• 検索結果がありません。

東京と地方居住者の「東京イメージ j の比較的研究

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "東京と地方居住者の「東京イメージ j の比較的研究"

Copied!
13
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

総 合 都 市 研 究 第 3 7 号 1 9 8 9

東京と地方居住者の「東京イメージ j の比較的研究

1.はじめに 2 . 方 法 3 . 結 果 4 . 考 察 5 . 結 論

古 沢 照 幸 * 加 藤 義 明 *

要 約

石垣,白河,稚内,東京の 4 地域の小学生,中学生,高校生,大人(小,中,高の親) を対象とし, 5 6 の東京へのイメージ項目,東京への知識度,東京の情報をどれだけ欲しい かという情報獲得度や性別,年齢などの基本的属性について質問した。 5 6 の項目の因子分 析(f a c t o ra n a l y s i s ) の結果,東京砂漠, E n j o y 東京,先進都市,きたない,便利,ビジ ネス都市の因子構造を確認した。確認された結果は次の通りである。地区別ではネガティ ヴイメージ(東京砂漠,きたない)で地方サンプルが高く,ポジテイヴイメージ ( E n j o y 東京,便利)で東京サンプルのイメージ得点が高かった。ポジティヴイメージである先進 都市ではこの通りではなかった。知識度については知識度低群でポジテイヴイメージが低 く,ネガティヴイメージが逆に高い。地区別の結果にこの知識度の影響も考えられる。地 方サンプルでの東京へ 行ったことがない 行ったことがある 住んだことがある"

という経験要因では経験あり群の方が各イメージ得点が高くなる傾向にあった(ネガティ ヴ.ポジテイヴ共)。きたないイメージでは地方サンプルと東京サンプルとの得点差を聞

く要因となっている。また東京砂漠イメージでは 住んだことがある"より 行ったこと がある"方が高い得点を示した。地方サンプルでは情報獲得の各イメージへの影響が知識 度より大きかったが,東京サンプルではこの傾向は見られなかった。発達的には地方サン プルで発達段階が上がるにつれほとんど( 6 イメージのうち 5 )のイメージ得点は高くな る傾向にあるが,東京サンプルではこのような傾向は一部のイメージにあるだけであった。

発達の影響が特に大きいのは東京砂漠イメージで対人関係に関するイメージであることが 発達的に徐々にこのイメージを作り上げていくのではないかと考えられる。

1 . は じ め に

都市の構造を探る研究としては類型論的アプ ローチが日本では 1 9 5 0 年代から都市社会学の領域 で行われている(例えば,倉沢, 1 9 6 8 ) 。類型論

*東京都立大学都市研究センター・人文学部

的研究は,その都市(または地域)の社会的な情

勢(都市度,就業者,産業別構成,人口,人口増

加率,犯罪発生件数など)を要因としてタイプ分

けを行っている。この種の研究は都市の社会構造

の究明や社会移動(都市の過疎化や過密化)と構

(2)

1 9 8 9  

他の 3 地域(白河,石垣,稚内)の被調査者に実 施し,イメージ構造を特定する。そしてイメージ の得点をもとに東京と他の 3 地域(以下,地方と 呼ぶ)を比較検討する。また性差,発達差,東京 への居住経験の有無,東京への知識度の有無,東 京の情報を獲得したいかどうかによるイメージ得 点の比較を行う。

被調査者東京,白河,石垣,稚内の 4 地域の小 学 5 年生,中学 2 年生,高校 2 年生の男女と各児 童・生徒の両親を調査対象とした(表 1) 。 質問紙質問紙は,東京へのイメージ項目群,東 京の知識に関する項目群,東京の情報獲得に関す る項目,東京への居住経験に関する項目に性別,

年齢等の基本的属性を加えてある。

l.東京へのイメージ項目 東京のイメージと考 えられる言葉はすべて採用することとし, 56 の 項 目 を 集 め た 。 反 応 の 仕 方 は は い い い え わからない"の多肢選択式の 3 件法とし た 。

2 . 東京の知識に関する項目群,東京の情報獲得 に関する項目,東京への居住に関する項目 知 識については 東京の地理をよく知っています か"のような主観的な知識度に関する 3 項目で 構成され とてもよく知っている"から ぜん ぜん知らない"までの 4 件法である(表 3 。 ) 情報獲得については 東京についてもっと知り たいですか"という質問で もっと知りたい"

から ぜんぜん知りたいと思わない"までの 4 件法の反応形式になっている(表7)。居住に 第 3 7 号

総合都市研究

造との関係を作り出すのは人間であり,都市の構 成要素には重要な部分として人聞が含まれている。

この点で人間の目を通した都市イメージを探るこ とには大きな意義があろう。都市イメージの分析 は都市問題(薬物依存,アルコール依存,スラム など)の研究にも示唆を与えられるであろうし,

イメージの形成過程などの研究にも有益な結果を 示すであろう。

都市イメージの研究として日本では東北地方の 都市についてのイメージ分析(菅野他, 198 1)や 加藤(1 9 8 4 ) ,加藤他(1 9 8 5 ) ,加藤他(1 986) , 林他(1 986 )の一連の研究(都市イメージの分析

1  ‑ f f i ) では「大都市」についてのイメージ分析 を行っている。また「大都市」という概念があい まいであるということから,都市イメージの分析 町として詫摩他(1 987) ,加藤他(1 98 7),古浮他 ( 1 9 8 7 ) によって「東京」についてのイメージ分 析が行われた。

都市イメージの分析町では被調査者の対象地点 を白河と石垣としたが,今回はさらに稚内と地元 の東京を対象地点に加え,東京対地方(白河,石 垣,稚内)という構図からイメージ分析を行うこ ととする。またイメージに影響すると考えられる 要因(発達,性別,知識度他)を含め検討するこ

ととする。

2 . 方 法 1 2 2  

東京についての 56 のイメージ項目を東京と 目的

各地区被調査者数(男/女) 表 1

計 4 4 8 / 4 7 6   4 7 5 / 5 1 7   6 0 4 / 6 0 0   3 0 9 / 3 3 5   1 8 3 6 / 1 9 2 8   人

2 8 0 / 3 2 1   2 9 7 / 3 3 9   3 9 5 / 3 9 8   1 9 9 / 2 1 8   1 1 7 1 / 1 2 7 6   大

生 4 6 / 4 9   4 4 / 4 6   5 9 / 7 1   3 7 / 4 8   1 8 6 / 2 1 4  

校 高 生

5 8 / 5 3   6 9 / 7 3   8 2 / 6 6   4 6 / 5 0   2 5 5 / 2 4 2   中 学

6 4 / 5 3   6 5 / 5 9   6 8 / 6 5   2 7 / 1 9   2 2 4 / 1 9 6  

寸ー 旦ゐ

京 内 河 垣 東 稚 白 石

白河 4 3 . 7 歳 , 4 0 . 9 歳,石垣 最下段は各発達段階の計

学年はそれぞれ小学生が 5 年生,中学生が 2 年生,高校生が 2 年生である

大人の平均年齢は東京で男子 4 4 . 9 歳,女子 4 1 . 9 歳以下それぞれ稚内 4 3 . 2 歳. 4 0 . 2 歳 ,

4 4 . 6 歳. 4 1 . 3 歳である。

(3)

関しては, 住んだことがある 行ったこと が あ る 行 っ た こ と が な い " の 3 選択肢のう ち 1 つを選択させている。

3 . 結 果

東京のイメージの因子構造の特定 4 地域の3228 人の東京イメージ56 項目の反応について主因子解

をし,固有値1. 1 以上の 9 因子でパリマックス回 転を行った。なお 56 項目の反応については いい え"と わからない"を 1 つの反応として組み解 析することとした。

表 2 に は そ れ ぞ れ の 軸 に 負 荷 の 高 か っ た ( . 3 5   以上)項目を示しである。 9 因子まで抽出したが,

第 7 因子から第 9 因子までは解釈が因難なため,

第 6 因子までが示されている。

第 1 因子には,孤独な人が多い,冷たい,性が 乱れている,人間関係がわずらわしい,などの項 目に負荷が高く,殺伐とした人間関係を現すと考 えられるため 東京砂漠"と命名した。第 2 因子 は,よい働き口が多い,親しみやすい,楽しい,

きれいな女性が多い,自分の好きな事ができる,

などに負荷が高く,羽をのばして楽しめるという イメージから Enjoy 東京"とした。第 3 因子は,

はなやか,国際的,流行の最先端, しゃれた,な

どの国際性や先進性イメージより 先進都市"と した。第 4 因子は,空気汚い,犯罪多い,ごみご みしている,公害多い,などから きたない"と した。第 5 因 子 は 便 利 第 6 因子は ビジネ ス都市"とそれぞれの因子に負荷の高い項目群か

ら命名した。

各 イ メ ー ジ 因 子 合 成 得 点 毎 の 比 較 各 イ メ ー ジ 因 子の合成得点は,東京と地方の比較,発達毎の比 較,性差,情報獲得得点毎の比較,知識度得点毎 の比較,東京への住居・訪問経験の有無による比 較をすることで検討された。知識度については 3 項目を加算して得られるが,加算してよいものか

