遺跡紹介
吉備東山(市道)遺跡
草 原 孝 典
【遺跡の位置】
S=1/25,000
【遺跡の概要】
吉備東山(市道)遺跡は、岡山市北区川入に位置します。吉備中山の山裾から西側に張り出し た自然堤防上に形成された集落遺跡です。同じ地形上には岡山県指定史跡の伝賀陽氏館跡があり ます。伝賀陽氏館跡は、南北 61 m、東西 76 mの方形の館本体の周囲に、幅 26 ~ 31 mの堀を巡 らしています。典型的な中世の居館です。
発掘調査は、遺跡の中央付近を南北に貫く市道建設部分に対しておこなわれました。調査面積 は、1,750 ㎡です。発掘調査の結果、14 世紀に伝賀陽氏館跡の方向と平行する地割ができたこと がわかりました。また、古代の遺構面では、7 世紀後半から 8 世紀にかけての建物群がみつかり ました。硯や畿内から持ってこられた土器などが出土しています。弥生時代後期から古墳時代前 期にかけての遺構面では、竪穴住居や井戸などが多数みつかり、銅鏡や刻骨などの特殊な遺物も 出土しています。弥生時代前期の水田と溝もみつかりました。細長い形状の水田で、北九州の福 岡県・板付遺跡でみつかっている初期水田とよく似ています。
【文 献】
乗岡 実 1990 年「岡山市域における最近の発掘調査成果」『古代吉備』第 12 集
【交 通】
図 1 遺構配置図