11月の中小企業月次景況調査
〔平成30年11月末現在〕
本調査は、都道府県中央会に設置されている情報連絡員〔中
小企業の組合(協同組合、商工組合等)の役職員約2,600
名に委嘱〕による調査結果です。
調査の対象は、情報連絡員が所属する組合の組合員の全体的な
景況(前年同月比)です。
(本発表資料のお問い合わせ先)
全国中小企業団体中央会
担当:政策推進部
TEL 03-3523-4902
https://www.chuokai.or.jp
-90.0
-70.0
-50.0
-30.0
-10.0
10.0
30.0
50.0
H21/11 H22/11 H23/11 H24/11 H25/11 H26/11 H27/11 H28/11 H29/11 H30/11図1.前年同月比DIの推移
景況 売上高 収益状況【主要3指標】
景況:-17.6、売上高:-7.7、収益状況:-17.7 24年12月 安倍政権発足 (景況DI:-38.3) 23年3月 東日本大震災 (景況DI:-55.1) 26年4月 消費税増税 (景況DI:-19.1) 28年4月 熊本地震 (景況DI:-29.7) 30年7月 平成30年7月豪雨 (景況DI:-18.7)◎11月のDIは、9指標中5指標が悪化。主要3指標については、
景況と収益状況が上昇したが、売上高が3.1ポイント悪化した。
〇当月は、原油価格の下落による経営コストの低下や、天候に恵まれたこと
等から、全体の景況DIが0.3ポイント上昇した。
〇一方で、暖冬予測に伴い冬物商品の販売が低調となったこと等により、非
製造業を中心に売上高DIが3.1ポイント悪化した。
〇原材料費・人件費・燃料費等の経営コスト上昇圧力は引き続き強く、人手
不足の慢性化も深刻な状況であり、機会損失や納期遅れに繋がっている。
〇消費増税や働き方改革への対応を懸念する声も多く、中小企業の先行きは
引き続き注視していく必要がある。
全国中小企業団体中央会
National Federation of Small Business Associations
平 成 3 0 年 1 2 月 2 0 日 発 表
※DIとは、Diffusion Index(ディフュージョン・インデックス)の略で、好転(増加・上昇)したとする割合から、
悪化(減少・低下)したとする割合を差し引いた値です。
11月の調査結果のDI概況
【指標DIの動向とポイント】
1. 11月のDIは、9指標中5指標が前月比で悪化。
2. 主要3DIについては、景況と収益状況が上昇したが、売上高については、非製造業
の大幅な悪化が影響し、全体で3.1ポイント悪化。
3. 雇用人員DIは前月比0.5ポイント上昇の-8.3ポイント。7カ月振りの上昇と
なったが、厳しい雇用環境が続いており、広範な業種において人手不足が慢性化して
いる。
全指標の前年同月比DIの推移(直近1年間)
-30.0 -25.0 -20.0 -15.0 -10.0 -5.0 0.0 5.0 10.0 H29/11 H29/12 H30/1 H30/2 H30/3 H30/4 H30/5 H30/6 H30/7 H30/8 H30/9 H30/10 H30/11 景況 売上高 収益状況 販売価格 取引条件 資金繰り 設備操業度 雇用人員 在庫数量図2
H29 H30 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 前月比 景 況 -15.0 -11.5 -16.8 -16.7 -14.8 -15.7 -17.6 -20.2 -18.7 -18.0 -21.4 -17.9 -17.6 0.3 売 上 高 -2.9 -0.1 -12.4 -12.9 -9.1 -10.4 -11.5 -14.3 -9.5 -12.6 -17.2 -4.6 -7.7 -3.1 収益状況 -14.1 -11.7 -19.1 -19.2 -16.0 -17.1 -19.9 -21.8 -19.9 -20.6 -25.1 -19.0 -17.7 1.3 販売価格 4.0 6.4 4.9 4.6 3.2 1.8 1.9 1.9 4.4 3.7 4.6 5.2 2.8 -2.4 取引条件 -5.8 -5.8 -6.6 -5.8 -5.6 -5.3 -6.2 -6.4 -6.9 -6.0 -7.4 -5.9 -6.2 -0.3 資金繰り -8.8 -7.8 -10.6 -10.6 -8.7 -8.2 -9.5 -10.2 -9.8 -10.0 -11.7 -9.2 -9.8 -0.6 設備操業度 3.0 4.6 -1.3 -1.3 -1.3 -0.7 -2.1 -3.3 -3.8 -6.5 -7.8 -1.4 -1.8 -0.4 雇用人員 -8.7 -7.9 -9.4 -9.7 -8.5 -7.6 -7.6 -8.0 -8.1 -8.6 -8.7 -8.8 -8.3 0.5 在庫数量 -5.3 -7.1 -8.3 -7.5 -7.8 -6.0 -5.7 -4.5 -6.0 -7.6 -6.4 -6.6 -3.7 2.9表1
【情報連絡員報告から総括する景況調査の
POINT
】
1.
