(20)
原著 :秋田大学医学部保健学科紀要
11( 1 ):
20‑24,
2003看護教育 における生体 シ ミュ レーター 「イチロー」 の活用 と教育効果
伊 藤 登茂子 浅 沼 義 博 猪 股 祥 子 工 藤 由紀子 煙 山 晶 子 長谷部 真木子
要 ヒ 日 ユ
心臓病患者 シミュレーター 「イチロー」を用いて
,22名の
3年次看護学生に視診 ・触診 ・聴診の演習を行 った.
90分間の演習前後でそれ らの身体診察に関するテス トを行い,結果を比較 した.
テス トは合計
30点満点であり,視診 ・触診に関する問題
15点 と,聴診に関する問題
15点で構成 した.
総点 は,演習前
20.5±3.6息 演習後
25.2±3.3点,視診 ・触診問題は各
9.8±
1.9点,
13.1±1.2点,聴診問題 は, 各
10.7±3.1
点
,12.1±2.9点であった.いずれ も演習後の成績が有意に良好であった.また,成績向上 の度合 いは, 視 診 ・触診問題が聴診問題のそれより有意に良好であった.
シ ミュレーターを用いてフィジカルアセスメントの教育を効果的に行 うには,学生の到達 レベルや実習経験を考慮 する必要があると推察された.
また,看護職者がいかなる対象や場にあって も,的確にアセスメントできる知識や技術を‑ もっことは,時代の要請 で もあり,それは健康問題をかかえた人の生活の質そのものが高 くあるように支援するための方策を,より適切に導
くことにその意義があると考え られた.
は じめに
医療技 術 のめざ ま しい発達 に伴 い,看護 の分野 で も 複 雑 で精 巧 な医療機器 を用 い る場面 が多 い. しか し,
いか に医療機器 が進歩 して も,看護職 者 が,視診,触 診 , 聴診 な どを とお して, フ ィジカル アセ スメ ン トを 正 確 に行 うことが基本 で あ り,最 も重要 な ことで あ る
ことは論 を待 たな い.
心 臓病 患者 シ ミュ レー ター 「イチ ロー」 は,心臓 の 聴 診 を始 め とす る循環 器 系 フ ィジカル アセ スメ ン ト技 術 を習得 す るために開発 され た,生体 シ ミュ レー ター で あ る. 今 回, この 「イチ ロー」 を看護学生 の演習 に
と り入 れ, その教育効果 を検討 したので報告 す る.
目 的
A 医療 技術短期大学 部 ( 以下,本学 とす る) で は平
成
14年度 よ り,看護学科
3年生 に対 し,循環 器 系 フ ィ ジカルアセ スメ ン トを習得 させ るため に, 「イチ ロー」
を用 いて演習 して い る.
この演習 の前後 に行 った,外頚静脈 の視診,頚動脈 ・ 榛骨動脈 ・心尖部 の触診,心音 の聴診等 に関す るテ ス
ト結 果 か ら,演 習 の教育効果 を明 らか にす る.
「イ チ ロー」 の概要
生体 シ ミュ レー ター 「イチ ロ ー」 (京 都 科 学 株 式 会 社,
HST‑EWS)は,循環器系 フ ィジカル アセ ス メ ン ト技術 を習得す るため,高 階 によ り開発 され た モデル で あ る1 ) .実 際 の心 疾患患者 か ら記 録 され た身 体 所 見 が入力 されてお り,以下 の演習 が可能 とな って い る.
1 .左右頚静脈波 の視診
2.
上半身 の動脈 拍動 の触診 ( 左 右
8箇所)
秋田大学医学部保健学科看護学専攻
KeyWords:看護教育
フィジカルアセスメント 演習の教育効果
生体 シミュレーター
「イチロー」
3.
心尖拍動 の触診
4.心音 ・心雑音の聴診
5.
呼吸音 の聴診
6.
