著者
森 彰
著者別名
Mori Akira
雑誌名
経営論集
巻
33
ページ
69-89
発行年
1989-03-25
URL
http://id.nii.ac.jp/1060/00005735/
Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.jaC資 料 〕
日本的 マーケティングの実態 調査
森
彰
69 は じ め に ここ数年,日本的マ ーケテ ィン グに関する研究が多く なされる ようになっ た。日本の大幅な貿易黒字, ここ数年 の円高基調,米国に進出した 企業 の業 績がえてし て良い,日本的経営に関す る学問的 ・実務的な興味 が世界的に広 がってきた,等 の理由で 日本的マ ーケティン グに関する興味が 持たれてい る。 日本的マ ーケテ ィン グに対する見 解や評価に関しては,別稿に譲 るとして, ここでは筆者が行った日本的マ ーケテ ィングに関する実態 調査1) の結果を報 告する。この調査は日本的マ ーケテ ィングが持つ特性を 明らかにす ることを 目的とし てい る。 この小さな調査では日本的マーケテ ィン グの全 貌を 明らか にすることは不 可能であ るが,最初 の第1 歩 としての役割は十分果 たしてい ると思われる。す なわち,これまでに 日本的マ ーケテ ィングの特 性2) と言わ れている特 色を仮説 とし て設 定し,これらの仮説がどの程度支持され るかを 検証した。さら に, この小さな調査からい くつかの新しい 特色を も明らかに したO 第1 節 調査の概要1 調査の目的 米国に進出し ている 日本 の企業が採用しているマ ーケテ ィン グ戦略の実態 を調べるこ とを 目的 とする。調査の内容の概略は次の通 りであ る。 ① 企業の属 性 と事業の業績……業 種,国内 シェアー,輸 出割合,米国 への 進出方式,米 国国内のシ ェアー,日本国内の利益状況,米国国 内での利益 状況 ② 日本企業 の日本国 内でのマ ーケテ ィン グ活動の特 色 ③ 米国企業 の米国国内 でのマ ーケティン グ活動の特色④ 日本企業 が米国国内で重視してい る競争手段 上 ⑤ 米国国 内で当該企業の競争 相手 となる米国企業の手ごわい と思われるマ ーケテ ィン グ活動 ……, ⑥ 日本企業 が米国国内におけ る企業 経営で気を付け ている点 ⑦ 日本企業 の米国国内におけ る広告活動の実態2 郵送調査の対象と方法 調査の対象は「企業」 ではな く「企業 の事業部門」 であ る。主 として使用 し た名簿は『会社職員録』 であ り,そ の中 から「海外事業(本)部長」,「海 外 事業室長」,「外国室長」,「輸出部長」, とい った肩書を もっだ人に対し て調 査票を発 送し た。大企業 の場 合は事業部毎 の担 当セ クションを 対象とし た。 調査の方 法は,調査票 の郵送・郵便に よる回 収である。 調査票発 送日61 年9 月20 日∼10月10 日 最終回答締 切日61 年11月20 日 発送数 は 会社職員録129 通 その他名簿 より71 通 合計200 通 回収状況は 宛先不備で返送8 通 差引実発送数192 通 回収数31 通 (回収率16.1% ) 有効回答数25 通 (有効回答回収率13.0% ) 以下 の分析では特に断わ りがない場合 は25サ ンプルで集計がなされてい る。 有 効回答数が少ないため,この集計結果 から進 出企業全体の傾向を推定する ことは難しい。したが って,以下 での分析 は,回答を寄 せた企業 に関して の み成 り立つ ことを念頭に入れておい てもらい たい 。また,有効回答数が少な い ため, 集計 に際して細かい 分析を 行 うことは難しい。従 って,単純集計を 行いつつ,必要 に応じて クロス集計を 行った。 その場合で も選択肢を相当統 合した。 ニ第2 節 回答企業( 事業部門) の概要1 製品の種類 回答企業 の半分弱が耐久 消費財 の/・ーカ ーであ る。3 割弱が一般消費財丿 一カ ー,残 りの2 割強が生 産財 ズ''カ ーとなっている(表-1 )。
日本 的 マ ー ケ テ ィン グ の 実 態 談 査 表-1 製 品 の 種 類 71 F1 この調査で念頭においた製品の種類をお伺いし ます。該当するもの1 つだ け に○を付けて下さい。 1 2 3 一般消費財 耐久消費財 生 産 財 合 計 28% 48 %24 %100 % 2 マ ーケット・シ ェア ー 回答を寄せた企業の92% までは,国内では当該業界の1 番手またぱ2 番手 の企業であ る(表-2 )。回答企業 の80% 弱もの企業が,日本国内の当該業界 で2 割以上の シェア ーを持ってい る(表一3 )。回答を寄せた企業 は海外に商 品を輸出した り海外に製造・販売の拠点を 持っている企業であ るから,国内 において はそ れな りの力を持っているのであろ う。 表-2 国内の業界での地位 F2 御社の日本国内における当該製品 のマ ―ケット・シェアに関してお伺いし ます。該当するもの1 つだけに○を付け て下さい。 1 2 3 4 5 1 位(又は2 位)で,特に大きなシェアを持ってい る2 番手 グループ である それほど大きなシェアは無い 業 界全体が乱立気味である その他 無回答 合 計 表-o 国内のシ ーアーF2-2 よろしければ日本国内のシェアをお聞かせ下さい。 1 2 3 4 5 1−20 %21 一40 %41 −60 %61 −80 %81 −100 % 無 回 答 合 計 16 %36 %4 %s %4 %32 %100 % % % % % % %5240 オtOO t 4 100 % 回 答 企 業 の み の場 合24 %53 %^ %V2P/o6 % −100 %
