• 検索結果がありません。

水処理と光技術

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "水処理と光技術"

Copied!
1
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

317(1

水質汚染に立ち向かう光技術 

巻頭言

水処理と光技術

三  宅   亮

(東京大学)

 水資源は,河川や湖沼などの表流水のほか,地下水,海水などさまざまな状態で存 在する.また,水の用途は,飲用,生活用,工業用,農業用と幅広く,水質に関する ニーズも,安全,安心,おいしさなどと多様化している.したがって,限られた水資 源を無駄なく有効に利活用するためには,利用可能な水資源に対して,求められる用 途や水質に応じた適切な水処理を施すことが重要となる.例えば,発展途上国などで 水道インフラ整備が不十分な地域においては,まずは安全な飲用水の確保が喫緊の課 題である.そのためには,身近に存在する環境水を浄化するためのコンパクトな水処 理装置が現実には求められるであろう.一方,すでに水道インフラの整った先進国の 都市部においては,人口減少や,空き家等の増加に伴い,末端で使われずに滞留する 水,いわゆる 死水 の問題が顕在化しつつある.そのため,末端での水質をきめ細 かに監視可能な小型・安価な水質計のほか,それと連動して適切な殺菌処理等を行う 簡易な方法・装置も必要になるであろう.

 水処理においては,従来から,吸光や蛍光を利用した水質検査技術や,紫外線を利 用した殺菌技術など,光が重要な役割を担ってきた.最近では,高輝度のLED光源 の出現や,その波長領域の拡大,さらには光触媒など新しい材料との組みあわせなど により,従来に増して多様な水処理操作に対応可能になりつつある.本特集で紹介さ れている,環境水中の低濃度のウイルスを検出可能とするセンサーや,水質汚染物質 であるトリハロメタンを検出する新しい手法,光触媒や深紫外線LEDを用いた水浄化 技術は,いずれも次世代の水処理操作を支える新しい光応用技術である.

 地球上の水の総量は約13億5千万立方トンと推定され,そのうち,わずか2.5%が 淡水である.また,淡水のほとんどが氷の状態であるため,人間が直接利用できる水

は全体の0.01%程度に過ぎないといわれる.限りある貴重な水資源を,われわれは未

来に向けて大切に利用していかなければならない.地域ごとに利用可能な水資源を選 択し,求められる水質に応じて最適な水処理を施すこと,また,使用した水を利用可 能な状態まで再生する,水の 地産地消 が今後注目されてくるであろう.本特集で 紹介されているような新しい光応用技術の出番が,今後ますます増えてくるものと思 われる.

参照

関連したドキュメント

。また、原水色 度の変動幅と比較すると、 W0.2 、 B0.2 の 10 8 個 /mL は概 に入るが、それ以外は色度 紫外線透過率の

汚泥法に比べて施設規模が小さくなっている、と

注1 排他的経済水域(EEZ)

(2) 用紙データに対する演算処理 用紙内のデータを演算処理する場合,そのデー タは,

都市渇水によって浮かび上がったのは,水資源が的確に配分されているかどうかという問題であ

い。 スマット除去には、表 3.1.7

表l 固定化方法 従来の廃水処理に用いられていた結合固定に比 べ,包括固定は特殊な有用微生物を選択的に固定することができる。 項目 固定法 結合固定(固着) 包括固定

水の需要は年々増加することが予想されるが,新Lい水源の確保は,環境保全な