どうかを検討するため 3 項目聞で相関係数が求 められた。 .65‑.77 (表 3)の高い有意な相闘が 見られることから知識度得点はこれら 3 項目を加 算してよいであろう。また各因子の得点は表 2 の 各因子に負荷の高い項目の合成得点であり, わ からない"の影響を除くため はい"から いい

表 3 知識度項目聞の関連( r  ) 

1 ,東京の地理 2 ,町の様子 3 ,文化施設の場所

. 7 7   . 6 5  

2  . 7 7  

. 6 6  

3  . 6 5   . 6 6  

表 2 都市イメージ5 6 項目のパリマックス解の結果 ( . 4 0 以上の負荷を持つ項目) 因 子

第 l 因子 東京砂漠 第2 因子 E n j o y 東京

第 3 因子 先進都市 第4 因子 きたない 第 5 因子 便利 第 6 因子

項 目 相対寄与率(%)

3 ,孤独な人が多い 7 ,冷たい 1 2 ,性が乱れている 2 5 ,人間関係が乱れている 3 3 . 8   3 4 ,うすっぺらな 3 7 ,暗い 4 5 ,人が冷たい 5 1 ,無愛想な人が多い 5 5 ,危険

2 7 ,よい働き口が多い 2 9 ,親しみやすい 3 0 ,楽しい 4 1 ,きれいな女性が多い 3 0 . 8   4 3 ,気楽な 4 4 ,食べ物がおいしい 4 7 ,自分の好きな事ができる 3 6 ,自分の可能性

が試せる

3 ,はなやか 4 ,国際的 6 ,流行の最先端 8 ,しゃれた 9 ,近代的 5 4 ,文化の程度 9 . 1   が高い

2 2 ,空気が汚い 2 3 ,犯罪が多い 2 8 ,ごみごみしている 3 3 ,公害が多い 5 5 ,危険 7 . 1   1 ,便利 1 3 ,交通便利 5 6 ,買い物が便利 5 . 5   38 ,サラリーマンが多い 4 2 ,電車が混んでいる 4 9 ,いそがしい 5 2 ,いろいろな物 4 . 4   ビジネス都市 がそろっている

の項目は因子負荷量が . 3 5 以上.4 0 未満を示す

(4)

1 9 8 9  

プ ル の ほ う が 有 意 に 得 点 が 高 い ( 表 4 )。東京サ ン プ ル で は 小 学 生 よ り 大 人 が 有 意 に 高 く , 地 方 サ ン プ ル で は 段 階 的 に 小 学 生 , 中 学 生 , 高 校 生 , 大 人 と 得 点 が 有 意 に 上 が っ て 行 く 傾 向 に あ る ( 表 5  )。また東京での居住・訪問経験(以下経験と 略 す ) で は , 行 っ た こ と が あ る " が 住 ん だ こ と が あ る " や 行 っ た こ と が な い " よ り 得 点 が 有 意 に 高 い ( 表 6 )。情報獲得については東京も地 方 も 段 階 的 に , も っ と 知 り た い " か ら 全 然 知 り た く な い " へ と 得 点 が 有 意 に 高 く な っ て い る (表7)。知識度では東京サンプルも地方サンプ ル も 低 知 識 群 が 有 意 に 高 い 得 点 を 示 し て い る ( 表

8  。 )

Enjoy 東 京 イ メ ー ジ 第 3 7 号

総合都市研究

え " を 減 じ た 値 と な っ て い る 。 表 4 か ら 表 9 まで の 各 イ メ ー ジ の 平 均 得 点 は O を基準とし,正はイ イ エ よ り ハ イ が 多 い こ と を 示 し , 負 は そ の 逆 を 示 す 。

以 下 , 東 京 砂 漠 か ら ビ ジ ネ ス 都 市 ま で の 表 4 か ら表 9 ま で の 結 果 で あ る 。 そ れ ぞ れ l 要 因 の 分 散 分 析 を し , カ テ ゴ リ ー 数 が 2 で あ る 表 4 と表 9 を 除 い て Student‑Newman‑Keuls 法 に よ る 多 範 囲 検 定を行った。独立変数がそれぞれ地区別,発達,

東 京 へ の 居 住 ・ 訪 問 経 験 , 情 報 獲 得 , 知 識 度 , 性 別 で あ り , 従 属 変 数 が イ メ ー ジ 各 因 子 の 合 成 得 点 で あ る 。 な お , 多 範 囲 検 定 は F 値 が 有 意 で あ る 場 合に行った。

東 京 砂 漠 イ メ ー ジ 1 2 4  

地 方 サ ン プ ル よ り 東 京 サ ン 東 京 サ ン プ ル と 比 べ 地 方 サ ン

東京と地方のイメージ各因子の合成得点の比較(平均 /S.D./ サンプル数) 表 4

6 ビジネス都市 2 . 8 2 / 4 . 1 3 / 3 6 3 7   . 4 8 / 3 . 8 0 / 3 6 6 8   4 . 1 2 / 2 . 3 6 / 3 6 5 2   4 . 0 3 / 1 . 6 5 / 3 7 3 0   2 . 0 5 / ー / 3 7 3 0 3 . 4 2 / 1 .  0 9 / 3 7 2 6   1 . 2 3 / 4 . 5 1 / 9 0 9   1 . 8 8 / 3 . 9 9 / 9 1 2   3 . 8 6 / 4 . 2 0 / 9 1 4   3 . 6 2 / 1 . 9 3 / 9 2 1   2 . 7 4 /   . 8 1 / 9 2 3   3 . 4 6 / 1 . 0 2 / 9 1 8   3 . 3 4 / 3 . 8 5 / 2 7 3 8   . 0 1 / 3 . 6 1 / 2 7 5 6   4 . 2 0 / 2 . 2 7 / 2 7 3 8   4 . 1 6 / 1 . 5 3 / 2 8 1 4   1 . 8 3 / 1 . 6 0 / 2 8 0 7   3 . 4 1 / 1 . 1 1 / 2 8 0 8  

1 8 8 . 4 0 * キ 牟 1 7 3 . 7 5 *   * 本 1 4 . 2 3 * * *   7 4 . 8 0 事* *  2 7 5 . 0 3 *  *  *  1 . 5 6   5 便 利

4きたない 3 先進都市

2  E n j o y 東京 1東京砂漠

地区別全体 l東京 2 地方 F 

各因子の合成得点は,ハイとイイエの個数の差を基準とし算出しである

*  *  *  < . 0 0 1   *  *  . 0 1   . 0 5  

多範囲検定は S t u d e n t‑ N  ewman  ‑ K e u l s 法による(レンジ値は . 0 5 )

東京と地方の小学生から大人までのイメージ因子の合成得点の比較(平均 /S.D./ サンプル数) 表 5

6 ビジネス都市 2 . 8 8 / 1 . 3 1 / 1 1 7   3 . 2 3 / 1 . 0 7 / 1 1 1   3 . 5 4 /   . 8 8 / 9 5   3 . 6 1 /   . 9 2 / 5 9 5  

1 9 . 8 5 * * *   [ 1 < 2 < 3 . 4 ]   手

リ 2 . 3 8 / 1 . 1 2 / 1 1 8  2 . 2 2 / 1 . 3 7 / 1 1 1   2 . 8 2 /   . 5 6 1 9 5   2 . 8 9 1   . 5 1 / 5 9 9  

3 3 . 5 6 *  *  *  [ 2 , 1<3 , 4 J  

5 便 4 きたない

3 . 6 9 / 1 . 7 4 / 1 1 7   3 . 5 3 / 1 . 8 1 / 1 1 0  3 . 4 1 / 2 . 0 6 / 9 5   3 . 6 6 / 1 .  9 6 / 5 9 9  

. 6 0   3 先進都市

3 . 8 7 / 2 . 0 0 / 1 1 8   3 . 4 5 / 2 . 4 9 / 1 1 0  3 . 7 2 / 2 . 4 5 / 9 5   3 . 9 6 / 2 . 7 1 / 5 9 1  

1 . 2 8   2  E n j o y 東京

1 . 5 6 / 3 . 4 0 / 1 1 4   l . 3 1 / 4 . 0 7 / 1 1 l   1 . 8 3 / 4 . 4 0 / 9 4   2 . 1 3 / 4 . 0 0 / 5 9 3  

2 . 2 9   1 東京砂漠

. 3 0 / 3 . 4 1 / 1 1 5   . 8 5 / 4 . 0 0 / 1 1 0   . 5 5 / 5 . 0 4 / 9 4   1 .  5 9 / 4 . 6 7 / 5 9 0  

3 . 8 3 *  *  [ 1 < 4 J   l小学生

2 中学生 3 高校生 4 大 人

F  多範囲検定

発 達 東 京

. 7 0 / 3 . 3 5 / 2 8 3   3 . 6 7 / 2 . 3 5 / 2 8 0   3 . 4 8 / 1 .  9 2 / 2 9 8   1 . 3 1 / 1 .  6 3 / 2 9 8   3 . 1 1 / 1 . 2 9 / 2 9 7  

