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電子計算機実習についての一考察

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(1)

騒9.92

電子計算機実習についての一考察

功*

(昭和49年9月20日受理)

One Consideration about the Computer Practice

Isao MlyAJI

(Received September 20, 1974)

 We will be able to obtain one guide in the information processing education by the results of the computer prac−

tices. The practices by the in−line time sharing system of NEAC 3200/50 were performed during the first period in the 1973. The results are summarized as follows. ln the beginning of the practices, about five times processes of compilation are necessary for completing one program. The erroneous jobs that are occurred by missed punch amount to approximately half of them. To decrease the number of erroneous jobs, it is necessary to explain re−

peatedly FORMAT statement when we teach FORTRAN language to a class.

1 序

 現在電子計算機は,現代人の常識になりつつあり,その 本性について正しい理解と判断力を持つことが要請されて いる。それは,情報処理教育の基本とも言えるプログラミ ング学習によってできると思われる。その最も良い方法は 自分でプログラムを組んで実際に電子計算機にそれをかけ てみることである。それによって,電子計算機の能力を正 しく評価できるようになると思われる。このことを可能に するために,高等専:門学校においては電子計算機が導入さ れつつある。

 本校においては,昭和48年3月にインラインタイムシェ アリングシステムによる処理が可能なNEAC3200/50が導 入された。このシステムは,中央処理装置と直接端末を結 んだものであり,端末からコマンドを入力することによっ て電子計算機を対話形式で使用できる1)。すなわち,プロ グラムを入力し,コンパイルさせ,実行させることなどは 端末からコマンドを入力することによって行なわれる2)。

この点が,バッチ処理によるプログラミング学習よりすぐ れていると言える点である。設置されている端末5台は,

500msec間隔でサt一一一ビスされる。学習できる言語は, JIS 7000÷αレベルのFORTRAN語である3)。ユーザズエリア

は約16K語であるが,ソースファイルの容量の関係から端 末あたりで処理できるソースプログラムの最大ステップ数 は,180ステップとなっている。

 このシステムを利用して,5年機械工学実験の3テーマ 分として実習を行なった。実習において,1回処理するた びにチェックリストなる報告書を書かせた。これには,利 用者番号,実習月日,処理回数,プログラムステップ数,

コンパイル時間,実行時間,エラーメッセージ番号などを 記入させるようにした。

 このチェックリストの集計結果と実習を指導した経験を もとにして,以下に実習について若干考察したので報告す

る。

*機械工学科

2 実 習 方 法

 機械工学科5年1組,2組は,それぞれ29名であるの で,各組を6〜8名の4班に分け,各班に続けて3回実習 を行なわせた。

 プログラミング学習の効果が十分あがるように,学生ご とに著者作成の異なる問題を渡すことにし,1回に1問解 くように次のような3種類の問題3個を,実習の始まる1 週間前に渡した。そして,実習の始まる前までにフm一チ ャートとコーディングシートに書いたプログラムを持って 来させることにした。

 3種類の問題とは次のようなものであり,これらは,卒

(2)

津山高専紀要第12号(1974)

業研究のデータ整理などにも役に立つと考えて選んだ題材 である。第1問は,物理に関係した入出力関係のステート メントの練習を目的にした問題であり,第2問は,自動舗 御に関係した非数値データ関係のステートメントの練習(

グラフの印刷など)を目的にした問題であり,第3問は,

統計に関係した総合的な問題である。それぞれの代表的な プログラムをFig.1に示す。

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(1)

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 同じ種類の問題の間にも難易があり,個人差が生じた。

しかし,努力することによってプPグラムを完成させ,結 果が得られたときの成功感を味わわせ,自揺を得させる乙

との方が重要であると考えた。実際,実習が終って学生は 成功感と自信とを得たようである。

 1回の実習時間は,正課としては4時間であるが,毎回 倍近い7時間程かかった。:更に,3回終っても3問の中に 未完成あるいは未処理の問題がある場合,他の日に実習さ せることにした。その結果,正課時間数96時間に対し,課 外時間数150時間かかった。従って,この実習に正課時間 数の約3倍近くの時間を必要としfことになる。これらの 状況をFig.2に示す。図の斜線部分は,正課の時間を示 す。また,*印のついた日は,課外に行なった日を示す。

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(3)

電子計算機実習についての一・ 一一考察 宮 地

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(3)

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Fig.2 Distribution of operating time.

