光技術実習テキスト
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12 版
平成 19・20 年度
静岡県情報教育開発推進事業
工業部会
-1-第1部
光技術の基礎
Ⅰ 概論 1 光とは ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 Ⅱ 光の性質の観察実験 1 目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 2 関係知識 (1) 直進の法則 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 (2) 反射の法則 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 (3) 屈折の法則 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 (4) 全反射の法則 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 3 実験 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 Ⅲ 光の特性実験 1 目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 2 関係知識 (1)赤外線発光ダイオードについて ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 (2)半導体レーザについて ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12 (3)光源の特性について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 3 実験 (1)I-L特性実験 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16 (2)周波数特性実験 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21 (3)距離と信号の測定 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23 Ⅳ 赤外線LED活用例(赤外線通信) 1 目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24 2 関係知識 (1)赤外線LEDによる通信 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24 (2)赤外線通信 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24 (3)キャリア波 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25 (4)PIC ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26 3 実験 (1)赤外線通信の様子を調べる回路の製作 ・・・・・・・・・・・・・・・・26 (2)赤外線通信応用回路の製作 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27 4 マイコンへの組込みについて ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32 Ⅴ レーザ光の活用例 1 LD発信、受信実験 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32 2 レーザ距離計の実験 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35第1部
光技術の応用
Ⅵ 太陽電池の特性実験 1 目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38 2 関係知識 (1) 測光 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38 (2) 太陽電池の原理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39 (3) 光電効果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40 (4) 光電池 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40 (5) 太陽電池の種類と特徴 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40 ア 乾式系 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41 イ 湿式系 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・42 (6) 太陽電池の構成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・43 (7) 太陽電池の出力特性 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・43 (8) 太陽電池の温度特性 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・44 (9) 分光分布 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・44 (10) AM(Air Mass) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・44 (11) 放射照度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・45 (12) 分光感度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・45 3 実験 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・45 (1) 太陽電池の接続実験 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・45 (2) 光の色(波長)を変えた実験1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・47 (3) 光の色(波長)を変えた実験2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50 (4) 光源の種類を変えた時の発電量の実験 ・・・・・・・・・・・・・・・・51 (5) セルの温度による発電量の実験 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・53 4 応用 (1) 太陽光発電システム ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・55 (2) 実測値の例 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・57 5 太陽電池の今後について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・58 Ⅶ LED照明による通信技術実習 1 可視光通信の概論 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・59 2 LEDによる光通信基礎実験 (1) 目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60 (2) 関係知識 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60 ア USB-IO ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60 イ Usb-An ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60 ウ A/D変換 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60 (3) 実験 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・61 ア LED制御実験のための製作実習 ・・・・・・・・・・・・・・・・・61 イ USB-IOポート基板による出力実習 ・・・・・・・・・・・・・・・64 ウ アナログ伝送実験 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・67 オ 応用プログラム ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・72 3 照明に利用されている光を用いた通信技術の基礎実習 (1) はじめに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・75 (2) 関係知識 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・75-3-ア 白色LED ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・75 イ オペアンプ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・75 ウ メロディIC ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・76 (3) メロディICによるデータ通信回路製作 ・・・・・・・・・・・・・・・77 ア 送信回路の製作 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・77 イ 受信回路の製作 