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東京の多摩川流域を中心としたカメ類の分布状況

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Academic year: 2021

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東京の多摩川流域を中心としたカメ類の分布状況

八木愛 ・ 金炫禛 ・ 片岡友美 ・ 佐藤方博

認定 NPO 法人生態工房

Distribution of freshwater turtles in Tama river basin, Tokyo.

By Ai YAGI, Hyeonjin KIM, Tomomi KATAOKA, and Masahiro SATO NPO Eco-works

 近年 , 東京の平野部の水辺では在来カメ類が減少している一方 , ペット由来の外来カメ類の分布が拡大し , 各地で在来種の保全と外来種の防除を行う必要性が高まっている . このため詳細かつ広域的な各種の生息 状況を把握することが重要であるが , こうした記載はまだ少なく , 各地の生息情報も極めて少ない . そこで , 本 研究では東京の東西に広がる多摩川流域を中心として , 淡水性カメ類の目視調査を行い , 現在の分布を示し た . また , 市民から生息情報を収集し , 都内における最近のカメ類の生息状況を明らかにした . 本報では , こ の調査によって生息が確認された 9 種のうち , ミシシッピアカミミガメ , クサガメ , ニホンイシガメの状況につい て記述する .

■ミシシッピアカミミガメ

 目視調査を行った 13 河川のすべてで確認され , 目視数は全体の 90% を占めていたことから , 本種は他の カメ類に比べて高密度に生息していることが示唆された (図 1). しかし , 多摩川上流域や東京西部の山間部で は生息が確認されなかったことから , 生息数は極めて少ないことが示唆された .

■クサガメ

 ミシシッピアカミミガメに次いで目視数が多く ,13 河川のうち 8 河川で確認された . このうち若齢個体が目視 された河川もあったため , 今後は繁殖によって個体数が増加し , 分布が広がる可能性が示唆された .

■ニホンイシガメ

 目視調査をおこなった 13 河川のうち 5 河川で確認された . 河川 1km あたりの目視数は 0.03 から 0.11 個体で , 他のカメ類に比べて非常に低密度だった . 東京都及び多摩川流域での生息数は非常に少ないことが明らか になった . しかし , 目視によって若齢個体を確認した河川や , 幼体の目撃情報も寄せられたことから , 本種は 低密度ではあるものの , 繁殖によって個体群を維持している地域もあることがわかった .

 多摩川流域における 3 種の生息域は , 現在はニホンイシガメがやや上流域に , ミシシッピアカミミガメとクサ ガメは中流域から平地に多く分布していることがわかった . このため 3 種の分布が重なっている地域では , ニ ホンイシガメの保全対策を早急に行う必要があると考えられた .

図 1. ミシシッピアカミミガメの分布

23 亀楽 (11)

参照

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