鹿児島県警察の機能強化プラン(答申)
~ 日本一安全で安心な鹿児島の実現に向けて ~
平成28年9月7日
目 次 はじめに 1 鹿児島県警察の機能強化のイメージ 2 第1 鹿児島県警察の機能強化の検討に至った経緯 3 1 鹿児島県警察のこれまでの取組 3 2 鹿児島県警察を取り巻く現状と課題 5 第2 鹿児島県警察における機能強化の方向性 11 1 若手警察官の早期育成 11 2 女性の視点を一層反映した警察運営の推進 11 3 専門的捜査員の育成強化 12 4 交番 ・駐在所 の再編整 備の推進 12 5 小規模警察署への支援体制の在り方 12 おわりに 15
県下の治安情勢は、犯罪の発生件数が減少を続ける一方で、殺人や強盗等の凶 悪事件、配偶者からの暴力事案やストーカー事案(以下「DV・ストーカー事案」 という。)、うそ電話詐欺(特殊詐欺)、サイバー犯罪等、県民の日常生活を脅か す悪質犯罪が後を絶たず発生しており、県民の体感治安は依然として厳しい状況 にあります。 また、鹿児島県警察(以下「県警察」という。)では、 ○ 大量退職・大量採用期にあり、若手警察官の増加に伴う現場執行力の低下が 懸念されること ○ DV・ストーカー事案等における女性被害者・相談者への対応など、県民の 多様なニーズに応えていくためには、女性の視点を警察運営に反映させる必要 があること ○ 小規模な警察署は夜間体制が脆弱で凶悪事件等発生時の初動捜査に遅れが懸 念されること など、速やかに対処しなければならない問題を抱え、これらの解決が重要課題と なっています。 この懇話会は、これらの問題点を一つ一つ確認した上で、時代の変化や県民の 多様なニーズに的確に対応できる県警察の機能強化を図り、日本一安全で安心な 鹿児島を実現するため、平成27年4月に鹿児島県警察本部長(以下「警察本部 長」という。)の諮問機関として設置され、これまで6回にわたる懇話会の開催 と第一線現場の視察を通じて、県民の視点で審議を重ねてきました。 その結果、日本一安全で安心な鹿児島の実現のためには、県警察における若手 警察官の育成や女性の視点を反映した警察運営の推進、専門的捜査員の育成に係 る取組をより一層加速させるとともに、第一線における警察活動の拠点である警 察署の配置・運用についても検討する必要性が認められ、本答申を取りまとめる に至りました。 この答申書の意見が日本一安全で安心な鹿児島の実現に向けた取組に十分に反 映され、県民の期待と信頼に応え、時代の変化に的確に対応できる県警察の機能 強化につながることを強く希望するものであります。 はじめに
鹿児島県警察の機能強化のイメージ
日本一安全で安心な鹿児島の実現
~ 時代の変化や県民のニーズへの的確な対応 ~
人的基盤
・ 若手警察官の育成
・ 女性の活躍推進
・ 専門的捜査員の育成
など
組織基盤
・ 交番・駐在所再編整
備の推進
・ 警察署の再編整備に
ついての検討の推進
など
警察の機能強化
犯罪の夜間比率の増加
うそ電話詐欺やサイバー犯罪等
の新たな犯罪の増加
DV・ストーカー事案の増加
治安の地域間(都市部と地方部)格差の拡大
重要犯罪の発生の高止まり
厳しい治安情勢
第1 鹿児島県警察の機能強化の検討に至った経緯 治安水準が戦後最悪となった平成14年以降、県警察では、治安回復のための 人的基盤の強化や業務の合理化・効率化など様々な施策・活動を推進し、犯罪や 交通事故の発生件数を減少させるなど、一定の成果を上げてきました。 その一方で、県内では、人口の減少、交通事情の変化、県民生活の24時間化 など地域情勢が変化する中、DV・ストーカー事案の社会問題化や、うそ電話詐 欺(特殊詐欺)、サイバー犯罪等の新たな形態の犯罪が出現するなど治安情勢も 大きく変化しています。 このような状況を踏まえ、時代の変化や県民の多様なニーズに的確に対応でき る県警察の機能強化が必要となっています。 1 鹿児島県警察のこれまでの取組 (1) 治安対策の推進 ア 「『あんしん・かごしま』創造プログラム」等の推進 我が国における刑法犯の認知件数は、平成8年以降、7年連続で戦後最多 を記録し、平成14年にピークを迎えるとともに、刑法犯検挙率は過去最低 の水準となりました。 警察庁では、危険水域にある治安情勢の下、犯罪の増加基調に早急に歯止 めをかけ、国民の不安を解消するため、平成15年8月に「緊急治安対策プ ログラム」を策定して、警察が緊急かつ重点的に取り組むべき対策を全国の 都道府県警察に示しました。 鹿児島県においても、全国的傾向と同様に、刑法犯認知件数が増加する一 方で刑法犯検挙件数及び検挙率が減少傾向にあり、治安の悪化が指数として 現れました。 そこで、県警察では、前述の「緊急治安対策プログラム」を受けて、平成 17年4月、県民の共通ビジョンとして位置づける鹿児島県版の治安対策プ ログラムである「『あんしん・かごしま』創造プログラム」を策定しました。 さらに、平成24年1月に、「新『あんしん・かごしま』創造プログラム」 と改称し、10年余りにわたって地域住民、自治体、関係機関・団体等との 協働による「犯罪を起こさせない、犯罪の起きにくい社会づくり」に取り組 んだ結果、治安指数の改善など一定の成果を上げたところです。 イ 初動警察刷新強化に向けた取組の推進 県警察では、大量退職・大量採用期の到来に起因する現場執行力の低下等 を背景に、平成17年7月、精強な第一線警察を構築することを目的として、 鹿児島県警察「地域警察を中心とした精強な第一線警察の構築のための総合 プラン」(以下「総合プラン」という。)を策定しました。 その後、平成21年10月、警察庁が「初動警察刷新強化のための指針」を
