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東京大学ピアノの会 二月演奏会 2019 年 2 月 17 日 ( 日 ): 大田区民プラザ 2019 年 2 月 18 日 ( 月 ): 大泉学園ゆめりあホール

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東京大学ピアノの会

二月演奏会

2019 年 2 月 17 日 (日):大田区民プラザ

2019 年 2 月 18 日(月):大泉学園ゆめりあホール

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1

ごあいさつ

本日はお忙しい中、東京大学ピアノの会の演奏会へお越しいただき誠にありがと

うございます。

昨年 12 月に当会役員の代替わりが行われ、今回の演奏会が新役員のみの運営で行う

はじめての演奏会となります。まだまだ未熟で至らない部分も多くありますが、良い

演奏会となるよう精一杯努めて参ります。

ピアノの会では、会員がそれぞれ思い思いの曲を選び、心を込めて演奏します。今

回の演奏会は特に個性の目立つ選曲が多く、多彩で魅力あふれるプログラムとなっ

ているように思います。演奏者からのメッセージを感じつつ、演奏を楽しんでいただ

けたら幸いです。

また、まだ寒い時期ですので、心温まるひとときをお過ごしいただけたら嬉しく思

います。

会長 若狭 希洋

お客様へ

プログラムに先立ちまして、お客さまにお願い申し上げます。

・会場内でのご飲食・ご喫煙・フラッシュのご使用はご遠慮ください。

・会場への出入り・お席の移動は、演奏と演奏の間にお済ませください。

・携帯電話や PHS、時計のアラーム等の電源は、予めお切りください。

すべてのお客さまに、快適に演奏をお楽しみいただけますよう、以上の点にご協力

お願いいたします。

※プログラムの中で、

「文Ⅰ」

「理Ⅰ」などは、それぞれ教養学部文科一類・同理科一

類などを表します。

※演奏者の学年で「M」

「D」

「L」は、それぞれ修士課程・博士課程・法科大学院生

であることを表します。

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2

目次

プログラム………

3

1 日目(第一部~第五部)……… 3

2 日目(第六部~第十部)……… 6

FP(From Performers)………

9

第一部 ………

9

第二部 ………

10

第三部 ………

11

第四部 ………

12

第五部 ………

12

第六部 ………

なし

第七部 ………

14

第八部 ………

14

第九部 ………

14

第十部 ………

16

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3

1 日目 会場:大田区民プラザ

2019 年 2 月 17 日(日) 11:00 開場 11:30 開演 18:00 終演

第一部 11:30~12:40

第二部

12:55~14:05

1 アルカン ソナチネ イ短調 Op.61 より 第 1 楽章 若狭 希洋 理Ⅱ 1 2 ショパン バラード 第 2 番 ヘ長調 op.38 藏下 隼人 理Ⅰ 1 3 J.S.バッハ=ブ ゾーニ 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第 2 番 ニ短調 BWV.1004 より 第 5 曲 シャコンヌ 時園 慶應 2 4 コールリッジ =テイラー 24 の黒人霊歌集 Op.59 より 第 10 曲 「深き河」 細谷 拓海 上智 3 5 ムソルグスキ 組曲 「展覧会の絵」 より プロムナード・第 7 曲 「リモージュの市場」 菅原 悠斗 順天 4 6 ベートーベン ピアノソナタ 第 23 番 ヘ短調 Op.57 「熱情」 より 第 3 楽 水本 壮彦 千葉 2 7 スクリャービ ピアノソナタ 第 3 番 嬰ヘ短調 Op.23 より 第 1 楽章 竹村 樹人 3 8 ショパン 夜想曲 第 3 番 ロ長調 Op.9-3 小野寺 柚乃 3 1 ショパン 舟歌 嬰ヘ長調 Op.60 中山 富貴 青学 1 2 モーツァルト ピアノソナタ 第 9 番 ニ長調 K.311 より 第 1 楽章 品村 峻太郎 文Ⅲ 1 3 J.S.バッハ 3 声のインヴェンション(シンフォニア) より 第 2 曲ハ短調 BWV.788 濱野 紗妃 青学 3 4 モーツァルト ピアノソナタ 第 13 番 変ロ長調 K.333 より 第 1 楽章 阿由葉 文Ⅱ 1 ショパン ワルツ 第 1 番 変ホ長調 Op.18 「華麗なる大円舞曲」 5 矢代秋雄= 岡田博美 夢の舟 中村 優太 理進 2 ブラームス 4 つの小品 Op.119 より 第 1 曲 間奏曲 ロ短調 6 モーツァルト ピアノソナタ 第 12 番 ヘ長調 K.332 より 第 1 楽章 蓮池 創太郎 文Ⅲ 1 7 ショパン バラード 第 4 番 へ短調 Op.52 赤松 春樹 理進 2 8 リスト ハンガリー狂詩曲 S.244 より 第 2 曲 嬰ハ短調 田中 東女 2

