを構築し、支援制度などの情報の提供、支援制度の相談等を 実施する。 (3)U・Iターン者対象 県内での人材確保が厳しい状況にある中で、県外からのU・Iターン者を対象とした優秀な人 材確保にも積極的に取り組む必要がある。 このため県では、無料職業紹介所を設置し、求職者と県が支援する「誘致企業」等のマッチ ングを行ったり、民間の有料職業紹介事業者を介した専門的・技術的人材の確保に取り組んで いる。 さらに今年の8月から「知事の手紙」として、知事が本県出身者にふるさと島根にUターン を呼びかける手紙を出しており、今後希望者に対して求人情報の提供などを行っていく。 今後とも、関係機関が一体となって即戦力となる優秀な人材の確保に努める。 市町においては、地元企業や県、大学や松江高専、商工会議所又は商工会、工業高校等と連 携しながら人材育成に取り組むとともに、UIターン希望者に対して積極的に情報提供を行う ことにより、高度な専門性を持つ多様な人材を幅広く確保する。
商工会議所、商工会においても、企業の要請に応じた専門家派遣や創業・起業塾等の各種研 修など地域に根ざした人材の育成、確保を行う。
(技術支援等に関する事項)
中小・零細企業が多い県内企業は、総じて独自での新技術・新製品を開発する力が弱い。 地域間競争が激しさを増す中にあって、企業が勝ち残り産業の集積を図っていくためには、 企業の独自技術力の向上により市場での競争力を強化し、製品の高付加価値を目指すことが必 要であり、こうした取り組みを、高等教育機関や支援機関と連携しながら実施する。 ○産業振興財団による県内企業支援 産業振興財団は、県内企業の技術力向上や技術人材の育成を図るため、大学、松江高専、研究 機関等の研究シーズと企業の開発ニーズのマッチングなど産学官連携をコーディネートし、新製 品・新技術開発の支援に取り組む。 ○産業技術センターによる技術支援 産業技術センターは、新産業の創出のための先導的な研究や産業競争力向上に取り組む県内企 業を技術的に支援するための研究開発、企業からの技術相談、受託研究、依頼試験・分析、技術 者育成などを通じ、企業と一体となって製品開発や技術力向上のサポートを行う。 また、先導的に新技術・新素材の研究開発を行い、県内企業に技術移転・事業化を推進し、海 外を含む他の地域との熾烈な競争に勝ち残れる力強い産業群(本県独自の素材・材料・技術を基盤 にした裾野の広い「ものづくり産業群」)の形成を目指す『新産業創出プロジェクト事業』に引き続 き取り組む。 ■新機能材料開発プロジェクト 電子部品・電子機器等に用いる高熱伝導性材料と熱制御技術の開発 ■新エネルギー応用製品開発プロジェクト 次世代太陽電池(色素増感太陽電池)の商品化技術の開発 ■健康食品産業創出プロジェクト 県産農林水産物を使った機能性食品の開発 ■プラズマ利用技術開発プロジェクト プラズマ利用技術の実用化を目指した開発 ■バーチャル・リアリティ技術開発プロジェクト ユニバーサル・コミュニケーション技術分野を中心としたソフトウェア・コンテンツ、新技 術・新システムの開発 ○競争的資金の活用による技術支援 本県産業の高度化のためには、一件でも多く新技術の研究開発への取り組みを新事業へと 発展、成長させていくことが求められている。このためには、県内企業と高等教育機関、産業技術センター及びコーディネート役の産業 振興財団による産学官連携体制の構築が必要である。 その上で、「地域資源活用型研究開発事業」、「産学官ネットワーク活用型技術力高度化 促進支援事業」、「戦略的基盤技術高度化支援事業」、「知的クラスター創成事業」、「都 市エリア産学官連携促進事業」「地域イノベーション創出総合支援事業」「現代的教育ニー ズ取組支援プログラム(現代GP)」などの競争的資金を積極的に活用して、競争力のある 事業を創出し競争力のある企業を育成する。 市町においては、地元企業間の交流を促すとともに企業の情報ネットワークづくりのための 場の設定や地域外に向けて企業の技術、製品等のPRに努めるなど、地域における企業活動の 活発化と地域外へのセールス機会の創出支援などを行う。
(その他の円滑な企業立地及び事業高度化のための事業環境の整備に関する事項)
○高速情報通信網の整備 製造業においても最近の高速情報通信利用の高まりから、情報インフラの整備が企業進出 の重要な条件の一つとなっていること、また既存立地企業が事業拡大を検討する際にも情報 インフラの整備は大きな要素となっていることから、県では企業への補助条件の見直しを行 い、県営工業団地内の高速情報通信網の整備促進を図る。 ○企業立地促進のための取組み 県、関係市町、各支援機関、大学等の教育機関の連携をさらに強めながら、地域住民も巻 き込んだ立地企業を歓迎する風土の醸成を図り、地域が一体となった質の高い企業立地促進 活動を推進する。 ■企業立地ワンストップサービス体制の構築 ■産業立地アドバイザー等による企業紹介等情報提供 ■企業誘致専門員の配置及び誘致活動 ■フォローアップ活動の充実 ■県外企業との立地情報交換会・セミナー等の開催 ■企業立地促進補助金等各種補助金、税負担の軽減、低利融資等による支援 ■企業立地のためのPR 活動、企業立地担当者研修会等の開催8 産業集積の形成等に密接な関係を有する者と市町村及び都道府県との連携
