令和元年8月7日
大阪市教育委員会事務局
指導部初等教育担当
1.新学習指導要領の構造
2.学習評価の改善の基本方針 3.特別活動の学習評価
4.活用資料
内 容
1
1.新学習指導要領の構造
2
3
どのように社会・世界と関わり,
よりよい人生を送るか
何を理解しているか 何ができるか
知識及び技能
理解していること・できる ことをどう使うか
思考力,判断力,表現力等 学びに向かう力,人間性等
「確かな学力」「健やかな体」「豊かな心」を 総合的にとらえて構造化
育成すべき資質・能力の三つの柱
生涯にわたり学習する基盤が培われるよう,基礎的な知識及び技能を習得させるとともに,こ れらを活用して課題を解決するために必要な思考力,判断力,表現力その他の能力をはぐくみ,
主体的に学習に取り組む態度を養うことに,特に意を用いなければならない。
学習する子供の視点に立ち,育成を目指す資質・能力の要素を三つの柱で整理。
【参考】学校教育法第30条第2項
4
5
6
7
指導と評価の一体化の必要性の明確化
○学校教育法施行規則(抄)
第二十四条
校長は,その学校に在学する児童等の指導要録(学校教育法施行令第三十一条 に規定する 児童等の学習及び健康の状況を記録した書類の原本をいう。以下同じ。)を作成しなければな らない。
第五十七条
小学校において,各学年の課程の修了又は卒業を認めるに当たつては,児童の平素の成績 を評価して,これを定めなければならない。※中学校,高等学校についても同様に規定。
○平成29年改訂小学校学習指導要領 第1章 総則 第3 教育課程の実施と学習評価
1 主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善
⑴ 第1の3の⑴から⑶までに示すこと
(引用注:資質・能力の3つの柱の育成)が偏りなく実現されるよう,
単元や題材など内容や時間のまとまりを見通しながら,児童の主体的・対話的で深い学び の実現に向けた授業改善を行うこと。(略)
2 学習評価の充実
⑴ 児童のよい点や進歩の状況などを積極的に評価し,学習したことの意義や価値を実感 できるようにすること。また,各教科等の目標の実現に向けた学習状況を把握する観点から,
単元や題材など内容や時間のまとまりを見通しながら評価の場面や方法を工夫して,学習 の過程や成果を評価し,指導の改善や学習意欲の向上を図り,資質・能力の育成に生かす ようにすること。
指 導 要 録 の 作 成 や 成 績 の 評 価 に つ い て 規 定
指 導 と 評 価 の 一 体 化 の 必 要 性 を 明 確 化
学習指導要領の総則において指導と評価の一体化の必要性が明確化された。
※平成29年改訂中学校学習指導要領第1章総則にも同旨 8
2.学習評価の改善の基本方針
9
観点別学習状況の評価の観点の整理
技能
関心・意欲・態度 思考・判断・表現
知識・理解 主体的に学習に
取り組む態度 思考・判断・表現
知識・技能
資質・能力の三つの柱に基づいた目標や内容の再整理を踏まえて,観点別学習状況の評 価の観点については,小・中・高等学校の各教科等を通じて,「知識・技能」「思考・判断・表 現」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点に整理。
<現行> <新>
10
・観点別学習状況の評価や評定に は示しきれない児童生徒一人一 人のよい点や可能性,進歩の状 況について評価するもの。
個人内評価
・観点ごとに評価し,
生徒の学習状況を分析 的に捉えるもの
・観点ごとにABCの 3段階で評価
評 定
・観点別学習状況の評価の結果を総括するもの。
・5段階で評価(小学校は3段階。小学校低学年は行わない)
・各教科における評価は,学習指導要領に示す各教科の目標や内容に照らして学習状況を評価するもの(目標準拠評価)
・したがって,目標準拠評価は,集団内での相対的な位置付けを評価するいわゆる相対評価とは異なる。
知識及び技能 思考力,判断力,
表現力等
学びに向かう力,
人間性等
学習指導要領に示す目標や内容
知識・技能 思考・判断・
表現
観点別学習状況評価の各観点
主体的に学習に 取り組む態度
感性,思いやり など
各教科における評価の基本構造
<参考>報告P.6
11
3.特別活動の学習評価
12
【学習指導要領「教科の目標」】
学習指導要領 各教科等の「第1 目標」
(1) (2) (3)
(知識及び技能に関する 目標)
(思考力,判断力,表現 力等に関する目標)
(学びに向かう力,人間 性等に関する目標)
観点別学習 状況の評価 を通じて見 取ることが できる部分
観点別学習状 況の評価や評 定にはなじま
ない部分
観点 知識・技能 思考・判断・表現 主体的に学習に取り組む 態度
趣旨 (知識・技能の観点の 趣旨)
(思考・判断・表現の観 点の趣旨)
(主体的に学習に取り組 む態度の観点の趣旨)
(1)目標と観点の趣旨との対応関係について
【改善等通知「評価の観点及びその趣旨」】
改善等通知 別紙4 評価の観点及びその趣旨
13
(2)「内容のまとまりごとの評価規準」を作成する際の基本的な手順