     The total operating time is 246 hours.

     The time by regular curriculum is 96 hours.

     The oblique line−drawn part shows them.

3 各実習日の状況

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 各実習日の処理件数をFig。3に示す。処理件数*が日に よってかなり変化しているのがわかる。総処理件数は,895 件であり,1日当りの平均処理件数は,28.0件であった。.

*.およそコンパイルした回数で,通常のバッチ処理の処  理件数にほぼ相当する。

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SOURCE LTSTING PAGE

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Fig.1 Three kinds of typical program.

     (1) The program related to physics

     (2) The program related to automatic control      (3),The program related to statistics

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Fig・.3 Distribution of the number qf jobs in each practice     .day.

     The total number of jobs is 895 jobs. The number     ・of jobs pet day is 28.0 jobs.

(4)

津山高専紀要 第12号(1974)

図の最後の5日間がかなり高くなっているのは,次の理由 による。7月11,12,13日の3日間は,午前1組,午後2 組というように1日に2回行なったこと,また14,16日は 未処理あるいは未完成の問題の最後の処理日とし牟ので,

特に多くの処理が行なわれたことによる。

 各日の実習人数をFig・4に示す。最後の5日間が特に多 くの人数になっているのは,前のFig.3と同じ理由によ る。IE課の日は,1班ごとであるので6〜8人置あるが,

それよりも少ない入数の日がある。これは,実習する時間 までにプログラムができていなくてその日には実習できな かった者がいたことによる。延べ実習人数は,238人であ

り,1日当りの平均実習人数は,7.4人であった。

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Fig.4 Distribution of the number of practice students in    each practice day.

   The to重al且umber of practice students is 238 stu−

   dents. The number of practic6 students per day is    7.4students.

 各日の1人当り処理件数をFig・5に示す。この図は,

Fig.3ほど変化がない。このことは,1人が1日に処理す る回数は余り変らないことを示している。1人当り.1日の 平均処理件数は,3.8件であった。

ミスパンチによるエラーであった。図の斜線部分は,ミス パンチによるエラー件数の割合を示す。.

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Fig.6 Distribution of the rate of erroneous jobs in each    practice day.

   The number of erroneous jobs is 348 jobs. The rate    of erroneous jobs per day is 38.9 percent. The rate    of erroneous jobs by missed punch is 19 .3 percent.

   The oblique line−drawn part shows the rate of er一    一roneous jobs by missed punch.

4 実 習 結 果

6

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Fig.5 Distribution of the number of jobs per day head in    each practice day.

   The total nnmber of jobs is 895 jobs. The number    of jobs per day head is 3.8 jobs.

 各日のエラー発生件数を処理件数で割って得られたエラ ー発生率をFig・ 6に示す。エラーの全然ない日があるかと 思うと60%もエラーが発生している日があるというように 変化が激しい。エラー発生件数は348件で,エラー・ 発生率 は38.9%であった。そのうちの約半分に相当する19.3%が

 1人が1日に何回位処理しているのかを度数分布でFig・

7に示す。ポアソン分布に似た形をしているのがわかる。

1日に13回も処理した者もいるが,1入の1日当りの平均 処理回数は3.9回であった。

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Fig.7 Frequency distribution of the number of jobs per    day for each students.

   The number of jobs per day is 3.9 jobs.

 1つの問題を何日位かけて完成しているのかを度数分布 でFig・8に示す。指数分布に似た形をしているのがわか

100

    50

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       No. of days

Fig.8 Frequency distribution of the number of .qays ne−

   eded for completing one program.