策定したことを踏まえ、総合プランに初動警察強化に関する施策を新たに盛 り込むなどして新総合プランを策定し、更に、平成24年12月に、新総合プ ランの見直しを行い、「新総合プランSTEP2」を策定して若手警察官の 育成や初動警察力の強化に取り組んだところです。 ウ 「『世界一安全な日本』創造戦略」を踏まえた取組の推進 現在、県警察では、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会を視 野に「世界一安全な国、日本」の実現を目標として閣議決定(平成25年12 月)された「『世界一安全な日本』創造戦略」を踏まえた警察運営に取り組 んでいるところです。 (2) 交番・駐在所の再編整備 県警察における交番・駐在所等の地域警察の体制は、昭和40年代の治安情 勢や機動力、通信網、交通アクセス等が十分に整備されていない時代をベース に構築されたものであり、県内に配置された交番・駐在所の位置や数も昭和 50年代からほぼ変わっていない状態にありました。 そこで、地域警察が持つ機能が有効に発揮されているかなどについて点検し たところ、現下の体制は、昼間の勤務を主体とした駐在所や勤務員数の少ない 交番が多く、夜間や休日の体制が弱いことや、事件事故への迅速な対応が困難 であるなどの問題点が抽出されました。 これらの問題点を解決すべく、県警察では、警察本部長の諮問機関として、 平成22年5月に、部外有識者7人による「鹿児島県警察における地域警察の 体制強化を考える懇話会」を設置して審議等を重ね、同年10月、同懇話会か ら「鹿児島県警察における地域警察の体制強化に向けた提言書」の提出を受け ました。 その後、同提言書の趣旨を踏まえて成案化した「鹿児島県警察における地域 警察の体制強化に向けた再編整備基本計画(案)」に対する県民からの意見募 集を受けるなどした上で同基本計画を策定し、その後、具体案の住民説明など を経て、平成24年2月に、「鹿児島県警察における地域警察の体制強化に向け た再編整備実施計画」を決定しました。 県警察では、同実施計画に基づき、夜間体制、交番機能及び有事即応体制の 強化を柱として、平成24年4月から平成31年3月までの計画で、交番・駐在 所の新設、統合及び廃止と管轄区域や人員等の配置見直しによる地域警察の体 制強化を推進しており、これまで再編整備を実施した地域においては、犯罪や 交通事故の減少など一定の成果が見られるところであります。 (3) 人的基盤の強化 ア 警察官の増員
県警察では、治安情勢等の変化に伴って増加する警察事象に適切に対応す るため、国による地方警察官の緊急増員がスタートした平成14年度から平 成28年度にかけて298人の警察官が増員され、体制強化を図ってきました。 しかしながら、警察官一人当たりの負担人口は559人と全国平均の537 人を大きく上回り、依然として負担の大きい状態が続いていることから、国 に地方警察官の増員要望を継続的に行っているところです。 イ 現場への人員のシフト 県警察では、限られた人員体制の効果的運用を図るため、警察本部の管理 ・デスク部門等の削減、代替可能な警察官ポストの一般職員への振り替えな どにより、それらの人員を業務負担の大きい警察署の捜査体制、交番体制等 に再配置し、体制の強化を図っています。 ウ 退職警察職員の積極的活用 県警察では、交番相談員、スクールサポーター、研修専門員等の非常勤職 員を拡充し、また、再任用制度及び再採用制度を活用することで、即戦力た る退職職員により現場執行力を補完するとともに、経験豊富な退職職員の優 れた技能を若手職員に伝承しています。 エ 優秀な人材確保のための採用募集活動の実施 県警察では、採用試験の見直し、リクルーター制度の導入やオープンキャ ンパス、大学等での採用説明会を開催するなど、優秀な人材確保に向けた積 極的な採用募集活動を実施しています。 (4) 治安情勢等に応じた組織体制の構築 県警察では、深刻化する治安情勢への対処や警察署の負担軽減を図るため、 サイバー犯罪対策室、ストーカー・配偶者暴力対策室等の体制強化や告訴・告 発センター、生活安全特別捜査隊、生活安全許可センター等を新設するなど、 組織体制の構築を図っています。 (5) 業務の合理化・効率化 県警察では、限られた警察力を効率的に運用するため、各種委員会の見直し や業務マニュアルの作成、業務相談ポータルサイトの整備、各種情報システム の構築など、業務の合理化・効率化に積極的に取り組んでいます。 2 鹿児島県警察を取り巻く現状と課題 (1) 社会情勢の変化 近年における警察を取り巻く情勢を見ると、都市部における更なる都市化の
進展と地方部における過疎化の進行による地域構成の二極化、少子高齢化社会 の進行、地域社会における住民関係の希薄化等が加速しています。 また、モータリゼーションや道路交通網、情報通信などが飛躍的に発達、普 及したことや郊外型の大型商業施設の増加などに伴い、県民の日常生活圏は拡 大するとともに、コンビニエンスストアなど深夜営業店舗が急激に増加し、県 民生活や経済活動の24時間化が進行しています。 これら情勢の変化は、犯罪の複雑・多様化、広域化、スピード化等の傾向を ますます強め、迅速かつ的確な初動捜査や証拠の確保、隣接警察署などとの積 極的な共同・合同捜査の運用等が必要となっているほか、住民からの情報が得 にくくなるなど捜査環境にも大きな影響を与えています。 (2) 治安情勢の変化 ア 犯罪の量的・質的変化 鹿児島県内の治安情勢を見ると、刑法犯認知件数は平成22年から6年連 続で戦後最少を記録し、平成25年からは3年連続で1万件を下回っていま す。 一方で、平成27年の刑法犯検挙率を見ると、県民が特に不安を感じる殺 人、強盗、放火等の重要犯罪の検挙率(74.4パーセント)は、10年前の平 成18年(88.7パーセント)より14.3ポイント減少しており、重要犯罪と 同じく警察が重点指向している侵入盗、ひったくり、自動車盗等の重要窃盗 犯の検挙率(32.2パーセント)も平成18年(52.5パーセント)より20.3 ポイント減少するなど、極めて憂慮すべき状況となっています。 