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財 産 権 と 近 代 法

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(1)

慣 習 法 上

財 産 権 と 近 代 法

付 ー

原 ー

節 夫

本稿は︑慣習法上の特殊な財産権というべき富山売薬の懸場ないし懸場帳についてこれを法律的に検討し︑国家法

体系上の位置づけをなし︑幾分でも慣習法と国家法との交錯現象を把握することを目的とする︒

富山の配置売薬ーーすなわち︑売薬行商人が各家庭を訪問し必要と思われる種々の薬を入れた薬袋ないし薬箱を預

け置き︑次回の巡回時にその聞に消費した分を集金するーーという特殊な商業は︑﹁越中とやまの反魂丹﹂や﹁富山

慣 習

法 上

の 財

産 権

と 近

代 法

( 吉

原 )

‑691‑

1 1 売 薬 懸 場帳の売買と担保をめぐって 六 五 四 三 二 一

はしがき││問題意識

懸場帳の概念とその取引の実際(以上本号)

国 家 法 上 の 解 釈 論 的 問 題 点 ( 以 下 次 号 )

慣習法上の財産権の生成

近代法体系におけるその解体

今後の展望と立法論的課題

はしがき││問題意識

二 九

(2)

富太経済論集

二 九

のくすり売り﹂という言葉と共に︑古くから文字通り全国津々浦々までに知られているが︑学問的にも極めで興味あ

る独特な発達を遂げてきた︒これに対し︑これまで経営経済史の立場から優れた研究が発表されているが︑法律学的

視点からの研究は︑質・量ともに十分ではなかったといえよう︒もちろん︑このことは︑富山売薬について法律上の

問題が全く存在しないことを意味するものではない︒いな︑われわれ法学研究者にとっても好個の研究材料を提供し

ているのである︒

第 一

に ︑

﹁ 懸

場 ﹂

( 配

置 得

意 先

(配置業者が薬を配置している得意先とその得意先のある営業区域)や﹁懸場帳﹂

の住所・氏名︑配置薬品の種類・価格︑服用高および集金高等を日記載した帳簿﹀の法律的性質が問題である︒懸場な

いし懸場帳は︑売買せられたり担保に入れられたりしてきたが︑法律的にみて売買や担保の目的物は何なのか︒一応

そ れ

は ︑

配置薬品の所有権・売掛債権・営業権というように考えられるけれども︑﹁集合物﹂のめ

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Z

止の一事例と考えられないか︒また︑その売買や担保には懸場帳の引渡が行なわれているが︑懸場帳は単なる証

拠書類にすぎないものか︑それとも懸場帳の引渡が配置薬品の引渡と同一の効力をもっ !l 物権的有価証券││と認

め ら

れ る

か ︒

第二に︑これらの権利の変動に関して戦前まで業者間で実施せられてきた登記制度は︑国家の不動産登記制度の発

展と対比して研究されるべき重要な自治制度といえるであろう︒

また︑懸場帳主を株主として組織せられた広貫堂その他の富山売薬会社は︑団体法

1

組織法の観点から考察に値す

る特殊な組織と発達を示している︒いずれも︑﹁国家法と慣習法ないし自治法﹂という深遠なかっ魅力あるテ

l

マ に

関連し︑法社会学的研究の生きた素材を提供するものよいうことができる︒かような問題音

ω

識から︑筆者は今後とも

を 宮山売実に関する法律学的考察を続ける積りであるが︑その手はじめとし・て︑なかでも最も現代的かつ実際的な問題

(3)

であると思考される﹁売薬懸場﹂の売買と担保取引を取り上げることにした︒まず取引の実際をみたうえで民事法

1

国家法の観点からこれに関する種々の問題点を検出し︑次いで︑これらの取引がいかにしてこれまで国家法とは別個

な社会規範によって支持されかつ多くの問題点が処理されてき允かを究明し︑慣習法上の権利が近代国家法体系の中

でいかなる位置づけをなされ︑ いかなる課題を脊負わされているかを突きとめたい︒このような具体的実証的な検討

‑693‑

を通して﹁慣習法ないし自治法と国家法﹂との関連を考察してみたいと思うわけである︒

註 ω たとえば︑植村元覚﹁行商圏と領域経済│!富山売薬業史の研究﹂北陸経済研究所叢書第一集︒同書には︑富山売薬に関す

る社会経済的研究資料が多く引用されている︒他に︑高岡高等商業学校編﹁富山売薬業史史料集﹂上・下巻が貴重なものであ

ろ う

ω 筆者の知る範囲では︑公刊されたも.のとして武田雄一﹁売薬懸場帳に関する民刑訴訟の考察﹂(法曹会雑誌一 O 巻三号五一頁

以下︑昭和七年)を挙げうるに止まる︒他に︑著者不明(富山地方裁判所判事の一人と推察される)のガリ版仮綴冊子﹁富山

売薬﹂(富山地方裁判所所蔵)を参照することができた︒これらは︑法律学の分野での先駆的業績として評価せられるが︑紹

介資料的要素が濃く︑問題点の法理論的分析は必ずしも十分なされているとはいえない︒ ω 近代法が一物一権主義

2

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2 口

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のもとに︑物の集合に対し権利の客体性を認めることに消極的であること

