研 究 韻 文
管 内 水 中 爆 発 に よ る ガ ス 柱 の 脈 動
田中 一 三 書, 生 沼 仙 三 ●. 中 山 良 男●
故小丘の確率を用い,水中の細長い管内にで きる爆発生成ガスの駄勤現象を硯察 した。 この 場合のガスの騎劫周期 は. 同一薬丘を自由水中で爆発 させたときに比べ.非常に長 くな ること を知 った。 自由水中{・ の式に習 って.水中管内のガス柱 野 戟 ・収抱に関する運取方程式 を作 り.
その解を実輸結果 と比較 して よい一致 を持た。
I.
穂 首
水中で火事朝を爆発 させ ると,爆尭生成 ガスは きれ いな球状に蛙が り.そのあ とで 匹 輩 と収抱 を繰 り返す, いわゆ る騒動が起 こる。 この現 象は
R.H.
Cbleの菅 荊t I に指摘 されて以来.爆 発エ ネルギーの洞定な どに も利用 されている。 この喝合.膨張 と収輪のバ ランス を支配す るのは. ガスと周 りの水 との間のエネルギー 線存関係であ り.脈動周期はその運動方程式を解 くこ とに よって求め られ る。
われわれは水中斯学波の利用の研究において.細 い 管の中で爆発を爆発 させた ときの現象を.高速度 カ}
ラな用いて船影 したが.そ こで もやは り爆発 ガスの脈 動が硯零 された2 ) 。 ただ し管の中での摂動は.同一畢 丑の爆 発の自由水中での瞭動に比べて,はるかに周期 の長い ことが注 目された。 そ こで管の中での ガスの一 次元の駆虫収梅に関す る運動方程式を蒔 き.それを解 いて麻助周期を計井 してみた ところ.襲放伐 との よい 一女 が和 られた。 その後実故条件をいろいろ変化 させ て.凋定低 と計井億の比較を行 ってふたので.その結 果を報告す る。
2.
水中での一次元ガスBの成勤
は じめに水中での一次元 ガス蛙の脈助に関す る運動 方程式を考察 してお く。 これは通常の 自由水中{・ の三 次元 ガス球を救 う手法を.ほ とん どその まま一次元の 間掛 こ移す よ うな形で縛 られ る。つ ぎに三次元 と一次 元の場 合を.比較 しなが ら宙いて入 る。
三次元 ガス球の間 取 土. 内部エネルギーを無現 して 考えるとつ ぎの よ うになる 。Fi g . I( a) の ように静水 圧
po,中 皮po 水中で.半径 O の ガス球が速度 J I =血此 {・ 膨破 している場合,それに よって まわ りの水に生I f
昭和
62年
12月
2日受理 ' 化学技術研究所促安環境化学部
茨城県つ くは市
来 1‑1 でEL0298‑5 4
‑4792る運動 エ ネルギ
ーEAと, ガス球が水を排蝕す ること に よる・ eテンシ 十 ル エネルギー
Ep の間には.
E A +
ち…cD7LSL.( l ) のエネルギー保存則が成 り立つであろ う。半径〃のガ ス球 の表面が速 度
JI Qで動 くとき.非正椿性 の水は距 離 Tの点 では速度u( r )≡( G/ T ) 2 叫 で赴 くことにな り.
したが って ガス球 の まわ りの水の迎肋 エ ネルギ
ーEA は. ( 1 / 2) p[ u( r ) ] 2 を半 径Gか らo oまで取分す ること に よ り ,EA =2
叩o a a J L o 2 =( 3 / 2) p o
VuC
2とな る。 ここに V=( 4/ 3) G OJ はガス球 の体桁であ る。‑万客 税 V の ガ スが圧 力b
oの水を排除す るためのポチ ' /シャルエ ネ
′ 一 一 一
一一 一 ヽ
′ ′ ヽ ヽ
ヽ
/ /
∫
∫
1 I
I
I
\ ′、 、
、‑ ̲̲ ̲ ̲ 一 一 ′
(a)Three‑dimentionalgas spher
′
e (b)One‑dimentiona1gascolum
n Fig.1Geome
t
ry
oEg
asbubbl‑3
4
eルギーは
Ep‑PPVであ り.これから( ) 状 は.
ip .
Y"2d・血Y‑帆
(2)となる。 ここに y‑1 1ガ
ス球の庇大体損で.そのとき のガス球の半径を0. ,とすれば
,V‑I(4/3)=0 3 . .であ る
。(2状 を溶き煎 して半径Oを使 って我せば.
霊 ‑ 倭 ( %) a
‑1 (3,が縛られる。
( 3 ) 式を破分 して,半
伍Oが0か らaR . に連するまでの 時間( これは水中に発生 した半径 0 . ,の球形空洞が放れ るまでの時間と同 じで.
