• 検索結果がありません。

建築解体材の再利用を想定した木造筋交い耐力壁の開発に関する研究 [ PDF

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "建築解体材の再利用を想定した木造筋交い耐力壁の開発に関する研究 [ PDF"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

46-1 短ほぞ差し+N90くぎ2本打ち、金物Aによる補強、引き寄せ金物締め 短ほぞ差し+N90くぎ2本打ち、金物Aによる補強、引き寄せ金物締め KBS1 KBS2 KBS3 中柱-土台、中柱-梁 短ほぞ差し+N90くぎ2本打ち、金物Aによる補強 側柱-土台、側柱-梁 中柱-中間水平材 短ほぞ差し+N90くぎ2本打ち、金物Bによる補強 短ほぞ差し+N90くぎ2本打ち、金物Aによる補強 短ほぞ差し+N90くぎ2本打ち、金物Cによる補強 短ほぞ差し+N90くぎ2本打ち、金物Aによる補強 詳細 詳細 接合部 中柱-土台、中柱-梁 側柱-土台、側柱-梁 接合部 中柱-中間水平材 側柱-中間水平材 金物 A:タナカ製オメガプレート 金物 B:タナカ製フラットプレート 金物 C:タナカ製フラットプレートスリム 幅 高さ 加力側上 119 119 2004 28521 9695 0.34 加力側下 119 119 2996 42605 16182 0.38 自由端側上 120 120 2999 43404 15116 0.35 自由端側下 120 120 2996 42806 19348 0.45 加力側 118 194 2433 55848 33042 0.59 自由端側 117 194 3356 75908 39152 0.52 部材 原木データ スギ マツ属 樹種 密度 (g/cm3 ) 質量 (g) 中間 水平材 筋交い 長さ 寸法(mm) 体積 (cm3 ) 断面 用途 使用箇所

建築解体材の再利用を想定した木造筋交い耐力壁の開発に関する研究

桑田 将弘 1. 序 現在,地球温暖化や資源枯渇などの様々な環境問題 が深刻化している.持続可能な発展を続けるために, 3R の取り組みを充実し,循環資源が適正かつ有効に利 用・処分される循環型社会の構築が不可欠である. 本研究では,木造建築を解体した際に発生する木材 を再利用して木造建築の耐震要素を構成する方法の提 案を目的としている.これまで,建築解体材をチップ 化しボード等に再生することは実用化されているが, ここでは木材を必要以上に細かく裁断せず,木の持つ 力学特性を活かした耐震要素の提案を目指す.本論文 では実際の建築解体材を一部に利用した筋交い耐力壁 の面内水平載荷実験を行った結果を述べる. 2. 研究の背景 建設リサイクル法の制定以降, 建設副産物の再資源 化率は上昇している. しかし, 特定建設資材の中で, 木材の再資源化率は, コンクリートやアスファルトコ ンクリートに比べて低く, 縮減の割合が大きい 1).ま た,木材はサーマルリサイクルに多用されているため, リユースやマテリアルリサイクルなど,繰り返し利用 可能な循環型の再利用法が求められる. 3.本研究で提案する木造筋交い耐力壁 3.1 建築解体材の再利用にあたって 建築解体材には,ほぞ穴・ボルト穴や釘穴の存在, 外力による変形,腐朽や虫害による欠陥部の存在等が 予想される.よって,解体材から材を得ることを想定 した際,欠陥がないような材を製材すると,長さが短 く,断面が小さい材となることが多い.そこで,この ような寸法の小さい材を有効利用する方法を検討した. 3.2 木造筋交い耐力壁の概要 本研究では, 木造建築を解体した際に発生する木 材を再利用して筋交い架構などの耐震要素を構築する 方法の提案を目指す.そのため,寸法が解体材から得ら れるような寸法であることや, 構成した耐力壁が十分 な強度や剛性を有することが求められる. そこで, 2 スパンの軸組に K 型筋交いを対称に挿入した木造筋交 い耐力壁を提案する(図 1).K 型筋交いは, 建築基準 法施行令第 45 条 3 項の「筋交いは, その端部を, 柱と はりその他の横架材との仕口に接近して, ボルト, か すがい, くぎその他の金物で緊結しなければならない」 という規定を満たさず, 木造建築では一般的に使用さ れていない. しかし, 短い筋交いを 2 スパン間に X 型 図 1 試験体の形状, 載荷位置, 変位測定位置 KBS2,KBS3 KBS1 表 1 使用した解体材の概要 表 2 各接合部詳細 図 2 土台の固定方法 固定用ボルト M16 KBS1 KBS2 KBS3