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第三部

14:20~15:10

1 シューベルト ピアノソナタ 第 20 番 イ長調 D.959 より 第 2 楽章 権藤 基 文Ⅰ 1 2 J.S.バッハ トッカータ ハ短調 BWV.911 原田 笑加 藝大 2 3 プーランク 15 の即興曲 より 第 3 曲 ロ短調・第 7 曲 ハ長調 小林 祐貴 工進 2 4 アルカン サルタレッロ Op.23 高橋 希実 3 5 ドビュッシー 喜びの島 日高 裕一朗 M1 6 フィールド パストラール ホ長調 中山 貴史 電機大 4 7 ドビュッシー 「映像」 第 2 集 より 第 1 曲 「葉ずえを渡る鐘の音」・ 第 3 曲 「金色の魚」 水村 彰吾 理進 2

第四部 15:25~16:25

1 モーツァルト 4 手のためのピアノソナタ ハ長調 K.521 より 第 1 楽章 高倉 眞優子 M1 高倉 優理子 慶應 D2 2 植松伸夫= 井内啓二 「グランブルーファンタジー」 より 「メインテーマ」 鬼原 里菜 立正 4 3 スクリャービン ピアノソナタ 第 9 番 Op.68 「黒ミサ」 内海 悠磨 信州 2 4 J.S.バッハ イギリス組曲 第 4 番 ヘ長調 BWV.809 より 木村 留華 日獣 4 第 1 曲 前奏曲・第 2 曲 アルマンド・第 4 曲 サラバンド・ 第 7 曲 ジーグ 5 スカルラッティ ソナタ イ長調 K.114 高橋 航平 教養 4 スカルラッティ ソナタ ニ長調 K.119 スカルラッティ ソナタ ニ短調 K.213 6 モーツァルト ピアノソナタ 第 12 番 ヘ長調 K.332 より 第 2 楽章・第 3 楽章 高倉 眞優子 M1

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第五部 16:40~18:00

1 ベートーヴェン ピアノソナタ 第 31 番 変イ長調 Op.110 より 第 3 楽章 桑原 淳 M2 2 ベートーヴェン 6 つのバガテル Op.126 より 第 1 曲 ト長調・第 3 曲 変ホ長調 阿部 祥歩 茶女 M2 3 チャイコフスキー =プレトニョフ 演奏会用組曲 「くるみ割り人形」 Op.71 より 第 1 曲 行進曲 ト長調・第 2 曲 金平糖の踊り ホ短調・ 第 3 曲 タランテラ ロ短調 第 4 曲 間奏曲 ハ長調・ 第 5 曲 トレパーク ト長調 恒本 芳樹 M1 4 ステンハンマル 3 つの幻想曲 Op.11 より 第 1 曲 鈴木 智充 情理 M2 5 J.S.バッハ 半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV.903 芝池 円香 藝大 4 6 ヒナステラ 組曲 「クレオール舞曲」 Op.15 大輔 M2 7 ドビュッシー 前奏曲集 第 1 集 より 第 9 曲 「さえぎられたセレナーデ」・ 第 12 曲 「ミンストレル」 松下 祐介 4

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2日目 会場:大泉学園ゆめりあホール

2019 年 2 月 18 日(月) 13:00 開場 13:30 開演 18:40 終演

第六部 13:30~14:00

1 大町和海 2 台のピアノのための小幻想曲 「夜風」 大町 和海 3 高橋 桐朋 1 2 バルトーク ピアノ協奏曲 第 1 番 Sz.83 より 第 3 楽章 奥野 周平 医進 2 伊藤 朱香 慶應 3 3 スクリャービン ピアノ協奏曲 嬰ヘ短調 Op.20 より 2 楽章 伊藤 圭祐 3 嶋田 有紗 桐朋 3