   The number of days needed for completing one    program is 1.4 days.

(5)

電子計算機実習についての一考察  宮 地

る。また,約60%の問題が1回の実習で完成しているのが わかる。1日間問題の結果を得るのに必要な平均日数は,

1.4日であった。

 1つの問題を完成させるのに要した処理回数に対する完 成した問題数の累積度数をFig.9に示す。この図から,お よそ半数の問題が,約4回の処理で結果を得ているのがわ かる。渡した問題数は174問である。しかし,1問しか処 理できなかった者が2人,2閥しか処理できなかった者が 2入いたので,処理された問題数は168問であった。また,

結果が3問とも得られた者が30入,2問得られた者が20 人,1問しか得られなかった者が8人であり,全然結果の 得られなかった者はいなかった。従って,結果の得られた ものは,138閥であり,これは,総処理問題数の82.1%で あった。結果を得るのに必要な平均処理回数は,第1問が 3.9回,第2問が6.6回,第3問が5.6回であった。全体で

は,5.3回であった。従って,3問解くのに平均16.0回の 処理を必要としたことになる。

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125

EtOO

2

も75

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25

を示す。1回目は特にエラー発生件数が多く,エラーのな かった件数より多いが,2回目以降はエラー発生件数の方 が他に比べ少ないのがわかる。また,1回目の完成しなか った処理度数(斜線部分と砂地部分の和)・と2回目の総処 理度数との差は,完成しなかったのにもかかわらず1回の 処理だけでやめた問題数を示している。このことは,他の 回数の間でも同じである。

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125E

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50

25

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Fig.10 Frequency distribution of jobs for the number of    times.

   The oblique line−drawn part shows frequency of    completed program. The dot−drawn part shows fre−

   quency of uncompleted program for several kinds    of.reason. The other part shows frequency of pro−

  gra皿having errolleous messages.

    1 2 54 5 6T 8 9 P 11 12 13 t4 15 16 17 18 19

       No. of process times

Fig.9 The comulative frequency distribution of program    whose results are obtained.

   The total number of program is 168.

 処理回数ごとの処理件数度数分布をFig.10に示す。図に おいて,白地の部分はその処理回数で完成した件数を示 し,斜線の部分はエラーの発生した件数を示し,砂地の部 分はエラーはなかった能思っていた結果ではなかった件数

 処理回数ご.とのエラー発生率をFig.11に示す。前のFig.

10からもわかるように,1回目が特に高いエラー発生率を 示し,それ以降は30%前後に落着いているのがわかる。平 均エラー発生率は,第1問が38.8%,第2問が35.9%,第 3問が42.4%,全体では38.9%であった。そのうちの約80

%にあたる31.3%がコンパイル時のエラーで,7.2%が実 行時のエラーで,残りわずか0.4%がリンクロード時のエ

ラーであった。

 1つのプログラムを処理する間に何回エラーが発生して いるかを示したのがFig.12である。総処理問題の約24%

(6)

津山高専紀要...第12号 (1974)

       1 234567 89EOltt2131415t61Tt8        No. of process times

Fig.11 Distribution of the rate of erroneous jobs for the     number of times.

    The obljque ljne−drawn part shows the rate of er−

    roneous jobs at link−load. The dot−drawn part     shows the rate of erroneous jobs at r皿. The other     part shows the rate of erroneous jobs at compila−

    tion. The rate of erroneons jobs at compilation is     31. 3 percent. lt at link−load is O.4 percent. rt at     run is 7.2 percent.

    0     0     0    6    4    2︵選質皇ωコ85﹂お↑︒Φ↑︒﹂0  O    O 4    2ごに︒弓︒﹂﹂

      20 40 60 so lee        The rate of errbneous jobs(%)

Fig.13 Frequency distribution ・of the rate of erroneous     jobs for each program.

    The total number of program is 168. The rate of     erroneous jobs is 38.9 percent.

