食はきずな ~ 計画策定にあたって ~
「食」は私達が生きていく上で、毎日欠かすことができないものです。健やかな体をつくるとと
もに、私達に楽しみや喜びを与えてくれます。
しかし、近年は飽食の時代と言われ、年間を通して国内外で生産される農産物が入手できるよう
になり、食生活は便利で豊かになったものの、それと引き換えに手に入れたときの喜びや、旬の初
物をいただく楽しみ、米粒一つ残さず食べようという気持ちを感じにくくなってきている気がしま
す。太陽の光や大地、水などの自然の恵みによる命は、生産者が手塩にかけて育て、多くの人の手
によって運ばれ、それを消費者がおいしくいただくことができるのです。「いただきます」、「ごち
そうさま」と声に出し、命をいただいているということ、多くの人の手によって食卓に届けられて
いること、調理する人の手間と愛情に感謝していただくことが大切です。
また、栄養の偏り、不規則な食生活により心身の健康を害する人が増え、特に生活習慣の形成時
期にある子どもに深刻な影響を及ぼしています。健全な食生活は健康な心身を育むために欠かせな
いものであると同時に、将来の食習慣の形成に大きな影響を及ぼすものであり極めて重要です。そ
して食卓を囲む家族のコミュニケーションは、子どもの心の成長に大きな影響力を持つといわれて
います。かけがえのない宝である子ども達が、将来にわたって心身ともに健康で希望に満ちた社会
を築くことが私たちの使命でもあると考えます。
本市は、6,000ha を超える広い農地があり、約28万人が在住し、生産地と消費地の両方
を抱えています。昨年10月には、議員立法による政策条例「市原市民に元気な笑顔を広げる地産
地消推進条例」が施行され、生産者と消費者がお互いを理解しながらそれぞれの役割を果たし、地
産地消の推進に向け取組を始めたところです。私たち一人ひとりが、それぞれの立場で、まずは自
分にできることから始め、家族で話し合い、地域で活動し、市民全体の運動として食育に取り組ん
でいかなければなりません。この計画は、単に行政の食育推進事業の計画だけでなく、皆様の行動
米作り収穫体験会にて
の指針として活用できることを目指したもので
す。この冊子を、市民の皆様が自らの食について
見直し、食は人と人をつなぐきずなであることを
思い返すきっかけとしていただくことを願いま
す。
最後に、本計画の策定にあたり、貴重なご意見、
ご提言をいただきました「市原市食育推進市民協
議会」の委員各位、アンケートにご協力いただき
ました多くの市民の皆様、関係機関、団体、パブ
リックコメントをお寄せいただいた皆様に心か
らお礼申し上げます。