これに加えて、うそ電話詐欺(特殊詐欺)やサイバー犯罪、DV・ストー カー事案等、新たな形態の犯罪の増加や犯罪の質的悪化も見られ、今後も社 会情勢等の変化による警察事象の増加が懸念されます。 重要犯罪等が発生した場合、時間経過とともに証拠品は散逸し、犯人はよ り遠方に逃走することから、迅速・的確な初動捜査により早期に犯人を検挙 し、一つでも多くの証拠を確保する必要があります。 また、重要犯罪等の早期解決は、地域住民の不安の解消や第二、第三の犯 行を防止する意味からも重要であり、早期解決の鍵は、事件発生時の初動捜 査の遅速・巧拙にかかっていると言っても過言ではありません。 イ 夜間における犯罪等の増加 県内の犯罪の発生状況を見ると、殺人や強盗など重要犯罪の夜間発生件数 が昼間発生件数を大きく上回っています。 また、強盗事件等の発生時に犯人の逮捕などを目的として多数の警察官が 動員される緊急配備の発令も、夜間発令件数が昼間発令件数を大きく上回っ ていますが、その一方で緊急配備による検挙率は、夜間が昼間に比べ大きく
低下している状況にあります。 夜間における犯罪等が増加している現状において、それらの抑止・検挙の ためには、夜間のパトロール体制や初動捜査体制を強化する必要があります。 ウ 治安の地域間格差の拡大 県内では、地方部で人口の減少が著しく、鹿児島市等の都市部と人口構成 が二極化しており、それに伴い、治安情勢についても地域間格差が生じてき ています。 鹿児島中央警察署、鹿児島西警察署、鹿児島南警察署、薩摩川内警察署、 霧島警察署、鹿屋警察署及び奄美警察署の署員100人以上の7警察署を都 市部の大規模警察署、それ以外の警察署を地方部の警察署として両者の地域 間格差を比較すると、都市部の大規模警察署が占める割合は、 ○ 刑法犯認知件数では、平成18年の67.7パーセントに対し、平成27年 は71.8パーセントと4.1ポイント増加 ○ 交通事故発生件数では、平成18年の62.6パーセントに対し、平成27 年は67.3パーセントと4.7ポイント増加 しており、治安の地域間格差が拡大している状況にあります。 なお、本県の将来推計人口を見ると、地方部では更に人口減少が予想され ていることから、治安の地域間格差がより一層拡大することが懸念されます。 エ 県民の要望 県民は、警察に対して、犯罪の抑止・検挙を強く求めています。 このことは、平成28年1月に実施された県政モニターに対する「治安等 に関するアンケート結果」にも現れており、警察に特に力を入れて欲しい活 動として、「パトカーや制服警察官によるパトロール」という回答が最も多 く、次いで、「犯罪の検挙」という結果が出ています。 (3) 裁判員制度など司法制度改革への対応 裁判員制度の下では、一般国民から選ばれる裁判員が刑事裁判に参加し、裁 判官と共に被告人の有罪・無罪及び量刑を決めることとなり、公判において、 裁判員の的確な心証形成に資する客観的証拠がより重視されるようになってい ます。 このことを受けて、警察では、法律の専門家ではない裁判員であっても的確 な心証形成が可能となるよう、事件現場における遺留物など犯行の裏付けとな る客観的証拠の収集を徹底するための初動捜査活動が重要となっています。 (4) 大量退職・大量採用に伴う若手警察官の増加 県警察では、現在、ピークは越えたものの、今後も毎年100人前後の大量
退職・大量採用期にあり、知識、経験が豊富なベテラン警察官が退職するとと もに、組織に占める若手警察官の割合が大幅に増加しています。 平成23年以降は、警察官定員に占める若手警察官(採用後5年未満又は年 齢30歳未満の警察官)の割合は30パーセントを超えており、今後もしばらく の間、30パーセント前後で推移する見込みにあります。 地域の治安に責任を持つ警察にとって、経験の浅い若手警察官の増加は県民 への警察力の付与に大きな影響を及ぼすことから、若手警察官の現場執行力の 強化や犯罪捜査に必要不可欠な捜査技能の伝承、後継者の育成が喫緊の課題で あるとともに、優秀な人材確保に直結する警察官採用試験受験倍率の伸び悩み といった新たな課題に当面しています。 (5) 女性の視点を一層反映した警察運営の必要性 県警察における女性警察官の採用は、平成5年から行われていますが、平成 2 8 年 4 月 現 在 、 警 察 官 定 員 に 占 め る 女 性 警 察 官 の 割 合 は 7 . 2 パ ー セ ン ト (219人)に過ぎません。 女性の生命を脅かすDV・ストーカー事案、女性の尊厳を踏みにじる性犯罪 は後を絶たず発生しており、これら事案の取締りや女性被害者等の心情、ニー ズに配意した支援、対応に女性警察官が果たす役割は非常に大きなものがあり ます。 その一方で、採用者の約3割の女性警察官が中途退職しており、その多くが 出産、育児を理由として退職していることから、育児等の事情を抱える職員が 安心して仕事を続けられるような職場環境づくりが重要課題となっています。 (6) 専門的捜査員の育成 うそ電話詐欺(特殊詐欺)の被害件数や被害額、インターネット等に係る相 談件数は近年増加傾向で推移しています。 特に、高齢者を中心に被害が急増しているうそ電話詐欺(特殊詐欺)につい ては、巧妙に組織化されたグループにより敢行され、次々と新手の手口が出現 していることや、インターネットやスマートフォン等の普及により、これらが あらゆる犯罪に悪用され、高度な技術的知見等も必要となっていることなどか ら、警察職員の対処能力の底上げや専門的捜査員の育成が重要課題となってい ます。 (7) 警察本部及び大規模警察署による小規模警察署への支援体制の必要性 ア 警察署の現状 本県は、県土が薩摩・大隅の二大半島に分断され、かつ、多くの離島を抱 えるという地理的特性を有しており、警察力の分散を余儀なくされている状 況にあります。
