【論 文】 UDC :624
.
074.
2:624.
074.
4 日本 建 築 学 会 構 造 系論 文 報 告集 : 第 404 号・
1989 年 10月ピ
ン
接合 単
層
ラ
チ
ス
ド
ー
ム の
弾 塑性 座 屈 荷 重
に
つい
て
丶
正 会 員 正 会 員加
石
贈
史 郎
*浩
一
郎
* *1.
序 内部に柱を有し ない空 間構造物の ひとつ と して単層ラ チス ドー
ムが挙げ ら れ る。
単 層ラ チス ドー
ム の 座屈 荷重 に関し て は,
接 合部の剛性の仮定の仕方に応じ て種々 の 推 定 法が提案さ れてい る。
この こ とにつ い て は,
前報1) で既に述べ たの で こ こ で は省 略する。
ま た,
前 報1)に お いて は, 特定の形 状と境 界 条 件 を有す る ほ ぼ正三角 形の 網 目状の ピン接 合 単 層ラチス ドー
ム の弾 性 幾 何 学 的 非 線 形 解 析を進め,
(i> 等 分 布 荷 重を受ける場 合,
(ii)等 分 布 荷 重に集 中 荷 重が付 加さ れた場 合, (iiD 偏 載 状の 鉛 直荷 重 を受 け る 場 合,
(iv
)節 点に多 少の形 状のず れ (形 状 初 期 不 整 )がある場 合につ い て, それ ぞれ の座 屈 挙 動 を分析し, その結果に基づ いて座 屈荷重の推 定法を提案 し た。
前鞭〕で検討 し な かっ た項 目の ひとつ に,
部材座屈の ドー
ムの座 屈荷重に与え る影 響が あ る。 ドー
ムの形状に よっ ては弾性の節点 座 屈の生 じ る前に部 材 座屈に よっ て ドー
ム の座屈荷 重が決 定され る可能 性が ある。
そこで, 本 論 文で は, 前 報 1} と 同じ形 状と境 界 条 件 を 有す る ピン接 合ラ チス ドー
ム (図一
1>ID
幾 何 学 的 非 線 形な ら びに部 材 座屈 を考 慮し た座屈解 析 を行い,
座屈挙 動の分 析 と と もに座 屈 荷 重の推 定 を試み る。
2.
解 析 す るピン接 合 単 層 ラチス ドー
ムの 概 要 2−
1 全 体の構 造 形 態と境 界 条 件 解 析す る ピン接 合 単 層ラ チス ドー
ム の形 態な ら びに境 界 条 件が図一
1に示さ れて い る。
こ れ は前 報i)で 用い た ドー
ムと 同 じ もの であ る。
ドー
ム は平面が正六角 形で あ り, 各 節 点は曲率 半径R
の曲 面上に あ り, 各部 材の長 さ が ほ ぼ同じ に な る よ う な 三角形の網目で構成さ れてい る。
こ の ドー
ム で は,
弧AOD
が12
等 分 さ れ る よ うに 節 点A ,L ,0 ,1,
D
等, ま た, 弧OB
が6
等分 さ れ る よ うに節 点G ,
4,
1等が置か れてい る。
弧 48は平 面XZ
と平 行で あり,
5,
6等の節点は部 材の長さが等しく な る ように位 置が定め られ て い る。
したが っ て,
各 部 材の長 さは ほ ぼ等しくな るよ うに ドー
ムが分 割 されて いるもの 宰 豊 橋 技 術 科 学 大 学 教授・
工博 料 石 川工業 高 等 専 門 学 校 助 手 (1989年5月15日原 橘 受理,
19S9年7月14日採用決 定 ) の,
そ れ らの長さは わずか なが ら異なっ て い るη。 本研 究におい て も,
前 報1〕と同 様に図一
1・
b
に示さ れ て い る部 材 半 開 角 φ1 をパ ラ メー
タとし て用いる。
2.
5°
,
3.
O
°,3.
5
°
,4.
0
°
の φ、を 考 察の対 象と し,
各 φ軍に対 応 す る ドー
ム の曲
率 半 径R
等の諸元を 定めてい る (表一
1>Q ドー
ム の境 界 条 件は,
(i)六角 形の外 周 上の 6個の 隅点A ,B ,
C,
D,
E ,
F で は X,
Y,
Z 方 向の変 位が生 じ な い ように ヒ ンジに よっ て拘 束さ れ,
(ii> 外 周上の 他の節 点で はz 方 向の変 位が生じ ない よ うに拘 束さ れ,
、
X,
y 方 向に はロー
ラ支 持とし て い る。
2−
2 解 析モ デル 解析さ れ る ドー
ム は ドー
ム のX
軸に関 する対 称 性 を 導 入 し,
全体の 2分の 1を 解析の対 象土して い る7)。
解 析モ デル は 図 2に示さ れ る’
6種類で あ る。
そ れ ぞ れの モ デルにつ いて,
部 材の断 面 積 が 図 中に示さ れ てい る。
部 材の ヤン グ 率, 降 伏 応 力 度 はそれ ぞ れE =
2100000kgf
/cm2 , σy=
2 400 kgf/cm2 と する。
平均 部 材 長は 約 300cm である。
モデルA
の すべ て の部 材の断 面 積は共 通 して 10 cm2 で あり, モデル B とC は部 材の軸 力が大き く なる隅 点 近 くで部 材の断 面 を 増 加さ せ たモ デル であ る。 モ デル D,
E ,F
は,
等 分 布 状の鉛直荷重
の下で発 生する部 材軸 力 の大きさ に よっ て,
部 材の 断 面 積を調 整し たモ デル であ る。
特に, モデルE ,F
は隅の部 材の 断 面 積が大 き く設 定され ている。
2−
2 形状初期 不 整 前報11と同 様に,
本論 文においても,
ある特 定の ひと つ の 節 点のみに位置の ずれ が あ る よ う な形 状 初 期不整を 仮定する, 図一
3に示す よ うに,j
節点が球 面の半径方 向の 内 側に 向か っ て g だ けの位 置の 変 化 を生 じて い る と き, こ れ を形 状 初 期 不 整と呼び,
初 期 不 整の度 合い を 表すパ ラ メー
タ を次 式で定 義す る。 9ε=9
/h ・
・
…………・
一 ・
…・
…一 …・
・
一 ・
一
(1) こ こ に,h
は ドー
ム頂部の単位ドー
ムの高さで あり,
図一
1・
b
で定 義す る もの であ る。
節点j
の球面の中心 まで の距 離はR −g
と な る。 こ こ に,R
は球 面の 曲 率 半 径で ある。
一
105
一
Y F E Lo1 A Dx 4 ●
昌
Hin B C0;
RoT Z「
、U
到
KL
)
〉層
」Lx
図一
1・
a L R ψo ψ0=
t2φ正 ●昌
Hlnge suppertsO
;
ReTler supports in X and Y directions Ca} Dome geometry and bovndary conditionピン接 合 単 層ラ チス ド
ー
ムと境 界 条 件●
=
ヒン ジ 支 持,
○=
ロー
ラ 支 持,
φ.;
部 材 半 開 角一
浴
基
(b }Unit d。 爬 an[]half こ
・
pen a・gle el図
一
1・
b 単 位ドー
ムと部 材 半 開 角φ, 表一
1 部 材半開角φ1に対 応す る ラ チス ドー
ムの半 開 角ψb,
曲 率半 径R,
スバ ン L,
ラ イズH,
ラ イズス パ ン比HIL s 、 ’ N’
1 ’ s,
’ A A φ1 〔°
} ψo (°
} R (cm) L (⊂の H 〔⊂m} H〆L 2.