Rayleighの岡野 ) として知 ら れている)t ̲を求めると,
席吾 ‑ 与
(一,が柑られ る。 ここにβはベータ開放から計井 され る定 数
(=2.2405)である
。(21 式が叫に関 して
2次の萌を 含むだけで
,〝の正Aに対 して全 く対称{・ あるところ から.野蛮 と収拍 とに同 じ時間がかかるとみな し.蘇 動周期は近似的にf . . , の
2倍と考えられている。
これ と同 じことを一次元のガス蛙について行ってみ ると.つぎのようになる。
Fi g.1
(b)のように.水中に内径
2Y o.長 さj 恥 の管 の中心{・ .ガス蛙が野丑 しているとする. ガス蛙の長 さを2xとす る。現恥 1左右対称 とみな し.ガスの先 端の匹鍛速度を
〝‑血仇 とすると,水を非圧掃性 とみ なせば.管の中の水は1からt oまですべて同 じ避 妊〟
で助いていることになる。 これに上って生ずる水の運 動エネルギーは,管の中の部か 1
(1/2)po(Yo‑
V)〟2とな る。 ここに
Yo=2wo
2J b
,Yヨ2汀r
o2 xl eある。 こ のほか管の端から避妊A , の水が沈れ出ることに よって 動 く.外の水の運動エネルギーを肝価 しなければなら ない。 ここではそれを術qt に.半径r Qの球の表面で 外向きに速度A E の托れがあるときと同一 とみな した。
この場合の運
助エネルギーは
.3次元ガス球で持た式 か ら
(3m)pd となる 。 ここに
p=(4/3)が㌔である。
ポチ ' /シャJ L ・ エネルギーは,三次元の ときと同様ち
=pq
Yと宙けるので,( 1 ) 式は
p b W. ‑V) d・
ip.pu2・血Y=P. Y.
(5)となる。 ここに
trlは.ガス蛙が庇大の長 さに適 した ときの昏硫{・ ,
Y.,三2叫丸 である
。(5
)式を整理する と.
意 =厚 厩
(6,4,0
t l ′ h 3.0 I
2. 0
0 0.5 1.0
‑‑I ・
た ・ = 二 丁二 一乍
≡‑ L : ̲ 丁 r ー・ . ‑ : 二 1 ‑ ‑ i i i
…二 二 十 一 二 ■∴ 一 一 言 =
… 二∴二 . ‑ ,一言 二二二 二 二 : … ≡≡==≡;‑「
… : " ・ 十■ ∴ ・ 「 , i
I: = ヰ■ 一 二 二 二 三 七.
F的.3
A n
exampLeoE
thep血 (moEg a s
co 一
tm Uppertolove
r.5msecin
tezyd.に速度が急敵に減少するが.ガス蛙の場合はほとんど 神速のm間がある。一次元ガス蛙の彫破曲線について は.後に契験椿果 と計卦籍柴を比較する。
3 . 典故と括果
一次元爆発ガス柱の脈動現象を見るため.水槽中の 透明なポ リカーボネー ト骨の中で小皿の超爆薬を爆発 させ,高速 ビデオに よる投影解析を行 った。爆薬l l
DDNP
およびアジ化鉛の故十 三) )グラムで.管には 内径
9mm.14mm.25mm.長 さ
30
0mm.600mm.8
仰mmの各位のものを用いた。 ビデオ 鵜 匠は
NAC杜 の
HSV1200であ る。 投 影速 度 は .毎 秒
200コマ
(5ms e c間隔) であった。
Fig.3
は 7ジ化
鈴20mgを. 内径
14mm.長 さ
600…の中央で爆発 させたときの ビデオ写兵の例で ある。爆矧 土内径
2mmの中硬質塩 ビ軌 こ鈷めた もの を.挺赦
免(0.5mg以下)の H)シネ‑ ト点火玉で起 爆 している。 このようなコマ投 り写井から.ガス蛙の 膨滋収抱の時間変化をプf 'プトすると.
Fk.4のよう なグラフが侍られる。なお一次元ガス蛙といっても.
ガスの先損と水との接触面は必ず しも平らではない。
特に取払の後期にはガス柱の表面に凹凸を生 じ.長 さ を正確に求めるのが円盤な場合があ った( そのような 場合,ここでは長さの平均値をとった) 。
回か らこの場合の振動周期は
,5伽のオー ダーとなっているが.この億は自由水中のガス球の脈 掛 こ比べて非常に長いことは注意すべきであろ う。回 は起爆
畢20‑40mgの爆発であるが.自由水中でこの 6慨 の脈動周期を得るには約
500倍
(10g理dE )の爆薬 を襲する。
突放の条件および得られた結果を
Tablelにまとめ た。表中のxM,L M l l, ともに実験 (ビデオの画面) か ら求めた ものである。時間軸定の方は. コマ閉院が
Smsecと.比較的岨いために,あまり騎虎のよい測定 はできない。 しか し突放伍をプF 7,トした
ng.4を見 てわかるように,全体の騒動の様子をカープを
引いて 外挿す九は,は
ばInse c前後の輪度{・ t , ,を推定す る ことが可縫{・ ある
。TablelのI Iの掬には. こうして 求めた伍が岱き込 まれている。
4.