また、鹿児島市等の都市部と地方部では人口構成が二極化し、これに伴い、 都市部の大規模警察署と地方部の警察署との間で治安の地域間格差が拡大し ています。 加えて、少子高齢化や住民関係の希薄化等により、かつて家庭や地域が有 していた問題解決能力や犯罪抑止機能が低下し、これまで家庭や地域で解決 していた事件に至らない事案等まで対応を余儀なくされるなど、24時間態 勢で業務に当たっている警察への期待が増大する中、警察がますます多忙と なる傾向に拍車がかけられています。 イ 警察本部及び大規模警察署による小規模警察署への支援体制の現状 警察署は、それぞれ管轄区域を有し、同区域内で発生した事件事故等につ いては、原則として、発生警察署において捜査し、解決(検挙)する必要が あります。 しかしながら、各警察署の管内で殺人、強盗等の凶悪事件などが発生した 直後は、発生警察署の捜査員に加え、警察本部及び大規模警察署その他の応 援が可能な警察署(以下「警察本部等」という。)の捜査員の派遣を受けて 初動捜査を推進し、犯人の早期検挙等を図っています。 ウ 警察署の機能維持のための人員配置 小規模警察署であってもその地域における治安責任を負う組織として、そ の負担人口や業務量に関係なく、署長、副署長(次長)、各課長といった幹 部職員や、警務課、会計課等の管理部門など、実働部門以外にも警察署とし ての機能を維持するための最低限の人員が必要となっています。 エ 留置管理業務 小規模警察署には、交替制の看守勤務員が配置されておらず、被留置者が 留置される場合には、交番・駐在所の勤務員等に勤務させることで看守・護 送体制を維持していますが、そのことが交番・駐在所の不在状態につながる とともに、地域住民等への対応にも支障を来すおそれがあります。 オ 夜間・休日の当直体制 夜間・休日においては、警察署各課の職員が交替(概ね6日に1回の割合) で当直勤務に従事し、交番勤務員等と共に管轄区域における全ての警察事象 に対応しています。 小規模警察署では、当直勤務員(交番等の地域警察官を除く。)が2人か ら3人と少ないため、大規模警察署であれば当直勤務員で十分対応できるよ うな事案であっても、署員を緊急に呼び出し対応しなければならない現状に あり、近年における犯罪の広域化、スピード化等に的確に対応するためには、
極めて脆弱な体制であると言わざるを得ません。 カ 凶悪事件などが発生した場合の対応 最近10年間における重要犯罪の検挙率(過去3年、過去5年等の大規模 警察署、小規模警察署の平均検挙率)を見ると、小規模警察署の検挙率が低 下している現状にあります。(別添統計資料②中「重要犯罪検挙率の推移」 参照) 殺人、強盗等の凶悪事件などが発生した場合には、犯人の検索・追跡、被 害状況の確認、現場保存、応急聞込み等の現場措置、本署での事件指揮、署 員の非常招集、報道対応など多くの業務を同時並行的に処理しなければなら ないため、当直体制が脆弱な小規模警察署では、的確な初動捜査活動に支障 が生じることが懸念されます。 また、初動捜査までの段階において犯人の検挙に至らない場合には、捜査 本部を設置した上で犯人の検挙を目指すこととなりますが、小規模警察署に おいては全署体制での対応を余儀なくされることから、他の業務に遅れが生 じるなど住民への行政サービスにも影響を及ぼすことになります。 キ 積極的な警察活動を行うことの困難性 小規模警察署では、凶悪事件などが発生した場合、その捜査に大部分の力 が充てられることから、日々発生する事件事故への対応や連続的に発生する 事件への専従捜査及び計画的かつ継続的な交通取締り活動など、署独自の積 極的な警察活動を行うことが困難な状況となることが認められます。 ク 各業務の専門性を発揮することの困難性 大規模警察署では、各係の業務が細分化され、担当業務に専念できる環境 にありますが、小規模警察署においては、少人数で複数の業務を処理しなけ ればならず、それぞれの業務に専念できない状況が認められます。
第2 鹿児島県警察における機能強化の方向性 県警察では、社会情勢等の変化に的確に対応し、県民の期待と信頼に応えるべ く懸命な努力を続けるとともに、自治体、防犯ボランティア団体等との連携によ り様々な対策を講じ、治安の向上に努めてきました。 その結果、指数治安は一定の成果が見られるものの、前述の「県政モニターに 対するアンケート結果」においては、治安に不安を感じている人の割合が約3割 を占めているなど、依然として体感治安は厳しい状況にあります。 また、前述のとおり、現在の小規模警察署の当直体制では、夜間に多く発生し ている重要犯罪等への的確な対応が困難な状況にあります。 これらの状況を改善し、日本一安全で安心な鹿児島を実現するため、県警察に おいては、交番・駐在所の再編整備を引き続き計画的に推進するとともに、若手 警察官の早期育成や女性の活躍推進、専門的捜査員の育成など人的基盤を強化し ていく必要があります。 また、小規模警察署への支援体制を強化するとともに、長期的・全県下的な視 野に立って、現状の警察署の配置・運用の見直しによる警察署の再編整備も検討 すべきであると考えます。 1 若手警察官の早期育成 若手警察官の増加に伴い、現場執行力の強化、犯罪捜査に必要不可欠な捜査技 能の伝承、後継者の育成等が重要な課題となっています。 警察学校を卒業した新任警察官は、まず各警察署の交番に配置されるため、若 手昇任試験合格者を積極的に職場実習指導員に指定し、現場指導を徹底するとと もに、各種事案を想定した実戦的総合訓練や術科訓練、自信と誇りを持った警察 官を育成するための教養等を継続的に推進する必要があります。 また、若手警察官の増加は捜査部門等においても例外ではなく、あらゆる機会 を活用した機会教養や技能指導官による伝承教養、各種事案を想定した実戦的訓 練等を継続的に推進するほか、優秀な人材の確保に向け、若手警察官や女性警察 官の活躍を積極的に広報し、オープンキャンパスや職業セミナーを開催するなど、 仕事をする自分自身の姿をイメージできる体験型の募集活動を強化する必要があ ります。 2 女性の視点を一層反映した警察運営の推進 県警察では、平成30年度までに警察官定員に占める女性警察官の割合を全体 の8パーセントとする計画であり、登用拡大等に向け、この計画を確実に達成す る必要があります。 また、これまで女性警察官の配置ポストの見直し、警察職員同士の夫婦や育児 等の事情を抱える女性職員に対する配置上の配慮、臨時的任用制度の運用等の各 種施策を推進していますが、更に、全職員の意識改革の徹底や各種ハラスメント
