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1981年 東京生まれ 絵描き
テープ、ペン、土、埃、葉っぱ、道路用白線素材など身の回りの素 材を用いて、キャンバスに限らず角砂糖の包み紙や紙ナプキン へのドローイング、泥や白線を使った巨大な壁画や地上絵のシ リーズまで、あらゆる場所と共に奔放に絵画を制作する作家。 2012年より熊本在住。
【現代美術アーティスト】
淺井 裕介
Yusuke Asai淺井 裕介
長崎アートプロジェクト 2013
@ながさき
現代美術アーティスト
主催:長崎市
共催:浜市110周年記念事業実行委員会、ハマスカ実行委員会
協賛:カモ井加工紙株式会社
協力:ARATANIURANO
主な展覧会・プロジェクトとして
●賞暦
2009年 VOCA2009 大原美術館賞 2012年 神奈川文化賞未来賞
2012年 第5回 東山魁夷記念 日経日本画大賞展入賞 2013年 第24回タカシマヤ美術賞
●パブリックコレクション
大原美術館(岡山) 福岡アジア美術館(福岡) 熊本市現代美術館(熊本) 東京都現代美術館(東京) つなぎ美術館(熊本)
http://www.arataniurano.com/artists/asai_yusuke/ ●2008年
●2009年
●2010年 ●2011年
●2012年
●2013年
他、多数の展覧会やプロジェクトに参加。
「KITA!! Japanese Artists Meet Indonesia アジアへ発信! 日本の現代美術」(インドネシア)
「VOCA2009-現代美術の展望-」上野の森美術館(東京) 「福岡アジア美術トリエンナーレ2009」福岡アジア美術館(福岡) 「あいちトリエンナーレ2010」(愛知)
「ウォールアート・フェスティバル2011」ブッダガヤ(インド) 「水・火・大地 創造の源を求めて」熊本市現代美術館(熊本) 「原始感覚美術祭」西丸震哉記念館(長野)
「植物になった白線@代々木公園」代々木公園原宿門(東京) 「MOTコレクション 特別展示|淺井裕介」東京都現代美術館(東京) 「六甲ミーツ・アート芸術散歩2012」六甲山(兵庫)
「淺井裕介滞在制作展 八百万の物語」国際芸術センター青森(青森) 「六本木アートナイト2013」国立新美術館(東京)
「瀬戸内国際芸術祭2013」犬島(岡山) 「オオハラコンテンポラリー」大原美術館(岡山) 「1年目の消息」つなぎ美術館(熊本)
「コガネイの地上絵プロジェクト」小金井市内全域(東京) 「尻尾の森」カモ井加工紙株式会社第二撹拌工場(岡山)
「浜んまち商店街での種まき」
植物の種が風に飛んで知らない土地へ運ばれていく、季節 や環境に合わせて、芽を出したり出さなかったりする、根を張 り、花を咲かせ、実をつける。
今回のプロジェクトで制作の舞台になった浜んまち商店街 で僕のしたことは、ちょっと大げさに言えばそんな感じだった。 独学で美術を学んだ僕は、制作においてある種の「つながり」 や「変化」を、植物をお手本にしながらつくっている。植物たち はつねに環境と呼応しあい、その場所でもっとも自然な振る 舞いをする。気が付けば環境に溶け込んでいる、じわじわと空 間に根を張る。
とにかく手を動かし、その瞬間に出てくる線と形を大切にす ること、終わりという完成形に向かっていくのではなく、一つ一 つの行為に集中することで次の一筆を育てていく。時には ワークショップの形で、時には多くの人の手を借りながら、朝 から、晩まで、手の動く時間を精一杯使って、そうやって11日間 の滞在でできた12店舗+3箇所の会場、それぞれ同じようで、 みんな違う、すべて手書きで、すべてその場で作った形。それ らは約36日間の展示期間が終了し、ほとんどの作品は剥がさ れて(収穫され)消えてしまいました。
