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浅海養殖施設に関する研究--わが国における浅海養魚施設について---香川大学学術情報リポジトリ

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第16巻 第2号(1965) 147 浅海養殖施設 に 関 す る 研究

−わが国における浅海養魚施設について−

前川忠夫,斉藤 実,福田 清,河野義広 Ⅰ ま え が き 世界一の漁色高を誇るわが国の水産業も,小数の大企菜がその大部分を占め,20万におよぶ零細漁家の1戸あ たり漁拉高は,はなはだすくない.加えて沿岸沖合漁業の乱獲と海況異変は,その水産資源を枯渇し,生産庭の 減少となって現われ,ますます沿岸漁家の生活を貧困化する傾向にある.ここに水産業とくに沿岸漁業の振興が 問題化し,その対策の一つとして浅海増殖事業が重視されるに至った. わが国の浅海増殖事業は徳川時代のカキ,アサクサノリ,明治時代の真珠,クルマエビのように,すでに古く から開拓されてきたものもあるが,一・般魚類の増殖は昭和以降の試みであり,この事業がとくに着日されてきた のはここ数年来のことで,いまや全国に爆発的な勢いで広がりつつある. このように急激に増加しつつある浅海増殖事菜も各種の問題を内包しつつ事業として先行し,研究,技術の面 がはなはだしく立ち遅れているい 現在浅海蕃魚の施設だけでも全国で600カ所以上におよび,とくに東海,南海, 瀬戸内海,九州西海に多く分布し,魚種もハマチ,フグ,タイ,タコ,クルマエビなど20教程にわたっている. またそのノ施設は築堤,網仕切,網田,小剖網,イケス,地上池なとの型式がみられるが,その位置,環境,親模, 構造,材料,施工あるいは最も重要と考えられる海水交流についても充分な検討がなされていないようである… このため施設の多くに屡卜作や災害の誘因となる各種の問題が発生しているものと考えられる“ この報文は筆者らが,これら多くの問題を内包するわが国の浅海養魚施設の実態を明らかにする目的で,浅海 養殖施設の築造に関する総合研究の一分担として1962,63年にわたりおこなった現地調査(主として四国各県, 瀬戸内海),アンケ・−ト調査(全国)および現地観測(主として香川県,高知県の標識的施設)による調査とそ の結果の一・部に考察を加えたものである 調査にあたりご協力をいただいた各県水産担当課,水産試験場および業界の方々に深く謝忠を表するまた資 料の整理,集計などに協力された専攻学生の植田恵二,徳田道風 井上恒和,国方修の諸君および研究室の松原■ 智恵子氏にお礼を申しあげるなおこの研究は文部省科学研究費(総合研究)によるものであり,ここに記して 謝意を表する, Ⅱ 調査の概要 現地調査は主として四国沿岸の施設についておこなったが,調査の実施に先史ち所定の調査項目について四国 4県の水産増殖担当課に照会し,収処した資料にもとずいて適当な現地調査地,調査施設を定めつぎに示すよう な調査項目について調査した 主 要 調 査 項 目 3 沿 革 5 養殖方法 3.1開設時期 51施設の型式 1 気象・海象 11風向(夏・冬) 1.2 水 温 32 魚 種 33 尾 数 4 現 況 4。1放養魚種 4.2 放養局数 5.2 形状・寸法・材料 5.3 個 数 ・5.4 網 目 55 網目の経月変化 6 魚 礁 ‘7 問 題 点 8 将来の計画 13 1,4

