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遊び空間を兼ね備えた津波避難施設の設計

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Academic year: 2021

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1170026 小笠原明弘 高知工科大学 システム工学群       建築・都市デザイン専攻        指導教員 重山陽一郎

1.背景と目的

  現在高知県では、来たる南海トラフ巨大地震による津波に対応するために津波避難タワーを建設している。地震は今日  この瞬間に発生する可能性もある一方、数ヶ月後、数年後に発生する可能性もある。それに対応するために、現状の津波  避難施設は早急に建設することが大きな目的とされている。それに対して私は津波避難施設に『常用的に利用され地域住  民に親しまれている必要があり、それが緊急時における避難の円滑化につながる』と考えている。

  本設計では、子供に遊ばれることにより地域住民への理解が深まる津波避難施設の設計を目的とした。

3.敷地

  対象敷地は高知県香南市香我美町岸本 686 であり、5m〜10m の浸水予想区域に位置している。本設計における敷地と  して香南市と南国市において子供の活動範囲であるとともに津波避難対策が比較的手薄であると考えられるエリアを選定  した。具体的には公立の小中学校を中心とする半径 2km 圏内で、かつ既存の津波避難タワーを中心とする半径 300m 圏外  に位置するエリアを選定した。

遊び空間を兼ね備えた津波避難施設の設計

2.現状の津波避難タワーのメリット・デメリット

  - メリット -

 ・コストパフォーマンスが良いので臨海部に多数建設することが出来る  ・標準化されているので早急に建設することが出来る

  - デメリット -

 ・津波避難施設としての機能のみのものが多く、平常時は閉鎖されており、日常利用を想定されていない  ・平常時に閉鎖されていることにより地域住民の施設利用に対する理解度が期待できない

 ・児童公園等の子供の遊び場となりうる空間をつぶして建てられている場合もある

 ・多額の税金を投資するものの、その効果は被災時の一瞬のみで、通常では有効利用がなされていない

4.設計方針

  以上の問題点から次のような設計方針を立てた。

(1)開放感のある施設

 ・既存の津波避難タワーの多くとは異なりフェンス等で囲われていない物理的開放感のある設計  ・現状のようなコンクリート仕上げの無骨な印象ではなく柔らかい印象を与える設計

(2)遊び機能を持つ施設

 ・こどもの遊び空間を兼ね備えた津波避難施設という方針・避難施設ならではの縦方向への移動を軸とした遊びの設定  ・高所の遊び場ならではのスリルのある遊び場の設定

 ・構造体自体に遊びの機能を追加する設計

(3)迅速な避難が可能な施設

 ・一方通行の単一な避難経路でなく若者が高齢者の避難のサポートのために複数のルートで往復可能なルート設定

図 1.津波浸水予想図および各施設位置図

図 2

r

2km

300m 公立の小中学校 既存の津波避難施設

(2)

ネットを利用した上下移動経路を設けることにより , 縦方向へ移動ができ 高さを活かしたスリルのある環境を作ることが出来る。

いくつかの格子に大きな穴の開いたパターンのものを取り入れ 迷路のような体験が出来ると考えている .

1F の階段したのデッドスペースは死角になっている一方 アクセス可能なので『ひみつきち』が生まれると考えられる。

ネット間の上下移動には図のような数種類のチューブのような ものなどにより , 遊びを通して体を育てることが可能となる。

避難経路となる階段は木製の格子で囲うことにより 経路を明確にすると共に外観を和らげる効果が期待される。

行き止まりを設けることにより , 子供たちの遊びにおける

『ゲーム性』が向上することが期待される。

6m 

3m  12m  15m  18m 

9m 

図 3

↑避難階

図 4

図 6 図 10

図 8

図 9

図 7

参照

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