‑ . 4 6 / 3 . 5 6 / 3 7 9   4 . 2 6 / 2 . 2 0 / 3 8 3   4 . 0 2 / 1 . 6 3 / 3 8 1   1 . 2 8 1 1 .   7 l / 3 8 4   3 . 2 9 / 1 . 2 4 / 3 8 2   . 4 7 / 3 . 3 3 / 3 0 2   4 . 3 6 / 1 . 9 8 / 2 9 9   4 . 2 9 / 1 . 2 3 / 3 0 3   1 . 7 0 / 1 . 6 0 / 3 0 1   3 . 5 0 /   . 9 6 / 3 0 3  

‑ . 0 7 / 3 . 6 9 / 1 7 9 2   4 . 2 5 / 2 . 3 1 / 1 7 7 6   4 . 2 8 / 1 . 4 5 / 1 8 3 2   2 . 0 4 / 1 .  5 2 / 1 8 2 4   3 . 4 7 / 1 . 0 6 / 1 8 2 6   7 . 5 3 * 本* 5 . 8 9 *  *  *  2 6 . 3 5 *  *  *  3 8 . 0 8 *  *  *  1 1 . 3 4  *  *  *  [ 1 , 2<3 , 1 ]   [ 1  <4 , 2 , 3 J   [ 1  <2 , 4 , 3 ]   [ 2 , 1<3<4]  [ 1 ,2< 4 , 3 J  . 9 8 / 3 . 5 4 / 2 8 4  

2 . 5 3 / 3 . 9 3 / 3 7 4   3 . 1 5 / 3 . 6 2 / 2 9 8   3 . 9 3 / 3 . 7 4 / 1 7 7 2  

5 8 . 3 8 *  *  *  [ 1 <2<3<4J  1 小学生

2 中学生 3 高校生 4 大 人

F  多範囲検定

発 達 地 元

各因子の合成得点は,ハイとイイエの個数の差を基準とし算出しである

本* *  <  . 0 0 1   *  *  <  . 0 1   *  <  . 0 5  

多範囲検定は S t u d e n t ‑ N  ewman  ‑ K e u l s 法による(レンジ値は . 0 5 )

(5)

表 6 東京への居住・訪問有無についてのイメージ各因子の合成得点の比較(平均 /8.0./ サンプル数) 1 東京砂漠 2  E n j o y 東京 3 先進都市 4きたない 5 便 利 6 ビジネス都市 l  住んだことある 3 . 0 4 / 4 . 6 1 / 4 9 4   . 9 3 / 4 . 0 2 / 4 9 9   4 . 1 8 / 2 . 4 0 / 5 0 4   4 . 2 3 / 1 .  5 1 / 5 1 2   2 . 3 9 / 1 . 3 1 / 5 1 1   3 . 5 5 / 1 . 0 7 / 5 1 4   2 行ったことある 3 . 5 4 / 3 . 7 0 / 1 4 6 5   ‑ . 1 4 / 3 . 5 9 / 1 4 7 3   4 . 2 8 / 2 . 2 7 / 1 4 5 8   4 . 2 3 / 1 . 4 7 / 1 5 0 0   1 . 9 5 / 1 . 5 5 / 1 4 9 6   3 . 4 8 / 1 . 0 1 / 1 4 9 7   3 行ったことない 3 . 1 6 / 3 . 5 3 / 7 5 7   ー . 2 9 / 3 . 2 7 / 7 7 4 4 . 0 6 / 2 . 2 0 / 7 6 4   3 . 9 9 / 1 . 6 2 / 7 8 9   1 .  2 3 / l .  6 7 / 7 8 9   3  .  1 8 / l .  2 7 / 7 8 6   F  4 . 3 1  *  2 0 . 3 4 * * *   2 . 4 1  6 . 6 0 *  *  9 7 . 3 7 キ*事 2 4 . 6 4 * * *   多範囲検定 [ 1 , 3 < 2 ]   [ 2 , 3 ,  < 1 ]   [ 3 < 1 , 2 ]   [ 3 < 2 < 1 ]   [ 3 < 1 , 2 ]  

各因子の合成得点は,ハイとイイエの個数の差を基準とし算出しである

*  *  *  < . 0 0 1   *  *  < . 0 1   . 0 5  

多範囲検定は S t u d e n t

Newman‑Keuls 法による(レンジ値は . 0 5 )

表 7 東京についての情報獲得の東京と地方のイメージ各因子の合成得点の比較(平均 /8.0./ サンプル数) 1 東京砂漠 2  E n j o y 東京 3 先進都市 4きたない 5 便 利 6 ビジネス都市 情報獲得(東京)

l全然知りたくない 3 . 8 6 / 3 . 4 6 / 4 3   . 2 6 / 4 . 4 7 / 4 2   2 . 6 7 / 2 . 8 8 / 4 3   4 . 2 3 / 1 . 3 1 / 4 3   2 .  6 0 / l . 1 1 /  4 2   3 . 4 0 / 1 . 2 2 / 4 3   2 今ぐらいでいい 2 . 1 3 / 4 . 5 0 / 2 0 9   1 . 3 2 / 4 . 4 2 / 2 1 0   3 . 8 1 / 2 . 7 2 / 2 1 1   3 . 7 5 / 1 . 9 1 / 2 1 4   2 . 7 6 /   . 7 9 / 2 1 4   3 . 5 4 / 1 .  9 6 / 2 1 2   3 もう少し知りたい . 9 7 / 4 . 5 0 / 3 4 0   2 . 0 6 / 3 . 8 6 / 3 4 1   3 . 8 2 / 2 . 5 4 / 3 4 2   3 . 4 9 / 1 . 9 6 / 3 4 5   2 . 7 2 /   . 8 3 / 3 4 5   3 . 4 9 /   . 9 7 / 3 4 1   4 もっと知りたい . 5 5 / 4 . 4 5 / 3 1 7   2 . 2 8 / 3 . 6 8 / 3 1 9   4 . 1 1 / 2 . 4 4 / 3 1 8   3 . 6 1 / 1 . 9 6 / 3 1 9   2 . 7 5 /   . 7 6 / 3 2 2   3 . 3 9 / 1 . 0 9 / 3 2 2  

F  1 0 . 7 6   * キ * 5 . 0 0 *  *  *  4 . 1 3 *  *  *  2 . 3 3   . 5 7   1 . 0 0  

多範囲検定 [ 4 , 3<2<1]  [ 1 , 2<3 , 4 ]   [ I   <2 , 3 , 4 ]   情報獲得(地方)

1 全然知りたくない 4 . 5 2 / 3 . 2 7 / 4 5 4   ‑ l . 0 7 / 3 . 5 5 / 4 4 5   3 . 7 1 / 2 . 5 4 / 4 5 2   4 .  2 3 / l . 4 9 / 4 6 1   1 .  4 6 / 1 . 7 7 / 4 6 3   3 .  2 3 / l .  2 2 / 4 6 0   2 今ぐらいでいい 3 . 7 8 / 3 . 8 6 / 6 4 1   ー . 3 3 / 3 . 7 0 / 6 5 1 4 . 2 1 / 2 . 3 0 / 6 4 3   4 . 3 2 / 1 . 3 3 / 6 5 9   2 . 0 4 / 1 . 5 2 / 6 5 6   3 . 4 5 / 1 . 0 7 / 6 5 6   3 もう少し知りたい 3 . 2 1 / 3 . 7 8 / 9 3 9   . 0 8 / 3 . 4 3 / 9 5 8   4 . 2 6 / 2 . 2 4 / 9 5 0   4 .  1 8 / l . 4 7 / 9 8 0   1 .   8 4 / l .  5 8 / 9 7 0   3 . 4 9 / 1 . 0 3 / 9 7 3   4 もっと知りたい 2 . 2 3 / 3 . 9 9 / 6 3 1   1 . 2 0 / 3 . 4 6 / 6 3 7   4 . 4 8 / 1 . 9 9 / 6 2 9   3 . 8 9 / 1 . 7 8 / 6 4 6   1 . 8 5 / l . 5 3 / 6 5 1   3 . 3 8 / 1 . 1 6 / 6 5 3   F  3 6 . 1 7 * * *   4 0 . 3 1 * * *   1 0 . 7 8 * * *   9 . 4 3  *  *  *  1 2 . 0 3 *  *  *  5 . 9 5  *  *本

多範囲検定 [ 4 < 3<2< 1 ]   [ I   < 2 , 3 < 4 ]   [ 1 < 2 , 3 , 4 ]   [ 4 < 3 , 1 , 2 ]   [ 1 < 3 , 4 < 2 ]   [ I   <4 , 2 , 3 ]   各因子の合成得点は,ハイとイイエの個数の差を基準とし算出しである

*申* p  < . 0 0 1   *  *  < . 0 1   *  <  . 0 5  

多範囲検定は S t u d e n t ‑Newman‑K e u l s 法による(レンジ値は . 0 5 )