心電図 のモニ タ リング
これ らの項 目を繰 り返 し演習することが可能であり, 各疾患 による心音 ・心雑音 の変化 を聴診す ることがで
きる. また, グループ学習 もで きる外部 ス ピーカーシ ステムと演習 ・自己学習がで きる解説画面 も搭載 して いる.
研究方法
1.対 象
平成
14年度 よ り,看護学科
3年 の,手術部 ・ I C U ・ 外科病棟 を ローテー トす る成人老人看護 Ⅱ実習
(3週 間) の期間開始直後 に,「イチロー」 を用 いて演習 を 行 っている. その理 由は,循環器系 フィジカルアセス メ ン ト技術 を習得す ることが,学生 の実習中に活用 さ れやすい ことと,演習 を行 うのにグループの学生数が 適 当 と考 えたか らである.本研究で は, 4 月9 日 〜 5 月
24日までに ローテー トして きた
2グループ
22名を対 象 と した.
2.
演習の手順
演習 は,各 グループ
1回
90分行 った.
演習 の手順 は,
[A]視診 と して外頚静脈 の輪郭,
[B]
触診 と して上半身
8ヶ所で動脈の触診,頚動脈 と 大腿動脈 の拍動 のズ レ,心尖拍動 の触診,
[C]聴診 と して正常心音 の聴取部位 と Ⅰ音, Ⅱ音の強弱の関係, 収縮期雑音,拡張期雑音の順 に行 った.
これ ら一連の教授
2)は,同一者 ( 浅沼)が行 い, 他 の研究者 は機器の操作,演習の観察 および結果の分析 を行 った.
3.
テス トの内容
研究者 が独 自に作成 したテス トを,演習の直前 と直 後 に各
20分間かけて行 った.視診 ・触診 に関す る問題
15
点 ( 表
1) と聴診 に関す る問題
15点 ( 表
2)の合計
30
点満点 とした.
解答 は無記名 とし,結果 は統計学的に処理すること, 個人の評価 には無関係であること,演習の教育効果 に ついて検討す るための ものであることを説明 し,学生 の同意 を得た.
4.
分折方法
統計処理 は,
Studentの
t検定,
F検定 を行 い,
♪<0.05
を有意差 あ りとした.
結 果
1.
総点の比較 ( 表
3)総点 は,演習前
20.5±3.6点, 演 習後 は
25.2±3.3点 であ り,演習後の成績 が有意 た良好 であ った.
2.
視診 ・触診問題 と聴診問題 の比較 ( 表
3)視診 ・触診問題 につ いては,演習前
().8±1.9点, 演 習後
13. 1±
1.2であ った.聴診問題 につ いて も,各
lo.7±3
. 1 点,
12.
1±2.9点であ った. 両 問題 と も演 習後 の 成績が有意 に良好であ った.
次 に, この両問題間で,演習 に伴 う成績向上 の度合 いに差があるか否かを検討 した ( 図 1 ). 演習後 に増 加 した得点を比較す ると,視診 ・触診問題の方が演習
表
1成人看護学演習問題 (
1)次の
1 8
の設問(=ついて・産室男親に解答を記入 しなさい。①仰臥位 にす ると,預部 ( 胸鎖乳 突筋の起始部 周辺)に外頚静脈 の輪郭が視診 で確認で きるo
a.O
b.
×②右心不全では,頚静脈 は怒張す る。
a.
O b .
×③身体右側表面 で触診で きる動脈名 を 6つ挙 げよ。
1) 2) 3) 4) 5) 6)
④頚動脈 と榛 骨動脈 の間 に,触診上時間のズ レが ある。
8.O b.×
⑤左室流出路の血 行動態 を最 もよ く表わすのは 次の動脈 で ある。
a.
頚 動脈 b.棲 骨動脈 C. 大腿動脈
秋田大学医学部保健学科紀要 第
11 巻 第
1号
⑥正常の心尖拍動の位置は鎖骨中線上で, 次の部位に触れる。
a.第 4 肋 間 b.第5肋間 C.第
6肋 間
⑦左室肥大では,心尖拍動の位置は正常と比べ て右側上方に偏位する。
a.