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・78 ウ 通信実験 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・78 (4) 音声データ通信回路の製作 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・79 ア 音声データ送信回路の製作 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・79 イ 音声データ送信実験 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・81 ウ 考察 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・81 Ⅷ フルカラーLEDを利用した画像表示装置 1 目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・82 2 関係知識 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・82 (1) フルカラーLED ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・82 (2) トランジスタ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・82 (3) PIC16F873A ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・83 (4) 74HC154 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・83 (5) ADM3202 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・84 (6) USART ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・84 (7) EasyComm ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・84 3 動作原理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・84 (1) 概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・84 (2) PIC16F873Aの入出力ピンの割り当て ・・・・・・・・・・・・・・・・85 (3) ドライブ回路 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・86 (4) ダイナミック点灯制御 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・86 (5) ダイナミック点灯させる行の選択 ・・・・・・・・・・・・・・・・・86 4 開発環境 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・87 5 使用部品 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・87 6 回路図 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・88 7 画像データ作成ソフト ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・89 (1) 画像の作成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・89 (2) 「背景セット」ボタン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・90 (3) 「画像セット」ボタン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・90 (4) 「送信」ボタン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・92 8 操作方法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・93 9 プログラム ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・93 (1) 通信パラメータ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・93 (2) PIC側プログラム ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・93 10 製作上のポイント ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・96 Ⅸ 各校のレーザ加工機の現状 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・97 Ⅹ 参考文献 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・99
Ⅰ
概論
1 光とは 光は、電磁波の一種である。テレビやラジオに使われている電波やレントゲン写真を撮 るとき用いられるX線も電磁波に含まれる。一般的にサブミリ波より波長の短い範囲を光 として扱われる場合が多く、中でも目に見える光を可視光線(380~760nm)といい、電磁 波全体のごく一部分である。この波長の幅は、人間の目で見えるときの紫色から赤色に対 応しており、「光のスペクトル」とも呼ばれている。普段、我々が光として認識しているも のである。 ・・ マイクロ 波 ミリ波 サブミリ 波 赤外線 紫外線 X線 γ線 遠 中 近 近 中 遠 2 インコヒーレントとコヒーレント 同じ光源から出た光でも光線の位相がそれぞれ異なると互いに打ち消し合い、なかなか 強い光を生み出すことはできない。このような光を一般にインコヒーレント(非干渉性) 光という。 これに対してレーザ光は波長と位相がよく揃った単一周波数で、さらに指向性が鋭く、 高いエネルギーを持った光であり、自然界には存在しない人工的な光である。このような 性質を持った光を総称してコヒーレント(可干渉性)光という。レーザ光の最大の特徴は このコヒーレント性にあり、これを集束すると驚異的な高エネルギー密度を達成すること ができる。Ⅱ
光の性質の観察実験
1 目的 光は「屈折率が等しい媒質中では直進する。」、「屈折率の異なった媒質の境界では屈折あ るいは反射する。」性質がある。これらの性質を光の三法則(直進、反射、屈折)という。 この光の三法則のうち、反射と屈折について検証実験を行い、更にガラスの屈折率を測定 する。この様な実験を通して光の性質について理解する。 10-2 10-1 波長〔m〕 400 500 600 700 800 波長〔nm〕 図Ⅰ-1 光とは 一般にここからの電磁波を電波という。 10-12 10-3 10-4 10-8 可視光線-5-2 関係知識 (1) 直進の法則 光は均一な媒質の中であれば、直進する(波長≪媒質の大きさの場合)。 (2) 反射の法則 光が媒質の境界面で反射するとき、入射角θi と反射角θr は等しくなる(図Ⅱ-1)。 (3) 屈折の法則(スネルの法則) 光は屈折率の異なる二つの媒質の境界では屈折する。屈折の法則(スネルの法則)は、 光が物体と物体の境界面に対して斜めに入射すると波面の進行方向が変化することであ る。図Ⅱ-2に示すように水の中で物体が曲がって見える現象も屈折の法則によるもので ある。屈折する原因は、光が屈折率の異なる媒質に進入するとき、今までの媒質内を進 む光の速度が変わるためである。また、屈折の度合いを表す数値を屈折率という。 光の屈折では、次式(2・1)が成立する(図Ⅱ-3参照)。このことをスネルの法則という。 n1・sinθi = n2・sinθt・・・・・・・・・・・・・・・・(2・1) n1:媒質1の屈折率 n2:媒質2の屈折率 θi:入射角 θt:屈折角 図Ⅱ-2 屈折の様子 図Ⅱ-3 屈折の法則 θt θi n2(媒質2) n1(媒質1) n1 > n2 n1:媒質1の屈折率 n2:媒質2の屈折率 図Ⅱ-1 反射の法則 法線 媒質1 媒質2 入射角 反射角 θi θr
(4) 全反射の法則 屈折率が大きい媒質から屈折率の小さい媒体に光を入射させるとき、入射角がある角 度まで大きくすると、透過光は境界面に沿う。このときの入射角を臨界角といい、臨界 角より入射角をさらに大きくしていくと透過光はなくなり、入射した光はすべて反射す る。臨界角を図Ⅱ-4に、全反射を図Ⅱ-5に示す。全反射は屈折率の高い媒質から低い 媒質へ光が進むときに起きる現象である。 3 実験 (1) 反射実験 ここではレーザポインタとミラーを使用して光の反射を観察する。被照面は凹凸がな いものを使用する。 ア 実験に必要な機器 実験に使用する機器の一覧を表Ⅱ-1と図Ⅱ-6に示す。 表Ⅱ-1 実験に使用する機器類 イ 実験手順 ① レーザポインタおよび方眼紙を準備し、方眼紙は分度器を用いて図Ⅱ-6に示すよう に事前に0度、20度、30度、45度、60度、70度、90度の線を引く。 ② レーザポインタのボタンを押すと赤いレーザ光が出る。レーザ光が出力されている かどうかを確認する。このとき、レーザ光を人に向けたり、目で覗き込まないこと。 ③ ミラーの中心を方眼紙の入射角0度の位置になるように置く。 品 名 数 量 レーザポインタ 1 方眼紙 1 ミラー 1 分度器 1 図Ⅱ-6 実験に使用する機器類 屈折角 90° n1 (プラスチック) 図Ⅱ-4 臨界角 n2(空気) 臨界角 n1 > n2 図Ⅱ-5 全反射 入射角θi n2(空気) n1 (プラスチック) n1 > n2 反射角θr n1:プラスチックの屈折率 n2:空気の屈折率 0° 20°30° 45° 60° 70° 90°