3 輸出・現地 生産の比率 と進出の方式 半 分以上の企業は国内販売量を100 とし た時,輸 出量 またぱ現地生産量 は50 以下であ る。し かし ながら,国内販売量 より輸 出量 またぱ米国国内の現地 生産量が多い 企業は9Q0/ と4 分のl 以上を占めてレ循 (表-4 )。海外事業が 主力 となっ てい る事業 部門を抱えている企業 は多い と言え る。 表-4 輸出またぱ現地生産の比率 F3 当該製品の輸出量又は現地生産量は,国内販売量を100 とした時 どの位の 比率になりますか。 1234 1−5051 −100101 −150151 以 上 無 回 答 合 計 52% \2% 8 %100 % もっとも多い 進出の方式は「米国に販売のための現地 法人を設立」であ り これが40%を占 める。 ついで「米国内に,生産工場を新 設し て生産・販売を 行う」 の32% であ る(表-5 )。産業の空 洞化とか,企業 の世界化 とい った現 象をここでも見 ることが出来る。 表-5 進出の方式 F4 御社の米国進出の方式に関してお伺いします。主 として該当するもの1 つ だけ に○を付け て下 さい。 1 2 3 4 5 米国に,生産工場を新設して生産・販売を行 う 米国の法人 または事業所を買収して生産・販売を行 う 米国に販売 のため の現地法人を設立 米国の販売会社に販売業務を委託 商社を経由,又 はレ 自社直接の輸出 合 計 32%12 %40% % % 0 0 0 0 100 % 4 米国国内におけ るマ ーケット・ シェアー 進出企業の米国国内 でのマーケット・シェアーは「そ れほ ど大 きなシェア は無い」 が44% で半分弱を占めてい る。 注目すべき事 は,「2 番手 グル ープ である」 が28% とかな り多 く,1 番手 と2 番手とを合計す る と40% となって い る(表-6 )。
日本 的 マ ーケ テ ィ ン グの 実 態 調 査 表-6 米 国 国 内 で の 地 位 73 F5 御社の米 国内における当該製品のマーケット・シェアに関してお伺いし ま す。該当するもの1 つだけに○を付けて下さい。 1 2 3 4 5 1 位(又は2 位)で,特に大きなシェアを持ってい る2 番手グループであ る それほど大きなシュアは無い 業界全体が乱立気味である その他 合 計 12%2 %44 %12 %4 %100 % 全体 とし てみる と,1 −5 %のマ ―ケット・ シェア ーである と答えた企業 は32%であ り,i ―oTo のマ ーケット・シェアーがもっ とも多い よ うに見え る。しかし ,回答のあ った企業だけ で構成比を見 ると20%程度のマ ーケット ・シェア ーを取うてい る企業は実に4 分 のi 弱を占めてい る(表-7 )。 これ らの結果からみると, 日本企業 は米国国内で,一定の地 位を獲得した と言え よう。 表-7 米 国 内 で のマ ー ケ ット ・ シ ェ ア ー F2-5 よろしければ米国内における御社のシェアをお聞かせ下 さい。 \ 回答企業のみの場合 1 234 \−^ %6 ―10%20 %85 % 無回答 合 計 32 %4 %12 %4 %48 %100 % 62 %8 %23 %8 % −100 % 5 日本国内と米国国 内におけ る 日本企業 の業績及びそ の相関 日本国内での過去3 年間 の業績 は「程々の利益が出ている」 が56% と過半 を占めてい る。「十 分な利益が 出てい る」は28% で,これらを 合計する と84 % の企業 は利益を 出し ている。なお,赤字会社は無い(表-8 )。
表-8 日 本 国 内 の 業 績F6 御 社 の 日本 国 内に お け る 過 去3 年 位 の業 績 を お 伺 い し ま す 。 該 当 す る も の1 つ だ け に○ を 付 け て 下 さい 。1 十 分 な 利 益 が 出 てい る28 %2 程 々 の 利 益 が 出 てい る56 %3 あ ま り利 益 は 無 い16 %4 赤 字 が 続 い てい るO % 合 計100 % 米国国内 におけ る過去3 年間の業績は国内 と同じ様 に「程 々の利益が出て いる」 が40 % となっている。「十分利益 が出てい る」 はon(9/でこれらを 合計 する と「利益を 出してい る」企業は60% に のぼる。「赤 字を 出している」企業 は12% もあ り,全体的には日本国内の業績 の方が米国のそれ よりも良い よう であ る(表-9 )。 表-9 米 国国内での業績F7 御社 の米国国内における過去3 年位の業績をお伺いし ます。該当するもの1 つだけに○を付けて下 さい。1 十分な利益が出ている20 %2 程々の利益が出てい る40 %3 あ まり利益は無い28 %4 赤字が続いている12 %5 撤退を考え始めてい る0% 合 計100 % 日本国内の業績 と米国国内の業績 との相 関関係を 調べてみよう。 日本国内 の業績 と米国国内の業績 との間には『負 の相 関関係』 が一 部に見受けられる。 表-10 の 太字で記された ところ が2 箇所あるが,そ の分布 パターンは弱い逆 相関と見なす ことが出来る。す なわち 日本国内 で業績 の良い企業は米国国内 では業績 があ まり良くない。 日本国内であ ま り利益のない企業は米国国内で の業 績はかな り良い となってい 右(表-10 )。
日本的マーケティングの実態調査 表-10 日本国内の業 績と米国国内 の業績の相関 75 F7 米 国 の業 績F6 日本 の業 績 十 分 な 利 益 が 出 て い る 程 々 の 利 益 が 出 て い る あ ま り 利 益 は 無 い赤 字 が 続い て い る 60.0 % 40.0% 十 分 な 利 益 が 出 てい る28% 28.6% 71.4 % 100% 程 々 の 利 益 が 出 てい る56% 64.3% 35.7 % 100 % あ ま り 利 益 は無 い16% 100.0% 0.0% 100% そ れでは米国国内の業績はなに によって決められている のであろ うか。集 計 の結果からする と,「進出の方式 の差」では業 績の差異は見ら れない。また, 「米 国国内のシェアの大 小」によう ても業績 の差 異は認められない 。米国にお け る進出企業の業績 は,製品 の種類 に よって左 右されてい る ようである。