• 学習指導要領に示された「特別活動の目標」を踏まえ て,「評価の観点及びその趣旨」が作成されていること を理解した上で,
①学習指導要領の「特別活動の目標」と自校の実態を踏まえ、改善 等通知の例示を参考に、特別活動の「評価の観点」とその趣旨を設 定する。
② 「内容のまとまりごとの評価規準」を作成する。
14
<例 「教科の目標」と「評価の観点及びその趣旨」>
(小学校学習指導要領P.179)
【改善等通知 別紙4 (1)評価の観点及びその趣旨 <小学校 特別活動の記録>】
(改善等通知 別紙4 P.31)
目 標
(1) (2) (3)
多様な他者と協議する様々な集 団活動の意義や、活動を行う上 で必要となることについて理解 し、行動の仕方を身につけるよ うにする。
集団や自己の生活、人間関係の 課題を見いだし、解決するため に話し合い、合意形成を図った り、意思決定したりすることが できるようにする。
自主的、実践的な集団活動を通 して身につけたことを生かして、
集団や社会における生活及び人 間関係をよりよく形成するとと もに、自己の生き方についての 考えを深め、自己実現を図ろう とする態度を養う。
知識・技能 思考・判断・表現 主体的に学習に取り組む態度
趣 旨
多様な他者と協議する様々な集 団活動の意義や、活動を行う上 で必要となることについて理解 している。(…)
所属する様々な集団や自己の生 活の充実・向上のため、問題を 発見し、解決方法について考え、
話し合い、合意形成を図ったり、
意思決定したりして実践してい る。
生活や社会、人間関係をよりよ く築くために、自主的に自己の 役割や責任を果たし、多様な他 者と協働して実践しようとして いる。(…)
15
特別活動においては、特別活動の特質と学校の創意工夫を生かすということから、設置者 ではなく、「各学校で評価の観点を定める」としている。
小学校特別活動の内容のまとまり
学級活動…(1)学級や学校における生活づくりへの参画
(2)日常の生活や学習への適応と自己の成長及び 健康安全
(3)一人一人のキャリア形成と自己実現 児童会活動
クラブ活動
学校行事…(1)儀式的行事 (2)文化的行事
(3)健康安全・体育的行事
(4)遠足・集団宿泊的行事
(5)勤労生産・奉仕的行事
16
【評価規準作成のポイント】
○「知識・技能」の評価規準作成について
・「知識・技能」は話合いや、実践活動における意義の理解や基 本的な知識・技能の習得として捉え、評価規準を作成する。
・学習指導要領における資質・能力の例に示されている内容の 意義を確認する。
・文末を「~を理解している、~を身につけている」とする。
17
【評価規準作成のポイント】
○「思考・判断・表現」の評価規準作成について
・「思考・判断・表現」は話合いや、実践活動における習得した基 本的な知識・技能を活用して課題を解決することと捉え、評価規 準を作成する。
・「表現」は、これまでと同様に言語による表現にとどまらず、行動 も含んで捉えることとする。
・文末を「~している」とする。
18
【評価規準作成のポイント】
○「主体的に学習に取り組む態度」の評価規準作成について
・「主体的に学習に取り組む態度」は、自己のよさや可能性を発揮しながら、
主体的に取り組もうとする態度として捉え、評価規準を作成する。
・身につけた「知識及び技能」や「思考・判断・表現力等」を生かして、よりよ い生活を築こうとしたり、よりよく生きていこうとする態度の観点を具体的に 記述する。
・各活動・学校行事において、目標をもって粘り強く話合いや実践活動に取 り組み、自らの活動の調整を行いながら改善しようとする態度を重視するこ とから、「見通しをもったり振り返ったりして」という表現を用いる。
・文末を「~しようとしている」とする。
19
「内容のまとまりごとの評価規準」(例)
20
「内容のまとまりごとの評価規準」(例)
21
22
【参考】指導要録の様式
各学校が自ら定めた特別活動全体に係る評価の観点を記入したうえで,各活動・学校行事 ごとに,評価の観点に照らして十分満足できる活動の状況にあると判断される場合に,○
印を記入する。(高等学校は従前の文章記述を改める。小・中学校は従前と同様。)
【特別活動の記録】
改善等通知
小学校児童指導要録(参考様式)
様式2(指導に関する記録)表面
<参考> 改善等通知別紙1及び別紙2
特別活動の目標を踏まえ,例えば「よりよい生活を築くた めの知識・技能」「集団や社会の形成者としての思考・判 断・表現」「主体的に生活や人間関係をよりよくしようとす る態度」(小学校の例)のように,具体的に観点を示すこと が考えられる。
特別活動の特質と学校の創意工夫を生かすということから,
設置者ではなく,各学校が評価の観点を定める。
○印を付けた具体的な活動の状況等について,総合所見の欄に「特別活動 における事実及び所見」として端的に記述することが考えられる。
学級(ホームルーム)担任以外の教師が指導する活動が 多いことから,評価体制を確立し,共通理解を図って,児 童生徒のよさや可能性を多面的・総合的に評価する。
※中学校生徒指導要録(参考様式)においても同様