曲線と曲面の幾何学
第 3 回追加資料 (10 月 21 日 )
曲線と曲面の幾何学第3回ですどうぞよろしくお願い致します
平面曲線の曲率について。
いよいよ本題ですが、
瞬間の外角のことは一旦忘れて下さい。
今回からいよいよ本題に入りますまずは平面曲線の曲率ですがとりあえず第1回にお話しした瞬間の外角のことは一旦忘れて下さい最終的にはそこにたどり着くのですが今日の所は計算しやすい別のアプローチから始めますポイントは円より放物線の方が式が簡単と言う点です
� = �
2
�
�
増減は?
0
と言う訳でまずは放物線ですそれも一番簡単なy=xの二乗その増減はと言うと…今はグラフを見ながらお話していますがグラフ無しでならどう説明するだろうと考えてみて下さい
��
�� =2�
�
�
1階微分で判定
-
+¿
0
0
式だけで説明するなら微分を使うのが有力な方法の一つでしょう導関数は2xなのでxが負の時は2xも負なので減少xが正の時は2xも正なので増加xが0の時一瞬だけ増減が止まります
� = �
2
�
�
0
凹凸は?
では凹凸はどうやって調べるかと言うと
�2 �
� �2 =2>0
�
�
2階微分で判定
0
下に凸
この流れなら2階微分を使うのが筋でしょう2次導関数が2でこれはxによらず常に正なので下に凸です
下に凸とは
�
�
どの線分よりも下にあるこ と
0
ちなみに下に凸の定義は何だったかと言うと曲線上の任意の2点を結ぶ線分よりも曲線自身の方が下にあることです
�
�
左回り
0
右に遠回り
どの線分よりも下にあるなら つまり
xが増える方向に進むとすると近道の線分よりも右側を遠回りしている訳で回り方としては左にハンドルを切りながら走っていることになりますつまり下に凸と言うことは同時に左回りを意味していて
�
�
符号だけ!
0
左回り
2階微分は曲がる向きを 反映しているが・・・
●
●
←
←
曲がり具合が違う!
それは2階微分の符号で判定できるのですがそれは所詮符号だけのことで2階微分の値は2で一定なのに一目瞭然で点によって曲がり具合は違います
は しか見ていない!
それはなぜかと言うとこの2階微分はy軸正方向つまり上方向への増え方減り方しか見ていないからです
�
�
接線と法線が重要!
0
進行方向の左 ( 右 ) への
曲がり具合を見たいので・・・
●
●
曲線上を動いていくとき各点においてそもそも進行方向は違う訳でそれは接線方向な訳ですがこれに対して左側または右側にどれだけ曲がろうとしているのかを測るとき接線と直交する法線方向にどれだけ変化しているかどうかで比べないと公平とは言えないでしょう
�
�
曲がり具合を公平に反映!
0
各点で接線と法線を
座標軸に取り換えれば・・・
●
●
�
�
�
�
0
0
そこで曲線上の各点ごとにその点を原点としてx座標が増える方が正となるよう接線方向に新しいX軸をとりまた左に曲がるのが正とすることにして進行方向左側が正となるよう法線方向に新しいY軸をとって
�
�
各点ごとに別の関数を2階微分
0
ただし同じ曲線でも
座標軸ごとに式が変わるので・・・
●
●
�
�
�
�
0
0
→
←
→
○
その新しい座標で放物線y=xの二乗を表し直します。その式をY=F(X)とすればその2階微分でそこでの凹凸具合が公平に測れます
を書き下すのは面倒
( 場合によっては無理 ) でも は計算できる!
ただしこのF(X)は実は一般には書き下すのが難しいのですでも陰関数の微分の公式を使えば微分は計算できますと言う訳でがんばって計算しているのが講義ノートの計算と公式です
平面曲線 曲率
とりあえずこれが定義
その結果とりあえずこの式を平面曲線y=f(x)の…今の例では放物線y=xの二乗ですがその曲率の定義としましょう
� = − �
2
凹凸は?