教養の充実、能力・実績に応じた女性警察官の配置ポストの拡大、男性職員の育 児参加休暇等の取得についても積極的に推進する必要があります。 3 専門的捜査員の育成強化 うそ電話詐欺(特殊詐欺)やサイバー犯罪等の新たな犯罪の出現により、警察 職員の対処能力の底上げや専門的捜査員の育成が重要課題となっています。 県警察では、これまで警察学校における専科・任用科教養や実戦的訓練の実施、 捜査官特別研修制度や先進県への研修制度等を推進していますが、これからもこ れら方策の充実、強化を図り、専門的捜査員の育成強化に努める必要があります。 4 交番・駐在所の再編整備の推進 交番・駐在所の再編整備については、平成24年4月から平成31年3月までの 計画で推進中であり、夜間体制等の強化により、再編を実施した地域における犯 罪や交通事故の減少など一定の成果が見られることから、時代の変化に的確に対 応すべく、引き続き計画に基づき推進していただきたいと考えます。 5 小規模警察署への支援体制の在り方 (1) 小規模警察署の機能強化の必要性と警察本部及び大規模警察署による支援体 制の限界 夜間における犯罪等が増加している中、当直体制が脆弱な小規模警察署にお いては、複数の現場や夜間に多発する凶悪事件などに的確に対応できるのか懸 念されるところです。 県民は、発生した犯罪等の速やかな検挙・解決を強く望んでいることから、 県警察においては、小規模警察署の当直体制や初動捜査体制を強化するととも に、引き続き警察本部等からの捜査員の応援派遣といった支援体制の在り方に ついて検討するなどして、この要望に積極的に応える必要があると考えます。 他方で、犯罪の広域化、スピード化等により、現在の警察本部等の捜査員に よる支援だけでは、迅速・的確な初動捜査が著しく困難(支援体制の限界)と なっているのではないかと危惧される小規模警察署も認められます。よって、 そのような小規模警察署については、配置・運用の見直しなどによる警察署の 再編整備についても検討する必要があると考えます。 (2) 警察署の再編整備の必要性 警察は、平日の昼間だけでなく、夜間・休日なども24時間態勢で業務に当 たっていますが、夜間・休日など当直勤務員が対応する時間は年間の約76パ ーセントであり、当直勤務は警察署の運営上重要な位置を占めています。 また、犯罪の複雑・多様化、広域化、スピード化等が急激に進む中、警察署 の管轄区域を越えた犯罪が多発し、警察署単位での対応に限界が生じており、
警察署への支援を強化するとともに、治安情勢に応じた迅速・的確な警察力の 投入が必要となっています。 特に、小規模警察署においては、初動捜査体制等に係る支援の必要性が高ま っている状況にありますが、本県の地理的特性から警察力の分散を余儀なくさ れている状況にあることや、警察本部等の捜査員による支援体制にも限界があ ること、当直体制を増強できるだけの警察本部等からの人員のシフト及び警察 官の増員も困難であるなどの現状を鑑みた場合、小規模警察署の配置・運用の 見直しなどによる警察署の再編整備を検討し、組織基盤の強化を図る必要があ ると考えます。 なお、警察署の再編整備を行うに当たっては、小規模警察署が抱える問題点 を解決すべく、次の5つを柱に、その検討を行っていただきたいと考えます。 ① 夜間体制及び初動捜査体制の強化 小規模警察署を隣接警察署に統合するなどの方法により、夜間体制及び初 動捜査体制を強化する必要があります。 これにより、凶悪事件などが発生した場合に、数多くの警察官を速やかに 現場に投入し、犯人の早期検挙や証拠の確保を図る必要があると考えます。 ② 専門性の高い捜査体制の構築 捜査部門等の体制を強化し、業務担当者個々の専門的能力の向上や専門的 捜査員の育成を図る必要があります。 これにより、新たな形態の犯罪等に的確に対応する専門性の高い捜査体制 を構築する必要があると考えます。 ③ 地域に密着した警察活動の強化 警察署の統合により、交番・駐在所勤務員の看守・護送業務等を抑制し、 交番・駐在所の不在状態の解消を図るとともに、これまで以上に地域に密着 した警察活動を強化する必要があります。 なお、それらの活動に当たっては、小規模警察署の利点の一つである「地 域に根ざした警察活動が行える。」といったことが失われることがないよう 十分に配意する必要があると考えます。 ④ 地域住民の不安の払拭 警察署の再編整備に伴い、統合される地域に居住する住民等が、これまで 警察署が存在していたことによる犯罪抑止効果や各種手続き等における利便 性の低下などを懸念することは否めません。 したがって、県警察においては、地域住民等のこれらの不安を確実に払拭 するためにも、統合された警察署施設を利活用し、警察署の事務の一部を取
り扱う分署的機能を持つ分庁舎等として存置するなど、治安の悪化や住民の 利便性確保に配慮した対策を講じる必要があると考えます。 ⑤ 地域住民等の理解の獲得 全ての警察活動は、県民の理解と協力の下に行われなければなりません。 この警察署の再編整備により、警察署の統合が生じる地域の住民に対して は、その心情に配慮した上で十分な説明を尽くし、理解と協力を得ていく必 要があります。 また、治安向上のために警察が連携すべき自治体や関係機関・団体、防犯 ボランティア団体等に対しても、事前に十分な説明を行い、その理解を得る 必要があると考えます。 ※ 参考 警察署配置の変遷 昭和29年7月1日、現行警察法が施行され、鹿児島県公安委員会の管理 の下、33の警察署からなる鹿児島県警察が発足しました。 その後、昭和47年4月に28警察署体制となり、平成18年から22年に かけて、平成の市町村合併を受け、一部警察署の名称変更と管轄区域を変 更したのみで警察署の配置の見直しは行われておらず、現在まで44年間、 この体制が続いています。
