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厚生労働科学研究費補助金(障害者政策総合研究事業(精神障害分野))

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(1)

厚生労働科学研究費補助金(障害者政策総合研究事業(精神障害分野))

総合研究報告書

外因死者遺族に対する効果的な心のケア実践システムの構築 研究代表者 一杉 正仁 滋賀医科大学医学部 教授

研究分担者

山田 尚登 滋賀医科大学医学部 教授

辻本 哲士 滋賀県立精神保健福祉センター 所長 反町 吉秀 国立精神・神経医療研究センター 精神

保健研究所 自殺総合対策推進センタ ー 地域連携推進室長

澤口 聡子 国立保健医療科学院 統括研究官 吉永 和正 協和マリナホスピタル 院長 A.研究目的

外因死では、その事象が急激に起こることが多 く、家族はこれを受容することが困難である。その 結果、遺族の悲嘆反応が長期化し、外傷後ストレス 症候群(PTSD)に至る例も多い。外因死では、警察 官が事件性を調べ、医師が死体検案を行い、必要に 応じて法医解剖される。その際に、関係者の説明不 足や配慮に欠けた対応で、さらに遺族が

PTSD

を発 症することがある。したがって、外因死者遺族に対 しては、死亡直後から関係者が遺族感情に十分配 慮した対応を行う必要がある。また、家族の死亡か ら長期間経ても、同様の事故や事件が起こる度に 家族の死を思い出すなど、悲嘆反応が長期的に遷 延することがわかった。したがって、心のケアは、

家族の死の直後だけではなく、長期的に必要に応 じて実践されるべきと考えた。

さて、平成

26

6

月に内閣府は死因究明等推進 計画を策定したが、この中で、 「死因究明等により 得られた情報の遺族等に対する説明の促進」が明 記された。これを受けて滋賀県では平成

27

6

に死因究明等推進協議会(会長は研究代表者)を全 国

4

番目に発足させた。そして、平成

28

3

月に 全国で始めて第一次提言が知事に提出され、遺族 へのケアを進めることが明示された。そこで本研 究では、①法医実務担当者と心のケア担当者が早 期に連携する体制の構築、②遺族に対して必要に 応じたケアを長期的に実施できる体制の構築、③ 遺族に対するケアの効果を科学的に検証、④外因 死の背景(自殺、他殺、不慮の事故)を考慮した効 果的ケアの明確化、⑤外因死者遺族の心情に配慮 した対応の教育、を目的とした。

B.研究方法

1.遺族のための相談窓口開設と遺族へ必要なケア を長期的に実施できる体制の構築

これまで、外因死者遺族に対する心のケアを実施 する仕組みがなかった。そこで、外因死者遺族が一 元的に相談できる、 「心のケア相談窓口」を設置し、

平日の日中に応需できる体制を構築した。また、相 談には研修を専門的受けた法医実務者が対応し、精 神保健福祉センター及び犯罪被害者支援センター と連携してシームレスなケアが行える体制を構築 して運用した。

2.遺族への長期的な心のケアと関係者へのフィー ドバック

法医実務で扱う死者に関する生前の情報、家族関 係、警察の捜査で明らかになった死亡時の情報は、

遺族に対する心のケアを行う上でも重要である。さ らに、死因の種類(自殺、他殺、事故死)によって、

研究要旨:外因死者遺族に対して、早期から心のケアを行う体制を整備した。まず、外因死者遺族に

対して心のケア体制があることをパンフレットで周知した。次に、死因究明の中核となる大学に心の

ケア相談窓口を設置し、研修を受けた法医実務者が遺族からの相談に対応した。さらに、地域精神保

健福祉センターおよび犯罪被害者支援センターと有機的に連携して、遺族に対するシームレスなケ

アを実践した。また、平素から大規模災害発生時にも対応できるよう、関係者への教育と訓練を実施

した。地域社会の行政や関連団体の協力のもと、遺族の心のケアに多少なりとも関係するスタッフが

一同に会して研鑽を深める機会が設けられ、各領域で通年の研修会が開催された。外因死者遺族に対

する心のケアを行うとともに関係者への啓発・教育プロスラムの作成と、それを実施するシステムの

構築ができた。このような取り組みが周知され、その重要性が認識されるとともに、全国に拡大され

ることを願っている。

(2)

遺族の心情に差があることも先行研究で示されて いる。したがって、滋賀県において死体検案や法医 解剖に携わる者と心のケア担当者が早期に連携で きる体制構築に務めた。そして、心のケア相談窓口 等から紹介された外因死者遺族に対し、連携機関で ある精神保健福祉センターが専門的な心のケアを 実践した。精神保健福祉センターの支援スタッフは 精神保健医療福祉の知識を持った看護師、保健師、

臨床心理士、精神保健福祉士、精神科医の多職種か らなり、心理社会的要因をアセスメントしながら、

中長期的な視点を持って関わった。事件・事故・自 死に対してファーストコンタクトすることになっ た関係者とも、情報共有・フィードバックし、包括 的な支援を続けるよう心掛けた。さらに、犯罪被害 者支援センターとも連携し、精神保健福祉センター で網羅できない部分の遺族支援体制を構築した。

3.心のケアの質向上に向けた科学的検証 遺族に対する心のケアの質向上を図るために、ど のようなパラメーターを選択して評価すべきかに ついて、文献調査および既存報告書の追加解析を行 った。すなわち、平成28年度交通事故被害者サポー ト事業報告書に掲載された健康関連QOL(SF-8)調査、

平成23年度の内閣府交通事故被害者サポート事業 報告書、「交通事故で家族を亡くした子どもの支援 のために」に掲載されるwebアンケート調査結果を 多変量解析等で分析した。さらに、文献的調査をも とに、外因死遺族へのグリーフケアとして、解剖所 見と死因を音に変えて遺族に与える可能性を検討 した。