(2)

46-2 図 3 加力装置(KBS3 を設置した状態) 写真 1 載荷中の試験体 に挿入し, 水平材を介して金物による補強を行うこと で, 長い筋交い材を用いる場合より座屈が生じにくく なると予想される. また, このような形状であれば, 解体材から得られるような寸法の材でも筋交い材等に 十分利用可能と考えられる. 本研究では,筋交い材に 加え,壁体中央の筋交いを添わせる水平材(以下,中 間水平材とする)についても解体材を再利用すること を想定し,解体材から得られるような寸法とした. 3.3 使用した解体材の概要と部材の製材 本研究では,一部の試験体の筋交いと中間水平材に, 産業廃棄物処理施設から譲り受けた解体材を使用した. 入手した材長 2m~3m の建築解体材 30 本のうち,目 視で状態の良い部分を木取りし,表 1 に示す解体材か ら筋交いと中間水平材の製材を行った. 4.実験の概要 4.1 試験体の概要 試験体は,KBS1,KBS2,KBS3 の 3 体である.KBS1, KBS2 の実験は提案する筋交い耐力壁の基本的な力学 特性及び中間水平材の効果を調べることを目的とし ているので,部材はすべて新材を使用した.KBS3 に ついては,土台,梁,柱は新材を使用したが,筋交い と中間水平材には前項で示した解体材を使用した.ど の試験体も軸組寸法は幅 1820mm,高さ 2767.5mm と し,部材の断面寸法は土台と柱を 105mm×105mm,梁 を幅 105mm×せい 180mm,筋交いを 90mm×90mm, 中間水平材を幅 105mm×せい 161mm とした.KBS1 は中間水平材の長さを 150mm とし,KBS2 及び KBS3 は中間水平材を両側柱に接合した.土台の試験装置へ の固定は M16 のボルトと角座金で各柱脚部の 3 箇所を 固定した.側柱脚部の固定位置については,KBS1 と KBS2 は柱芯から 200mm とし,KBS3 は 30mm 柱側に 寄せ,柱芯から 170mm とした(図 2).各接合部は, 表 2 に示す補強を行った.樹種については,KBS1 は すべてスギとし,KBS2 は土台をヒノキ,梁と中間水 平材をベイマツ,柱と筋交いをスギとした.KBS3 は, 土台をヒノキ,梁をベイマツ,柱をスギとし,解体材 から製材した筋交いと中間水平材の樹種は顕微鏡によ る細胞の観察により,筋交いはスギ,中間水平材はマ ツ属であると確認した. 4.2 試験方法 載荷試験は文献 2)に基づいて行った.KBS3 の加力 装置を図 3 に,各試験体の載荷中の様子を写真 1 に示 す.加力方法は鉛直荷重無載荷式で柱脚固定式の静的 水平載荷とし,正負交番繰り返し加力で,履歴の同一 変形段階で 3 回繰り返し加力とした. 見かけのせん断 変形角が 1/450,1/300,1/200,1/150,1/100,1/75,1/50, 1/30rad.になるまで加力した.図 1 中に載荷位置(図中 白矢印)と変位測定位置を示す.ここで,試験体を押 す方向を正,引く方向を負とする.各箇所の変位に加 え,柱脚部の引き寄せボルトのひずみも計測した.さ らに,KBS3 では筋交いのひずみの測定も行った. 5. 実験結果及び考察 5.1 荷重―変形角関係と変形性状 図 4 は各試験体の水平荷重と変形角の関係を示した ものである.どの試験体も初期剛性が大きく,変形角 が±3%rad.に達しても耐力や剛性の大きな低下は見ら れなかった.文献 3)を参考に,KBS2 と KBS3 につい て試験体の変形性状を調べ,せん断変形と曲げ変形に よる頂部水平変位の割合と,試験体各部の変形が試験 体頂部に及ぼす水平変位の割合を調べた(図 5).両試 験体とも,せん断変形と曲げ変形による水平変位の割 合が大部分を占めている.KBS2 については,変形角 が大きくなるにつれ,せん断変形による水平変位の割 合は大きくなり,曲げ変形による水平変位の割合は小 さくなった.KBS3 について,変形角 3%rad.時にせん 断変形による水平変位の割合は小さくなり,脚部の曲 げ変形による水平変位の割合は大きくなった. 5.2 その他の計測値と変形角の関係 図 6 は各試験体の柱脚部の引き寄せボルトのひずみ と変形角の関係を示したものである.KBS1 では,変 形角が±3%rad. に達しても値の変化は安定していた. KBS1 KBS2 KBS3