主要3指標は、景況と収益状況が上昇。売上高が3.1ポイント悪化。そ
の他指標については、雇用人員と在庫数量を除く全指標が悪化した。
2.
原油価格の下落による経営コストの低下や、天候に恵まれたことが景況感
を押し上げた一方で、暖冬予測に伴い冬物商品の販売が低調となったこと
等により、売上高DIは悪化した。
3.
原材料費・人件費・燃料費等の経営コスト上昇圧力は引き続き強く、人手
不足の慢性化も深刻な状況であり、機会損失や納期遅れに繋がっている。
4.
消費増税や働き方改革への対応を懸念する声も多く聞かれた。
《主な報告内容》
◇原油価格下落の影響
・売上・収益ともに前月より増加しており、前年同月比でも売上は増加となっている。燃料価格が値下がりし
たおかげで収益状況は多少回復している。(秋田県/トラック)
・原油価格が急激に下落し、卸価格も下がっている。小売市場は以前と比べ販売しやすい状況である。(山梨
県/ガソリンスタンド)
・10 月後半から原油価格が下がり、ガソリン価格も下げ傾向になったことから、ガソリン出荷量も回復傾向
に転じた。今後の予測が難しいものの、当組合員にとっては朗報である。(神奈川県/石油製品)
・原油安を受けて元売りの仕切も値下げが続いたため、販売業界のマージンは良化傾向を示している。しか
し、一方で暖冬による悪影響で、灯油販売が絶不調で資金繰りを圧迫した。(鹿児島県/石油販売)
◇天候・暖冬予測の影響
・紅葉シーズンのこの時期としては暖かく、イベントや好天に恵まれた下旬の 3 連休などの効果で、前年同月
より旅客数、売上ともに増加。11 月の旅客数・売上は東日本大震災以降の最高数値となった。(宮城県/観
光旅客海運)
・天気も安定しており、仕事は順調である。仕事の受注は、建設業者からの受注は順調であるが、個人からの
受注は競争が激しく大変である。(埼玉県/建設)
・気温の高い日が続き、アウター衣料を中心に冬物が売れず、売上高は大きく下がった。(東京都/小売)
・11月は温暖な気候とともに生乳需給事情も安定し、学校給食用牛乳の供給並びに市販牛乳等の製造は落ち
着きを取り戻した。(岐阜県/牛乳製造)
・天候が安定し例年より気温が高く、入込数が増加傾向で推移した事もあり、売上高は前月比で増加した。
(鳥取県/観光)
◇人手不足の慢性化
・受注は確保できているが、人手不足により残業等が増加。売上高の増加以上に人件費が嵩んでいる。働き方
改革による取り組みは経営を圧迫しかねないと懸念している。(山梨県/電気機器)
・業界としての景況が、僅かではあるが好転し、受注が増えてきた。現場作業員不足により、外国人を採用し
対応している企業が増えている。(東京都/包装資材)
・先月に続き前年同月を上回る受注売上を達成しており、好調ではあるが、人材不足のための受注ロスが増加
傾向にあって、人材確保が急務の状況である。(愛知県/警備)
・荷動き活発で売上が増加基調。コスト増に伴う運賃値上げ交渉が進んでいるが、運転者不足による車両不足
は恒久化。(滋賀県/貨物運輸)
・職人不足が全国的に蔓延しており景況は悪化傾向にある。人手不足が深刻であり、高齢者(60 歳以上)の
頑張りで業界が持っている。(岡山県/建設)
・相変わらず、雇用情勢の悪化が顕著であり、中小企業の人手不足が深刻化しつつある。特に、優良人材(幹
部候補生)の獲得が大きな課題であるが、最近では、技術者不足も如実に表れてきた。(徳島県/繊維)
※後述の「Pick up!」ならびに「情報連絡員からの報告(要旨)」等も参照。
1.景 況
表2 .業種別【景 況】DIの推移(前年同月比)
Pick up!
