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第 1 章序論 研究の背景妊婦の 10% は妊娠 42 週以降まで妊娠が継続すると言われている (Olesen 2003; Roos 2010) また デンマークの Olesen ら (2003) は 正期産での周産期死亡は 0.3% だが 妊娠 42 週以降では 0.4% と報告している 過期産に

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2015 年 5 月 18 日

2015 年度聖路加国際大学大学院 研究計画書

髙畑 香織

ローリスク妊婦における陣痛発来を目的とした

乳房刺激による唾液中オキシトシンの変化:パイロットスタディ

Change Oxytocin in Saliva by Breast Stimulation for

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1 第1章 序 論 研 究 の 背 景 妊 婦 の 10% は 妊 娠 42 週 以 降 ま で 妊 娠 が 継 続 す る と 言 わ れ て い る (Olesen 2003; Roos 2010)。ま た 、デ ン マ ー ク の Olesen ら (2003)は 、正 期 産 で の 周 産 期 死 亡 は 0.3% だ が 、 妊 娠 42 週 以 降 で は 0.4% と 報 告 し て い る 。 過 期 産 に よ る 有 害 事 象 を 予 防 す る た め に 、 一 般 的 に 薬 剤 に よ る 分 娩 誘 発 ( 以 下 、 分 娩 誘 発 ) が 行 わ れ る が 、 自 然 な 陣 痛 発 来 に 比 べ る と 、 そ の 後 の 帝 王 切 開 が 有 意 に 増 加 す る と さ れ る (Kiesewette r e t al, 2012)。 そ の 中 で も 特 に 、 初 産 婦 に お い て 、 有 意 に 分 娩 誘 発 後 の 帝 王 切 開 の 増 加 が 指 摘 さ れ て い る (Henderson et al., 2013; Luthy et al., 2004; Ye ast e t al.,1999)。

現 在 補 完 代 替 療 法 に よ っ て 自 然 に 陣 痛 発 来 さ せ る 方 法 で 効 果 が あ る と 考 え ら れ て い る の は 、 乳 房 刺 激 と 卵 膜 剥 離 で あ る (Kavanagh et al., 2005; Boulvain et al., 2005)。 し か し 、 卵 膜 剥 離 は 医 療 者 が 主 体 と な る 方 法 で あ り 、 実 施 時 に は 著 し い 不 快 感 や 疼 痛 が 生 じ る 。 一 方 、 乳 房 刺 激 は 妊 婦 自 身 で 実 施 で き 、 安 価 で あ る こ と か ら 、 こ れ ま で 多 く 研 究 が 行 わ れ て き た 。Kavanagh ら ( 2005) は 、719 名 の 妊 婦 を 含 む 6 試 験 の RCT に つ い て シ ス テ マ テ ィ ッ ク レ ビ ュ ー を 行 っ た 。 そ の 結 果 乳 房 刺 激 を 行 う と 、72 時 間 以 内 に 陣 痛 発 来 に 至 ら な い 女 性 が 減 り (RR 0.67, 95% CI[0.60, 0.74] )、 NNT ( Number Need to Treat) は 4 と い う 少 な い 人 数 で 介 入 に よ る 効 果 が 得 ら れ る と し た 。 し か し 、 い ず れ の 研 究 も 20 年 以 上 前 に 実 施 さ れ 、 無 作 為 化 の 手 法 な ど 不 明 な 点 も 多 い 。 ま た 、 各 研 究 の 介 入 時 間 や 期 間 お よ び 実 施 方 法 は 統 一 さ れ て お ら ず 、 妊 婦 自 身 が 指 で 刺 激 す る 方 法 や 、 電 動 搾 乳 器 を 使 用 す る 研 究 も 含 ま れ る 。 高 畑 (2014) が 実 施 し た 本 邦 の 実 態 調 査 で は 、 分 娩 前 1 週 間 に お い て 陣 痛 を 起 こ す こ と を 目 的 に 乳 房 刺 激 を 行 っ た の は 530 名 中 93 名 で あ っ た が 、 先 行 研 究 で 有 効 と さ れ る 3 日 間 合 計 3 時 間 以 上 の 乳 房 刺 激 を 実 施 し て い た の は わ ず か 2 名 で あ っ た 。 陣 痛 が 発 来 す る 機 序 は 諸 説 あ り 、 複 数 の 要 因 が 関 係 し て い る と 考 え ら れ て い る 。 乳 房 刺 激 に よ る 自 然 な 陣 痛 発 来 を 導 く メ カ ニ ズ ム と し て 、 オ キ シ ト シ ン ( 以 下 、OT と す る ) の 関 与 が 考 え ら れ て い る 。 OT は 個 人 間 で の 濃 度 の 違 い が 大 き い ホ ル モ ン で あ り 、 ス ト レ ス や 不 安 、 社 会 行 動 と 密 接 な 関 連 が あ る と 考