プ ル で 有 意 に 得 点 が 高 い ( 表 4 )。発達的には東 京 サ ン プ ル で は 差 が 見 ら れ ず , 地 方 サ ン プ ル で は 小 学 生 と 高 校 生 が 中 学 生 や 大 人 よ り 得 点 が 有 意 に 高 い ( 表 6 ) 。 情 報 獲 得 で は 東 京 サ ン プ ル で も 地 方 サ ン プ ル で も 知 り た い 程 度 が 高 い 程 得 点 も 高 く な っ て い る ( 表 7 ) 。 知 識 度 で は そ の 程 度 が 高 い 程 東 京 サ ン プ ル も 地 方 サ ン プ ル も イ メ ー ジ 得 点 は 高 い ( 表 8 。 )

先 進 都 市 イ メ ー ジ 地 方 サ ン プ ル の 方 が 有 意 に 得 点 は 高 く ( 表 4 ) , 発 達 的 に は 東 京 サ ン プ ル に は 差 は な く , 地 方 サ ン プ ル で 小 学 生 が 他 よ り 有 意 に

得 点 が 低 い ( 表 5 ) 。 経 験 で は 差 は 見 ら れ な い が (表 6 ) , 情 報 獲 得 で は 東 京 サ ン プ ル で も 地 方 サ ン プ ル で も 全 然 知 り た く な い " が 他 よ り 有 意 に 得 点 は 低 い ( 表 7 ) 。 知 識 度 で は 地 方 サ ン プ ル で は 差 が 見 ら れ な い が , 東 京 サ ン プ ル で は 知 識 度 高 群 が 中 群 よ り 得 点 は 高 い ( 表 8 。 )

き た な い イ メ ー ジ 地 方 サ ン プ ル の 方 が こ の イ

メ ー ジ 得 点 は 有 意 に 高 い ( 表 4 )。発達的には東

京 サ ン プ ル で は 差 が な く , 地 方 サ ン プ ル で は 小 学

生 が 他 よ り 有 意 に 得 点 が 低 い ( 表 5 )。 行ったこ

と が な い " は 住 ん だ こ と が あ る " や 行 っ た こ

(6)

1 2 6   総 合 都 市 研 究 第3 7 号 1 9 8 9

表 8 東京についての知識度の東京と地方のイメージ各因子の合成得点の比較(平均 /S.D./ サンプル数) 1 東京砂漠 2  E n j o y 東京 3 先進都市 4きたない 5 便 利 6 ビジネス都市 知識度(東京)

1 低 群 ( 6 点以下) 1 .   8 6 / 4 . 4 2 / 2 8 1   1 . 0 9 / 4 . 0 4 / 2 8 2   3 . 6 2 / 2 . 4 9 / 2 8 0   3 . 8 4 / 1 .  8 7 / 2 8 5   2 . 6 4 /   . 9 5 / 2 8 6   3 . 3 2 / 1 . 1 1 / 2 8 5   2 中 群 ( 7 ,  8 点) . 6 5 / 4 . 6 0 / 3 4 0   2 . 0 9 / 3 . 8 1 / 3 4 0   3 . 3 8 / 3 . 0 3 / 3 4 6   3 . 4 2 / 1 . 8 7 / 3 4 7   2 . 7 3 /   . 8 4 / 3 4 6   3 . 2 7 / 1 . 2 0 / 3 4 5   3 高 群 (9 点以上) . 7 2 / 4 . 6 3 / 3 2 9   2 . 4 7 / 3 . 9 6 / 3 3 0   4 . 0 3 / 2 . 6 4 / 3 3 0   3 . 5 2 / 1 . 9 2 / 3 3 1   2 . 7 7 /   . 7 5 / 3 3 3   3 . 6 3 /   . 8 7 / 3 3 0   F  6 . 6 2 *  *  9 . 7 9 *  *  *  4 . 8 9 *  *  3 . 8 3 本 2 . 0 5   1 1 . 3 9 * 本 *

各範囲検定 [ 2 , 3<1]  [ 1  <2 , 3 )   [2<3]  [ 2 , 3<1]  [ 2 , 1  <3] 

知識度(地方)

1 低 群 (4 点以下) 3 . 5 9 / 3 . 3 8 / 9 9 2   . 5 1 / 3 . 3 4 / 1 0 0 9   4 . 1 6 / 2 . 2 1 / 1 0 0 0   4 . 1 2 / 1 . 5 4 / 1 0 3 0   1 . 4 2 / 1 . 7 0 / 1 0 2 9   3 . 2 8 / 1 . 2 3 / 1 0 2 5   2 中群 (5‑7 点) 3 . 2 9 / 3 . 8 7 / 1 1 8 4   . 0 4 / 3 . 5 2 / 1 1 8 8   4 . 2 2 / 2 . 2 4 / 1 1 8 4   4 . 2 1 / 1 . 4 6 / 1 2 1 5   1 .   9 9 / 1 .  5 1 / 1 2 1 0   3 . 5 0 /   . 9 8 / 1 2 1 1   3 高 群 (8 点以上) 3 . 0 2 / 4 . 5 2 / 5 5 2   . 9 1 / 4 . 0 8 / 5 5 9   4 . 2 3 / 2 . 4 5 / 5 5 4   4 . 1 3 / 1 .  6 4 / 5 6 9   2 . 2 1 / 1 . 4 6 / 5 6 8   3 . 4 7 / 1 . 1 2 / 5 7 2   F  4 . 1 2 *   2 8 . 0 7 *  *  *  . 2 7   . 9 7   5 7 . 3 4 * * 申 1 2 . 4 2 *   *ホ

多範囲検定 [3< 1 ]   [1<2<3]  [ 1 <2<3]  [1<3 , 2 ]   各因子の合成得点は,ハイとイイエの個数の差を基準とし算出しである

*  *  *  < . 0 0 1   *  *  < . 0 1   *  < . 0 5  

多範囲検定は S t u d e n t‑ N  ewman  ‑ K e u l s 法による(レンジ値は . 0 5 )

表 9 東京と地方の性別毎のイメージ各国子の合成得点の比較(平均 /S.D./ サンプル数)

1 東京砂漠 2  E n j o y 東京 3 先進都市 4きたない 5 便 利 6 ビジネス都市 性別(東京)

1 男 1 . 3 5 / 4 . 4 7 / 4 3 9   1 .  6 4 / 4 . 1 1 / 4 4 1   3 . 7 2 / 2 . 7 4 / 4 4 3   3 . 4 8 / 2 . 0 6 / 4 4 4   2 . 7 0 /   . 8 8 / 4 4 7   3 . 4 8 / 1 . 0 6 / 4 4 6   2 女 1 . 1 2 / 4 . 5 6 / 4 7 0   2 . 1 1 / 3 . 8 7 / 4 7 0   4 . 0 0 / 2 . 4 2 / 4 7 0   3 . 7 6 / 1 . 7 9 / 4 7 6   2 . 7 7 /   . 7 3 / 4 7 5   3 . 4 5 /   . 9 9 / 4 7 1   F  . 6 0   3 . 1 5   2 . 6 5   5 . 1 3 *   1 . 4 4   . 9 3   性別(地方)

1 男 3 . 3 9 / 3 . 9 3 / 1 3 3 0   . 0 0 3 / 3 . 6 2 / 1 3 4 5   4 . 1 0 / 2 . 3 9 / 1 3 3 4   3 . 4 2 / 1 . 1 3 / 1 3 6 9   1 .  8 1 / 1 .  6 1 / 1 3 6 9   3 . 4 2 / 1 . 1 3 / 1 3 6 9   2 女 3 . 3 1 / 3 . 7 6 / 1 3 8 5   . 0 0 8 / 3 . 6 1 / 1 3 9 9   4 . 2 9 / 2 . 1 6 / 1 3 9 1   3 . 4 1 / 1 . 0 9 / 1 4 2 4   1 . 8 4 / 1 . 5 9 / 1 4 2 3   3 . 4 1 / 1 . 0 9 / 1 4 2 4   F  . 3 1   . 0 0 1   5 . 0 2 *   . 0 9   . 2 8   . 0 9  

各因子の合成得点は,ハイとイイエの個数の差を基準とし算出しである

*  *  *  < . 0 0 1   *  *  < . 0 1   *  < . 0 5  

多範囲検定は S t ω u d 白 e n 凶 l t ‑ N e 刊 wma 陥 a 加 n ト ‑ K e 飢側 u l s 法による(レンジ値は . 0 閃 5 )

と が あ る " と い っ た 経 験 あ り 群 よ り 有 意 に 低 い 得 点 で あ る ( 表 6 ) 。 情 報 獲 得 で は 東 京 サ ン プ ル で は 差 は な い が , 地 方 サ ン プ ル は も っ と 知 り た い " が 他 よ り 有 意 に 低 い 得 点 と な っ て い る ( 表

7  ) 。 知 識 度 で は 地 方 サ ン プ ル に 差 は な い が , 東 京 サ ン プ ル は 低 群 が 他 よ り 有 意 に 高 い ( 表 8 。 ) 便 利 イ メ ー ジ 東 京 サ ン プ ル の 方 が 有 意 に 得 点 が 高 い ( 表 4 ) 。 発 達 的 に は 東 京 サ ン プ ル も 地 方 サ ン プ ル も 高 校 生 や 大 人 が 小 学 生 や 中 学 生 よ り も 有 意 に 得 点 が 高 く , 特 に 地 方 サ ン プ ル で は 高 校 生 よ