温流 質度探砂

境 濁

気湖 底海水滞

環﹂ゥ∵Jイ 2 2 2 2 2

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香川大学農学部学術報告 148 この調査は,第1回(1962年10月27∼29日)ば高知県・徳島県,第2回(同12月2へ7日)愛媛県・高知県, 第3回(1963年1月12日),第4回(同1月15日),第5匝l(同2月2日),第6回(同2月3日)はいずれも香 川県,第7回(同2月10日)は徳島県,第8回(同2月16日),第9回(同2月23日),第10回(同4月4日)は いずれも香川県においておこなったい なお第11回以降ほ,後で述べる全国アンケーー・ト調査の収集結果から調査地 を定め,1964年に岡山・兵庫・山口の各県において調査をおこなっている. 全国アンケ・−・ト調査は,(1)名称,(2)所在地,(3)開設年次,(4)型式,(5)養殖魚,(6)問題点(7)将来の計画 を主 要調査項目とし,これを各都道府県水産増殖担当課に照会し,1963年7月20日現在での調査をおこなった、その 収集結果記録(1道1都2府33県)について研究をおこなっている1),2),る)・4)・5) 現地観測は,施設が置かれている湾の湾内流の水理特性を観測するため,1963年8月19日(大潮),同28日(小 潮)について浦の内湾(高知県,湾口南岸に横浪養魚場がある)において,湾内流の流速・流向および潮位を観 測した6)..っぎに施設の水理特性とくに給排水特性を調べる目的で,1963年9月7日に轟平島養魚場(香川県) の潮流速・流向および潮位を観測した7)・8).施設の海水交換を助長するために掘さくされている海水交換口(水 道)の効果を調べるため,1963年8月5,6日(大潮),同12,13日(小潮)にわたって田の浦養魚場(香川県) の施設内と水道の海水の流速・流向および潮位を観測した9)1.またかた湖利用の築堤式養魚場の海水交換を調べ

るため1962年夏に大・小潮各2回について安戸地番魚場(香川県)の潮流速・流向および潮位を観測している18),.

Ⅲ 調査結果および考察 1 事業の現状 (1)事業の沿革 わが国における浅海養殖事業は先覚者によりすでに約300年前,徳川時代に広島湾,松島湾においてカキ養殖, 束京湾においてアサクサノリの養殖などが開始されている,さらに明治中葉ごろに三重県で真珠養殖が,熊本県 でクルマエビ蕃殖(畜巷)がそれぞれ試みられている。これらの墓苑は貝類,海藻類,甲カク類であって一・般魚 類の養殖事業は,ほとんど昭和に入ってから開設されたもののようである.現在養殖魚の王座を占めるといわれ るハマチ(成長すればブリ)の最初の養殖は,昭和2年安戸地(香川県)において開始されたといわれる 第1表は調査範囲で得た現在実施中の浅海養魚事業の開設年次を示すが,明治年間に4カ所,大正年間に21カ 所,また昭和初期には年間1∼2カ所の開設がみられるこれらの大部分は熊本県,山口県などのクルマエビ養 殖事業の開設であって一・放免の養殖事業は,わずかに昭和2年の前記安戸弛(香川県),同8年の喜平島(香川県) などによるハマチ養殖事業がみられる程度である.戦時中はばとんど開設がみられず,既設の施設も休止するも

第1表 浅海養魚事業開設年次

(現地およぴアンケ叩ト調査)(塑

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第】6巻 第2号(柑65) 149 のが多かったといわれ,戦後徐々に再開されあるいは開設されているが,昭和32年頃までは低調である、昭和 33年噴から巷魚施設の造成が急激に活発化し,ここ2′・・3年の間にその数はいちぢるしく増加している小すなわ ち調査個数271カ所のうち最近6カ年間の開設数は,211カ所に達し明治以降開設数の78%を占めている.その 第2表 浅 海 登 魚 事 業 体 数 (現地およアびンケ一斗調査)(1963) 府 県 名