チップ,第2問が47.0ステップ,

全体では35.3ステップであった。

60

O    O4    2hり仁︒コぴ︒﹂L

第3問が41.9ステップで

は,1回もエラーを起こしてなく,約30%は1回エラーを 起こしている。平均エラー発生回数は,第1問が1.5回,

第2問が2.4回,第3問が2.4回で,全体では2.1回であ

っ.た。

      ヨむ  るむ       む  ロむむ       N。.of pr。gram stePS

Fig.14 Frequency distribution of the number of program     steps.

    The total number of program is 168. The number     6f program steps is 35.3steps.

60

 0    04    2あu55ぴ︒﹂﹂

      L 2 5 4 5 6 7 8 910圏l12隠且4        No. of erronebus iebs

Fig.12 Frequency distribution of the number of erroneous     jobs for each program.

    The total㎜mbeτof program is 168. The nu血ber     of erroneous jobs for one prOgram is 2. 1jObs.

 各CPU占有時間について以下に述べる。コンパイルのみ に要した時間の度数分布をFig.15に示す。このコンパイル 時間は,コンパイル時のエラーが発生した件数のみ集計し たもので,集計に用いた処理件数は281件であった。コン パイル時にエラーのない件数は,リンクロードに要する時 間も含んだ時間しかわからないため別の図にしてFig.16に 示した。半数以上のコンパイルが終るのは,第1問が30秒 以内,第2,3問が60秒以内で,全体では50秒以内であっ た。この二時間数は,3時間49分2秒であった。平均コン パイル時間は,第1問が約30秒,第2問が約76秒,第3問 が約60秒で,全体では49秒であった。

  1つφプログラムを処面する間のエラー発生率に対する 摩数をFig・13に示す。エラーがほとんどないプワグラムが あ多かと思えば・エラーばかり出してv)るプmグラムもあ るというようにかなり幅広.くな.っているのがわかる.。ただ し,この図にはエラーが全然ない問題40問は含まれていな

い。

 プログラムステップ数の度数分布をFig・14に示す。10ス テップから100ステップまでと幅広いが,.半数以上は40ス テップ以下であった。平均ステップ数は,第.1問が17。9ス

ω 60

.9.

も40

z 206

         50 tOO t50 200 250 500        Time tsec)

Fig.15 Frequency distribution of compilation time.

   ・The nurnber of only cOmpiled jobs is 281 jobs.

    Compilation time per job is 48.9 second. .

コンパイルとリンクロードに要した時間の度数.分布を

(7)

電子計算機実習についでめ一考察  宮 地

Fig・16に示す。図からおよそ半数が,60秒以内でリンクロ ードまで終っているのがわかる。半数以上の件数がリンク n一一ドまで終る時間は,第1問が40秒以内,第2問が80秒 以内,第3問が60秒以内であった。集計に用いた処理件数 は560件であり,総時間数は,9時間20分8秒であった。

コンパイルとリンクu・一一ドに要した平均時間は,第1問が 約40秒,第2問が約80秒,第3問が約70秒で,全体では60 秒であった。

lOO

 808

.9 60

 402  20

       50 tOO 150 200 250 500        Time (sec)

Fig.16 Frequency distribution of compilation and link−

   load time.

   The  number of compiled and link loaded jobs is    560 jobs. Compilation and link−load time per job    are 60.0 second.

