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op 指導教員草下賞

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Academic year: 2021

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歌 曲 作 品 に お け る 叙 情 的 固 有 性 一 詩 と 音 楽 に 依 拠 し た 歌 唱 表 現 の あ り 方 ー

教 科 ・ 領 域 教 育 専 攻

芸 術 系 コ ー ス ( 音 楽 ) 米 本 さ ゆ り

【修了演奏曲目】

山田耕梓作曲三木露風作詩

『青蛙』

山田耕棒作曲 目本古謡

『中園地方の子守唄』

山田耕棒作曲三木露風作詩

『野蕎議』

『唄』

山田耕停作曲北原白;秋作詩

『かやの木山の』

『鐘が鳴ります』

『この道』

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指 導 教 員 草 下 賞

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はじめに

歌唱実践上の基本技法の学習過程を経て,歌 唱表現の学習段階では,単に歌唱表現のための 技能だけではなく,作品そのものの理解を促し,

歌唱表現の理想的なあり方について希求するに は,歌唱表現を理解する上で欠かせない言語上 の諸問題,即ち,母音や子音の発音の扱い,抑 揚や語調など音楽解釈や文学的理解を図る上で,

文学的,音楽的背景を探究することは,極めて 重要な要素である。このことから,歌唱表現を 探究するために,音楽的側面だけではなく,詩 文学におけるにとぱ〉への深い理解と旋律と

‑293‑

(2)

の関係を注視しなければならない。

そこで歌曲作品に内包された叙情的側面に 視座し,歌曲に秘められたその固有性を抽出す ることで作品における詩と音楽に依拠した音楽 表現のあり方を探究することとした。この視点 から歌唱表現の背景となる根拠を導き,いずれ の作品においても作曲家や文学者の意図する く叙情性〉や当該作品に包含するく精神性)及 びメッセージとしての叙情的固有性を知り,理 解することは極めて重要であると考えられる。

本解説においては,それぞれの作品に与えられ たであろう叙情的固有性を探るために詩と音楽 の両面に依拠するかたちで考察することとする。

特に日本歌曲の繋明期を築いた一人とされる山 田耕俸に焦点を当て,その一端を理解すること で修了作品を演奏するための一助とする。

研究の概要

はじめににおける問題の所在とその解決の ため,本研究においては,以下の事項について 考察するとともに,叙情的固有性を核としつつ,

楽曲の解説を行った。

山田歌曲作品における言葉と旋律

E  山田耕俸の歌曲作品における文学的側面 から捉えた叙情性

歌曲作品と叙情性

山田耕停作品における叙情的固有性の分 析結果

V  叙情性を導く対象及び状況

山田耕停歌曲作品における音楽的側面と 叙情性

四 楽 曲 解 説

彊イタリアの声楽曲作品について

叙情的固有性に関する考察結果

山田耕俸作品における叙情性の分析の結果,

山田が求めた日本語による日本独自の音楽は,

当時の文学に底流する叙情的固有性に依拠した ものであることがわかる。小さな音や色彩や光 の変化,あるいは諸動作,表情,生活形態や四 季,気象の変化等,繊細な日本人固有の感性と 伝統的な美への繊細な情動等によって導かれる 芸術観,生活観,言語観など,文学的側面にお いて,諸外国のそれとは異なる叙情的固有性を 有することがわかる。虫の音や風がそよそよと 小枝を揺らす音などを騒音として捉えない日本 人の情緒の奥深さをあらためて理解し得たよう に思われる。つまり,ここで考察する叙情的固 有性は,民族的感性に支えられた固有性のこと であり,作品や作家との比較による特異性を問

うものではないのである。

おわりに

本論については,持情的固有性を視点に歌唱 表現の一助とするために山田耕停の歌曲を中心 に文学的側面及び音楽的側面から考察した。し かしながら,歌曲を潰奏する上で,普遍的で絶 対的な根拠となるものはなく,その知るべき多 様な知識や音楽表現上の素材や技術を含め,際 限なく広がりをもつものと,あらためて実感し た次第である。演奏する立場から言えば,対象 となる作品に関する多様なデータがあれば都合 がよいのであるが,最も重要なのは,それらの 音楽や詩文学の解釈をする際の根拠となる資料

と自身の探究への姿勢と態度なのである。

歌唱表現を考えるならば,もっと多くの知見や 技術等に関する研究の必要があると思う。

‑294‑

参照

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