-7-④ レーザポインタを0度の位置に置き、レーザ光をミラーに入射する。このときの反 射角度を観察する。同様に入射角度を 20 度~70 度にしたときの反射角度を測定する。 結果を表Ⅱ-2に記録する。 ※注意:ミラーからの反射光を絶対に直接目で見ないこと。 ウ 実験結果 入射角(度) 反射角(度) 0° 20° 30° 45° 60° 70° (2) 屈折の法則(スネルの法則) ア 実験に必要な機器 実験に使用する機器を、表Ⅱ-3と図Ⅱ-9に示す。 表Ⅱ-3 実験に使用する機器類 品 名 数 量 レーザポインタ 1 方眼紙 1 ガラス直方体ブロック 1 分度器 1 図Ⅱ-7実験の様子1(入射角 45°の時) 図Ⅱ-8実験の様子2(入射角 30°の時) 図Ⅱ-9 実験に使用する機器類 表Ⅱ-2 反射実験結果
イ 実験手順 ① 反射の実験で使用した方眼紙にガラスの直方体を置き、レーザポインタを用いてレ ーザ光を 45 度で入射する。 ② 図Ⅱ-11・図Ⅱ-12のように、レーザ光がガラスの直方体から出てきたポイントに 印を付ける。印を付けたら、分度器を用いてθ2の角度を測定する。測定結果を、 表Ⅱ-4に記録する。 ウ 実験結果 入射角 θ1 (度) 屈折角 θ2(度) 45° エ 結果の整理 空気の屈折率を n1、ガラスの屈折率をn2、入射角をθ1、屈折角をθ2とし、空気の 図Ⅱ-10 実験の様子1 図Ⅱ-11 実験の様子2 θ1 n2(ガラス) n1(空気) θ2 ここに印をつける。 図Ⅱ-12 実験の方法 表Ⅱ-4 屈折角
-9-屈折率n1≒1、入射角θ1=45°を式(2・1)へ代入すると、 1 × sin45° = n2 × sinθ2 となり、ここで、先ほど測定した屈折角θ2を上式に代入し、ガラスの屈折率n2を求 める。(ガラスの屈折率は約 1.52) 今回使用した、ガラスの屈折率を計算すると となる。 (3) 全反射の実験 ア 実験に使用する機器 実験機器を、表Ⅱ-5と図Ⅱ-13 に示す。 表Ⅱ-5 実験に使用する機器類 イ 実験手順 ② 反射の実験で使用した方眼紙の上に半円形ブロックを置く。 ② レーザ光の入射角度を0度から90度までゆっくりと変化させ、半円形ブロックから 透過するレーザ光を観察する。臨界角度と全反射の角度を記録する。図Ⅱ-14に実 験の様子を示す。ここでは、空気からガラスの入射角が0度となるように、半円形 ブロックを使用する。 ウ 実験結果 臨界角 全反射の角度 品 名 数 量 レーザポインタ 1 方眼紙 1 半円形ブロック(プラスチック) 1 図Ⅱ-13 実験に使用する機器類 図Ⅱ-14 実験の様子
4 使用したレーザポインタについて 観 察 実 験 で 使 用 し た レ ー ザ ポ イ ン タ は レ ン ズ付きのものを利用した。このレーザポインタの 特徴はレーザ光が点でなくライン状に出力される ことである。これにより厚みのあるブロック類に も対応でき、屈折および全反射の実験を容易に観 察することができる。図Ⅱ-15は一般的なレーザポ インタを使用した場合の反射の結果である。反射 の状態をハッキリと見ることが難しい。 今回写真に提示した実験装置は、㈱睦コーポレーション製の装置の一部(LPL1-635-1S) を使用している。
Ⅲ
光の特性実験
1 目的 通信に利用される光として、赤色発光ダイオード(赤色 LED)、赤外線発光ダイオード(赤 外線 LED)、半導体レーザダイオード(LD)の三種類について取り上げ、各素子の特性と特 徴を知る。また、赤色発光ダイオード(赤色 LED)、赤外線発光ダイオード(赤外線 LED)、 半導体レーザダイオード(LD)とフォトトランジスタ(PTr)を用いて、直接変調方式によ る E(電気信号)/O(光信号),O/E 変換の基礎と光の性質や周波数特性について理解す る。 2 関係知識 (1) 赤外線発光ダイオードについて ア 赤外線とは 赤外線とはその波長が可視光線よりも長く、マイクロ波よりも短い電磁波の総称で、 1800年頃発見された。ある温度の物体はすべて、その温度に応じた波長の光が、自然 に放射される。したがって、肉眼で見て光っていない物体も波長の長い赤外線も放射 されていることもありうる。 赤外線の波長範囲は760nmから1mm程度までの範囲で、直接目で見ることはできない が、太陽や白熱電球、人間や動物の身体、また熱せられた石やセラミックなどからも 放射されている。その中でも波長が760nm~1.5μmを近赤外線、1.5μm~5μmを中赤外 線、5μm~100μmを遠赤外線、100μm~1mmを極遠赤外線などと呼ばれて区別してい る。 イ 赤外線発光ダイオード発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)はpn接合によって構成され順方向通 電を行うことで電子の持つエネルギーを直接光のエネルギーに変換するデバイスであ る。LEDの中でも波長が、800nmから1000nmの赤外領域で発光するものを赤外線LEDとい う。 赤外線は、可視光線(人間の眼で感じることができる電磁波)ではない。そのため 赤外線ダイオードは表示用には使用できない。光を受光するフォトダイオード(PD: Photo Diode)やフォトトランジスタ(PTr:PhotoTrnsistor)といった受光素子と組 図Ⅱ-15 出力されるレーザ光の違い
-11-み合わせて、テレビやエアコン、携帯電話やパソコンのデータ通信などの光通信に用 いられている。 また、人間の目で確認できる可視光の発光ダイオードに比べて効率がよく、散乱が 少ない。短い周期のパルスであれば最大1[A]まで電流を流すことができる製品もあり、 電流に比例して発光強度(放射強度)が強くなる特性を持つ。 LEDが世の中に誕生した当初は、この赤外線発光だけで、発光輝度もあまり高くなか った。LEDが誕生して数十年経過した現在では、可視光での発光が可能となり、また電 気的エネルギーが少なくかつ長寿命であることから、家電製品のパイロットランプ、 自転車の電気や懐中電灯など照明に用いられるようになった。また、青色の高輝度LED も実現してフルカラーディスプレイとして競技場などの大型ディスプレイに使用され るなど、様々な装置の発光光源として幅広く活躍している。 ウ 構造と発光原理 発光ダイオードの基本構造は、pn接合ダイオードである。順方向電圧を加えたときp 型半導体側からは正孔が、n型半導体側からは電子がpn接合部に向かって移動して電流 が流れる。この接合部付近で正孔と電子が再結合してその際に自然発光する。正孔と 電子がそれぞれ持っていたエネルギー合計と再結合した後のエネルギーの合計を比較 すると、再結合した方が小さくなる。このエネルギーの差が光や熱となり放出される。 これが発光ダイオードが発光する原理である。 発光ダイオードは化学化合物を用いた直接遷移型(上位準位の原子が光エネルギー を放出して下位準位に遷移すること)の半導体を使用する。赤外線発光ダイオードに は活性層にインジウム・ガリウム・ヒ素・リンを用い、クラッド層にインジウム・リ ンなどの材料が用いられる。放射する光の波長(発光色)は、構成される半導体の材 質や添加物により決まる。 (2) 半導体レーザについて ア レーザとは
レーザ(LASER)とは、発明者の造語で、Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation(誘導放出を利用した光の発振・増幅器)の頭文字である。光をある仕 p 型半導体 n 型半導体 電子 正孔 再結合 発光 図Ⅲ-1 pn 接合ダイオード
レーザ光 組みで増幅させて、波長や位相などの特性がそろったビーム状の光をレーザ光という。 その特徴としては、①指向性が高い②単色性がよい③可干渉性(コヒーレント)が良 いなどである。 発光は、原子の周りの電子がエネルギーの低い軌道へ落ちるとき、そのエネルギー を光として放出することから生じる。電子の落ち方として、自ら光を放出する場合を 自然放出といい、その光は一般に自然光と呼ばれる。自然光はいろいろな波長が混ざ り位相もずれている。太陽光や蛍光灯、白熱電球の明かりなど身の周りのほとんどの 光がこれに相当する。また、外部の光により電子に刺激を与えて強制的に発光する場 合を誘導放出という。この誘導放出によって生じる光は、外部からの光を与えるため、 その光を利用して、連鎖的に発光していく。そのため結果的に波長や位相がそろった 強い光が発せられる。これがレーザ光である。 イ 半導体レーザ 半導体レーザダイオードのことを単にレーザダイオード(Laser Diode)とも呼ばれ LDと略す。その特徴を幾つか挙げる。小型で、高い強度の光を発生することが可能で 他の部品と一体化し光モジュールとして用いることができる。また、電流の強弱で簡 単にレーザ出力を制御できるため、変調という操作を行いデータ通信に利用可能であ る。大量に安価で製造でき、光ディスクドライブやスキャナとして利用されている。 また、レーザ光の高い集光性からレーザポインタや計測機器に用いられている。 ウ 半導体レーザの基本的な構造 p型とn型の半導体を接合させたダイオード型の構造であり、このpn接合部が発光層 となる。この発光層のことを活性層と呼び、活性層をはさむ両側の層をクラッド層と いう。p型とn型のそれぞれあるストライプ状の電極に電圧を加えることによって発光 する。図Ⅲ-2に基本的な構造を示す。図Ⅲ-3に半導体ダイオードを示す。 エ 安全基準 レーザ光を使用する場合、特性に合わせた安全対策を十分にとる必要がある。レー ザ光の人体への影響を考慮して国際電気標準会議IECで最大許容露光量を設定した安 全基準が定められている。特にレーザ光が直接目に入ると網膜に損傷を受ける。使用 中に反射したレーザ光線が目に入るという事故や、可視光以外のレーザ光で、気がつ かないうちに目にダメージを受ける事故もある。したがってレーザ光を使用する際に 図Ⅲ-3 半導体レーザダイオード(左) 図Ⅲ-2 基本的な構造 p 型半導体 pn 接合部 n 型半導体 発光層 電 池 ストライプ状の+電極
-13-は波長・強さに適合した防護めがねの着用が望ましい。表Ⅲ-1に、概要を示す。これ により、レーザを用いた製品を製造しているメーカは、クラス2以上の製品には警告・ 説明のラベルを貼ることが義務付けられている。また、JISにおいても許容被曝放出限 界が定められている。 (3) 光源の特性について 赤外線ダイオードと半導体レーザにおいて基本特性である光学的特性(順電流-光出力 特性)と信号を伝送するうえで重要となる周波数特性についての実験を行う。