および︑これに対する抗判や乙れを積極的に是認せんとする立法論的解釈論的努力がなされていることは周知の通りである︒

川島武宣・所有権法の理論一七七頁以下︑一八八頁以下︒

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2丹問︒

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2 ・平野義太郎・民法に

於 け

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l マ思想とゲルマン思想(第一編︑第二章第二節)︒

我妻栄﹁権利の上の所有権という観念について﹂民法研究置所収︒同﹁独逸に於ける小作財団の上の登録質制度の創設﹂山

田教授還暦記念論文所収︑同﹁集合動産の譲渡担保に関するエルトマンの提案﹂法学協会雑誌四八巻四号︑同﹁デンマーク動︐

産抵当制度﹂法学協会雑誌五五巻四号︒福井勇二郎﹁仏法における営業質について﹂法学協会雑誌五一巻二

ll

四号︑同﹁一九 O 九年三月十七日の仏国蛍業財産法に就いて﹂法学協会雑誌五五巻穴・七号︑同﹁仏国農業証券制度に就いて﹂杉山教授還歴

祝賀論文集所収︑同﹁仏国民法の発達に於ける判例学説立法の協力││営業財産の担保化実現の経過を中心として││﹂東京

帝国大学学術大観・法学部経済学部篇所収︒

慣習法上の財産権と近代法(吉原)

二 九

(4)

富大経済論集

二 九

一 一

売薬懸場帳の概念とその取引の実際

売薬懸場帳とは︑古くは﹁反魂丹掛帳一郎

L

﹁場所帳膏﹂とも呼ばれ︑また﹁掛場帳﹂とも書かれるが︑売薬商人が

一定地域に分布する得意先の位置住所・氏名︑配置し預けておいた薬品の種類・価格・数量︑服用高︑集金高等を記

載した帳簿である︒売薬業者は︑営業する限りバ得意先の場所である売薬﹁懸場﹂をもち︑売薬懸場帳を作ることに

なっており︑懸場帳をもつことによって売薬営業者と認められる︒懸場帳のない売薬業者は存在しえない︒売薬商人

は旅先の行商圏に一定期日を予定して年に一固または二回にわたって行商する習わしであるが︑その際商人は︑懸場

にあたる地域で行商して行く順序にしたがって各得意先ごとに口座を設け︑前記のように︑その位置︑薬の種類・数

量とその年々の消費の傾向や集金の事情等をすべて記入する︒その様式は︑従来大福帳の形をとっていたが必ずしも

一定の規格によるものでなく︑また記載の 仕方も配置業者に よって多少差異がみられる︒しかし︑懸場帳として是非

記載しておかねばならないとされている事項は︑次のようなものである︒ 売薬懸場帳の概念

一︑配置得意家の住所︑氏名

一︑入替年月日︑預け容 器の種類(袋 ・ 箱 ・函・状差 し等)

一︑配置薬品の種類・数量

一︑毎回の服用数と売上金額

一︑集金高︿値引︑内金があればその内訳)

この他に︑得意家の番号︑罰置始めの年月日︑特に得意家に対し注意すベき事項なども備増 ι して書き込まれん︒

(5)

近時は︑大福帳の様式を脱却し︑持参に便利な小型版の印刷した用紙を各得意先毎に使用し︑これを地域(懸場)分

だけ綴じて厚表紙をつける様式が一般的である︒

と こ

ろ で

一 見

何の変哲もない (外形的には︑通常の売掛帳と大差はない)この懸場帳が︑従来とも富山売薬関係

者の聞

で は

大変高価な財産と目さ

れ ︑

単なる売掛帳と違って不動産同様に一冊百万円前後から場所によっては数百

万円にも売買されたり︑ このことは︑関係者以外の者には奇異に感ぜ

売薬関係者にとっては︑至極当り前のこととして今もなおこの取引が行なわれているわけである

﹃ ﹁ 懸場限﹂の取引であるのかそれとも﹁懸湯﹂の先寅

・担

保であるのか︑後述の如く︑松だ問題

J o

戸で あ

るが︑しばらくは当地方の一般的用語法にしたがい﹁懸場帳﹂の売買

・担

保と呼んでおく︒﹂

ま た

これを担保にして金融がなされている︒

られるであろうが︑

註 ω 高岡高等商業学校編・富山売薬業史史料集(以下﹁史料集﹂と略記引用する) ω

史 料 集 ︑ 一 ︑

O

六 五 頁 ︒

ω 植村元覚﹁懸場帳について﹂富山大学経済学部・創立三十五周年記念論文集︑五一頁︒ ω 谷岡利 雄・懸場帳の秘密(家庭薬新聞社版家庭薬研究叢書)七貰︒ ω その様式は次のようなものである︒(次頁)