4.大規模災害死亡者遺族に対する急性期からの心 のケアの実践

大規模災害による死亡者の遺族では、遺体の身元 確認が困難になるなど、さらに精神的ショックが大 きい。このような災害時の遺族対策については独特 な対応が求められる。災害死亡者家族支援チーム

(DMORT)が遺族に対する心のケアを実践した。そ して、その活動を標準化し、活動の普及や啓発を行 った。さらに、現在の課題を検証し、今後の発展に 必要な対策を明らかにした。

5.外因死者遺族の心情に配慮した対応の教育

(1)

外因死者遺族に対する心のケアを支える制度

的基盤を含めて、国内外の制度や先進的取り組 みについて、文献的検討を行った。

(2)

死亡直後に遺族と接する医師、警察官、司法関 係者に対して、遺族感情を考慮した接し方の教 育と心のケアの重要性に関する啓発活動を行 った。

(3)

シンポジウムを通して、外因死者遺族に関係す る人に対する啓発・教育プログラムを作成する ための課題を抽出して検討した。

(倫理面への配慮)

死体検案や法医解剖担当者が遺族に説明をし、承

諾を得た例について死者の情報を心のケア担当者 に提供して、遺族のケアを行う。遺族がケアを望む 故、承諾のもとに死者に関する情報提供を行うこと は倫理的に問題ないと考える。また、遺族に対する 不利益はない。なお、精神保健福祉センターで心の ケアを行うことは、遺族の希望に基づくことである。

これらの結果について学術的に利用する際には、個 人情報の保護を徹底する。

以上の点に関しては、平成29年2月に滋賀県立精 神医療センター・精神保健福祉センターの倫理審査 委員会における許諾を得た。

C. 研究結果

1.外因死者遺族に対する心のケア相談窓口の設 置

滋賀県では年間約1600人が異状死となるが、本 相談窓口の対象は年間500人程度となることがわ かった。外因死者遺族には、家族を亡くした悲しみ や自責の念、怒りなどで精神的サポートを要する 人、当面必要となる諸手続き等で混乱している人、

その他悩みを聞いてほしい人などが含まれる。こ れらの人に対して、効果的なサポートを行うには、

まず窓口を一元化し、その後、遺族のニーズに応じ て適切なケアが出来る工夫を行う必要があると結 論付けた。そこで、外因死者遺族が心理的問題につ いて気軽に相談できるように、外因死遺族に対す る相談窓口の設置を考案した。さらに、相談窓口の 連絡先を含め、詳細な手続きを分かり易く記載し たパンフレットを作成した。すなわち、外因死者遺 族に対して、死因決定時に遺族に対する説明を行 い、その際にパンフレット( 「事件・事故、自死で ご家族を亡くされた方へ 心のケア相談窓口」 、添 付資料1)を配布して、相談窓口を適宜利用できる ことを説明した。平成29年4月1日に心のケア相談 窓口を開設し、専用電話を設置した。法医実務に携 わるスタッフのうち、専門的研修を受けた2名が平 日の日中に対応できる体制を整えた。開設後の窓 口への相談事例であるが、具体的な相談に至った のは9件であり、

2件では謝意を頂いた。家族の自死

後に精神的ケアを必要とされた方、家族の死によ って既存の精神疾患が悪化した方からの相談では、

直ちに精神保健福祉センターと連携し、継続的な 心のケアが行われた。死因について再度確認した ことがある、疑問があるなどの相談に対しては、担 当医から遺族に再度説明を行うことで解決できた。

また、本相談窓口について、新聞報道や医学関連雑 誌で紹介されたことで、直接パンフレットを渡さ れていない方からの相談があった。すなわち、内因 性疾患で突然死した方の遺族から大学へ相談依頼 があり、これにも応需した。また、他府県からの問 い合わせが2件あったが、当該警察に相談するよう に勧めた。

法医解剖終了後に執刀医から遺族へ直接説明が

(3)

行われるが、その際に、相談窓口からの「電話によ る体調変化のお伺い」を希望するか確認している。

すなわち、相談窓口の担当者から希望のある遺族 に対して、心身の異変がないかを電話で確認する。

そこで、何らかの問題があれば、前記のように関係 機関へ連絡される。窓口からのお伺いを希望され た具体例であるが、同居していた高齢の夫婦のう ち、夫の外因死によって妻が独り遺され大きな精 神的打撃を受けた。そして、電話による体調変化の お伺いを希望された。1か月後、3か月後及び6か月 後に連絡をとったが、他の家族のサポートや本人 の状態を勘案して、その後の連絡は不要となった。

2.遺族への長期的ケアと関係者へのフィードバ ック

まず、死体検案や法医解剖を行った医師が遺族 に対して死因や死に至る機序などの説明を行った が、その際に精神的ケアを望むか否かを確認した。

そして、ケアを望む場合には、遺族の同意のもとに 死者に関する情報を、心のケア担当者に連絡する 仕組みを構築した。さらに、前記窓口へ相談があっ た例については、担当者が精神保健福祉センター や犯罪被害者支援センターと連携することで、遺 族を孤立させずにシームレスなケアが行えた。精 神保健福祉センターで心のケアを行ったのは5遺 族であった。自死遺族が多く、自死者の年齢は10歳 代から80歳代であった。学校生徒の自死例もあり、

学校にとっての打撃も大きく、教師等に対する心 のケアを継続して行うことにもなった。

外因死者遺族に対する心のケアの中心は、深い 悲しみである喪失悲嘆(グリーフ)に対し、さりげ ない寄り添い支援となった。回復のプロセス・期間 は、年齢や性別、死別状況、故人との関係性など、