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2 え ら れ て い る ( 尾 仲, 2014)。 Fuchs e t al(1991)に よ っ て 、 妊 娠 末 期 ・ 分 娩 第 1 期 ・ 分 娩 第 2~ 3 期 ま で に お い て 、 血 中 OT の 濃 度 お よ び パ ル ス の 振 幅 お よ び 頻 度 の い ず れ も が 増 加 し て い る こ と が 明 ら か に さ れ て い る 。Contraction Stress Te st( 以 下 、 CST と す る ) で オ キ シ ト シ ン 点 滴 静 脈 注 射 を 使 用 す る 代 わ り に 乳 房 刺 激 を 実 施 し て い た 歴 史 か ら 、1980 年 代 に 乳 房 刺 激 と 血 中 OT 値 の 関 連 に つ い て 研 究 し た 文 献 が 散 見 さ れ る 。CST と は 、 子 宮 収 縮 に 対 す る 胎 児 心 拍 数 の 反 応 を み る 検 査 で あ る ( 池 ノ 上 ら,2004)。 主 に ハ イ リ ス ク 妊 婦 に 対 し て 、 胎 児 予 備 能 の 評 価 を 行 う た め に 、 妊 娠 末 期 に 実 施 さ れ て い た 。Amico et al( 1986) は 、 妊 娠 期 に お け る 数 分 間 の 乳 房 刺 激 に よ り 血 中 OT 値 が 上 昇 し た と 報 告 し た 。 一 方 、Ross e t al( 1986)は 、 乳 房 刺 激 に よ る CST に よ っ て 、 20 名 中 9 名 で 子 宮 収 縮 が 生 じ た が 、 血 中 OT 値 は 変 化 し な か っ た と 報 告 し て い る 。 こ れ ら の 原 因 と し て 、 血 中 OT が パ ル ス 状 に 分 泌 さ れ て い る こ と 、 パ ル ス の 頻 度 や 振 幅 に 個 人 差 が あ る こ と(Fuchs e t al., 1991)の 影 響 が あ る と 考 え ら れ る 。 さ ら に 、OT の 感 受 性 に は 子 宮 筋 層 の オ キ シ ト シ ン 受 容 体 ( 以 下 、 OTR と す る ) の 関 与 が 指 摘 さ れ て い る 。OTR は 、 妊 娠 後 期 か ら 分 娩 開 始 ま で に 50 倍 以 上 も 増 加 す る (Fuchs,1982;Kimura, 1996)。 OTR が 多 い と OT に 対 す る 子 宮 の 応 答 性 は 増 加 し 、 低 濃 度 の OT で も 子 宮 収 縮 の 増 強 作 用 は 強 く な る (Cunningham e t al., 2014)。 し か し 、 OT 受 容 体 遺 伝 子 多 型 に よ っ て 、 OT の 感 受 性 が 低 下 す る こ と が 指 摘 さ れ て い る(Terkawi e t al., 20 12)。 OT は 、 唾 液 、 尿 、 脳 脊 髄 液 、 羊 水 な ど か ら 採 取 す る こ と が 可 能 で あ る 。 唾 液 中 の OT 測 定 は 、 他 の 測 定 手 法 と 比 べ て 被 験 者 へ の 侵 襲 度 が 低 く 、 簡 便 な OT 測 定 方 法 と し て 近 年 注 目 さ れ て い る 。 ま た 、 唾 液 中 OT は 血 中 OT の パ ル ス の 影 響 を 受 け に く い 値 が 得 ら れ る と 考 え ら れ る 。 採 取 し た 唾 液 を 濃 縮 し た 後 に enzyme immunoassay に て 分 析 キ ッ ト の 推 奨 す る 分 析 方 法 に 則 っ て 測 定 す る こ と で よ り 安 定 し た 測 定 値 が 得 ら れ る と さ れ る(McCullough e t al., 2013)。 以 上 よ り 、 自 然 な 陣 痛 発 来 を 目 的 と し た 乳 房 刺 激 は 、 そ の 有 効 性 と し て 子 宮 頸 管 の 熟 化 や 72 時 間 以 内 の 陣 痛 発 来 が 確 認 さ れ て い る 。 ま た 、 そ の 根 拠 と な る RCT の 無 作 為 化 の 手 法 に は 疑 問 点 が 多 く 、 最 も 有 効 な 介 入 時 間 は 不 明 で あ る 。さ ら に 、OTR 遺 伝 子 多 型 の 影 響 は 考 慮 さ れ て い な い 。今 後 、妊 娠 期 の セ ル フ ケ ア と し て 取 り 入 れ 可 能 な 陣 痛 発 来 を 目 的 と し た 乳 房 刺 激 の 方 法 を 検 討 す る

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3 た め に 、 乳 房 刺 激 に よ る 唾 液 中 OT へ の 影 響 を 分 析 す る こ と に し た 。 研 究 の 目 的 ロ ー リ ス ク 妊 婦 に お け る 妊 娠 期 の 陣 痛 発 来 を 目 的 と し た 乳 房 刺 激 の 方 法 を 検 討 す る 本 研 究 に 先 立 ち 、 下 記 に つ い て 検 討 す る 。 1. 乳 房 刺 激 に よ る 下 記 項 目 の 関 連 に つ い て 分 析 す る プ ラ イ マ リ ー ア ウ ト カ ム ① 唾 液 中 オ キ シ ト シ ン の 経 時 的 変 化 セ カ ン ダ リ ー ア ウ ト カ ム ② 著 明 な 子 宮 収 縮 、 ③ 頸 管 熟 化 度 、 ④ 介 入 後 72 時 間 以 内 の 自 然 陣 痛 発 来 2. 妊 婦 の 個 別 的 な 性 質 が 唾 液 中 オ キ シ ト シ ン お よ び 分 娩 ア ウ ト カ ム に 影 響 し て い る か を 、① オ キ シ ト シ ン 受 容 体 遺 伝 子 多 型 、② 不 安 尺 度 、③ 養 育 環 境 、 ④ デ モ グ ラ フ ィ ッ ク デ ー タ に よ っ て 分 析 す る 3. 乳 房 刺 激 お よ び 唾 液 採 取 な ど 研 究 手 順 の 実 行 可 能 性 に つ い て 検 討 す る 研 究 の 意 義 本 研 究 に よ り 得 ら れ る 成 果 ・ 発 展 性 に つ い て は 以 下 が 期 待 さ れ る 。 1. 唾 液 中 オ キ シ ト シ ン と オ キ シ ト シ ン 受 容 体 遺 伝 子 型 の 影 響 の 傾 向 を 知 る こ と に よ っ て 、 陣 痛 発 来 の た め の 乳 房 刺 激 の 最 も 効 果 的 な 介 入 時 間 の 検 討 へ の 示 唆 を 得 る こ と が で き る 2. 将 来 的 に 、対 照 群 を 持 つ 2 群 比 較 あ る い は RCT に て 乳 房 刺 激 の 有 効 性 が 確 認 さ れ る な ら ば 、 過 期 産 の 予 防 、 薬 剤 等 に よ る 分 娩 誘 発 を 減 少 さ せ る た め の 有 効 な 補 完 代 替 療 法 へ つ な が る 可 能 性 が あ る 用 語 の 操 作 的 定 義 乳 房 刺 激 : 手 指 や 器 具 を 使 用 し て 、 乳 頭 を 含 む 乳 房 を 刺 激 す る こ と 。 自 然 な 陣 痛 発 来 : 薬 剤 や 器 械 等 を 使 用 せ ず に 分 娩 へ 至 る 陣 痛 が 起 こ る こ と 。 自 然 分 娩 : 薬 剤 や 器 械 等 を 使 用 せ ず に 経 膣 分 娩 に 至 る こ と 。 頸 管 熟 化 度( BS): 0~ 3 点 と な る 5 項 目 の ス コ ア で 、13 点 が 満 点 と な る 。点 数 が 高 い ほ ど 頸 管 は 熟 化 し て い る こ と を 示 す 。