ア 順電流-光出力特性(I-L 特性:Injection current-Light output 特性) (ア) 赤外線ダイオードの I-L 特性 赤外線発光ダイオードは、pn 接合の順方向電流による正孔と電子の再結合時の発 光を利用しているため、定格以内の電流を流した場合、放射束1は電流にほぼ比例し て増加する。図Ⅲ-4 に一般的な順電流―放射束特性を示す。 この光出力は周囲の温度に影響されやすい。周囲の温度が高くなるに従い光出力 は低くなる。これは温度上昇に伴い、発光するために使われる電流の割合が低くな るためである。ここで放射束をΦ[mW]で表す。 1 放射束とは、単位時間あたり光の通過しているある面積を通るエネルギーの量を示す。単位は W (ワット)を用いる。 クラス 基準・程度 使用例 1 本質的に安全。 どのような条件でも最大許容露光量を超えない。 レーザポインタ 2 波長400nm~700nm(可視光) 1mW以下の出力(まばたきで保護できる程度) 3A 連続波レーザ5mW以下 直視は危険 バーコードリーダ 3B 連続波レーザ0.5W以下 光ディスクドライブ 光ファイバ通信用光源 4A 連続波レーザ0.5W超え 散乱反射も危険 皮膚障害や著しい人体障害を与える 部品加工・溶接用の炭酸ガスレーザ YAGレーザ 表Ⅲ-1 レーザ光線の安全基準 0.01 0.1 1 10 1 10 100 1000 順方向電流 IF [mA] 放 射 束 Φ [ m W ] 図Ⅲ-4 順電流―放射束特性 (両対数グラフ)
(イ) 半導体レーザのI-L特性 注入した電流に対するレーザ光の出力特性は、最も基本的な特性である。この特性 は、半導体レーザの電流を増減し動作させ、フォトダイオードの電圧から光の出力 を確認することで計測する。始めは自然発光で少しずつ光出力を増していくが、レ ーザが発光し始めるしきい値電流Ith(発振開始電流)を超えるとレーザ発振が始ま り、加えている電流と供に光出力が急激かつ直線的に増加する。実用上、このしき い値の電流は小さいほど良い。図Ⅲ-5に光出力Lと電流Iとの関係を示した一般的な I-L特性を示す。電流の増加⊿Iに対する光出力の増加⊿Lの比(傾き)を微分量子効 率ηp[mW/mA]と呼び、電流を増加させた時にどの程度の光強度が増加するかを表わし ている。この傾きが大きいほど特性は良い。半導体レーザを評価する一つの指標と して用いられるが、静電気などのサージによって半導体レーザが劣化してしまい光 学損傷を起こすと、この傾きが一定でなく途中で折れ曲がる(キンク)。図Ⅲ-6にそ の例を示す。その他に効率が低く光出力が出ない場合がある。なお、I-L特性は温度 上昇に影響を受けやすく、しきい値が上がったり、また、効率が下がって出力が落 ちるなど、半導体レーザの劣化を確認することもできる。 図Ⅲ-5 I-L特性(一般) 図Ⅲ-6 I-L特性(キンク) イ 周波数特性 周波数特性は、回路の周波数に対応する特性を示している。各デバイスにおいて構 成される回路での供給値、測定値などの性能量の値、または応答が周波数によって変 化する様子を示す。 実際には、増幅器などにおいて各周波数に対応する振幅又は増 幅度の関係を示す事が多い。 音声を例に挙げると、周波数特性から分かることは、どの周波数からどの周波数ま で (低い周波数から高い周波数)の音を再現できるかということに対応している。数 値の幅が広いほど、低音域から高音域まで幅広く再現でき音が良く再生されたことに なる。 (ア) 光通信 光通信には、光の伝送路によって、家電用リモコン装置に使われているような空 光 出 力 ( 強 度 ) L ←キンク 注入電流I しきい値Ith 光 出 力 ( 強 度 ) L 注入電流I しきい値Ith 自然発光 レーザ発振 ⊿L ⊿I
-15-間伝送方式と、通信に使われる光ファイバ伝送方式がある。これまで通信用に使わ れてきた電線(銅線)や電波による無線通信に比べ、表Ⅲ-2のような特徴がある。 (イ) 光ファイバ 光ファイバは、図Ⅲ-7の様に鉛筆のような形状をしている。芯に相当する部分 がコア、その周りをクラッドと呼ぶ。コアとクラッドでは、屈折率の異なる物資で 構成されており、コアの屈折率は、クラッドより高い。コアの部分の屈折率分布の 違いからステップ型、グレーテッド型の2種類に分けられる。図Ⅲ-8は、屈折率 の分布形状を図式化したものである。グレーテッド型では、コアの外側に行く程屈 折率が小さくなることを表している。 (ウ) フォトトランジスタ フォトトランジスタは通常、図Ⅲ-9のようにNPN型の構造で、受光部にはコレク タ・ベース接合となっている。図Ⅲ-10に等価回路を示す。フォトトランジスタと は、フォトダイオードがベースコレクタ間に接続されている構造となっている。 ・電磁誘導などノイズの影響を受けないため安定した通信が可能である。 ・レーザ光を使用した場合、高速かつ長距離の伝送が可能である。 ・電波に比べて大容量の通信が可能である。 ・高周波信号を電線で伝送すると、伝送距離が長くなるほど減衰が大きくなるが、光ファイバ 伝送方式では減衰が非常に少ない。 表Ⅲ-2 光通信の特徴 クラッド コア 図Ⅲ-7 光ファイバの構造 図Ⅲ-8 屈折率の分布形状 n1 n2 n1 n1 n2 n1 ステップ型 グレーデッド型 図Ⅲ-10 フォトトランジスタとフォトダイオードを用いた等価回路 C E B フォトダイオード RL ICBL IC=hFE×ICBL 図Ⅲ-9 NPN 型フォトトランジスタ C:コレクタ E:エミッタ B:ベース
フォトトランジスタに次式(3・1)を満足する光が入射すると、電子はコレクタ のn層へ、正孔はベースであるp層へ各々移動する。その結果、ベースエミッタ間 は順バイアスされ、通常のトランジスタ同様、エミッタより電子の移動が始まり、 ベースを通り抜け、少数キャリアである電子に対し順バイアスされているコレク タに収束される。このように、光の強弱によってベース電流が制御され、増幅さ れたコレクタ電流が制御される。コレクタ電流ICELはコレクタ・ベース間の光電流 ICBLのhFE倍された値となる((3・2)式)。 Eg<hν=hc/λ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(3・1) Eg:半導体のエネルギーギャップ、h:プランク定数、ν:振動数、λ:波長 ICEL≒ICBL×hFE・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(3・2) hFEは通常のフォトトランジスタで500程度、高出力のものではhFE=1000以上の ものがある。フォトトランジスタの光電流は、フォトダイオードの光電流に比べ、 式(3・2)のようにhFE倍され、数百倍の値となる。フォトトランジスタより更に 出力が必要な場合は、ダーリントン接続されたフォトダーリントントランジスタ を用いる。フォトダーリントントランジスタは、フォトトランジスタの数百倍の 出力を持ち、数Luxの照度で動作する。 (エ) フォトダイオード 通常逆方向に電圧を加えた時、ダイオードには電流がほとんど流れないが、こ のダイオードの接合部に光を当てると、光のエネルギーにより、電流が流れるよ うになる。このような原理で接合部に光が当たりやすくしたダイオードがフォト ダイオードである。 3 実験 (1) I-L 特性実験 ア 使用機器 今回使用した機器一覧を表Ⅲ-3に示す。 表Ⅲ-3 I-L 特性実験の使用機器一覧 品 名 数量 備 考 赤色半導体レーザダイオード 1 DL-3247-165(三洋電機㈱製) 赤外線発光ダイオード 1 TLN105(東芝セミコンダクター社製) 赤色発光ダイオード(赤色 LED) 1 TLSU180P フォトトランジスタ 1 TPS603A フォトトランジスタ 1 SPS135C 抵抗 51Ω 1 発信回路に使用する 抵抗 2.2kΩ 1 受信回路に使用する 直流電源装置 2 デジタルマルチメータ 2 (ア) 赤色半導体レーザダイオード(赤色 LD) 使用した赤色LD(DL-3247-165)の主な仕様を表Ⅲ-4に示す。また、形状とピン 配置を図Ⅲ-11に示す。
-17-(イ) 赤外線発光ダイオード(赤外線 LED) 使用した赤外線LEDは、TLN105(東芝セミコンダクター社製)である。主な仕様を表Ⅲ-5に示し、図Ⅲ-12に形状とピン番号、図Ⅲ-13に波長特性を示した。この製品は廃 止品で、代替品としてTLN105B(F)となっている。 (ウ) 赤色発光ダイオード(赤色 LED) TLSU180P(F)(東芝セミコンダクター社製)を使用した。この主な仕様を表Ⅲ-6に、波長 特性を図Ⅲ-10、形状とピン番号を図Ⅲ-11に示す。 図Ⅲ-11 DL-3247-165 の形状 ・発振波長 :650nm ・しきい値電流:25mA ・動作電流 :35mA ・動作電圧 :2.3V 表Ⅲ-4 赤色 LD の主な仕様 (DL-3247-165:三洋電機製) ・直流順方向電流 :100mA ・パルス順電流 :1A ・ピーク発光波長 :950nm 表Ⅲ-5 赤外線 LED の主な仕様 (TLN105:東芝セミコンダクター社製) 図Ⅲ-13 ピーク発光波長 TLN105B(廃止品) 出展(東芝セミコンダクター社) ・材料 :InGaAℓP ・直流順電流 :30mA ・発光スペクトル :636nm 表Ⅲ-6 赤色 LED の主な仕様 (TLSU180P(F):東芝セミコンダクター社製) 図Ⅲ-12 赤外線発光ダイオード (TLN105B)の形状とピン配置
(エ) フォトトランジスタ(PTr) 使用したフォトトランジスタは、TPS603A(東芝セミコンダクター社製)である。現在廃 止品で、代替品は TPS615(F)である。ピーク感度波長は 720nm である。形状を図Ⅲ -16 に、分光感度特性を図Ⅲ-17 に示す。 イ 実験回路図 測定に使用した発光回路図と受光回路図を、図Ⅲ-18と図Ⅲ-19に示す。図Ⅲ-18の発 光回路には、直列に電流計(A)を入れ電流値を測定できるようにする。電流値を変化 させるために、直流電源(E1)を可変させる。図Ⅲ-19の受光回路では、フォトトランジ スタ(PTr)により回路に流れる電流が変化するので、抵抗R(2.2KΩ)の両端の電圧 を測定するようにした。実際の写真を図Ⅲ-20・図Ⅲ-21に示す。 図Ⅲ-14 波長特性(TLSU180P) 出展(東芝セミコンダクター社) 図Ⅲ-17 分光感度特性 TPS603A(廃止品) (出展(東芝セミコンダクター社)) コレクタ エミッタ 図Ⅲ-16 フォトトランジスタ(PTr) TPS603A(廃止品) 形状とピン配置 出展(東芝セミコンダクター社) Ⅲ-15 TLSU180P(F)形状とピン番号 出展(東芝セミコンダクター社)