瞬間を感じ取り変化していくということは、あらかじめ決め られた計画からおおいにズレていくかもしれないということ で、そんな不確定要素満載の中、ご理解していただき、制作に ご協力いただいた会場の皆様はじめ、制作に関わってくれた たくさんの市民の方、間に入ってアドバイスしていただいたハ マスカのみなさん、市役所の方々、おかげさまで、へとへとに なるまでとても楽しく、とても自由に作ることができました。 一ヶ所一ヶ所このような機会をもらえたことに感謝して、今後 の成長につなげていきたいと思います、本当にありがとうご ざいました。また何か皆さんと一緒にできること、楽しみにし ています。
マスキングプラントは、植物のように、その場で生まれ、成長し、 壁や床をつたっていろんなところへ伸びていく作品です。 そして、展覧会が終わるとその場から剥がされ、
実りを迎えた植物が収穫されるように消えてしまいます。
作家は、この剥がす作業のことを収穫と呼び、収穫したテープを全てアトリエに持ち帰り、 紙の上で再構成し全く別の形の作品へ創りあげます。(作家はこれを「標本」と呼んでいます) 今回生み出されたマスキングプラントは、浜んまちや市立図書館を舞台に、
壁をつたってぐんぐん成長し、たくさんのまちの人々に惜しまれながらも、 アートプロジェクトの終了とともに生まれた場所から姿を消していきました。
長崎アートプロジェクト2013
根っこのカクレンボ@ながさき
制作期間:平成25年 8月15日(木)∼ 8月25日(日) 展示会期:平成25年 8月25日(日)∼ 9月30日(月) 収穫期間:平成25年10月 1日(火)∼10月 3日(木)
「長崎アートプロジェクト」は、アーティストを長崎に招き、地域の方と交流を しながらまちを舞台に作品を創り、みなさんに作品ができていく過程や、長 崎のまちで生まれたアートに触れていただくことで、その楽しさを知るきっ かけづくりを目指しています。今年は、絵描きの淺井裕介さんがやってきて、 浜んまちや市立図書館を舞台にマスキングテープを使った可愛くて不思議 な植物画「マスキングプラント」を描きました。
制作
プロジェクトスケジュール
7月 8日(月)・・・・・・・・・・・・・・・・プレ制作 @梅月堂本店
8月 7日(水)∼8月13日(火)・・・淺井裕介 現代アート作品写真展@長崎ブリックホールギャラリー 8月15日(木)∼8月25日(日)・・・本制作 @浜んまち店舗等、市立図書館 計14箇所
8月17日(土)・・・・・・・・・・・・・・・・「マスキングプラント」制作体験ワークショップ(子ども) 8月18日(日)・・・・・・・・・・・・・・・ ・「マスキングプラント」制作体験ワークショップ(一般)
8月18日(日)・・・・・・・・・・・・・・・・淺井裕介×本田時夫(浜市商店連合会会長)クロストーク @ベルナード観光通り特設ステージ 8月25日(日)∼9月30日(月)・・・展覧会 @浜んまち店舗等、市立図書館 計15箇所
8月25日(日)・・・・・・・・・・・・・・・・アーティストトーク@市立図書館 新興善メモリアルホール 9月10日(火)∼9月20日(金)・・・淺井裕介 現代アート作品写真展@長崎ブリックホールギャラリー 10月 1日(火)・・・・・・・・・・・・・・・・淺井氏による市長表敬訪問
10月 1日(火)∼10月3日(木)・・・収穫作業 @浜んまち店舗等、市立図書館 計15箇所
デモ制作 : 7月 8日(月)@梅月堂本店
本 制 作 : 8月15日(木)∼8月25日(日)@浜んまち店舗等、市立図書館 計14箇所
マスキングプラントの制作は、7月のデモ制作と、1ヵ月後の本制作、あわせて11日間で15箇所にて行いました。
