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セルラオートマトンを用いた火災延焼シミュレーションの並列化

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Academic year: 2021

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セルラオートマトンを用いたỞ

火災延焼シミュレーションの並列化Ở

河津Ở 健太†Ở Ở 林Ở 亮子 Ở 金沢工業大学Ở 工学部Ở 情報工学科†Ở Ở 金沢工業大学Ở 工学部Ở 情報工学科 Ở Ở セルラオートマトンは様々な現象を模擬するのに用いられ、また並列性を持つことから、並列計 算機上で高速に実行することが可能である。そこで、セルラオートマトンを用いた都市の火災延 焼シミュレーションプログラムを開発し、並列計算機上で実行した結果を報告する。Ở Ở

1. はじめに

Ở 火災は代表的な災害の一つであり、特に都 市部で起こる火災は多くの人命、財物に損害 を与える。火災のメカニズムについては古く から研究されており[1]、近年ではセルラオー トマトン(以下では CA と記す。)を用いたコン ピュータシミュレーションによって都市部で の延焼拡大を予測する研究も行われている[2]。 それらの研究は、延焼速度の抑制を考慮した 都市計画や適切な消防活動の設計に役立つも のと考えられる。本稿では、CA を用いて都市 部における火災延焼モデルによるシミュレー ションプログラムを作成し、並列化を試みた 結果を報告する。Ở Ở 本稿の構成は以下の通りである。第2節で は、火災延焼モデルを示し、第3節では、並 列プログラムの概要を述べる。このプログラ ムを ABL-TreeỞ [3]で結合した PC クラスタ上 で性能評価した結果を第4節で示し、さらな る高速化の可能性を議論する。本稿で得られ た結果を第5節でまとめる。Ở

2. 火災延焼モデル

Ở 火災は本来3次元的な現象であるが、本稿 では問題を簡単にするため、2次元平面上で 扱う。CA の構造は正方格子とし、格子点間距 離を 1m とし、時間刻みを1秒として各格子 点の状態を時間発展させる。Ở Ở 本稿で考える火災のメカニズムは以下のよ うなものである。格子点空間の中央を火災発 生源とし、初期状態では中央の格子点1個だỞ ࡄが発火し、それ以外の格子点は燃えていない ものとする。発火した格子点は、延焼限界距 離内の周囲の格子点に熱を与える。ある格子 点が周囲の格子点から受ける熱量が発火熱量 に達すると、その格子点は発火する。発火し た格子点は、格子点の物性に応じた熱量を延 焼限界距離内の他の格子点に放出する。Ở Ở 計算手順は以下のようになる。Ở for(シミュレーションを行う時間){Ở Ở Ở for(全格子点){燃えている格子点は影響Ở Ở Ở Ở Ở Ở Ở 範囲内の格子点に熱を与えるỞ Ở Ở Ở Ở (熱発散処理)}Ở Ở Ở for(全格子点){自分が受けた熱量と発火熱Ở Ở Ở Ở Ở 量を比較し、発火熱量を超えているỞ Ở Ở Ở Ở 場合は発火する(発火処理)}Ở}Ở 各格子点は発火の有無、発火熱量、燃焼物質 量、発熱量、受熱量、発火時刻を持つ。延焼 限界距離 D は、風速、風向と格子点との位置 関係、および発火後経過時間などの諸条件に よって変化するので、それらを D1,ỞD2,ỞD3,ỞD4,ỞỞ D ,Ở D の各記号を使って表す。本稿では、 文献[1]を参考にして以下の式を用いた。Ở 風下側:D1=5+v/2(発火後 10 分以内)Ở Ở Ở Ở Ở D2=1.5ỞD1(発火後 10~30 分) Ở Ở Ở Ở D3=3ỞD1Ở (発火後 30~60 分) Ở Ở Ở Ở D4=5ỞD1Ở (発火後 60 分以降) 風上側:D =5+v/5 風横側:D =5+v/4Ở なお、v は風速で単位は m/秒であり、空間の 左側から一様に吹くものとする。今回用いた シミュレーション条件を以下に示す。Ở 風速 v=5[m/秒]Ở 気温=20[℃] 発火熱量=8.0 107[J]Ở 燃焼物質量=160[kg/m2]Ở 発火中の格子点が周囲の格子点に与える熱量Ở