-19-ウ 実験手順 ① 図Ⅲ-18、図Ⅲ-19のように結線する。 ② 赤色LEDとフォトトランジスタを約3cm離し、向かい合わせて置く。 ③ 外乱を防ぐためにカバー(図Ⅲ-22)を置く。 ④ 発光回路の直流電源装置の電圧を0Vから次第に上げて、赤色LEDの電流を、3mA ごと変化させて、フォトトランジスタの電圧値を測定する。同様に赤外線LED、LD についても同様に実験を行う。 図Ⅲ-20 受信回路と発信回路(上部) 図Ⅲ-21 受信回路と発信回路(側部) LD E1 R=51Ω PTr E2=5.0V R=2.2kΩ LD LED 図Ⅲ-19 受光回路 図Ⅲ-18 発光回路 図Ⅲ-22 遮光用カバー E1 E2=5.0V
エ 実験結果 測定結果を、表Ⅲ-7に記録する。 オ 結果の整理 ① 横軸に各光源に流れる電流、縦軸にPTrの電圧をとり、グラフを書くこと。 ② グラフより、各光源のI-L特性にしきい値(発振開始電流)を確認すること。 ③ 実験結果の一例を表Ⅲ-8、図Ⅲ-23、図Ⅲ-24、図Ⅲ-25に示す。 表Ⅲ-8 I-L 特性例 電流 I[mA] PTr の電圧 赤色 LED V[mV] 赤外線 LED V[V] LD V[V] 0 0 0 0 3 58 0.66 0.0002 6 140 1.59 0.0006 9 231 2.48 0.0013 12 330 3.42 0.0031 15 428 4.18 0.0061 18 525 4.76 0.0145 21 623 4.80 0.0532 24 716 4.82 1.2800 27 809 4.82 3.3000 30 898 4.83 4.7300 ④ 各自計測した値と比較し、考察すること。(例えば、しきい値の値とかについて) 電流 [mA] PTr の電圧[V] 赤色 LED V [mV] 赤外線 LED [V] LD [V] 0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 表Ⅲ-7 I-L 特性
-21-(2) 周波数特性実験 ア 使用機器 測定に使用する機器を、表Ⅲ-9に示す。 イ 実験回路図ならびに配線図 実験基板の回路図を、図Ⅲ-26 に示す。 機器の名称 記号 備考 実験基板(自作) 図Ⅲ-26に示す。 低周波発振器 OSC 10Hz~1MHz 電子電圧計 Vi,Vo 0~200mV オシロスコープ OS 2現象,20MHz 直流電源 E1,E2 10V 表Ⅲ-9 使用機器 図Ⅲ-23 I-L 特性(LED)例 I-L特性(LED) 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 LEDの電流[mA] P T r の 電 圧 [ m V ] 図Ⅲ-24 I-L 特性(赤外線 LED)例 I-L特性(赤外線LED) 0 1 2 3 4 5 6 0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 赤外線LEDの電流[mA] P T rの 電 圧 [ V ] 図Ⅲ-25 I-L 特性(LD)例 I-L特性(LD) 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 LDの 電流 [mA] P T r の 電 圧 [ V ]
ウ 実験手順 ① 図Ⅲ-27、図Ⅲ-28のように、送信用実験基板と受信用実験基板を結線する。全体の 配線図を図Ⅲ-29に示す。 ② 送信用実験基板と受信用実験基板に電源電圧 10V を加え、赤外線発光ダイオードと フォトトランジスタの距離を 10cm 程度離して向かい合わせる。 ③ オシロスコープで波形を見ながら、波形が歪まないように低周波発振器の出力電圧 を調整する。(実験環境により、かなり値に違いが出る。蛍光灯など消灯し、カー テンを閉め、光素子の部分を囲い、外乱光に対する考慮が必要である。) OSC 1μF 10kΩ 15kΩ 2SC1815 100Ω TLN105 100μF 10V Vi 10V Vo 100μF LM386B 250μF 0.047 μF 1μF 10kΩ SPS135C 10Ω スピーカ OS 図Ⅲ-29 実験装置全体 図Ⅲ-27 送信用実験基板 図Ⅲ-28 受信用実験基板 図Ⅲ-26 実験回路図 (a)送信回路 (b)受信回路
-23-④ 発振器の周波数を20Hz~5kHzまで変化させ、各出力電圧Vo[mV]を表Ⅲ-11に記録 する。このとき、Vi=100mVに固定する。同様に光源を可視光LED(赤色)とLD(半 導体レーザ)に換えて実験する。 ⑤ 信号波の周波数1kHzのときの波形を、グラフ用紙にスケッチする。波形は2周期以上 スケッチする。 エ 実験結果 各素子の測定結果を表Ⅲ-10 に記録する。 表Ⅲ-10 各素子の周波数特性 周波数 f [Hz] 20 30 50 70 100 200 300 500 700 1k 2k 3k 5k 出力特性 Vo[mV] 赤色 LED 赤外線 LED LD オ 参考例 参考に測定した結果を表Ⅲ-11、図Ⅲ-30、図Ⅲ-31 に示す。 Ⅲ-11 光通信の周波数特性(Vi=100mV 一定) 周波数 f [Hz] 20 30 50 70 100 200 300 500 700 1k 2k 3k 5k 出力特性 Vo[mV] 赤色 LED 105 132 161 171 180 183 182 182 181 176 156 132 98 赤外線 LED 66 85 103 110 113 118 118 118 116 112 100 88 63 LD 12 21 22 21 20 21 21 22 21 22 19 16 12 (3) 距離と信号の測定 ア 実験手順 ① 図Ⅲ-32のように、送信用実験基板と受信用実験基板の距離を5cmを隔てセットす る。 ② 送信用実験基盤に、一定の周波数(1kHz)を信号周波数として加え、発信させる。 ③ 受信側の、電圧を表Ⅲ-12に記入する。その後、距離を5cm間隔で変化させ、その ときの出力電圧を測定する。20cmまで測定する。 ④ 測定結果をグラフに記入する。 図Ⅲ-31 オシロスコープの波形(参考) 図Ⅲ-30 周波数特性(参考) 光通信の周波数特性 0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 20 30 50 70 100 200 300 500 700 1 k 2k 3k 5k 7k 10k 周波数 f [Hz] 出 力 電 圧 V o [ m V ] 赤色LED 赤外線LED LD(半導体レーザ) 図Ⅲ-30 周波数特性(参考)
⑤ 実験結果の一例を表Ⅲ-13、図Ⅲ-33に示すので、各自が測定したものと比較せよ。 イ 実験結果 距離[cm] 5 10 15 20 出力電圧 Vo[mV] ウ 参考例 表Ⅲ-13 と図Ⅲ-33 に参考データを示す。 表Ⅲ-13 距離と信号の測定 距離[cm] 5 10 15 20 出力電圧 Vo[mV] 289 123 79 55 図Ⅲ-32 距離と信号の測定 表Ⅲ-12 距離と信号の測定 図Ⅲ-33 距離-出力電圧 0 50 100 150 200 250 300 350 5 10 15 20 距離[cm
]
出力電力 Vo[mV]
-25-Ⅳ
赤外線 LED 活用例(赤外線通信)
1 目的 赤外線の応用例について調べ、簡単な通信実験を行うことで、赤外線通信について理解 する。 2 関係知識 (1) 赤外線 LED による通信 様々な光源を利用して情報伝達(通信)を行う場合、どの様な光源でも光の点灯、点 滅で情報伝達を行うことができる。しかし、光の種類によっては人間の視覚に不快感を 与えることがある。特に、可視光 LED やレーザ光を利用すると点滅や輝度の変化によっ て不快を感じることがある。そのため、光通信に利用する場合は赤外線の利用や視覚に 入る空間中での点滅を避け、光ファイバを使った媒体を利用する。ここでは、赤外線 LED を使って通信技術について実験する。 (2) 赤外線通信 実験には、市販の赤外線 LED と赤外線受信モジュールを利用する。図Ⅳ-1に使用す る赤外線 LED(OSIR5113A:秋月通商)を示す。また、主な仕様を表Ⅳ-1に示す。赤外 線受信モジュール(PL-IRM2121-A538:秋月通商)を図Ⅳ-2に示す。また、主な仕様を 表Ⅳ-2に示す。赤外線受信モジュールとは、フォトトランジスタやフォトダイオード と異なり、搬送波で変調された信号を増幅・成形出力まで行う。簡単な動作図を図Ⅳ-3と図Ⅳ-4に示す。 利用した赤外線 LED は、赤外線リモコンに適したピーク発光波長λp=940nm の近赤外 線を発光する発光ダイオードである。光は電磁波の一種、赤外線領域の中で波長が 700nm から 1.5μm までの範囲を近赤外線と呼ぶ。 図Ⅳ-1 赤外線 LED (OSIR5113A) 940nm A(アノード) 図Ⅳ-3 発光回路 図Ⅳ-2 赤外線受信モジュール (PL-IRM2121-A538) 図Ⅳ-4 動作原理 5V GND 出力 入力光があると“0” 波長 :940nm 半減角:15° 電流 :20mA 表Ⅳ-1 赤外線 LED の主な仕様 表Ⅳ-2 赤外線リモコン 受信モジュールの主な仕様 周波数 :38kHz 電源 :5V 消費電力:max2.5mA赤外線受信モジュールは、一定時間 ON-OFF 信号を送信してもモジュールは反応しな い。これは、次の様な仕組みになっているからである。図Ⅳ-5に示すように、送信した いデータとモジュールで必要なキャリア波の合成された波形を用いている。誤作動防止 のため、このような特徴を持つ。この正確なキャリア波をマイコンにより発生させて送 信回路に組み込ませている。 (3) キャリア波 赤外線受信モジュールを使用して、通信を行う場合、図Ⅳ-5に示すように、キャリア 波を作る必要がある。マイコンを使って 1 秒間に約4万回点滅させる方法で、受信モジ ュールに方形波を送る。このような変調方式を PPM(Pulse Position Modulation - 位 置変調信号)という。計算をすると方形波 1 つ分は、12.5μS になる。式(4・1)に具体的 な計算式を示す。図Ⅳ-6にパルス波を示す。 方形波周期の計算 1秒 間 に 40,000個 点 滅 信 号 点 灯 1 消灯 0 12.5μS T 12.5S 2 T 方形波の周期の計算
μS
25
10
40
1
1
f
1
T
周期
3
周期
1秒間に点滅させたい
・・・・・・・・・・(4・1) 赤外線発光ダイオードの点滅周期(間隔)
S
5
.
