• 検索結果がありません。

為替の実体経済に与える影響の実証分析 訪日外国人の消費動向に着目して 上智大学経済学部経済学科 年嶋中由理子 Ⅰ. 要旨本研究では 為替変動の国内総生産 (GDP) に与える効果を 訪日外国人消費動向に着目して分析した VAR(Vector AutoRegressive) モデルを用いて の 輸出

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "為替の実体経済に与える影響の実証分析 訪日外国人の消費動向に着目して 上智大学経済学部経済学科 年嶋中由理子 Ⅰ. 要旨本研究では 為替変動の国内総生産 (GDP) に与える効果を 訪日外国人消費動向に着目して分析した VAR(Vector AutoRegressive) モデルを用いて の 輸出"

Copied!
19
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

「為替の実体経済に与える影響の実証分析

―訪日外国人の消費動向に着目して―

上智大学 経済学部経済学科

4 年

(2)

1 Ⅰ.要旨 本研究では、為替変動の国内総生産(GDP)に与える効果を、訪日外国人消費動向に着目し て分析した。VAR(Vector AutoRegressive)モデルを用いて、為替レートの、訪日外客数、 輸出、国内総生産(GDP)に対する影響を分析し、四半期毎の効果を調べた。 訪日外国人の急激な増加や、強いインバウンド消費は、近年の円安に伴う、新たな傾向 ともいえる。そこで、特にアベノミクス後の円安に伴う訪日外客数の動きが、為替のGDP に対する影響度を上昇させているという仮説を立て、検証した。 Ⅱ.研究動機 1.問題意識 2012 年 12 月の政権交代時に予告され、2013 年 4 月から行われた日銀による「量的・質 的金融緩和」は、正確な評価は別として、劇的に日本経済を転換させたとの印象を与えた。 今回のいわゆる「アベノミクスの金融政策」において最も迅速に動いた金融指標は為替レ ートであった。円ドルレートは2012 年 11 月の 1 ドル=70 円台後半から大幅に下落し、2016 年1 月現在、117 円近傍での円安水準となっている。こうした中、私は金融政策の波及チャ ネルの中でも、為替変動の影響力に注目するようになった。 また、近年の円安に伴う新たな傾向として、訪日外国人の急増に注目した。日本政府観 光局によると、訪日外客数は2014 年度、過去最高の 1467 万人となり、2015 年の推計値も 前年比47%増で過去最高の 1973 万となった。 さらに、「爆買」に代表される旺盛な外国人消費は GDP や経常収支にも影響を与えてい る。日本政府観光局によると、訪日中国人1 人当たりの旅行消費額は 23 万円で、6 人の中 国人旅行客が訪れると日本人1 人の年間消費(123 万円:総務省家計調査)に匹敵する旺盛さ である。2015 年 7-9 月期の訪日外国人の旅行消費額は 1 兆 9 億円(日本政府観光局)で、前 年同期比で80%増となった(外国人消費は GDP の輸出項目である)。また、国際収支統計速 報によると、2015 年 10 月の旅行収支は 1107 億円の黒字で、前年の 4.1 倍となっている。 このような経済状況を観察していく内に、最近の訪日外客数の動きと絡めて、為替変動 が輸出(訪日外国人消費は GDP の輸出項目に含まれる)、GDP にどのように影響を与えてい るのかを研究したいと思うに至った。 2.仮説 為替レートの国内総生産(GDP)に与える効果としては、金融資産への投資や純輸出への働 きかけによるものが挙げられる。為替の下落は、外貨建て資産や輸出型企業の多い日本の 株式への投資需要を増加させ、それらの値上がりから資産効果が発生し、資産保有者の消 費需要を刺激する。また、円の過大評価を是正することで、日本製品の対外競争力が強ま り、外貨建て輸出価格の引き下げを通じて輸出数量を押し上げる。

(3)

2 これに加え私は、円安のGDP に対する新たな波及経路として、インバウンド消費の増加 によるルートが出現したと考えた。円安化によって訪日外客数が増加し、インバウンド消 費が増大することで、輸出が伸び(訪日外国人消費は GDP の輸出項目)、GDP が成長する、 という経路である。これらは、従来の円安の効果からは想定できなかったものである。 この結果、従来以上に為替変動のGDP に対する影響度が上がっているという仮説が浮か び、特にアベノミクス以降の変化の可能性を検証することにした(主にⅤ章参照)。 Ⅲ.研究の系譜 為替レートに関してVAR モデルで分析した先行研究としては、宮尾(2006)、山下(2013)、 岩淵(1990)、寺井・飯田・浜田宏一(2003)が挙げられる。また、伝統的なマクロ計量モデル を用いた研究として、浜田浩児・堀・横山・花垣・亀田・岩本(2015)がある。 まず、宮尾(2006)は、名目為替レートショックが輸出入に与える動学的効果(インパルス 反応)を分析している(1975 年第 1 四半期~2001 年第 1 四半期)。結果としては、円安ショ ックによって輸入は有意に減少している一方で、輸出は有意なほどは増加していないこと が示された。またプラザ合意以後、構造変化が起こり、為替の輸出に対する影響が減少し たことも示唆されている。 次に山下(2013)は、宮尾(2006)を先行研究とし、実質実効為替レートが輸出入に与える影 響を分析している(1980 年第 1 四半期~2011 年第 3 四半期)。このモデルでは、リーマンシ ョックの影響をコントロールした場合の円高ショックは、輸入を有意に増やす一方で、輸 出を有意なほど減らさないという結果となった。 岩淵(1990)は構造 VAR モデルを用いて、金融変数(金利、マネー、貸出額、為替レート) が実体変数(物価、実質生産)に与える影響を分析している。インパルス反応関数の結果から、 円安ショックは短期的には実質生産を増大させ、景気拡大効果を持つが、中長期的には景 気後退効果をもたらすこと、短期的に物価を顕著に押し上げることが示されている。 寺井・飯田・浜田(2003)は、誘導型 VAR モデルで、インフレ期待やベースマネーが為替 レートに与える影響を分析している。為替レートを金融政策の波及チャネルの 1 つとみな す視点は、私の論文の問題意識に強く影響した。 最後に、浜田浩児・堀・他(2015)は、内閣府・経済社会総合研究所の「短期日本経済マク ロ計量モデル」を用いて、様々な政策・外的ショックが日本経済に与える影響を試算して いる。シミュレーションの結果から、10%の円安化は、実質 GDP を 1 年目に 0.08%、2 年 目に0.44%、3 年目に 0.41%増加させることが示されている。 また、近年の円安に伴う訪日外国人の増加による国内総生産に対する影響をVAR モデル で分析している学術論文は未だなく、この点では新しい研究となる。