(甲)欄には︑巡回の年月日と︑服用高︑取揚高︑残金代金予記載する︒懸場帳には独特の略字略号が用いられてきた︒ ω 売薬関係者を購読者とする地元の業界新聞(﹁薬日新聞﹂﹁ 家庭薬新 聞﹂いずれも週刊)には︑売りに出されている懸場を広

告する﹁懸場案内﹂欄が設けられ︑各懸場 売買取 引業者の取扱いという形で合計数十件が広告されている︒たとえば︑

④山田太郎商庖扱(住所︑ 電 話)

北 海 道 旭 川 市 二

OO

一 戸

大 分 県 日 田 市 五

OO

一 戸 山口県小郡町付近一︑三

OO

一 ︑

O

六 一

頁 ︒

)

懸場帳の売買の実際

慣習法上の財産権と近代法(吉原

V

二 九

(6)

宮大経済論集

二 九

3

専 咽

(イ)売買契約の締結

売薬懸場帳の売買は︑売薬懸場帳の所有者(普通︑売薬 懸場帳主という﹀たる売主と相手方買 主との合意によって

成立する︒富山県下には﹁売薬懸場帳売買取引業者﹂の看板を掲げている専門の取引業者訪問い史ほ尚一一勺肌⁝ 穀

抑 制 棋 倒

れとが三十名近くおり︑これらの取引業者が売薬懸場帳を占有して買主と交渉したりするが︑それはあくまで代理人

もしくはぺ仲介入としての業務を遂行するに過ぎない︒買主は︑例自ら売薬懸場帳主として他地域に懸場を所有してい 。

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(7)

る 者

ω ︑

従来懸場帳主と売薬行商引受契約を締結して自らの計算において配置

品を仕入

・ 配置 ・

集金し︑約定の割

合に応じて利益を懸場帳︑

王 と 配分する売薬行商引受人(請負営業者﹀ ︑ 際に懸場帳記載の得意家を巡廻して薬品の配置︑代金債権の取立をする行商人

︑ ω

これら売薬業者に薬品を却

し売り

している製薬業者︑制従来これら売薬に関係してなかったもので今後懸場帳主として営業せんとする者等であるが︑

ω 懸場帳主または請負営諮問者に雇用されて実

いずれも︑何らかの形で売薬業に関連性を有するものがほとんどである︒

売薬懸場帳の売買は︑

の作成は売買契約成立の要件ではなく

︑ また ︑売 買の条 件

も︑当事者聞の約定でどのようにも決めうるわけ

で あるが

通常売買取引業者の売買斡旋によることが多く︑取引業者は次のような不動活字による売買契約

用紙および売渡証

一般の売 買

と同様︑当

事者の合意のみで

成立

しうる

諾成契 約であり︑売買契約書

・ 売渡証書

書用紙を用いて契約内容を定型化している︒

l

五 四 三

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(8)

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宮大経済論集

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(9)

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医薬品配置懸場所有権売渡証書

( 書

式 2 )

nu

附属会社 得意家の所在地 懸場帳首 記 の得意家の住所氏名及得意家の一戸数

配 置 薬 品 外 最 近 壱 ケ 年 到 伴 朋 の 集 金 高

但し︑右各号の詳細は此証書添附の懸場帳簿

残 金 精 算 日 昭 和 年 月

冊に記載の通り

口 一 円

村‑

氏外約

方 町

慣習法上の財産権と近代法(吉原)

二 九

(10)