本懇話会では、6回にわたる懇話会の開催や第一線現場の視察を通じて、県内の 治安はいまだ厳しい状況にあることを強く認識しました。 また、鹿児島県警察では、警察事象の量的・質的変化、新たな治安課題等への対 応など様々な課題を抱えていることや、現場では、昼夜を分かたず、職務に精励す る第一線警察官の労苦があることについても認識を深めることができました。 懇話会では、こうした問題点の所在を整理した上でその対応策について審議し、 長期的かつ全県下的な展望に立った、日本一安全で安心な鹿児島の実現に向けた鹿 児島県警察の在り方について答申を取りまとめたものであります。 今後、鹿児島県警察においては、全職員が共通の認識と危機感を持って組織改革 に当たられるとともに、本答申の趣旨を踏まえ、警察機能の強化に係る各種施策を 県民の理解の下に実施され、一日も早く日本一安全で安心な鹿児島が実現すること を強く希望いたします。 なお、県警察においては、本答申の趣旨を踏まえ、日本一安全で安心な鹿児島の 実現に向けた各種施策を計画・実行していくこととなりますが、その推進に当たっ ては、実施した施策等の効果を検証し、必要に応じてその後の取組に生かしていく PDCAサイクルを実施するなど、総合的見地に立った不断の見直しを行っていく 必要があるものと考えます。 PDCAサイクルとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善) の4段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善しつつ、目標の達成を図っ ていく管理手法であります。 PDCAサイクルは年1回実施する必要がありますが、年2回実施することがで きれば、目標達成に向けた計画の実行は、より確かなものとなるでしょう。 平成28年9月7日 鹿児島県警察の機能強化を考える懇話会 座 長 宮 廻 甫 允 委 員 有 村 佳 子 委 員 上 野 英 城 委 員 仮 屋 基 美 委 員 佐 潟 隆 一 委 員 餅 原 尚 子 おわりに
〔参考資料〕
○ 鹿児島県警察の機能強化を考える懇話会委員名簿 ○ 鹿児島県警察の機能強化を考える懇話会開催状況 ○ 鹿児島県警察の機能強化を考える懇話会の主な意見 ○ 統計資料 ① 鹿児島県の事件・事故の発生件数等の推移 ② 昼夜間帯別の事件・事故等の発生状況等 ③ 治安等に関するアンケート結果(県政モニター) ④ 若手警察官の現状 ⑤ 女性警察官の現状 ⑥ うそ電話詐欺など新たな犯罪の発生状況 ⑦ 警察署配置の変遷鹿児島県警察の機能強化を考える懇話会委員名簿
有 村 佳 子 株式会社指宿ロイヤルホテル代表取締役会長 上 野 英 城 上野法律事務所(弁護士) 【座長代行】 仮 屋 基 美 社会福祉法人鹿児島県社会福祉協議会会長 佐 潟 隆 一 南日本新聞社常務取締役 宮 廻 甫 允 国立大学法人鹿児島大学名誉教授 【座長】 餅 原 尚 子 学校法人鹿児島純心女子大学教授 (五十音順)鹿児島県警察の機能強化を考える懇話会開催状況
開 催 日 審 議 内 容 ○ 交番・駐在所の再編整備の検証 平成27年 第1回 4月15日 ○ 警察本部及び大規模警察署による小規模警察署への支援 体制の充実Ⅰ 平成27年 ○ 若手警察官の育成 第2回 6月26日 ○ 女性の視点を一層反映した警察運営の推進 ○ 第1回及び第2回懇話会における審議事項の論点整理 平成27年 第3回 8月28日 ○ 警察本部及び大規模警察署による小規模警察署への支援 体制の充実Ⅱ ○ 警察本部及び大規模警察署による小規模警察署への支援 平成27年 第4回 体制の充実Ⅲ 11月17日 ○ 鹿児島県警察の機能強化方策Ⅰ 平成28年 警察署 1月16日~ ○ 県下の7警察署を4回に分けて視察を実施 視察 2月21日 平成28年 ○ 鹿児島県警察の機能強化の必要性 第5回 4月27日 ○ 鹿児島県警察の機能強化方策Ⅱ 平成28年 第6回 ○ 鹿児島県警察の機能強化プラン(答申)(案) 7月13日鹿児島県警察の機能強化を考える懇話会の主な意見
意 見 要 旨 1 交番・駐在所の再編整備の検証 ○ 駐在所の統廃合に関しては、いい方向に進んでいると感じている。 ○ 交番・駐在所の再編については、時代の変化に的確に対応すべく、計画に基 づき推進してもらいたい。 2 若手警察官の育成 ○ 若手警察官の育成や警察の中核を担っている30代後半から40代の警察官の 構成比率が低下しており、この層への支援や退職者の有効活用を図る必要があ るのではないか。 ○ 臨床心理士の意見も参考に、心身共にたくましい警察官の育成も必要ではな いか。 3 女性の視点を一層反映した警察運営の推進 ○ 女性警察官の採用計画について、「8パーセントを目標」としているが、こ れからは優秀な人材はどんどん採用する、優秀な人材はこれまで配置のないポ ストへも抜擢するというように意識を変えていくべきであり、他の女性警察官 等の士気高揚にもつながる。 ○ 幅広い分野で女性警察官が活躍していることを分かり易く広報する必要があ るのではないか。 ○ 女性の視点を一層反映した警察運営の推進について、様々なハラスメントに 対する配慮などについても加えてもらいたい。 4 警察本部及び大規模警察署による小規模警察署への支援体制の充実 ○ 業務負担の平準化の捉え方について、住民サイドから見た場合、行政機関と しての公平な住民サービスを行うための業務の平準化であり、署員定数の見直 しを含めた警察署の在り方を検討せざるを得ない状況に直面しているという印 象を受けた。 ○ 小規模警察署の初動捜査体制に脆弱性があることは理解できた。初動捜査は 大切で、重要犯罪になればなるほど人手が必要なのは間違いない。意 見 要 旨 ○ 大規模署の方が効率性もよく、優位性が見られるが、小規模署のメリットは ないのか。両方を比較、検討する必要がある。 ○ 24時間営業の店舗や夜間の犯罪が増え、防犯が大事だと思う。警察だけでは 限界があり、官民一体となった夜間の街づくりなどの視点を持つことも大事だ と思う。 5 鹿児島県警察の機能強化方策 ○ 今後の警察署の方向性を審議する前に、警察署で仕事をしているところを見 て、署員から実情や意見等を聞くことが必要ではないか。 ○ 現実問題として、40人にも満たない小規模警察署の体制では、かなり大変だ と実感した。 ○ 警察機能強化は、県民の安全安心に密接に関係することから、社会情勢の変 化等を踏まえた方向性を県民に示す必要がある。 ○ 警察を取り巻く諸問題として、モータリゼーション等による日常生活圏の拡 大、外国人を含む交流人口の増加による生活習慣等の多様化など、非常に多岐 にわたっており、専門的な能力の向上を図るとともに人材の育成にも努める必 要性が高まっているのではないか。 ○ 昭和47年から現在の28警察署体制であり、時代と共に変わる必要があると 思う。 ○ 夜間に殺人や強盗事件等が発生した時に、人手が足りない現状があるのか。 初動捜査でそういう現状があるのだとすれば、大規模化する必要性は高いと思 う。 ○ 警察署を大規模化すれば、小規模警察署管内の事件に多くの警察官を派遣で きるというメリットがあると思う。 ○ 事件がどのように起こるかは不確実でリスクがあるから、リスクマネジメン トの考え方は重要である。 ○ 小規模警察署の問題に対して、現在、警察本部等との連携など様々な対応を しているが、それでも限界に来ていることが分かった。 ○ 「警察機能の強化のために警察署の統廃合を検討する必要があるのではない か。」といったことは、一つの考え方なのではないか。 ○ 人材育成などの面では、小規模警察署の良さもあると思う。
意 見 要 旨 6 鹿児島県警察の機能強化プラン(答申)(案) ○ 警察本部等による小規模警察署への支援という形での機能強化を検討したが、 それだけでは対応できない状況となっている警察署については再編整備も必要 であると考える。 ○ 従来の警察本部等による支援でしか対応できない警察署と、再編整備の検討 が必要な警察署があるという2つの方向性で検討すべきという答申がよいので はないか。
① 鹿児島県の事件・事故の発生件数等の推移 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 認知件数 13,565 13,625 13,655 12,837 11,392 10,604 10,503 9,276 8,205 7,756 検挙件数 5,400 5,282 5,002 4,983 4,514 3,973 4,378 3,810 3,070 2,955 検挙率 39.8% 38.8% 36.6% 38.8% 39.6% 37.5% 41.7% 41.1% 37.4% 38.1% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 0 2,500 5,000 7,500 10,000 12,500 15,000 検挙率
刑法犯認知件数・検挙件数・検挙率
H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 事故件数 11,451 11,527 10,943 10,985 10,531 10,062 9,553 9,207 8,425 8,034 傷者数 13,952 14,062 13,184 13,418 12,783 12,270 11,508 10,942 9,887 9,542 死者数 110 96 88 101 94 78 87 91 94 77 0 30 60 90 120 150 0 3,000 6,000 9,000 12,000 15,000 死者数交通事故発生件数・傷者数・死者数
② 昼夜間帯別の事件・事故等の発生状況等 37.8% 38.6% 36.7% 35.5% 35.6% 34.8% 35.3% 35.1% 37.2% 39.7% 30% 32% 34% 36% 38% 40% 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27
刑法犯認知件数
(時間帯不明を除く。) 昼間 夜間 夜間比率 63.6% 67.0% 67.9% 66.0% 68.9% 73.0% 64.5% 66.7% 68.8% 65.7% 55% 60% 65% 70% 75% 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27重要犯罪発生件数
(時間帯不明を除く。) 昼間 夜間 夜間比率 64.8% 69.0% 60.5% 68.8% 65.9% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 0 10 20 30 40 50 60 70 80 H23 H24 H25 H26 H27緊急配備発令件数
昼間発令 夜間発令 夜間比率25.0% 46.2% 41.2% 20.0% 42.9% 25.4% 17.2% 30.8% 22.7% 18.5% 10% 20% 30% 40% 50% H23 H24 H25 H26 H27 検挙率
緊急配備による検挙状況
昼間 夜間 551 件 273 件 0 件 100 件 200 件 300 件 400 件 500 件 600 件 夜間 昼間重要犯罪の発生状況