 実行に要した時間の度数分布をFig・17に示す。この図は 前のFig.14,15が平均値のまわりにかたまった正規分布に 近い形なのに対し,指数分布に近い形をしている。半数以 上の件数は,40秒以内で終っているのがわかる。実行を行 なった処理件数は,502件であった。リンクn一ドが終れ ば実行に移れるのであるが,58件が実行しなかったことに なる。この理由としては,ソースリストが印刷された段階 で,訂正忘れ,ミスパンチ,論理ミスなどが見つけられた ことなどがあげられる。総実行時間は,8時間7分13秒で あった。平均実行時間は,第1問が31秒,第2問が89秒,

第3問が38秒で,全体では58秒であった。

 コンパイル時にエラー一が発生したジョブはコンパイル時

間,リンクロード時にエラーが発生したジョブはリンクロ ードまでに要した時間,実行時にエラーが発生したジョブ はエラーが発生した時までに要した時間,実行時にもエラ ーが発生しないでうまく終ったジョブはそれまでに要した 時間などを1ジョブの処理時間ということにする。その処 理時間の度数分布をFig.18に示す。この図は,ポアソン分 布に近い形をしている。図から,半数以上のジョブが80秒 以内で終っているのがわかる。総処理件数895件のうち,

54件は途中でシステムズトップしたために時間が不明であ るので,この図は841件について集計して得られたもので ある。総処理時間は,実に21時間16分9秒であった。平均 処理時間は,第1問が約50秒,第2問が約120秒,第3問 が約90秒で,全体では91秒であった。

too

 80B

e @60

Z6 40

 20

ebove soo

      g6tU−i6tU i1tkfi66dvMSZ602002so 300       Time (sec}

Fig.18 Frequency distribution of process time.

   The nttmber of jobs is 841 jobs. Process time per    job is 91.0 second.

 どのようなエラーが何回検出されたかを示したのが,

Fig・19である。以下に示すエラーメッiZ・一ジの番号が図の 横軸に対応する。用意されているエラーメッle・一ジ90種類 のうち,検出されたのは51種類であった。また,1回の処 理で同じエラーメッセージが2.個以上ある場合も1個とし て計算したときの延べ検出個数は,735個であった。この 中で頻度の高い方から10種類のエラーメッセージについ て,その意味と実際の原因とを次に示す。エラーメッセー

 808

2 60

 40  20 F

abeve soo

125

100 呂75「

tJ 1 50

 I,se       50 IOO t50 200 250 L

      Time Csec)

Fig.17 Frequency distribution of run time.

300

The number of run jobs is 502 jobs. Run time per job is 58.2 second.

    5 IO 15 20 es so W 4e 45 se

       Rank ef erreneous messages detected

Fig.19 Frequency distribution of erroneous messages detected.

Erroneous messages from first to twentieth are written in the text.

(8)

津山高:専紀要 第12号(1974)

ジの検出された百分率を,それぞれのエラーメッセージの 後に示す。

(1) MISSING STATEMENT NUMBER 18.9

 参照されているステートメント番号が存在しない。これ は,ステートメント番号のついたステートメントに何らか のエラーがあると,そのエラーメッセージと一緒に出され るのが主な検出理由で,単独で出力されることはほとんど なかった。たとえば,算術代入文のかっこが対応しなかっ た場合,このステートメントにステートメント番号がつい ていると,.下に示す(5)のエラーメッ!e・一ジと一緒に出力

される。

(2) IMPROPER FORMAT ENDING . 11.6  FORMATステートメント中で誤った文字を使用してい

る。これは,FORMATステートメントの最後のかっこが ない場合,2行以上にわたるH変換を誤って使用した場 合,2行以上にわたったときに前の行の最後にコンマある いはスラッシュがなかった場合などに発生している。

(3) UNRECOGNIZABLE STATEMENT 10.2  FORTRANステートメントとして認められない。これ

は,DOがDOであったり, CONTINUEがCONTINUであ ったりする綴りの誤り,FORTRANで認められない特殊文 字を変数に用いた場合,配列の片方のかっこがない場合,

1行に算術代入文を2つ以上書いた場合などに発生してい

る。

(4) IMPROPER STATEMENT ENDING 7.8  1ソースラインに文字の誤りが存在する。これは,ステ

ートメントが6カラム目から始まっていたり,DIMEN−

SION, READ, WRITEステートメントなどのリストをコ ンマで区切らず空白で区切っていたり,WRITE, READス テートメントのDO型ならびをかっこで囲んでいなかった り,定数であるべきところが変数になっていたりした場合 などに発生している。