(3)

46-3 図 6 柱脚部引き寄せボルトひずみと変形角の関係 -50 -40 -30 -20 -10 0 10 20 30 40 50 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 水平荷重(kN) 変形角(×10-2rad) -50 -40 -30 -20 -10 0 10 20 30 40 50 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 水平荷重(kN) 変形角(×10-2rad) -50 -40 -30 -20 -10 0 10 20 30 40 50 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 水平荷重(kN) 変形角(×10-2rad) -50 -40 -30 -20 -10 0 10 20 30 40 50 -100 -50 0 50 100 頂部水平変位 せん断変形と曲げ変形による頂部水平変位 変形角(×10-2rad) 水平荷重(kN) -50 -40 -30 -20 -10 0 10 20 30 40 50 -100 -50 0 50 100 頂部水平変位 せん断変形と曲げ変形による頂部水平変位 変形角(×10-2rad) 水平荷重(kN) -100 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 引き寄せボルトひずみ加力側(μ ) 引き寄せボルトひずみ自由端側(μ ) 変形角(×10-2rad) ひずみ(μ ) -100 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 引き寄せボルトひずみ加力側(μ ) 引き寄せボルトひずみ自由端側(μ ) 変形角(×10-2rad) ひずみ(μ ) 図 4 水平荷重と変形角の関係 図 5 試験体の変形性状:KBS2,KBS3 図 7 筋交いのひずみと変形角の関係:KBS3 -100 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 引き寄せボルトひずみ加力側(μ ) 引き寄せボルトひずみ自由端側(μ ) ひずみ(μ ) 変形角(×10-2rad) -3000 -2500 -2000 -1500 -1000 -500 0 500 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 筋交いひずみ加力側上(μ ) 筋交いひずみ加力側下(μ ) 変形角(×10-2rad) ひずみ(μ ) -3000 -2500 -2000 -1500 -1000 -500 0 500 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 筋交いひずみ自由端側上(μ ) 筋交いひずみ自由端側下(μ ) 変形角(×10-2rad) ひずみ(μ ) 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 0.25 0.5 1 2 3 上部のせん断変形 下部のせん断変形 柱の曲げ変形 脚部の曲げ変形 その他 変形角(×10-2rad) 各 変 形 に よ る 頂 部 水 平 変 位 の 割 合 (% ) 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 0.25 0.5 1 2 3 上部のせん断変形 下部のせん断変形 柱の曲げ変形 脚部の曲げ変形 その他 各 変 形 に よ る 頂 部 水 平 変 位 の 割 合 (% ) 変形角(×10-2rad) KBS2 では加力側で大きな値を示した.KBS3 では,変 形角±2%rad.までは自由端側と加力側で大きな差はな く安定していたが,変形角が+3%rad.に達した際に加力 側で大きな値を示し,ボルトが降伏した.図 7 は KBS3 の筋交いのひずみと変形角の関係を示したものである. 筋交いに圧縮力が生じる際に,ひずみが大きな値を示 した.自由端側下部の筋交いのひずみが大きな値を示 したが,全体的に安定していた. 5.3 耐力壁の各力学特性値及び壁倍率 図 4 に示した荷重―変形角関係から,加力方向が正 方向と負方向の 双方の包絡線を 作成し,文献 2) に記された方法 に従って完全弾 塑性モデルを求 めた(図 8).ま た,規定の評価 方法 2)に従って, 正方向と負方向 それぞれの力学 特性値を算出し た.得られた力 学特性値を表 3 に示す.得られ た力学特性値か ら壁倍率を算出 した(表 4).ど の試験体におい ても,両加力方 向で壁倍率の決 定要因は構造特 性係数 Ds であ り,加力方向が 正方向の場合に, 壁倍率は大きな 値となった. 5.4 載荷中及び載荷後の試験体の状態 載荷中及び載荷後の試験体の状態を写真 2 に 示す.KBS2 と KBS3 の脚部付近で土台の浮き 上がりが生じた.KBS2 では,変形角+2%rad.の 際に土台に亀裂が入った.KBS3 では,変形角 +3%rad. の 際 に 加 力 側 の 脚 部 付 近 で , 変 形 角 -3%rad.の際に自由端側の脚部付近で土台が大 きく浮き上がり,土台が破壊に至った.載荷中, どの試験体にも中央に取り付けた筋交い金物の大きな 変形,筋交い金物を取り付けるビスによる中柱の損傷, 中柱―添え木の仕口に取り付けた金物 B,金物 C の回 転が見られた.また,KBS1 においては,中間水平材 の繊維に沿った裂けや筋交いのめり込みが著しかった. KBS2,KBS3 の中間水平材にも筋交いのめり込みは見 られたが,損傷は KBS1 ほど大きくなかった.どの試 験体も壁体中央の筋交い金物に比べて,壁体四隅の筋 交い金物の損傷は小さかった.さらに,どの試験体に も各仕口を補強した金物 A に多少の変形が見られた. KBS1 KBS2 KBS3 KBS1 KBS2 KBS3 KBS2 KBS3