(4)

3 Ⅳ.分析 1.分析概要 VAR モデルを用いて為替レートが、訪日外客数、輸出、実質 GDP に与える影響を分析 した。推計したモデルは2 変量 VAR(為替レート、訪日外客数)、3 変量 VAR(為替レート・ 訪日外客数・輸出)、4 変量 VAR(為替レート・訪日外客数・輸出・実質 GDP)である。(※訪 日外国人消費はGDP の輸出項目に含まれる。) また、各モデルに対して、アベノミクス前までのデータでも同様の分析も行い、全期間 を用いた分析と結果を比較した(Ⅴ章参照)。 2.分析手法 今回用いたのはVAR(Vector AutoRegressive)モデルである。VAR モデルとは、ベクトル 自己回帰モデルとも呼ばれる、現在の値が過去の値の影響を受け、複数の変数間で相互に 依存し合っている多変量モデルのことである。 例として2 変量 VAR ラグ 1 モデルを挙げると、以下のように示すことができる。 (𝑥𝑦𝑡 𝑡) = ( 𝜙11 𝜙12 𝜙21 𝜙22) ( 𝑥𝑡−1 𝑦𝑡−1) + ( 𝑢𝑥𝑡 𝑢𝑦𝑡) 𝜙:自己回帰係数, 𝑢:誤差項 VAR モデルの長所は、恣意的な制約を排除できることである。そのため、現実の経済デ ータとのあてはまりや予測に優れ、実証分析で用いられる(※宮尾(2006)、浜田他(2015)よ り)。今回の分析は、訪日外客数という通常用いられないデータを用いて、新たな仮説をデ ータ主体で分析するため、VAR モデルを採用した。なお、VAR モデルのラグ次数は AIC(Akaike Information Criterion)の情報量基準を用いて決定した。

3.データ 用いたデータは四半期データで、期間 は1991 年第 1 四半期から 2015 年第 2 四半期までとした。為替レートは、名目 為替レートを採用し、日本銀行時系列統 計データ検索サイトで、東京市場ドル円 スポット17 時時点月中平均を、四半期デー タ(算術平均)にして入手した。また、GDP、 GDP 各需要項目に関しては、内閣府国民経 済計算、四半期実質季調系列を用いた(1994 年第 1 四半期~2015 年第 2 四半期までは 2015 年 4-6 月期 2 次速報、1993 年以前は 平成 17 年度基準支出系列簡易遡及を用い 為替レートE (円建て) 訪日外客数 F (人) 輸出 X (10万円) 実質GDP Y (10万円) 平均 109.131054 522819.8878 62285.048 486615.705 標準誤差 1.52113901 26062.08498 1912.6517 2958.32066 標準偏差 15.0585079 258001.4783 18934.285 29285.8804 分散 226.75866 66564762798 358507162 857662788 最小 77.3433333 251947.3333 35531.5 434156 最大 139.973333 1669541 94550.2 535030 標本数 98 98 98 98 表1.基本統計量 ※為替レート、訪日外客数は月次データを算術平均して四半期データにした。 ※データは対数変換に100を掛ける前のもの。 ※輸出、実質GDPは四半期データ。

(5)

4 た)。訪日外国人消費の大きさを示す変数と しては、入手可能なデータ数の最も多い、 訪日外客数で代用することにした。訪日外 客 数 デ ー タ は 、 日 経 NEEDS-Financial QUEST から、日本政府観光局(JNTO)の訪 日外客数月次データを入手し、算術平均で 四半期データに変換した。なお、すべての データは対数変換をし、100 を掛けた。 表1 は対数変換をする前のデータの基本 統計量である。また、グラフ1~3 は対数変 換前の為替レート、訪日外客数、輸出、実 質 GDP の時系列グラフである。為替レー トと訪日外客数の関係を見ると(グラフ 1)、 2012 年第 4 四半期以降の円安化と訪日外 客数増加の動きが一致している。この傾向は従来、あまり見られなかったものである。ま た、為替レート、輸出、実質GDP の関係を見ると(グラフ 2、3)、近年(アベノミクス以後) の円安化の動きと輸出増加の動きは一致しているようにも見受けられる。一方で為替レー トと実質GDP の関係は、直接的にあるようには見えなかった。 4.各変数の単位根検定 まず、事前分析として、データ(為替レー ト、訪日外客数、輸出、GDP)の定常性を 調 べ る た め 、ADF 検 定 (augmented Dickey-Fuller 検定)を用いて、各変数の単 位根検定を行った。期間は1991 年第 1 四 半期から2015 年第 2 四半期までである。 ADF 検定の帰無仮説は「単位根あり」、 対立仮説は「単位根なし」で、𝑡 ≤ 𝐷𝐹𝛼の時、 有意水準100𝛼点で帰無仮説が棄却される (※𝐷𝐹𝛼はDickey-Fuller 分布の下側100𝛼%点)。 結果は表 2 のようになった。レベル値で検定を行ったところ、すべての変数が非定常で あった。そこで、各変数 1 階の階差を取って、再び検定すると、すべての変数が定常とな った。このため、以下のVAR 分析では各変数、1 階の階差をとって行うことにした。 表2.単位根検定 変数 レベル 一階階差 レベル 一階階差 レベル 一階階差 レベル 一階階差 ※検定統計量は小数第2位までとした。 ※回帰式における確定項の定式化はいずれも無しとした。 ※*は10%有意、**は5%有意、***は1%有意で棄却を示す。 ※()内の数字はAICで採用されたラグ次数を示す。 -7.44 (0) *** 2.02 (0) -8.26 (0) *** ADF検定 -0.01(3) -4.12 (2) *** 2.19 (5) -2.24 (7) ** 為替レート 訪日外客数 輸出 実質GDP 1.50 (1)

(6)