個人よって様々であった。面接には十分な時間を とり、共感をもって穏やかに傾聴した。遺族の主体 性を尊重し、継続した支援を行った。支援の中で、

遺族としての行わざるを得ない法的・行政上の諸 手続についての説明、同じ悩みや問題を抱える仲 間と集える自死遺族の会「凪の会おうみ」の紹介を、

遺族の状況に応じてパンフレット等を用いて行っ た。

また、死体検案や法医解剖に携わる担当者、相談 窓口担当者、心のケア担当者及びその他の支援担 当者による連絡会を実施して、情報の共有を図っ た。各事例に対して具体的な対応方法や現在のフ ォローアップ状況などが報告され、関係者の対応 と連絡方法について関係者間でのpeer reviewが行 われた。

3.心のケアの質向上に向けた科学的検証 外因死の背景(自殺、他殺、不慮の事故)別に、

心のケアの効果を評価する方法を検討した。すな わち、既存の報告書・文献を再解析し、評価に有用 なパラメーターを探索した。交通事故死者遺族に 対する心のケアについては、身体面の困難に関す

る検討モデルが最も優れていることが分かった。

そして、不眠、気力・意欲・関心喪失、体調悪化の

3要因が、遺族の心身状態を把握するのに有用であ

ることが分かった。文献的考察では、グリーフその ものに着目することが具体化されてきたが、症候 からのアプローチの可能性を検討する必要がある と考えられた。そして、死因や解剖所見の有音化を 解剖後の遺族の心のケアのために提供することが 可能であると思われた。すなわち、これらを遺族に 分かり易く説明することがグリーフケアにつなが ると結論付けられた。

4.大規模災害犠牲者遺族に対する急性期からの 心のケア実践マニュアルの策定と訓練の実施

日本DMORT研究会は平成28年4月に発生した熊本 地震において、遺体安置所での災害死亡者家族支 援を行ったが、その際の経験や資料を基に問題点 の分析や課題の整理を行った。特に、DMORTの構成 員の一部が「支援者としてつらい気持ちになった」

と述べており、経験豊富な医療従事者でも惨事ス トレスが残ることが分かった。これについては、災 害時に遺族と接する医療従事者への研修時に触れ なければならない問題点であることが明らかにさ れた。災害急性期における遺族支援については、近 畿管区広域緊急援助隊合同訓練(平成28年9月)に おいて実践され、関係者へ周知された。次に、大規 模災害による死亡者遺族の心のケアを標準化する ために、 「DMORT訓練マニュアル」を作成して公表し た(H29年6月、日本集団災害医学会) 。そして、関 係者が実践できるよう、平成29年度滋賀県総合防 災訓練(平成29年9月)及び平成29年度中部国際空 港消火救難・救急医療活動総合訓練(平成29年10月)

においてロールプレイが行われた。このロールプ レイは、災害時の死亡者遺族と接する経験がない 人にとっては特に有用であった。参加者のアンケ ート結果に基づく分析によると、DMORT訓練マニュ アルは日本集団災害医学会のホームページ上に一 般公開され、誰でも閲覧できる状態であるが、関係 者への周知が不十分であることが分かった。そし て、マニュアルについては、総論部分は災害訓練前 に周知にさせる必要があること、企画、実施の部分 は現場経験のない者に実際の現場を想像する資料 となりうること、救援者ストレスに注目している 点は他にはないという特徴であること、が明らか になった。また、DMORT研究会が「一般社団法人日 本DMORT」と法人化されることで、兵庫県警察本部 長との間で「災害等発生時における死亡者家族支 援に関する協定」が締結された。このように、災害 時に警察と法人の間で簡潔な情報交換を行うだけ でDMORTの現場活動が可能となるという利点が生 まれ、今後、さらなる活動の推進につながると考え られた。

5.外因死者遺族の心情に配慮した対応の教育

(1)

文献的検討

(4)

わが国では、外因死者遺族に情報提供や心のケ アを実施したり、関係者への普及・啓発を包括的に 実施する法的な基盤やシステムが乏しいことが把 握できた。海外であるが、ビクトリア州法医学研究 所では、法医看護師(forensic nurse)が配置され、

遺族への情報提供や解剖の承諾等について遺族と のコミュニケーション役を担っている。アイルラ ンド共和国では、健康研究庁の資金提供により、自 殺予防財団により開発された自死遺族支援・情報 システムウェブサイトが運営されている。したが って、海外の取り組みが十分参考になった。

(2)

質向上を目指した関係者への教育・啓発 平成28年及び29年とも、関係機関や団体を対象 に教育・啓発活動を行った。まず、滋賀県医師会を 通した取り組みであるが、県内の8郡市医師会で医 師を対象に研修会を行い、遺族に対する説明の重 要性、心のケアへの取り組み、そして相談窓口の運 用について概説した。その他、県内の臨床研修医や 基幹病院の医療従事者を対象とした研修会を適宜 実施した。次に、外因死者遺族への説明の重要性と 二次被害について、県警察検視専科で警察官に対 して、大津地方検察庁司法修習で、司法修習生に対 して講義を行った。さらに、関係者が自己の研鑽を 図ることを目的として開催されている滋賀県法医 会において、心のケア相談窓口の運用について及 び大規模災害時の訓練と遺族対応について概説し、

理想的な対応方法について話し合った。

(3)

シンポジウムからの課題抽出

平成30年3月に外因死遺族支援シンポジウム「事 件、事故、自死で家族を亡くされた方への支援を考 える」を開催し、外因死者遺族にかかわる関係者に 対する啓発・教育を実践するとともに、課題を抽出 した。外因死者遺族支援では、外因の種類により、