�
�
0
ちなみに上に凸のときについても簡単に見ておきましょう例はy=マイナスxの二乗です
2階微分で判定
�2 �
� �2 =−2<0
�
�
0
上に凸
今度は2次導関数がマイナス2でこれはxによらず常に負なので上に凸です
上に凸とは
どの線分よりも上にあるこ と
�
�
0
ちなみに上に凸の定義は曲線上の任意の2点を結ぶ線分よりも曲線自身の方が上にあることです
右回り ( 曲率は負 ) 左に遠回り
どの線分よりも上にあるなら
�
�
0
つまりxが増える方向に進むとすると近道の線分よりも左側を遠回りしている訳で回り方としては右にハンドルを切りながら走っていることになりますつまり上に凸と言うことは同時に右回りを意味していて曲線の曲率は負になります
左回り ( 曲率は正 ) 右に遠回り た 軸と逆方向に進むなら 上に凸でも・・・
�
�
0
もっともxが減る方向に進むとすると話は別で上に凸なら左回りになって曲率は正
右回り ( 曲率は負 )
軸と逆方向に進むなら 下に凸でも・・・
�
�
0
左に遠回り
下に凸なら右回りになって曲率は負になりますこのように進行方向がどちらかと言うことは平面曲線の曲率にとっては大変重要です
で表せないときは?
ところで円や楕円を始め関数のグラフとして全体を表せない曲線は無数にあります。それを一々切り分けて別の関数のグラフで表すのも面倒です接線が垂直の時も面倒です
(0 )
�
�
パラメーター表示
0
(
●��((��)))
(
��′′((��)))
そこで登場するのがパラメーター表示速度ベクトルが消えないことは仮定しておきます
� ′ ( � ) = �
′( � ( � ) ) � ′ ( � )
すると
合成関数の微分
これは今はy(t)=x(t)の二乗ですが一般にはy(t)=f(x(t))を満たすので合成関数の微分の公式を使えばf(x)の微分をx(t)とy(t)の微分で表せて
�
′ ′( � ) = �
′′( � ( � ) ) �
′( � )
2+ �
′( � ( � ) ) � ′ ′ ( � )
すると
再び合成関数の微分
繰り返し使えば2階微分も出て来て
� ′
(
� (� ))
= �′ (� )� ′(� )
整理して
これを代入
x(t)とy(t)の1階と2階の微分で表せますからこれを先程求めた公式に代入すれば
平面曲線 の曲率
これも定義
要するにこのように書き直せますこれがパラメーター表示された平面曲線の曲率を与える公式になります次回この式をもう少し検討して瞬間の外角の話につなげますが今回はこの辺で一段落
2階微分で判定
⇔ 2次関数で近 似⇔ 放物線で近似
ここまでは
ちなみにここまでは平面曲線の曲がり具合を判定するのに凹凸の判定に便利な2階微分を修正する方法を使って来ました2階微分を使うと言うことは2次近似つまり2次関数で近似するということで要するに放物線で近似していることに他なりません
円で近似したらどうなる か?
ところで講義ノートにも書いたように曲率一定な平面曲線は円か直線のどちらかしかありませんこれは常微分方程式を解けばわかりますとなると曲がり具合を考えるなら円で近似する方がよいようにも思えます最初から円を使うと無理関数なのでちょっと計算が面倒そうですが今は一旦放物線で近似してあるのでこれと曲がり具合が同じ円はと考えれば大分楽そうです
接する円の中で
�
�
2階微分まで同じものは?
0
○
そこでまず放物線そのものと2階微分が同じ円は何かと考えると
� ( � ) =� − √ �
2− �
2
原点で接する半円
下に凸の方
原点で放物線y=xの二乗と接する半円で下に凸なものの式はこの通りです
⇒
微分すると
原点で接している
これを微分するとx=0ではその値は0なので確かに原点で接しています
⇒
もう1回微分すると
するのは
もう一回微分するとx=0ではその値はr分の1なので2になるのは半径が曲率の逆数つまり2分の1のときとわかります
半径 =
�
�
曲率円=円による ( 2次 ) 近似
0
○
�=�2
1
2
この円のことを曲率円その半径を曲率半径と呼びます
⇒
一般には
と一致するのは
原点以外の点で考えても接線と法線をX軸とY軸にとった新しい座標で全く同じ計算をすれば2階微分が一致するのはやはり半径が曲率の逆数のときとわかります
�
�
半径は曲率に反比例!
0
他の点でも同じ
●
�
�
0
� =� (�)
1
� ′ ′(0)
この通りです
�
�
曲率が負なら曲率円は右に
0
�=−�2
1
2
半径 =
曲率が負のときは曲率円は進行方向の右側に現れます
�
�
曲率が0なら曲率円は接線
0
�=�3
半径 ∞=
●
曲率が0の点では曲率円は接線です直線は半径無限大の円と考えてのことです