道森手田形城島城柴京川岡知潟山川井重山坂都庫山取根烏口川島知媛岡賀崎本分崎鳥

海 奈 歌 児

北背岩秋山宮福茨千束神静変新富石福三和大京兵岡鳥島広山香穂高変福佐長熊大宮鹿

合 計 ; 564 ! 19‘7 72 比 率(%) F iOO 13

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香川大学農学部学術報告 150 地域もほとんど全国的となり,その魚種も20数種におよんでいる小 沿岸漁業不振の対策を契機として「獲る漁業 から育てる漁業へ」の道を,いま水産業は急速にたどりつつあると考えられる. (2)事業の分布 浅海養魚事業の全国事業カ所数ほ第2表に示すように564カ所で,経営体は漁業協同組合,会社,個人などで あるその分布の模様は,海岸線をもたない山梨県,群馬県など8県を除き,北ほ北海道から南は鹿児島県まで, 全国的な規模となっているこれを大きく地域別にみると,瀬戸内梅222カ所(39%),太平洋岸197カ所(35%), 日本海岸73カ所(13%),九州西海72カ所(13%)の順となり,瀬戸内海に多数分布していることがわかる.瀬 戸内海(222カ所)は香川県(78),岡山」県(36),愛媛県(33),広島県(30),兵席県(25)など全国的にみて も最も密度の高い地域である. 太平洋岸(197カ所)は,14県にわたるが,とくに三重県(5・5),愛媛県(34),和歌山県(30),静岡県(26) などに多い 日本海岸(73カ所)は10県にわたるが,とくに福井県(30),桑都府(16),富山県(10)に多く,九州西海 (72カ所)は熊本県(41),長崎県(19),鹿児島県(12)となっている. 以上の分布を海岸地形からみると,伊豆半島,志摩半島,紀伊半島,瀬戸内海,豊後水道,鹿児島湾,九州西 海,若狭湾,富LLl湾など,海岸線の出入りが多く島しよの発達した地域に集中的に分布しているようである. 巷殖施設が主として自然の浅海を利用する関係上,施設の施工と維持管軋 とくに台風その他災害を避ける必 要性から以上の分布と地域性には密接な関係があると考えられる. 高知県はハマチ稚魚の生産海域を沖合に持つ有利な県でありながら,その長大な海岸線にほとんど養魚施設な く,わずかに浦の内湾にみられる程度であることも,その地形と台風からこれを裏付けるものであろう (3)沓 殖 魚 種 全国564事業体で養殖(畜養を含む)している魚種とその尾数(稚魚)を第3真に示す‖ これによると魚種は ハマチ,フグ,タイ,ハギ,タコ,アジ,カンパチ,アナゴ,セイゴ,ポラなどの一・般魚から,クルマエビ,イ セエビ,カニ,ガザミなどの甲カク類,アワビ,サザエなどの貝類にわたり,20数将におよんでいる(カキ,共 珠は調査外) 第3衰 残海養殖魚種 と尾数(稚魚) (現地およびアンケーー・ト調査)(1963) 備 考

、、ニー・ ̄

その他の魚類(ブリ,カンパ チ,シマアジ,アユ・,アナゴ, ボラ,セイゴ,イサキなど) その他(イセエビ,シマエビ, カニ,ガザミなどの甲カク類, アワビ,サザエなどの貝類) 69】18 17 L 13 0。8910331 01061 全国で養殖されている養殖魚(稚魚)総尾数の概数は2,588万尾で,ハマチ(996万尾),クルマエビ(1,310 万尾)の両魚種でその90%を占めるハギ,アジ;タコ ,17グ,タイなどがこれにつぐが,いずれも100万尾以 下であるこれらの養殖局数を県別にみると,香川県は228:万属で最も多く,ついで兵庫・三重・愛媛・静岡・ 徳島・和歌山の各県となるが,いずれも50万尾以上であるこれらの地方では1事業体でハマチを・20へ30プラ属養 殖しているものもあるクルマエビはばとんど香川・熊本・千葉・山口の4県で養殖され,熊本県は明治,大正 から沓姉をおこなっている先進地であり,千斐県はクルマエビのほかにイセエビ,■アワビ,サザエなどもあわせ 養殖する特色をもち,香川県はクルマエビのフ化による椎エビの幼生飼育と養殖をおこない,各地に椎エビを供 給している. 昭和の初め安戸池(香川県)において始めてハマチの養殖を開拓した引田(香川県)の野網和三郎氏と,数年 前クルマエビの採卵フ化に成功した生島(香川県)の藤永元作氏とは浅海養抵事業の蟄重なバイオーニアであるが, この両氏の存在は香川県を中心とする轍戸内海が,ハマチにおいて全国の∂‘7%,クルマエビにおいて・56%を占め