Parallelization of Celler Automaton Fire Expainding Simulation Program

†Kenta Kawazu, Department of Information and Computer Science, College of Engineering, Kanazawa Institute of Technology

‡Ryoko Hayashi, Department of Information and Computer Science, College of Engineering, Kanazawa Institute of Technology

1-13

1A-7

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Ở =228 d/k[J](発火後 540 秒間)Ở Ở Ở 291 d/kỞ[J](発火後 540~720 秒)Ở Ở Ở 171 d/kỞ[J](発火後 720~1440 秒)Ở ここで d は風向と格子点位置の関係から熱量 を増減するためのパラメータであり、Ở Ở Ở Ở Ở Ở Ở Ở d=1.05(風下側)Ở ỞỞỞ Ở Ở Ở Ở Ở=0.95(風上側)Ở ỞỞỞỞỞỞỞỞỞỞỞỞỞỞỞỞỞỞỞỞ=1.00(風横側)Ở を用いた。k は周囲の格子点との距離である。

3. 並列プログラム

Ở 並列プログラムの概要を図1に示す。本稿 では基礎的な並列化を行い、計算領域を図1 のように1次元的に分割し、使用する PC クラ スタの各ノードに割り当てる。そのため、使 用するノード間には、1次元格子結合の関係 が生じる。このとき、分割した領域の左右に、 のりしろ領域が生じる。風がある場合にはの りしろ領域の幅が変化することがこのプログ ラムの特徴である。今回は、のりしろ領域の 最大値 D4+1 を用いて一様な幅でのりしろ領域 を設定した。のりしろ領域のデータは、前節 の計算手順中の熱発散処理後、発火処理の前 にノード間で交換する必要がある。Ở

4. 性能評価

4.1 計算機環境

Ở 本 稿 で 使 用 す る 計 算 機 環 境 は 、 PowerEdge600sc(CPU は Pentium4Ở 2.8GHz,Ở メモリは 512MB)を12台、ギガビットイーサ ネットで結合した PC クラスタである。OS は RedHatLinuxỞ8.0,ỞPC 間の結合は HCCỞABL-Tree[3]である。プログラムは Java1.4.2 を用 いており、PC クラスタのノード間でソケット 通信を行うことにより、並列にプログラムを 実行している。Ở

4.2 並列実行結果

Ở 2ノードを使用し、複数の計算領域サイズ での火災延焼シミュレーションの実行時間の内 訳を調べた結果を図2に示す。図2から、熱 発散処理よりも発火処理のほうが多くの実行 時間を要すること、および通信時間が大きい ことがわかる。通信時間削減には、通信手順 の再検討および通信量の削減が考えられる。Ở

5. おわりに

Ở 本稿では、セルラオートマトンを用いて火 災延焼現象をモデル化し、シミュレーション プログラムを開発した。さらにシミュレーシ ョンプログラムを PC クラスタ上で並列実行し、 Ở 図 1.Ở 火災延焼シミュレーションの並列プログ ラムの概要 Ở ! "!! #!! $!! %!! &!!! &"!! &#!! %'(%' &&)(&&) )$'()$' *+,-./0 12345 2645 7845 9:;       ゝ⟤㡷ᇡࢦ࢕ࢫ㸝᰹ᏄⅤ㸞 図2.Ở2ノードを使用した火災延焼シミュレーシ ョンの実行時間の内訳Ở Ở 性能評価を行った。その結果、通信時間の削 減が必要であることがわかった。Ở Ở 今後は、通信時間を削減するため、通信手 順の合理化を検討し、のりしろ領域の削減を 検討する予定である。さらに計算モデルを検 討し、有用なシミュレーションプログラムに 発展させる予定である。Ở 謝辞 Ở 金沢工業大学Ở 工学部Ở 情報工学科Ở 津田Ở 伸生Ở 先生には、PC クラスタを快く利用させ て戴きました。御礼申し上げます。Ở

参考文献

[1]「火災」中田編、共立出版、(1969).Ở [2]Ở CA による延焼シミュレーションモデル の開発 ,Ở 大貝、郷内、地域防災リサーチコア 年報平成15年度版、pp.Ở49-54,Ở(2004).Ở [3] ABL-Tree 結合プロセッサアレイの階層 化拡張法 ,Ở電子情報通信学会技術研究報告[機 能集積情報システム],Ở FIIS-03-120,Ở 2003 年 10 月.Ở

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情報処理学会第69回全国大会

参照

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