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4 著 明 な 子 宮 収 縮 : 1 回 40 秒 以 上 続 く 子 宮 収 縮 を 10 分 間 に 3 回 以 上 認 め る こ と 。 第2章 研 究 方 法 研 究 デ ザ イ ン 本 研 究 は 、 一 群 時 系 列 分 断 デ ザ イ ン に よ る 準 実 験 研 究 で あ る 。 研 究 の 対 象 研 究 対 象 者 研 究 の 対 象 は 、 以 下 の 条 件 を す べ て 満 た し た 女 性 と す る 。 (1) 年 齢 25 歳 以 上 35 歳 以 下 (2) 単 胎 、 頭 位 で 経 腟 分 娩 を 予 定 し て い る 者 (3) 妊 娠 週 数 38 週 0 日 以 上 40 週 6 日 未 満 (4) 日 本 語 の 読 み 書 き が で き る ア ジ ア 人 女 性 (5) 主 治 医 ま た は 担 当 助 産 師 に よ っ て 研 究 参 加 の 了 承 が 得 ら れ る 者 上 記 の う ち 、 以 下 の い ず れ か に 該 当 す る 女 性 は 除 外 と す る 。 (1) 医 師 の 処 方 に よ る 内 服 が あ る 者 ( た だ し 便 秘 薬 ・ 鉄 剤 を 除 く ) (2) 医 学 的・産 科 的 合 併 症 が あ る 者( 妊 娠 高 血 圧 症 候 群 、妊 娠 糖 尿 病 、内 分 泌 疾 患 、 子 宮 形 態 異 常 な ど ) (3) 精 神 疾 患 既 往 歴 の あ る 者 (4) 生 殖 補 助 医 療 に よ る 不 妊 治 療 歴 ( 一 般 不 妊 治 療 を 除 く ) の あ る 者 (5) 非 妊 娠 時 BMI25 以 上 の 者 (6) 陣 痛 誘 発 を 予 定 し て い る 者 (7) 過 期 産 の 既 往 の あ る 者 (8) 帝 王 切 開 術 の 既 往 の あ る 者 (9) 授 乳 中 の 者 研 究 対 象 施 設 お よ び 対 象 者 数

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5 分 娩 取 り 扱 い が あ り 、 入 院 施 設 の あ る 病 院 一 施 設 に て 実 施 す る 。 研 究 対 象 者 数 は 10~ 15 名 程 度 と す る 。 施 設 の リ ク ル ー ト 方 法 研 究 協 力 施 設 に 対 し 、 施 設 へ の 依 頼 文 書(資 料 1)お よ び 施 設 用 調 査 手 順 書 ( 資 料 2) を 用 い て 、 研 究 協 力 の 依 頼 を 行 う 。 研 究 協 力 の 承 諾 が 得 ら れ た 場 合 、 研 究 協 力 施 設 内 に て 、 本 研 究 に 関 す る 情 報 公 開 と し て ポ ス タ ー(資 料 10) で 本 研 究 の 趣 旨 に 関 す る 掲 示 を 行 う 。 対 象 者 の リ ク ル ー ト 方 法 産 科 外 来 の カ ル テ か ら リ ク ル ー ト 対 象 の 妊 婦 を 抽 出 し 、対 象 妊 婦 が 妊 娠 34 週 以 降 に 定 期 健 康 診 査 へ 訪 れ た 際 に 対 象 者 へ の 依 頼 文 書 ( 資 料 3) お よ び リ ー フ レ ッ ト ( 資 料 4) に て 調 査 目 的 お よ び 内 容 を 説 明 す る 。 同 意 を 得 ら れ た 妊 婦 を 対 象 と す る 。 調 査 期 間 2015 年 5 月 か ら 行 う 。 調 査 手 順 と 方 法 介 入 期 間 は 3 日 間 を 設 定 し 、1 日 の 乳 房 刺 激 の 時 間 は 左 右 15 分 ず つ 合 計 1 時 間 実 施 と す る 。刺 激 は 、妊 婦 自 身 が 自 分 の 指 で 行 う 。刺 激 の 標 準 化 を 図 る た め 、 膣 圧 測 定 器 に て 刺 激 の 強 さ と 電 子 メ ト ロ ノ ー ム に て 刺 激 テ ン ポ の 目 安 を 示 す 。 胸 部 の 露 出 が 容 易 な 服 装 を 着 用 し て も ら い 、 乳 房 刺 激 の 際 は 指 定 し た 授 乳 用 ケ ー プ を 用 い る 。 付 き 添 い 者 の 同 室 は 許 可 し な い 。 研 究 全 体 の 流 れ ( 図 1) お よ び 介 入 期 間 の 流 れ ( 図 2) を 示 す 。 介 入 1 日 目 1) 来 院 後 、研 究 協 力 者 1 名 に て 内 診 台 を 使 用 し て 内 診 し 、Bishop Score の 測 定 を 行 う 2) プ ラ イ バ シ ー を 保 て る 部 屋 で 、 当 日 の 流 れ に つ い て 説 明 す る 3) 質 問 紙 1 プ レ テ ス ト( 資 料 7)を 記 入 し て も ら う 。唾 液 摂 取 30 分 前 の た