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第16巻 第2号(1965) 151 第4表 浅海養魚施設別個所数 (現地およびアンケー・ト調査)(1963) 中 ___ 府 県 名 臣築 擬t網仕切 1 i l l l 1 1

全 国 計 196

8 1 627

太平洋岸 11‘7 115

0 【 200

日本海岸 璽 31 6

O 1 77 66 242 40 108

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香川大学農学部学術報告 ほ2 ている理由の一つでもあろう その他の魚種では,タコは兵庫・香川・愛媛の各県,■フグほ岡山・香川・愛媛・福井の各県,ハギは広島。岡 山。愛媛の各県,タイは香川。徳島の両県などでそれぞれおもに養弛され,全国的にみて,これらの魚種は80∼ 90%までが瀬戸内海で養殖されている 養殖魚種と尾数は養殖施設の自然環境と規模によって規制されるが,さらに養殖時期,期間,稚魚,飼料,市 場など経営的な事由によっても左右されるようである.一叔に生育期間の短かい高価な魚種が多く選ばれる傾向 がある. 2 施設の現状 (1)施設の分布 施設カ所数(第4表)の全国総数は627カ所である全国事業体数564カ所(第2表)よりいくらか多くなって いるのは,l事業体で2∼3カ所の施設をもっものもあるからである 施設の型式は築堤,網仕臥網臥小割網,イケス,地上池,廃止塩田,潮ダマリなとに分類される 型式別 で最も多いのは小割網で319カ所,つづいて築堤の96カ所,イケスの86カ所,網仕切の76カ所,網閉20カ所で, 地上池,廃止塩乱潮ダマリは特殊な地方にみられる型式で小数である 小剖網はほとんど全国的にみられるが,とくに太平洋岸に多い.これは構造と施エが簡単で,小規枝雀魚にも 適し,移動可儲のため海面を自由に選びうること,また台風なとの際に安全地帯に退避できることなどの諸条件 から広く普及しているものと思われる,築堤も全国的にみられるが,熊本地方などの築堤はクルマエビ養殖のた め水深浅く網仕切と併用したものが多く,したがって純築妃は瀬戸内海に多いようである網仕切,網臥地上 弛もがいして激戸内海に多く,とくにイケス(おもにタコ,ハギ),廃止塩田(おもにクルマエビ,■フグ),潮ダ マリなどは,瀬戸内海にみられる型式である これらの施設型式は,それぞれの地域の海岸,地形,底質,水文,気象,魚種などによって選ばれたものであ ると思われるが,なぜそのような型式を・採用しているかについて確かな根拠を示しうるものはばとんどないよう である (2)施設の型式・規模・構造 1)築 捉 式 海面の一部を堤防によって締切り,海水交流は水門で行う型式である(第1図}大部分の築堤は自然の湾口を 第1図 浅海養魚施設の型式