表一11 の集計の結果か石 見る限 り,一般消費財 の企業 においては利益は余 り出て い ない 傾向か強いのに対し て,耐久 消費財の企業では8 割以上の企業が利益 を 挙げているこ とが分かる( 表-n) 。 表-11 業種と業績との相関 F7 米 国 の業 績F1 製 品 の 種 類 十 分 な 利 益 が 出 て い る 程 々 の利 益 が 出 て い る あ ま り利 益 は 無 い 赤 字 が 続 い て い る 60.0% 40.0 % 一 般 消 費 財7 28.6% 71.4% 100% 耐 久 消 費 財12 83.4% 16.7 % 100 % | 生 産 財6j50.0% 50.0 % 100 % 第3 節 マーケティン グ・ミックスの 分析1 マ ーケティン グ・ ミックスの内 容 ここでは,広い意味 でのマ ーケテ ィン グ・ ミックス3) の視点 から,米国に 進出してい る企業 は, 日本国内お よび米国国内で どの様なマ ーケテ ィン グ活 動をしてい るのか,米国国 内で競争 相手 となっている米国 企業のマ ーケティ ン グ活動に対してどの様に評価をしてい るのか, そし て, 彼我のマ ーケティ ン グ活動は当該 の日本企業の業績にどの ように影響し てい るのか,に関して
分析を行 う。 調査の対 象 となるミックスは3 つの領域 に分け られる。第1 の 領域は製品や 商品 に関す る領域であるへ 第2 の領域は販売や販 促に関する 領域であ る5>。 そし て, 第3 の領域は市場 と 組織の 管 理に関す る 領域であ る6)O 各質問で は,表-12 に示す ような体系で共通的な選択 肢を 設定し ている。こ の表で理解で きる通 り,( コトラーのマ ーケテ ィングの10P^) 」の うち国際的2P を除いた8P が検討 されてい る。 一 一 − ︱ 1 り ム q ︶4CCCC C 5 ^D! >.COCCC 一 一j (3) 表-12 選択肢の内容 新製品開発及び製品ライフサイクル 製品ライン ブランド戦略 アフター・サービ ス 価格設定 販売 チャネル 広告・宣伝 セールスマン 注:Cnn は以下の質問 の選択肢の番号である Product Product Positioning Promotion Price Place Promotion Promotion ● ●4 ●PrioritizingPartitioning 質 問(Q )2 か ら5 ま で が そ の た め の 質 問 で あ り , 全 体 の 体 系 は, 図 一1 に 示 す 通 り で あ る 。Q2 で は , 当 該 企 業 の 日 本 国 内 に お け る マ ー ケ テ ィ ン グ 活 動 の 特 色 を 聞 い て い る 。Q4 で は , そ の 企 業 の 米 国 国 内 で 重 視 し て い る マ ー ケ テ ィ ン グ 活 動 を 聞 い て い る ○ ’Q3 とQ5 は , 米 国 国 内 に お げ る 競 争 相 手 と な っ て い る 米 国 企 業 の マ ー ケ テ ィ ン グ 活 動 の 特 色 と , 手 ご わ い と 思 わ れ る マ ー ケ テ ィ ン グ 活 動 の 内 容 を 聞 い て い る 。 そ れ ら の 質 問 の 回 答 間 の 関 係 , 日 本 企 業 の 業 績 と の 関 係 を 分 析 す る 。
㎜ - ・㎜㎜ ■ ・ ; Q 2 日本 的 マ ーケ テ ィン グの 実 態 調査 −−−・∼∼− ■■ w ■■㎜−− w・−−− d−−・一佃番・偶一番− g S g 辱 F 騨■■ i・■皿 g− F ■ a■還 u¥丿− d−−−・・ M−・ S− 日 本 企業 の日 本 国内 で のマ ーケテ ィ ン グ活 動 の特色 一−−−−−− I㎜ - - ・皿㎜ - - ■ 沁 4 1 . . . . ・一−一一−− . .. . .. .− 4 1 ・ - - ■・ 個個 -・ - 一個■個■・・ i . . . - . - - - b - - - - 一一一一 ,一一一 . . - - ・ - ミ 6 ・ b = ・ 一白 - - 一・ 一 -・・ミ ー - f - - -―゛ 1 日 本 企 業 の米 国 国 内 で の マ ーケ テ イ Iン グ活 動 の 特 色 i F7 日本 企業 の 米 国国 内 の業 績 Q5 米 国企 業 の 米 国国 内 で の手 ご わいマ ーケ テ ィン グ 活動 Q3 米 国企 業 の 米 国国 内で のマ ー ケテ ィン グ 活 動の特 色 4−− W−・声甲φ 日本 企業I(調 査 対 象) の自 己 評価 競 争 相手 の米 国 企 業 に対 する 評価 2 製 品 ラ イ ン が 適 切 で あ る 1 6 4 8 3 5 11 77 52%40 %40 %28 %28 %20 %16 %16 % 図一1 調査内容の体系2 日本企業 の日本国内 でのマ ーケティン グ活動の特色 日本企業 の日本国内で のマ ーケテ ィン グ活動の特色とし て挙げ られた上 位3 位は次の物であ る。1 位 製品 ラインが適切であ る52 %2 位 新製品開発 と製品 ライフサイクル戦略に長け てい る40%3 位 販売チ ャネルを うまく作 り出している40 % 製品計画 と販売チ ャネ ルの2 つが上位を占めてい るこ とに注 意されたい。 ここでは製品計画やチ ャネ ル政策 といった長期的なマ ーケテ ィン グ活動が自 社の特色である と認識してい ることがわかる。伝統的なマ ーケテ ィン グ理論 で重要視された「広告・宣伝」,「セールスマン」 といった項 目は 出てきてい ない (表-13)。 表-13 自社のマーケティッ グ活動の特色 複数回答 【2 】 御社の日本国内での当該製品のマーケティング活動の特色を お伺いし ます。 他社と比べて大きな特色と思われるものを3 つだけ選び○を付けて下 さい。 新製品開発と製品ライフサイクル戦略に長けている 販売チャネルをう まく作り出している アフターサービ スに定評がある セールスマンが強力 である ブランド戦略に長け てい る 価格設定が非常 にうまい 社内の組織や思想がマーケティング指向である