O b.×
⑧右室肥大では,心尖拍動の位置は正常と比べ て左側下方に偏位する。
a.
O b.×
⑨心尖拍動が左側下方に偏位する場合は, 次の疾患を考える。
a. 大動脈弁閉鎖不全 b. 僧帽弁狭窄 C. 三尖弁閉鎖不全
⑩心尖拍動は、正常は直径 4c m 以下である。
a.
0 b.x
21
(22)
伊藤登茂子/看護教育 における生体 シ ミュ レーター 「イチロー」の活用 と教育効果
表
2成人看護学演習問題 (
2)⑪心臓 の 重 要 な聴 診 音 は ,弁 の真上 で は な く, 血 流 に沿 った部位 で よ く聞 こえる。
図に示 す① 〜④ の各部位 名 と解剖学的位置 を記せ。
① ( )部 位 ・・ ( )
② ( )部 位 ・・ ( )
③ ( )部位 ・ ・ ( )
㊨ ( )部位 ・・ ( )
′ ‑ ̀ =L t J . ゝ シ ー叫 ̲
⑫ Ⅰ音 ( Sl ) を構 成す る主要 な成分 は.
a.僧 帽 弁閉鎖 .三尖弁閉鎖 b,
腱 索の急激 な緊張
C.上 記 のす べ て
表 3 演習前後の成績
(mean±SD,n‑22)
演習前 演習後
t検定 p 値
視診 .触診
(15点)
9.8±1.9 13. 1±
1.2 <0.0001聴(15
点)
診 10.7±3.1 12.1±2.9 0.0089後 の成績 向上 の度合 いが有意 に高 値 で あ った b‑
0.0041).
考 察
フィジカルアセスメ ン トは, 「フィジカル ・エグザ ミネーシ ョンで得 られた所見が正常なのか正常か らの 逸脱 なのか,何が考え られ るのかを分析査定す ること をい う
」3).人体 を系統的かっ全体的に査定す るとい う ことで は,本学 におけるフィジカルアセスメ ン ト教育 は,端緒 を開いた段階 にす ぎない.今回対象 となった
3年生 を含む従来 の学生 は,バ イタルサイ ン ・身体各 部 の測定 について
,1年次 に
6時間の講義お よび
4時 間の演習 を とお して学ぶ にとどまっていた. また臨地 実習で経験す るのは, それ らに加えて呼吸音や腸嬬動 音 の聴診,腹部の触診 ・打診が主であ り, フィジカル アセスメ ン トに力点 を置 いた もので はなか った. しか し,平成
14年度 より 「イチ ロー」 を導入 し, より充実 した心肺 ( 特 に循環器系)の フィジカルアセスメン ト
⑬心尖部 での Ⅰ音
(Sl ) と Ⅱ音
(S2)の関係 は健 常者 の場 合,
8・SlとS2は同 じ大きさである b・SlがS2よ り大 きい
c S2がSlよ り大 きい
⑭大動脈 弁部位 での Ⅰ音
(Sl) とⅡ音
(S2)の関係 は 健常者の場 合,
a・SlとS2は同 じ大 きさである b・S‑がS2よ り大 きい
G・S2がS,よ り大 きい
⑬収縮期雑音 は, Ⅱ音 の後 に聴 こえる。
a,O b.×
⑯拡張期雑音 は. Ⅰ音 と Ⅱ音の間 で聴 こえる。
a.O b.×
⑰収縮期雑音 が聴 こえる場合は.次の疾患 を考える。
a.
大動脈 弁閉鎖不全
b.僧 帽弁閉鎖 不全G.
僧 帽弁狭 窄
⑯拡張期雑音 が聴 こえる場合は,次の疾 患 を考える。
8.
大動脈狭 窄
b.大動脈弁 閉鎖不全C.
僧 帽弁閉鎖 不全
点
視診触診 聴診
図 1 演習前後の増加得点の比較
( ∩=22)
教育が可能 とな った.