5 5.2 変量 VAR モデル(為替レート・訪日外客数)の分析 ①VAR モデルの推定 まず、為替レート・訪日外客数の2 変量 VAR モデルを分析した。ラグ次数は AIC の情報 量基準を用いて決定し、次数3 とした(ラグ次数 3 の時、AIC=13.693 で最小)。 VAR 推計結果は以下のようになった(数値は小数第 3 位までで四捨五入)。 (∆𝐸∆𝐹𝑡 𝑡) ̂ = (0.316 −0.0070.763 −0.191) (∆𝐸∆𝐹𝑡−1 𝑡−1) + (−0.270 0.034 −0.085 −0.176) ( ∆𝐸𝑡−2 ∆𝐹𝑡−2) + (0.341 0.051 0.333 −0.215) ( ∆𝐸𝑡−3 ∆𝐹𝑡−3) , 𝑅̅2=(0.185 0.080) 𝐸:為替レート, 𝐹:訪日外客数, 𝑅̅2:自由度修正済み決定係数 自由度修正済み決定係数の値が非常に低くなっているが、VAR モデルでは決定係数は、低 く出ることが多いため、分析を続けた。 ②グレンジャーの因果性の検定 次に、推定した VAR モデルを用いて、 グレンジャーの因果性の検定を行い、変 数間の因果関係を調べた。 結果は表3 のようになった。為替レー トから訪日外客数に対しては、5%の有意 水準で因果性があること示された。一方 で、訪日外客数の為替レートに対する因果性は有意ではなかった。 ③インパルス反応関数(自由度修正済みコレスキー分解による) 次に、推定したVAR モデルを用いてインパルス反応関数を推定した。用いたのは自由度 修正済みコレスキー分解によるインパルス反応関数である(以降の分析でも同様)。自由度修 正済みコレスキー分解によるインパルス反応関数とは、ある変数の誤差項の 1 標準偏差の ショックを与えた時のもう一方の変数の影響を表すものである。 10 期までのインパルス反応関数はグラフ 4 のようになった。為替レートショックは為替 レートの円安ショックのことである。図の青い線はインパルス反応関数の推定値、赤い点 線は推定値±2.S.E.を示し、95%の信頼区間を表している。したがって、下の赤い点線が 0 より上ならば、2.5%の有意水準でショックに正の効果が、上の赤線が 0 を下回れば、2.5% の有意水準で負の効果があるということになる。 グラフ4 から、為替レートの円安ショックが 2 期目に訪日外客数に有意にプラスの影響 を与えていることがわかる(ショックは 3 期目には落ち着いている)。一方、訪日外客数ショ 為替レート 訪日外客数 為替レート 2.308 (3) 訪日外客数 9.146 (3) ** ※表内の数値はカイ2乗値、()内の数字は自由度を示す。 表3.2変量VARのグレンジャーの因果性(全データ) ※*は10%有意、**は5%有意、***は1%有意で棄却を示す。 被説明変 数 説明変数 ※数値は小数第3位までとした。

(7)

6 ックも 4 期目に為替レートを円安方向に、有意なほどではないが、動かしていることがわ かる。 ④累積的インパルス反応関数 次に、ショックを累積させた累積的インパルス反応関数の動きを分析した。変数が階差 データのため、累積的インパルス反応関数は変数そのものの動きとなっている。作成した のは10 期までと 40 期までのグラフである(グラフ 5、6)。 累積の結果を見ると、為替レートの円安ショックが訪日外客数に10 期までは有意にプラ スの影響を与え続けていることがわかる。 グラフ4.2 変量インパルス反応関数(10 期まで) 為替レートショック 訪日外客数ショック 為 替 レ ー ト 訪 日 外 客 数 グラフ5.2 変量累積的インパルス反応関数(10 期まで) 為替レートショック 訪日外客数ショック 為 替 レ ー ト 訪 日 外 客 数 為 替 レ ー ト 訪 日 外 客 数 -2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DYEN_DOLLAR to DYEN_DOLLAR

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DYEN_DOLLAR to DFORE

-5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DFORE to DYEN_DOLLAR

-5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DFORE to DFORE

Response to Cholesky One S.D. Innovations ± 2 S.E.

-4 0 4 8 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Accumulated Response of DYEN_DOLLAR to DYEN_DOLLAR

-4 0 4 8 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Accumulated Response of DYEN_DOLLAR to DFORE

-4 0 4 8 12 16 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Accumulated Response of DFORE to DYEN_DOLLAR

-4 0 4 8 12 16 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Accumulated Response of DFORE to DFORE

Accumulated Response to Cholesky One S.D. Innovations ± 2 S.E.

-4 0 4 8 12 16 5 10 15 20 25 30 35 40

Accumulated Response of DYEN_DOLLAR to DYEN_DOLLAR

-4 0 4 8 12 16 5 10 15 20 25 30 35 40

Accumulated Response of DYEN_DOLLAR to DFORE

-4 0 4 8 12 16 5 10 15 20 25 30 35 40

Accumulated Response of DFORE to DYEN_DOLLAR

-4 0 4 8 12 16 5 10 15 20 25 30 35 40

Accumulated Response of DFORE to DFORE

Accumulated Response to Cholesky One S.D. Innovations ± 2 S.E.

グラフ6.2 変量累積的インパルス反応関数(40 期まで)

(8)

7 6.3 変量 VAR モデル(為替レート・訪日外客数・輸出)の分析 ①VAR モデルの推定 次に輸出の変数を追加して、為替レート・訪日外客数・輸出の3 変量で VAR モデルを分 析した。ラグ次数は3 とした(ラグ次数 3 の時、AIC=19.522 で最小)。 推定されたVAR モデルは以下のようになった(数値は小数第 3 位までで四捨五入)。 ( ∆𝐸𝑡 ∆𝐹𝑡 ∆𝑋𝑡 ) ̂ = (0.3270.753 −0.3510.021 −0.1610.814 0.192 −0.015 0.341 ) ( ∆𝐸𝑡−1 ∆𝐹𝑡−1 ∆𝑋𝑡−1 ) + (−0.274−0.115 −0.2720.047 0.0320.089 −0.295 0.005 −0.024) ( ∆𝐸𝑡−2 ∆𝐹𝑡−2 ∆𝑋𝑡−2 ) + (0.3120.495 −0.2960.070 −0.0720.153 0.154 −0.031 −0.096) ( ∆𝐸𝑡−3 ∆𝐹𝑡−3 ∆𝑋𝑡−3 ) , 𝑅̅2=(0.1790.138 0.061) 𝐸:為替レート,𝐹:訪日外客数, 𝑋:輸出, 𝑅̅2:自由度修正済み決定係数 2 変量 VAR の時と同様に、自由度修正済み決定係数の値が非常に低いが、VAR モデルの決 定係数は低く出ることが多いため、分析を続けた。 ②グレンジャーの因果性の検定 グレンジャーの因果性の検定の結果 は表4 のようになった。為替レートの 訪日外客数に対する因果性、輸出の訪 日外客数に対する因果性、為替レート の輸出に対する因果性は、5%の有意 性があることがわかった。一方で、そ の他の関係性には、有意な因果性がなかった。 ③インパルス反応関数(自由度修正済みコレスキー分解による) 10 期までのインパルス反応関数のグラフはグラフ 7 のようになった。グラフ 7 より、為 替レートの円安ショックは訪日外客数と輸出に 2 期目に有意にプラスの影響を与えている (3 期目には落ち着く)ことがわかる。また、訪日外客数ショックは為替レートをプラスに動 かし、輸出に1 期目から有意にプラスの影響を与えている。さらに、輸出ショックは 2 期 目に訪日外客数に有意にプラスの影響を与えていることがわかる。 為替レート 訪日外客数 輸出 為替レート 2.889 (3) 2.338 (3) 訪日外客数 10.410 (3) ** 8.900 (3)** 輸出 9.091 (3) ** 0.639 (3) ※表内の数値はカイ2乗値、()内の数字は自由度を示す。 説明変数 表4.3変量VARのグレンジャーの因果性(全データ) ※数値は小数第3位までとした。 ※*は10%有意、**は5%有意、***は1%有意で棄却を示す。 被説明変 数

