令和3年度 愛知教育大学入学試験問題
標準的解答例または出題の意図及び評価の観点
【前期日程】 科目名:心理コース(総合問題)
問1:
(出題の意図)著者が「〈虐待〉の用語に私はなじめない」と言っている理由を本文中からいくつ読み 取れるかを問う。
(評価の観点)以下 3 点中 2 点押さえられていること。
・虐待という用語がどぎつい
・虐待という用語には、この現象への否定と非難がみなぎっている
・虐待という用語には概念拡大という側面がある
問 2:
(出題の意図)著者が「ある傾きへの違和」と言っている意味を読み取れるかを問う。
(評価の観点)以下の複眼的な観点が押さえられていること。
・現代社会においては、虐待やこころの傷に対して強い関心が払われ、被害者側のこころの救済が叫 ばれている。その一方で人生における不幸を断念したり、諦念したりしなければならないという、
不幸の主体的な引き受けという個人のこころの課題も本来存する。現代社会においては、前者に傾 いてきていることに、筆者は違和感を覚えているので、その点が押さえられていること。
問3:
(出題の意図)人間関係や社会現象の問題を取り上げ、筆者の社会問題意識のように、個人のこころの 問題もそこに含めて論じることができるかどうかを問う。
(評価の観点)社会問題の中に、個人のこころの問題を見出し論じることができれば可。
たとえば、以下のような例が考えられる。
・今日のコンプライアンスの社会意識の高まりの一方で、それに反した者に対して、時として異常なまで のバッシングがみられること。
・女性の権利意識や社会意識の高まりがありながらも、相変わらず男女関係において DV 被害が後を絶 たない問題など。