53034383438461D.
13 3.
0362B6533685470.
16 3.
54224563287531o.
四 4.
o48214931947110、
22 Y A P「
D od巳
1A賢
ModE} ρ Be Y A 岡ode】B トめde1E.
B B Y 貞 A覧
Mode1C MDde1F B B Ai・
1。・m2 Ai・
20・・2・
一
,−
Ai・
23・m2・
→−
A 〒・
31・m2 図一
2一
e−
^i・
38・m2 2一
り囀
Aiヨ
40cm−
+−
Ai・
77cm2 (i;
ND.
of m∈mb巳 广} 解析モデル A,
B,
C,
D,
E,
F ゑ 廴 x一
2−
3 ドー
ム に作 用 する荷 重 ドー
ム に作 用する荷 重とし て,
前 報t)と同 様に本 論に おい て も, 等 分 布 状 荷 重,
偏 載 状 荷 重および特 定の ひと、
、
、 、 」 「 ge=
g/h,
h=
Eo,
sinφ1 図一
3 解 析で仮 定し た形状初期不整。
e A Y書
ベ
イ
イ
\
亙
F E oo●
o■
B C Dア 1.
OxP 〔1←P )/2xP[
皿皿 媼
1』
Casel ρロ
1,
0D,
CaseH ρ拓
O.
57 Ca5e皿ρ=
0.
40,
CeseTVp=
O,
OO1
.
OOxP 己t nodes marked by● 〔1十ρ}ノ2xP at node5 ◎ ρ xP atnodeS O 図
一
4 等 分 布 状 鉛 直荷 重 (荷 重ケー
ス1
)およ,
び偏 載 鉛直荷重 (荷 重 ケー
ス ll〜
rv)。
p≡
荷重 比 つ の節 点に作 用する付 加 集 中 荷重 を検 討の対象と す る。 等分 布 状 荷 重お よび偏 載状 荷重は図一
4に示す 4ケー
ス を採用して い る。
こ こ に, ρは,
左側に ある節 点の荷 重 を1と し た と き, 右 側にあ る節点の荷重の度 合いを表す パ ラメー
タである。付 加集 中荷重に関し て は
,
図一
1の等分布 状 荷 重 (荷 重ケー
ス1
)が作 用し て い る状 態にさ ら に,
特 定のある一
つ の 節点に付 加 荷 重が作用 し た場合を解 析の対 象 とす る。
こ の荷 重の状 態を 図一5
に示 し,
荷 重の集 中度 pe一
一
図
一
5 等分布状 荷 重に付 加 集 中 荷 重p ε・
P。が併 存す る荷 重ケー
ス を次 式で定 義す る。 P ε=
(P − Po
)/Po,
P =P
。(1
十 Pε)・
…・
…・
…・
(2
) こ こ に,
P。は等 分 布 状の鉛 直 荷重で あり,
集 中 鉛直荷 重 P を受け る節 点 以 外で は すべ て の節 点で同一
である。3.
解 析 手 法 ラチス ドー
ム の弾 性 ある い は弾 塑 性座屈 解 析手法は,
既に多くの研 究に より ほぼ確立 してお り,
本研究で採 用 し た解析手 法は特に新しい もの では な く,
今 日まで しば しば用い ら れ てきた方法の一
つ であ る。
ピン接 合 単層 ラ チス ドー
ムで は,
部 材 半 開 角 φ1 (図一1・
b
)が小さい場 合に は特 定な節 点 (例え ば形 状 初 期不 整の大きい節点) の変 位が 急増する節点 座 屈13)が生 じ や す く,
ま た,
φ、 の大きい場 合には部 材の座屈が原因で大変位が生起 し や すい こと が報 告1‘)さ れて い る 。 そ こ で,
本 研 究で は,
上記の現 象を解 析に含め る た め,
(の 節 点の過 大な変 位に よ る幾 何 学 的 非 線 形 性と (ii) 両 端ピン桜
合の部 材 座 屈に よる復 元 力 特 性につ い て以 下 に述べ る方 法で考 慮す る。
ま ず, (i )の幾何学的 非 線 形 性につ い て は, 前 報 i) と同じ手 法 を用い て
,
増 分 形 式におけるポ テンシャ ルエ ネルギー
傍 留の原 理に基づ い て解 析に用い る基 本式 を作 成 し た。 次に,
(li>の部 材の復元 力特 性の モ デル 化 は 以 下の よ うに考え た。 両 端 ピン接 合 部 材の 座屈に関す る 実 験 的・
解 析的研 究は現在まで に多く報告さ れて いる。
本 研 究で は,
五 十 嵐,
井 上1°冫の定式 化 に準拠して部 材の 復元力特性を作成し た。 そ の詳 細は,Appendix
に示す が,
作 成例の ひ とつ が部 材の細長 比 λ=60
につ い て図一
A−
1に示さ れて い る 。 た だ し,
図一
A−1
の座 屈応力 度 σcr と して,
日本 建 築 学 会 鋼 構 造 設計規 準L5 }に示さ れ る短 期 許 容 圧 縮 応 力 度 (A −
1,
2式 )を用い た。本論で は, 上 述し た幾 何 学 的 非 線 形
ζ
部 材の復 元 力特 性の両 方 を考 慮し た解 析 法 を弾 塑 性 座 屈 解 析 法と呼ぶこ とにす る。
4.