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6 め 、 水 分 摂 取 終 了 と す る 4) 綿 棒 を 使 用 し 口 腔 粘 膜 を 採 取 す る 。 5) 20 分 間 休 憩 を す る 。 フ ァ ー ラ ー 位 に て NST モ ニ タ ー を 装 着 し て か ら 体 温 を 測 定 す る 。 6) 休 憩 中 に 、 研 究 者 ま た は 研 究 協 力 者 が 乳 房 刺 激 の 方 法 を 説 明 す る 。 膣 圧 測 定 器 (OWMED 社 製 MizCure) を 使 用 し て 、 刺 激 圧 ( mmHg) の 目 安 を 示 す 。 妊 婦 に も 実 施 し て も ら う 7) 乳 房 刺 激 の 方 法 は 、15 分 間 ず つ 交 互 に 、右 乳 房 か ら 手 指 で 乳 頭・乳 輪 部 の マ ッ サ ー ジ を 行 う 。刺 激 は 、主 に 拇 指・ 示 指・ 中 指 の 3 本 を 使 用 し 、正 面 か ら 、乳 輪 部 の 外 側 か ら 乳 頭 ま で つ ま み 圧 迫 す る 動 き 、把 持 し た ま ま 回 転 す る 動 き 、指 つ ま み や 側 方 つ ま み の 動 き を 適 宜 組 み 合 わ せ る 。適 宜 左 右 の 手 を 交 換 し な が ら 刺 激 を 行 う 。 潤 滑 剤 ( 馬 油 ) は 、 研 究 者 が 用 意 し 、1 日 で す べ て 使 い き っ て も ら う 。 電 子 メ ト ロ ノ ー ム を 使 用 し 、1 分 間 に 70 回 程 度 の 刺 激 を 実 施 す る 。メ ト ロ ノ ー ム の 音 は 、対 象 者 が 聞 こ え る 範 囲 で 最 も 小 さ い 音 量 設 定 に す る 。 対 象 者 が 持 続 的 な メ ト ロ ノ ー ム の 使 用 に 不 快 感 を 訴 え た 場 合 は 、 刺 激 の テ ン ポ を 確 認 す る の は 15 分 毎 と す る 。 8) 1 回 目 の 唾 液 採 取 を 行 う ( 刺 激 前 値 ) 9) 研 究 者 が 用 意 し た DVD の 視 聴 を 開 始 す る 10) 右 乳 房 刺 激 を 15 分 実 施 し た 後 、2 回 目 の 唾 液 採 取 を 行 う( 刺 激 後 15 分 値 ) 11) 左 乳 房 刺 激 を 15 分 実 施 し た 後 、 3 回 目 の 唾 液 採 取 を 行 う 唾 液 採 取 直 後 に 、 水 分 摂 取 を し て も ら う 。( 刺 激 後 30 分 値 ) 12) 右 乳 房 刺 激 を 15 分 実 施 す る 13) 左 乳 房 刺 激 を 15 分 実 施 し た 後 、4 回 目 の 唾 液 採 取 を 行 う( 刺 激 後 60 分 値 ) 14) 乳 房 刺 激 終 了 15 分 後 、 5 回 目 の 唾 液 採 取 を 行 う ( 刺 激 後 75 分 値 ) 15) 乳 房 刺 激 終 了 30 分 後 、 6 回 目 の 唾 液 採 取 を 行 う ( 刺 激 後 90 分 値 ) 16) モ ニ タ ー は 、乳 房 刺 激 終 了 後 30 分 間 ま で 装 着 し 、胎 児 が reassuring で あ る こ と の 確 認 を 行 っ て か ら 終 了 す る 17) 前 駆 陣 痛 が 生 じ た 場 合 、対 象 者 と 相 談 し 、院 内 に 留 ま る か 帰 宅 す る か を

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7 検 討 す る 。子 宮 収 縮 が あ っ て も 、自 覚 が 弱 い 場 合 は 帰 宅 可 と す る 。本 陣 痛 で あ る と 判 断 し た 場 合 お よ び そ の 判 断 が で き な い 場 合 は 、主 治 医 ま た は 研 究 担 当 看 護 職 者 へ 報 告 し、 指 示 を 仰 ぐ 。 18) 6 回 目 の 唾 液 採 取 後 に 、乳 房 刺 激 に よ る 疲 労 と 疼 痛 に つ い て の 質 問 紙 2 プ レ テ ス ト ① ( 資 料 8) を 実 施 す る 。 介 入 2 日 目 1) 来 院 後 、 プ ラ イ バ シ ー を 保 て る 部 屋 で 当 日 の 流 れ に つ い て 説 明 す る 2) 介 入 1 日 目 と 5)か ら 18) ま で 同 様 に 実 施 す る 。 介 入 3 日 目 1) 来 院 後 、 プ ラ イ バ シ ー を 保 て る 部 屋 で 当 日 の 流 れ に つ い て 説 明 す る 2) 介 入 1 日 目 と 5)か ら 17) ま で 同 様 に 実 施 す る 。 3) 6 回 目 の 唾 液 採 取 後 に 質 問 紙 3 プ レ テ ス ト ② ( 資 料 9) の 記 入 を 実 施 す る 4) 内 診 台 を 使 用 し て Bishop Score の 測 定 を 行 う 。

<研究全体の流れ>

図1

分娩

妊娠34週以降

妊娠38週~40週

リクルート

介入3日間

診療録 レビュー 時 期 内 容

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8 <介入期間の流れ> 介入1 日目 経過時刻 0 :0 0 0 :1 5 0 :3 0 0 :4 5 1 :0 0 1 :1 5 1 :3 0 1 :4 5 2 :0 0 2 :1 5 2 :3 0 2 :4 5 3 :0 0 来院 質問紙記入 2 0 分休憩 検温  質問紙記入 ト イ レ (資料7 ) 口腔粘膜採取  ( 資料8 ) 乳房刺激 ● ( 片側1 5 分間ず つ ) 右 左 右 左 胎児心拍モ ニ タリ ン ク ゙      ● 唾液採取   ①         ② ③           ④ ⑤ ⑥ B is h o p s c o re 測定 BS 介入2 日目 経過時刻 0 :0 0 0 :1 5 0 :3 0 0 :4 5 1 :0 0 1 :1 5 1 :3 0 1 :4 5 2 :0 0 2 :1 5 2 :3 0 2 :4 5 3 :0 0 来院 2 0 分休憩 検温  質問紙記入 帰宅 ト イ レ  ( 資料8 ) 乳房刺激 ● ( 片側1 5 分間ず つ ) 右 左 右 左 胎児心拍モ ニ タリ ン ク ゙      ● 唾液採取   ①         ② ③           ④ ⑤ ⑥ 介入3 日目 経過時刻 0 :0 0 0 :1 5 0 :3 0 0 :4 5 1 :0 0 1 :1 5 1 :3 0 1 :4 5 2 :0 0 2 :1 5 2 :3 0 2 :4 5 3 :0 0 来院 2 0 分休憩 検温  質問紙記入 帰宅 ト イ レ  ( 資料9 ) 乳房刺激 ● ( 片側1 5 分間ず つ ) 右 左 右 左 胎児心拍モ ニ タリ ン ク ゙    ● 唾液採取   ①         ② ③           ④ ⑤ ⑥ B is h o p s c o re 測定 BS レ ビ ュ ー 図 2

