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雑誌名 博士学位論文要旨 論文内容の要旨および論文審査

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Academic year: 2022

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(1)

膜型マトリックスメタロプロテアーゼ

‑1(MT‑MMP‑1)CDNA導入による癌細胞の転移,浸潤の 促進

著者 常塚 宣男

著者別名 Tsunezuka, Yoshio

雑誌名 博士学位論文要旨 論文内容の要旨および論文審査

結果の要旨/金沢大学大学院医学研究科

巻 平成8年7月

発行年 1996‑07‑01

URL http://hdl.handle.net/2297/15373

(2)

学位授与番号 学位授与年月曰 氏名 学位論文題目

医博甲第1217号 平成8年3月25日 常塚宣男

膜型マトリックスメタロプロテアーゼー1(MT-MMP-1)cDNA導入による癌細胞の転 移,浸潤の促進

教授 教授 教授

清木 岡田 渡邊 主査

副査

治典宇

元保洋論文審査委員

内容の要旨及び審査の結果の要旨

膜型マトリックスメタロプロテアーゼー1(membranetype-matrixmetalloproteinase-1,MT-MMP-1)は72kDaⅣ 型コラゲナーゼ(matrixmetalloproteinase-2,MMP-2)の活性化因子であり,細胞の試験管内での基底膜浸潤を 促進することが知られ,転移,浸潤に関わる因子として注目されている。本研究ではマウス転移実験モデルを用い,

生体内におけるMT-MMP-1の発現およびその抑制が癌細胞の浸潤,転移に及ぼす影響を検討した。実験にはMMP-

2,MT-MMP-1の発現が共に認められるヒト線維肉腫細胞株HT1080とノーザンブロット法で両者共に発現が検出 されないマウス肺癌細胞株MadisonlO9を用いた。MT-MMP-1遺伝子をセンス或いはアンチセンスに発現する細胞 の肺への生着率を比較する目的で,それぞれの発現プラスミドを癌細胞に導入し,一過性に遺伝子を発現している細 胞をマウス尾静脈から移植した。移植後5曰目の総肺DNAを採取して各導入プラスミドに特有な遺伝子配列をPCR 法にて増幅し,サザンブロット法にて増幅DNAを定量して比較した。その結果,MT-MMP-1導入細胞は対照とし て用いたベクタープラスミド導入細胞に比して肺生着率が有意に高いことが確認された。また,MadisonlO9細胞で はアンチセンスMT-MMP-1(AS-MT-MMP-1)導入細胞と対照間に差は認められなかったが,HT1080細胞では,

AS-MT-MMP-1導入細胞の生着率の低下が認められた。さらにMadisonlO9細胞に上記遺伝子を導入し,実験的転 移による転移結節数の計測および皮下移植後腫瘍容積の計測を行った。その結果,癌細胞移植後10日目の肺転移結節 数はMT-MMP-1導入細胞群が対照群,AS-MT-MMP-1導入細胞群に比し約2倍と有意に増加し,皮下腫瘍容積も MT-MMP-1導入細胞が移植後早期に限り,他群に比し有意に増加が認められた。以上の結果により,遺伝子導入に より一過性に発現させたMT-MMP-1が活性化MMP-2を通じて癌細胞の実験的転移能,浸潤能を冗進させること,

癌細胞の種類によってはその抑制が実験的転移の抑制に繋がり得ることが示された。

以上本研究は,生体内においてMT-MMP-1が癌細胞の実験的転移能,浸潤能を冗進させることを証明し,癌転移 成立機序の解明に新知見を提供し,転移研究の発展に寄与する労作と評価された。

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参照

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