12
2
25
2
T
送信したいデータ モジュールで必要なキャリア波 実際に送信される波形 + 図Ⅳ-5 モジュールで必要な波形 図Ⅳ-6 点滅時間と周期の関係
-27-受信モジュールに信号“1”を入力する場合には 12.5μS の間隔で 600μS の間に赤外 線を点滅させて、信号”0”を入力する場合には 600μS の間赤外線を消灯する。図Ⅳ-7は、受信モジュールに 3 ビットデータ”101”を送信している状態を示す。送信側で は”101”であるが、受信側では反転した信号になる。
(4) PIC(Peripheral Interface Controller)
PIC とは(Peripheral Interface Controller)の略で米国 Microchip 社の製品で、元は 周辺機器接続制御用に開発された IC のことである。今回使用した形式は PIC16F84A であ る。 3 実験 (1) 赤外線通信の様子を調べる回路の製作 ア 使用部品 実験に使用する部品を表Ⅳ-3に示す。 No 部品名 個数 1 家庭用電化製品のリモコン 1 2 ブレットボード 1 3 赤外線受信モジュール 1 4 抵抗 430Ω 1 5 信号確認用赤色発光ダイオード 1 6 測定用オシロスコープ 1 7 電池 BOX 単三 4 本 1 8 電池スナップ 1 9 接続ケーブル 数本 10 電池 4本 イ 実験回路 受信回路図を図Ⅳ-8に示す。また、完成した写真を図Ⅳ-9に示す。 600μS 600μS 600μS 点灯 1 消灯 0 12.5μS 600μS 600μS 600μS 点灯 1 消灯 0 送信基板側の信号 受信基板側の信号(アクティブロー) "0" "1" "1" "0" "1" "0" 受信モジュール 図Ⅳ-7 受信モジュールの入力信号の様子 表Ⅳ-3 赤外線通信実験ボード部品表 図Ⅳ-9 完成基板 図Ⅳ-8 受信回路図
ウ 実験手順 ① 家電用赤外線リモコンと製作した基板を、図Ⅳ-10 のように配置する。 ② 図Ⅳ-11 のように、オシロスコープをセットし波形を観測する。観測された波形を スケッチする。 ③ 各自の測定波形と、図Ⅳ-12 と比較検討する。 エ 参考資料 赤外線通信の様子をオシロスコープで観測した波形の例を図Ⅳ-12 に示す。 (2)赤外線通信応用回路の製作 ア 使用部品 赤外線送信基板の部品表を表Ⅳ-4に、赤外線受信基板の部品表を表Ⅳ-5に示す。 図Ⅳ-10 配置の様子 図Ⅳ-11 実験の様子 図Ⅳ-12 赤外線通信の波形(参考)
-29-No 部品名 個数 1 PIC16F84A 1 2 ユニバーサル基板 1 3 赤外線発光ダイオード 1 4 赤色発光ダイオード 1 5 三端子レギュレータ 1 6 抵抗 430Ω 1 7 抵抗 200Ω 3 8 電解コンデンサ 47μF 2 9 セラミックコンデンサ 2 10 電池スナップ 1 11 錫メッキ線 数本 12 006P 電池 1 13 トグルスイッチ 1 No 部品名 個数 1 PIC16F84A 1 2 ユニバーサル基板 1 3 赤外線受信モジュール 1 4 発光ダイオード 各4色 4 5 三端子レギュレータ 1 6 抵抗 430Ω 5 8 電解コンデンサ 47μF 2 9 セラミックコンデンサ 2 10 電池スナップ 1 11 錫メッキ線 数本 12 006P 電池 1 イ 製作する赤外線通信基板 通信制御には送信回路側のマイコンを利用し、押しボタンスイッチにより通信情報 を変化させ、受信基板側の4種類のLED点灯を制御するものである。製作する基板の写 真を、図Ⅳ-13と図Ⅳ-14に示す。 表Ⅳ-4 送信基板部品表 表Ⅳ-5 受信基板部品表 図Ⅳ-13 通信基板 送信部 図Ⅳ-14 通信基板 受信部
ウ 赤外線通信によるロボットの制御 ロボットは、赤外線LEDから信号を送信し、受信した信号により、各部のモータを制 御する。試作したロボットを、図Ⅳ-15と図Ⅳ-16に示す。 (ア) 市販のキット ワイヤードコントロールキット「シャベルトーザ」(㈱タミヤ製)のワイヤードリ モコンの制御部分に、今回製作した赤外線受信基板を取り付ける。受信信号をLEDで確 認し、そこに、モータ駆動用ICを追加する。このキットはアームと左右のキャタピラ 用モータと合計3個モータが使用されているため、3個のモータドライブ用ICを取り付 ける。製作回路図を図Ⅳ-17、図Ⅳ-18に示す。 図Ⅳ-17 赤外線通信送信基板 回路図 図Ⅳ-15 赤外線通信を用いた 通信ロボット 図Ⅳ-16 市販キットに赤外線通信 を装備させたもの
-31-(イ) 制御プログラム 通信基板送信プログラムリスト ; **************************************************************** ; 情報教育教材プログラムリスト ; 赤外線送信機プログラム ; **************************************************************** LIST P=PIC16F84A ; 使用する PIC を指定 INCLUDE "P16F84A.INC" ; 読み込む設定ファイルを指定 ; **************************************************************** LEDOFF EQU 0FFH ; LED消灯データ設定 LEDON EQU 00H ; LED点灯データ設定 CNT1 EQU 0CH ; タイマ1用カウント変数 CNT2 EQU 0DH ; タイマ2用カウント変数 CNT3 EQU 0EH ; タイマ3用カウント変数 WWW EQU 0FH ; 搬送波用カウント変数 ; **************************************************************** ORG 0 ; プログラム先頭アドレス BSF STATUS,RP0 ; バンク1を選択
CLRF TRISA ; portA をすべて出力 node に
設定 MOVLW 0FFH ; ポート B 設定用データ MOVWF TRISB ; ポート B をすべて入力モード に設定 BCF OPTION_REG,7 ; ポート B のプルアップ抵抗は 有効 BCF STATUS,RP0 ; バンク0を選択 MOVLW LEDOFF ; 消灯データを W レジスタにセ ット MOVWF PORTA ; 消灯データをポート A に出力 ; スイッチの読み込み ******************************************* REPEAT BTFSS PORTB,4 ; SW4 をチェック
GOTO MAE ; 0(ON)ならば上へ
BTFSS PORTB,3 ; SW3 をチェック
GOTO MIGI ; 0(ON)ならば右へ
BTFSS PORTB,0 ; SW0 をチェック
GOTO USHIRO ; 0(ON)ならば後へ
BTFSS PORTB,2 ; SW2 をチェック
GOTO HIDARI ; 0(ON)ならば左へ
BTFSS PORTB,1 ; SW1 をチェック
GOTO NAKA ; 0(ON)ならば中へ
GOTO REPEAT ; 繰り返し ; 各スイッチのデータ送信 8 ビット(1+ABCD+10101) *********** MAE CALL B_1 ; スタートビット 1 CALL B_0 ; データ4個 B0101 CALL B_1 CALL B_0 CALL B_1 CALL B_1 ; ストップビット 10101 CALL B_0 CALL B_1 CALL B_0 CALL B_1 CALL TIMER3 ; 時間かせぎ CALL TIMER3 GOTO REPEAT MIGI CALL B_1 ; スタートビット 1 CALL B_0 ; データ4個 B0010 CALL B_1 CALL B_0 CALL B_0 CALL B_1 ; ストップビット 10101 CALL B_0 CALL B_1 CALL B_0 CALL B_1 CALL TIMER3 ; 時間かせぎ CALL TIMER3 GOTO REPEAT USHIRO CALL B_1 ; スタートビット 1 CALL B_1 ; データ4個 B1010 CALL B_0 CALL B_1 CALL B_0 CALL B_1 ; ストップビット 10101 CALL B_0 CALL B_1 CALL B_0 CALL B_1 CALL TIMER3 ; 時間かせぎ CALL TIMER3 GOTO REPEAT HIDARI CALL B_1 ; スタートビット 1 CALL B_0 ; データ4個 B0001 CALL B_0 CALL B_0 CALL B_1 CALL B_1 ; ストップビット 10101 図Ⅳ-18 赤外線通信受信部 回路図
