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マイクロコンピュータのシャシダイナモメータへの応用

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Academic year: 2021

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特集・マイクロコンピュータとその応用

∪.D.C.る29.018:る29.113.3/.5.073.8:る81.323-181.48

マイクロコンピュータのシャシダイナモメータへの応用

Application

of

Microcomputers

to

Chasis

DYnamOmeterS

自動車の動力特性,耐候性など種々の特性試験あるいは耐久試験を行なうための 装置であるシャシダイナモメータは,多様な試験条件の設定を能率よく,また高精 度に行なうことが要求される。このため,マイクロコンピュータを導入し,操作性 の向上,精度の向上を図った。 マイクロコンピュータの導入により,車種に応じた走行抵抗の記憶,折れ線近似 による任意走行抵抗の設定,車両重量に応じたフライホイールの自動選定及び自動 着脱,走行抵抗並びに駆動力での機械損の自動補正を,短時間に精度よく行なうこ とができる。 l】

言 近年,自動車の使用環境条件はますます広範化し,また省 資源,安全性,社会的影響など多岐にわたる観点より,性能 や耐久性を検討する必要に迫られている。これらの試験・研 究を屋内で行なうために,シャンダイナモメータが使われる が,対象とする自動車の車種,試験条件が極めて多く,しか も短時間に,精度よく,だれにでも試験できることが必要と される。 今回シャシダイナモメータにマイクロコンピュータを結合 させたシステムを導入し,シャシダイナモメータの操作性, 精度を大幅に向上させることができたので,以下にシステム の構成,機能及び効果について述べる。 囚

システムの構成

図1に,シャシダイナモメータの典型的な機構とマイクロ コンピュータとを結合させたシステムの構成を示す。 シャシダイナモメータは,自動車が路上を走行するときに 受ける抵抗に等しい負荷を発生させる装置である。ドラムが 仮想路面となり,これに連結されたトルク検出器でドラム外 周での駆動力を検出する。フライホイールは,自動車の重量 ′車 速 計

000km/h

車達人カ

売買

乙㌔鵠

日 日

奉送検出信号 柳川 衛* 石田 豊*

神野幸重*

赤神勇雄**

yα氾αg(】びα 〃αmOγU Jざん`dα mJαん〟 瓜刑わェo y比丘言5九Jge 力んαgαmfJ5α0 に等しい慣件をもたせるため,複数個の円板をクラッチにより 着脱する。直流電気動力計は,自動車の速度に応じた抵抗を 発生させ,自動車が走行中に受ける勾配抵抗,転がり抵抗,

風損抵抗など(以下,走行抵抗という)を再現させる。

マイクロコンビュmタは,シャシダイナモメwタの操作卓 に収納した「シャシダイナモメータ設定盤+に内蔵され,盤 面上の押しボタン,表示ランプなどにより操作され,一方, シャシダイナモメ耶タの各部と連結される。 田

マイクロコンピュータの機能

シャシダイナモメータの操作性及び設定,並びに計測の精度 を向上させるため,マイクロコンピュータには次に述べるよう

な機能をもたせた。ROM(Read Omly Memory)には,ドラ ム部分,各々のフライホイール,その他の機械部分の,速度 ごとの機械損をあらかじめ実測して記憶させてある。また, 自動車の種類ごとにその走行抵抗値を記憶させてある。

(1)走行抵抗の設定と演算

自動車の種類をキーボード操作により入力すると,あらか じめ記憶されている走行抵抗値が呼び出され設定が完了する。 駆動力計

0.(⊃00kg

軌絹正

、l

フライ雫イール選択.・給食嶺令.1

フライ卒イール御免検出信号

l

走行抵抗設定 パルスゼックアップ

d

○ 駆動力検出信号 動力計 ○

ぎJ\′ドラム

トルク検出器 ウライホイール 図l システム構成国】 マイクロコンピュータを応用L たシャシダイナモメータのシス テム構成及びマイクロコンピュ ータの機能を示す。 * 日立製作所土浦工場 ** 日立製作所機電事業本部 27

(2)

262 日立評論 VOL.61No.4=979-4) またROMにない車種については,速度とその時の走行抵抗 をキーボード操作によr)入力すればよい。 このシステムでは,必要な設定精度と操作性とを考慮L, 10本の折れ線で走行抵抗を近似することとLた。すなわち10 点の走行抵抗値を入力し,点と一中二の間は卓速に応じて折れ線 近似により演算を行ない,約10/∠Sごとに出力する。