(4)

46-4 0 10 20 30 40 50 0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 正方向 負方向 水平荷重(kN) 変形角(×10-2rad) Pu+ Pu-Py+ Py-K+ K-δ y+ δ v-δ v+ δ u+δ u-Pmax+ Pmax-δ y- K-0 10 20 30 40 50 0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 正方向 負方向 水平荷重(kN) 変形角(×10-2rad) Pu+ Pu-Py+ Py-K+ K-δ y+K-δ y- K-δ v+K-δ v- δ u+δ u-Pmax+ Pmax-0 10 20 30 40 50 0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 正方向 負方向 水平荷重(kN) 変形角(×10-2rad) Pu+ Pu-Py+ Py-K+ K-δ y+ δ v-δ v+ δ u+δ u-Pmax+ Pmax-δ y- K-0 10 20 30 40 50 0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 正方向 負方向 水平荷重(kN) 変形角(×10-2rad) Pu+ Pu-Py+ Py-K+ K-δ y+K-δ y- K-δ v+K-δ v- δ u+δ u-Pmax+ Pmax-正 負 正 負 正 負 37.3 36.7 46.2 42.9 49.0 45.5 20.6 21.2 27.1 25.5 28 27.3 0.711 0.884 0.910 0.937 0.927 0.928 32.5 32.4 41.3 38.8 44.8 41.9 3.40 3.37 3.37 3.39 3.34 3.39 1.12 1.35 1.39 1.42 1.48 1.43 29.0 23.9 29.7 27.3 30.3 29.4 3.03 2.49 2.43 2.39 2.26 2.38 0.444 0.501 0.509 0.515 0.534 0.516 KBS1 KBS2 KBS3 加力方向 試験体 力 学 特 性 値 完全弾塑性モデルの 降伏点変位δ v(×10-2rad.) 終局変位δ u(×10-2rad.) 最大荷重Pmax(kN) 終局耐力Pu(kN) 降伏変位δ y(×10-2rad.) 降伏耐力Py(kN) 初期剛性K(kN/×10-2rad.) 塑性率μ 構造特性係数Ds 正 負 正 負 正 負 20.6 21.2 27.1 25.5 28.0 27.3 14.6 12.9 16.2 15.1 16.8 16.2 24.9 24.4 30.8 28.6 32.7 30.3 22.1 20.3 25.3 23.6 26.1 25.5 4.10 3.62 4.55 4.22 4.70 4.55 KBS3 KBS1 KBS2 試験体 加力方向 壁倍率(倍) 2/3Pmax(kN) Py(kN) (0.2/Ds)Pu(kN) 1/120rad耐力(kN) 表 4 壁倍率の算出に用いた評価項目と壁倍率 図 8 包絡線と完全弾塑性モデル 0 10 20 30 40 50 0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 正方向 負方向 水平荷重(kN) Py+ Pu+ Pu- Py-Pmax+ Pmax-δ y+ δ v+δ v- δ u-δ u+ K-K+ δ y- 変形角(×10-2rad) 写真 2 載荷中及び載荷後の試験体の状態 5.5 考察 KBS2 と KBS3 では土台の固定部が先行して破壊し たため,筋交い自体の強度はそれ以上に確保できたと 考えられる.