「食料品」:天候に恵まれたことが製造・販売双方に影響し、主要3指標全てが上昇(景況は前
月比7.6ポイント上昇)。景況感は、夏以降の自然災害発生前の水準まで回復した。
「一般機器」:引き続き好調との声も多いが、一部機器で生産調整が発生している影響等から、
景況DIは前月比9.8ポイント悪化の▲0.9とマイナスに転じた。
前月
当月
増減
▲ 17.9
▲ 17.6
0.3
上昇
↗
製造業
▲ 16.1
▲ 16.4
▲ 0.3
悪化
↘
非製造業
▲ 19.3
▲ 18.4
0.9
上昇
↗
傾向
10ポイント超
なし
5~10ポイント
印刷、一般機器、輸送機器
10ポイント超
なし
5~10ポイント
食料品
全体
DIが大きく上昇した業種
DIが大きく悪化した業種
業 種 名 29/11 29/12 30/1 30/2 30/3 30/4 30/5 30/6 30/7 30/8 30/9 30/10 30/11 前月比 全 体 -15.0 -11.5 -16.8 -16.7 -14.8 -15.7 -17.6 -20.2 -18.7 -18.0 -21.4 -17.9 -17.6 0.3 製 造 業 -8.8 -7.4 -11.6 -13.4 -11.5 -12.4 -12.1 -16.1 -17.1 -15.4 -19.9 -16.1 -16.4 -0.3 食料品 -21.7 -19.1 -27.0 -29.8 -25.6 -27.2 -26.3 -30.1 -32.6 -32.3 -33.6 -32.1 -24.5 7.6 繊維工業 -25.4 -22.1 -27.0 -17.8 -20.7 -19.3 -19.3 -24.0 -27.5 -23.4 -33.9 -29.1 -26.9 2.2 木材・木製品 -21.4 -21.1 -25.5 -28.1 -28.8 -28.7 -24.1 -23.9 -28.4 -24.8 -35.9 -23.5 -22.2 1.3 紙・紙加工品 -8.4 -9.6 -14.3 -33.3 -16.7 -27.3 -33.3 -34.8 -42.9 -39.2 -42.8 -45.5 -47.3 -1.8 印刷 -33.9 -29.5 -29.5 -29.5 -30.1 -37.1 -46.7 -40.3 -43.5 -39.0 -45.9 -45.8 -52.5 -6.7 化学・ゴム -3.5 3.5 3.5 3.3 6.9 0.0 0.0 -3.4 -17.3 -6.9 -10.4 -17.3 -17.2 0.1 窯業・土石製品 -8.7 -14.8 -23.0 -32.1 -23.5 -16.4 -20.4 -25.2 -23.0 -23.4 -26.5 -13.5 -14.0 -0.5 鉄鋼・金属 17.1 20.1 17.4 20.6 19.3 20.8 17.2 10.1 7.5 12.6 8.8 8.9 7.2 -1.7 一般機器 20.1 19.4 23.0 15.0 15.0 16.0 15.9 10.7 12.5 10.6 7.1 8.9 -0.9 -9.8 電気機器 22.8 25.0 11.4 23.6 18.1 6.1 26.7 18.7 21.2 12.9 15.1 15.1 18.2 3.1 輸送機器 2.5 2.4 7.5 2.4 2.5 -5.0 2.5 -7.3 2.4 0.0 2.6 0.0 -7.3 -7.3 その他の製造業 -27.7 -18.8 -23.1 -28.8 -20.7 -32.1 -24.0 -28.3 -19.2 -20.3 -19.6 -22.0 -26.9 -4.9 非 製 造 業 -19.6 -14.7 -20.7 -19.3 -17.5 -18.2 -21.7 -23.3 -20.0 -20.0 -22.5 -19.3 -18.4 0.9 卸 売 業 -21.2 -14.2 -20.6 -19.2 -20.0 -24.9 -24.0 -28.1 -21.5 -20.9 -22.1 -23.5 -22.8 0.7 小 売 業 -35.9 -27.9 -30.3 -28.6 -28.1 -27.9 -28.1 -27.8 -25.2 -26.6 -32.7 -28.1 -28.2 -0.1 商 店 街 -31.5 -23.1 -35.2 -38.7 -31.7 -30.7 -33.3 -36.8 -41.1 -37.9 -44.5 -35.1 -36.7 -1.6 サ ー ビ ス 業 -10.4 -10.2 -15.2 -14.2 -8.9 -6.8 -13.1 -17.1 -17.1 -14.8 -16.5 -8.0 -8.2 -0.2 建 設 業 -0.9 -0.4 -6.7 -2.5 -3.8 -8.4 -10.5 -9.6 2.1 -3.3 -2.1 -0.8 2.4 3.2 運 輸 業 -14.1 -7.6 -16.7 -13.9 -10.5 -10.0 -27.3 -28.2 -23.7 -20.6 -23.2 -31.3 -27.9 3.4 その他の非製造業 -17.9 -7.4 -11.1 -3.7 -17.9 -11.1 -10.7 -7.2 -21.4 -22.2 -3.7 -3.8 0.0 3.82.売 上 高
表3 .業種別【売上高】DIの推移(前年同月比)
Pick up!
「化学・ゴム」:自然災害の影響が一段落したことに加え、原油価格が下落したこと等が売上増に
つながり、前月比20.7ポイント上昇。但し、原材料や労務費の価格転嫁は困難との声が多い。
「小売業」:原油価格の乱高下、暖冬による冬物商品・食材の買い控え、好天による野菜単価下落
等により、売上高DIは前月比14.7ポイント悪化した。
前月
当月
増減
▲ 4.6
▲ 7.7
▲ 3.1
悪化
↘
製造業
▲ 3.4
▲ 3.6
▲ 0.2
悪化
↘
非製造業
▲ 5.6
▲ 11.0
▲ 5.4
悪化
↘
DIが大きく悪化した業種
10ポイント超 一般機器、小売業
5~10ポイント
窯業・土石製品、電気機器、輸送機器、卸売業、商
店街
傾向
全体
DIが大きく上昇した業種
10ポイント超 紙・紙加工品、化学・ゴム
5~10ポイント
食料品、印刷、鉄鋼・金属
業 種 名 29/11 29/12 30/1 30/2 30/3 30/4 30/5 30/6 30/7 30/8 30/9 30/10 30/11 前月比 全 体 -2.9 -0.1 -12.4 -12.9 -9.1 -10.4 -11.5 -14.3 -9.5 -12.6 -17.2 -4.6 -7.7 -3.1 製 造 業 3.5 4.1 -6.6 -8.2 -3.5 -6.3 -3.9 -7.1 -7.9 -11.1 -17.1 -3.4 -3.6 -0.2 食料品 -7.4 -4.0 -21.5 -27.8 -13.9 -20.6 -18.7 -26.5 -28.6 -31.3 -35.7 -24.8 -17.3 7.5 繊維工業 -7.9 -13.1 -13.9 -9.7 -10.3 -17.7 -16.3 -16.0 -16.1 -12.1 -22.5 -15.3 -16.6 -1.3 木材・木製品 -11.1 -16.0 -19.4 -26.4 -20.3 -13.9 -20.5 -21.2 -23.2 -27.4 -30.7 -16.5 -12.9 3.6 紙・紙加工品 4.2 9.6 14.3 -23.8 -20.9 0.0 4.1 -4.4 -14.3 -8.7 -38.1 -9.1 5.2 14.3 印刷 -24.2 -18.0 -41.0 -34.5 -19.0 -35.5 -41.7 -38.7 -38.7 -45.8 -52.4 -42.4 -34.4 8.0 化学・ゴム 20.7 31.1 17.2 30.0 31.0 0.0 25.0 24.2 6.9 -3.4 10.4 -3.4 17.3 20.7 窯業・土石製品 -2.9 -4.4 -32.6 -27.7 -22.8 -7.4 -5.3 -10.4 -15.6 -14.6 -25.8 11.2 2.2 -9.0 鉄鋼・金属 26.4 33.0 25.3 26.4 25.7 32.1 27.6 24.5 29.6 22.4 11.7 16.3 22.9 6.6 一般機器 38.6 