7 9 12 10 13 広告・宣伝がうまい 新しい市場創造に長けてい る マーケティング情報 の把握がゆき届いている 市場細分化に長けてい る その他 無回答 3 米国での競争企業 となる米国企業 のマ ーケテ ィン グ活動上の特色 1 位 ブ ランド 戦 略 に長け て い る2 位 販 売 チ ャネ ルを うま く 作 り出 し て い る3 位 広 告 ・立 伝 が うまい4 位 新 製品 開 発 と製 品 ラ イフ サ イ クル戦 略 に長 け てい る 米 国 企業 は 「ブ ランド 戦 略 」,「販 売 チ ャネ ル 」,「広 告 ・宣 伝 」, 略 」 を 重 視 し てい る と, 日 本企 業 は認 識 し て い る( 表一14)。 12%12 %12 %4 %8 %^ % m %40 %6K) %32 % 「製品戦 表-14 米国競合会社のマ'―ケティング活動上の特色 複数回答 【3 】 御社の米国での当該製品の競合会社のマーケティング活動の特色に関して お伺いし ます。最も大きな特色 と思わ れるものを3 つだけ選び○を付けて 下 さい。 3 ブ ランド戦略に長けてい る6 販売 チャネルを うまく作 り出してい る7 広告・宣伝がうまい1 新製品開発と製品ライフサイクル戦略に長けている 5 2 8 12 9 11 4 10 13 価格設定が非常にうまい 製品ラインが適切である セールスマンが強力である マーケティング情報の把握がゆき届い ている 新しい市場創造に長けている 社内の組織や思想がマーケティング指向である アフターサービ スに定評があ る 市場細分化に長けてい る そ の他 無 回答 % % % % % % % % % % % %0062806622844433221111 12 %4 %
日本的 マーケ ティングの実態調査79 そ れ で は こ れ ら の 上 位4 つ の 米 国 企 業 の マ ー ケ テ ィ ン グ 活 動 の 特 色 は 日 本 企 業 の 米 国 国 内 の 業 績 に 対 し て ど の 様 に 影 響 し て い る の で あ ろ う か 。「( 競 争 相 手 は ) ブ ラ ン ド 戦 略 に 長 け て い る 」 と 答 え た 日 本 企 業 の う ち70 % は 利 益 が 出 て い な い の で あ る 。 日 本 企 業 は , 米 国 企 業 の 「 ブ ラ ソ ド カ 」 に 打 ち 勝 つ だ げ の 「 ブ ラ ソ ド カ 」 を 持 っ て い な い よ う で あ る 。 し か し な が ら ,「( 競 争 相 手 は ) 販 売 チ ャ ネ ル を う ま く 作 り 出 し て い る 」 と 答 え た 企 業 の う ち80 % が 利 益 を 上 げ て い る 。 さ ら に ,「( 競 争 相 手 は ) 新 製 品 開 発 と 製 品 ラ イ フ サ イ ク ル 戦 略 に 長 け て い る 」 と 答 え た 企 業 の75 % も が 利 益 を 上 げ て い る の で あ る ( 表-15 )。 「 販 売 チ ャ ネ ル 」 や 「 製 品 計 画 」 は 日 本 的 な マ ー ケ テ ィ ン グ 活 動 の 特 色 と い え る が , そ れ ら の 特 色 を 持 っ た 米 国 の 競 争 相 手 は , 日 本 企 業 に と っ て は そ れ ほ ど 恐 し い 相 手 で は な い よ う で あ る 。 表-15 競争会社の特色と日本企業の米国国内での業 績との関連 F7 日本 企 業 の 米 国 国 内 で の 業 績Q3 米 国 で の 競 争 会 社 の 特 色 総 計 件 数 十 分 な 利 益 程 々 の利 益60.0% 利 益 は ない 赤 字 続 き40.0% 3 ブ ラ ン ド 戦 略 に 長 け て い る 10 30.0% 70.0% 6 販 売 チ ャ ネル を う ま く 作 り 出 し て い る 10 80.0% 20.0 % 7 広 告 ・ 宣 伝 が うま い 9 55.6% 44.4% 1 剪 啓 電 門 言 と 製 品 ラ イ7 サ イ ク ル 戦 略 に 8 75.0% 25.0% 4 日本企業 の米国国内の競争手 段 日本の進出企業が米国国内 でのマ ーケテ ィン グ活動 として重視しているも のは,次の物である。1 位 販売チ ャネルの構築を重 視す る48 %2 位 新製品 開発 と製品 ライフサイ クル戦略を重視す る 几3 位 製品ラインを 重視す るAQ %3 位 価 格設 定を 重視す るAQ% 「価格」以外 は順位は異なる が全 てQ2 の 日本国内でのマ ーケテ ィング活 動 の特色の上 位の物 と同じであ る。全体 でみると,日本の企業 は米国国内で も日本国内と同じ様なマ ーケテ ィン グ活動をし てい るといえ よう(表-16)。
表-16 日本企業の米国国内での重視するマ ーケティング活動 複数回答 【4 】 米国内における御社のマーケティング活動で,特に重視し てい る競争手段 に関してお聞きし ます。該当する項 目3 つに○を付げ てください。 6 販売 チャネルの構築を重視する1 新製品開発と製品ライフサイクル戦略を重視する2 製品ラインを重視する5 価格設定を重視する 4 9 7 8 11 3 12 10 13 アフタ, サービスを重視する 新しい市場創造を重視する 広告・宣伝を重視する セールスマンの育成を重視する マーケティング指向な組織開発を重視する ブ ランド戦略を重視する マ ーケティング情報の把握を重視する 市場細分化を重視する その他 無回答 48%44 %40 %40%32 %28 %12 %12 %12 % % % % % % 只 ︶ ︵X ︶040 し かし ながら,個別企業のマ ―ケテ ィング活動を見る と,必ずし も日本と 同じ パタ ーンのマ ーケティン グ活動を 行ってい るわけ で はない。