り 大 人 の 方 が 得 点 が 高 か っ た ( 表 5 )。 行ったこ と が な い 行 っ た こ と が あ る 住 ん だ こ と が あ る " と 経 験 の 程 度 が 増 す に 従 い 得 点 が 高 く な っ て い る ( 表 6 ) 。 情 報 獲 得 で は 東 京 サ ン プ ル で は 差 が な い が 地 方 サ ン プ ル で は 全 然 知 り た く な い " が 得 点 が 低 く , 今 ぐ ら い で い い " が 高 い 得 点 と な っ て い る ( 表 7 ) 。 知 識 度 で は 地 方 サ ン プ ル が 低 群 よ り 中 群 , 中 群 よ り 高 群 の 方 が 得 点 が 高 し ミ 。

ピ ジ ネ ス 都 市 イ メ ー ジ 東 京 サ ン プ ル と 地 方 サ ン

(7)

プルとの地域差は見られていない(表 4 )。発達 的には東京も地方も高校生や大人が小学生や中学 生より有意に得点が高い(表 5 )。経験では 住 んだことがある 行ったことがある"が 千子っ たことがない"よりも得点が高い(表 6 )。情報 獲得については東京サンプルでは差は見られない が,地方では 全然知りたくない"が他より有意 に低い結果であった(表7)。知識度では東京サ ンプルは高群が低群や中群より得点が高く,地方 サンプルは中群や高群が低群よりも得点が高い結 果だった(表 8 )。なお性差があったのは東京の 男子が便利イメージで女子より得点が高く,地方 の女子が先進都市イメージで男子より有意に高い という 2 点のみであった(表 9 。 )

4 . 考 察

各変数における有意差を見てきたが,更に各イ

メージ合成得点に対して各変数の影響を検討し,

表 4 から表 9 までの結果と合わせて検討するため 各イメージ合成得点を従属変数とした重回帰分析 を行った。表 1 0 では独立変数を地区別,発達,情 報獲得,知識度,性別として東京と地方の全サン プルを対象とした。また表1 1 では東京を対象とし,

発達,情報獲得,性別を独立変数とした重回帰分 析をし,表1 2 では地方を対象とし,発達,経験,

情報獲得,知識度,性別を独立変数とした重回帰 分析を行った。

東京砂漠イメージについては全サンプルを対象 とした重回帰分析の結果では独立変数のなかで発 達の影響が一番大きい(表1 0 ) 。しかし東京をサ ンプルとした場合(表1 1 ) よりも地方をサンプル (表1 2 ) とした場合の方が標準偏回帰係数が大き く,地方の結果が全サンプルの結果に影響を与え ていると考えられる。表 5 と合わせて考えると,

特に地方では発達に伴い殺伐とした人間関係のイ

表 1 0 各イメージ、合成得点と従属変数とした重回帰分析(東京と地方)

東京砂漠 Enjoy 東京 先進都市 きたない 便利 ピジネス都市

標準偏回帰 標準偏回帰 標準偏回帰 標準偏回帰 標準偏回帰 標準偏回帰 係数(F 値) 係数 (F 値) 係数(F 値) 係数(F 値) 係数(F 値) 係数(F 値) 地 区 別 . 1 5 ( 7 1 . 49*  *)一. 1 3 ( 4 8 . 4 5**) . 1 0 ( 2 5 . 9 1  **)  .  2 1 (   4 0 . 7 4  *  *  )ー .18005.12**) . 0 3 ( 3 . 0 9 )  

? フ ロ 達 . 1 8 ( 1 0 6 . 9 9 *  * )   . 0 3 ( 2 . 5 6 )   . 0 8 ( 1 7.83**)  . 0 7 ( 1 8 . 2 7 *  * )   .20039.64  *本) . 1 2 ( 4 6 . 9 8 * * )   情 報ー . 1 3 ( 5 9 . 4 6*  *  * )   . 1 7 ( 9 7 . 8 3 *  * )   .12(42.17**)  ‑.06(9.68**)  . 0 8 ( 2 0 . 9 3 *  * )   . 0 5 ( 8 . 6 8 *  * )   知 識 度 . 1 2 ( 4 1 . 48**) . 1 5 ( 6 3 . 1 8 * * )   . 0 1 (   . 5 2 )   . 0 4 ( 3 . 7 8 本*) . 1 6 ( 7 8 . 0 8 *  * )   . 0 7 ( 1 4.73**)  性 別 . 0 4 ( 7 . 0 4 ホ*) . 0 5 ( 1 0 . 6 5 *  * )   . 7 7 ( 7 . 7 7 事*) . 0 2 ( 1 . 9 7 )   . 0 5 ( 8 . 3 9 *  * )   . 0 1 ( . 1 2 )  

重相関係数 (R) は東京砂漠からそれぞれ . 3 5 , . 3 1 , . 1 5 , . 1 9 , . 3 7 , . 1 5 である/ *  *  *  p  <  . 0 0 1   *  *  p  <  . 0 1   自由度は地区別,性別が(1, 3 3 2 0 ) ,発達,情報が ( 3 , 3 3 2 8 ) ,知識度が ( 1 1 , 3 3 2 0 )である

表 1 1 各イメージ合成得点を従属変数とした重回帰分析(東京) 東京砂漠

標準偏回帰 係数(F 値)

京 帰 劃 東 田 町 川 判 数

n M 標 係

先進都市 標準偏回帰 係数(F 値)

きたない 標準偏回帰 係数(F 値)

便利 標準偏回帰 係数(F 値)

ビジネス都市 標準偏回帰 係数(F 値) 発 達 . 1 1 ( 1 0  . 4 0* * )   . 0 6 ( 3 . 4 7  *  )  .  0 4 (   1 .  3 1 )   • O O (  . 0 0 )   . 2 9 ( 7 9 . 2 6  *  * )   .  2 3 (  4 6 . 8 4 )   情 報 . 1 1 ( 1 9 . 4 3**) . 1 2 ( 1 2.01**)  . 1 0 ( 8 . 3 3 * * ) ー . 0 7 ( 4 . 1 8 キ*)  . 0 7  ( 3 . 9 3  *  *  )ー . 0 1 ( . 0 9 )   知 識 度 ー . 1 7 ( 2 4 . 9 8 * ホ . 1 5 ( 1 9 . 1 7 ** )   . 0 8 ( 5 . 3 9 *   *)ー . 0 6 ( 2 . 8 7 ** )   . 0 4 ( 1 . 0 5 )   . 1 1 ( 9 . 5 4  *  * )   性 別 ー . 0 7 ( 3 . 7 4 ) . 0 9 ( 6 . 7 1 * * )   . 0 7 ( 4 . 0 5 * )   . 0 7 ( 3 . 6 0 )   . 0 3 ( . 6 0 )   . 0 1 ( . 0 5 )  

重相関係数 (R) は東京砂漠からそれぞれ . 2 5 , . 2 1 ,  . 1 5 ,  . 1 2 ,  . 3 0 ,  . 2 7 である/ *  *  p  <  . 0 1 *   p  <  . 0 5  

自由度は性別が(1, 8 7 6 ) ,発達,情報が ( 3 , 8 7 4 ) ,知識度が ( 1 1 , 8 6 6 )である

(8)

1 2 8   総合都市研究第 3 7 号 1 9 8 9

表 1 2 各イメージ合成得点を従属変数とした重回帰分析(地方)

東京砂漠 E n j o y 東京 先進都市 きたない 便利 ビジネス都市 標準偏回帰 標準偏回帰 標準偏回帰 標準偏回帰 標準偏回帰 標準偏回帰 係数 (F 値) 係数 (F 値) 係数 (F 値) 係数 (F 値) 係数 (F 値) 係数 (F 値) 発 達 . 2 3 ( 1 1 5 . 1 7 * * ) . 0 0 ( . 0 1 )   . 0 9 ( 1 7 . 2 3 *  * )   . 1 1 ( 2 3 . 3 4 * * )   . 1 6 ( 5 6 . 9 4 本本) . 0 6 ( 6 . 9 8 *  * )   経 験 . 0 4 ( 3 . 4 8*) ー . 0 5 ( 5 . 0 8 ** )   . o o (   . 0 1 )   一 . 0 4 ( 2 . 6 5 ) ー . 1 6 ( 4 6 . 1 8 * * ) ー . 1 1 ( 1 9 . 7 2  *  * )   情 報ー . 1 3 ( 3 7 . 9 1**)  . 1 9 ( 8 5 . 6 5 * * )   . 1 3 ( 3 5 . 1 3 本*) ‑ . 0 5 ( 5 . 4 1**)  . 0 8 ( 1 7.13**)  . 0 7 ( 1 0 . 2 9 本市) 知 識 度 ー . 0 7 ( 1 0 . 4 7** )   . 1 1 ( 2 3 . 9 8 事本) . 0 3 (  . 2 8 )   ー . 0 4 ( 2 . 9 5 ** )   . 1 0 ( 1 8 . 6 8 本市) . o o (   . 0 3 )   性 別一 . 0 4 ( 5 . 0 7 * ) . 0 5 ( 6 . 2 9 *  )  . 0 5 ( 5 . 0 8 *  )  . 0 1 ( . 1 2 )   . 0 4 ( 4 . 8 8 ホ ) . 0 0 ( . 0 3 )  

