• 検索結果がありません。

IV. HP 森田裕貴

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "IV. HP 森田裕貴"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

- 253 -

本四海峡周辺における観光地の集客圏と利用者属性

一鳴門の渦潮観光を事例としてー

教科・領域教育専攻 社会系コース

森 田 裕 貴 1.  問題の所在

四国は、大都市が多く立地する本州からは瀬 戸内海をフェリーで縦断する必要がありアクセ スが悪かったが、 1988年の瀬戸中央道、 1998 年の神戸淡路鳴門道、1999年のしまなみ海道が 全線開通によりアクセスが向上した。この瀬戸 内海を縦断する 3ルートで結ぼれている海峡部 分を本研究において「本四海峡Jと定義した。

3ルートの中でも神戸一鳴門ルートと呼ばれ る神戸淡路鳴門道は、徳島県と兵庫県・大阪府 に代表される京阪神大都市圏を直接結びつけて いるためその四国側に位置する鳴門地域は、他 の2ルートよりも架橋に伴うインパクトは大き いと考えた。しかし、高速交通網と観光地の盛 衰関連の研究は、瀬戸中央道やしまなみ海道の 研究については一定の成果が見られるが、神戸 淡路鳴門道の既存研究は園原 (2000)の淡路島 の研究以外には管見の限りない。

そこで、本研究では鳴門市における最大の観 光資源である渦潮観光の拠点となっている鳴門 公園を事例に、観光客数の推移および集客圏、

来訪者の属性や観光形態などの観光の実態を明 らかにする。

11.研究方法

鳴門公園の歴史や現状を明らかにするために 郷土史や現地調査を通じて把握した。 次に、

観光施策や広報戦略の現状を明らかにするため、

鳴門市、徳島県、指定管理者に対して聞き取り 調査を行った。また、指定管理者や鳴門公園の 駐車場管理団体からは、渦の道やエディ館、鳴

指 導 教 員 畠 山 輝 雄

門公園駐車場の利用者数のデータ提供を受け、

施設完成後の利用者数の推移の分析を行った。

さらに観光客の実態を調査するため、鳴門公 園駐車場を利用する車両のナンバープレートか ら出発地を明らかにし、アンケート調査を実施 することで来訪者の観光形態を把握した。

1II.研究対象地域の概要

鳴門公園は、瀬戸内海国立公園の一角をなし、

鳴門の渦潮で知られた有名な景勝地であり、公 圏内にはエディ館や渦の道、観潮船など様々な 観光施設がある。

徳島県では観光振興基本計画を中心に広域観 光を目指す活動をしている。「関西広域連合j

「四国ツーリズム創造機構Jなどの組織へ加盟 し、関西圏や四国内での連携の強化、官民一体 となった観光誘致活動などを行っている。

また県は、新たな顧客の獲得を目指しインバ ウンド観光にも力を入れている。徳島県観光振 興基本計画による訪日外国人の数値目標の設定 や徳島県

HP

の多言語化、徳島特有の医療観光、

アニメ観光のPRを中国、台湾から東南アジア に向けて行っている。

I V .

鳴門公園の利用者の推移

鳴門公園の駐車場台数は、 1986年度から 1997年度まで減少続いた。この要因として、バ ブル崩壊による不況や、明石海峡大橋開通以前 で、あったことによる瀬戸内海を渡る際の移動時 間や心理的な距離が影響したものと考えられる。

1998年度には、明石海峡大橋の開通ブームの

(2)

- 254 -

- 253 -

到来や大塚国際美術館の開館に伴い大幅な増加 が見られた。その後、 2000年度には渦の道が開 館しピークを迎えた。その後一度減少したが、

2009に年度に高速道路の「休日 1,000円割引制 度jによって増加した。しかし、制度終了とと もに利用者が減少し、現在までそれが続いてい る。これには高額な高速道路料金が支障となっ ているものと考えられる。

v .  