‑ 富

大 経

済 論

三 OO

可pーーーーーーー・・・・・・ーーー・‑・・ーーー・ーー..̲̲.....̲ーーω

前記医薬品配置得意家は従来拙者所有之処今般該得意家に対する営業権即ち得意家に配置

の薬品

並に其附属品及薬品代

金請求の権利全部を前記最近壱ヶ年の集金高を標準として此代金

一 金 領 収 す

右協定し尚左記約款を附して 貴 殿に売渡し仕り候

前記権利悉皆 貴 殿に売渡したるに付従来此の営業に従事せし拙者及其他の関係者共同後 弐拾箇年 聞は間営業に関し 該

得意先地域内は一切立入間敷事若し之に違背したるときは前記売渡代金の金額を直 ち に 賠償 す べ

き と

と を確約す

本書添附の懸場帳 簿 面に誤記若しくは違算あることを発見せらるるか又は其他 の 故 障 生じたるときは之れか賠償 を 為

すへきは勿論尚貴殿の要求によりては本契約を解除せらるるも異議無之且つ右解 除 の場合に於いては前計売渡代金に 拙者受取り月より一ヶ月百円に付金銭の利息を加算し貴殿に返還すへきことを一確約す

但し︑本項は一回廻商済迄其効を有す

保証人は売渡人と連帯して本契約一切の義務を履行すへし

右之通 り 相違無之依て其確実を証する為保証人と共に記名捺印候也

昭和

年 月 日

, 

ーーーーー・・・ーーーー・・・・・・・・・・・・・・・・・・ーー・ーー・ーー

立 立 保 売 証 証 証 渡 人 人 人 人 殿

(業者によっては﹁売薬得意家所有権売渡証書﹂との表題がつけられ

は︑売主から買主に渡され︑業者間では﹁権利証﹂として意識せられている︒この二通の書類のほか︑懸

場帳売買にあたっては︑後述のような﹁残し金﹂を置く場合が多く︑貫主から売主に ﹁ 残金借用証書﹂を差し入れる︒

売主の方からは︑懸場帳と﹁付物品川一(行李や風呂敷など﹀があればこれを買主に引き渡す︒ ている

J

書式2の﹁医薬品配置懸場所有権売渡証書﹂

(11)

現在︑懸場帳の売買価額を決定するために︑最も一般的に行なわれている方法は︑まず︑

年間平均集金額(すなわち帳面価額﹀を過去数年分の実績を参考にして割り出し︑次に︑これを基礎価額としてこれ

︿)

売買価額の決定

に一定の比率を掛けるというものである︒

算出の基礎価額(帳面価額)を出すために︑懸場帳の過去の実績を計算するわけであるが︑それには普通過去四 t

五年分の記帳が調査される︒懸場帳が︑ 一︑二回分の記載しかない﹁新帳﹂ (従来の懸場帳が巡回を重ねるうち︑紙

面に余白がなくなったり新得意先が漸次増加するなどの事情で︑別冊の帳簿を新たに調製する必要が生ずるが︑これ

を新帳という)の場合には︑この新帳のほかに﹁旧帳﹂(新帳に対し従来の帳面を旧帳という﹀の呈示も要求せられ

帳面につき︑実際に計算するときには次のようなルールが採用されていみ︒ る ︒

( 司

貸しは算入しない︒ ω  休懸は半立にすること︒

一年一回廻りの懸場の場合に四 0 年度は休んで入替せず四一年度の巡回で一

0 0

0 円の取揚高 H 集

金高があったとすると︑四一年度の集金高を基準とする時でも一

0 0

O 円を算入する︒右の場合︑一 0 円をそのまま算入せず︑その半分の五 O

O O O 円 の

集金高は都合 二ヶ年分の服用高 に該当するから︑その半額が一年間の

服用高すなわち集金高になるとみなされるわけである︒前掲書式

1

売薬懸場売買契約書のうち︑六決算方法とし

て﹁年抜きは半立﹂とあるのは右のような算出方法のことであ彰︒

た と

え ば

‑701

(c) 

入替なしで内入金のある場合は算入しない︒

(d) 

〆取りといって過去の売掛金と入替時の服用高とを併せて取り揚げているときは︑前二︑三回の取揚高を参照

慣習法上の財産権と近代法(吉原﹀ 三 O 一

(12)

富大経済論集 三 O ニ

し︑たとえば五 OO 円が毎回の平均取揚高とすれば︑五

OO

円だけを算入する︒

新 懸

け 得

意 は

(e) 

一回でも取揚げがあればそれを算入するが︑取揚げのないものは仕入原価の概算額を見積って

(f) 