重相関係数 (R) は東京砂漠からそれぞれ . 2 9 , . 2 5 ,  . 1 4 ,  . 1 4 ,  . 3 1 ,  . 1 5 である/* *  <.0 1*  p  <.05  自由度は性別が(1, 2 4 4 2 ) ,発達,情報が ( 3 , 2 4 3 9 ) ,知識度が ( 1 1 , 2 4 3 2 ) ,経験が ( 2 , 2 4 4 0 ) である

メージが大きく膨らんで行くようである。地区別 は現在東京に住んでいるか,地方に住んでいるか というカテゴリーの分類になるが,地区別につい ては標準偏回帰係数の大きさは発達に次ぎ F 値も 有意になっている(表 1 0 ) 。表 6 の結果と同様地 方での得点が高いことを示している。経験は過去 の居住の有無を聞く項目が含まれ,地区別との比 較対照ができるであろう。表 1 0 の結果では経験は F 値が有意ではあるが,標準偏回帰係数は低い。

これは表 6 の 行ったことがある"が 住んだこ とがある"や 行ったことがない"より得点が高 く,得点分布が逆 U字型を示すことに起因するで あろう。よって経験については表 6 の結果をもと に考察した方がよいであろう。居住も訪問も経験 のない群より訪問経験群の得点が有意に高いため,

東京への訪問が地方の東京砂漠イメージを引き上 げているように考えられる。また居住経験群も訪 問経験群より得点が低いため,東京に住んだこと がない者が訪問することによって東京砂漠のよう なネガティヴなイメージが出来上がるようである。

ここで現東京居住群(表 4 の東京)と居住経験群 との聞で東京砂漠イメージ、合成得点について T 検 定を行うと,居住経験群の方が有意に得点が高い こ と が 分 か っ た ( t  =7.08 ,  P  <  . 0 0 1)。これは 過去に東京に住んでいた頃の得点と現在地方に住 んでいる得点を比較したような縦断研究による結 果ではないが,地方に移るとこのイメージ得点が 高くなることが示唆される。

同様に東京砂漠イメージ合成得点を従属変数と

した情報獲得と知識度についての標準偏回帰係数 は東京サンプル(表 1 1 ) も地方サンプル(表 1 2 ) も負の値を示している。表 7や表 8より明らかで あるが情報獲得では東京サンプルも地方サンプル も 知りたい"より 知りたくない"群の方が東 京砂漠イメージが高く,知識度では東京,地方の 両サンプル共低得点群でこのイメージ得点が高い。

情報獲得は東京についての情報収集の動因を示す。

それゆえ東京砂漠のようなネガティヴなイメージ では 知りたい"群の方が得点が低いのであろう。

情報への動因がネガティヴなイメージを低減した と考えてよいのではないだろうか。また地方サン プルではネガティヴなイメージであるきたないイ メージについても もっと知りたい"群が他の 3 群より得点が低く(表7),標準偏回帰係数も低 い値ではあるが東京サンプルも地方サンプルも負 の値を示し(表 1 1 ,表 1 2 ) ,東京砂漠イメージと 同様の考察ができょう。逆にポジティヴなイメー ジと考えられる Enjoy 東京イメージや先進都市イ メージでは東京,地方両サンプル共標準偏回帰係 数は正の値を示し(表 1 1 ,表 1 2 ) ,表 7 では 知 りたい"群の方が両サンプル共これらポジティヴ なイメージ得点で高い値となっている。ネガティ ヴなイメージでは情報獲得の動因がその得点を下 げ,ポジティヴなイメージでは得点を上げると考 えてよさそうである。

更にここで情報獲得と知識度について考察を試

みる。表 1 2 の標準偏回帰係数の絶対値に注目をす

ると,便利イメージ以外の 5 イメージで知識度よ

(9)

り情報獲得の方が絶対値が大きい。地方サンプル では知識度より情報獲得の方が各イメージをより 多く説明できることが示唆される。 知っている"

という状態より 知りたい"という動因がイメー ジを操作すると考えられよう。しかし表 1 1 の東京 サンプルでは東京砂漠, Enjoy 東京,ビジネス都 市の各イメージで標準偏回帰係数の絶対値は情報 獲得よりも知識度の方が高い。東京サンプルの場 合情報をすでに獲得していること,つまり知識度 が地方サンプルよりも高い(表 1 3 ) ことが各イ メージに対する情報獲得の影響を低めているのか もしれない。 Enjoy 東京イメージでは表 4 の結果 から東京サンプルの方が得点は高かったが,東 京・地方両サンプルを対象とした重回帰分析(表 1 0 ) では地区別より情報獲得や知識度の方が標準 偏回帰係数の絶対値が高い。東京が楽しめ,自分 のやりたいことができるというイメージは地方に 住むか東京に住むかということによって影響され るが,それと同等かそれ以上に情報獲得や知識度 に影響を受けることが理解できる。

表 1 3

知識度及び情報獲得の平均得点 (SD) 

知 識 度 情 報 獲 得

地 方

東 京

) )  

η 3 ワ ' ハ U 0 6 ワ ••

ω 1 i

( (  

ハ U t i p h υ p o  

‑ p u n t  

2 . 6 6 ( 1 . 0 1  )  3 . 0 3 ( . 8 8 )  

*  *  *  . 0 0 1  

先進都市イメージでは表 4 の結果から東京サン プルより地方サンプルの方が得点が高いのが分か る 。 Enjoy 東京イメージや便利イメージのような ポジティヴなイメージでは東京サンプルが高く,

東京砂漠イメージ,きたないイメージのようなネ ガティヴなイメージでは地方サンプルの方が高い 得点を示していた(表 4)。ポジティヴなイメー ジであると考えられる先進都市イメージではこの 傾向とは反対の結果であり,ポジティヴなイメー ジであるからといって東京サンプルの方が高い得 点を示すとは限らない。今後検討が必要な部分と なろう。発達では地方サンプルで小学生が中学生,

高校生,大人よりイメージ得点は低いが,東京サ ンプルでは発達的な差異はない(表 5 )。また表 9 による性差も有意なものではなく,表 1 1 ,表 12 の重回帰分析による F 値は有意であるがその標準 偏回帰係数は低く,全般的に東京を近代的なイ メージでとらえているのが理解できる

O

表 7 およ び表 1 1 ,表 1 2 より東京サンプル,地方サンプル共 に情報獲得ではその得点の高くなるにつれ先進都 市イメージの得点も高くなりポジテイヴなイメー ジと動因との関係がここでも示唆されよう。

きたないイメージでは表 4 から東京サンプルよ りも地方サンプルで得点が高いことが分かる。東 京・地方両サンプルの重回帰分析結果では説明変 数のうち地区別が一番大きな標準偏回帰係数であ り有意な F 値を示している(表 1 0 ) 。ところで,

経験について表 6 を見ると, 行ったことがない"

という経験なしよりも 住んだことがある"や 行ったことがある"という経験ありの方でこの イメージ得点は高い。地方サンプルでの高い得点 は経験ありのサンプルによって引き上げられてい ると言えよう。経験ありの中で 住んだことがあ る"が 行ったことがある"と同様に高い得点を 示したことは興味深い。 住んだことがある"

人々は過去においては東京人であり,現東京人 ( 表 4 の東京サンプル)と比較しでも有意に得点 は 高 い ( t  = 9 . 1 4 ,  P  <  . 0 0 1 ) 。縦断的な結果で はないが,東京から地方への移動が,空気の汚れ,

犯罪,混雑,公害のような物理的な状況について のイメージを高めることが示唆される。推測の域 を出ないが,ヲ│っ越し先の物理的な環境と過去に 住んでいた東京との比較によって 住んでいたこ とがある"人々はこのイメージ得点を高くしたの かもしれない。また東京サンプルは,ネガティヴ なイメージについては抑制的に反応したとも考え られる。いずれにしても今後検討の余地があろう。

またきたないイメージについて発達的には地方サ

ンプルで小学生が他の発達段階よりも有意に得点

が低かったが,東京サンプルでは各発達段階で有

意な差が見られなかった。東京では小学生から大

人まで連続的に認識としてはほぼ変わらないイ

メージだと考えられるかもしれない。情報獲得,

(10)

1 3 0   総 合 都 市 研 究 第 3 7 号 1 9 8 9

知識度については表 7,表 8の結果から地方サン プルでは情報獲得,東京サンプルでは知識度で有 意差のある結果を示した。東京,地方それぞれを サンプルとした重回帰分析の結果は F 値は有意と なっているが,標準偏回帰係数はどれも絶対値が 低い(表1 1 ,表1 2 ) 。きたないイメージへの効果 は情報獲得,知識度共低いものと考えたほうがよ いであろう。