に関する事項
産業集積の支援に当たっては、地方公共団体(県、市町)、商工経済団体(商工会議所、商工 会、商工会連合会、中小企業団体中央会)、高等教育機関(大学、松江高専等)、公設試験研究 機関(産業技術センター、農業技術センター)、産業支援機関(産業振興財団)が連携協力し、 強固なネットワークを構築し、様々な施策を通じて産業の集積を促進する。 (県と市町) 県では、平成17年度から商工労働部担当職員を市町の産業経済部局に駐在させ、市町職員 と連携して産業振興を推進している。 一方、企業誘致にあたっては市町から県への職員派遣もあり、相互交流を図りながら情報の 共有と企業誘致の推進に当たっている。 また、近年、市町では、既存企業の育成や仕事の取引斡旋、企業誘致による産業振興等を目 的に「産業支援センター」等の支援機関が設立される動きがある。 現在までに、斐川町で「斐川町企業化支援センター」、雲南市で「雲南市産業振興センター」、 安来市で「産業サポートネットやすぎ」、浜田市で「はまだ産業振興機構」が、東出雲町では産 業支援組織「コア21」がそれぞれ設置されている。 これらの支援機関は市町や県、商工指導団体職員が運営に協力し、ものづくり分野やインタ ーネットを活用した事業などの経営革新塾や創業塾を開催するなど、既存企業の支援を中心に 支援体制の強化が図られつつある。 (県と大学等) 県では、島根大学及び松江高専とそれぞれ「包括連携のための協定」を結び、幅広い分野で 様々な事項について連携協力関係を深めてきている。 このような中で、産学官連携を推進するための職員を配置し、島根大学産学連携センター及 び松江高専地域共同テクノセンターと密接に情報交換を行いながら、産学官連携事業や共同研 究事業などに取り組んでいる。 大学と支援機関との関係においても、島根大学産学連携センターが学内でなく研究開発型企 業団地「ソフトビジネスパーク島根」内に立地しており、隣接の「テクノアークしまね」に入 居している、産業振興財団及び産業技術センター、知的所有権センターと連携しながら、企業 からの相談や依頼等にワンストップ体制で対応している。 (県研究機関と支援機関) 工業系の研究機関である県産業技術センターは、県内企業への幅広い技術支援に応じるほか、 新産業創出プロジェクト事業の中心として新素材や新技術の開発に携わっている。 一方、県の産業支援機関である産業振興財団は、県内企業の事業活動に関して多くの情報を 収集して総合的な支援を行っており、技術的課題を抱える企業に対しては、産業技術センター と連携して支援し、その解決を図っている。(業界団体) 機械金属業界では、協同組合島根県鐵工会が松江市、出雲市、浜田市に本店支店の拠点を持 ち鉄工関連資材の共同仕入れや工作機械の購入斡旋、最新機械設備の展示会を開催するなど、 共同事業を通じて県内機械金属関連業界をリードする拠点となっている。 IT 関連業界では、(財)島根県情報産業協会が設立され情報サービス関連企業が会員参加す る業界組織となっている。
9 市町村及び都道府県における企業立地及び事業高度化に関する手続の迅速な
処理を図るための体制の整備に関する事項
企業立地にあたっては、県及び市町において企業立地による雇用創出効果など産業振興に及 ぼす重要性を再認識し、組織内にその重要性を浸透させるなどを通じて、全庁的な支援体制を 築き企業誘致に取り組むことが必要である。 このため、知事及び市長、町長による的確で効果的なトップセールスを行うとともに、企業 立地担当部局はもちろんのこと、その他の職員一人ひとりも産業振興の重要性を認識した上 で、組織を挙げた積極的な企業誘致活動に取り組んで行く。 (1)ワンストップ体制の整備 企業立地に関して、企業の意思決定から設備投資までの期間をいかにして短縮出来るかが、 企業立地決定の大きな要因になると言われている。このため、行政機関における各種手続き等 の迅速化を図り、立地企業が円滑に操業開始できるよう、支援サポート体制を整備する必要が ある。 県においては、窓口を明確にして、情報の提供、許認可等の手続、人材の確保及び地元との 調整など、様々な場面で企業のニーズに応じた迅速かつ細やかな対応が出来るよう、ワンスト ップサービス体制の整備に取り組む。 大型案件については、必要に応じて部局横断的なプロジェクトチームを設置して対応する体 制を整える。 なお、市町においても、情報提供、許認可等の手続や地元との調整などが一つの窓口で行え るようなワンストップサービスを提供できる体制の整備に取り組む。さらに、企業立地にあたって企業が行う手続は多岐にわたることから、県及び市町の関係部 局で「企業立地促進サポートチーム(仮称)」を組織し、具体的な誘致案件に対し立地企業の