基盤となる制度が異なっていた。換言すれば、外因 死者遺族に情報提供や心のケアを実施すること、

関係者への普及・啓発を包括的に実施することに 関する法的な基盤やシステムが乏しいことがわか った。外因死者遺族と接する関係者に対して普及 啓発や教育を推進するには、教育プログラムの作 成と併せ、それを支える基盤づくりが必要なこと が分かった。

D.考察

本取り組みの対象は、事故、自死、他殺によっ て家族を突然失った人である。外因死のように、

急激に起こる家族との死別は、長期的な悲嘆と共 にさまざまな症状を引き起こす。また、一見して 悲しみが癒えて、心理状態が安定した状態にみえ ても、同様の事象が報道されたり、家族の命日が 近づくと、家族の死のことを想いだし悲嘆反応が 繰り返される。したがって、突然に家族を失った 外因死者遺族に対しては、死別から長期にわたる 心のケアが必要と考える。今回の大きな成果は、

家族の死に直面した急性期から必要に応じて継続 的に心のケアが受けられる体制が構築されたこと である。連携体制の構築であるが、地域精神保健 福祉の専門機関である精神保健福祉センターが遺 族の心のケアを担当した。また、犯罪被害者支援 センターが、その他の部分を補うことで、誰かが 遺族と寄り添い、決して遺族を孤立させない状況 を構築できた。そして、関係機関が有機的に連携 することで、必要な情報を共有できた。精神保健 福祉センターの支援スタッフは、死因について説 明を行った医師と情報共有ができ、円滑な支援を 行うことができた。さらに、犯罪被害者支援セン ターのスタッフは、遺族のおかれた社会的背景含 めて支援を行ことで、広い視野からのケアが実践 できた。いつでも相談できる窓口があることは、

遺族の駆け込み場所になり、早急な対応が可能に なる。そして、このように長期的にシームレスな ケアへつながる。このような体制が構築されてい ることを遺族に明示することで、日頃からの安心 につながると考える。心のケア相談窓口がワンス トップとしての相談窓口の機能を果たすことがで き、外因死者遺族に対する心のケアの具体的な支 援体制のモデルとになることがわかった。したが って、この相談窓口が継続的に運用されることが 重要である。

平素の連携が特に活かされるのが、大規模災害 時の対応である。今回行った訓練は、日頃行って いる遺族への心のケアが、災害時にも例外ではな いことを念頭に、その実施体制を確認した。この ような訓練は、いつ発生するかわからない大規模 災害において、急性期からの心のケアを円滑に行 ううえで重要と考えられた。特に、DMORT 訓練マ ニュアルに基づく実践は、遺族への具体的な対応 を身につける良い機会である。DMORT の活動を標 準化してマニュアルを作成したことは、各地で遺 族に対する心のケアに関する訓練を推進できると ともに、何が課題かを検証するのに役立つ。滋賀 県内でも

2

年間訓練を実施したことで、多くの医 療従事者がそのスキルを習得でき、これまで気づ かなかった問題点を明らかにできた。

今回対象となる外因死では、警察官、弁護士、

検察官、死体検案医及び解剖医が関係することに

なる。いずれも家族と初めて接するため、短時間

に信頼関係を構築しなければならない。したがっ

て、最初の説明時に遺族の理解が深まるように配

慮する必要がある。このような背景から、関係者

の質向上を図る目的で遺族の心のケアに多少なり

とも関係するスタッフが研鑽を深める機会が設け

られた。医師、警察官、司法関係者など、それぞ

れの領域において、遺族に対する心のケアの重要

性が理解されたが故に、研修の機会が設けられ

た。このような活動は、地域社会の行政や関連団

体の協力があってこそ実施できるものであり、今

(5)

後も地域における有機的な連携体制を強固にして いきたい。

わが国における外因死者遺族の心のケアについ てであるが、犯罪被害者遺族や自死遺族に対して は、相当程度の進展がみられるが、事故死遺族な どでは、心のケアについての公的なシステムに乏 しいなど、外因の種類による取り組みのばらつき が大きい。したがって、外因の種類を問わず、外 因死者遺族に心のケアを行うことや関係者への啓 発・教育プログラムを作成して実施する法的基盤 やシステムの構築が求められる。そのためには、

海外の先進事例を参考とし、近く制定が予定され ている死因究明基本法に、外因死者遺族を含む、

すべての異状死者遺族に対する支援を盛り込むこ とが有効であると示唆された。

今回の取り組みは、県内における外因死者遺族 に対して急性期からの心のケアを長期的に行うも のであり、本邦で初の取り組みである。これにつ いては新聞等で紹介されたほか、医療関係者を対 象とした雑誌でも特集として紹介された(添付資

2~11)

。このような取り組みが周知され、その

重要性が認識されるとともに、全国に拡大される ことを願っている。また、今後は対象を異状死者 遺族に広げられるよう、財政的支援を含めた法的 基盤の構築を求めたい。

E.結論

外因死者遺族に対して、早期から心のケアを行 う体制を整備した。すなわち、死因究明の中核と なる大学で心のケア相談窓口を設置し、地域精神 保健福祉センターおよび犯罪被害者支援センター と有機的に連携した。1 年間の運用で、遺族から の相談例に対応でき、必要に応じた心のケアが実 践された。また、平素から大規模災害発生時にも 対応できるよう、関係者への教育と訓練を実施し た。さらに、遺族と接する関係者の質向上を図る ため、各領域で通年の研修会が開催された。この ような取り組みは、地域社会における有機的連携 の推進につながるとともに、外因死者遺族の精神 的健康増進に貢献できると考える。

F.健康危険情報 該当なし。

G.研究発表

1.

論文発表

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(6)

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1

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一杉正仁: 先生、ご存知ですか 2, DMORT の 役 割

.