考 察
最初に
薪2節で述べた理歯式が.央験 とどの恩鹿一 致するかな的ペてみた。肝昇の一例 として.
Fig.4の 一番上の 〆ラフに相当する粂件,長 さ
b0‑300mm,内径
2Y0‑14mmの廿で,最大ガス長が
払 =194mmとなるような場合を想定 して.
(6)式を解いてみた。故 分方程式の初期魚件は
.L=0のとき
1‑0とした。そ の結果得られた∫とt o関係を.
FIE.5に示 した。
Fig.4
の実故 か ら持 た 匹祭 ・衣桁 の yラフは.
Fig.5
のように避曲方墳式を乗降に解いたものと.よ く似た挙動を示すことがわかる。 ガス柱が叔大長 さに 連する時間I Mも.典故値が
22.5mse cI Cあったのに対 し,式の解では
21.4msecを与え,一致は良好である。
このことから
妨2節で考察 した
(6)式の申出過程に.大 きな誤 りのなか ったことがわかる。他の条件について は.いちいち方程式を解いて運動軌跡を比較するのは 頼経なの{
・,Tablelのデータを使 って,先の理由的 考察か ら予見された ( 7 ) 式が.実験 とどの畢庶合丑する かを飼べたみた。
( 7 ) 式左辺は.乗故で拘られたL pとち から計井す る ことができる
.Tablelの
F(E)の用の左の伍は,千 の結果である。一方庇大容櫛比Eは.F . ,さえわかれば
(9)式から井出できる。東映を行ったものについては, x h , は ビデオ投影の椿巣か ら求め られ るの{
・,(8)式を 使 って閑
散F(E)を什井することができる。表の庇右 側にはその括柴を示 した
。(7)式の右辺.左辺をこうし て別 々に求めた括柴は.我に見られるように.かな り よい一女が見られた. したがって,水中爆発のガス蛙 那
,(6)式{・ 監述 され るような運動をするとみなす こと に.大きな誤 りはないと思われる。一方ききの
(7)ない
し ( 9 ) 式を用いて.I , . か らん を求める式を作 ってみ る と.1, ,の大 きい ところでは柄度が悪 くなる。それゆ え正確な潤定には.叔大容前 比E を
0.5以下にす るよ うな条件( できるだけ長い骨を使 う年)が望ましい。
契取の大部か ま.ポ リカーボネー ト管を用いたが.
高速度写光I C見ると.爆発時の衝撃で,管の側面がい くらか膨 らんで見えることがあった。そこで側面膨穀 の効果が.ガス珪肺助に及ぼす形野をみるために.
‑‑350‑
巨蔓∃四日
∽100
10
ou um T O U S 8 3 0 一石 b u a T
50 100 lSOnsec
TiTTteFig.4Experi m entalresultsofthepdsationof
g
ascolumn.0050llx N q 3 6 亡 a T S t? 9 0 5
101520. 'rime t
Fig.5AsoILJtion
oftheEq.(6)
部の実鼓では , ポIJカ ‑ ・iiネート 管の中央の爆源部分 を金尻で旺き変えてみた 。 結果は
Tablelにあるが . 両者はほとんど同じ結果を与え , この現象が管の材質 にあ
ま り左右 されないことを知 った。
このように して,爆発ガス
の一次元の脈動運動の方 包式が縛られ,突放 もこうした考
え方を支持する結果 を与えて くれた。 したが ってこの現
象を.三次元ガス
球の脈動 と同 じように.爆発エネルギーの評価に使 う ことが考えられる。実際.水中の管の中の 爆発は.自由水中の爆苑 より爆発音は小 さ く.また水 相中で行 った として も発生する 地欝劫 も小 さい。特に ガ
ス爆 苑のエ ネル ギー測定を考えたような場合.自由水中
の 妖艶ではガスが爆発時に球状に広がるよう な容欝を工 夫する必要があるが.この場合 は長い管に一部にガス室を作ればよいので,
釈放が容易{・ ただ.この現象を あろ うと思われ る。
エネルギー抑定に応用
す るには.まだ検肘すべ きことがい くつか
残 っている。例えば醗動周
Tab) e 1 R飢 l t soEExpe r iJ ne nt S
EXpl o S i V e Cha we ( 喝) i g ht r g e ( 2 孤 )
xo( 2r T E E D) ○ (RE 1J ) T )
(tIT.u).〜 l e by L
F(E q E .