便利イメージについては表 4 から地方サンプル よりも東京サンプルの方が得点は高い。東京と地 方の両サンプルを対象とした重回帰分析の結果で は(表 1 0 ) 地区別は発達についで標準偏回帰係数 の絶対値が大きかった。表1 1 や表1 2 のように東京 と地方を別けて分析した場合でも便利イメージに 対する発達の効果が一番大きい。特に東京サンプ ルでの結果は,標準偏回帰係数の値が他の変数よ り大きく発達の効果が大きいことを示している。

地方サンプルでは発達の標準偏回帰係数は経験の 標準偏回帰係数の絶対値と同値となっているが他 の変数よりは高い値である。東京サンプル,地方 サンプル共に年齢的な増加が便利イメージを引き 上げていることは確かであり,このことは表 5 の 結果からも確認できる。また地方サンプルでは表 1 2 の結果を見ると経験要因の影響も小さくないよ

うだ。実際に表 6 では 行ったことがない"より も 行ったことがある"の方がイメージ得点は高 く,さらに 住んだことがある"の方が得点は高 い。東京に行くことで東京の便利さを認識し,東 京での生活を現実に経験しその便利さを実感する,

と考えるのが自然ではなかろうか。また表 8 から 知識度が高くなる程,便利イメージは高くなる傾 向を示しているが,表1 2 の地方サンプルにおける 結果でもこのことは示されている。

最後にビジネス都市イメージについてであるが,

東京サンプルと地方サンプルに有意差が見られな いのはこのイメージだけであった(表 4)。ネガ ティヴでもポジテイヴでもなく,中性的なイメー ジであるということが有意差を示さなかったので あろうか。今後検討を要する。発達的には東京サ ンプル,地方サンフ。ル共に年齢が低い群でこの得 点は低く,年齢が高い群で得点は高くなっている

( 表 5 )。表 1 1 ,表1 2 の重回帰分析の結果でもこ の傾向を示していると言えよう。年齢の増加に 伴ってイメージ得点が上昇する傾向は表 5 より地 方サンプルでは Enjoy 東京以外の各サンプルで見 られ,東京サンプルでは東京砂漠,便利,ビジネ ス都市の各イメージでみられる。地方サンプルで 5 イメージに対して東京サンプルで 3 イメージが この傾向を示し,地方サンプルでこの傾向が強い 事が分かる。東京サンプルでは東京にいることに よる直接的な接近が若年の頃より安定的なイメー ジをいくつかのイメージで作り出し,他に要因が 無い限り永続的にそのイメージを保つものと考え られよう。また地方サンフ。ルでは東京への間接的 な接近によって多くの( 6 イメージ中 5 )イメー ジが発達的な段階を追って作られて行くのであろ う。情報獲得では地方サンプルの 全然知りたく ない"が他のカテゴリーよりも低いイメージ得点 を示している(表 7 )。ポジテイヴなイメージで ある Enjoy 東京,先進都市,便利の各イメージと 類似なパターンを示し,ネガティヴなイメージの 東京砂漠やきたない両イメージとは反対のパター ンを示している。このパターンについては表1 2 の 標準偏回帰係数の正負のパターンを見ても確認で きる。経験については 住んだことがある"や 行ったことがある"が 行ったことがない"よ りもビジネス都市イメージの得点は高く,住んだ り行ったことによって東京がビジネス都市である ことを確認し,イメージを作りやすくなったと考 えることができょう。

5 . 結 論

東京イメージについては 6 イメージを特定し た。東京砂漠, Enjoy 東京,先進都市,きたない,

便利,ピジネス都市の各イメージである。加藤他

( 1 985  )では大都市についてのイメージ構造分析

を行っている。項目数が2 2 であり本研究の 5 6 項目

と比べ少なし「大都市 J と「東京」というよう

に必ずしも同ーの対象を刺激にしているわけでは

ないが,大都市イメージでは生活しやすさ,マイ

ナスイメージ,不便さ,解放感の 4 軸を数量化皿

(11)

類によって抽出している。東京砂漠がマイナスイ メージに対応し. Enjoy 東京が生活しやすさと解 放感に対応し,便利が不便さに対応しているよう に考えられる。大都市そのものはあいまいな概念 であるとしながらも東京イメージと重なる部分が あることは興味深い。重ならない部分が必ずしも 東京イメージの特殊性とは言えないが,さらに大 阪のような都市のイメージとの比較によって特殊 '性も明らかになろう。

各イメージを東京と地方の比較,発達毎,情報 獲得毎,知識度毎の比較,東京への居住,訪問経 験の有無による比較を行い検討した。また各イ

メージ、への影響度として各イメージを従属変数と した重回帰分析を行った。

地区別ではネガティヴイメージで地方サンプル の得点が高く,ポジティヴイメージで東京サンプ ル得点が高かった。ただしポジテイヴイメージと 考えられる先進都市イメージで地方サンプルの得 点、が高く,上記のパターンに適合した結果ではな かった。しかし基本的にはネガティヴイメージで 地方サンプルが,ポジテイヴイメージで東京サン プルが高い得点をとると考えてようだろう。東京 サンプルで「自分達の」住んでいる所へのポジ ティヴイメージの過大視,ネガティヴイメージの 抑制が働いているのではないだろうか。東京サン プルと地方サンプルのイメージの差を作り出して いる要因のひとつに知識度の問題があろう。地方 サンプルでは知識度が低い群でポジテイヴイメー ジが低く,ネガティヴイメージが逆に高い結果で あった。東京と地方の両サンプルを対象とした重 回帰分析の結果では同様の効果を示していた。知 識度が低いことがポジテイヴイメージを低減し,

ネガティヴイメージを増大していると考えられ,

そこに偏見が作用していよう。東京サンプルと地 方サンプルを知識度で比較した場合その平均得点 は地方サンプルの方が低く,このことが東京サン プルと地方サンプルとの聞の得点差に反映してい ることが示唆される。

経験も東京サンプルと地方サンプルとの得点差 を作り出す要因となっているであろう。 行った ことがある"や 住んだことがある"のような経

験あり群は各イメージに対する得点が経験なし群 より高い。ポジテイヴイメージでは逆に経験する ことが東京サンプルとの差を縮める要因となって いる。しかしきたないイメージでは経験すること によって得点が引き上げられ地方サンプルと東京 サンプルの得点差を広げる役目を果たす 1 要因と なったと考えられる。このパターンと異なってい るのが東京砂漠イメージであった。 行ったこと がある"群の方が 住んだことがある"群よりも 得点が高かった。東京砂漠イメージが他のイメー ジとは異なり対人関係に関連していたことがこの ような結果となったと考えられる。 行ったこと がある"という程度では東京人とは表面的なコ ミュニケーションしかできないのがほとんどであ ろう。この表面的なコミュニケーションによって 冷たい"や 人間関係が乱れている"などの東 京砂漠イメージの得点が高くなったと考えれば理 解しやすいであろう。

東京サンプルと地方サンプルで説明変数の各イ メージ得点への影響の与えかたの違いが見られた。

地方サンプルでは情報獲得が各イメージへの影響 が知識度より大きかったが,東京サンプルではこ のようなことは見られなかった。また発達的には 地方サンプルでは発達段階が進むにつれほとんど (  6 イメージのうち 5 )のイメージ得点は高くな る傾向にあるが,東京サンプルではこのような傾 向にあるのは一部のイメージのみである。東京サ ンプルでは小学生段階でイメージが決まると以後 安定するが,地方サンプルでは徐々にイメージが 作られていくと考えられよう。

いくつかのイメージについて補足すると,東京 砂漠イメージでは発達の影響が特に大きかった。

対人関係に関するイメージであるだけに他人との コミュニケーションやその観察によって発達的に 時間をかけて形成されていくのであろう。過去に 東京に住んでいた人々が地方に移ることによりき たないイメージが高くなることが示唆され,東京 と地方との比較過程が働いていることが考えられ る。便利イメージでは発達の影響が大きかった。

また地方サンプルでは経験の影響も大きく,東京

の物理的環境とのかかわりを通して便利さを実感

(12)

1 3 2   総合都市研究第 3 7 号 1 9 8 9 していくのだと考えられよう。なお性差について

は有意な結果が少なく,その影響力も小さなもの と考えられる。

以上 6 イメージ得点の東京サンプルと地方サン プルの違いについて諸要因の影響度や各要因がど のようにかかわっているかを検討してきた。本研 究では東京イメージについて要因を限定したが,

今後職種や学歴のような個人の社会的情況,どの ような世帯であるかという家族情況,政治や経済 に対する意見や態度,価値感などのような諸要因 も 含 め 検 討 し て 行 く 必 要 が あ ろ う 。 ま た あ る イ メージが最初に作られ,次には他のイメージが作

られるというような経時的な過程があるのかそれ ともいくつかのイメージが同時に形成されていく のかということも検討の余地があろう。今後はさ らに東京と同じ大都市である大阪イメージとの比 較も検討していく予定である。