解 析 結 果 前 節で述べ た弾塑性 解 析 手 法を用い て,
次の2
つ の場 合につ い て の弾 塑性座 屈荷重な らびに座屈挙 動 を分 析し 1,
21.
o0.
8D.
6o.
4 O.
2 0.
0 0.
0 0.
1.
0.
2 D.
3 0.
4 Elastie−
plastic enalysis図
一
6 付 加 集 中 荷 重p ε・
Peと等 分 布 状 荷 重 を 受け る完全形 状の ラ チス ドー
ムの 座 屈 係 数 Cmu。
Cmax= P/(E
・
!1。
・
φ{),
A。=
10cm2,
、ε=
0。
た。 すな わち,
(i
)完 全 形状の ドー
ムが等 分 布 状 荷 重 に加えて付 加 集 中 荷 重を受け る場 合,
(ii)形 状 初期不 整の ある ドー
ム が等分 布 状 荷 重 を受 ける場 合である。
な お,
本解析で得ら れ た最 大 荷 重をPm
。x と表す。
4−
1 完 全 形 状の モ デルA ,B ,
C
の ラ チス ドー
ム が等 分布状荷 重と付 加 集 中 荷 重を受け る場 合 各節点に 等分布 状の荷 重P
。が作 用 し てい る状 態に,
ある ひとつ の節点の み に付 加 集 中 荷ig
p ε・
P。を加え, P=
(1
+p ε)・
P
。の荷 重に変 化させ て (図一
5), 弾 塑 性 座 屈 解 析 を 進め,
P
の最 大 値である Pを 求め た
。
また,
部材の座屈が どの よ うに P 、に影 響を与え る の か もあ わ せ て検 討 し た。
解 析する モ デル は 図一
2のA
,B
,C
で ある。
た だ し,
部 材 半 開 角 φ1 は 3.
0°
だ け と し, 解 析 す るモ デル の部材は図一A −
1に示す履歴特 性を有す る 部材 (すべ て の部材の細長 比λ は60
)を仮 定し てい る。 結果が p ε とC
の 関係と して 図一6
に示 さ れて い る。 座 屈 係 数Cmax
はC
。=Pma
./(E ・
A
。・
φi
)におい てAo≡
10 cm2と して求め た も ので あ る。
モ デルC
につ い て p ε を節点3
に与え た結果 が印 ○で示さ れてい る。
p ε=O.
1,
0.
2, 0.
4の どの場合も すべて の部材は部 材座 屈に いた ら な かっ た。
し た がっ て, モ デルC
の P は弾 性 座 屈 荷 重i)に ほぼ等し い 値 となっ て いる。
節 点 1に 。ε=
0.
2のある モ デル Aで は部 材a (図一
2 )の部 材 座 屈で, 節 点2に p ε=
0,
1,
0.
2,
0.
4の あ るモ デル Bで は部 材b
(図一
2)の部 材 座 屈で,
その最 大 荷 重Pmax
が決 定さ れ てい ること を確 認し た。
それぞれの結 果は, モ デル A に 対して は印 ■で,モ デルB
に対しは印▲ で示 され てい る。
すべ ての部 材が同じ断 面 積 10cm2 となっ てい るモ デルA
で は隅点が ピン支持と なっ てい る た め, 隅 点に接 続し て いる部材aの応 力が他の部材応 力よ り も き わ め て大き く な る。 し た がっ て,
早期に部 材a に部 材座 屈が発 生し た。一
方,
モ デルB
で は節 点 1に接 続して いる軸力の大 きい部材の断面積が他の部 材よ り も大き く なっ てい るの で,
断 面 積 が 小さく軸 力の発 生が多 少 大 きい部 材b
が早 期に部材座屈し て い る。
一
107
一
図
一
7・
aは 盛=3.O’
の モ デルA
に おい て節 点1
に pe=
0.
2を与え た とき の結 果で ある。 節 点 1,2,3の鉛 直一
変 位 w,,
既,w
,と等 分 布 状 荷重P
。との関 係を示して いる。P
。=966
kgf
の と き,
部 材a が部材座屈にいた り,
その 後,
わずか にP
。の 増加 が 認 め ら れ る。
そ して,P
。=
968kgf に なっ ての ち, 変位 臥 の急 激な増 加と とも にP
。の減少が生 じ て いる。
し か し, 節点2,3
の変 位 鵬,
既 にそ れほど増 減が ない の は, 部 材 a の部 材 座屈 によ り節点 1の近傍の み で変形が進行する から で ある。P
。=966kgf
か ら968kgf
に.
対 応 し た部 材の軸 力の変 化 が 図一7・
b
に示され てい る。
こ の 間に おい て,
部 材a の軸 力は一
19440kgf と一
定で あ り,ApPendix
の 図一
A −1
のSTATE −2
に対応し て い る。 この弾 塑 性座屈 解 析の 結 果か ら,
図一
1に示す ピン接 合 単 層ラチス ドー
ムにおい ては,
任 意の 1本の部 材 座 屈 が生 ずれ ば,
.