37.2 32.8 24.8 28.3 16.0 21.4 21.2 25.9 20.3 7.0 24.8 8.8 -16.0 電気機器 31.4 19.4 25.7 34.2 18.2 9.1 40.0 3.2 27.2 -9.7 15.2 24.3 15.1 -9.2 輸送機器 7.5 7.3 12.5 2.4 12.1 0.0 12.2 9.8 -2.4 4.7 10.3 22.0 17.0 -5.0 その他の製造業 -14.8 -7.5 -21.1 -19.2 -18.9 -32.1 -27.7 -18.9 -21.2 -25.9 -19.6 -12.0 -13.4 -1.4 非 製 造 業 -7.7 -3.4 -16.8 -16.4 -13.3 -13.7 -17.4 -19.7 -10.8 -13.8 -17.3 -5.6 -11.0 -5.4 卸 売 業 -6.0 6.0 -11.4 -11.4 -6.4 -18.9 -14.8 -21.0 -1.8 -7.4 -17.1 1.0 -6.5 -7.5 小 売 業 -21.1 -8.0 -18.6 -16.0 -25.2 -26.6 -23.7 -28.4 -9.5 -13.9 -23.7 -13.0 -27.7 -14.7 商 店 街 -18.8 -16.5 -33.3 -41.0 -21.5 -18.1 -29.1 -26.4 -34.2 -39.7 -41.3 -23.5 -29.1 -5.6 サ ー ビ ス 業 -4.0 -8.0 -22.0 -19.4 -6.7 -5.1 -15.3 -17.5 -21.1 -13.0 -14.1 2.9 -1.1 -4.0 建 設 業 3.3 -3.8 -10.6 -5.4 -14.7 -8.5 -8.9 -11.4 1.2 -5.0 -4.2 0.4 3.0 2.6 運 輸 業 11.2 20.6 -0.8 -10.7 0.0 3.1 -12.8 -10.7 -5.3 -8.4 -8.6 -10.9 -7.7 3.2 その他の非製造業 -14.3 -7.4 -18.5 0.0 7.1 7.4 -3.6 0.0 10.7 -22.2 14.8 26.9 29.6 2.73.収益状況
表4 .業種別【収益状況】DIの推移(前年同月比)
Pick up!
「運輸業」:原油価格の下落が収益改善に繋がり、景況感は前月比8.1ポイント上昇。主要3指標は全
て上昇したが、ドライバー不足の慢性化が深刻な状況となっている。
「電気機器」:受注は底堅いものの、人手不足の深刻化により収益状況が悪化。収益状況DIは前月
比9.1ポイント悪化し、主要3指標で唯一のマイナスとなった。
前月
当月
増減
▲ 19.0
▲ 17.7
1.3
上昇
↗
製造業
▲ 18.5
▲ 16.8
1.7
上昇
↗
非製造業
▲ 19.3
▲ 18.4
0.9
上昇
↗
傾向
全体
DIが大きく上昇した業種
10ポイント超
化学・ゴム
5~10ポイント
食料品、木材・木製品、運輸、その他の非製造業
DIが大きく悪化した業種
10ポイント超
なし
5~10ポイント
電気機器
業 種 名 29/11 29/12 30/1 30/2 30/3 30/4 30/5 30/6 30/7 30/8 30/9 30/10 30/11 前月比 全 体 -14.1 -11.7 -19.1 -19.2 -16.0 -17.1 -19.9 -21.8 -19.9 -20.6 -25.1 -19.0 -17.7 1.3 製 造 業 -9.7 -8.6 -15.2 -15.8 -13.7 -14.5 -13.5 -16.9 -18.1 -19.0 -24.7 -18.5 -16.8 1.7 食料品 -19.7 -16.1 -25.0 -29.8 -23.1 -24.6 -23.7 -28.1 -37.2 -33.9 -36.2 -31.6 -25.5 6.1 繊維工業 -17.5 -18.8 -23.0 -15.3 -17.5 -25.3 -27.9 -25.6 -24.2 -22.6 -33.1 -25.8 -23.1 2.7 木材・木製品 -22.3 -24.4 -29.7 -32.3 -31.3 -20.9 -25.9 -32.7 -25.0 -23.9 -34.2 -31.4 -25.7 5.7 紙・紙加工品 -25.0 -14.3 -38.1 -57.1 -54.1 -36.4 -41.6 -39.2 -42.8 -52.2 -52.3 -50.0 -52.6 -2.6 印刷 -29.1 -19.7 -27.9 -26.2 -22.3 -37.1 -33.4 -38.7 -43.5 -52.5 -52.5 -40.7 -37.7 3.0 化学・ゴム -10.4 -6.9 -3.4 -3.3 -13.8 -17.2 -5.6 -17.2 -31.1 -31.0 -41.4 -44.9 -31.0 13.9 窯業・土石製品 -8.0 -8.8 -29.6 -28.4 -15.4 -14.2 -9.1 -14.0 -16.3 -15.4 -25.7 -7.5 -10.3 -2.8 鉄鋼・金属 6.4 5.7 7.2 6.6 5.0 7.9 5.6 5.0 14.1 2.8 -0.8 3.7 7.9 4.2 一般機器 17.6 17.7 14.1 8.0 8.9 8.8 8.4 5.3 4.5 8.9 -3.5 2.7 -1.7 -4.4 電気機器 20.0 13.9 8.5 15.8 3.0 0.0 3.4 3.1 -3.0 -16.1 3.1 3.1 -6.0 -9.1 輸送機器 -2.5 -4.9 0.0 7.4 7.3 -2.5 12.2 -2.5 -9.8 -11.6 -5.1 -9.8 -14.6 -4.8 その他の製造業 -25.9 -18.8 -21.1 -21.1 -20.8 -26.4 -22.2 -20.7 -21.1 -20.3 -25.5 -24.0 -28.9 -4.9 非 製 造 業 -17.5 -14.1 -22.0 -21.8 -17.8 -19.1 -24.9 -25.7 -21.4 -22.0 -25.4 -19.3 -18.4 0.9 卸 売 業 -14.7 -11.5 -17.4 -15.5 -16.8 -19.8 -22.1 -27.1 -13.6 -18.1 -20.8 -16.3 -14.9 1.4 小 売 業 -33.0 -21.7 -27.7 -29.2 -27.8 -26.1 -28.9 -31.6 -25.2 -25.2 -35.6 -28.4 -28.0 0.4 商 店 街 -27.2 -23.2 -35.2 -38.7 -25.1 -25.0 -27.8 -32.5 -36.0 -34.2 -40.7 -26.7 -29.8 -3.1 サ ー ビ ス 業 -6.5 -12.3 -19.9 -17.5 -10.7 -13.1 -24.8 -21.4 -21.9 -18.4 -21.5 -10.2 -12.5 -2.3 建 設 業 -1.2 -3.0 -8.4 -8.0 -7.1 -11.0 -15.2 -13.9 -6.9 -12.6 -7.2 -5.0 -2.5 2.5 運 輸 業 -23.1 -11.4 -26.5 -27.0 -19.5 -21.6 -34.8 -33.6 -31.2 -29.0 -33.3 -39.9 -31.8 8.1 その他の非製造業 -14.3 -11.1 -25.9 -14.8 -14.3 -11.1 -14.3 -7.2 -17.9 -25.9 -7.4 -7.7 0.0 7.74.資金繰り、販売価格、取引条件、設備操業度、雇用人員、在庫数量
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Calendar 2018
国内外の主なトピックス(平成30年12月)
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12月 2 日(日)
G20首脳会議(サミット)が首脳宣言を採択し閉幕。昨年の宣言で明記した「保
護主義と闘う」との文言はトランプ米政権の反対で削除された。
12月 2 日(日)
トランプ米大統領と中国の習近平国家主席が会談。新たな通商協議を開始し、米側