第七部 14:10~14:50

1 チャイコフスキー =ラフマニノフ 組曲 「眠れる森の美女」 Op.66a より 第 5 曲 「ワルツ」 杉浦 有咲 聖心 1 池田 和音 茶女 1 2 ドビュッシー 小組曲 より 第 3 曲 「メヌエット」・第 4 曲 「バレエ」 廣畑 優太朗 文進 2 小林 祐貴 工進 2 3 ラヴェル 「マ・メール・ロワ」 より 第 1 曲 「眠りの森の美女のパ ヴァーヌ」・第 2 曲 「親指小僧」 野吾 尚紀 M 2 野吾 綾乃 経進 2 4 モーツァルト アンダンテと変奏曲 ト長調 K.501 岩谷 優希 桐朋 3 サティ 「風変わりな美女」 より 「大リトルネロ」 佐竹 那月 慶應 3 5 サン=サーンス 死の舞踏 op.40 藪田 3 大原 3

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7

第八部 15:00~16:10

第九部 16:20~17:25

1 グリーグ 抒情小曲集 第 10 集 Op.71 より 第 1 曲 「昔々」 高橋 桐朋 1 アルベニス 組曲 「イベリア」 第 1 集 より 第 2 曲 「港」 2 プロコフィエフ バレエ 「ロミオとジュリエット」 からの 10 の小品 Op.75 より 仙田 ゆうか 藝大 1 第 3 曲 メヌエット・第 4 曲 少女ジュリエット 第 6 曲 モンターギュー家とキャビュレット家・第 8 曲 マー キュシオ 3 シマノフスキ 仮面劇 Op.34 より 第 1 曲 「シェヘラザード」 奥野 周平 医進 2 4 平野一郎 白象の夢 黒鍵と白鍵のエチュード 近藤 遼河 3 ブランシェ 3 つの小品 「トルコ」 Op.18 より 第 3 曲 「古い後宮の 庭」 チェレプニン 10 のバガテル Op.5 より 第 7 曲 5 リスト 凶星!(不運) イ短調 S.208 白波瀬 4 6 ベートーヴェン ピアノソナタ 第 27 番 ホ短調 Op.90 より 第 1 楽章 藪田 3 1 ファリャ 組曲 「恋は魔術師」 より 「火祭りの踊り」・ 「魔法の輪(漁夫の物語)」 西原 文Ⅲ 1 2 J.S.バッハ 平均率クラヴィーア曲集 第一巻 より 第3曲 嬰ハ長調 BWV.848 浅倉 早咲 桐朋 1 シューベルト 4 つの即興曲 Op.142 より 第 3 曲 変ロ長調 3 ドビュッシー 前奏曲集 第 1 集 より 佐竹 那月 慶應 3 第 4 曲 「音と香りは夕暮れの大気に漂う」・第 5 曲 「アナカ プリの丘」 4 ラフマニノフ 楽興の時 Op.16 より 第 3 曲 ロ短調・第 4 曲 ホ短調 増田 香穂 桐朋 3 5 ラフマニノフ 楽興の時 Op.16 より 第 3 曲 ロ短調・第 4 曲 ホ短調 山本 茉輝 3 ブラームス 幻想曲集 Op.116 より 第 4 曲 間奏曲 ホ長調 6 メンデルスゾー 無言歌集 第 1 巻 Op.19 より 第 1 曲 ホ長調 「甘い思い出」 中野 3 7 ラヴェル ソナチネ 廣畑 優太朗 文進 2

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第十部 17:35~18:40

1 ヴェーベルン ピアノのための変奏曲 Op.27 大町 和海 3 2 ラフマニノフ 13 の前奏曲 Op.32 より 第 5 曲 ト長調 優季恵 M1 3 ブラームス 6 つの小品 Op.118 より 第 6 曲 間奏曲 変ホ短調 石橋 颯己 M1 ブラームス 幻想曲集 Op.116 より 第 4 曲 間奏曲 ホ長調 4 徳山美奈子 ムジカ・ナラ Op.25 角野 隼斗 情理 M1 5 ブラームス 4 つの小品 Op.119 より 第 1 曲 間奏曲 ロ短調 内山 M2 ブラームス 6 つの小品 Op.118 より 第 2 曲 間奏曲 イ長調 6 メシアン 「幼な子イエスにそそぐ 20 の眼差し」 より 第 20 曲 「愛の 教会の眼差し」 野吾 尚紀 M2