CALL B_0 CALL B_1 CALL B_0 CALL B_1 CALL TIMER3 ; 時間かせぎ CALL TIMER3 GOTO REPEAT NAKA CALL B_1 ; スタートビット 1 CALL B_0 ; データ4個 B0000 CALL B_0 CALL B_0 CALL B_0 CALL B_1 ; ストップビット 10101 CALL B_0 CALL B_1 CALL B_0 CALL B_1 CALL TIMER3 ; 時間かせぎ CALL TIMER3 GOTO REPEAT ;データ0の送信 ******************************************* B_0 MOVLW D'50' ; 12×50=600μS MOVWF WWW MOVLW LEDOFF ; 消灯データを W レジスタにセ ット MOVWF PORTA ; 消灯データをポート A に出力 L0 CALL TIMER1 DECFSZ WWW,1 GOTO L0 RETURN ; データ1の送信 ******************************************* B_1 MOVLW D'25' ; 12×25×2=600μS MOVWF WWW L1 MOVLW LEDON ; 点灯データを W レジスタにセット MOVWF PORTA ; 点灯データをポート A に出力 CALL TIMER1 MOVLW LEDOFF ; 消灯データを W レジスタにセット MOVWF PORTA ; 消灯データをポート A に出力 CALL TIMER1 DECFSZ WWW,1 GOTO L1 RETURN ; タイマサブルーチン ******************************** TIMER1 MOVLW D'6' ; 12μ秒タイマサブルーチン MOVWF CNT1 LOOP1 NOP NOP DECFSZ CNT1,1 GOTO LOOP1 RETURN TIMER2 MOVLW D'62' ; 0.1 ミリ秒タイマサブルーチン MOVWF CNT2 LOOP2 NOP DECFSZ CNT2,1 GOTO LOOP2 RETURN TIMER3 MOVLW D'100' ; 10 ミリ秒タイマサブルーチン MOVWF CNT3 LOOP3 NOP CALL TIMER2 DECFSZ CNT3,1 GOTO LOOP3 RETURN END ; プログラムの終わり 通信基板受信プログラムリスト ; ********************************************************** ; 情報教育教材プログラムリスト ; 赤外線受信機プログラム ; ********************************************************** LIST P=PIC16F84A ;使用する PIC16F84A を指定 INCLUDE "P16F84A.INC";読み込む設定ファイルを指定 ; *************************************************************** LEDOFF EQU 00H ; LED消灯データ設定 CNT1 EQU 0CH ; タイマ用カウント変数 KEEP EQU 0DH ; 受信データ退避 WWW EQU 0EH ; 搬送波用カウント変数 ; ************************************************************** ORG 0 ; プログラム先頭アドレス BSF STATUS,RP0 ; バンク1を選択 MOVLW 1FH ; ポート A 設定用データ MOVWF TRISA ; ポート A をすべて入力モード CLRF TRISB ; ポート B をすべて出力モード BCF STATUS,RP0 ; バンク0を選択 MOVLW LEDOFF ; 消灯データを W レジスタにセット MOVWF PORTB ; 消灯データをポート B に出力 ; 赤外線モジュールの読み込み ********************************* REPEAT BTFSS PORTA,4 ; 赤 外 線 モ シ ゙ ュ ー ル を チ ェ ッ ク (START_BIT) GOTO RX ; ON ならば受信ルーチンへ GOTO REPEAT ; 繰り返し ; スタートビット2回目のチェック ****************************** RX MOVLW D'35' ; 12×35=420μS MOVWF WWW CH CALL TIMER1 DECFSZ WWW,1 GOTO CH BTFSC PORTA,4 ; 赤 外 線 モ シ ゙ ュ ー ル を チ ェ ッ ク (START_BIT)
GOTO REPEAT ; OFF ならば間違いなので戻る
CLRF KEEP ; 受信データ退避レジスタ 1 のクリア ; 送信データ4ビット分の読み取り ****************************** MOVLW D'50' ; 12×50=600μS 動作データ 0 ビ ット目 MOVWF WWW L0 CALL TIMER1 DECFSZ WWW,1 GOTO L0 BTFSS PORTA,4 ; 赤外線モジュールをチェック BSF KEEP,3 ; ON ならば退避レジスタ1にセット MOVLW D'50' ; 12×50=600μS 動作データ 1 ビ ット目 MOVWF WWW L1 CALL TIMER1 DECFSZ WWW,1 GOTO L1 BTFSS PORTA,4 ; 赤外線モジュールをチェック BSF KEEP,2 ; ON ならば退避レジスタ1にセット MOVLW D'50' ; 12×50=600μS 動作データ 2 ビ ット目 MOVWF WWW L2 CALL TIMER1 DECFSZ WWW,1 GOTO L2 BTFSS PORTA,4 ; 赤外線モジュ-ルをチェック BSF KEEP,1 ; ON ならば退避レジスタ1にセット MOVLW D'50' ; 12×50=600μS 動作データ 3 ビ ット目 MOVWF WWW L3 CALL TIMER1 DECFSZ WWW,1 GOTO L3 BTFSS PORTA,4 ; 赤外線モジュールをチェック BSF KEEP,0 ; ON ならば退避レジスタ1にセット ; ストップビット5個(10101)のチェック ************************* MOVLW D'50 '; 12×50=600μS 動作データ 4 ビット 目(STOP_BIT0) MOVWF WWW L4 CALL TIMER1 DECFSZ WWW,1 GOTO L4 BTFSC PORTA,4 ; 赤外線モジュールをチェック
GOTO REPEAT ; OFF ならば間違いなので戻る
MOVLW D'50 ; 12×50=600μS 動作データ 5 ビット 目(STOP_BIT1) MOVWF WWW L5 CALL TIMER1 DECFSZ WWW,1 GOTO L5 BTFSS PORTA,4 ; 赤外線モジュールをチェック GOTO REPEAT ; ON ならば間違いなので戻る MOVLW D'50' ; 12×50=600μS 動作データ 6 ビ ット目(STOP_BIT2) MOVWF WWW L6 CALL TIMER1 DECFSZ WWW,1 GOTO L6 BTFSC PORTA,4 ; 赤外線モジュールをチェック
GOTO REPEAT ; OFF ならば間違いなので戻る
MOVLW D'50' ; 12×50=600μS 動作データ 6 ビ ット目(STOP_BIT3) MOVWF WWW L7 CALL TIMER1 DECFSZ WWW,1 GOTO L7 BTFSS PORTA,4 ; 赤外線モジュールをチェック GOTO REPEAT ; ON ならば間違いなので戻る MOVLW D'50' ; 12×50=600μS 動作データ 6 ビ ット目(STOP_BIT4) MOVWF WWW L8 CALL TIMER1 DECFSZ WWW,1 GOTO L8 BTFSC PORTA,4 ; 赤外線モジュールをチェック
GOTO REPEAT ; OFF ならば間違いなので戻る
; データ受信後の処理 ****************************************** MOVF KEEP,0 ; KEEP1 の内容を W レジスタへ転送 MOVWF PORTB ; OK なら W レジスタのデータをポート B に出力 GOTO REPEAT ; タイマサブルーチン ****************************************** TIMER1 MOVLW D'6' ; 12μ秒タイマサブルーチン MOVWF CNT1 LOOP1 NOP NOP DECFSZ CNT1,1 GOTO LOOP1 RETURN END ; プログラムの終わり
-33-4 マイコンへの組込みについて マイコンのプログラミングについては①書込器と②統合開発環境③コンパイラとソース コードエディタが必要となる。今回は、市販品のマイコンプログラム書込器(ライタ)を 用意して、マイコン製造メーカから無償で提供されている統合開発環境により、アセンブ ラのプログラミングを行い書込を行った。詳細は、参考文献(「入門ロボット制御のエレク トロニクス」)を参照のこと。
Ⅴ
レーザ光の活用例