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9 測 定 用 具 と デ ー タ 収 集 内 容 プ ラ イ マ リ ー ア ウ ト カ ム 唾 液 中 オ キ シ ト シ ン 値 1) 測 定 具 と 解 析 唾 液 採 取 に は 2.0ml エ ッ ペ ン チ ュ ー ブ と ス ト ロ ー を 使 用 す る 。オ キ シ ト シ ン 値 測 定 は 、 長 崎 大 学 大 学 院 医 歯 薬 学 総 合 研 究 科 篠 原 一 之 教 授 研 究 室 に て 、ELISA 法 に よ る 解 析 を 行 う 。 2) 測 定 条 件 唾 液 中 オ キ シ ト シ ン 値 は 、 飲 食 や 活 動 な ど 、 さ ま ざ ま な 要 因 の 影 響 を 受 け る こ と が 考 え ら れ る た め 、 条 件 を そ ろ え て 測 定 す る こ と が 望 ま し い と 考 え ら れ る 。 従 っ て 、 条 件 と し て 以 下 を 設 定 す る 。 ① 研 究 参 加 前 日 は 性 交 ・ ア ル コ ー ル 摂 取 は 禁 止 す る ② 研 究 参 加 当 日 は 、 朝 食 を 摂 取 す る ③ 採 取 時 間 は 10 時 か ら 15 時 の 間 と す る ④ 採 取 1 時 間 前 よ り 喫 煙 、 歯 磨 き 、 飲 食 禁 止 ( 水 の み 摂 取 可 ) ⑤ 採 取 30 分 前 ま で に 水 の 摂 取 を 終 え る ⑥ 平 熱 で あ る ⑦ 口 紅 の 使 用 禁 止 3) 測 定 環 境 研 究 期 間 中 、 研 究 の た め に 協 力 施 設 内 に 設 置 さ れ た 測 定 専 用 ス ペ ー ス を 使 用 す る 。 ス ペ ー ス は 、 プ ラ イ バ シ ー が 保 て る よ う に 配 慮 す る 。 4) 測 定 方 法 本 研 究 で は 、 ス ト ロ ー に よ る 唾 液 採 取 (Passive Drool) を 行 う 。 ① 顔 を 前 に 少 し 倒 し て 口 を 閉 じ 、 唾 液 が 自 然 に 口 に た ま る の を 1~ 3 分 間 待 つ 。 チ ュ ー ブ に は 、 対 象 者 の ID、 採 取 日 時 お よ び 測 定 回 数 を 記 載 す る 。

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10 ② 3 分 経 過 後 、 ス ト ロ ー を 使 っ て 、 1.0 の メ モ リ の と こ ろ ま で エ ッ ペ ン チ ュ ー ブ の 中 に 唾 液 を 流 す 。こ の と き 唾 液 が 泡 沫 状 に な ら い よ う に 注 意 す る 。 ③ 唾 液 が た ま ら な い 場 合 は さ ら に 数 分 間 、 口 を 閉 じ て 待 つ ④ 唾 液 が た ま っ た ら 、ス ト ロ ー を 捨 て て 、カ チ ッ と 音 が な る ま で し っ か り 蓋 を し め る 。 使 用 済 み ス ト ロ ー は 処 分 す る 。 ⑤ 研 究 者 ま た は 研 究 協 力 者 が 、 保 冷 剤 の 入 っ た 保 冷 庫 に て 保 存 す る ⑥ -80 度 の 冷 蔵 庫 に て 検 体 を 冷 凍 す る ⑦ 一 定 数 検 体 が 集 ま っ た 時 点 で 、 長 崎 大 学 へ 検 体 を 郵 送 す る セ カ ン ダ リ ー ア ウ ト カ ム オ キ シ ト シ ン 受 容 体 遺 伝 子 多 型 1) 測 定 具 と 解 析 OTR 遺 伝 子 多 型 の 分 析 の た め 、口 腔 粘 膜 を 採 取 す る 。使 用 物 品 は 、口 腔 粘 膜 採 取 用 綿 棒 ( 以 下 、 綿 棒 )、1.5 ml チ ュ ー ブ 、 ジ ッ プ 付 き ナ イ ロ ン 袋 を 各 1 セ ッ ト で あ る 。 聖 路 加 共 同 研 究 ラ ボ ラ ト リ の 周 尾 卓 也 主 任 研 究 員 の 指 導 の 下 、 解 析 を 行 う 。 2) 測 定 条 件 ・ 環 境 測 定 条 件 は 、 食 後 1 時 間 以 上 経 過 し て い る こ と と す る 。他 者 の 遺 伝 子 混 入 を 防 ぐ た め 、 綿 棒 の 先 に 触 れ る こ と や 、 異 物 混 入 を 防 ぐ よ う 注 意 を 行 う 。 3) 測 定 方 法 (1) ジ ッ プ 付 き ナ イ ロ ン 袋 へ 採 取 日 と ID を 記 載 し て お く (2) 綿 棒 の ビ ニ ー ル を 片 方 だ け 取 り 外 す 。 (3) 綿 棒 の 先 端 を 口 の 奥 に 入 れ 、 右 頬 の 口 腔 粘 膜 を 普 通 の 力 で 幅 広 く 、 30 秒 (30 回 ) 程 度 、 押 し 当 て て 擦 る 。 (4) 綿 棒 の 先 ほ ど と 同 じ 部 分 で 、 左 頬 の 口 腔 粘 膜 も 同 様 に 採 取 す る 。 (5) 擦 っ た 先 を チ ュ ー ブ に 差 し 込 み 、 綿 棒 を 容 器 に 収 め る 。 (6) チ ュ ー ブ の フ タ を 開 け た ま ま 、風 通 し の よ い 冷 暗 所 で 2 時 間 以 上 、自 然 乾

