橋梁路面の凍結現象
著者
福原 輝幸
雑誌名
福井大学地域環境研究教育センター研究紀要 「日
本海地域の自然と環境」
巻
1
ページ
13-16
発行年
1994-06-01
URL
http://hdl.handle.net/10098/7852
橋梁路面の凍結現象
福井大学福原輝幸 1. はじめに 橋梁路面の凍結は路面が降雪時や散水後の湿潤時に限り生じる現象ではなく、霜付着凍 結および霧付着凍結のように路面が乾いた状態からも比較的短時間で起こる 1) 。しかし ながらこれらの凍結現象の発生の有無や凍結時間は基本的に橋床と大気との聞の熱エネ ルギーの交換により規定される。凍結に3齢、橋梁作りおよび精度の高い凍結センサーの開 発にはこれらの熱的相互作用の掌握が不可欠である。 そこで、本研究では熱エネルギーの観点から橋床版(コンクリ- )-,スチール)およ び橋床に与える風速を変化させ、それぞれの凍結過程について検討を行った。以下に、得 られた結果を示すことにする。2. 橋梁路面の凍結解析
2.1 橋床と大気との聞の熱的相互作用 橋床と大気との間の熱エネルギー交換は Fig. 1 のように表される。その際、橋床境界 要素の内部エネルギーの時間変化率 θQB/白は純長披放射エネルギー R( 大気放射エネ ルギ - Rs 、路面放射エネルギー Ru 、) [1 ・高水敷からの放射エネルギー RR 、橋床底 面からの放射エネルギー RD
、空気移動による顕熱 S、蒸発による潜熱 L および熱伝導 エネルギー C 、で規定される。すなわち、 2.2 伝熱解析 橋床内部では以下の熱伝 導方程式が成り立つ。 (ρc) θT/白='
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ここに、 (pc) : 橋床の体積熱 容量、 T: 温度、入:索村云導 率、 t : 時間、マ:微分演算 子、である。式 (1) は積分有 限差分法により解かれる。 2.3 蒸発量 路面からの蒸発フラック ス密度 Mv は境膜説 (F
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4
)
ここに、 αc 熱伝達率、 Ts
: 大気と接する境界の表面温度、 Tα : 大気温度、である。熱 伝達率 αc は風速で変化する物理量である。3. 橋床モデルによる伝熱実験
3.1 実験の概要 実験は Fig. 2 のような風洞を利 用して行われ、橋床表面上 0.15m での風速は1. 3 および 2.7[
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3.2 実験結果および考察
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6 橋床内温度分布の経時変化F
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7 橋床内温度分布の経時変化 (自然対流) (強制対流 2.7[
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の関係を Fig. 4 および Fig. 5 に示す。風速の増加と共に αc は増大し、 6 は減少する。 伝熱計算ではこれらの値が使用される。F
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6 は自然対流時の、 Fig. 7 は風速 2.7 [m/s] での橋床内部温度および路面水温度の 経時変化をそれぞれ表わしたものである(図中には計算値も示される)。この結果の詳細は参考文献 1) で論述しているが、要約すると以下の通りである。コンクリート橋床で
はアスフアルト部分およびコンクリート部分とも上面および底面での温度低下によって、 時間と共に温度勾配が形成され、温度分布は両部分の接合部(橋床中央)付近で最大値 をとるような弓状となる。鋼橋床では、アスフアルト部分にのみ明確な温度勾配カ苛見れる Tirne (hr) 0.75 1.0 . '1 ... Tω
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(a) 自然対流 (b) 強制対流 (2.7m/s) Fig.8 橋床内エネルギーフラックスの経時変化 F h u ' E iため、接合部付近で折れ曲がるような温度分布となる。上述したような温度分布特性は風 が吹くことにより明瞭となる。