半導体レーザダイオード(LD)の発信、受信実験、レーザ光の活用例として、レーザ距 離計について実験を行う。 1 LD発信、受信実験 (1) 目的 半導体レーザを使用した発信、受信回路を製作し、実際に通信が行われていることを 理解する。 (2) 関係知識 PIC16F84Aを使用した発信回路、受信回路を製作する。発信回路には赤色レーザ発光モ ジュール(LM-101-A:秋月通商)、受信回路にはフォトトランジスタ(TPS603A)を使用した。 ア 赤色レーザ発光モジュール 赤色レーザ発光モジュールは、LM-101-A(秋月通商)を用いる。波長は 650nm、出 力は、1mW である。 イ フォトトランジスタ フォトトランジスタについては、TPS603A(東芝セミコンダクター製)を使用する。詳細に ついて、図Ⅲ-12 に形状を、図Ⅲ-13 に分光特性を示す。 (3) 製作 ア 使用部品 発振回路製作に使用した部品を表Ⅴ-1に示す。また、受信回路に使用した部品表を 表Ⅴ-2に示す。 No 部品 個数 備考 1 赤色レーザ発光モジュール 1 LM-101-A(秋月通商) 2 PIC16F84A 1 Microchip 社製 3 セラミック水晶 1 10MHz 4 三端子レギュレータ 1 7805(5V) 5 電解コンデンサ 各 1 個 47μF、100μF 6 3Pスイッチ 1 7 抵抗 3,1,2 10kΩ、100Ω、330Ω 8 LED(赤) 1 赤1、黄1 9 押しボタンスイッチ 3 10 ICソケット(18 ピン) 1 11 スペーサ(ねじ) 4 12 ユニバーサル基板 1 Sunhayato ICB-293 13 電池スナップ 1 006P 電池用 14 乾電池 1 006P 型 9V 表Ⅴ-1 発信回路の部品表イ 発信回路 発信回路の回路図を図Ⅴ-1に示す。製作する発信回路の仕様の一部を、表Ⅴ-3に、 完成写真を図Ⅴ-2に示す。 No. 部品 個数 備考 1 フォトトランジスタ 1 TPS603A(東芝セミコンダクター製) 2 PIC16F84A 1 Microchip 社製 3 セラミック水晶 1 10MHz 4 三端子レギュレータ 1 7805(5V) 5 電解コンデンサ 各 1 47μF、100μF 6 3Pスイッチ 1 7 抵抗 2 330Ω 8 LED(赤) 各 1 赤、黄 10 可変抵抗 各 1 50k、100k 11 圧電ブザー 1 12 ICソケット(18 ピン) 1 13 スペーサ(ねじ) 4 14 ユニバーサル基板 1 Sunhayato ICB-293 15 電池スナップ 1 006P 電池用 16 乾電池 1 006P 型 9V 図Ⅴ-1 発振回路の回路図 図Ⅴ-2 発振回路完成写真 表Ⅴ-2 受信回路の部品表 ・ 押しボタンスイッチ(RA2 に接続) を押すと、100ms 毎に LD が発信す る。 ・ 押しボタンスイッチ(RA3 に接続) を押すと、1ms 毎に LD が発信する。 ・ 押しボタンスイッチ(RA4 に接続) を押すと、LD の発信が止まる。 ・ LD の発信と同時に、LED(RB1) も点灯する。 表Ⅴ-3 発信回路の動作
-35-ウ 受信回路 受信回路の回路図を図Ⅴ-3に示す。データ通信が行われている事を音と光(LED) で判断できるように考慮した。主な仕様を表Ⅴ-4に、完成写真を図Ⅴ-4に示す。 エ プログラム CCS PIC C コンパイラ(PCM)使用の例を以下に示す。 (ア) 発信側プログラム 1 #include <16f84a.h> 2 #fuses HS,NOWDT,PUT,NOPROTECT 3 #use delay(CLOCK=10000000) //10MHz 発振子 4 #use fast_io(A) 5 #use fast_io(B) 6 7 void main(){ 8 short b_r2_flg,b_r3_flg,b_r4_flg; 9 int dousa; 10 11 set_tris_a(0x1c); //入出力ピンモード設定(00011100) 12 set_tris_b(0x00); // (00000000) 13 14 output_a(0x00); //出力ピン初期化 15 output_b(0x00); 16 17 b_r2_flg=0; //変数初期化 18 b_r3_flg=0; 19 b_r4_flg=0; 20 dousa=0; 21 22 while(1){
23 if(input(PIN_A2)==1 && b_r2_flg==0){ //RA2 ボタン制御 24 b_r2_flg=1; 25 } 26 if(input(PIN_A2)==0 && b_r2_flg==1){ 27 b_r2_flg=0; 28 dousa=2; 29 }
30 if(input(PIN_A3)==1 && b_r3_flg==0){ //RA3 ボタン制御
31 b_r3_flg=1; 32 } 33 if(input(PIN_A3)==0 && b_r3_flg==1){ 34 b_r3_flg=0; 35 dousa=3; 36 }
37 if(input(PIN_A4)==1 && b_r4_flg==0){ //RA4 ボタン制御
38 b_r4_flg=1; 39 } 40 if(input(PIN_A4)==0 && b_r4_flg==1){ 41 b_r4_flg=0; 42 dousa=4; 43 } 44 if(dousa==2){ 45 //RA2 が押されたとき 46 output_b(0x03); //100ms 毎に LD 発信、LED 点滅 47 delay_ms(100); 48 output_b(0x00); 49 delay_ms(100);
50 }else if(dousa==3){ //RA3 が押されたとき 51 output_b(0x03); //1ms 毎に LD 発信、LED 点滅 52 delay_ms(1);
53 output_b(0x00); 54 delay_ms(1);
55 }else if(dousa==4){ //RA4 が押されたとき 56 output_b(0x00); //LD、LED 停止 57 } 58 } 59 } 図Ⅴ-6 受信回路写真 図Ⅴ-3 受信回路図 ・フォトトランジスタ(RA2 に接続)から の入力により、圧電ブザー(RB0 に接続) を鳴らし、同時に LED(RB1 に接続)を 点灯させる。 ・フォトトランジスタの受光感度は、可 変抵抗 100kΩにより調整する。 ・圧電ブザーの音量は、可変抵抗 50kΩに より調整する。 表Ⅴ-4 受信回路の主な仕様
(イ) 受信プログラム 1 #include <16f84a.h> 2 #fuses HS,NOWDT,PUT,NOPROTECT 3 #use delay(CLOCK=10000000) //10MHz 発振子 4 #use fast_io(A) 5 #use fast_io(B) 6 void main(){ 7 set_tris_a(0x04); //入出力ピンモード設定(00000100) 8 set_tris_b(0x00); // 9 output_a(0x00); //出力ピン初期化 10 output_b(0x00); 11 12 while(1){
13 if(input(PIN_A2)==1){ //PTr「ON」 → ブザーON、LED 点滅 14 output_b(0x03);
15 }else if(input(PIN_A2)==0){ //PTr「OFF」→ ブザー、LED 停止 16 output_b(0x00); 17 } 18 } 19 } (4) 実験 ① 発信回路と受信回路を5cm 離してセットする(図Ⅴ-7参照)。発信回路の RA2 に接 続されている押しボタンスイッチを押し、発信された LD を受信回路の受光部にあ てる。そのときの、LED の動きを目で確認する。次に、オシロスコープを接続し、 波形を観測しスケッチする。次に、RA3 に接続された押しボタンスイッチを押して 同じ内容で行う。測定が完了したら、RA4 に接続された押しボタンスイッチを押し、 LD 発信を停止する。 ② 発信回路と受信回路の距離を離し(1m~2m)、同じ実験を繰り返す。 ③ 光ファイバを使用して、同様に受信されるか確認する。 2 レーザ距離計の実験 (1) 目的 レーザの特徴の一つに、直進性が優れていることが挙げられる。これを利用し、距離 測定が可能であるかを実験で確認する。 (2) 関係知識 ア レーザ距離計とは レーザ距離計は、目標物にレーザを当て、反射したレーザの伝達時間から、距離を 測定する。人が入っては行けない狭い所や危険な箇所、離れた場所の測定も行うことが できる。測定可能な距離は 0.05m~200m、測定精度は±10mm、測定時間は約 0.5 秒~ 約 3 秒である。測定距離が 1000m以上可能なものもある。自動車の衝突防止装置とし て、車間距離を測定する技術にも利用されている。 イ 光の速度 真空中における光の速度は、299,792,458 m/s(≒30 万キロメートル毎秒)である。 一般的に記号 c で表わされる。これはラテン語で速さを意味する celeritas の頭文字 である。現代の国際単位系ではメートルが光速により定義されている。 図Ⅴ-7 全体の様子
-37-(3) 実験 ① 前述の「LD 発信、受信実験」で使用した発信回路と受信回路、そして鏡を使用し、 図Ⅴ-8のようにセットする。距離 x を 0.15m にセットする。 図Ⅴ-8 鏡を利用したレーザ光の反射実験 ② 発信回路と受信回路のそれぞれのパルス信号に2現象オシロスコープをつなげる。 発信回路の RA3 に接続された押しボタンスイッチを押し、LD 発信を行う。このときの 発信パルスは、1ms 間隔とする。オシロスコープの波形を観測し記録する。 ③ 距離 x を5m、10m と変えて同じ実験を行う。実験中は、LD の光を直視しないように 気をつけること。 (4) 結果の整理 測定結果の受信パルス波形を取り上げ、図Ⅴ-9を参考に、それぞれの距離の場合に おけるtを求めて表Ⅴ-5に記録する。 距離 tの値(μs) 0.15m 5m 10m (5) 考察 ① 参考例と各自の測定結果とを比較すること。 ② 表Ⅴ-5から、推測できることを書きなさい。 ③ レーザ距離計の他に、レーザ光の活用例を調べなさい。 発信回路 受信回路 鏡 距離 x[m] t 図Ⅴ-9 受信パルス波形 4V 表Ⅴ-5 tの値
(6) 参考例 受信パルスの波形から、tの値を測定した参考例を表Ⅴ-6に示す。オシロスコー プに波形を、図Ⅴ-10、図Ⅴ-11、図Ⅴ-12に示す。各波形の、上部が発信パルス、下部 が受信パルスである。また、右側の波形は、受信パルスを拡大した波形である。 距離 x (m) tの値 0.15 20μs 以下 5 約 100μs 10 約 400μs 図Ⅴ-11 x=5m の波形 図Ⅴ-10 x=0.15m の波形 図Ⅴ-12 x=10m の波形 表Ⅴ-6 参考データ 0.2ms TIM/DIV 0.5ms TIM/DIV
上下:5V VOLT/DIV 上:5V下:2V VOLT/DIVVOLT/DIV
0.2ms TIM/DIV 0.5ms TIM/DIV
上下:5V VOLT/DIV 上:5V下:2V VOLT/DIVVOLT/DIV
0.2ms TIM/DIV 0.5ms TIM/DIV