ほ ぼ外荷重の増加が な く,
ほ ど な く最 大 荷’
’
,
’ 3。00 ,・
’
’
2000 i891 o 図
一
7・
a L 2 3 4 5 6 モデル Aのラ チス ドー
ム (φ、三
3.
oe)が荷 重ケー
ス 1 と付 加 集 中 荷 重 を 受け る場 合の作 用 荷重P,と節 点 1,
2,
3の鉛直変位 隅,
Wz,
鬼 の 関 係。
ただし,
pε は O.
2であり,
節点1に与え られて いる。
4 図一
7・
b 4 BP 。・
966kgfBP 。
・
96gkgf モデルAの ラ チス ドー
ム (φ1=
3.
0°
)が荷 重ケー
ス 1 と付 加 集 中 荷 重 pε を 受け,
部 材a の座屈に至っ た状 況で の部 材軸 力の 変化。
ただし,
p εは 0.
2で あり,
節 点1に与 えら れ てい る。
一
108
一
重に達 して ドー
ムが崩
壊 する と予 想さ れる。 4−
2 形 状 初 期 不 整g εの ある モ デルD ,E ,
F
の ラチ ス ドー
ムが等 分 布 状 荷 重 を受ける場 合 次 節で部 材の座 屈 を 考 慮に いれ た ピン接 合ラチス ドー
ム の最 大 荷 重 を推 定 する方 法が検 討される。 そ の資 料の一
部を得るた め,
本 節では,
図一
2.
に示 すモ デル D,
E,
F
の ラ チス ドー
ム につ い て弾 塑 性 座 屈 解 析が進 めら れ,
そ の最 大荷重 Pmaxが求め ら れる。 モ デルD ,
E,
F
の ラ チス ドー
ム の各 部 材の 断 面 積の大き さ は 図一
2 に示 す も の を用い る が,
細 長比 は すべ て の部 材につ い て同じで λ=
60と仮 定し て い る。 荷 重は等分布 状荷 重 (荷 重ケー
ス1
)と す る。 形 状 初 期 不 整 gε は ,,
モ デルD
で は節 点 1又は3に,
モ デルE で は節 点3に,
モデル Fで は節 点 2又は 3 に与え られ て い る。
部 材 半 開 角は φL=
2.
5°
,
3.
O°
,
3.
5°
,
4.
O
°
の 4種 類である。
モデル
D
とE
の構 造 上の違い は,
部 材a の断面積であ り,
モ デルD
で は A。
; 38 cm2 , モ デル E で はA 。
= 77 cm2 と設 定され て い る。一
方, モ デル E とFの違い は, 部 材e の 断 面 積で あり,
モ デル E ではA
。=
20cmZ,
モ デル F ではAe=
31 cm2 と設 定さ れて いる 。 モ デル Dの ラチス ドー
ムの弾塑性 座 屈 荷重 節点1
又 は3 に g ε の あ る φF3.
5°
の ラ チス.
ドー
ム及 び完全形 状の φ、=2.
5°
,3.
O
°,
3.
5”
,
4.
0
°
の ラチス ドー
ム のP
を求め る と と も に,
座屈 挙動の分析.
を行っ た。
形 状 初 期 不 整はg ε=
0.
O,0.1,
0.
2,
0.
4を用いた。 解 析結果が表一
2お よ び図一
8に示さ れて い る。
完 全 形 状の ラチス ドー
ムG
ε=
0.
O)で・
は,
4種の φ1 とも部 材aが 部 材の座 屈に至っ たと きの最 大 荷 重 となっ た。
節 点 1に g ε=O,
1,
0.
2,
0.
4の あ る 場 合お よ び節 点 3に gε=
O.
1 ,0,
2の あ る場合も同 様であ り, 部 材 a の座 屈耐力 でP
は定まっ てい る。
節 点31
: .ε=O,
4の ある ラ チ ス ドー
ム で は, どの部 材 も部 材 座 屈に至る ことはな く,
節 点3が 鉛直 下 方に大き く変 位し て,
Pmax に達 し て お り,
弾 性 範 囲の座 屈であっ た。節点 3に vεの ある ラチス ド
ー
ム で Pma,、が部 材a の部 材 座屈で決定さ れて い る 場合に は,
表一一
2
の 備 考の欄にBu −
a−3
と,
そ して節 点3
の過大な鉛直変位に よ り弾性 範囲内で最 大荷 重が決定さ れて い る場合に はEl−
3−
3と 記入 されて い る。 モデルE
の ラ チス ドー
ム の弾 塑 性 座 屈 荷 重節 点 3 に ,ε; 0
.
0,
0.
1,
0,
2 , 0.
4 の あるil
、 = 2.
5e,
3.
0°
,
3.
5°
, 4.
0°
の ラ チス ドー
ム のP
血x を求め, 座 屈 挙 動の分 析 を行っ た。
結 果が表一
2の Pm、
、
x の欄お よ び 図一
8に示され て い る。 完 全 形 状 (gε≡
0.
0)の場 合,
4種の φ、とも部 材e の部 材 座 屈によっ てR
が定まっ た。 こ の場 合,
表一
2の欄に はBu−
e−
O と記入 され る。 g ε≠0の 場 合につ い ては 以下の よ うに して ハ x が定まっ た。
φi・=
4。
O’
で.
g ε表
一
2 弾 性座 屈荷重,
崩 壊 荷重,
弾 塑 性 座 屈 荷重の推 定 値 P2,,
Pヲ,
P2rと解 析か ら得ら れ た弾塑 性座 屈荷重Pmax 閏odeI φユ 9ε 」−
mcl1 〔翻
,ll
}
, Yepl (kgf)・
P2rkgf ) Pmaxkgf 〕備考 0』 1−
a1.
00032 」715402D.
1664450638954550Bu−
a−
O 0,
11.
a1.
00032.
1フ154020.
1664450638954539B コー
a・
1 0.
21曹
δ1.
DOO32.
17 、54020.
1664450638954458Bu曹
a・
1 o.