(9)

8 ④累積的インパルス反応関数 グラフ 8 に累積的インパルス反応関数の結果を示す(40 期まで)。累積で見ると、為替レ ートの円安ショックは訪日外客数に、20 期程までに、有意にプラスの影響を与え続けてい る。訪日外客数ショックは輸出に 3 期まで有意にプラスの影響を与えている。輸出ショッ クは2 期まで、訪日外客数に有意にプラスの影響を与えている。 -2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DYEN_DOLLAR to DYEN_DOLLAR

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DYEN_DOLLAR to DFORE

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DYEN_DOLLAR to DEXPORTS

-10 -5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DFORE to DYEN_DOLLAR

-10 -5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DFORE to DFORE

-10 -5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DFORE to DEXPORTS

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DEXPORTS to DYEN_DOLLAR

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DEXPORTS to DFORE

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DEXPORTS to DEXPORTS

Response to Cholesky One S.D. Innovations ± 2 S.E.

-5 0 5 10 15 5 10 15 20 25 30 35 40

Accumul ated Response of DYEN_DOLLAR to DYEN_DOLLAR

-5 0 5 10 15 5 10 15 20 25 30 35 40

Accumulated Response of DYEN_DOLLAR to DFORE

-5 0 5 10 15 5 10 15 20 25 30 35 40

Accumul ated Response of DYEN_DOLLAR to DEXPORTS

-4 0 4 8 12 16 5 10 15 20 25 30 35 40

Accumulated Response of DFORE to DYEN_DOLLAR

-4 0 4 8 12 16 5 10 15 20 25 30 35 40

Accumul ated Response of DFORE to DFORE

-4 0 4 8 12 16 5 10 15 20 25 30 35 40

Accumulated Response of DFORE to DEXPORT S

-4 -2 0 2 4 6 8 5 10 15 20 25 30 35 40

Accumul ated Response of DEXPORT S to DYEN_DOLLAR

-4 -2 0 2 4 6 8 5 10 15 20 25 30 35 40

Accumulated Response of DEXPORTS to DFORE

-4 -2 0 2 4 6 8 5 10 15 20 25 30 35 40

Accumulated Response of DEXPORTS to DEXPORT S

Accumulated Response to Cholesky One S.D. Innov ations ± 2 S.E.

グラフ7.3 変量インパルス反応関数(10 期まで) 為替レートショック 訪日外客数ショック 輸出ショック 為 替 レ ー ト 訪 日 外 客 数 輸 出 グラフ8.3 変量累積的インパルス反応関数(40 期まで) 為替レートショック 訪日外客数ショック 輸出ショック 為 替 レ ー ト 訪 日 外 客 数 輸 出

(10)

9 7.4 変量 VAR モデル(為替レート・訪日外客数・輸出・GDP)の分析 ①VAR モデルの推定 さらに、実質GDP の変数を加え、為替レート・訪日外客数・輸出・GDP の 4 変量で VAR モデルを分析した。ラグ次数は1 とした(ラグ次数 1 の時、AIC = 21.756 で最小)。 VAR 推計結果は以下のようになった(小数第 3 位までで四捨五入)。 ( ∆𝐸𝑡 ∆𝐹𝑡 ∆𝑋𝑡 ∆𝑌𝑡 ) ̂ = ( 0.221 −0.019 −0.320 0.923 0.634 −0.222 −0.341 5.484 0.106 −0.022 0.051 1.472 0.009 1.06𝐸 − 05 0.005 0.146 ) ( ∆𝐸𝑡−1 ∆𝐹𝑡−1 ∆𝑋𝑡−1 ∆𝑌𝑡−1 ) ,𝑅̅2=( 0.069 0.194 0.076 −0.037 ) 𝐸:為替レート, 𝐹:訪日外客数, 𝑋:輸出, 𝑌:実質 GDP, 𝑅̅2:自由度修正済み決定係数 2・3 変量の時と同様、自由度修正済み決定係数の値が非常に低くなっているが、VAR モデ ルでは決定係数は、低く出ることが多いため、よしとした。 ②グレンジャー因果性の検定 グレンジャーの因果性の 検定を行うと(表 5)、為替レ ートから訪日外客数に対す る因果性、実質GDP から訪 日外客数に対する因果性は、 1%の有意性があった。また、 輸出から為替レート、実質 GDP から輸出に対する因果性は 5%の有意性があった。 ③インパルス反応関数(自由度修正済みコレスキー分解による) 10 期までのインパルス反応関数の動きを見た。グラフ 9 を見ると、為替レートショック から訪日外客数、輸出ショックから訪日外客数、実質GDP ショックから訪日外客数、実質 GDP ショックから輸出に 2 期目に有意に正の影響を与えていることがわかる(3 期目には落 ち着いている)。また、訪日外客数ショックから輸出、輸出ショックから実質 GDP は 1 期 目から有意にプラスの影響を与えている。 為替レート 訪日外客数 輸出 実質GDP 為替レート 0.192 (1) 4.416 (1) ** 2.094 (1) 訪日外客数 7.502 (1) *** 0.931 (1) 13.719 (1) *** 輸出 1.210 (1) 0.275 (1) 5.747 (1) ** 実質GDP 0.165 (1) 1.14E-06 (1) 0.0238 (1) ※表内の数値はカイ2乗値、()内の数字は自由度を示す。 ※*は10%有意、**は5%有意、***は1%有意で棄却を示す。 ※数値は小数第3位までとした。 説明変数 被説明変 数 表5.4変量VARのグレンジャーの因果性(全データ)