売買金額とするか︑または全然算入しない白

特に新懸けの多い懸場は配置薬の仕入原価か︑それに若干の新懸け費用を加えたものとする︒

もん

一定の比率が︑右のような計算方法で算出された帳面価額に掛けられる︒この比率は︑関係者間では﹁文﹂

と呼ばれており︑大体十五文ハ一五 O% ﹀前後が多い︒文は︑懸場により異なるわげで︑二十五文の懸場もあれば十

二文位の所もある︒純益率の高い場所が大きい文を掛けられ︑純益率の低い所は︑小さい文数となる︒文を決定する

次 に

要因としては︑金払い(代金回収率﹀の良い得意先であるか否か︑得意先の巡回や代金請求のために要する時間と経

費が大きいか否か︑得意先が安定しているか否か︑転居や解約の発生率が高いか否か等の事情が考慮され︑利益率︑

回 収

率 ︑

安定度の高い懸場にはそれだけ高い文が掛けられ︑仮りに帳面の計算額が一 OO 万円だったとしてもこれに

二十五文(たとえば)を掛けて二五 O 万円で売買されるわけである︒古くから富山売薬を優遇してきた庄内地方の懸

場は文が高く︑逆に九州の貧農地域の懸場は文が低いというように︑業者の聞では︑全国の大体の地区について︑お

うよその相場が定まっている︒

また︑得意家に商品がどれ位配置してあるかという点も︑売買価額を決定するにあたって検討される︒普通︑服用

高の大体二倍の薬品を置くのが建前であるといわれているが︑このレベ

‑ Y

より少ない場合は︑帳面がやせているとい

って価額も低くなり︑反対に三倍ないしそれ以上の商品が配置されて場合は︑帳面がこえ℃いると称して高く見積ら

れ る

の で

あ る

ハ ハ

﹁ 残

し 金

H 売主の担保責任 懸場帳の売買が成立すれば︑買主は代金支払義務を負い︑最近の売買取引

(13)

では﹁懸場帳は満金する迄立証人が預り︑満金と同時に買主に引渡す﹂とされているが これと

( 前

書 式

1

十 二

条 ﹀

は別個に残し金の約定がなされている︒ 売却せられた懸場帳が果して記載した通りの得意先と配置薬品があ

こ れ

は ︑

り予期した通りの集金率をもつか否かを確認する︿譲受人が第一回の巡回をして確める)まで︑売買代金の 一 部(通

常は一割)を残しておき︑もし何ら事故がな く 懸場帳記載通りであれば︑残し金を売主に渡し︑逆に︑懸場帳の誤記

不正記載等があったり集金率が売買条件のそれよりも下廻って欠損を生じた場合には︑買主はこの残金をもって欠損

分を充当するという慣習である︒充当した後で残額が出れば︑売主にその分を支払わねばならない︒したがって︑残

し金は︑賃貸借契約において︑将来発生するかも知れない借主の延滞賃料支払債務・損害賠償義務を担保するところ

の﹁敷金﹂と同一の機能をもっと判断できる︒ただし︑取引の 実 際では︑買主が一回行商調査済迄残し金として借用

していることにし︑これについて︑売買契約書とは別個に次のような借用証書を売主に差し入れている︒

書 ( 書 式

3 )

‑703‑

一 金 通 貨 也 但 し

︑ 利 子 之 儀 は 元 金 百 円 に 付 壱 ヶ 月 銭 厘 宛 右金額之儀は貴殿所有之県廻り医薬品配置懸場帳簿拙者買受けたるに付壱回行商調査迄残し金として正に借 用 申 候 処 実 正 也

︒ 然 る 上 返 済 之 儀 は 昭 和 年 月 日 迄 帰 宅 次 第 該 帳 簿 に 対 す る 何 事 も 異 議 故 障 等 無之候時は元利金共速かに返済仕候︑尚第一号約定 書 に基づき旅先宿泊買掛り諸借用︑仕切︑目録︑

算連 等其他 貴 殿の弁償之義務に相係り分は此残し金を以て差引精 算 相立被下度候︑若し万一残し金にて不足金等相生ずる場合には

即時金を以て速かに弁済被下度候︑依市為後日残金借用証書一札相渡し置如件

年 日 月

慣 習

法 上

の 財

産 権

と 近

代 法

( 吉

原 )

三 O 三

(14)

富大経済論集 一

︒ 四

殿

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扱 立 立 保 証 証 証 人 人 人 主

も し

一回行商調査の結果︑残し金でなお不足の立替費用があれば︑買主は︑約定文書通り売主に対して即時金を

以て求償する権利をもつが︑計算違や回収率が悪く損失金が相当多額な場合には︑契約解除権を行使し︑同時に損害

賠償をなすことになる︒この後の点は︑前掲書式

2

の条項に明言されているが︑民法の売主暇疲担保責任の規定(嶋一時 間 一 一 純 一

m m

m

綿

r y )