日 本 医 事 新 報

, No.4900

(2018/3/24): 63, 2018.

33.

澤口聡子: こころとペルソナの発達に関す るアプローチ-解離性同一性障害患者への

voice approach の可能性-. 日衛誌, 73(1):

63-74, 2018.

34.

澤口聡子, 加茂登志子:トラウマケアの臨床 における幾つかの留意事項について. 日衛 誌, 73(1): 57-61, 2018.

35.

森友久, 澤口聡子: Methamphetamine により 誘発される自傷行動ならびに致死に関する 基礎検討. 日衛誌, 73(1): 51-56, 2018.

2.

学会発表

1. Hitosugi M: Analysis of Autopsy Cases of Fatal Motorcyclists. The 25th World ITMA Congress. Beijing, China, September, 2016.

2. Sawaguchi T: Latent Forensic Pitfall Associated with Substantial Toxicological Problem in the Maternal &

Child Health in Japan. The 2nd International Congress on Forensic Science and Psychology. October 12-13, 2017. Park Inn by Radisson London, UK.

Proceeding p.25.

3. Sawaguchi T, Sugiyama T, Mori T:

Accession to Persona and Mind without or with less pharmaceuticlas-approach under the load of trauma. 2nd International Congress on Forensic Sciences and Psychology. October 12-13, 2017. Park Inn by Radisson London, UK. Proceeding p.12.

4. Sawaguchi T: Nested Approach and the Possibility of Assimilation. 6th International Conference of Epidemiology

& Public Health. Proceedings of 6th International Conference of Epidemiology

& Public Health. p.25-27. 2017 Epidemiology(Sunnyvale)2017. 7: 5(Suppl) DOI: 10.4172/2162-1165-C1-017.

(7)

5. Sawaguchi T: Flame Setting of Health Promotion Across the Time-As the premise of the health assessment for medical access (Access Assessment: AA). 6th International Conference of Epidemiology

& Public Health. Epidemiology(Sunnyvale) 2017. 7:5(Suppl) DOI: 10.4172/2162-1165- C1-017.

6. Sawaguchi T: Physical & Mental Alteration with External Causes of Deaths: Approach via nested Layered logistic regression analysis for traffic accidental deaths in 2011-the analytical Case without big polyopia point. 6th International Conference of Epidemiology

& Public Health. Epidemiology (Sunnyvale) 2017. 7: 5(Suppl) DOI:

10.4172/2162-1165-C1-017.

7. Kuboyama K, Asada T, Kohno T, Akitomi S, Kubota C, Kurokawa K, Murakami N, Nagasaki Y, Nushida H, Yamazki T, Yoshinaga K, " First Official Disaster Relief Activities of the Japan DMORT Association in Collaboration with Policce Department in the 2016 Kumamot Earthquakes, Japan" WADEM Congress 2017 (20th World Congress of the WADEM), Tronto, 2017/04/27

8. Sawaguchi T: Review of the Results from Brain Imaging Science of Dissociative Identification Disorders(DID) By Bibriographical Survey. UNESCO Chair in Bioethics 12th World Conference. Limassol, Cyprus, March, 2017.

9.

古川智之, 森田沙斗武, 一杉正仁, 松本博 志: 胸腹部大動脈解離・瘤の検案統計. 第

113回日本内科学会講演会. 東京, 4月, 2016.

10.

竹田有沙, 奥長 隼, 井上拓也, 宇野亜加 里, 中川季子, 古川智之, 一杉正仁: 二輪 運転中の事故死例と病死例の比較検討-剖 検例からの解析-. 第52回日本交通科学学 会学術講演会. 東京, 6月, 2016.

11.

足助 洵, 井上拓也, 坂田美奈, 小野真由 子, 中川季子, 高相真鈴, 古川智之, 一杉 正仁: 滋賀県における自転車死亡事故例の 分析と事故予防対策. 第52回日本交通科学 学会学術講演会. 東京, 6月, 2016.

12.

一杉正仁: アルコールと交通事故. 第51回 日本アルコール・アディクション医学会学術 総会. 東京, 10月, 2016.

13.

一杉正仁: 正しい死亡診断・死体検案と書類 作成について.第8回研修医および若手医師 のためのフォーラム. 大津, 12月, 2016.

14.

稲葉泰介, 伊藤美和, 北川喜巳, 吉永和正:

DMORTと警察・空港職員との連携.

第22回日 本集団災害医学会.名古屋, 2月, 2017.

15.

河野智子, 浅田恒生, 吉永和正, 村上典子, 黒川雅代子, 石井史子, 久保山一敏, 山崎 達枝, 久保田千景: 熊本地震における遺体 安置所での災害死亡者家族支援 その1~

初となる日本DMORT研究会と熊本県警の協働 実践報告~. 第22回日本集団災害医学会.

名古屋, 2月, 2017.

16.

河野智子, 浅田恒生, 吉永和正, 村上典子, 黒川雅代子, 石井史子, 久保山一敏, 山崎 達枝, 久保田千景: 熊本地震における遺体 安置所での災害死亡者家族支援 その2~初 となる日本DMORT研究会と熊本県警の協働実 践報告~. 第22回日本集団災害医学会. 名 古屋, 2月, 2017.

17.

一杉正仁: 予防医学としての死体検案.

山口県医師会警察医会第

21

回研修会, 山 口, 8 月, 2017.

18.

一杉正仁: おなかの赤ちゃんを守るため に. 第

38

回滋賀医科大学公開講座, 草 津, 10 月, 2017.

19.

一杉正仁: 安全な交通社会を形成するた めの課題. 第

2

回日本安全運転・医療研 究会, 東京, 1 月, 2018.

20.