)(
'7) t r i g ht
DDNP
3 0 6 0 0 1 4 2 0 0 2 8. 5 0
. 63 7 2. 02 1 . 8 8 3 0 6 0 0+ . 1 4 2 3 3
3 0 0. 74 2 1 . 8 2 1 . 61 3 0 6 0 0… 1 4
21 9 2 9. 5 0. 6 9 8 1 . 91 1 . 7 2 4 0 6 0 0 1 4 2 2 5 2 8 0. 81 2 1 . 5 5 1 .
45 3 0 8 0 0 1 4 2 2 2 3 8 0 . 5 3 6
2. 42 2 .1 7 4 0 8 0 0 1 4 2 5 2 4 0
0. 6 0 9 2. 2 4 1 . 9 5 5 0 8 0 0 1 4 3 0
7 41 0. 7 4 2 1 . 8 9 1 . 61 3 0 3 0 0 2 5 5 0 1 0. 5 0. 2 86 2. 9 7 3. 3 6 5 0 3 0 0 2 5 9 5 1 5 0. 5 4 3 2. 2 3 2. 1 5 3 0 6 0 0 2 5
661 8 0. 2 0 3 3. 8 6
4. 1 3 L e a da z i d e 5 2 8 5 9 6 0
l l . 5 0. 3 9 6 2. 71 2. 7 2 5 2 8 5 9
6 3 l l . 5 0. 41 6 2. 5 8 2. 6 3 1 0 6 0 0 1 4 4 5 1 5 0. 1 4 3 4. 71 5. 0 3 1 0 6 0 0 1 4 7 0 1 8. 5 0. 2 2 3 3.
3 7 3. 91 2 0 6 0 0 1 4 9 2 2 2. 5
0. 2 9 3 3. 4 6 3. 3l 3 0 6 0 0 1 4 1 0
8 2 6 0. 3 4 4 3. 4 0 2. 9 9 4 0 6 0 0 1 4 1 4 8 2 8 0. 4 71 2
. 6 8 2. 4 0 3 0 3 0 0 2 5 4 4 1 0 0. 2 51 3. 3 7 3. 6 4 4 0 3 0 0 2 5 一 柑 1 0. 5 0. 2 7 5 3. 0
93. 4 4
事Co mp a r is
o no El e f tha nda n dr ig hth a nds i deofEq.( 7)
' . Mi ddl epa r t o Lt het t l beh a sbe e nr e p l a c e dbyas t a in l e s ss t e e lofS c ml o ng, i
ns t e a do Epol y c ar ・ bo n a t et u b e, t oe l i m in a t et hee E E e e c to Ls i dee xpa ns I on.
敢選曲を考察 し,ガス蛙の長 さの時間変化を或す 方
程式を得た。 これからガス蛙の蘇劫周期 と庇大 ガス
蛙の長 さに関する関係式を蒔いた。
(2)
1 0 mg
オーダーの起爆薬について.水中での透 明な管内
での実験から.爆発生成*' ス柱の長 さの 時間的変
化を高速 ビデオ{・ 撮影 した。 ガス蛙膨殻 の時間的
昆過は.上監方程式の解とよく一致 した。
(3)
使用
する管の長 さや径を変えて行った実験椿柴 に,上に得た振動周期とガ. A柱痕大長 さの
関係式 をあてはめてみたところ.よい一致が得られた。
( 4 ) 水中における爆発生成ガスの管内での脈軌 土同 一薬丘の自由水中での振動に比べて.周期 が非常 に長いのが特色である。 この現象は.ガス球の
麻 動 と同 じく,爆発物の
エネルギー耐定に利用する ことができよう。
文 献
1 )氏.H. Co l t:̀ Unde r wa t e rExpl os
PulsationofExplosionGasinUnderwaterTube byKaEumi TANAKA書,SenzoOINUM
A
+andYoshioNAKAYAMA■Pulsationofgasbubble
i
ntmderm tertubehasbeenobserved,ontheexplosionoE smallamountofexplosivecharge.Itwasnoticed
thattheperiodoEthepulsationwasmuch longerthaJlthecaseofordinarysphericalgasbubbleinfreewater.Anequationoftheex・paJISionofgascolumnintnderwat
er
tubehasbeendeveloped.Observedpdsationofgas columnwasaqeed welI w i t h
thesolution oftheabovemen
doned equation.This phenomenoTImayELm ishatedmi quetoevaluatethe既plosione
nergy,
Iikethepu18adonof psspher
ei nL r e
ewater.(
●NationalChemical
hboTatOryforhdus bT.
1‑1,Higashi,TB u
kubadty,JapaJ), 305.Td0298‑5 4
‑4792)K6gY6KaYakLJ.Vol.49.N0.5.1988 ‑353‑