鳴門公園の利用者の実態

駐車場調査からは、鳴門公園には徳島県、香 川県、兵庫県、大阪府、岡山県を中心とした四 国、中国、近畿地方からの来訪が多いことがわ かった。しかし、駐車場調査でレンタカーやツ アーパスなどで来訪した観光客までは把握でき ない。そこでアンケート調査の結果と比較する と、香川県、岡山県、徳島県の割合が下がり、

愛知県、東京都、神奈川県の割合が増加した。

つまり遠方からの来訪者は、飛行機や鉄道から 途中で車に乗り換える可能性を指摘した。

また、観光客は居住地によって観光形態が異 なり、観光するノレートが以下の2パターンに大 きく分けられる。①主に京阪神や四国周辺の観

光客であり、日帰り ~1 泊程度で鳴門公園を最

終目的地にし、その道中の観光地とセットで周 る傾向があった。なお徳島県内からの観光客の 58.3%が日帰りであり、大阪、兵庫からの観光 客の観光客は日帰り観光が 34.2%、1泊が 56.6%で、あった。②主に関東地方からの観光客 であり、 2泊以上し四国を周遊するパターンで ある。関東地方からの観光客の 53.7%が2泊を 予定していた。

VI. おわりに

以上のように、鳴門公園への来訪客の観光パ ターンは、京阪神地域からは日帰りや 1泊で鳴 門公園およびその周辺地域を周遊する観光パタ

ーンであるのに対し、東京からは、 2泊以上で 四国全体を周遊する中で鳴門公園に立ち寄ると いうように2極化していた。このため、さらに 来訪者を増加させるためには、京阪神地域へは 渦潮を中心に位置付けた観光プランのPRを、 首都圏などの遠方地域へは、渦潮観光も PRし つつも、四国全体での魅力も PRするプランの 提示を行うなど、それぞれのニーズに合わせた 広報戦略をとる必要がある。

また、徳島県では、インバウンド観光に力を 入れ始めているが、鳴門公園に関して現状では、

外国語のパンフレットの種類やインバウンド観 光への対策に関してやや遅れ気味である。パン フレットの多言語化やオプショナノレツアーとし ての PRなど行い、外国人に渦潮を認知しても

らう必要がある。

以上のように、鳴門公園は、神戸淡路鳴門道 が開通したことで京阪神地域からのアクセスが 向上したことにより京阪神地域からの日帰り観 光地と首都圏をはじめとした遠方からの滞在型 観光地となりえる地域特性を持っている。つま り2種類のニーズに対応することができれば、

多くの観光客を呼び込むことが可能な潜在性を 持っている。このような特性を持つ地域は本四 海峡周辺の西国側の地域では鳴門だけである。

しかしながら、鳴門地域は滞在型観光地にはな っておらず、上記の地域特性を活かしていると は言い難い。このことから、鳴門公園の活性化 のためには、観光資源の魅力向上と、観光客の 実態やニーズを考慮したエリアマーケティング の視点を取り入れた観光戦略の双方を組み合わ せて行っていくことが重要である。

参照

関連したドキュメント

第四章は、

次回の実行からは、 Load 命令をフェッチする際に Wait Table を用いて 、以前に予測ミスを引き起こした Store 命令が実行中であるかを検出する。過去に予測ミスを起

本研究の目的は,歯周治療による慢性歯周炎患者由来 GCF 中の FDF 切断酵素活性 ( FDF cleaving activity: FC activity ) 変化を検討し,歯周治療の評価指標としての

これを,貸借対照表との関連で考えれば,企業は利益を獲得するために取

‑様なものではなかった。とりわけ、 1970年代を境にはじまる「イスラーム化」の時

 現実世界をもはやイスラーム本来の理念とはかけはなれたものであると認め、その

空間です。もちろん、そのなかに人がいなかったら意

ているので、リケジョの支援には大学をあげて取り組んでいます。広報もと