Q2 とQ4 の上 位の3 つ の戦略の クロス表を提示し よう。 日本国内で 「新製品 開発と製 品 ライフサ イクル戦略に長けてい る」お よび「販売 チ ャネ ルをう まく作り出 し ている」 と自負し てい る企業 は,米国国内で もそ のノ ウハ ウを 活用してい る ようであ る。 日本国内で「製品 ラインが適切であ る」 と自負し てい る会社 表-17 日本企業の日本及び米国におけるマーケティング活動の特色の相関 Q4 米 国 内 の 特 色Q2 日本 国 内 の特 色 1 新 製 品 開 発 と 製 品 ラ イ フ サ イ ク ル 戦 略 を 重 視 す るn 2 製 品 ラ イ ン を 重 視 す る10 6 販 売 チ ャ ネ ル の 構 築 を 重 視す る12 1 新 製 品 開 発 と ラ イ フ サ イ ク ル 戦 略10 770.0 % 440.0 % 550.0% 2 製 品 ラ イ ン が 適 切 で あ る13 430.8% 753.8% 969.2% 6 販 売 チ ャ ネ ル を う ま く 作 る10 220.0% 770.0 % 880.8%
日本的マーケティングの実態調査81 は 米国 国内 で は 「販 売 チ ャネ ルを 重 視」 し てい る 。 日本 国 内 で 「販売 チ ャネ ル」 を 自 負 し て い る会 社 は 米国 国 内 では 「 製品 ラ イ ンを 重 視」 す る傾 向 が見 ら れ る (表-17 )。 日 本企業 の 米 国 国 内 の業 績 とマ ーケテ ィン グ活動 の内 容 との 関 係を 見 よう。 クロ ス集 計表 は 提示 し ない が , 調 査 の結果 か ら 見 る限 力 , 日本 企業 が 米国 国 内 におい て ど の 様 な戦 略 を 取 る う と 乱 日本 企 業 の業 績 とは あ ま り関 係が な い ように も 思わ れ る。5 米国 国 内 で の競 争 会 社 (米 国企業 ) の手 ご わ い マ ー ケテ ィ ン グ活動1 位 競 争 価 格 の設 定56%2 位 ブ ラ ソドカ の 強 さ52 %3 位 強 い 販 売 チ ャネ ル40 % 日本企業 の 過 半 数 の会 社 が 「競 争 価 格 の設 定 」 と 「 ブ ラ ソド カ の 強 さ」を 挙げ てい る。 さ ら に4 割 の会 社 は 「強 い 販売 チ ャネ ル」 を 挙 げ て い る (表-18) 。 表-18 競 合 相 手 の 手 ご わ い マ-― ケ テ ィ ン グ 戦 略 【5 】 米 国 内 に お け る 御 社 の 競 合 会 社 の マ ー ケ テ ィ ン グ 活 動 で ,-複数回答 一 御社にとって特 に手 ごわい と思われるものは何ですか。該当 する項目3 つに○を付けて下 さい。 5 競争価格 の設定3 ブラソドカ の強さ6 強い 販売チャネル7 広告 ・宣伝力1 新製品開発力 と製品ライフサイクル戦略 2 9 12 4 8 10 11 13 適切な製品ライン 新しい市場を創造する実力 マーケティング情報の把握力 アフターサービス体制 の充実 強力 な力を持ったセールスマン 適切な市場細分化 マーケティング指向な組織 そ の他 無回答 % % % % % % % % % % % % % %5652402828121212884484
先 にQ5 で競争会社の マーケテ ィン グ活動上 の特色を 調べたが,そこで挙 げられた上位の5 つの特色 と「手ごわい戦略」 とのクロス表 (表-19 )を見 る。 ①Q5 の競争会社 の特色で「価格設定が非常 にうまい」,「ブ ランド戦略 に 長け てい る」,「広告 ・宣伝が うまい 」 と評価された競争 会社 は,そ れぞ れ手 ごわい戦略 として「競争 価格の設定」,「ブツンドカ の強さ」,「広告・宣伝力」 が挙げ られている。そ うし た意味 で,これら の特色が特 色に留 まってぱい な く具 体的 な競争力 となってい る と考えられる(表-19 )。 ②Q5 で「販売 チ ャネルを うまく作る」 と 評価 された 競争会社 の 全ては 「競争価格の設定」 で競争力を持ってい るようであ る。 販売チ ャネルを うま く作 り出すことに より価 格情報の収集,価格政策 の徹底を行ってい るとも考 え られる。七 かし ながら,そ の よう な「販売 チャネルを うまく作っ てい る」 競争会社であ っても「強い販売 チ ャネル」を手ごわい と評価す るものは少な い ようである(表-19 )。 ③ 「価格設定が非常 に うまい」 と評価された競争会社は「競争価格 自体」が 手 ごわいが,「強い販売 チ ャネル」 も手ごわい と考えら れてい る 。そ うした意 味で,「価格政策」 と「販売チ ャネル政策」は裏 腹の 関 係にある と 見られ る (表-19)。 表-19 日本企業にとって米国企業の手ごわいマーケティング活動 Q5 手 ご わ い 戦 略Q3 競 合 会 社 の 特 色 件 数 3 ブ ラ ン ド 力 の 強 さ1352.0% 5 競 争 価 格 の 設 定1456.0% 6 強 い 販 売 チ ャ ネ ル1040.0% 7 広 告 ・ 宣 伝 力727.0% 新 製 品 開 発 と 製 品1 ラ イ フ サ イ クル 戦 略 8 450.0% 667.0% 337.5 % 225.0%
3 言 言尚 尚