文 献 一 覧

古浮照幸・詫摩武俊・加藤義明・山本真理子・川村久 美子・菅原健介

1 9 8 7   I 都市イメージの分析 N ーその 3 ・東京とその 地域への心理的接近度の分析」日本教育心理 学会 2 9 回大会 p  5 5 8  

林洋一・加藤義明・詫摩武俊・山本真理子

1 9 8 5   I 都市イメージの分析 E ーその 2 ・研究の結果 と考察」日本教育心理学会 2 7 回大会 pp  5 5 8 ‑ 5 5 9  

加藤義明

1 9 8 4   I 都市イメージの分析 IJr 都立大学人文学報 J

N o . 1 6 8 p  p 7 5 ‑ 1 0 7  

1 9 8 8   I 環境認知と都市イメージ J (文部省科学研究 費研究)

加藤義明・詫摩武俊・林洋一・山本真理子

1 9 8 5   I 都市イメージの分析皿ーその 1 ・研究の目的 と方法」日本教育心理学会 2 7 回大会 p p 

5 5 6 ‑ 5 5 7  

加藤義明・詫摩武俊・山本真理子・川村久美子・菅原 健介・古浮照幸

1 9 8 7   I 都市イメージの分析 N ーその 2 ・東京イメー ジの構造と発達的変化」日本教育心理学会 2 9 回大会 p5 5 6  

加藤義明・山本真理子

1 9 8 4   I 都市イメージの分析 E 一地方居住者が大都市 にたいしていだくイメージの構造一」日本教 育心理学会 2 6 回大会 pp  5 0 6 ‑ 5 0 7  

倉沢進

1 9 6 8   I 日本の都市社会j福村出版 菅野幸宏・加藤孝義・田中潜次郎

1 9 8 1   I 東北の都市のイメージーその 1 ・評定法と連 想法による分析 ‑J 日本心理学会 4 5 回大会 p 7 2 6  

詫摩武俊・加藤義明・山本真理子・川村久美子・菅原 健介・古浮照幸

1 9 8 7   I 都市イメージの分析 N ーその 1 ・調査の目的 と方法 J 日本教育心理学会 2 9 回大会 p5 5 4   山本真理子・加藤義明

1 9 8 4   I 都市イメージの分析 E 一大都市居住希望を決 定する要因の決定 J 日本教育心理学会 2 6 回大 会 pp  5 0 8 ‑ 5 0 9  

Key Words  (キー・ワード)

Images o f   Tokyo  (東京イメージ), Age d e f f e r e n c i e s   (年齢差), F a c t o r  a n a l y t i c a l  

s t r u c t u r e   (因子構造), Knowledge  (知識), I n f o r m a t i o n   (情報), Experience  (経験)

(13)

COMPARA  T I V E  STUDY OF THE TOKYO IMAGE  AMONG TOKYOITES AND COUNTRY PEOPLE 

T e r u y u k i  Furusawa  * ,   N o r i a k i  K a t o   * 

C e n t e r  f o r  Uuban S t u d i e s ,  Tokyo M e t r o p o l i t a n  U n i v e r s i t y  

C u m p r e h e n s i v e  U γ b 側 S t u d i e s , N o . 3 7 ,  1989 ,  pp.121‑132 

We  a s k e d  e l e m e n t a r y  s c h o o l  c h i l d r e n ,  m i d d l e  a n d  h i g h  s c h o o l  s t u d e n t s  a n d  a d u l t s   ( t h e i r  p a r e n t s )   o f  f o u r  a r e a s ,  I s h i g a k i ,  S h i r a k a w a ,  Wakkanai ,  a n d  Tokyo ,  a b o u t  t h e i r   i m a g e  o f  Tokyo ;  t h e  q u e s t i o n n a i r e  i n c l u d e d  5 6  i m a g e  i t e m s , 

q u e s t i o n s  o n  l e v e l  o f  k n o w l e d g e  o f  Tokyo ,  d e g r e e  o f  d e s i r e  f o r  i n f o r m a t i o n  o n  Tokyo ,  a n d  p e r s o n a l  c h a r a c t e r i s t i c s  l i k e   a g e  a n d  s e x  d i s t i n c t i o n .   F a c t o r  a n a l y s i s  o f  t h e  5 6  i m a g e  i t e m s  p r o d u c e d  a n  a n a l y t i c a l  f a c t o r  s t r u c t u r e  o f Tokyo d e .   s e r t ヘ f u nc i t y  Tokyo" , p r o g r e s s i v e  c i t y " ,自 l t h i n e s s , c o n v e n i e n c e " , a n d   b u s i n e s s  c i t y .  

L o o k i n g  a t   t h e   r e s u l t s   by a r e a ,  t h e   c o u n t r y   s a m p l e s  s c o r e d   h i g h e r   o n  t h e   n e g a t i v e   i m a g e s Tokyo d e s e r t " ,  自 l t h i n e s s " ) , w h i l e  t h e  Tokyo s a m p l e s  s c o r e d  h i g h e r  o n  t h e  p o s i t i v e  i m a g e s   ( 市m c i t y  Tokyo" ,冗 0 肝 emer 間"). T h i s   was n o t  s o  f o r  t h e  p o s i t i v e  i m a g e p r o g r e s s i v e  city'¥Those w i t h  a  l o w  l e v e l  o f  k n o w l e d g e  o f  Tokyo h a d  a  l e s s  p o s i   t i v e  i m a g e  a n d  more n e g a t i v e  i m a g e  o f  T o k y o .   T h i s  e f f e c t  o f  t h e  l e v e l  o f  k n o w l e d g e  m i g h t  b e  a  m a j o r  f a c t o r  i n  t h e  r e .   s u l t s  c i a s s i f i e d  by a r e a .   B o t h ,  p o s f t i v e  a n d  n e g a t i v e  i m a g e s  t e n d e d  t o   s c o r e  h i g h e r  when c o u n t r y  p e o p l e  h a d  e x p e r i   e n c e  o f  e i t h e r  v i s i t i n g  o r  l i v i n g  i n  Tokyo

The  自 l t h i n e s s "f a c t o r  f u r t h e r  w i d e n e d  t h e  g a p  b e t w e e n  t h e  c o u n t r y  s a m p l e  a n d  t h e  Tokyo s a m p l e .   The  d e s 巴 r 此 t "f a c t o r  was h i g h e r  f o r  t h o s e  w  h o  h a d   . ' v i 凶 s i 江 t e dTokyo" t h a n  f o r  t h o s e  who h a d   l i v e d  i n  T o k y o " .   I n  t h e  c o u n t r y   s a m p l e ,  t h e  d e g r e e  o f  d e s i r e  f o r  i n f o r m a t i o n  o n  Tokyo t u r n e d  o u t  t o   h a v e  more e f f e c t  o n  e a c h  i m a g e  t h a n  t h e  l e v e l  o f   k n o w l e d g e  a b o u t  Tokyo ,  b u t  t h e  Tokyo s a m p l e  showed n o  s i m i l a r  t r e n d s  

R e g a r d i n g  d e v e l o p m e n t a l  s t a g e s ,  t h e  c o u n t r y  s a m p l e  s c o r e s  t e n d e d  t o   r i s e  w i t h  h i g h e r  s t a g e s  o f  d e v e l o p m e n t  f o r  

m o s t  o f  t h e  i m a g e s   ( f i v e  o u t  o f  s i x ) ,  b u t  f o r  t h e  Tokyo s a m p l e  t h i s  was t h e  c a s e  o n l y  p a r t i a l l y .   That t h e  e f f e c t  o f  d e  

v e l o p m e n t  was e s p e c i a l l y  s t r o n g  o n  t h e  i m a g e  o f  "Tokyo d e s e r t "  p r o b a b l y  means t h a t  t h i s  i m a g e  p e r t a i n i n g  t o   human 

r e l a t i o n s  i s   d e v e l o p i n g  g r a d u a l l y  w i t h  a g e  

表 6 東京への居住・訪問有無についてのイメージ各因子の合成得点の比較(平均 /8.0./ サンプル数) 1 東京砂漠 2  E n j o y 東京 3 先進都市 4きたない 5 便 利 6 ビジネス都市 l  住んだことある 3

参照

関連したドキュメント

以上の各テーマ、取組は相互に関連しており独立したものではない。東京 2020 大会の持続可能性に配慮し

LF/HF の変化である。本研究で はキャンプの日数が経過するほど 快眠度指数が上昇し、1日目と4 日目を比較すると 9.3 点の差があ った。

一方で、平成 24 年(2014)年 11

2020年東京オリンピック・パラリンピックのライフガードに、全国のライフセーバーが携わることになります。そ

経済学研究科は、経済学の高等教育機関として研究者を

告—欧米豪の法制度と対比においてー』 , 知的財産の適切な保護に関する調査研究 ,2008,II-1 頁による。.. え ,

 大都市の責務として、ゼロエミッション東京を実現するためには、使用するエネルギーを可能な限り最小化するととも

東京は、大量のエネルギーを消費する世界有数の大都市であり、カナダ一国に匹