さて,今回の演習前 の成績 をみ ると,視診 ・触診問 題
9.8±1.9点,聴診問題各
10.7±3. 1 点,総点
20.5±3.6点であ り, いずれ も
7割前後 の正解率であ った.
一方,演習後の成績 をみると,視診 ・触診問題,聴 診問題,総点 とも有意 に成績が向上 していた. しか し,
同 じ試験 ( 評価) を繰 り返 して行 う場合 においては,
通常 「 学習効果 ( 慣 れの現象
)」によ り
2回 目以 降 の
成績 は
1回 目に比較 して良 くなることが報告 されてい
る. この ことか ら,今回の成績の向上 を 「イチ ロー」
を用 いた実習の効果のみに帰す ることはで きない. と はいえ,従来 の教育方法 に加 えて, この 「イチロー」
を用 いた実習を追加す ることによ り,学生 の フィジカ ルアセスメ ン ト能力 を向上 させ ることがで きた ことは 明 らかであ り,有意義であ ることが推察 された.
さ らに,筆者 らが興味を もった点 は,視診 ・触診問 題 の成績 向上 の度合 いが,聴診問題のそれより有意 に 良か った点である.本来 「イチ ロー」 は聴診技術の向 上 を主 目的 に開発 されたものであると考え られる.従 っ て筆者 らも聴診問題 の成績 向上 の度合 いが,視診 ・触 診問題 のそれ と同等か, よ り良 くなると考 えていた.
テス ト問題 を検証す ると,聴診問題の中には問題⑰
⑬ の様 に疾患名 まで問 うものが含 まれてお り, これ ら の正解率が演習後 も
45%(ともに
10/22名) と極 めて 不良であ った.従 って,看護学生 に対す る心肺 のフィ ジカルアセ スメ ン ト教育 を評価す るには,難易度がや や高か った こと, さ らに今回のテス ト問題が演習内容 を うま く評価 で きていない可能性があると考え られ, 今後 の課題 である.
高階 は 「イチ ロー」 を用 いた研修 を行 い, その前後 で
25問のテス トを行 っている1 ) . それ に よ ると, 臨床 経験 の全 くない医学生 と心臓病患者 を直接診察 しない 看護師 との成績 には大 きな差 は見 られなか ったが,両 者 に比べ実地 医家の場合 は,研修前後の成績向上の度 合 いが高か った. その ことに対 し高階 は, 「実地 医家 の場合 は従来 のベ ッ ドサイ ド診断手技 をある程度身 に つ けているか らだ と考え られ る」 と して い る1 ) . この ことか ら考 え るな らば,単 にシ ミュ レーターを用 いる ことで手技 の習得 を目指すので はな く,病態 に関す る 知識 との統合 を図 った り,臨地実習での視診 ・触診 ・ 聴診 とい う経験 を再現 して繰 り返す中で,知識や手技 の習得 を図 るのが 「イチ ロー」 の効果的な使用法なの で はないか と考 え られ る.
実際の患者 を対象 と しなが らでは, それ らの診察手 技 の習得 のために,何度 も繰 り返 して必要以上 の時間 をか けることも, ま してや悩 みなが ら行 うこともで き ない. ところが,「イチ ロー
」であれば, 確 か な学 習 動機 に基づ きなが ら,繰 り返す ことも時間をかけるこ とも可能 である.今回は
90分 という限 られた演習であっ たが,学習成果 の向上 を図 る上では,今後,学生への 使用機会 の与 え方 につ いて検討 の必要があると考える.
今後,看護職 の活動 の場 は,病棟中心 か ら外来や福 祉施設 ・在宅へ と拡大 し,看護職 は患者 の病態の判断 や診断, そ してそのアセスメントに基づいたケア内容 ・
秋田大学医学部保健学科紀要 第
11 巻 第
1号
方法の決定 お よび実施能力 が よ りい っそ う求 め られ る4 ) . どのよ うな対象 や場 にあ って も, 的確 にアセ ス メ ン トで きる知識や技術 を もち,適切 にケアを行 うこ と,対象の自立 を図 ること, そ して生活の質向上 を図 ることについて,主体的に判断,実施で きる看護職が 求 め られ る時代 にな った と考え られ る.つ まり,看護 において フィジカルアセスメ ン トが必要 な理 由は,柄 態の理解を正 しく行 うこと, そ してその病態 をかかえ た人 の生活の質その ものが高 くあるように支援す る方 策 を, より適切 に導 くことにあると考 え られ る5 ) .