(平成18年から平成27年) 163 件 86 件 0 件 20 件 40 件 60 件 80 件 100 件 120 件 140 件 160 件 180 件 夜間 昼間緊急配備の発令状況
(平成23年から平成27年) 89.7% 89.1% 89.7% 88.3% 87.9% 85.0% 79.3% 77.2% 88.4% 87.2% 85.9% 84.7% 70% 75% 80% 85% 90% 過去10年平均 過去8年平均 過去5年平均 過去3年平均重要犯罪検挙率の推移
大規模署 小規模署 県下全体③ 治安等に関するアンケート結果(県政モニター) ○ アンケートの実施時期 平成28年1月 ○ アンケートの対象 県政モニター200人 ○ アンケートの目的 鹿児島県の治安等に関する県民の皆様の意識を調査することで、「安全に安心 して暮らせる鹿児島の創造」に向けた警察行政を推進する上での基礎資料とする もの。 ○ 回答結果 回答者 173人(男性 69人、女性 104人、回答率 86.5%) 問 ここ1年間で、自分や身近な人が犯罪に遭うかもしれないと不安になることが 少なくなったと思いますか、それとも多くなったと思いますか。 【分析結果】 治安に不安を感じている(多くなった又はどちらかといえば多くなった)割合は、 依然として約3割を占めている。 多くなった4% どちらかといえば 多くなった 22% どちらともいえない (変わらない) 56% どちらかといえば 少なくなった 10% 少なくなっ た 6% 分からない 2% 20~29 6.9% 30~ 39 22.0% 40~ 49 14.5% 50~ 59 17.9% 60~ 69 26.6% 70以上 12.1% 年齢割合 鹿児島 市 24.9% 鹿児島 市以外 の市 52.0% 町 23.1% 居住地
問 警察に特に力を入れてほしい活動として、どのようなものを望みますか。 (三つまで回答可) ※上位10位までを記載 問 警察に特に力を入れて取り締まってほしいと思う犯罪は何ですか。 (三つまで回答可) ※上位10位までを記載 【分析結果】 警察に強化して欲しい活動は「パトロール」や「犯罪の検挙」といった回答が多く、 「飲酒運転、ひき逃げ等の悪質・危険な交通法令違反」や「うそ電話詐欺などの特殊 詐欺犯罪」などの徹底検挙が強く求められている。 15 17 22 26 32 45 47 51 52 73 0 20 40 60 80 「オレオレ詐欺」、「架空請求詐欺」等の振り込め詐欺 殺人、強盗等の凶悪な犯罪 住宅に入る空き巣などの犯罪 痴漢、強制わいせつ等の性犯罪 暴行、傷害等の粗暴な犯罪 麻薬、覚せい剤等の薬物犯罪 誘拐、子どもの連れ去りやいたずら 飲酒運転、ひき逃げ等の悪質・危険な交通法令違反 インターネットを利用した犯罪 少年の非行行為や犯罪行為 24 25 31 31 35 38 42 44 62 77 0 20 40 60 80 住民の困りごと、意見・要望等の聴取、住民に対する助言 交番・駐在所における警戒(交番・駐在所に警察官が常駐) 地域の防犯ボランティア等との連携・支援(合同パト ロール) 交通違反の取締りや交通安全指導 110番通報に対する素早い対応 犯罪の検挙(犯人の逮捕等) パトカーや制服警察官によるパトロール 地域における犯罪の発生状況や防犯対策等の情報提供 少年非行の抑止や健全育成に関する活動 インターネット等を利用したサイバー犯罪パトロール
64 53 66 61 123 128 96 121 114 160 138 170 144 149162145 155 143 122 51 43 72 69 68 79 92 91 122 140 145 172 128 147141 122128 124 0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28
警察官の年度別退職・採用者の推移
採用者数 退職者数 ④ 若手警察官の現状 ※H28年度の採用者は、平成27年度採用試験における採用者数 ⑤ 女性警察官の現状 46 58 67 78 91 83 97 109 118 131 149 157 163 180 202 219 1.7%2.1% 2.3%2.7% 3.1% 2.8%3.3% 3.7%4.0% 4.4% 5.0%5.2% 5.4% 6.0% 6.7%7.2% 0% 1% 2% 3% 4% 5% 6% 7% 8% 0 50 100 150 200 250 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28女性警察官の人員及び割合
人数 割合 995人 (32.9%) 940人 (31.2%) 1,019人(33.9%) 1,000人(33.3%) 999人 (33.4%) 963人 (32.4%) 888人 (29.9%) 832人 (28.0%) 3,026人 3,016人 3,004人 3,004人 2,995人 2,976人 2,973人 定員 2,969人 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 H28 H27 H26 H25 H24 H23 H22 H21若手警察官の占める割合
若手警察官 それ以外の警察官⑥ うそ電話詐欺など新たな犯罪の発生状況 ⑦ 警察署配置の変遷 H23 H24 H25 H26 H27 被害額 275,294,009 214,080,585 308,397,500 267,456,999 377,025,830 認知件数 36 35 45 45 64 0 50,000,000 100,000,000 150,000,000 200,000,000 250,000,000 300,000,000 350,000,000 400,000,000 30 35 40 45 50 55 60 65 70 被害額 認知件数