淺井さんは、マスキングテープを床・壁・天井に、縦横無尽に植物のように張り巡らせて、その上に水彩マーカーで模様を描いていき ます。作品は、みるみるうちに成長し、いつも見慣れた空間に、可愛くて不思議な形が生まれました。制作には、延べ43名の本プロジェ クト専属ボランティアのアートサポーターも参加しました。
淺井裕介さんと、商店街を代表して浜町商店連合会の本田時 夫会長がまちなかでトークイベントを開催。淺井さんに浜んま ちでの制作についての意気込みを語っていただきました。
●淺井裕介×本田時夫
(浜市商店連合会会長)クロストーク
展覧会
会期:8月25日(日)∼9月30日(月)@浜んまち店舗等、市立図書館 計15箇所制作後、約1ヶ月間、浜んまち及び市立図書館で作品を一般公開し、期間中、2000人以上の人が会場を訪れました。来場者はアートマップを片 手に浜んまちのあちこちで生まれた可愛くて不思議な形のマスキングプラントを鑑賞しました。1つ1つの場所の作品には個性がある一方で、 まち全体で見ると、向かいあったお店同士で似た形があったりするなど一体感があり、浜んまちという空間が1つのアート作品として表現されま した。また、市立図書館では、ワークショップ参加者が制作した木の葉や枝を組み合わせ、大きなマスキングプラントの大木が展示されました。
収穫
期間:10月1日(火)∼10月3日(木)会期終了後、長崎のまちで生まれたマスキングプラントは、淺 井さんとアートサポーターの手によって、一つ一つ丁寧に収 穫されました。また、一部の作品だけは、長崎でこの作品が生 まれ、成長し、消えていったことを、まちの人たちに思い出して ほしいという想いから、収穫されずに残されました。
※制作の様子を、youtubeにて一部公開しております。 「根っこのカクレンボ@ながさき」で検索ください。
長崎アートプロジェクト2013関連イベント
日時/8月18日(日)11:00∼12:00 場所/ベルナード観光通り 特設ステージ
①子ども26名 ②一般30名、計56名の方が参加し、マスキング テープで鳥や蝶などの生き物、葉や木の枝を制作。参加者が 作った作品をつなげて、一本の大木を作りました。
●マスキングプラント制作体験ワークショップ
日時/①子ども 8月17日(土)13:00∼16:30 ②一 般 8月18日(日)15:00∼18:30
場所/市立図書館 新興善メモリアルホール これまでの国内外での制作や長崎での制作について、淺井裕介さん に写真を交えながらお話ししていただきました。
●アーティストトーク
日時/8月25日(日)14:00∼15:30 場所/市立図書館 新興善メモリアルホール
マスキングプラントのほか、制作する場所で採取した土と水で描く「泥 絵」、小麦粉や米粉を水で溶いて描く「粉絵」、道路用の白線素材を バーナーで地面に焼き付けて制作する「植物になった白線」など、淺 井裕介さんが国内外で制作した作品の写真、20枚を展示しました。
●淺井裕介 現代アート作品写真展
会期/8月7日(水)∼8月13日(火)、9月10日(火)∼9月20日(金) 場所/長崎ブリックホールギャラリー
⑬
①
② ③ ⑤
④ ⑧
⑦ ⑥
⑪
⑨
⑩ ⑫
①浜屋百貨店 ②唐子地蔵 ③池田屋(※) ④TSUTAYA遊ING浜町店 ⑤⑰好文堂書店本店(※) ⑥⑮お茶の秋月園浜町店(※) ⑦長崎セントラル劇場 ⑧文明堂総本店浜町店 ⑨花楽リトル(※) ⑩ドコモショップ浜町アーケード店 ⑪auショップ浜町中央橋店 ⑫石丸文行堂本店(※)
⑬旧博多大丸長崎店工事遮へい板 ⑭長崎市立図書館 ⑯梅月堂本店(※) ※の店舗では、一部作品を残しているため現在も作品を見ることができます。 [①④∼⑬⑰/○cJunzo Matsuo]
●作品制作・展示会場●