その意味で フィジカルアセスメ ン ト技術を習得す る ことに関 して,基礎教育 の担 う役割期待が大 きくな っ て きているのは確かであろう. そ うした能力育成 のた めに も,「イチ ロー」 のような シ ミュ レー ターを, 学 生 の到達 レベルや臨地実習で0 ?経験 をふ まえなが ら, 効果的に活用 してい く必要があると考 える.
今後 も 「イチロー」 を用 いた演習 を継続 し,看護教 育 における心肺 アセスメ ン ト能力向上 に努力 したい.
結 論
心臓病患者 シ ミュ レーター 「イチ ロー」 を用 いて,
22
名の
3年次看護学生 に視診 ・触診 ・聴診 の演習 を行 い,演習前後 のテス ト結果を比較 した ところ,以下 の 結論 を得た.
1.
視診 ・触診問題 および聴診問題 のいずれにおい て も,演習後 には有意に成績が向上 した。また,視診 ・ 触診問題の成績向上 の度合 いが,聴診問題 のそれ よ り 有意 に良好であ った.
2‑.
シ ミュ レーターを用 いて フィジカルアセスメ ン トの教育 を効果的に行 うには,学生 の到達 レベルや実 習経験 を考慮す る必要 があることが推察 された.
文 献
1)高階緩和 : 『イチ ロー君』 の活用 とその教育効果.看 護教育
41:350‑358,2000.2)
藤崎 郁 :フィジカルアセスメント完全ガイド.学研, 東京
,2001 .
3)
森山美知子 :フィジカル ・エグザ ミネーション,フィ ジカル ・アセスメントとクリティカル 。シンキング.
月刊ナーシング
17(5):14‑18,1997.4)
川端京子 :聴診技術の習得をめざ して.看護教育
41:342‑345,2000.
5)
中木高夫,秋山正子 ・他 :いま,なぜ ̀ ̀ フィジカル ・ アセスメント"か ?.月刊ナーシング
17(5):8‑13,
1997.23
(24)
伊藤登茂子/看護教育 における生体 シ ミュレーター 「イチロー」の活用 と教育効果
St udi e sonTe a c hi ngCa r di ol ogi c a lExa mi na t i onSki l l sUs i ng" I c hi r o"
,t heCa r di o l ogyPa t i e ntSi mul a t or
TomokoITO YoshihiroAsANUMA ShokoINOMATA
YukikoKuDOH ShokoKEMUYAMA MakikoHASEBE CourseofNursing,SchoolofHealthSciences,AkitaUniversity
WeperformedstudiesonteachingcardiologlCalexaminationskillsofinspection,palpationandausculta‑
tion,using
"
Ichiro",thecardiologypatientsimulator.Thesubjectswere22third‑yearnursingcollegestudents. Examinationskillswereevaluatedbyatestbeforeandafterthe90minuteslessonusing"Ichiro".These weremarkedoutof30,whichconsistedof15pointsforinspectionandpalpation,and15pointsforausculta‑tion.
Thetotalscoreswere20.5±3.6pointsbeforethelessonand25.2±3.3pointsafterthelesson.Scoresfor theinspectionandpalpationtestwere9.8±1.9and13.1
±1
.2points,andforinbothsectionsbythelessonwith"
Ichiro".Furthermore,thedegreeofimprovementinthetestregardinginspectionandpalpationwasslgnifi‑ Cantlybetterthanthatofauscultation.Inordertoteachcardiologicalexaminationskillseffectivelyusing
"
Ichiro",thelevelandabilityofthestu‑dentsshouldbetakenintoaccoun