10 880.8% 550.0% 220.0% 440.0% 5 言鸞吏と定が非常に 7 571.4 % 685.7% 571.4% 228.6 % 販 売 チ ャ ネ ル を う6 ま く 作 り 出し て い る 10 660.6% 1100.0 % 440.0 % 330.3% 7 乖 告 ’宣 伝 が う ま 9 666.7 % 444.4% 111.1 % 666.7%日本的 マーケ ティン グの実 態調査83 米 国 国 内 に お い て , 競 争 会 社 と な る 米 国 企 業 の 手 ご わ い マ ー ケ テ ィ ン グ 活 動 が 当 該 の 日 本 企 業 の 業 績 に 影 響 を 及 ぼ す こ と が 考 え ら れ る 。 分 析 の 結 果 は そ れ ほ ど 大 き な 影 響 は 及 ぼ し て い な い よ う で あ る 。 た だ1 点 , 競 争 会 社 の 「 ブ ラ ソ ド カ の 強 さ 」 を 認 識 し て い る 日 本 企 業 の 多 く が 米 国 国 内 で は 利 益 を 挙 げ て い な い ( 表-20 )。 表-20 米 国 企 業 手 ご わい マ ー ケ テ ィ ン グ 活 動 が 日本 企業 に 与 え る 影 響 F7 米 国 内 の業 績Q5 手 ご わい 戦 略 総 計 件 数 十 分 な 利 益 程 々 の 利 益60.0% 利 益 は な い 赤 字 続 き40.0 % 5 競 争 価 格 の設 定 14 71.4% 28.6% 3 ブ ラ ン ド カ の 強 さ 12 38.5% 61.5% 6 強 い 販 売 チ ャ ネ ル 10 70.0% 30.0% 7 広 告 ・宣 伝 力 7 57.1% 42.9% 第4 節 経営上で気を 付けてい る点 日本企業が米 国に進出し そこで事業を営んで行く上で気を 付け てい る点の 上位の3 つは次の物であ る。1 位 製品の品質を維持す るための品質管理を徹底させ る80 %2 位 ダソピy グと認定されない ような価格設定をす る44 %3 位 製造物責任(PL )を 問われない ようにする32 % 上位3 つ のうち2 つ までが「製品」 に関する ものであ る。「製品の品質管 理」 と「PL 」はいず れ も日本の メ ーカーが得意とす る「細やかな心配 り」 の 現れと考えられる。 日本的マ ーケテ ィン グの特色とも考えられる「製品計画 の重視」が,米国で の経営で も最重要視されてい るようであ る。 また,日米 貿易摩擦の反映であろ うが,価 格規制を受げ ない よう価格設定 に細 心の注意 を払ってい る(表-21 )。 なお,これらの気を 付け てい る点 と米国国内での日本企業 の業績 は,ア ン ケート集計の結果 からみ る限 り相関はない。
●.J-. ●・=ゝゝ・ ノ.ミ ●●.ら ・ 表 一21 現 地 延 筥 で 気 を 付 け て い る 点 複 数 回 答 【6 】 米 国 内 で 製 造 ・ 販 売 活 動 を 行 う に あ た り , 御 社 で 特 に 気 を つ け て い る 点 は 何 で す か . 最 も 重 要 な も の3 つ に ○ を 付 け て 下 さ い . 10 製品の品質を維持するための品質管理を徹底させる2 ダ ンピングと認定されない ような価格設定をする3 製造物責任(PL )を問われない ようにする6 ナショナリズム(国民感情)をあまり刺激し ない ようにする7 コミュニティ・リレーション(地 域へのとけ込み)に努力 する 5 8 9 11 4 1 12 日本企業同士の激烈な競争をし ない ようにする 労働組合対策を行う 雇用 の安定化,年功賃金と賞与,参加が受け入れられるように する 平等雇用機会法による提訴を受けない ようにする 他社の販売チャネルを急激に奪わない ようにする マーケット・シ・=.アをあまり急激に大きくしない ようにする そ の他 無 回答 80%44 %32 %24 %24 %12 %12% 12 % % % % % %84484 第5 節 広告の実態1 広告代理店の選定 広 告代 理店 の選定に関し ては60%以上の企業が現地 に権限を委譲している ようであ る。 日本企業の現地でのマ ーケテ ィン グ活動の特色 とし て,一 般的 に現地 への権 限の委譲が挙げられるが, 広告代理店に関して も現地 へ権限を 委譲してい る(表一22)。 表-22 広告代理店の選択 【7 】 御社では米国において,どのような広告代理店を 使っていますか。主とし て該当する方式1 つに○を付けて下さい。 1 2 3 日本の広告代理店とは関係なく, 米国の広告代理店を採用し ている 日本で採用し ている広告代理店の, 米 国内での提携先又は合弁会社を採用している 日本で採用している日本の広告代理店 の, 米国内の支社又は現地法人を採用し ている 4 そ の 他 無 回 答 64% % % ︵ χ ︶j ‘ \2% 8%
日本 的マーケテ ィングの実 態調査852 重 視 す る 広 告 活 動 の 領 域 重 視 す る 広 告 活 動 の 領 域 で も っ と も 重 視 さ れ て い る の は 「 媒 体 選 択 」 で あ っ た ( 表-23 )。 米 国 で の 媒 体 の 選 択 は か な り 複 雑 で あ る 。 国 土 が 広 い こ と , 多 民 族 で あ る こ と , 社 会 階 層 の 分 化 が あ る こ と , 媒 体 の 種 類 が 多 い こ と , な ど の 理 由 に よ る も の で あ ろ う 。 表-23 重視する広告活動 複数回答 【8 】 米国内における御社の広告活動で特に重視している領域に関してお伺いし ます。最も重視し ているもの2 つに○を付けて下 さい。 2 媒体選択1 クリエイティブ4PR3 広告タイミング5 チャネル・プロモーション6 その他 無回答 68%28 %28%24 % % % %2408 媒 体の選択を非常に重視してい るのであ るが,それは競争 会社の広告・宣 伝活動に対して脅威を抱いているからか も知れない。し かし, クロス集計の 結果 によれば,競争 相手の広告・宣 伝力 が手ごわいからではない と考えられ る(表−24)。 手ごわかろ うと手ごわくなかろ うと,米国国内では広告媒体の 選択 が一様に重視されているのであ る。 し たがって,媒体選択を重視す る会社 と重視し ない会社とで はその業績に 大 きな差は生 まれてぱい ないのであ る。 表-24 競争相手の広告・宣伝力 と日本企業の対応 の相関 Q8 重 視 す る 広 告 活 動 の 領 域Q5 手 ごお い 戦 略 総 計 媒 体 選 択 を 重 視 す る68.0% 媒 体 選 択 を 重 視 し ない32.0% 広 告 ・ 宣 伝 力 が 手 ご わい 7 71.4 % 28.6% 広 告 ・ 宣 伝 力 は そ れ ほ ど 手 ご わ く は な い 18 66.7% 33.3%