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第16巻 第2号(1965) 153 締切ったものであるが(例:巧即ヨ,横浪)(第3図),島しよと海岸を利用した二万掟あるいは三芳堤のもの(例: 揚島,伯父ケ浦)もある.また二つの細長い島しよ間の海峡を二つの軽防で締切る型式(例:喜平島)(第4図) や自然に生成されたかた湖を利用するものもある(例:安戸池)(第2図).さらに築堤は干潮位までとし,それ 以上満潮位までは次に述べる網仕切をおこない海水交流を容易にしている併用型式もみられる(例:伯父ケ浦) (第7図), 築堤式は他の型式にくらべると規模はがいして大きく,全国45カ所の調査では1カ所平均水面破約4baである (第5表)そのうち10ba以上のもの6カ所,最大はかた湖利用の安戸池(香川県)の26haである…平均水深 は香川県(6カ所)の範囲では4∼6・5mでその平均は5mである(第6表)一また施設内水容積の平均は42万mさ で,最大は安戸他の169万m8である小 四国4県の調査(6カ所)では,締切り掟防の長さは226m(横浪)一・J550m (伯父ケ浦)で平均的350m,施設周辺長に対する疑防長の比は,内湾を締切るものでは20%程度であるが,島し よを利用するこ方捉,三方捉になると60∼70%に達するものもあり(例:伯父ケ浦,湯島),平均35%である. 築堤は石積みまたほコンクリ・−ト施工のものが大部分で,透水阻止の必繋がないため,がいして粗雑である。 掟高は満水面上1′、一2m程度の余裕をもっているが,異常副弧強風の際は越披水没するものが多いようである. 水門は2(−JlO数個,1径間は1∼10m程度で一億の基準は認められないようである。築堤部外に地山を掘さくし て外海水面と連絡し海水交流を助長しているものもある(例:横浪).またポンプを設けたもの(例:伯父ケ浦) (第16図),曝気装置を水門に設けたもの(例:安戸弛)(第15図)などがある。水門には門扉を欠くものが多く, 金網,鉄格子(例:安戸地)(第12図),魚網(例:安戸池)(第13図)などで魚族の逃逸を防止している。. 2)網 仕 切 式 海面の一都を網で締切るもので,海水交流は網目を通しておこなう型式である(第1図トこれも大部分は自 然の湾口を締切るものが多いが(例:田の浦,椿泊),直線に近い海岸から沖に向って方形あるいは弧形に網を 張り出している型式もある(例:女木島,庵治).また地形の関係からd・部を築堤で締切る綱仕切との併用型も ある(例:動乱 多奈川小島) 網仕切の水面積は全国43カ所の平均的38ha,最大は198haの田の浦(香川県),9・9haの女木島(香川県) がこれに次ぐ(第う表)平均水深は香川県(8カ所)の範囲では2m(庵治)∼91−1佃の浦),その平均は5.2m で築堤式と大差ない水容積の平均は約27万m㌔最大は田の浦の245万m8である(第6表)網仕切の長さは四 国(11カ所)の抱囲では50m(銭坪)∼1,200m(小方),平均約430m,また全周長に対する締切長の比の平均は 63%で,築堤式の平均359ほりいちじるしく大きい.これは網仕切が築妃にくらべて工事が容易なためであろう… 網仕切にば構造からみて,二つの型式に大別される…一つは,締切線上5∼10m間隔に支えグイ(鉄筋コンク リート,鋼管,木,竹など)を打ち,これをワイヤ,ロ−プで連結し,締切網を支える固定式(例=津臥女木 島,畳の浦)(第5図),と他の一つは,支えグイを用いず締切部の両端間を渡すローー・プを浮子によって支え締切 網を垂下する浮動式(例=田の浦,椿泊,太海)悌6図),とがある,前者は固定しているため干潮の際締切網 は海面上に露出するが,後者は干満に応じて昇降し網が蕗出することがない.浮動式は固定式にくらペると柔軟 性があり,波浪に対する安定性が大きいといわれる締切網の垂下方法は一億しないが,最大水探に対して相当 の余裕長を才=テえ,また決定方法ばチエン,コンクリ・−トブロックなどを用いているものが多いようであるい 締切網は−俄に数mの間隔をおいた二意網を用い,さらに外海からの浮遊物による破網をi坊止するため外側に 防災網を設ける場合もある(例:mの浦) 海水交流は網目を通しておこなわれるが,椎貝,海藻動,泥土なとが着生して網目をふさぎ,海水の交流が阻 害されるので10一−20日ごとに締切網の清掃が必要である 3)網 囲 式 海岸線を利用せず全周辺を網で締切る型式である(第1図).海底がやや平坦で適当な水探の場所を選び,前 記網仕切とほぼ同じ方法で設定する(例:庵治,内外の浦) 海面を網のみで締切るため,その平面形状は−・般に整形で円形,多角形,長方形,扇形などが採用されているい 規模は一俄に小さいが高知県の内外の浦は140mx60m=8,400m2で大型であり,香川県庵治湾にみられる数個 の網田は円形に近い多角形で患径50へ・80m,水面積2,000〈6,000m2程度のものである(第5表).平均水深は 香川県(6カ所)の範周で2へ5m,その平均34mで内水容積は平均1.6万m3程度である(第6表).この型式

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154 香川大学農学部学術報告 第5表 浅海養魚施設規模(水面椅) (現地およぴアンケー叫ト調査)(1963) 注:魚種は主要魚種を示し,尾数は最近の概数を示すが,稚魚入手の難易仁経営などの理由より変動が多い.