と 同 旨 で あ る

︒ 註 ω 谷岡︑前掲書二一︑二二頁参照︒ ω 同 書 式にある﹁月延べ﹂の場合べつまり︑月毎巡回する懸場においてある月の巡回を休んでいる 場合

に も

︑ 同

様 に

︑ 帳

面 価

の決定にはいくらか割引する︒現在︑四︑五ヶ月飛んでおれば﹁一割落し﹂︑一ニヶ月程度なら﹁五分落し﹂の割引といわれる︒ ω ﹁新懸け﹂とは︑新たに配 置す

る こ

と を

い う

日開懸場帳の担保の実際

売薬懸場帳の担保化は︑その売買と同様に︑極めて古い時代から行なわれてかた︒

往時は︑売薬行商人仲間で頼母子講をつくり懸場帳を担保に金融を図っていたので︑その商慣習を承継して近代国家

の成立後も︑信用組合や無尽会社がこのような金融取引を営んできたし︑終戦後も︑地元の相互銀行や信用金庫は︑

( イ ﹀

懸場帳担保の関係者

やはり懸場

.

帳を担保に融資していたことがある︒ L

か し

後述ゅよう侃現行法土の疑点があっ允ためか︑ 一般に金融機関ではこの懸場帳だけを担保とする貸品は現

(15)

在のところ限られた範囲に止まり︑しかも特殊な方法によっている︒しかしながら︑懸場帳の担保化は今日なお E 常

みられることであって︑富山県が薬業振興資金として富山信用金庫に預託している年額四︑五

OO

万円の資金の貸出

しには︑懸場帳 担保が とられて いる口ま た︑国民金融公庫は︑売 薬業者に年間約

一 億 円

の貸出を行っているが︑この

場合には富山県薬業連合会と広貫堂家庭薬協同組合が貸出のあっせんをし推薦する習わしであり︑そのためにこれら

の団体は融資希望者の懸場帳を評価査定すると共にこれを担保にとっている︒そのほか︑売薬業者が密集している比

較的狭い地域の信用金庫の中には後述方法の懸場帳担保で固有の資金を貸出しているものがあるロまた︑これらの金

融機関以外の個人的貸借で従来通りの方式による懸場帳担保がとられることも皆無ではない︒

( )

懸場帳担保権設定の様式

( 司

信用金庫からの融資の場合 法律学的分析は後にして︑ 一まず消費貸借契約および担保権設定契約の実際を みてみよう︒

懸場帳を担保に金を借りようとする売薬業者は︑まず︑書式

4

の借入申込書を提出する︒この申込書には書式

5

仕入証明書が添付され︑申込者の営業実績が審査される︒

( 書 式 4 ) 書 込 申

( 二

通 提

出 )

昭 和

│氏│す│住

1 I 2 │ 互

日 借 入 申 込 人

U

7t  

慣習法上の財産権と近代法(吉原) 三 O 五

(16)

l

審査会受付番号

N

.   o 富大経済論集

E

三 O 六

左記の通り借入いたしたく申込みまずから御審議下さいますよう御願ひいたします 白

一 、 一

、、

5 4 3 2 

一 一 一 一 一 一 、 、

、 ‑

、 、 、

懸 懸 懸 第 一 第 第 配 置 配 懸 懸

担 利 フ 金 ロ

場帳場

先 子

場 面 回 国 語 置 場 場 内 保

支 償 入 入

は の

帳 の の の

家 得 所

払 還

保 担 権質異 動 簿 取 取 取 議 算 庭 意 物 方 方 期 金 〆

置 及

価 揚 揚 揚 薬 戸 在 法 法 途 間 額

格 金 金 金 金 名 数 地 訳 件

, 

、 自 金

価 証

券 有

氏 家

人 の

名 薬 配 庭

が 場 和

J

共 合

聞 は

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る 保

権 実

記 載 売

通 円 円 円 円

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(17)

一 右 、 は

昭 金 当 和 社

‑ c  

1 言 年

!用 i金 i庫

i

!中

連 帯

証 人

業 在 籍

t

也 地

山 山 県 県 氏 ふ

(財

産程 度

万円也)

‑707

連 帯 保 証 人

職 │ 現

業 在 籍 地 地

富 富

山 山

県 県

氏 ふ

か 名 な

一 一

添付書類

一︑医薬品製造業者文は販売業者の前年度仕入額証明書

(財 産程 度 二︑印鑑証明各

通 万円也)

入 証

書 ( 書 式 5)

住 氏 所 名 至昭和 自昭和

円 年 年

日 也

の聞に左の通り医薬品(家庭薬)を仕入れたるととを証明します

月月 月

氏 住 名 所

医薬品販売

製 造 業 者

慣習法上の財産権と近代法(吉原) 三 O 七

~. ~ ~ー・・・・・ーーーーーー-・・ー・・・・・・・ーーーー......--_.ーー・--・ ι』色白..・ m ・ー・ー

(18)