(11)

10 ④累積的インパルス反応関数 40 期までの累積反応を見ると、グラフ 10 のようになる。為替レートショックから訪日外 客数に2 期目以降、訪日外客数ショックから輸出、輸出ショックから訪日外客数、実質 GDP ショックから訪日外客数、実質GDP ショックから輸出に常に有意にプラスの影響が続いて いる。 -2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DYEN_DOLLAR to DYEN_DOLLAR

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DYEN_DOLLAR to DFORE

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DYEN_DOLLAR to DEXPORTS

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 Response of DYEN_DOLLAR to DGDP -5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DFORE to DYEN_DOLLAR

-5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DFORE to DFORE

-5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DFORE to DEXPORT S

-5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 Response of DFORE to DGDP -1 0 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DEXPORT S to DYEN_DOLLAR

-1 0 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DEXPORT S to DFORE

-1 0 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DEXPORT S to DEXPORT S

-1 0 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 Response of DEXPORT S to DGDP -0.2 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 Response of DGDP to DYEN_DOLLAR -0.2 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 Response of DGDP to DFORE -0.2 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 Response of DGDP to DEXPORT S -0.2 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 Response of DGDP to DGDP

Response to Cholesky One S.D. Innov ations ± 2 S.E.

-4 -2 0 2 4 6 8 5 10 15 20 25 30 35 40 Accumulated Response of DYEN_DOLLAR to DYEN_DOLLAR

-4 -2 0 2 4 6 8 5 10 15 20 25 30 35 40 Accumulated Response of DYEN_DOLLAR to DFORE

-4 -2 0 2 4 6 8 5 10 15 20 25 30 35 40 Accumulated Response of DYEN_DOLLAR to DEXPORTS

-4 -2 0 2 4 6 8 5 10 15 20 25 30 35 40 Accumulated Response of DYEN_DOLLAR to DGDP

-4 0 4 8 12 16 5 10 15 20 25 30 35 40 Accumulated Response of DFORE to DYEN_DOLLAR

-4 0 4 8 12 16 5 10 15 20 25 30 35 40 Accumulated Response of DFORE to DFORE

-4 0 4 8 12 16 5 10 15 20 25 30 35 40 Accumulated Response of DFORE to DEXPORTS

-4 0 4 8 12 16 5 10 15 20 25 30 35 40 Accumulated Response of DFORE to DGDP

-2 0 2 4 6 8 5 10 15 20 25 30 35 40 Accumulated Response of DEXPORTS to DYEN_DOLLAR

-2 0 2 4 6 8 5 10 15 20 25 30 35 40 Accumulated Response of DEXPORTS to DFORE

-2 0 2 4 6 8 5 10 15 20 25 30 35 40 Accumulated Response of DEXPORTS to DEXPORTS

-2 0 2 4 6 8 5 10 15 20 25 30 35 40 Accumulated Response of DEXPORTS to DGDP

-0.4 0.0 0.4 0.8 1.2 1.6 5 10 15 20 25 30 35 40 Accumulated Response of DGDP to DYEN_DOLLAR

-0.4 0.0 0.4 0.8 1.2 1.6 5 10 15 20 25 30 35 40 Accumulated Response of DGDP to DFORE

-0.4 0.0 0.4 0.8 1.2 1.6 5 10 15 20 25 30 35 40 Accumulated Response of DGDP to DEXPORTS

-0.4 0.0 0.4 0.8 1.2 1.6 5 10 15 20 25 30 35 40 Accumulated Response of DGDP to DGDP

Accumul ated Response to Cholesky One S.D. Innovati ons ± 2 S.E.

グラフ9.4 変量インパルス反応関数(10 期まで) 為替レートショック 訪日外客数ショック 輸出ショック 実質GDP ショック 為 替 レ ー ト 訪 日 外 客 数 輸 出 実 質 G D P グラフ10.4 変量累積的インパルス反応関数(40 期まで) 為替レートショック 訪日外客数ショック 輸出ショック 実質GDP ショック 為 替 レ ー ト 訪 日 外 客 数 輸 出 実 質 G D P

(12)

11 Ⅴ.アベノミクス前までのデータとの比較分析 1.分析概要 近年のアベノミクス効果に伴う、急速な円安と訪日外客数の増加の動きを考慮すると、 アベノミクス前後で、為替レート円安ショックの実体経済に与える影響が変化しているこ とが考えられる。そこで、アベノミクス前まで(1991 年第 1 四半期~2012 年第 3 四半期) のデータを用いて、同様の分析を行い、これまでの分析(1991 年第 1 四半期~2015 年第 2 四半期)結果と比較した。 2.2 変量 VAR(為替レート・訪日外客数)インパルス反応関数の比較 グラフ 12 はアベノミクス前まで(1991 年Ⅰ~2012 年Ⅲ)のインパルス反応関数(10 期ま で)の結果である。全データ(1991 年Ⅰ~2015 年Ⅱ)による分析(グラフ 11)と、インパルス反 応の関数の数値の最大値を比較した。為替レートショックの訪日外客数に与える効果、訪 日外客数ショックの為替レートに与える効果の最大値を比較すると、アベノミクス後を含 む全体データの方が大きくなっている(グラフ 11、12 参照)。 3.3 変量 VAR(為替レート・訪日外客数・輸出)インパルス反応の比較 グラフ14 はアベノミクス前までの期間のインパルス反応の結果(10 期)である。グラフ 13 のアベノミクス後を含んだ(全体データ)の結果と、関数の値の最大値を比較した(グラフ 13、 14 参照)。全体データはラグ 3、アベノミクス前データはラグ 1 で分析したため、差が大き いが、為替レートショックの訪日外客数、輸出に与える影響、輸出ショックの訪日外客数 に与える影響が、最大値を比べるとアベノミクス後を含んだ全体データの方が大きい。一 方、訪日外客数ショックが輸出に与える影響は、アベノミクス後を含んだ全体データの方 -2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DYEN_DOLLAR to DYEN_DOLLAR

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DYEN_DOLLAR to DFORE

-5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DFORE to DYEN_DOLLAR

-5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DFORE to DFORE

Response to Cholesky One S.D. Innovations ± 2 S.E.