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9

FP

第一部

3 濱野 紗妃 J.S.バッハ 3 声のインヴェンション(シンフォニア) より 第 2 曲 ハ短調 BWV.788 こんにちは。去年の二演は、入院中で断念したので今年は健康で出られるといいなあと思います。 期末試験の勉強が嫌になってピアノを弾いたら、楽しくなっちゃったのでエントリーしました。 試験前に勉強以外のことをやると妙に捗ってしまう現象に名前をつけたいですね。皆さまは、進捗いかがでしょうか。 今回は、バッハのシンフォニア 2 番を弾きます。2019 年の弾き初めは、バッハのインベンションを最初から全部弾いて、 自分の中のカオスがバッハの精緻に計算された曲によって秩序がもたらされる、みたいな体験をしたので選びました。バ ッハを弾くときは、すごく冷静さが重要だなと感じます。がんばります〜〜 8 田中 碧 リスト ハンガリー狂詩曲 S.244 より 第 2 曲 嬰ハ短調 こんにちは。田中碧(みどり)です。 ピアノをやっている上で絶対弾きたいと思っていた、ハンガリー狂詩曲第2番(原曲・カデンツァなし)を弾かせていただ きます。 私はカートゥーン好きということもあり、この曲はよく耳にしていた、というくらいよく作中に起用されています。 一番皆さんがご存知かと思うのは、トムとジェリーの「ピアノ・コンサート」(原題:The Cat Concerto)ではないでしょう か。 この作品をきっかけにピアニストの Lang Lang(ラン・ラン)はピアノを始めたんだとか。 トムはコンサートで何事もなく静かにこの曲を弾き始めるのですが、後半になるにつれてジェリーがトムの演奏を邪魔し てきて・・・。 指があり得ない動きをしたりピアノが普通に破壊されたり、とてもカートゥーンらしくコミカルに描かれています。 また、トムとジェリーのこの作品の元になったといわれている「バニーのピアノリサイタル」(原題:Rhapsody Rabbit)でも マックス・バニー(と一部ネズミ)が演奏していますし、 「ロジャー・ラビット」(私の推し作品です・・・)では、ドナルドダックとダフィー・ダックが2台ピアノを使って演奏し ています。 (ちなみにディズニーランドのトゥーンタウンにある「ロジャーラビットのカートゥーンスピン」というアトラクション内 ではこの曲をアレンジされたものがほぼずっと流れています笑) 後、ウッディー・ウッドペッカーも「convict concerto」(日本名がわからなかった。)で、

ミッキーマウスも「ミッキーのオペラ見学」(原題:The Opry House)など、歴代のカートゥーン界の大御所たちがこの曲を 演奏しています。

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この曲は起承転結な構成になっているかつ後半盛り上がって終わるため、物語の展開に合わせやすいという点で 使われることが多いんじゃないかと思います。 カートゥーンはクラシックやオペラ、ジャズなど多彩なジャンルの音楽が使われていて、 音楽に合わせて体の動きや感情を表現していることが多く、面白いなぁと感じますし、見ていて楽しいです。 様々な表情がある分それぞれに表現をつけるのが難しくそれにテクニックも必要ですので、 大変苦労しながら練習しました。 カートゥーンのようにコミカルに楽しく弾けたら良いのですが、現実、そうはいかないもので。 でも、なるべく楽しく演奏できたらと思います。拙い演奏ではありますが、温かい目で聞いて下さると嬉しいです。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜カートゥーンは最高だ。〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

第二部

1 若狭 希洋 アルカン ソナチネ イ短調 Op.61 より 第 1 楽章 本日は二月演奏会へお越しいただき誠にありがとうございます。 今回の演奏会もアルカンから曲を選びました。 アルカンの作品の中でもソナチネは知られていない部類ですが、個人的にとても興味深い作品です。アルカン後期の作品 ということもあり、ただ難技巧を組み込んだだけでなく随所に面白みのあるフレーズが出てくるところが魅力となってい ます。 やはり技巧の難しさが特徴のアルカンですが、アルカンの良さが伝わるように心がけて演奏いたします。 3 時園 健 J.S.バッハ=ブゾーニ 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第 2 番 ニ短調 BWV.1004 より 第 5 曲 シャコンヌ クリスマスパーティーでも弾いた曲ですが、その時とは別人のように音楽観が変わった。特に重要なことはブゾーニの演 奏を F.リストがあまり好まなかったこと。つまりリストのように派手に弾いてはいけないし、リストと違い原曲に忠実に 演奏しなければならない。技術もさることながら強靭な精神力も必要である。果たしてわずか 20 歳の私はその広い精神世 界のうちのどれほどを表現できるのだろうか。