また,土台の固定部が先行して破壊した ことや,土台の固定方法を変更した KBS3 の力学特性 値や壁倍率が KBS2 より大きな値となったことから, 耐力壁の強度や壁倍率を向上させるために影響が大き い土台の木材の強度や固定方法を検討する必要がある といえる.提案した筋交い耐力壁は,90mm×90mm の 筋交いをたすき掛けに近い形態で挿入しているので, 倍率 6.0 倍を目安に比較を行った.壁倍率の算出は, 正式には 3 体以上の試験体で実験を行い,ばらつきな どを考慮する必要があるが,今回はばらつきによる低 減を行わずに,それぞれ 1 体のみの実験値から壁倍率 を算出した.現状では同断面の筋交いをたすき掛けに 挿入した軸組に匹敵する耐力が得られてない.しかし, 提案した筋交い耐力壁は初期剛性が高く,1/30rad.の変 形角を与えても耐力や剛性の大きな低下は生じず,筋 交いと中間水平材に解体材を使用した KBS3 について も KBS2 と同等の強度や剛性を有することが確認でき たことから,提案した筋交い耐力壁は解体材の有効な 再利用法になり得ると考えられる. 6. まとめ K 型筋交いを対称に挿入した木造筋交い耐力壁の面 内水平載荷実験を行った.得られた知見を以下に示す. (1) 提案した筋交い耐力壁は, 初期剛性が高く,1/30rad. の変形角を与えても耐力や剛性の大きな低下は生 じなかった.特に,中間水平材を両側柱に接合した KBS2,KBS3 は高い剛性を保持した. (2) 提案した筋交い耐力壁は,解体材を使用した場合に おいても,新材を使用した場合と比べて強度や剛性 に遜色はなかった. (3) 提案した筋交い耐力壁は,同断面の筋交いをたすき 掛けに挿入した耐力壁に匹敵する耐力は得られな かった. 今後は,土台の樹種やその固定方法について改めて 検討し,壁体の耐力等を更に高めることが課題である. 謝辞 本研究の遂行にあたり,冨士産業株式会社代表取締役 の塚本要二郎氏には試験体材料の加工等,多大なご協力 を賜りました.末尾ながら記して御礼申し上げます. 参考文献 1) 国土交通省:平成 24 年度建設副産物実態調査 2) 財団法人日本住宅・木材技術センター:木造軸組工法 住宅の許容応力度設計,2008 年度版 3) 田中明洋:型枠コンクリートブロック造建物の耐力壁 および壁梁の耐震性能に関する実験的研究,大分大学 大学院工学研究科博士後期課程博士論文,2001 年 KBS1 KBS2 表 3 力学特性値 KBS3 金物 B の回転:KBS1 中間水平材の裂け:KBS1 筋交いのめり込み:KBS1 土台の浮き上がり:KBS3 土台の破壊:KBS3 筋交い金物の変形:KBS2

参照

関連したドキュメント

食品 品循 循環 環資 資源 源の の再 再生 生利 利用 用等 等の の促 促進 進に に関 関す する る法 法律 律施 施行 行令 令( (抜 抜す

• 熱負荷密度の高い地域において、 開発の早い段階 から、再エネや未利用エネルギーの利活用、高効率設 備の導入を促す。.

2012 年度時点では、我が国は年間約 13.6 億トンの天然資源を消費しているが、その

2012 年度時点では、我が国は年間約 13.6 億トンの天然資源を消費しているが、その

妥当性・信頼性のある実強度を設定するにあたって,①

捕獲数を使って、動物の個体数を推定 しています。狩猟資源を維持・管理してい くために、捕獲禁止・制限措置の実施又

1ヵ国(A国)で生産・製造が完結している ように見えるが、材料の材料・・・と遡って

身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律(以下、ハ