が来年1月に予定していた追加関税率引き上げを90日間凍結することで合意。
12月3日(月)
7~9 月期法人企業統計(財務省):金融・保険業を除く全産業の設備投資が前年同
期比 4.5%増の 11 兆 2784 億円となり、8 四半期連続で増加。経常利益は 2.2%増の
18 兆 2847 億円で、9 四半期連続の増加。
12月 7 日(金)
10 月の毎月勤労統計調査(速報、従業員 5 人以上)(厚生労働省):10 月の名目賃
金にあたる 1 人あたりの現金給与総額は前年同月比 1.5%増の 27 万 1333 円。増加は
15 カ月連続。基本給の増加が続いた。
12月 7 日(金)
10 月の景気動向指数速報値(内閣府):景気の現状を示す一致指数が前月比 2.9 ポ
イント上昇の 104.5。上昇は 2 カ月ぶりで、上昇幅は 29 年 7 カ月ぶりの大きさ。
(1)資金繰り
前月
当月
増減
全体
▲ 9.2
▲ 9.8
▲ 0.6
悪化
↘
製造業
▲ 6.1
▲ 7.9
▲ 1.8
悪化
↘
非製造業
▲ 11.5
▲ 11.4
0.1
上昇
↗
(2)販売価格
前月
当月
増減
全体
5.2
2.8
▲ 2.4
悪化
↘
製造業
2.9
3.2
0.3
上昇
↗
非製造業
7.0
2.6
▲ 4.4
悪化
↘
(3)取引条件
前月
当月
増減
全体
▲ 5.9
▲ 6.2
▲ 0.3
悪化
↘
製造業
▲ 4.8
▲ 5.1
▲ 0.3
悪化
↘
非製造業
▲ 6.8
▲ 6.9
▲ 0.1
悪化
↘
(4)設備操業度
前月
当月
増減
製造業
▲ 1.4
▲ 1.8
▲ 0.4
悪化
↘
(5)雇用人員
前月
当月
増減
全体
▲ 8.8
▲ 8.3
0.5
上昇
↗
製造業
▲ 4.2
▲ 4.6
▲ 0.4
悪化
↘
非製造業
▲ 12.2
▲ 11.2
1.0
上昇
↗
(6)在庫数量
前月
当月
増減
全体
▲ 6.6
▲ 3.7
2.9
上昇
↗
製造業
▲ 4.9
▲ 2.9
2.0
上昇
↗
非製造業
▲ 9.0
▲ 4.9
4.1
上昇
↗
傾向
傾向
傾向
傾向
傾向
傾向
12月 8 日(土)
日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)が 8 日未明の参院本会議で自民、公
明両党などの賛成多数で可決、承認。2019 年 2 月 1 日に発効する公算が大きくなっ
た。世界で最大級の自由貿易圏が誕生する。
12月 8 日(土)
改正出入国管理法が 8 日未明の参院本会議で自民、公明両党と日本維新の会などの
賛成多数で可決、成立。
12月10日(月)
11 月景気ウオッチャー調査(街角景気)(内閣府):現状の景況感を示す指数(季節
調整値)は前月比 1.5 ポイント上昇し、51.0。上昇は 2 カ月連続で、節目の 50 を上
回ったのは 17 年 12 月以来。
12月10日(月)
第 197 臨時国会が閉幕。政府が新規に提出した法案 13 本はすべて成立した。
12月10日(月)
7~9 月期の国内総生産(GDP)改定値:物価変動の影響を除いた実質で前期比
0.6%減、年率換算で 2.5%減。設備投資を要因に 11 月速報値から大幅に下方修正。
12月12日(水)
10 月の機械受注統計(内閣府):「船舶・電力を除く民需」の受注額は前月比 7.6%
増の 8632 億円と 2 カ月ぶりに増加。基調判断は「持ち直しの動きがみられる」から
「持ち直しの動きに足踏みがみられる」に4カ月振りに下方修正。
12月14日(金)
2019 年度与党税制改正大綱:19 年 10 月の消費税の税率 10%引き上げに伴う反動
減対策を重視し、車と住宅の減税措置を拡充。個人事業主用事業承継税制も創設。
12月14日(金)
全国企業短期経済観測調査(短観):大企業製造業の景況感を示す業況判断指数
(DI)は 4 期ぶりに下げ止まり、前回 9 月調査から横ばいのプラス 19。
12月28日(金)
11月失業率、有効求人倍率、鉱工業生産(速報値)等発表予定
業界の景況 売上高 収益状況 販売価格 取引条件 資金繰り 設備操業度 雇用人員 在庫数量 全 体