(2)フライホイ【ルの自動着脱

自動車の重量は,車種と積載量呈とにより試験の都度変わ るが,車両重量をキーボード操作により入力すると,マイク ロコンピュータは最も車両重量に近いフライホイールの組合せ を選定し,各フライホイールのクラッチに着脱指令を出す。 クラッチの着脱はりミットスイッチで検出し,盤上のランプに 表示される。なお,クラッチの着脱を円滑,確実に行なうた め着脱指令と同時にタ】ニング指令を出し,直流電気動力計 によりフライホイール軸の微速回転を行なわせている。

(3)直流電気動力計の補正

ドラム外周での駆動力が,設定された走行抵抗値に等しく なるためには,機械部分全体の機械損を差し引いた値を直流

電気動力計で発生させねばならない。このため,(1)で演算さ

れる走行抵抗から,あらかじめROMに記憶させてある機械 損を差し引き,直流電気動力計の指令値とする。

(4)駆動力計の補正

ドラム外周での駆動力は,トルク検出器で検出された値を 換算するとともに,ドラム部の風損などの機械損を差し引いた 値である。このため,トルク検出器の検出値よリROMに記憶 されたドラム部の機1戒損を加え,駆動力計を補正している。 MPU ■`HMCS''6800 車両重量

()こXこDkg

テンキー

雪空巴

■山一

甘■b

RAM O,64kバイト

k◎′一口

フライホイール 着脱検出器 ′( ス ラ イ ン ROM 6kバイト

[∃

E]

奉遷

(コニス⊃km/h

走行抵抗

フライホイール 結合表示 000000

駆動力計 kg 注二略字説明 = MP〕=Mjc「op「oeessor

ROM=R閃d On【y Memory

RAM=Random Aeoess Memory PIA=P8ripherallnterfaoe Adaptor

図2 マイクロコンピュータハードウェア構成図 テンキー及び車 両重量,幸恵 走行抵抗.フライホイール結合表示用ランプは.マイクロコン ピュータパネル面上にあり・車通計,フライホイール着脱検出器,動力計,駆 動力計は外部機器である。 28 故β章表示ランプ 電圧計 電流計

小感ぎ

書書●事々 ● ●書●●● ●●●●●

葛区動力計 駆動力計 喜連計

シャシダイナモメータ設定盤 エンジン回転計 エンジン負庄計 /曳き〉

:●iご書♯静聴

▼ た ノ ● ■l■l■ ‥..‥ 月■ ■■■ .

;二≡士_㌧準着き

図3 操作卓パネル面 シャシダイナモメータ用操作卓の一例であり, マイクロコンピュータを内蔵Lたシャシダイナモメータ設定盤及び各種計器が 取り付けられている。 b マイクロコンピュータの構成 図2に,マイクロコンピュータの構成を示一た プロセッサ)には,"HMCS”(HitachiMicro tem)6800を用い,ROM,RAM(Random

ry)を設ける。PIA(PeripheralInterface

て車種,車両重量,走行抵抗などを入力し,

MPU(マイクロ

Computer Sys-Access Memo.

Adaptor)を介し

フライホイール の着脱及びターニング指令信号,直流電気動力計への指令信 号及び駆動力計への補正信号を出力する。 図3に,シャシダイナモメータの操作卓の-一例を示す。右 端に,マイクロコンピュータを内蔵した「シャシダイナモメ ータ設定盤+が見える。 l日 効 果 シャシダイナモメータにマイクロコンピュータを応用した 効果は,次に述べるとおりである。

(1)操作性の向上

車種ごとの走行抵抗の記憶,ディジタル入力による走行抵 抗の設定,フライホイールの選定,着脱の自動化などの操作 は簡単で,従来熟練を要した試験条件の設定が,だれにでも

短時間(アナログダイヤル方式に比べて約士)に行なえるよう

になった。

(2)精度の向上

走行抵抗や駆動力で機械損を自動的に補正するので,設 定,計測の精度が向上した。

(3)信頼性の向上と装置の小形化

従来多数の制御機器を用いて行なった機能をLSI化したこ とにより,信頼性を大幅に向上させるとともに,操作器具の 集約化を含め小形化することができた。 団

言 シャシダイナモメータにマイクロコンピュータを導入する ことにより,操作性,精度及び信頼ノ性を大幅に向上すること ができた。このため,従来試験条件の設定に費やされていた 時間と労力とを試験そのものに傾注することができ,能率と 精度の向上が可能となった。 終わr)に,この開発に当たり,種々の御助言をいただいた 自動車メーカ【の関係各位に対し厚く御礼申しあげる。

参照

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