第6 節 ま と め 以上 の各 種 の分 析 か ら 得 ら れ た結果 を ま とめ よ う。 重 要 な 結 果 を 整 理 し そ れを 体系 的 に ま とめ る と次 の よう にな る (図-2 参 照 )。 ① 日本 企業 の マ ー ケ テ ィン グ活 動 の特 色 日本 企業 は 国 内 と国 外 とで はほ ぼ 同じ パタ ーン の マ ーケ テ ィ ン グ活 動を 行 っ てい る よう に 思 わ れ る。「新 製 品 開 発 と製 品 ラ イフ サ イ クル の重 視」,「製 品 ラ イン の重 視」,「販 売 チ 申ネ ル の構 築 を 重 視」 が そ の共 通 点 と言え る。 日米 で の活 動 に 若 干 の 差 異 が あ る とす れ ば ,次 の点 であ ろ う。 ・ 日本 国 内 で 「製 品 ラ インを 重 視 す る」 企業 ぱ , 米 国 国 内 で は 「 販 売 チ ャ ネ ルを よ り重 視す る」 傾 向が み ら れ る。 ・ 日本 国 内 で「 販 売 チ ャネルを 重 視す る」 企 業 は , 米 国 国 内 で は 「 製品 ラ イソを よ り重 視 す る」 傾向 が み ら れ る。 ・ 総 じ て米 国国 内 で は 「価 格 設 定を 重 視 す る」 傾 向 が あ る。 ② 米 国 の 競 争 会 社 の マ ーケテ ィン グ活動 の特 色 が 日 本 企 業 に 与 え る影 響 力 米 国 企 業 の マ ―ケテ ィン グ活動 上 の 特 色で あ り手 ご わ い マ ーケ テ ィン グ活 動 の内 容 は, 日本 の 企業 に 較 べ て多 様 であ る。「ブ ラソ ドカ の 強 さ」,「 広 告 ・ 宣 伝 の う ま さ」,「強 い 販 売 チ 十ネ ル」,「 価 格 戦略 」,「新 製 品 開 発 と製品 ライ フ サ イ クル 戦 略 」 な どを 挙 げ るこ とが 出 来 る。 これ ら が 日 本 企業 の業 績 (特 に利 益 ) に 影 響 を 及 ぼ し て い る 。影 響 の 内 容を2 つ に大 別 す る と 次 の よ うに な る。 ・ 日 本企 業 に とっ て 不 利 とな る もの 日本 企 業 が 米 国 で製 品 ラ インを 重 視し 過 ぎ る こ と 米 国企 業 が 持 っ て い る ブ ランド 戦 略 とブ ラ ンドカ 米 国 企業 が 持 っ て い る広 告 ・宣 伝 力 ・ 日本企 業 に とっ て 有利 とな る もの 日本 企 業 の価 格 設 定 を 重 視す る 姿勢 米 国 企 業 の販 売 チ ャネ ル過 信 の 姿 勢 米 国企 業 の 製 品 計 画 に対 す る 過 信 の姿 勢
日本 的 マ ー ケ テ ィ ン グ の実 態 調 査 Q μ 日本国内のマーケティング活 製品ラインが適切 である 販 売 チ ャ ネ ル を う ま く 作 り 出 し て い る S I | .s・s −sg − − − − −aSljill14l ∼ ∼ = 一i∼ ∽ − ∼ ∼ ∼ ニ ∼ ∼ ∼ ニ ∼ll
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I i t ン グ 新製品開発と製品ラ イフサイクル戦略に 長けている I I 新製品開発と製品ライフサイク 丿戦略を重 視する 価格設定を重視する l ! ︲E回回 回 訓「顕 」 圧司 匯] に 薮 回 白
t t I I1 一 一一 一 1--T ゛1 印 卜= ∽ ∼ ∼●111 1 S I ︱ ︱ 川- 一一 一一… 一一… … … ’ 販売チャ ネルをう まく作り 出してい − ︱ 一 ’ 襄 a I I 暴 ︱ 奪 1 1 1 1 f I t I I t 1 新製品開発と製 品ライフサイク ル 戦略に長けて いる Q3 競争会社のマーケティング活動の特色 − − 図一2 日本企業のマーケティング活動の特色 87 注 1) こ の 調 査 が 行 わ れ た 研 究 は , 昭 和61 年 度 吉 田 秀 夫 研 究 助 成 財 団 の助 成 を 受 け て なさ れ た も の であ る 。 研 究 プ ロ ジ ェ ク ト の メ ン バ ー は ,m 内 幸 一 ( 一 橋 大 学 教 授 ), 相 原 修 ( 成 蹊 大 学 教 授 ), 竹 内 弘 高 ( 一 橋 大 学 教 授 ), 及 び 森 彰 で あ る 。 本 調 査 の 概 要 に 関 し て は す で に , 森 彰 「 米 国 進 出 企 業 の マ'―ケ テ ィ ン グ 活 動 に 関 す る 実 態 調 査 」『 流 通 政 策JNo.31, 昭 和63 年 ,42 −45 頁 に て 紹 介 し さ ら に , 日 経 流 通 新 聞63 年3 月19 日 の 研 究 レ ポ ー ト で も採 り上 げ ら れ て い る が , 本 稿 で は 詳 細 な 集 計 結 果 を 示 す 。2 ) 日本的マーケティングに関しては下記の文献を 参照されたい. 特集「 日本的マーケティングの成果と課題 その1 」『マ ーケテ ィング ジ ャー ナルJVol.5No.l ,1985. 鳥井道夫「日本的マーケティングについて」 村田昭治「マーケティングにおける日本的方法と日本的概念」 室井鉄衛「日本的風土と日本的マーケティング」 田島義博「日本における流通システムの性格」 清水 滋「日米小売業 の比較研究」 中西正雄・青木幸弘「日本 の購買行動」 小林保彦「日米広告の比較」E.J. ケリー・L.R. バーン「マーケティング・ リーダーシ ップ のための 新ルール」R.E. ウィガソド「日本における論争 の解決方法」L.J.P − ゼソバーグ・松岡幸次郎「小売業における人 的サービス」 特集「日本的マ・―ケティング の成果と課題 その2 」『マーケティングジ ャ・一 ナルJVol.5No.2,1985. 