(5) r,NEEDED OR MISSING 5.3

(プライム)にはさまれた文字が不適である。これは,

DATAステートメントで並びの数よりデータが少なかっ たり,算術代入文のかっこが足りなかったりした場合に発 生している。

(6) IMPROPER ORDERING OF A SPECIFICATION

  STATEMENT 5.0

 宣言ステートメントの並びに誤りがある。これは,配列 宣言を忘れている配列名を算術代入文の左辺に使用した場 合,文関数が宣言文より前にある場合,宣言文のリストの なかで区切りがピリオッドになっている場合などに発生し ている。

(7) ILLEGAL INPUT DATA 4.1

 入力データがFORMAT指定に合っていない。FORMAT

ステートメントの指定は,1変換であるのに小数点付き実 数を入力した場合,A変換またはH変換以外の指定に英文 字を入力した場合などに発生している。これは実行時のエ

ラーである。

(8) ILLEGAL USE OF SUB−PROGRAM NAME 3. 7  サブプログラム名の使用に誤りがある。これは,配列宣 言をしないで配列名をREAD, WRITEステートメントの 並びに使った場合が主な原因で発生している。

(9) DUPLICATE USE OF DO INDEX IN A NESTED

  DO LOOP 3.7

 DOの制御変数が2重以上に使用されている。これは,

2重のDOループでどちらのDOステートメントにも制御 変数に同じ変数を用いている場合,DOループの制御変数 をREADまたはWRITEステートメントのDO型並びの

制御変数と同じ変数を用いた場合などに発生している。

(10) ZERO wrDTH FORMAT ERROR 3.3  FORMATステートメント中のフィールド長が0になっ

ている。これは,FORMATステートメントの申で,欄記 述子と欄記述子との間をコンマあるいはスラッシュで区切

っていない場合,欄記述子の使い方が誤っている場合(た とえば,F7,21, F7,2など)などに発生している。

 以上が検出された個数の73.5%にあたる。11番目から20 番目までは,エラーメッセージのみを以下に示す。

(11) ARRAY OR SUBPROGRAM NAME W[THOUT

(12) Overflow (multiplication)

(13) INTEGER (GREATER THAN ZERO) OR INTE−

  GER VARIABLE REQUIRED

(14) DO RANGE VIOLATION

(15) FORMAT ERROR

(16) MULTIPLE STATEMENT NUMBER

(17) IMPROPER STATEMENT NUMBER

(18) NO PATH TO THE STATEMENT

(19) NO STATEMENT NUMBER IN FORMAT

(20) NAME IS REQUIRED FROM SYNTAX

 この10種類のエラーメッセージで,検出された個数の 14.7%にあたる。残り31種類は省略する。

5 検

 集計した結果をTable 1に要約して示す。

 このタイムシェアリングシステムにより,同時に5人が 会話形式で実習できる。そのために,3回程度の実習によ っても電子計算機に対してある程度の概念が得られたよう に思われる。

 しかし,現在使われているシステムは開発されたばかり のため,ディバッグが完全でなく,システムズトップが度 々起きた。また,明らかな文法ミスでもエラーメッセージ

(9)

電子計算機実習についての一考察  宮 地

Table 1. The summary of the practice results.

The number of practice days

Operating time

The total number of jobs

The real number of students

The total number of practice students

The number of jobs per day

The number of jobs per head

The number of practice students per day

The number of practice days per head

32 days

246 hours

895 jobs

58 students

238 students

28.0 jobs/day

16.0 jobs/head

7.4 students/day

4.1 daysf head hT??ed獅浮lber Of jObS Per daY Per 1 3.g jobs/day−head

he number of days needed for ompleting one program he number of program steps per ne program