第6表 浅海養殖施設別規模

(現地調査一香川県)(1963) 平均水面薦 (m2) 平 均 水 深 =111 平均水容贋 (Illこi) 施 設 名 l 調 査 個 数

捉切園地田

塩 仕 上 .‖山

築綱網地廃

6 0U 6 4 4▲ 71,400 715,900 5,100 180 21,400 0 2 4 0 2 5一︶ 3 L −い 418,400 2」74,100 15,600 200 27,900 にも網仕切と同じく支えグイを用いる固定式(例:庵治)(第8図),と浮子を用いる浮動式(例:内外の浦)と がある‖クイ,網その他の材料,構造は網仕切の場合・とほとんど同様である 4)小 割 網 式 木材,竹材などで方形にワク組みし,これから周辺に綱を垂 ̄F−し底部も網張りをおこなう型式である(第1図, 第9図).まれに固定式もあるが,ほとんどがワク部の浮力によって海面に浮かび,潮位の変動によって昇降す る海水交流は他の型式にくらべると最もよいようであり,しかも良質の水域を求めて移動し,あるいは災書か ら退避しうる利点があると考えられる 海面に浮か.ぶワク組みの形状は正方形または長方形,まれに8角形のものもある.方形の辺長は各∼10m程度 のものが多く,したがって,これを組合せて,たとえば5mx4mニ20m2(岡山県),8mx5m=40m2(香川県), 9mx9m=81m2(兵挿県)などで,調査個数23偶の平均は6・9mx7Om=483m2(約4間×4間=16坪)であ るり 水中に垂下する網の長さは2一−10mで平均53m(約3間)である一 したがって/ト割網の内水容潰は3辺の