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11 燥 さ せ る 。

(7) 乾 燥 後 ジ ッ プ 付 き ナ イ ロ ン 袋 に 入 れ 、 密 封 す る 。

質 問 紙

1) 不 安 尺 度 : 状 態 特 性 不 安 検 査 (STAI; State-Trait Anxie ty Invento ry) STAI は Spielburger ら ( 1970) に よ っ て 作 成 さ れ た 尺 度 で あ り 、 不 安 を 状 態 不 安 と 特 性 不 安 と に 分 け る 。 状 態 不 安 は 自 律 神 経 の 興 奮 な ど を 伴 う 一 時 的 、 状 況 的 な 不 安 状 態 を 示 し 、「 現 在 、今 ど の 程 度 感 じ て い る か 」を 回 答 さ せ る 。特 性 不 安 は 、 ス ト レ ス 状 況 に 対 し て 状 態 不 安 を 喚 起 さ せ や す い 傾 向 で あ る 比 較 的 安 定 し た 個 人 内 特 性 と 捉 え ら れ 、「 ふ だ ん 、一 般 に ど の 程 度 の 状 態 か 」を 回 答 さ せ る 。STAI は 周 産 期 の 女 性 の 不 安 を 測 定 す る 尺 度 と し て の 妥 当 性 が 確 認 さ れ て い る (Meades et al.,2011)。 ま た 、 産 褥 期 の 女 性 で 、 血 漿 中 OT と STAI に は 中 等 度 の 逆 相 関 が 認 め ら れ て い る (Alison e t al., 2013)。 今 回 の 研 究 で は 、 カ ッ ト オ フ 値 を 設 け 、 不 安 の 強 さ に よ る 唾 液 中 OT 分 泌 と の 関 連 を 分 析 す る た め に 用 い る 。 STAI は 、清 水 ら (1981)に よ っ て 日 本 語 版 が 作 成 さ れ 、妥 当 性 と 信 頼 性 が 確 認 さ れ て い る 。 本 研 究 で は 、 清 水 ら (1981) に よ る 日 本 語 版 STAI を 用 い 、 状 態 不 安・特 性 不 安 に 対 し て 20 項 目 を「 全 く そ う で な い 」か ら「 全 く そ う で あ る 」 ま で の 4 段 階 リ ッ カ ー ト 尺 度 で 実 施 す る 。 2) 乳 房 刺 激 の 介 入 方 法 の 検 討 に 関 す る 質 問 紙 陣 痛 発 来 の た め の 乳 房 刺 激 の 介 入 方 法 を 検 討 す る た め に 、 介 入 終 了 後 の 対 象 者 に 、 研 究 者 が 作 成 し た 質 問 紙 に 回 答 し て も ら う 。 介 入 1 日 目 と 2 日 目 の 終 了 後 に 行 う 質 問 紙 2 ポ ス ト テ ス ト ① ( 資 料 8) は 同 じ も の で あ り 、乳 房 刺 激 や 唾 液 採 取 の 疲 労 感 な ど に 対 し て 、Visual analog scale ( 以 下 、VAS と す る ) を 使 用 し て 回 答 し て も ら う 。 質 問 用 紙 は 1 枚 で 、 3 分 程 度 要 す る 。

介 入 3 日 目 の 終 了 後 に は 、 質 問 紙 3 ポ ス ト テ ス ト ② ( 資 料 9) を 行 う 。 質 問 用 紙 は 2 枚 で あ り 、 5 分 程 度 を 要 す る 。 ポ ス ト テ ス ト ① と 同 様 に 、 乳 房 刺 激 や 唾 液 採 取 の 疲 労 感 な ど に 対 し て 、VAS を 使 用 し 、刺 激 の 強 さ や テ ン ポ の 質 問 に

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12 対 し て は 、5 段 階 リ ッ カ ー ト 尺 度 を 用 い た 。 ま た 、 不 快 感 、 指 導 の わ か り や す さ 、次 回 妊 娠 時 も 実 施 し た い か 、友 人 に も 情 報 提 供 し た い と 思 う か に つ い て は 、 「 大 変 そ う 思 う 」か ら「 そ う 思 わ な い 」ま で 、4 段 階 リ ッ カ ー ト 尺 度 を 用 い た 。 そ の ほ か に 、 介 入 を 実 施 す る 環 境 や 刺 激 方 法 な ど に つ い て も 質 問 す る 。 3.対 象 の 基 礎 デ ー タ デ ー タ 収 集 は 作 成 し た 質 問 紙 を 用 い る 。 収 集 内 容 は 、 年 齢 、 身 長 、 体 重 、 非 妊 娠 時 体 重 、非 妊 時 BMI、産 科 歴 、過 去 の 陣 痛 の 状 況、分 娩 予 定 日 、妊 娠 週 数 、 実 母 が 過 期 産 で あ っ た か 、 葉 酸 の 摂 取 歴 、 服 薬 歴 、 職 業 、 産 前 休 暇 取 得 し 始 め た 妊 娠 週 数 、 婚 姻 状 態 、 パ ー ト ナ ー と の 同 居 、 学 歴 、 世 帯 年 収 で あ る 。 介 入 に よ る デ ー タ

Bishop Score に よ る 頸 管 熟 化 の 評 価 。Bishop Score は 、内 診 法 で あ り 、評 価 者 に よ り 誤 差 が 生 じ や す い た め 、研 究 協 力 者 1 名( 研 究 者 以 外 )で 評 価 を す る 。 ま た 、 胎 児 心 拍 モ ニ タ ー を 使 用 し 、 過 剰 子 宮 収 縮 の 有 無 、 胎 児 機 能 不 全 の 有 無 を 観 察 す る 。 介 入 2 日 日 、 3 日 目 の 来 院 後 に 、 介 入 終 了 後 の 自 覚 的 子 宮 収 縮 を 確 認 す る 。 分 娩 ア ウ ト カ ム 分 娩 に 関 す る デ ー タ は 、 対 象 の 分 娩 終 了 後 、 診 療 録 よ り 収 集 す る 。 収 集 内 容 は 、72 時 間 以 内 の 自 然 陣 痛 発 来 有 無 、 陣 痛 誘 発 / 促 進 、 分 娩 週 数 、 分 娩 様 式 、 分 娩 異 常 の 有 無 と 内 容 、 分 娩 所 要 時 間 、 分 娩 時 出 血 量 、 出 生 時 の 児 体 重 、 児 の 性 別 、ア プ ガ ー ス コ ア(1 分 お よ び 5 分 )、羊 水 混 濁 の 有 無 と 程 度 、新 生 児 搬 送 /NICU へ の 入 室 で あ る 。 デ ー タ 分 析 方 法 各 変 数 の 基 本 統 計 量 を 算 出 す る 。 変 数 間 の 関 連 や 差 を 分 析 す る た め に χ2