一杉正仁: 望ましい医療事故調査制度の 運用について. 第

28

回日本頭頸部外科学 会学術講演会, 宇都宮, 1 月, 2018.

21.

一杉正仁: 予防医学としての死因究明-

臨床検査が果たす役割-. 第

40

回滋賀県 医学検査学会, 草津, 2 月, 2018.

22.

竹田有沙, 中川季子, 一杉正仁: 作業中 の崩落事故により外傷性窒息に陥った剖 検例. 第

47

回滋賀県公衆衛生学会, 大 津, 2 月, 2017.

23.

高相真鈴, 濱中訓生, 別府 賢, 一杉正 仁: 湖上航行中における不慮の頚部圧迫 事故死例について. 第

101

次日本法医学 会学術全国集会, 岐阜, 6 月, 2017.

24.

別府 賢, 一杉正仁, 古川智之, 西山 慶, 笹橋 望, 濱中訓生, 上田忠弘: 当 初中毒死が疑われたが, 剖検により内因 性急死と判明した一例. 第

45

回日本救急 医学会学術集会, 大阪, 10 月, 2017.

25.

東條美紗, 高相真鈴, 一杉正仁: 運転者 の心疾患による交通事故について-病態 生理の検討-. 第

16

回日本機械学会傷害 バイオメカニクス研究会, 名古屋, 11 月,

2017.

26.

澤口聡子:

Nested Logistic Analysis

よる交通事故死遺族の心身の把握. 第

76

(8)

日本公衆衛生学会総会;2017.11.2 鹿児島.

日本公衆衛生雑誌. 2017:64(11 特別付録):

317 口演

27.

澤口聡子:外因(交通事故)が心に与える変 化について-logistic analysis with nest

analysis with semi-nest statement

による アプローチ-.第

53

回日本交通科学学会総会

・ 学 術 講 演 会

. 2017.6.2. 大

津.http://www/jcts53.jp/口演

28.

福地麗、澤口聡子、佐藤啓造:体と心を聴く 試み-健やか親子

21

から体と心を聴く-第

76

回日本公衆衛生学会総会;2017.11.1 鹿児島.

日本公衆衛生雑誌 2017:64(11 特別付録):

491

29.

澤口聡子:

Nested approach

sound approach

からもたらされたこと-国家の声・死因・未必 の故意を音で聴く 第

88

回日本衛生学会学 術総会シンポジウム

9:世界の見え方はいろ

いろある-多視的社会への対応.2018.3.23.

東京 口演

30.

勝島聡一郎、吉永和正、村上典子「遺体関連 業務における公務員の惨事ストレス対策と 遺族支援-日本初の

DMORT

研修会導入-」第

23

回 日 本 集 団 災 害 医 学 会 、 横 浜 市 、

2018/02/01

31.

伊藤美和、稲波泰介、北川喜己、吉永和正「多 数死傷者対応ガイドライン作成に向けた日 本

DMORT

と警察の連携」第

23

回日本集団災 害医学会、横浜市、2018/02/01

32.

稲波泰介、伊藤美和、北川喜己、吉永和正「日 本

DMORT

と家族支援のあり方」第

23

回日本 集団災害医学会、横浜市、2018/02/02

33.

久保山一敏、切田学、小谷穣治、吉永和正「R

福知山線脱線事故における病院トリアージ の経験から」第

23

回日本集団災害医学会、

横浜市、2018/02/02

34.

村上典子、吉永和正、長崎靖、山崎達枝、黒 川雅代子「一般社団法人・日本

DMORT

発足ま での、この

10

年の歩み」第

23

回日本集団災 害医学会、横浜市、2018/02/02

35.

村上典子、吉永和正、久保山一敏、石井史子、

秋富慎司、黒川雅代子「黒タグについて考え る-遺族支援、救援者ストレスの視点から-」

23

回 日 本 集 団 災 害 医 学 会 、 横 浜 市 、

2018/02/02

36.

吉永和正「日本

DMORT-法人化により新しい

段階へ-」徳島県災害時対応研究会 第

7

回 研修会、徳島市、2018/02/25

H.知的財産権の出願・登録状況

予定なし。

(9)

事故・ 事件・ 自死で ご 家族 を亡 く された 方 へ 心の ケア に つ い て

ご 家族が 亡く な ら れ た 時の 手続き 死体検案書は、 ご 家族が亡く な ら れた こ と を 医学 的に 証明す る 書類で す 。 死亡届と と も に 公務所へ出し ま す 。 ま た 、 生命保険な ど の手続き で も 必要に な り ま す 。

突然の死 ( 事 故 ・ 事件・ 自 死) 警察官に よ る 調 査 ( 検視) 医師に よ る 診 察 ( 検案) 必要に 応じ て 法医 解剖 亡 く な っ た 原 因( 死 因) の決定 亡くな っ た 状況の 解 明 死体検案書の 交 付

心の ケ ア 相談窓口 連絡先 077- 548- 27 95 (平日 午前 9 時 30 分~午後 3 時 30 分)

この取り組みは、厚生労 働省の 厚生科学研究事業の一環 です。 事故・自死・事件でご 家族を 亡く さ れ た 方 は、 長い 間に わた っ て悲 し みが 続く こ と 、 体 調がす ぐ れない こ と があ り ま す 。 こ のよ う な 方に 寄り 添っ て、 悲し みを 癒し 、 体調 を 整え る こ と が必要です 。 滋賀県では

2016

年に 、 滋賀医 科大学 と 精 神保健福祉セ ン タ ー が中心と な っ て、 事故 ・ 自死・事件でご 家族を 亡 く さ れた 方へ、 心の ケ ア を 行うシ ステ ム を 構 築し ま し た 。 ご 家 族 を 亡く さ れてから 、 長 い 間に わた っ て心と 体が健康でい ら れる よ うに サポ ー ト し ま す 。