41−
a1.
00032.
17154D20.
16日4450638954270Bu・
邑曽
1 D3.
5o.
11一
己1.
00032.
亅ア 154020。
1564450638954545Bu−
a曹
3 0.
21−
a1.
00032,
1ア15耳02O.
1664450638954530Bu−
a−
3 α.
43−
⊂0.
14631.
0021670.
5879779220212088.
E1−
3,
3 o.
o2−
b1.
00031,
0054070.
3765594035144400Bu−
e一
口 2.
50.
.
1023pC3−
c0.
.
557036831,
.
00310G301219900.
.
52220522274 」455go2536183632452050Eト−
33−
・
3E13 E 0.
43一
とO.
1463LOO7890.
52224943770 フ25E レ3−
3 0.
D2層
bLOOO31.
00148420.
3496772259706150Bu−
e冒
0 3.
50.
.
2210−
一
b3 匸 1.
0000 β6831.
OO31.
DO1484254520.
.
3496058797722103895970445760445237Bu−
e−
3E1−
3−
3 o.
43−
〔0.
14631.
002167O,
5879 ア79220211722E1−
3−
3 o』2−
b1.
OOG3LOO14842G,
3495 η2259ア07350 巳Ugb−
o D.
12−
b0,
5573LOO825 ア0,
3496595046187075 巳u−
b−
2 0.
22−
b0.
36831.
0054520.
3496「
5178360463948u−
b−
2 F3.
5o.
42驛
b0.
14531』O2167o.
3496 轜63318292039E1−
2−
2 0.
12−
b1,
−
00031.
OO148420.
349677225970 ア340Bu−
b,
3 0.
23−
G0.
36831.
0054520.
58791038944575397E 】層
373 o.
43−
cG.
1463LOO21670.
5879 〃9220211755E1・
3−
3 800 600 400eoO
2鹽
5 3.
D.
3r5 4.
0 図一
8 節 点3に。eの あ るモデル D,
E,
F のラ チス ドー
ム の最 大 荷重 Pmax。
ただし,
印△,
口,
○は節点 3の過大な 鉛 直 変 位 (弾 性の節 点 座 屈 )によ り,
印▲,
■,
●は部 材 座 屈に よりPma.
h9定まっ た こと を示す。
=
O.
1,
0.
2の 場 合,
φ、=
3.
5 ° で g ε=
・
0.
1の場合,
φ、=
3.
O°
で gεニ
0,
1の場 合に は,
部 材 e の部 材座屈に よつ て P x が定まっ た。 他の場合に は節点3
の過大な鉛直,
変 位に’
より弾性 範囲内でPmax
が定まっ た。
モデルF
の ラ チス ドー
ムの弾塑性座屈荷重 節 点2
にg εの あ るφ,=
3.
5°
の ラ チス ドー
ム およ び節 点 3 に ge の ある φ且=
2.
5°
、
3.
0°
,
3.
5°
,
4.
O°
の ラチス ドー
ム のP 、
お よ びそ の座 屈 挙 動を分析 し た。 ただし,
形 状初期不整はgε=
0.
0,0.
1,
0.
2,
0,
4を 用いた。 結果 が 表一
2および図一
8に示さ れて いる。
完 全 形 状 (g ε=O.
O
)の場 合に は, Pm。。
は 4種の φ聖とも 部 材b
の部材座 屈に よっ て定 まっ ている。
こ の場 合,
表一
2に はBu −b−
0 と記入 さ れ てい る。
節 点2に g εが あるとき,
表一
2に示 されてい る ように,
gE =0.
1,0.
2の場合にお い て は部 材b
の部 材座屈に よっ て,
g ε=
・
O,
4の場合に お い て は節 点 2の過大な鉛直 変 位に よ り弾 性範囲内で P 、が定まっ て い る。 節 点 3に g ε が ある と き, φ1一
4.
0°
で gε=
O.
1の 場 合および φ1=
3.
5eで gE=
O.
1の場 合では部 材b
の部 材 座 屈により,
ー
その他の場 合に おい て は節 点 3の過 大な鉛 直 変 位に よ り弾 性 範 囲 内でPmax
が 定 まっ ている。
これ らの結 果 をふまえ, 5節で は弾 塑 性 座屈荷 重の推 定を進める。
5.
弾 塑性 座 屈 荷 重の推 定 法 本 節では, 構 造 物の大 変 位に よっ て生じ る幾 何学 的非 線形と部 材 座屈の両 方を考 慮し て, ピン接 合単層ラ チス ドー
ム の弾 塑 性 座 屈 荷 重 を推 定する方 法 を 検 討す る。
前 報])の座 屈 崩 壊 性 状の検 討 より,
ピ ン接 合 単 層ラ チ ス ドー
ム で は特 定の節 点が大き く変 位し て最 大 荷 重に至 る ことが明らか とな っ た。 また,
各 節 点ごとに弾 性 座屈 荷 重 を 推 定 する方 法 も検 討 し た。
本 節の推 定 法で も,
弾 塑 性 座 屈 荷 重 を 各 節 点ご とに検 討する方 法 を採 用す る。
ピン接 合単層ラ チス ドー
ム の 弾塑性座屈 荷重PEr
を 次 式で,
節 点ごとに推 定する。
i
多
鰡
・(
P
ぎ.
(j
) P7 (ノ))
2−
1i・
………・
…………
(・) こ こ に,
ノは検討 す る節 点の番号であ り,P
瓢ガ,
理 (の・
は そ れ ぞ れ節点 」で評 価 し た弾 性 座屈荷 重,
崩壊荷重 であ る。 以下に,P
甑ノ)とP3
(ノ)の推 定 式につ いて そ れ ぞ れ 述べ る。
5−
1 弾性座 屈荷重pe
‘の推定法 前報1] の弾 性座 屈解 析よ り, 図一1
に示す分割の6
角 形 平 面で,2.