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DYEN_DOLLAR to DYEN_DOLLAR

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DYEN_DOLLAR to DFORE

-10 -5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DFORE to DYEN_DOLLAR

-10 -5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DFORE to DFORE

Response to Cholesky One S.D. Innovations ± 2 S.E.

グラフ11.2 変量インパルス(10 期まで) 全体(1991 年Ⅰ~2015 年Ⅱ)※比較のため再掲 為替レートショック 訪日外客数ショック グラフ12.2 変量インパルス(10 期まで) アベノミクス前(1991 年Ⅰ~2012 年Ⅲ) 為替レートショック 訪日外客数ショック 為 替 レ ー ト 訪 日 外 客 数 為 替 レ ー ト 訪 日 外 客 数 0.657(4 期) 2.367(2 期) 3.186(2 期) 0.451(4 期) ※数値は小数第3 位までで四捨五入(以下同様)

(13)

12 が低くなっている。 -2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DYEN_DOLLAR to DYEN_DOLLAR

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DYEN_DOLLAR to DFORE

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DYEN_DOLLAR to DEXPORTS

-5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DFORE to DYEN_DOLLAR

-5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DFORE to DFORE

-5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DFORE to DEXPORTS

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DEXPORTS to DYEN_DOLLAR

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DEXPORTS to DFORE

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DEXPORTS to DEXPORTS

Response to Cholesky One S.D. Innovations ± 2 S.E.

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DYEN_DOLLAR to DYEN_DOLLAR

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DYEN_DOLLAR to DFORE

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DYEN_DOLLAR to DEXPORTS

-10 -5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DFORE to DYEN_DOLLAR

-10 -5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DFORE to DFORE

-10 -5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DFORE to DEXPORTS

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DEXPORTS to DYEN_DOLLAR

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DEXPORTS to DFORE

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DEXPORTS to DEXPORTS

Response to Cholesky One S.D. Innovations ± 2 S.E.

グラフ13.3 変量インパルス反応関数(10 期まで) 全体(1991 年Ⅰ~2015 年Ⅱ)※比較のため再掲 為替レートショック 訪日外客数ショック 輸出ショック 為 替 レ ー ト 訪 日 外 客 数 輸 出 グラフ14.3 変量インパルス反応関数(10 期まで) アベノミクス前(1991 年Ⅰ~2012 年Ⅲ) 為替レートショック 訪日外客数ショック 輸出ショック 為 替 レ ー ト 訪 日 外 客 数 輸 出 3.275(2 期) 3.396(2 期) 0.937(2 期) 1.676(1 期) 2.555(2 期) 2.121(2 期) 0.633(2 期) 1.892(1 期)

(14)

13 4.4 変量 VAR(為替レート・訪日外客数・輸出・実質 GDP)インパルス反応の比較 グラフ16 は、アベノミクス前までの期間のインパルス反応の結果(10 期)である。アベノ ミクス後を含んだデータ(全体データ)の結果(グラフ 15)と比較した(グラフ 15、16 参照)。 為替レートショックの訪日外客数に、輸出ショックが訪日外客数に与える影響は、最大値 の数値を見ると、アベノミクス後を含んだ全体データの方が大きい。一方で、訪日外客数 ショックが輸出に、輸出ショックが実質GDP に、実質 GDP ショックが為替レート、訪日 外客数、輸出に与える影響は、アベノミクス後を含んだ全体データの方が小さくなってい る。 -2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DYEN_DOLLAR to DYEN_DOLLAR

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DYEN_DOLLAR to DFORE

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DYEN_DOLLAR to DEXPORTS

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 Response of DYEN_DOLLAR to DGDP -5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DFORE to DYEN_DOLLAR

-5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DFORE to DFORE

-5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DFORE to DEXPORT S

-5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 Response of DFORE to DGDP -1 0 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DEXPORT S to DYEN_DOLLAR

-1 0 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DEXPORT S to DFORE

-1 0 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DEXPORT S to DEXPORT S

-1 0 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 Response of DEXPORT S to DGDP -0.2 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 Response of DGDP to DYEN_DOLLAR -0.2 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 Response of DGDP to DFORE -0.2 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 Response of DGDP to DEXPORT S -0.2 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 Response of DGDP to DGDP

Response to Cholesky One S.D. Innov ations ± 2 S.E.

グラフ15.4 変量インパルス反応関数(10 期まで) 全体(1991 年Ⅰ~2015 年Ⅱ)※比較のため再掲 為替レートショック 訪日外客数ショック 輸出ショック 実質GDP ショック 為 替 レ ー ト 訪 日 外 客 数 輸 出 実 質 G D P 3.275(2 期) 2.382(2 期) 0.680(2 期) 4.040(2 期) 1.084(2 期) 0.215(1 期) 0.694(1 期)

(15)

14 5.2 変量 VAR(為替レート・訪日外客数)グレンジャー因果性の検定の比較 表 6 はアベノミクス前までの期 間(1991 年Ⅰ~2012 年Ⅲ)のデータ で行ったグレンジャー因果性の検 定の結果である。表3 のアベノミク ス後を含んだ全体データ(1991 年 ~2015 年Ⅱ)の結果と比較した。 表 6 を見ると、アベノミクス前までの期間では、為替レートから訪日外客数への因果性 は有意ではないことがわかる。全体データでは5%有意で因果性が存在したので、アベノミ クス後に為替レートから訪日外客数への因果性が出現したといえる。 6.3 変量 VAR(為替レート・訪日外客数・輸出)グレンジャー因果性の検定の比較 表 7 はアベノミクス前までの期間のデータで分析した、グレンジャー因果性の検定の結 果である。表4 のアベノミクス後を含んだ全体データの結果と比較した。 -2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DYEN_DOLLAR to DYEN_DOLLAR

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DYEN_DOLLAR to DFORE

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DYEN_DOLLAR to DEXPORTS

-2 0 2 4 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 Response of DYEN_DOLLAR to DGDP -5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DFORE to DYEN_DOLLAR

-5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DFORE to DFORE

-5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DFORE to DEXPORT S

-5 0 5 10 15 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 Response of DFORE to DGDP -1 0 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DEXPORT S to DYEN_DOLLAR

-1 0 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DEXPORT S to DFORE

-1 0 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Response of DEXPORT S to DEXPORT S

-1 0 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 Response of DEXPORT S to DGDP -0.4 0.0 0.4 0.8 1.2 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 Response of DGDP to DYEN_DOLLAR -0.4 0.0 0.4 0.8 1.2 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 Response of DGDP to DFORE -0.4 0.0 0.4 0.8 1.2 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 Response of DGDP to DEXPORT S -0.4 0.0 0.4 0.8 1.2 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 Response of DGDP to DGDP

Response to Cholesky One S.D. Innov ations ± 2 S.E.