公社)わこ

資料1

(10)

大切 な 人 を 亡 く し たと き ・・・ ・ 何も 感じ ら れな い ・ 眠れな い 、 食 欲 がな い ・ 涙が止ま ら な い ・ 何度も 思 い 出さ れる ・ 怒り がこ みあ げ る この よ う な こと は 、 自然 な 反応で あ り 、 誰 に で も 起 こる こと な の で す。 一人で 抱え こ ま ず 、 心 のケ ア 相談 窓口に ご相 談 下さ い 。

大切な 人を亡くさ れ、 い ろ い ろ な お 悩みや こ ま りご と は あ りま せ ん か ? そ ん な と き は、 ど う ぞ ご 相談くだ さ い 。

滋賀県精神保健福祉セ ン タ ー で 、 ゆ っ く り お 話を聞かせて い た だ き ます 。

事件で ご 家族を亡くさ れた 方に は、 必要と さ れる 支援が受け ら れる 窓口をご 紹介し ま す ( お う み犯罪被害者支援セ ン タ ー ) 。

心のケ ア 相談 窓口

(滋賀医科大学社会医学講座内)

心のケ ア

(滋賀県精神保健 福祉センター)

法律相談・ カ ウ ン セ リ ング

(おうみ犯罪被害者 支援センター)

事故・ 事件 、 自死 で ご 家 族を 亡くさ れた 方 起こ る か も し れ な い 心と 体の 変化 大切な 人を 失う と 、 心と 体 に さ ま ざ ま な 変化が 起こ る こ と が あ り ま す 。 ひ と り ひ と り 、 そ の内 容や 起こ る 時 期 は 異 なり ま す 。 そ し て長 く 続 く こ と も あ り ま す 。

シ ョック :頭の 中が真 っ白に なる

悲 しみ: 悲しい 、つら い

後悔 と罪 悪感: 家族の 死は自 分に責 任があ るの で はと思 う

怒 り:突 然家族 を奪わ れたこ とに怒 りを覚 える

不 安:こ れから 、今ま でどお り生活 できる か分 か らない

混乱 :考 えがま とまら ない。 どうし ていい か分 か らない

眠 れない

朝 、起き るのが つらい

体 がだる い

食 欲がな い

胃腸 の調 子がわ るい

息 苦しく なる

涙 が止ま らない

心 の変 化 体 の変 化

・・・

(11)

2016年 7 月1日(金) 読売新聞

資料2

(12)

2017年2月7日(火) ABCニュース

資料3

(13)

犯 罪 や 事 故 な ど に よ る 死 因 を

ふ 一 品

震適切に解明するため︑関係機関 協で連携を深めようと県警や県医 ヘ師会などでつくる協議会の会合

明 が

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F

田 町 民 量 死 因 究 明 に 向 け た 取 り 組 み を 報告する県警などの関係機関

20 1 7 年 2 月 7 日(火) 産経新聞

資料4

(14)

2017年3月31日(金) 毎日新聞

資料5

(15)

資料6

(16)

資料7

(17)

資料8

(18)

資料9

(19)

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近江八幡通信局

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甲賀通信局

0748{62) 0347 

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最後の別れ

、 災害時の遺体引き渡しを訓練 :

遺体の身元確認の訓練を実施する警 察官ら H草津市の矢橋帰帆島公園で

確実に

資料10

(20)

f外因死j遺族の 心のケア相談窓口

滋賀医大は今年4月事故·•ず不安を感じてしまいます。もゆっくり考えたら関係者の説 件・自死などのい

わゆる「外因死J窓口では裁判等の法的手続明で四百に落ちない点などが出てき によって家般を突然亡くした遺族きで分からないことがあるというて電話を架けてくるというケ 向けの電話相談窓口を開設した。法律相談の翁合はIおうみ犯罪スが大半を占めています。 全国でも類を見ない取り組みを始被害者支媛センタjに紹介し、 めるに至った経紛やその狙いにっそこで詳細を説明してもらえるよ説明不足が悲嘆を長期化 いて悶大社会医学務�{法医学うつなぎます.精神的な症一一嘗聖書検察医に追加の説明を 部門)教授のー杉正仁氏に聞いた。状で悩んでいるという相談で医依頼すること忽どは 療の介入が必要だと判断した場合もちろんあります。警察の説明 遺族を孤立させない連携は滋賀県立精神保健福鉱センタ不定なら私が講座の責任者とし 一一栂桜窓口の概要を教えてくーの医師や心理士につなぎ惣嘆て直接フィドパックし鯨愈あ ださい.反応が懇化しないよう心理的ケる対応を依頼します。これまでも 異状死と呼ばれる事件や事アをお願いします。三者の連携でそうしたw例は複数ありました。 故自殺突然死などで大切な人相談者に必ず行き場を提供しと法医学領域ではインフォ を亡くした遺族が受けるショックにかく孤立させず精神的健康をムドコンセントの文化が十分根 は計り知れないものです.虚無感維持することを重視しています。付いていません。私は突然死をさ に襲われたり不眠徒になったれた方の遺族に可能な限り商会し りやり1舗のない怨りがこみ上げーーとれまでの相談件数l立ていますがその際に讐祭から死 てきたり心身にさまざまな症状今まで(9月l日現在)J O件程闘などの説明があったか締くと が長期にわたって表れます.度です.毒事門性の高いアドバイスIなかったjf十分理解していな 特に外国死は入院患者が病院を求められるので講座のスタッいjという方が全体の7書1)にも上 で死亡する筋合と異なり讐祭にフが当番制で対応しています。ります。検案医からの説明がf会 よる検視が行われ遺族lま答察か遺族に対しては験視官が現くなかったjという方も全体の3 らさまざまな事情を聴かれます。場に行った時解811になるなら分の2以上です。関係者の配慮iこ 突然家族を失った悲しみに加えないにかかわらず窓口の内容を紹欠けた富擦で心の傷が潔まる二次 さまざまな手緩きゃ事象により介したパンフレツトを渡してf気被容も起こっています。 遺族lま混乱することが多いので経に何でもご相談くださいjと声遺族の気持ちを傾鳴し死因 す。今後の生活や時には殺事!なを掛けるようにしてもらっていまや死に至るプロセスを讐祭や検祭 どの流れについてもよく分からす.事件直後は気が動転していて医が十分に説明しなければ遺族 日本医夢新報No.48792017.10.28