三 O 八 富大経済論集 審査は︑まず薬業界の自主的審査にはじまり︑薬業連合会がこれに当る

Q

富山県関係者の最大組識である富山県薬業

連合会は︑この審査活動のために内部組織として﹁金融審議委員会﹂を設け︑各地区に地区委員を選任している︒金

融審議委員会は︑配置売薬業のベテランによって構成され︑申込者の懸場帳を調査しその実積を評価する︒更にその

うえに︑富山県信用金庫協会と薬業関係者のそれぞれの代表委員より構成される合同委員会(﹁金融委員会﹂と呼ばれ

る﹀が置かれており︑再審査をすることになっている︒このため問委員会は毎月定例会を開催している︒このような

審査機関の審査を経た申込者に対して︑信用金庫は︑次のような約定のもとに金銭消費貸借を締結するわけである︒

ま ず 基 本 的 契 約 と し て

j

i

: t . E ! .   ;  6  保 ! の 附 : 譲 金 ! 渡

i

消 ! 保 費 ! 付

i

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契 ; 消

j

i

j

借 契 約 証 書 が 作 成 さ れ 取 り

チ 哩 F

さ れ る

( 書

6 )

第 一 条 信 用 金 庫 ( 以 下 甲 と い う

J

は ︑

し渡し︑乙はこれを受領した︒

( 以 下 乙 と い う

J に対し左記要領により金員を貸

︑ 金 額 二

︑ 使 途

三︑償還期限

四︑償還方法

七 六 五 損 方 利 利

害 支 息

金 法 払 率

記 円 也

年 昭和

昭和

日 歩 銭 昭 和 年 月 日 ( よ り ) 毎 月 日 に 前 壱 ヶ 月 分 を 後 払 い す る

支払を遅延した場合︑または期限の利益を失いたる場合は︑弁済すべき元金に対し金百円につき日歩

'

五銭の割合による損金を支払う︒

円 月 月

厘 を 也

と 完 す 済 日 日

る す (

。る‑ょ 。り

..../

毎 月

日に金 円也宛償還し最終期限に

(19)

n u  

第 二 条 乙 が

v

左の各号の一に該当するときは ︑ 第

条の期限にかかわらず︑期限の利益を失い直ちに本契約による元

利益の全部を弁済する︒

一︑乙が元金返済または利息支払を期日に怠ったとき

︑乙が本借

入資金を第一条に記載した使途以外に使用し︑または借入後長期にわたり使用しない場合

三︑乙

が他の債務のため強制執行保全処分︑国税徴収法による滞納処分をうけ︑または破産︑和議

会社整理

会社

更生︑競売手続開始の申立を受けた場合

四︑乙または担保提供者が本資 金借 入に闘し ︑ もしくは借入後

切の償務を弁済するまでの聞に︑甲に対し不実の申

出あ

るいは報告をなし︑また

は必

要な事実の申出もしくは報告を怠った場合

︑乙

または担保提供者が本契約に定めた条項もしくは︑その条項に基づく甲の指示に従わない場合

六︑乙は手形交換所より取引停止処分を受けた場合

三 条 乙は担保提供者となり︑この契約による債務の担保として︑その権利に属す る左記記載の債権を無償で譲渡し ︑

帳簿

は 占

改定によりそ

引︑ 渡し

を完了

した

︑ 懸 場 雫

町 外

ケ町村

d

郡 村

二 ︑懸

場 得 意 一 戸 数 民 外

一 戸

︑ 配 置 薬 定 価 概 算 金 円 四

︑ 最 近 一 ヶ 年 の 取 揚 額 円 目

但し︑乙の譲渡は外部関係ばかりでなく

︑当

事者 間においても完 全 にその権利

を移転したものである︒

乙は︑前項の担保物件については︑先取特権その他甲に損害をおよぼす権利が存在しないことを保証した︒

第 四 条 ( 以 下 丙 と い う

︒ ) は

︑ 前 条 に よ る 担 保 物 件 に つ

き保管の責 任に任じ︑且 つ甲の承諾を得て乙

に乙れを当然の用法に従って無償で使用させることができる

乙または丙の故意過失により甲に損害を及ぼしたときは︑乙および丙ならびに保証人 は連帯して

その損害の賠償の

に 任 ず る も の と す る ︒

第五条乙及び丙は︑甲が請求したときはいつでも甲また は甲の指図 人に担保物件を引渡すもの

と す る

慣習法上の財産権と近代法(吉原) 三 O 九

(20)