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6 水本 壮彦 ベートーベン ピアノソナタ 第 23 番 ヘ短調 Op.57 「熱情」 より 第 3 楽章 一昨年にジストニアを患い演奏会は敬遠してきたため、幽霊部員になりかけていましたが、今年からは少しでも出演数を 増やそうと思っています。皆さん今後もよろしくお願いします。 7 竹村 樹人 スクリャービン ピアノソナタ 第 3 番 嬰ヘ短調 Op.23 より 第 1 楽章 初めてスクリャービンの曲を演奏します。声部が多く譜読み、演奏ともに困難で半年かかってようやく曲が形を成してき ました。 第一楽章の第一主題は、後期スクリャービンへの飛躍の基礎となるような、感情の爆発を感じさせる非常に起伏のあるも のとなっています。第二主題はとても甘美なメロディーで、近い時期に作曲された不朽の名曲であるピアノ協奏曲の第二 楽章をも想起させます。 私の持っている楽譜にはスクリャービンが演奏したときのテンポと音が原曲と併せて記載されています。それを参考にし つつ“drammatico”な演奏ができるよう練習を頑張りたいと思います。

第三部

2 原田 笑加 J.S.バッハ トッカータ ハ短調 BWV.911 トッカータとはイタリア語の toccare(触れる、叩く)に由来し、音楽的な意味での初出は 15 世紀で、ファンファーレに おいて太鼓を「叩く」ことを意味していました。その後リュート奏者たちが即興的作品として独奏用のトッカータを導入 し、鍵盤作品に流入、発展しました。トッカータという様式が確立されたのは 16 世紀終わり頃で、現在では即興的で技巧 的な楽曲などと定義されています。 J.S.バッハは 7 曲のトッカータを作曲しましたが、6 曲もしくは 6 の倍数でグループを形成することが多い彼の作品におい て、7 曲セットは異例であります。また明確な作曲年代や、どの鍵盤楽器を意図して作曲したのかは不明なままです。 今回演奏させていただくトッカータは、全く同じ主題のフーガが展開されますが、飽きずに聴いていただけたら幸いです。 3 小林 祐貴 プーランク 15 の即興曲 より 第 3 曲 ロ短調・第 7 曲 ハ長調 こんにちは、本日は二月演奏会にお越しいただきありがとうございます。 今回はプーランクの作品を取り上げてみました。プーランクはフランスの作曲家で、20 世紀前半にフランスで活躍した作 曲家集団「フランス 6 人組」のうちの 1 人です。わかりやすい旋律をもつ軽快で都会的な作品を多く残しています。 この「15 の即興曲」では 15 番の「エディット・ピアフを讃えて」が特に有名ですが、今回は 3 番と 7 番を演奏させてい ただきます。3 番はとても軽快でリズミカルな作品で、7 番は穏やかな歌曲のような作品です。2 曲それぞれの特徴をうま く表現できればと思います。拙い演奏ではありますが、最後までお聴きいただければ幸いです。

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第四部

2 鬼原 里菜 植松伸夫=井内啓二 「グランブルーファンタジー」 より 「メインテーマ」 「グランブルーファンタジー」は Cygames が提供するスマートフォン向けソーシャルゲームです。公式略称は「グラブ ル」、ファンタジーな世界観を持つ RPG です。作曲者はファイナルファンタジーシリーズで有名な植松伸夫さんと成田勤 さん。グラブルの公式コンサートが開催されたこともあり、ゲームだけでなく音楽も人気があります。 今回はグランブルーファンタジーより、「メインテーマ」を演奏します。CM でも流れているため、聴いたことのある方 もいらっしゃるかもしれません。静かなイントロから始まり、爽やかなメロディへと移ります。壮大な冒険を予感させる 素敵な楽曲です。 きっかけは、今年 1 月に開催された、植松伸夫さんの還暦記念コンサートでした。この楽曲をオーケストラの生演奏で 聴きとても感動し、ここで演奏しようと決めました。皆様にもこの楽曲のよさをお伝えできるよう頑張ります! 3 内海 悠磨 スクリャービン ピアノソナタ 第 9 番 Op.68 「黒ミサ」 邪悪すぎて、譜読みしていたら病んでしまった

第五部

4 鈴木 智充 ステンハンマル 3 つの幻想曲 Op.11 より 第 1 曲 ほとんどの方ははじめまして。2013 年度入会の鈴木智充と申します。気づけばピアノの会生活最後の定期演奏会となって しまいました。前回の参加は 1 年以上前で、ピンポイントで研究室や個人的な用事が重なって出られず、前回の駒場祭に 至ってはエントリーする気満々だったくせに曲をどれにするかウジウジ悩んでいたら気づけばエントリーを締め切ってい ました。というわけで人前で演奏するのはとても久々なのですが、楽しんで弾きたいと思います。そして何事も後手に回 りがちで直前になって慌てることが多いので、余裕を持って早めの行動を心がけたいと決意を新たにした FP 締切 1 分前 です。どうぞよろしくお願いいたします。 5 芝池 円香 J.S.バッハ 半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV.903 去年の卒業演奏会での先輩の演奏に感銘を受け、この作品を弾いてみたいと思いました。今まで様々な作曲家の曲に挑戦 してきましたが、結局、バッハの音楽が私の根源のような気がします。