5°
≦φ1≦5.
o
°
程 度の場合,
(i )全 部 材が ほ ぼ同 じ程 度の断 面で構 成さ れて い る図一
1の ピン接 合 単 層ラチス ドー
ム で は,
ロー
ラ支 持さ れ た周 辺 近 くの節 点 (例えば節 点2と3)の過 大な鉛 直 変 位によっ て弾 性 座 屈荷重P
。tが決 定さ れ てい ること, お よび (ii
)座 屈 係 数C
,X (=P
。ノE ・
A ・
φi
)は部 材 半 開 角 φ,に はあ まり 関係せず,
形状 初 期不整 g ε,
付 加 集 中 荷aj
p εお よ び荷 重の偏 載 状 況 を 表すパ ラメー
タp の値に大ぎく依 存 し て い る こと が認め られ た。 ま た,
上記の特 徴を反 映さ せ た ラ チ ス ドー
ムの弾性座 屈 荷 重の推 定 式が次 式で提 案さ れ た。P9
‘(ノ)=C
:,(ノ)XE ×、
40
(ノ)×φ菫i…噛
・
・
…
(4 ) こ こ に,
j
は検 討 する節 点で あり,
P3
,(j
),
C
諏 力 は推 定する弾 性 座 屈 荷 重,
弾 性 座 屈 係 数で ある、
A。(の は 」 節点に集まる部 材の断 面積の平均であるが, その仮 定の 理由は,
前 報1}で示さ れ たように,
単 層の ピン接 合 単層 ラ チス ドー
ムで は,
ある節点の変 位が局 部 的に増 大 し て 座屈 す る傾 向が強いか らであ り,
その点の剛 性が節 点ま一
109
一
わ り の部 材の特 性に依 存す る と考え ら れ る か らであ る
。
CZ
,(j
)は次の 2つ の場 合に分 けて得ら れ る。(
1
) 形 状 初 期 不wa
“εJ の あ るラチス ドー
ムが等分布 状 荷 重 P。と付 加 集 中 荷重 p ε」’
P 。
を 受 け る 場 合i
C3
‘(ノ};
O曾
42(1−
g ε丿十 〇.
07 pε丿) 1i
+0
.
58(・一
,ε厂 ・.
07
,ε,} ・・
……
(5) (ii) 形状 初 期不ng
。ε」の あ る ラ チス ドー
ムが 荷 重 ケー
スff
か らW
の よ う な偏 載 状 荷 重 を受ける場 合i
C
:,(ブ)=0.
42 [1−
gεJ十 〇.
03
1一
ρ]si
i
十 〇.
58
[1−
g ε」− 0.
03
(1−
p)] 3i
・
・
…
(6 ) こ こ に, gεJ と尸ε,は それ ぞ れ節点j
に お け る, 形状 初 期 不 整 と付 加 集 中 荷 重である。 ま た,
1.
0
≧ρ>0,0.
2
≧gε」≧O,
O.
4≧p ε∫≧0程 度と する。式 (4)がラチス ド
ー
ムの各 節点 に 適 用 さ れ れば,
各 節 点に関 する座 屈 荷 重が推 定で き る が, そ れ らの内の最 小の ものがラチス ドー
ム の弾性 座屈荷 重 を与え る と考え ら れ る。 な お,
式 (4 >を求め る際におい て ロー
ラ支 持 近 く の節 点 (例えば節点2
,3
}に関す る性 状 を反 映して い るの で, 式 (4 )は主に この ような節 点に適 用される べ き性 質の もので ある。
ラ チス ドー
ム の内 部の節 点に適 用さ れ れば, 前報 】} で検 討さ れ たよ うに式 (4)は控え 目 な値 を与え よ う。
式 (4 )の妥当 性の検 討に関 して は, 全 部 材が同じ断 面積で構 成さ れ てい る ラ チス ドー
ム につ い て前報1) で既 に検 討さ れ た。 こ こ では,
異な る部 材断面積で構成さ れ て い る ラチス ドー
ム の弾 性座屈 荷重の推定式 が 式 (4
) に よっ て妥 当な値を得られ るのか どうかについ て検 討す る。
表一
2中のip
,=
2.
5°
のモ デルE
のP
は節点 3に 。ε を与え た場 合の節 点3
の過大な鉛 直 変位の増大 に よっ て 弾性範 囲 内で定まっ た座 屈 荷 重で ある。
このPm。
x とP
:, (表一
2)を比 較すると,
g ε=
0、
4の場 合 を 除いて ほ ぼ同 程 度の値 が 得ら れて い る。 し たがっ て, 式 (4)は ほ ぼ妥当な結 果 を 与えて い ると考え ら れる。
5−2
崩 壊 荷 重P
ヲの推 定 法 図一1
に示すピン接 合単層 ラ チス ドー
ムの最大荷重が ある特 定の節点に接 続して いる あ る部材の部材座 屈で決 定さ れ る場合を想定し,
その最 大荷重の 推 定法 を検 討す る。
前 報1)お よ び前 節の結 果で示さ れ た ように,
ほ ぼ同一
断 面か らなる図一
1の ドー
ム では,
軸 力の大 き く なる 6個の隅 点 近くの部 材が座 屈す る可 能 性が高い の で,
こ の領 域の 部 材,
例え ば図一
2の a,
b,
e等の 部 材を考 察 の対 象と す る。 な お,
推定に あ たっ て は,
節点の変位に一
110
一
よ る幾何学 的非線 形は考慮せず,
ま た,
こ こ.