検 定 、t検 定 を 用 い る 。分 析 に は 、統 計 ソ フ ト IBM SPSS Statistics version 20.0 for Windows を 使 用 し 、両 側 検 定 p<0.05 に て 有 意 と す る 。ま た 、す べ て の 研 究 過 程 を 通 し て デ ー タ の 収 集 や 分 析 は 、 母 性 ・ 助 産 学 領 域 の 専 門 家 、 統 計 学 の 専

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13 門 家 の ス ー パ ー バ イ ズ を 受 け る 。 尺 度 の 欠 損 値 は 平 均 値 で 補 完 す る 。 そ の 他 の 欠 損 値 は 、 そ の ま ま 欠 損 と し て 取 り 扱 う 。 測 定 検 体 の 異 常 に よ り 、 検 査 値 の 信 頼 性 が 得 ら れ な い 場 合 は 、 欠 損 デ ー タ と し て 取 り 扱 う 。 分 析 の 内 容 は 主 に 以 下 の 点 で あ る 。 1) 対 象 者 の ベ ー ス ラ イ ン の 分 析 ( 年 齢 、 産 科 歴 、 学 歴 、 世 帯 収 入 、 BMI、 介 入 時 の 妊 娠 週 数 ) 2) 測 定 ポ イ ン ト 毎 の 唾 液 中 オ キ シ ト シ ン 値 の 平 均 値 、 中 央 値 、 範 囲 等 の 算 出 ( 個 人 内 、 個 人 間 で の 絶 対 値 の 推 移 ) 3) 介 入 前 後 の デ ー タ の 比 較 ( 介 入 前 後 の Bishop Score、 著 明 な 子 宮 収 縮 の 有 無 、 過 剰 子 宮 収 縮 の 有 無 、 著 明 な 徐 脈 の 有 無 ) 4) 母 体 の ア ウ ト カ ム に つ い て 平 均 値 、 中 央 値 、 範 囲 等 の 算 出 ( 分 娩 週 数 、 分 娩 開 始 方 法 、 分 娩 様 式 、 分 娩 所 要 時 間 、 羊 水 混 濁 、 分 娩 時 出 血 量 ) 5) 児 の ア ウ ト カ ム に つ い て 平 均 値 、中 央 値 、範 囲 等 の 算 出( ア プ ガ ー ス コ ア 、 出 生 時 体 重 、 胎 児 機 能 不 全 、 新 生 児 搬 送 /NICU へ の 入 室 ) 6) 唾 液 中 オ キ シ ト シ ン 値 と 各 項 目 間( 介 入 後 72 時 間 以 内 の 陣 痛 発 来 、頸 管 熟 化 度 、 著 明 な 子 宮 収 縮 、 そ の 他 ア ウ ト カ ム ) の 関 連 7) オ キ シ ト シ ン 受 容 体 遺 伝 子 型 と 各 項 目 間 ( 唾 液 中 オ キ シ ト シ ン 値 、 介 入 後 72 時 間 以 内 の 陣 痛 発 来 、 頸 管 熟 化 度 、 著 明 な 子 宮 収 縮 、 そ の 他 ア ウ ト カ ム ) の 関 連 8) 日 本 語 版 STAI と 唾 液 中 オ キ シ ト シ ン 値 、 分 娩 ア ウ ト カ ム の 関 連 倫 理 的 配 慮 介 入 研 究 に お け る 対 象 者 の 個 人 の 人 権 擁 護 「 人 を 対 象 と し た 医 学 系 研 究 に 関 す る 倫 理 指 針 」 に 従 い 、 本 研 究 計 画 書 を 遵 守 し て 人 権 擁 護 に 配 慮 し て 実 施 す る 。 1)対 象 者 か ら 同 意 を 取 得 す る 方 法 研 究 者 ま た は 研 究 協 力 者 は 、 対 象 者 に 対 し て あ ら か じ め 倫 理 委 員 会 の 承 認

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14 が 得 ら れ た 同 意 説 明 文 書 等 を 用 い て 本 研 究 の 内 容 を 十 分 に 説 明 す る 。 対 象 者 に は 質 問 す る 機 会 お よ び 本 研 究 に 参 加 す る か 否 か を 判 断 す る の に 十 分 な 時 間 を 与 え 、 本 研 究 の 内 容 を よ く 理 解 し た こ と を 確 認 し た う え で 研 究 開 始 前 に 本 研 究 へ の 参 加 に つ い て 対 象 者 本 人 の 自 由 意 思 に よ る 同 意 を 文 書 で 得 る ( 資 料 5)。 同 意 書 に は 、 説 明 を 行 っ た 研 究 者 ま た は 研 究 協 力 者 お よ び 同 意 し た 対 象 者 が 署 名 及 び 日 付 を 記 入 し 、 原 本 は 研 究 者 が 保 管 し 、 同 意 書(写 )は 対 象 者 に 渡 す 。 対 象 者 の 同 意 に 影 響 を 及 ぼ す よ う な 研 究 計 画 書 の 変 更 が 行 わ れ る と き は 、 速 や か に 対 象 者 に 情 報 提 供 し 、 研 究 に 参 加 す る か 否 か に つ い て 対 象 者 の 意 思 を 確 認 す る と と も に 、倫 理 委 員 会 の 承 認 を 得 て 同 意 説 明 文 書 等 の 改 訂 を 行 い 、 対 象 者 に 再 同 意 を 得 る 。 2)対 象 者 へ も た ら さ れ る 利 益 研 究 に 参 加 し た 対 象 者 に は 、謝 金 と し て 3 日 間 で 9000 円( 1 日 あ た り 3000 円 ) を 口 座 振 込 み に て 支 払 う 。 3)研 究 協 力 に よ っ て 生 じ る 危 険 ・ 不 利 益 と そ れ に 対 す る 配 慮 本 研 究 で 予 想 さ れ る 有 害 事 象 は 、 乳 房 刺 激 実 施 に よ る 前 期 破 水 あ る い は 子 宮 の 過 剰 収 縮 、 お よ び そ れ に 付 随 す る 胎 児 機 能 不 全 が 考 え ら れ る 。 ま た 、 潤 滑 剤 を 使 用 し た 乳 房 刺 激 の 実 施 に よ り 、 ア レ ル ギ ー 症 状 や か ゆ み な ど の 皮 膚 症 状 が 発 生 す る 可 能 性 が 考 え ら れ る 。 介 入 に 際 し て は 胎 児 心 拍 モ ニ タ リ ン グ を 行 い 、 本 研 究 の 実 施 中 に 有 害 事 象 を 認 め た 際 は 、た だ ち に 主 治 医 に 報 告 し 適 切 な 処 置 を 行 う と と も に 記 録 す る 。 4)事 故 が 起 き た 場 合 の 治 療 な ら び に 補 填 本 研 究 の 実 施 に 起 因 し て 有 害 事 象 が 発 生 し 、 対 象 者 に 健 康 被 害 が 生 じ た 時 は 、 適 切 な 治 療 そ の 他 必 要 な 措 置 を 受 け る こ と が で き る よ う に 研 究 責 任 者 、 実 施 医 療 機 関 が 対 応 す る 。 提 供 さ れ る 治 療 等 に は 健 康 保 険 を 適 用 し 、 そ の 他 金 銭 で の 補 償 は 行 わ な い 。 た だ し 、 潤 滑 剤 を 使 用 し た 乳 房 刺 激 の 実 施 に よ る ア レ ル ギ ー 症 状 や か ゆ み な ど の 皮 膚 症 状 に 対 し て は 、 研 究 者 の 補 償 保 険 に て