富大経済論集

三 一

O

第六条乙または丙がこの契約に違反したときは︑甲は︑催告その他法定の手続によらないで︑時期︑方法︑相手方等

申の適当と認める方法により随意に担保物件を処分し︑その費用を控除した取得金額を以っ て 債務の弁済に充 当

し て

も乙及び丙は異議がない︒

前項の 場 合︑債務を完済するに至らないときは︑

L

は直ちにその残額を支払うものとする︒

第 七 条 は 本 契 約 か ら 生 ず る 乙 の 一 切 の 債 務 に つ い て 保 証 人 と な り

︑ 乙 と 連 帯 し て 債 務 履 行 の 貴 を 負

う ︒

第八条乙および保証人は

此の証書の金銭債務に付き債務不履行の場合は︑その全財産に対して直ちに強制執行を受く

べ き

こ と

を 認

諾 し

た ︒

この契約を証するため︑証書一通を作成し申がこれを保有する︒

昭 和 年 月 日

債 権 者 ( 甲 ) 債 務 者 ( 乙

﹀ 連帯保証人(丙﹀

連帯保証人

この契約書(書式

6

﹀ に明示されているように︑債務者は懸場(帳)を担保に提供するわけであるが︑これに関し

ては別に担保差入書ハ書式 7 ﹀を入れている︒しかし︑懸場帳そのものは現実に信用金庫に引渡されるわけでなく︑

これに代る懸場帳内訳(書式

8)

を添付するほか︑担保権者たる信用金庫のためにこれを預る責任者を定め︑売薬懸

場帳預り証ハ書式

9)

を 差

し 入

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保 差 入

︿ 書 式

7)

私は貴金庫より金員借用するに当り左の担保物を差入れ並びに左記の条項を約定致します︒

︑ 担 保 物 件 売 薬 癒 場

川 ︐

(21)

‑711‑

~:

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ーー・ーー・・4・..̲‑‑‑‑‑‑‑・・・・・ME・・・ーー・ーーー・ーーーーーーーー・・・・・・・・・・・・ーーーーーーーーーーーーーーー.̲‑‑ーーーーーーーー

棚 戸 数 冊 ( 明 細 内 訳 別 紙 ) 二 ︑

懸場先の異動及び配置薬数量異動の場合は担保権実行の時に於ける実際数を担保とするものとする︒

三 ︒ 懸 場 帳 簿 は 質 権 者 の 為 め 股 が 保 管 す る も の と す る

︒ 四 ︑ 前記懸場帳 簿に関し貴金庫が 必要あるときは右 保管者は 何時でも提 出するものとする ︒ 玉︑債務不履行の場合は 賃金 庫に於て前記担保物を 売 却其他適宜御処分相成るとも異議あ りま

せ ん

︒ 六 ︑担保 物処分に付ては時期並び に方法に関しては 賃金庫の 御差図せらるる乙とに 一 切異議は申しません︒

右 は 昭 和 年 月 日 附 質 金 庫 よ り の 借 入 金 の 担 保 と し て 右 約 款 承 諾 の 上 賃 金 庫 へ 差 入 れ 致 し ま す

︒ 昭 和 年

日 県

外 月

富 山 県

債 務 者 富 山 県

連帯保証人

山 県

連帯保証人 信

金 庫 御 中

良 県

縞 j 粛

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14

舟 昂

 

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幣 述 書

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締 ゆ

重 量

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慣習法 上 の財産権と近代法(吉療)

(22)

私 儀 今 般 氏 の 借 入 金 の 担 保 物 件 と し て 貴 金 庫 に 差 入 れ ま し た

︒ 氏所有の 売 薬懸場帳を正に御預り致しました︒

ついては前記売薬懸場帳に関する債務一切の責任を負う事は勿論貴金庫の御請求により何時なりとも右帳 簿を差 出し申

すべ︽蕊に確約申し上げます︒

昭 和 年 月

富大経済論集

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懸 場

り 帳 預

証 薬

( 書

9 )

富 山 県 帳 簿 預 り 主 山 県

右連帯保証人

山 県

右連帯保証人

庫 御 中

富 富 用

ただし︑実際には︑懸場帳預り証(書式

9

﹀を差入れている帳

簿預り主が帳簿を所持しているのではなくて ︑

債務 者たる懸場帳主にこれを返

b

ている︒帳︑王は営業のためこれを必要とするからである ︒ 本帳を担保権 者 に渡し︑これ

を写した新帳を債務者が所持するとか︑旧帳だけを担保権者に渡しておくという方法も︑かつては皆無ではなかった

ょうであるが︑

今日では︑担保権者がこれを保管することは全く考えられない︒

・ なお︑信用金庫は︑書式 6 の譲渡担保付金銭消費貸借契約を公正証書に組むことにしており(後掲 書 式 m の委任状

参照

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