.4 days

5.3 steps

he total process time 6569 second

rocess time per job 1.0 secend/job

ompilation time per job

ompilation and link一一load time er job

8.9 second/job

0.0 second/job

8.2 second/job

されない場合もあった。たとえば,ステートメント番号 ついたIFステートメントに分岐によって飛んで行った場

,このIFステートメントは実行されなかった。これらの とにより,電子計算機に対して不信を抱かせたことは,

報処理教育に逆効果をおよぼし,ひじょうに残念なこと あった。

問題がそれぞれ異なるので,自分で苦労しなければなら いし,またその様子がうかがえた。そして,結果が得ら たときの成功感と自信は,なかなか得がたいものであっ ようである。このことから,この効果はかなり評価でき ものであった。しかし,実習時間が正課の3倍位必要で ったので,これは今後の課題となろう。

1問を完成するのに約5回の処理が必要であった。エラ 発生率が約40%であったことから,およそ2回はエラー 発生し,あとの2回は印刷の形式を修正したり,論理ミ の訂正などに使われたと思われる。

エラ・一一のうち,FORMATステートメントに関係したも が30%近くもあった。また,印刷の形式がよくわからず 正を繰り返していた。これらのことは,欄記述子の意味 よく理解されていないことを示している。入出力は最も 本的な機能であるので,FORMATステートメントを繰 返し説明して,よく理解させる必要があろう。エラー発 件数のうち,半分はパンチミスによることから,端末の 鍵に慣れれば,エラーもかなり減少させることができる 思われる。

プログラム単位数は,関数副プログラムを含めても,全 単一であった。プログラムステップ数が平均約35ステッ と少ないこともあるが,サブプログラムがよく理解でき いないためではないかと思われる。従って,サブプログ

ムもよく理解させなければならない部分であろう。

un time per job

he rate of erroneous jobs

he rate of erroneous jobs at ompilation

he rate of erroneous jobs at ink−load

he rate of erroneous jobs at run

8.9 %

1.3 %

.4 %

.2 %

出ない場合もあった。たとえば,算術代入文が1カラム ら始まっていてもエラーとはならなく,その上このプロ ラムを実行させてもこのステートメントは実行されなか た。また,文法通りのステートメントにもかかわらず実

       6 結    言

1)1つのプnグラムを完成させるには,実習の初期にお ては,約5回の処理を必要とすることがわかった。

2)エラー発生率は約40%で,このおよそ半分がパンチミ によるものであった。従って,打鍵に慣れれば,エラー 生率は,かなり減少させうることがわかった。

3)各CPU占有時間は次のようであることがわかった。コ パイル時間は,平均約50秒であった。リンクロード時間

,平均約10秒であった。実行時聞は,平均約60秒であっ

。また,処理時間は,平均約90秒であった。

4)この実習におけるプログラムステップ数は,約35ステ プであった。そして,プログラム単位数は,全て単一で った。

5)プログラミングの指導にあたって,FORMATステー メントの欄記述子の意味をよく理解させることによって

89一

(10)

津山高専紀要第12号 (1974)

処理回数をかなり減少させうることがわかった。

(6)新しいシステムの導入に当っては,電子計算機に対し て不信感を抱かせないために,ソフトウェアシステムのデ ィバッグが十分なされたものを選ぶのが良いと思われる。

 終りに,御指導と御助言を戴き,さらに本報告を通読し て戴き有益な御教示を戴いた津山工業高等専門学校岸本俊 祐先生に感謝致します。著者と共に実習の指導に当られた 高本洋祐先生と山下鉄雄技官に感謝致.します。また1,色々

と御助言戴いた中原寿喜太先生に感謝致します。

参 考 文 献

1)日本電気KK;NEACシリーズ32001N LINE TSSシス        テム説明書,(昭48),日本電気KK 2)日本電気KK;NEACシリーズ3200 IN LINE TSSコマ        ンド説明書,(昭48),日本電気KK 3)日本電気KK;NEACシリーズ3200ソフトウェアマニ        ュアルオペレーティングシステム        FORTRAN説明書,(昭47),日本電気KK

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