田丸秀治「日本的マーケティングの展望」 嶋口充輝「日本型流通シ ステ ムの論理 と発展」 田内幸一「 日本におけるマ ーケティング・インフォメーション・システム の展開」 上原征彦「わが国の中小食品小売業の動向」 佐川幸三郎「 日本におけ る商品計画と市場調査」 牛 窪一省「日本におけるマーケティング・リサーチの展開と問題点」w. レーザー「アメリカ人から見九 日本企業の実践活動におけるマーケ ティングの側面 ”について」R.J. ホl==・ウェイ「日本のマーケティング・シ ステ ムに関する観察報告」p. コトラー「日本的マーケティングの勝利」 田村正紀『日本型流通システム』千倉書房,1986. 宍戸寿雄『日本企業 インUSA 』東 洋経済新報社,1980. 加護野 ・野中・榊原・奥村『日米企業 の経営比較』日本経済新 聞社,昭和58年. 嶋 口充 輝『戦略的マーケティングの論理』誠文堂新光 社,1984. 竹m 志 郎『日本企業 の国際マーケティング』同文館,1985. 久保村隆祐「 日本のマーケティング」田内・村田編『現代マ・―ケティングの基 礎理論』同文館,1981. 『英国市場における日英企業のマーケティン グ 戦略の比較JJETRO 海外経済 情報センター,昭和60年.3) マーケティング・ミックスとは「企業が標的市場において 目的を達成するため に利用する,統制可能な マーケティング変数の 集 まりであ る」(村田昭治監修,
日本的 マーケ ティングの実態調 査89p. コ ト ラ ー 『 マ ー ケ テ ィ こ/グ原 理 』 ダ イ ヤ モ ン ド 社 , 昭 和58 年,108 頁 ).4 ) 製 品 や 商 品 に 関 す る ミ ッ ク ス であ る 。 製 造 業 者 の 制 御 で き る手 段 とし て の 新 製 品 開 発 と 製 品 ラ イ ン の 充 実 , 消 費 者 の関 心 が 最 も 高 い ア フ タ ー サ ービ ス と価 格 , そし て 製 造 業 者 と消 費 者 とを 結 び付 け る 役 割 と し て のブ ラ ン ド 戦 略 に 関 し て そ の 状 況 を 調 べ る 。5 ) 販 売 や 販 促 に 関 す る ミ ッ ク ス で あ る 。 家 電 , 自 動 車 , 化 粧 品 等 に み ら れ る 強 力 な流 通 チ ャ ネ ル, セ ー ル スマ ン の 位 置 づ け が 日 米 で は 相 当 異 な っ てい る こ と の影 響 , そ し て , 最 も ア メ リ カ 的 と 言 わ れ て い る 広 告 に お け る 差 異 が 重 要 と 考 え ら れ る 。 と り わ け 重 要 と考 え ら れ る の は , チ ャ ネ ル で あ ろ う。 日 本 の 企 業 が 日本 の 国 内 で 安 定 的 ・ 継 続 的 ・ 効 率 的 な 取 引 を 行 うた め に , マ ー ケ テ ィ ン グ ・ チ ャ ネ ル の確 立 に 大 き な 力 を 注 い で い る こ と は 周 知 の 事 実 と 言 え る 。 た と え ば , 今 井 の中 間 組 織 , 田 村 の 疑 似 的 組 織 な ど の 考 え方 が そ の 代 表 的 な も の で あ ろ り 。 今 井 賢 一 『 現 代 産 業 組 織 論 』 岩 波 書 店 ,1976,454 頁 。 田 村 正 紀 『 日 本 型 流 通 シ ス テ ム』 千 倉 書 房,1986 年,132 頁 。 コ ト ラ ー も「1960 年 代 以 降 は , と り わ け マ ー ケ テ ィ ン グ ・ チ ャ ネ ル の管 理 に 重 点 が 置 か れた 」 と説 明 し てい る (P. コ ト ラ ー , 前 掲 論 文 )。6 ) 市 場 と 組 織 の管 理 に 関 す る ミ ッ ク ス で あ る 。 い わ ゆ る 戦 略 的 ミ ッ ク ス と 考 え ら れ る 。 組 織 の 原 理 に 関 す る 日米 の 差 異 は , 日 本 的 経 営 論 で 多 く の検 討 が な さ れ て い る 。 マ ニ ケ テ ィ ン グ の分 野 に お け る 差 異 に 関 し て も 若 干 の 検 討 も な さ れ て い る 。 村 田 は 日 本 的 マ ー ケ テ ィ ン グ の 強 み とし て は ,「 カ ル チ ャ ー ・ コ ミ 。ニ ケ ー シ ョ ン と 集 団 に よ る 創 造 性 」,「 企 業 内マ ー ケ テ ィ ン グ ・ キ ャ ン ペ ー ン 」 が あ り, 弱 点 とし て は 「 独 自 の 経 営 理 念 が ない こ と 」,「R&D 投 資 の 不 安 定 性 」,「 環 境 と 組 織 を 結 び つ げ る マ ネジ メ ン ト の欠 如 」 を 挙 げ て い る ( 村 田 昭 治 , 前 掲 論 文 )。 情 報 面 で も 多 く の差 異 が あ る と 考 え ら れ て い る が , フ ォ ー マ ル な 情 報 シ ステ ム だ け で な く , イ ン フ ォ ー マ ル な 情 報 シ ス テ ム の重 要 性 を オ オ ウ チ は 主 張 し て い る ( 徳 山 二 郎 こ 監 ・ 訳 , ウ ィ リ ア ム ・G ・ オ オ ウ チ 『 セ オ リ ーzjCBS ソ ニ ー ,1981 年 』。7 ) コ ト ラ ー の10P と は 次 の も の で あ る 。 戦 術 的4PProduct,Price,Promotion,Place
戦 略 的4PProbing,Partioning ,Priorizing ,Positioning
(Research ) (Segmentation ) (Targeting ) (differntiating)