理念は「精神的健康の増進J 遺族を決して孤立させず、 . ! . 警 察

検案医にも十分な説明を求める " 1

は不信感を抱き死を受け入れら れず悲嘆反応も長期化します。 紛争にもつながりかねません。こ うした事態を窓口を通じて少しで も減らしていく.[県民の粉紳的 健康の摺進Jが窓口の理念です. 法医学は予防医学 一一窓口は「予防医学Jの観点に 基づいているのです泊 法医学は社会医学であり予 防医学です。解剖『事故のメカニ ズム解明→終わりではいけない と常布思っています.類似製自主の 再発防止のためどんな対策を打つ か遣された人にどんなケアを提 供できるか「生きている人jを 相手に考えるべきです。死因究明 ができなければ有効な事故の湾 発防止策が打ち出されず同じよ うな羽I放が繰り返され命が失わ れていく。蹴意ある説明がなけれ ,:悲しみに毒事れて精神的健康を 損ねる遺族が治える。窓口はそん な負の連鎖を予防する環です。 ・・・・.....,................................... 相談窓口はIやって当然J 一一ζうした窓口は全国初です lffl段までに苦労もあったのでは

ひとすぎまさひと:1994年議必Ix大半。気削年I•�大学院i卓 上課税修了.�骨1晶i反太法l返伊海底刊l教授などを経て14年よ り現験。16ir,より京都府立医大綜釘微授。日本交通科学学会 副会長、11本法医学会評議日などを務める•\If.Ilは外国死の 予防係学交通外傷分析インパクトバイオメカニクス 磁かに全国初ですが遺族へらという事情があります。 の説明の促進は2014.$6月に...・・......... 閑議決定されたf死因究明害事推進遺接11決して事件を忘れない 計画Jで都道府県が推進すべき取一-$'!,函死以外にも対象を広げ 業として記載されています。そうる予定はおりますか。 いう1軍隊では「やって当然jのこ将来的には異状死の遺書集会 とをしているだけとも言えます。員が相鮫窓口を使えるよう鉱大し 私lま2014年4月に滋賀医大へていきたいと考えています.異状 赴任しましたが数%にとどまっ死の原因で番多いのは病気で ている解語IJ!事をはじめ死因究明す。滋賀県における異状死の年間 を巡る滋賀県の状況を何とかしな件数Iま1500人前後ですが外国 ければと念発起し医師会や病死はそのうち300人程度。窓口 院協会の皆様と共に体帝IJ#J築に努が対象にすぺき遺族は現在の5倍 めました。番の苦労は爆を動か程度いることになります. すことで何とか行政関係者に事業の継続性も課題です.遺族 よる協験会綬盤に漕ぎ着け医師は何年経っても家族を失った理解 会や病院会だけでなく検察書官察件高野放を忘れることはありませ とも連携し相談窓口の鍛訟を合ん.命自が巡ってきたり似たよ む20の施策を16年l月に銀首にうな状況の額放の報道を見たりす まとめ知君主へ提出したました。ると記憶カ嚇って心身の調子が 相談窓口設置に向けて準備をおかしくなりやすい.補助金が切 行っていましたが県から予算補れたからと曾って遺族を偉いて 助がなく闘っていました。ちょう窓口を終わらせるわけにはいきま どその時に厚生労働科学研究の公せん.次こそ予算を付けてもらう 軍事があり応募したところ16べく燥には婆扮していますがた ~17年度の2年間だけ調書助金をとえ自分のお金を注ぎ込んでも窓 受けることになりました.相絞対ロは続けなければならないという 象を外因死に限っているのは椀助くらい強い患いを持っています。 金の条件がf外悶死の遺族Jだか(聞き手藤ノ弁峻介) No.4879 2017.10.28日本医事新報9

資料11

参照

関連したドキュメント

金沢大学学際科学実験センター アイソトープ総合研究施設 千葉大学大学院医学研究院

大谷 和子 株式会社日本総合研究所 執行役員 垣内 秀介 東京大学大学院法学政治学研究科 教授 北澤 一樹 英知法律事務所

○ 「健康診断個人票」(様式第2号)の裏面の「業務の経歴」欄には、石綿に係る経歴 のほか、有機溶剤中毒予防規則(昭和 47 年労働省令第 36 号) 、鉛中毒予防規則(昭和

参加メンバー 子ども記者 1班 吉本 瀧侍 丸本 琴子 上村 莉美 武藤 煌飛 水沼茜里子 2班 星野 友花 森  春樹 橋口 清花 山川  凜 石井 瑛一 3班 井手口 海

自由報告(4) 発達障害児の母親の生活困難に関する考察 ―1 年間の調査に基づいて―

代表研究者 小川 莞生 共同研究者 岡本 将駒、深津 雪葉、村上

代表研究者 川原 優真 共同研究者 松宮

さらに体育・スポーツ政策の研究と実践に寄与 することを目的として、研究者を中心に運営され る日本体育・ スポーツ政策学会は、2007 年 12 月