(2)フォローアップ体制の確立 県及び市町は、新規の立地企業のみならず既存企業に対しても、常日頃から企業訪問を行い、 企業目線から見る地域の状況や新たなニーズ、課題等を把握し、それに的確で迅速に対応する ことにより、当該地域が企業にとって末永く居心地の良い、魅力あふれる地域であると認識さ れ、次の投資につながるよう立地環境の整備に努める。 このため、「しまね地域産業活性化協議会」において県及び市町の担当スタッフの研修や企 業側や専門家等も交えた、懇談会、セミナーなどを実施する。
10 環境の保全その他産業集積の形成又は産業集積の活性化に際して配慮すべき事項
(1)環境の保全 本県の豊かな自然を、県民に心の安らぎや人間性の回復などの様々な恵みをもたらす『かけ がえのない財産』として残し、次世代に引き継ぐ責務がある。 このため、産業集積による地域経済の活性化と、多様な自然を健全で豊かな状態に保ちなが ら、健康で快適な住民の暮らしが共生できるよう、行政、企業、県民等関係者が総力を挙げて 取り組んでいく必要がある。 ・基本計画の推進にあたっては、企業の環境関連の法令遵守はもとより、資源・エネルギー の効率化、リサイクルの促進など環境の保全に十分配慮しながら、環境への負荷が少ない 持続可能な循環型社会の実現をめざして取り組む。 ・企業立地重点促進区域において、市町が工場立地法の特例措置を適用するに当たっては、 周辺の生活環境に十分配慮した緑地基準を設定するととともに、その設定にあたっては、 住民の理解を得ながら行う。 ・事業活動に伴う廃棄物の増加、大気・水質等の排出や騒音・振動の発生など周辺住民の生 活環境に影響を及ぼす恐れがあるものについては、県と市町が連携を図りながら、未然防 止に取り組むほか、地域住民の不安が生じないよう事前に立地計画等の十分な説明を行う とともに、工場見学等を実施するなど必要に応じて地域住民との交流を行うなど、地域住 民の十分な理解を得られるよう企業と行政が一緒になって取り組む。 (2)安全な住民生活の保全 本県では、平成18年7月に制定とした「島根県犯罪のない安全で安心なまちづくり条例」、 同年12月に策定した島根県犯罪のない安全で安心なまちづくり「基本計画」及び「防犯に関 する指針」により、県、市町村、県民、事業者等が一緒になって犯罪のないまちづくりを推進 し、県民が安全に安心して暮らすことができる社会の実現を目指すこととしている。特に、企業立地を通じた地域の産業集積によって人口や物流の集中化が図られることで、犯 罪及び事故を増加させ、地域住民の安全安心を損なうことのないよう配慮するため、県、市町、 事業者は、次の事項を警察や道路管理者等との連携を図りながら推進する。 ・事業所付近で地域住民が犯罪被害に遭わないように、防犯カメラや照明装置などの防犯設 備の整備について配慮する。 ・事業所等における植栽の適切な配置及び剪定により、見通しを確保するほか、空地等が夜 間において地域住民に迷惑を及ぼす行為に利用されないよう管理を徹底するなど防犯に 配慮した施設の整備及び管理を行う。 ・交通事故や犯罪を防止するため、歩道やガードレールを設置したり、歩道と車道を分離す るなど交通安全施設等の整備について配慮する。 ・従業員に対する法令教育、交通安全思想の普及、防犯指導等を徹底し、従業員の法令順守 意識の浸透を図る。 ・外国人を雇用しようとする際には、適法な就労を確保するよう事業者や自治体において就 労資格の有無を確認するなどの必要な措置をとるとともに、就労者に対して日本の法制度、 習慣等について指導を行う。 ・事業者は、地域安全活動を推進するため、警察、自治体及び地域住民と連携し、協働した 自主防犯活動へ積極的に参加するほか、活動に必要な情報、物品、場所等を提供するなど の協力を住民の理解を得ながら行う。 ・事業者は、事件事故発生時において、地域住民や関係機関への連絡等迅速な対応を図るた め、警察署への連絡体制の整備と捜査への協力を行い、犯罪や事故の防止、ならびに地域 の安全と平穏を確保するための取り組みを推進する。 ・事業者又は関係自治体が、基本計画に基づいた産業集積の形成又は産業集積の活性化の取 り組みを実施するに当たって、安全で平穏な住民生活の保全に影響を及ぼすと考えられる 事項があれば、あらかじめ関係する地域住民の意見を十分に聴取する。