為 替 レ ー ト 訪 日 外 客 数 輸 出 実 質 G D P 2.555(2 期) 2.320(2 期) 0.750(2 期) 4.427(2 期) 1.361(2 期) 0.398(1 期) 0.717(1 期) グラフ16.4 変量インパルス反応関数(10 期まで) アベノミクス前(1991 年Ⅰ~2012 年Ⅲ) 為替レートショック 訪日外客数ショック 輸出ショック 実質GDP ショック 為替レート 訪日外客数 為替レート 0.938 (3) 訪日外客数 4.031 (3) ※表内の数値はカイ2乗値、()内の数字は自由度を示す。 表6.2変量VARのグレンジャーの因果性(アベノミクス前) ※数値は小数第3位までとした。 説明変数 被説明変 数 ※*は10%有意、**は5%有意、***は1%有意で棄却を示す。

(16)

15 表 7 を見ると、アベノミクス後を含んだ全体データの結果と比べて、為替レートから訪 日外客数、輸出から訪日外客数の因 果性の有意性が低くなっている(5% (全体)、10%(アベノミクス前))。アベ ノミクス後を含んだ全体データでは 為替レートから輸出の因果性は 5% 有意であったが、アベノミクス前ま でのデータでは、因果性は有意ではない。 したがって、アベノミクス後に、為替レートから訪日外客数、輸出から訪日外客数への 因果性の有意性が上昇し、為替レートから輸出への因果性の有意性が出現したといえる。 7. 4 変量 VAR(為替レート・訪日外客数・輸出・実質 GDP)グレンジャー因果性の検定の比 較 表 8 はアベノミクス前ま でのデータで分析した、グ レンジャー因果性の検定の 結果である。表 5 のアベノ ミクス後を含んだ全体デー タの結果と比較した。 表 8 を見ると、アベノミ クス前は、為替レートから訪日外客数への因果性は5%有意、実質 GDP から輸出への因果 性は1%有意である。表 5 の全体データでは、為替レートから訪日外客数への因果性は 1% 有意、実質GDP から輸出への因果性は 5%有意であった。 したがって、アベノミクス後に、為替レートから訪日外客数に対する因果性の有意性が 強まっていることがわかる。一方で、実質GDP から輸出への因果性はアベノミクス後に弱 まっているといえる。 Ⅵ.考察 1.結果の考察 ①全体データ(1991Ⅰ~2015 年Ⅱ)の分析 まず、グレンジャーの因果性の結果(全体データ)を見ると、2・3・4 変量のすべてのモデ ルにおいて、為替レートの訪日外客数に対する強い因果性が示されていた。また、4 変量モ デルでは、実質GDP の訪日外客数、輸出に対する因果性も強かった。一方で、その他の有 意な因果性は3 変量・4 変量で一貫していなかった。 次に、インパルス反応関数(全体データ)を見ると、2・3・4 変量のすべてのモデルにおい 為替レート 訪日外客数 輸出 為替レート 0.265 (1) 1.924 (1) 訪日外客数 3.216 (1) * 2.920 (1) * 輸出 0.949 (1) 0.075 (1) ※表内の数値はカイ2乗値、()内の数字は自由度を示す。 被説明変 数 ※*は10%有意、**は5%有意、***は1%有意で棄却を示す。 ※数値は小数第3位までとした。 表7.3変量VARのグレンジャーの因果性(アベノミクス前) 説明変数 為替レート 訪日外客数 輸出 実質GDP 為替レート 0.280 (1) 4.312 (1) ** 2.378 (1) 訪日外客数 3.868 (1) ** 1.709 (1) 14.637 (1) *** 輸出 1.072 (1) 0.091 (1) 7.825 (1) *** 実質GDP 0.000 (1) 0.027 (1) 0.039 (1) ※表内の数値はカイ2乗値、()内の数字は自由度を示す。 ※*は10%有意、**は5%有意、***は1%有意で棄却を示す。 ※数値は小数第3位までとした。 被説明変 数 表8.4変量VARのグレンジャーの因果性(アベノミクス前) 説明変数

(17)

16 て、為替レート円安ショックの訪日外客数に対する影響が強く出ていた。また、3・4 変量 の累積インパルス反応関数に注目すると、為替レートショックから訪日外客数、訪日外客 数ショックから輸出、輸出ショックから実質GDP に与える影響がそれぞれ正であることか ら、為替レートから訪日外客数、訪日外客数から輸出、輸出から実質GDP につながる流れ が確認できた。このことから、円安化によって訪日外客数が増え、輸出が増加し、実質GDP が伸びるという波及経路の存在が示唆されたといえる。 ②比較分析 インパルス反応関数をアベノミクス前に期間を制限した分析と比較すると、2・3・4 変量 モデル共に、為替レートショックが訪日外客数に与える影響は、アベノミクス後を含んだ 全体データの方が大きかった。一方で 3・4 変量において、訪日外客数ショックから輸出、 輸出ショックから実質GDP に与える影響は、アベノミクス後を含んだ全体データの方が小 さかった。 グレンジャー因果性をアベノミクス前と比較すると、2・3・4 変量共に、為替レートから 訪日外客数への因果性の有意性は、アベノミクス後を含めた全体データで強まっていた。 以上のことから、アベノミクス以降のデータが少ない点も考慮する必要はあるが、アベ ノミクス後に、為替レートから訪日外客数への影響は強まったものの、訪日外客数から輸 出、輸出から実質GDP への波及経路が増幅したとはいえない結果となった。 2. 政策的含意(円安政策の訪日客による波及経路を強めるためには) 円安によって、訪日外客数は増加しているが、実質GDP の伸びにうまくつながっていな いという、前節の考察を踏まえて、政府の成長政策に関する示唆を行いたい。 訪日外客数増から輸出増、実質GDP 増加に流れを強めるためには、訪日外国人による安 定的な消費増をねらうことが大切である。日本政府は2020 年東京五輪までに訪日外国人を 2000 万人にすることを目標にしているが、2015 年の訪日外客数は 1973 万人で、既に突破 する勢いであった。このように激増した訪日外国人を政府としてどのように受け入れるか、 すなわち、どのように「おもてなし」をするかが成長戦略の鍵となっていると思う。 私の考える「おもてなし」の例としては、まずは、免税店の拡大、WiFi の拡充、英語標 識や感覚でわかるマーク標識の設置、観光ガイドやコンシェルジュサービスの充実等が挙 げられる。ハラルフード等様々な文化に対応した食を提供することも必要だ。これに加え、 私は日本の伝統文化をわかりやすく発信することも肝要であると思う。訪日外客数の増加 が一過性のものにならず、外国人観光客にリピーターとして安定的に日本に訪れてもらう ためには、魅力的な「文化」の存在と紹介が不可欠であると思うからである。具体的には、 積極的な情報提供(英語やイラストによる説明)や、体験講座(紙すき体験、陶芸体験等)など が挙げられるだろう。陶芸などの製作体験をした場合は、作品を焼き上げるのに時間がか かるため、完成作品を海外に送付するサービス等もあると良いだろう。しかしながら、こ