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6 森 大輔 ヒナステラ 組曲 「クレオール舞曲」 Op.15 この曲はヒナステラが 30 歳の時、母国アルゼンチンを離れアメリカで留学中に書かれた作品です。5 つの舞曲とコーダ が連続して奏される作品で、全体として緩-急-緩-緩-急の構成をとります。 今回はピアノの会での最後の演奏会となるので、自分にとって最も思い入れの深い、この作品を選びました。理由は言 葉にするのは難しいですが、魂の共鳴のようなものを感じるから、あるいは、自分自身のように感じられるから、といっ たところでしょうか。初めて聴いた時から、他のどの曲からも感じれらない何かを感じ、その感覚は 4 年生の五月祭大演 奏会と六連卒業演奏会を経てより明確なものになりました。 この 6 年間、数多の作品に出会ってきた中で、これほど特別な感情を抱いた曲はなく、そうした作品で最後を飾れるの は非常に嬉しいことです。おそらく、あまり有名な作品ではないですし、わかりやすい作品でもないとは思いますが、な にか皆様の心に触れるものがあれば幸いです。 さて、早いものでピアノの会で過ごした 6 年間も終わりを告げようとしています。最後なので、私事ですが 6 年間の振 り返りを簡単に。意外に思われるでしょうが、入会当初は、このサークルを軸に大学生活を送るつもりはありませんでし た。それが、東京に引っ越してきた初日、なんとなく会室に足を踏み入れたが最後、新歓期にはすでに会室に棲み付いて しまい、今に至ります。 ですが、ピアノを演奏することに対しては、実はそれほど本気だったわけではありませんでした。ピアノを弾くのは好 きだし、授業に行かずに会室で練習する方が楽しいし、少しずつ上手くなればまあいいかな、みたいなのが当時の考えで した。明確に転機となったのは 3 年生の旧帝大合同演奏会です。自分が 2 年生の時に札幌で開催を引き受けてきたこと(運 営は下の代がしてくれましたが)や、演奏順が最後だったこともあり、これまで以上に熱意を持って臨んだ本番でしたが、 全く思うような演奏ができませんでした。 ここから、惰性で弾いてるだけではダメだと意識するようになり、練習方法などを大きく変えるようになりました。朝 7 時から学校で練習を始めたりするようになったのもこの頃です(本当は 9 時からしか使っちゃダメなんですけどね笑)。 正直、ストイックに練習に打ち込むことは体力的にも精神的にも楽なものではないですが、今の方が楽しいですし、本気 で打ち込めるものがあることは幸せだとも思います。 これまでピアノの会で出た演奏会は、六連関係や旧帝大合同演奏会も合わせると、50 近くにもなりました。その中でも 特に、ムソルグスキーの「展覧会の絵」を演奏した 4 年生の卒業演奏会と、ストラヴィンスキー=アゴスティの「火の鳥」 を演奏した修士 2 年の駒場祭大演奏会は忘れられないものになりました。ともに身の丈を超えた難曲でしたが、1 年生の 時から漠然と思い描いていた目標に向かい、死ぬ気で練習を積んで迎えた本番でそれなりの演奏ができたことは、一生の 誇りです。 この 6 年間で、数多の作品と出会い、多くの作品に取り組み、ピアノと音楽を愛する仲間に恵まれたことは、本当に幸 運なことだったと思います。このような素晴らしい環境で 6 年間を過ごせたことは一生の財産です。今後はピアノの会の 演奏会には出られなくなりますし、社会人になることで忙しくもなりますが、ここで得た経験を糧に、さらなる成長を目 指しつつ、今後も演奏活動を続けていこうと思います。6 年間本当にありがとうございました。

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7 松下 祐介 ドビュッシー 前奏曲集 第 1 集 より 第 9 曲 「さえぎられたセレナーデ」・第 12 曲 「ミンストレル」 情景を捉えて澄んだ感覚で弾きたいと思います。よろしくお願いします。