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15 補 填 す る 。 5)研 究 対 象 者 へ の 任 意 性 の 確 保 本 研 究 へ の 参 加 は 対 象 者 の 自 由 意 思 に よ り 決 定 さ れ る 。 ま た 一 旦 同 意 し た 後 で あ っ て も 、 い つ で も そ れ を 撤 回 す る こ と が 出 来 る 。 研 究 へ の 不 参 加 に よ っ て な ん ら 不 利 益 を も た ら す こ と が な い 旨 を 説 明 す る 。 研 究 参 加 へ の 同 意 は 同 意 書 へ の 署 名 に よ っ て 確 認 し 、同 意 書 を 受 け と る 際 に は 、撤 回 書( 資 料 6) も お 渡 し す る 。 6)研 究 協 力 に よ り 発 生 す る 費 用 の 有 無 と そ の 負 担 者 本 研 究 参 加 の た め に 追 加 と な る 費 用 と し て 、 協 力 施 設 へ 来 院 す る た め の 交 通 費 が か か る 可 能 性 が あ る 。 こ の 交 通 費 は 対 象 者 へ の 謝 金 に 含 ま れ て い る も の と す る 。 そ の 他 、 本 研 究 の た め に 必 要 と な る 検 査 費 用 は 研 究 者 の 研 究 費 で ま か な う 。 し た が っ て 本 研 究 に 参 加 す る こ と で 対 象 者 の 医 療 費 負 担 が 増 え る こ と は な い 。 そ の 他 、 通 常 の 診 療 で 行 う 検 査 費 用 、 診 察 代 、 薬 剤 費 は 対 象 者 の 保 険 診 療 で 行 わ れ る 。 個 人 情 報 の 保 護 1) 本 研 究 に か か わ る 個 人 デ ー タ は 全 て 登 録 番 号 に て 匿 名 化 し て 取 り 扱 い 、本 研 究 の 目 的 以 外 に は 使 用 し な い 。研 究 者 は カ ル テ 番 号 、氏 名 お よ び 生 年 月 日 と 施 設 に て 設 定 し た 研 究 対 象 者 識 別 コ ー ド の 対 応 表 を 作 成 す る 。デ ー タ の 管 理 は 研 究 者 が 行 う が 、 対 応 表 は 研 究 補 助 者 が 管 理 を 行 う 。 2) 本 研 究 結 果 は 学 術 誌 等 で 公 表 予 定 で あ る 。学 会 、論 文 等 外 部 に 発 表 す る 際 は 個 人 が 特 定 さ れ な い よ う 匿 名 化 す る 。ま た 解 析 の 段 階 で パ ソ コ ン を 使 用 す る 際 に は 研 究 者 本 人 の み が ア ク セ ス で き る よ う パ ス ワ ー ド の 管 理 を 徹 底 す る 。研 究 結 果 の 開 示 を 求 め る 場 合 、研 究 協 力 の 説 明 書 に 記 載 さ れ た 研 究 者 の 連 絡 先 に 連 絡 を と る こ と に よ り 、 開 示 が 可 能 で あ る 。 3) 本 研 究 で 集 め た デ ー タ( デ ー タ 収 集 用 紙 、フ ラ ッ シ ュ メ モ リ ー 等 )は 、デ ー タ 収 集 終 了 後 よ り 5 年 間 保 存 し た 後 、 一 切 の デ ー タ を 復 元 不 可 能 な 状 態 に 消 去 、 ま た は シ ュ レ ッ ダ ー な ど で 細 か く 裁 断 し 破 棄 す る 。

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16 4) 予 備 研 究 終 了 後 の 本 研 究 に お い て 、 介 入 方 法 に 大 き な 変 更 が な い 場 合 は 、 本 調 査 で 得 ら れ た デ ー タ を 本 研 究 に 加 え る 、デ ー タ の 二 次 利 用 を 計 画 し て い る 。そ の た め 、対 象 者 へ も こ の 点 に つ い て 説 明 を 行 い 、同 意 を 得 る 。ま た 、二 次 利 用 研 究 を 行 う 際 は 改 め て 研 究 倫 理 審 査 委 員 会 へ 申 請 し 、承 認 さ れ た 場 合 の み 実 施 す る 。 5) 研 究 協 力 者 を 雇 用 す る 場 合 は 、研 究 で 知 り 得 る 情 報 に つ い て 、許 可 な く 如 何 な る 方 法 を も っ て し て も 、開 示 、漏 洩 も し く は 使 用 し な い こ と を 誓 約 す る こ と へ の 同 意 を 文 書 ( 資 料 11) で 得 る 。

参照

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