(18)

17 うしたサービスを民間や家内経営の業者が行うにはかなりの費用がかかるため、政府とし て何らかの支援措置(補助金等)を講じる必要がある。 もちろん現在の訪日外国人の増加は円安だけで起きたわけでなく、東南アジア諸国から の旅行客向けビザの発給要件緩和や、消費税の外国人に対する免税措置の拡大等、規制緩 和政策も大いに寄与している。しかしながら、分析結果を見る限り、円安が訪日外国人増 加に非常に強く寄与していることは否定できないだろう。いずれにしても訪日外客数増加 の効果をGDP 成長につなげるための「おもてなし」の重要性は変わらない。 したがって、前述のような「おもてなし」によって、円安のメリットを最大限に活用し た「観光立国」を目指すことが、今後の日本の成長に求められるのではないか。 Ⅶ.参考文献 ・宮尾龍蔵(2006),「為替レート政策」,『マクロ金融政策の時系列分析:政策効果の理論・ と実証』,日本経済新聞社

・山下大輔(2013),「為替レートの変動が輸出入に与える影響」,PRI Discussion Paper Series(No.13A-01) ・岩淵純一(1990),「金融変数が実体変数に与える影響について―Structural VAR モデルに よる再検証」,「金融研究」第9 巻第 3 号 ・山崎亮(2014),「金融市場変動の米国経済への影響」みずほインサイト米州,みずほ総合 研究所 ・寺井晃・飯田泰之・浜田宏一(2003),「金融政策の波及チャネルとしての為替レート」, ESRI Discussion Paper Series No.59

・塩路悦郎(2009),「為替レートと原油価格変動のパススルーは変化したか」,日本銀行ワー キングペーパーシリーズNo.09-J-8,2009 年 11 月

・浜田浩児・堀雅博・横山瑠璃子・花垣貴司・亀田泰佑・岩本光一郎(2015),「短期日本経 済マクロ計量モデル(2015 年版)の構造と乗数分析」,ESRI Discussion Paper Series No.314 ・Takatoshi Ito and Kiyotaka Sato(2008),”Exchange Rate Changes and Inflation in Post-Crisis Asian Economies : Vector Autoregression Analysis of the Exchange Rate Pass-Through” , Jounal of Money, Credit and Banking, Vol .40, No. 7(Oct., 2008), pp. 1407-1438 ・『日本経済新聞』,2014 年 11 月 29 日朝刊「1300 万人、消費下支え」、 2015 年 4 月 24 日朝刊「数字で知る日本経済2(3)」、 2015 年 5 月 1 日電子版「中国人客の大量買い イン バウンド消費を読み解く」、2015 年 10 月 21 日電子版「訪日客の消費額、7-9 月 1 兆円突破 四半期で初」 、2015 年 11 月 13 日朝刊「マツキヨ HD、純利益最高 76 億円 4-9 月期」、 2015 年12 月 8 日夕刊「経常黒字、16 カ月連続」、2016 年 1 月 5 日朝刊「訪日客、年 2000 万人 に迫る」,2016 年 1 月 19 日夕刊「訪日客最多 1973 万人」,日本経済新聞社

(19)

18 ・山本拓(2009),『経済の時系列分析 創文社現代経済学選書 2』,創文社 ・羽森茂之(2009),『ベーシック計量経済学』,中央経済社 ・G.S.マダラ(著),和合肇(訳)(2000),『計量経済分析の方法』,シーエーピー出版 ・北岡孝義他(2013),『Eviews で学ぶ実証分析の方法』,日本評論社 ・http://www.jnto.go.jp/jpn/reference/tourism_data/visitor_trends/ 「訪日外客数の動向, 国籍/月別訪日外客数」,『統計データ』, 日本政府観光局 ・http://www.jnto.go.jp/jpn/news/data_info_listing/index.html 「2015 年 11 月推計値」, 『統計発表』, 日本政府観光局 ・http://finquest.nikkeidb.or.jp/ver2/ip_sophia/ 日経 NEEDS-FinancialQUEST ・http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/sokuhou/files/files_sokuhou.html 「統 計表(四半期別 GDP 速報)」,『統計データ』, 内閣府 ・https://www.stat-search.boj.or.jp/ 「時系列統計データ検索サイト」,日本銀行

参照

関連したドキュメント

経済学・経営学の専門的な知識を学ぶた めの基礎的な学力を備え、ダイナミック

経済学類は「 経済学特別講義Ⅰ」 ( 石川 県,いしかわ学生定着推進協議会との共

14.純旅客用は、平成 30

現在政府が掲げている観光の目標は、①訪日外国人旅行者数が 2020 年 4,000 万人、2030 年 6,000 万人、②訪日外国人旅行消費額が 2020 年8兆円、2030 年 15

エ.上方修正の要因:①2008年の国民経済計算体系(SNA:United Nations System of National

奥村 綱雄 教授 金融論、マクロ経済学、計量経済学 木崎 翠 教授 中国経済、中国企業システム、政府と市場 佐藤 清隆 教授 為替レート、国際金融の実証研究.

  中川翔太 (経済学科 4 年生) ・昼間雅貴 (経済学科 4 年生) ・鈴木友香 (経済 学科 4 年生) ・野口佳純 (経済学科 4 年生)

経済学研究科は、経済学の高等教育機関として研究者を