で求める最 大 荷重を崩 壊 荷 重と略 称 する。j
節点に接 続す る m 部 材 (」−
m )が両 端 ピン支 持 柱 と し て部 材座 屈する と きの 部 材 軸 力をN。
T(.
i−
m )と す る。 初 期 不 整の ない図一
1に示 すラチス ドー
ム に, 節点 荷重 P。k {h =
1,
2,…,
」,…,
冗 :n・
=
節点数),
例えばt 荷 重 ケー
スLll
,
皿,
】V
の 内の一
つ,
あ るい は付 加 集 中荷重の組み合わ せ荷重が作用し た と きの部 材 (j
−
m ) に生 ずる軸 力 をN
(j
−
m )と す る。
この軸 力は,
通 常の 線形弾 性 解 析か ら求め る。
作用荷 重P
。h を λcr 倍 し て 作 用 さ せ た 時,
部 材 (j
−
m }の軸 力がP
。 。(ノー
m )に達し た と す る と,
次式が 成 立す る。
Ncr
(j
−
m }養尸
N
σ一
呪 》… … ’
鹽
’
”’
… ’
… … ’
阜
’
(7) 幾 何 学 的 非 線 形 性 を 考 慮 しない の で,
荷 重 と軸 力に は線 形性が成 立し, 各 節点に λ。。
・
P, rcが作用し た と き,
部材 (ノー
m )は座 屈する。 し たが っ て, こ の時の ゴ節 点の荷 重 を部 材 (」−
m )の座 屈に よる崩 壊 荷 重 とする と, 崩 壊 荷 重P タ(ノー
m )は次 式で与え られ る。
・呈・・一 )
一
幕
i
謂
)・
Pw.
− 9…・
・
……
… ) 各 部 材の断 面が ほ ぼ一
様な図一
1に示 す ドー
一
ム で は,
隅 点 近 傍,
ロー
ラ支 持 点 近 傍,
中 央 部.
の そ れ ぞ れ の軸 力の 大き さ は異な る か ら,
こ の影 響 を近.
似 的に把 握する こと を試み る。 全 周がピン支 持さ れて いる場 合に は,
荷 重 が 等 分 布 状であ れ ば,
各部材にはほ ぼ一
様な軸 力.
が発 生す る。 そこ で, 図一
]の ドー
ムが周 辺ですべて ピン支持さ れ, すべ て の節 点にj
節 点の荷 重P
。,と同じ荷 重が作用 した場 合の軸 力は, ドー
ム の偏平性を利用 す れ ば,
次 式 で仮 定で き る。N
・(j
−
m ・一
諏
……一 ・
・
…………
・
一
(・) し た がっ て,
式 (9
)のPOJ
をNo
(.
i
−
m )X6 φ1 で表し, 式 (8
)に代入 す る と,P3
け一
m )が次の よ うに表せ る 。P
彡(ノー
7π)=
7e(ノー
m >×6φ1×Ncr(ノー
祝 )…・
………一 …t………
(10) γe(j
−
m )=N
。(j
−
m )/1V(j
−
m )…・
………
(11) 式 (10)の妥 当 性 を4−
2で求 めた結 果を利 用して検 討 す る。
4−
2の解 析で は,
等 分 布 状の荷重を対象とし て い る。
式 (9
)はg εの影 響 を 含ん でいない ので,.
式 (10) の検 討に あ たっ て,
9 ε=0
の場 合の モデルD ,E ,
F
の弾 塑性 荷重Pmax
を 酵 (j
−
m )と比較す る。
モ デルD
で は 部 材 a の座 屈,
モ デルE
では部材e の 座屈,
モ デルF
で は部 材b
の座 屈で最 大 荷 重 が 決 定 されてい る から, 式 (10)の適 用に あたっ て,
そ れ ぞ れr
,(j
−−
m >を部 材 半 開 角 φ匚 ご とに表一
2に示して ある、.
全 部 材の細 長 比は λ己
60で あり,
その 部 材の座 屈 応 力 度は g、r;
19 440kgf
と仮 定 して い る か ら, 式 (10>よ り PP(
j
−
m )が計 算 で きる。
比 較が表一
2に与え ら れて いる。
モ デルD
につ い て は ほぼ一
致して お り, モデルE
,F につ い て式 (ユ0> か ら求め た結 果 が 多少解 析値よりも高 くなっ て いる が, ほぼ妥 当な結 果が得られ て い ると判 断しうる。
以 上の検討は形 状 初 期 不 整 。ε の な い場 合で あるが, 次に節点 ゴに ge がある場 合の推 定 式 を 検 討す る。
荷 重P
。h の も とで,
。ε=O
の とき部 材軸 力N
(ノー
m )が 発 生 してつ り合っ てい る が,
g ε≠0
の場 合に は部材軸力が変 化 する。 図一9
に は,
節点3
にg εが あ る モ デルF
の ラ チス ドー
ム内の部材 a,b,
c の応 力度と荷 重P。
の関係 が示 されて いる。 これより,
節点 3に接 続 してい る部 材 c の応 力はg ε が大きいほ ど そ の値が大き く なっ てい る こ と が わか る。
こ の よ う なg εの影 響 を考 慮す る た めに, ドー
ムの偏 平 性を利 用 して gε≠O
の条件で荷重P
眺 の も とでつ り合うj
節点に接続す る各 部材の軸力 を 1・
N
げ一
m ) 但し, 。e ≧0・
・
……・
・
…
(12)1一
σε と仮 定す る。 た だ し, 前va1
)で議論し たが , 節点 1で は 荷重の上 昇に伴い上向き の変位が生 ずるので,
節点1
に む 関して は g ε= 0と して軸力 を 推 定 す るの が妥 当で あ ろ う。 式 (7>のN
(j
−
m )の代わり に,
式 (12 )を用い れ ば式 (10
)に代わっ て崩壊荷重P3
(j
−
m )の推 定式 と して次 式を得る。i
P
彡(ノー
7π)=
=
(1−
9 ε)つU(ノー
m )i
i
・
6φ1・
N・・(j
−
m )…一 ・
t”一 ’
q3
)…
i
re
(j
−
m )=
」No
(ノー
m )/ハ1(ノー
m・
)………・
…
(11 )i
; た だ し,
2iN
。(j
−
m ):すべ て の節点に同一
の荷 重P
。」が作用.
…
i
し た と き, 部 材j
−
m に生 ずる軸力…
i
でP
。ノ(6
φ1)で仮 定す る。
… …N (ノー
観 ):ge=
0の ドー
ム に荷 重P。
,が 作 用 した…
i
「
と き,
部 材j
−
m に生ずる軸 力で弾 [i
性 線 形 解 析から求 める。i
式 (10) 又は (13)か ら求 め ら れる崩 壊 荷 重P
ヲと 4−
2の結 果 (表一
2 )とを比 較す る。
節 点 1に 。εの あるil
,=
3.