第七部

2 廣畑 優太朗 小林 祐貴 ドビュッシー 小組曲 より 第 3 曲 「メヌエット」・第 4 曲 「バレエ」 新歓演奏会の時に連弾をして久し振りに連弾の楽しみを味わったので、ちょうど仕事がひと段落したこともあり連弾をや ってみることにしました。素朴な曲の美しさと楽しさを素朴に味わって演奏したいと思います。(廣畑) 新歓演奏会以来 2 回目の前書記&前会長による連弾です。どちらも親しみやすく魅力的な曲なので、楽しく聴いていただ ければ嬉しいです。頑張りますのでよろしくお願いします。(小林)

第八部

6 廣畑 優太朗 ラヴェル ソナチネ 最近ラヴェルの作品を演奏したい欲が湧いてきたので駒場祭に引き続きラヴェルでエントリーしてみました。 ラヴェルの作品の特質としては近代的な和声と旋律、古典的形式への傾倒、豊かで緻密な管弦楽の書法、母親の血筋に由 来するスペイン的な要素などが挙げられますが、この作品はその中では近代的な和声と旋律、そして古典的形式への傾倒 の二面が強く出ている作品です。全楽章を通しても 11 分程度と簡潔にまとまっており、非常に無駄の少ない楽曲構成であ りながら、それぞれの楽章がはっきりとコントラストを為し、魅力的な音に溢れているところがこの作品の素晴らしい点 だと思います。 中学生の時に 1 楽章を先生に勧められ、それ以来ラヴェルにはまったきっかけとなった作品なので、ささやかな思い入れ を胸に演奏します。少しでも作品の魅力が伝わると嬉しいです。

第九部

4 近藤 遼河 ①白象の夢 〜黒鍵と白鍵のエチュード〜 作曲者本人による解説によると、タイトルには以下の意味が込められているらしい。 ”この作品は、ピアノという楽器に内包された、象牙(白鍵)と黒檀(黒鍵)の記憶を辿るエチュード。一見簡素なテクス チュアのそこかしこに、音による遠近法と色彩法、周期/非周期の鬩ぎ合い、フラクタルな拍構造など、"錯覚"を齎す種々 の仕掛けを蔵した、騙し絵風の小品である。「白象の夢」とは古い佛教説話で、佛母・摩耶夫人(まやぶにん)が見た、釈

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尊誕生を告げる白象の夢・・・であると同時に、その白象が見た夢の夢、であるかも知れない。” このように非常に難解ではあるが、2008 年ピティナ特級セミファイナル課題曲として採用されたことからも分かるよう に曲自体は明晰であり、複調が効果的に用いられた幻想的な楽曲である。 (森山知己「白象図」2014 年) (因みにこの白象、牙が 6 本生えているらしい。) タイには象法というものがあり、白象はと認められた象は国王に献上することがこの法によって定められている。一方英 語では、「白象(white elephant)」は「無用の長物」を表すらしい。 ②古き故宮の庭 〜アドリアノープル〜 フランス系スイス人であり、ブゾーニの弟子としても知られるブランシェによるこの曲は、2002 年に発売された Marc-André Hamelin のアルバム「KALEIDOSCOPE(万華鏡)」に収録されたことによって巷でも一躍有名になった。彼の演奏 は非常に素晴らしいが、今回は Ervin Nyiregyházi(アーヴィン・ニレジハージ)による演奏をお勧めしたい。 アドリアノープルは、ハドリアヌス帝が建設した、オスマン帝国第二の都市として知られる。アドリアノープル条約も有 名だが、面白いのは何と言っても 378 年のハドリアノポリスの戦いである。図下がローマ帝国皇帝ヴァレンス率いるロー マ軍。左翼・中央・右翼に展開・包囲するローマ帝国お決まりの戦術で臨んだが、そもそもゴート族は部族毎で行動して いたため、バラバラ過ぎて包囲できなかった。その結果全戦力の 3 分の 2 を失い、皇帝本人も小屋に隠れているところを 気付かずに小屋ごと燃やされるという非業の死を遂げている。実はヴァレンス出陣時には、彼の甥のグラティアヌスから 援軍の申し出を受けていたが、自分より武功を挙げていた甥に対する負い目からこの申し出を拒んだそうだ。たった 1 人 の妬み嫉みで数万人が命を落とすことになったのだから私情は怖い。 (Arnaud Gaillard による解説)

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③10 のバガテルより 第 7 番 作曲者のアレクサンドル・チェレプニンは中国・日本で若手音楽家の育成に注力したことで知られており、特に日本では 早坂文雄や伊福部昭を指導に当たった。その影響からか、「中国」と副題のついた『5 つの演奏会用練習曲集 Op.52』など、 東洋的な旋律を持つ曲を少なからずこの世に送り出している。次男のサージはシンセサイザーの開発者、三男のイワンは ハーバード大学の音楽学科で教鞭をとっているそうだ。 チェレプニンは 9 音音階(C、D♭、 E♭、E、F、G、A♭、A、B)というものを生み出しており、非常に興味深いが今 回の曲では登場しない(のではないかと思う)。難しいことはよく分からないです。今回取り上げる 7 番はリスト弾きとし て有名なアメリカ人ピアニストのアンドレ・ワッツがアンコールピースとして愛奏しており、彼の演奏をお勧めしたい。 (写真左からイワン・アレクサンドル・妻ミンリーシェン・サージ)

第十部

2 峰 優季恵 ラフマニノフ 13 の前奏曲 Op.32 より 第 5 曲 ト長調 本日はご来場いただきありがとうございます。穏やかな雪解けの季節を思わせる、13 の前奏曲 Op.32-5 を演奏いたしま す。 当時ピアニストや指揮者として活躍していたラフマニノフの創作活動は、多忙な日常を離れて、夏の休暇に集中して行わ れいたそうです。「13 の前奏曲」は、毎夏を過ごしたイワノフカ村で 1910 年、ラフマニノフ 37 歳のときに作曲されまし た。これまでに発表した前奏曲に用いてない調性が選ばれ、近代的な手法の影響がみられる曲集です。 そのなかでも第 5 番「モデラート」ト長調では、ラフマニノフ特有の抒情的な世界が表現されており、左手の分散和音に のせて細やかで美しい旋律が静かに歌われています。軽やかな音の動きは鳥の声を連想させ、儚くも美しいロシアの田園 風景が讃えられているようです。華やかなカデンツァも印象的な、広く愛奏されている作品です。

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3 石橋 颯己 ブラームス 6 つの小品 Op.118 より 第 6 曲 間奏曲 変ホ短調 ブラームス 幻想曲集 Op.116 より 第 4 曲 間奏曲 ホ長調 冬の嫌いなところは末端冷え性が発動することです(誰か治して)。 冬の好きなところはブラームスの小品への情感が深まる気がすることです。 今回は間奏曲を 2 曲弾かせていただきます。 Op.118-6 最後の審判の日、救済への祈りを歌ったグレゴリオ聖歌の「怒りの日」の旋律を下敷きとしています。曲を通して絶望的 な叫びに包まれていますが、それは同時にある種の希望とも入り混じるような多面性を持って表現されます。心の奥底へ の内省的な表現だと感じますが、これは同時に密かな祈りの形なのかもしれません。 Op.116-4 曲想を言葉にするのが憚られます。ただ 1 音 1 音に意識をとめて表面的な心の動きを止滅させることでしかこの曲にはア プローチが取れないような気がするからです。 今日はブラームスの間奏曲が随分と弾かれるようですが(歓喜)、自分と波長が合うなと感じた方は是非気軽にさらってみ てください。 5 内山 健 ブラームス 4 つの小品 Op.119 より 第 1 曲 間奏曲 ロ短調 ブラームス 6 つの小品 Op.118 より 第 2 曲 間奏曲 イ長調 上手な人がたくさんいる中で,自分は何を表現したくてピアノを弾いているのだろうか,とふと思うことがありました. その時に思い浮かんだのが「美しい弱音・和声の変化・隠れたフレーズ」の 3 つです.本日演奏するブラームスの作品は, これらにこだわるためにもってこいの作品です.この曲を弾いていると,だんだんと感覚が研ぎ澄まされていく気がして とても心地よい気分になります. 1 曲目のロ短調の間奏曲には,不協和音がいたるところに現れ,それが非常に美しいと思っています.例えば右手の係 留音が左手の音と重なって不協和音となる部分などは,思わず時間をかけて響きをかみしめたくなります. 2 曲目のイ長調の間奏曲は,同じソプラノに対して異なる部分で異なる内声が対応するところが魅力的です.

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東京大学ピアノの会

二月演奏会

日時

2019 年 2 月 17 日(日)、2 月 18 日(月)

場所

大田区民プラザ、大泉学園ゆめりあホール

主催

東京大学ピアノの会

(

http://www.p-kai.net

)

会長

若狭希洋

(連絡先:

wakasa-kihiro084@g.ecc.u-tokyo.ac.jp

プログラム作成

権藤基

表紙作成

浅倉早咲

次回の演奏会は 2019 年 3 月 9 日にソノリウムで行われる

2013 年度入会生による OB・OG 演奏会です。皆様お誘い合わせの上、ぜひお越しください。

参照

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