5°
の モ デル D,
節 点 2に gεの あるil
,= 3.
5°
の モ デルF
につ い てまず 考察する。 部材b
の座 屈で最 大 荷 重 が決 定さ れて いるモ デルF
の g ε=
0.
0,
0、
1,
0.
2の場 合 に は,Pmax
と式 (13
)か ら求め たP
ヲ(j
−
m’
)(表一
2) と の 比Pm
。,,
/P
ヲ(j
− ’
m )の値が ほ ぼ1.
o
近 く に なっ て い るの で,
式 〔10 )よ りも式 (13 >の適 合 性が高いと考え られ る。一
方, 部材 a の座 屈で最大荷重 P .が決定さ れ てい る ドー
ムD
で は, 節点1
にg ε が あっ て も,Pm
。x の 値は ほとんど変わっ てい ない こ とか ら,
式 (13
)よ り も式 (10
)の適 合性が高い と判断さ れ る。 し た がっ て,
8000 6000 4eoO 2eeo PO〔kgf) 6000ツ
1
〃
’〃
1
/
’
,ノ
処
・1
/ノ
Dノ
’
0 ’’
P・ax=
735Dkgf (9・‘
0} / / Pmax45397kgf (gE;
O鹽
2 )ノ /
,
/
γ
〃
鳥
/
1755kgf/
’
(
i
〃
… ン’
’
00 ’ 4008DO oo 40D σ・
〔kgf/c・211600 400 BOO 玉200 ユ600 2000 2400 図一
一
9 荷重ケー
ス 1を受け るモデルFのラ チス ドー
ム内の部 材 a,
b,
cの応 力 度と外 荷重 R。の関 係。
た だ し,
。 ε は 節点 3に 与 え ら れて いる.
式 (10
)は節 点1の よ うに鉛 直 変位の ほ と ん ど発生し な い節点で,
式 (13)は変 位の大きい節 点で適 合 度が高い と考え られ る。 次に,
節点3
に9 ε のあるモ デル D,E, F の結 果 (表一
2 )では,
座屈 す る部 材 と初 期 不 整のある節 点 と が 直 接に接 続して い ない場合にういて は, g ε の影響は最大 荷 重に対し て大き く は表れ てい ない。
したがっ て, こ の よ う な場 合も式 (10)は式 (13) よりも適 合 度が高い と 言え よ う。5−3
本推 定法に よ る弾 塑 性 座 屈 荷 重の計 算 手 順前述 (
5−
1,
5−
2)の弾 性座屈 荷 重 P叙 」−
m )と崩 壊 荷重P
タ(ゴー
m )の 推 定 法に基づ い て,
式 (3)か ら本 論で対 象と し てい る ピン接 合 単 層ラチス ドー
ム の弾塑 性 座屈荷 重 を以 下の手 順で計 算 する。
(i ) 特定な節 点 h に着 目し,k
節 点に関す る 基本 デー
タ (イ)h
節 点に接 続 する 6本の部 材の平 均 断 面 積 ム,
(ロ )h
節点の形 状 初 期 不 整 8 ε。,
(ハ )付 加 集 中荷 重 p εκ,
(二 )偏載 状荷重パ ラメー
タ p を設 定する。
(ii)k
節 点につ い て, 弾性 座 屈 荷 重P
畧1(h
)をp εk,
g εrc,
p に応じ て式 (5 )又は (6)か ら計 算 する。
ただ し,
p εiC,
g εiC,
ρ の適用範囲は,0
≦pεκ≦O.
4
,.
0
≦gε κ≦0.
4,
0≦p≦1.
0 であ り,
(イ) 隅 点, ロー
ラ支 持 点で はC2
‘=
=
。 。 と す る。
(ロ) 節 点 1で は。ε1;O,
pε=0
と み な す。 (iii)h
節 点に接 続す る部材m を 用いて,
節点h
で 評 価す る崩 壊 荷重 P夛を 次 式 か ら計算 す る。
iP
ヲ(h
−
m )=Min
[(1−
9 εh)・
re(h−
m )…
i
・
6φ匸・
Ncr〔k−
m }}・
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・
・
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…
一
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・
・
…
(
14
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一
111
一
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re(le−
m )=No
(h −
m )/N
(le−
m )・
・
…・
・
……
(ll >i
た だ し,N
。(ic−
m ),
N
(h −
m )は5−
2に述べ た方 法で 求め,
(イ)隅点,
ロー
ラ支持点で はg ε、= 0と し , (ロ〉 節 点 1では v ε1=0
と み な す。 (iv) 上 述の推 定 式か ら得 ら れ たP
:‘とP
呈の値を式 (3 )に代入 し,h
節 点で評 価した弾 塑 性座屈 荷重PE
。 (h
)を求め る。(V >
k
の番 号 を 変え,
(i)か ら (iv )の手 続き を 繰り返し, P 叙 勧 を求め る。
そ し て, これら の値の内 か ら最 小 値 を選び,
これを弾 塑 性 座 屈 荷 重の推 定 値P
芸。 と する。
上記の方 法 (i)か ら (v >に し たがっ て得ら れる モ デル D,E ,
F のP2r
と解 析 結 果Pmax
と を 比較す る。 式 (3) を用い てP2r
を計算す る と き,
本ラ チ ス ドー
ム におい て小さ な推 定 値を 与 え る組み合わ せ (節点1, 部 材 a),
(節 点2,
部 材b
),
(節点 3,
部材c), (節点B
, 部 材e)を選ん だ。 そ の内,
最小の値を与え る節点j
と 部 材 m の組み 合わ せ (j
−
m )を探 し,
(j
−
m )で評 価し たP2
‘, 巧 を 用い て,
表一
2および図一9
に示さ れて いる解析 結 果