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155 積から求められ,小は3mx3mx3m=27m8(徳島県,ハマチ椎魚用)から大は15mx15mx8mご1,800m8(香 川県,ハギ用)におよび,23カ所平均で357m8である(第7表)い 小剖網設置場所の水深は,移動性のため一億 せず30m(高知県)におよぶところもあるが,常置するところで平均(16カ所)6m程度である‖ 第7表 小剖網およびイケスの平均寸法 4県)(1963) 施 設 名 1調査個数l 縦(m) l 横(m) F 探(m) 王 水容横(m8) 小 剖 網 イ ケ ス 海面浮上用のワク材は木材,竹材などを用い,まれには浮子を併用しているものもある”また小剖網は築堤, 網仕切の場合にも稚魚時代の飼育用として併用する場合が多い.わずか水容敏300∼400mさの小割網で,ハマチ 1,000∼2,000尾,ハギ約5,000尾を飼育しうるといわれる.これは全面網のため海水交流が最も高率でしかも良 質の水域を求めて移動しうるからであろうしかし網の付着物の除去清掃ほ網仕切,網田と同様問題点がある. 5) イ ケ ス 式 木材,金属材などで造られた箱型で,各面を網張りし内部に隔壁を設けた型式である(第1臥 第10図).設 定はほぼ小剖網と同じく海面付近に上面がある程度に浮置する場合が多いが,ときには海面下に沈めることもあ る.イケスの形状は小剖よりさらに/トさく 3mx2mxlm=6m8(香川県),7mx5mx5m=17・5m8(香川県)な どがあり,調査個数7佃の辺長平均は4・Omx24mxl・7mで内水容積平均は317maである(第7表).イケ ス設置場所の水深は小割網の場合とほぼ同じく平均(44カ所)6・・5m程度である‖ 主としてタコ養殖用であるが ハギ,チヌなと、にも利用されているようである 6)地 上 池 式 地上にプ・−ルを設け海水交流ほポンプでおこなう型式である.これは他の型式と異なり自然海面と全く隔離さ れているため災害から安全であり,さらに水温 水質,魚族の管理が容易であるため集約な養魚施設型式として 将来普及することが予想されるけ廃止塩田のクルマエビ養殖も地上池型式に転化しているものもある(例:生島) (第11図)石 地上に設ける貯水池またはコンクリ・−・トプ−ルの形状,面積,水深,水容積周一足せず調査稚周では, 水面積30∼600m2,水深0.5一・2Om程度である 7)廃 止 塩 田 廃止された塩田を養魚施設に転用しているもので,特に型式として分類するには当らないかも知れない 塩田 堤防一によって締切られているので築堤型式に属するものともいえる.廃止塩田をそのまま利用したもの(例:詫 間),一・部を掘さくしているもの(例:土庄,飽水),地上池型式に変わっているもの(例:生島)などがある‖ 利用水面積は13,600m2(詫間)∼50,000m2(亀水),水深ほ05∼2.Om程度である主としてクルマエビ,フ グ,ボラ,チヌなどの養殖がおこなわれている, 8)潮 ダ マ リ 干拓地,塩肌 潮遊び,小河川の河口などの潮止め水門の内水面を利用するもので,これも水門で海水交流を 調節することから,構造的には築堤に近い型式であろう養魚施設というよりほむしろ既存水面の利用型式とみ るべきであろうボラ,チヌ,ウナ㌧ギなどの養殖に利用されているい 3 問 題 点 浅海養魚施設には,上に述べたように,各種の施設があるが,その現状には多くの間越点があるように考えら れる。調査から指摘しうるものをあげるとつぎのようになるであろう.問題点は各種施設の造成,改良保全,水 利,構造物,材料,施工,管理の全般にわたってみられ,とくに水産の性格からほとんど水の問題に直接,間接 関連したものが多いようである 1)施設の立地環境に関するもの 位置の選定を誤まっていると思われるものが多い養魚池を陸上の貯水池と同じ考えでその位置を選んだため

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香川大学農学部学術報告 156 か,平面的地形を重視して湾入度が大きく締切延長が短い内湾を利用するものが多く,したがって−・般に海水の 交流が悪く,規模にくらべると放養尾数がすくなく,地底滞積物が多くその排除にも困難しその結果凶作が多い小 天然のかた湖利用などはその著例であろう.地形とともに海水の交流の観点からその位置を選ぶべきであろう. このように欠陥の多い施設で新しく水道を掘さくして海水の交流を補足して成功している例もあるが,逆にこの ような目的の掘さく水路がほとんど海水の交換交流の役目を果していない痢もある(第14図).掘さくにあたっ てばあらかじめその適否を充分に調査すべきである.その他窪度,肢節盈,方位,水深,潮流,干満差,滞砂, 洗掘など地形地質的問題,あるいは水文微海象的問題,さらに都市工場,大きい河川の河口との位置的問題など, 一施設設定以前の基本的問題ははなはだ多いようである. 2)水質に関するもの これは施設全般にみられる多くの問題点の集約されたものであると考えられる。.水温の異常上昇と低下,溶存 酸素盛の不足,硫化水素の発生,塩分濃度の低下,有書物質による汚染,それらにともなって消長するプランク トンなど水の物理,化学,生物的な諸因子の不適正によって,養殖魚のへい死,生育不良,病血書などのl凶作は ばとんどの施設にみられる問題点であろう巾 その対策として新鮮な外海水の取入れ助長,暖気装置による酸素の 補給,赤潮発生に対する処置,底質の排除などある程度の対策が講ぜられているが検討を要する多くの問題点が あると考えられる. 3)底質に関するもの 底質には砂質のもの,まれにはレキ質のものもあるが,大部分は泥質のものが多い∩ 加えて養殖による残餌, 排泄物などの滞積によって有機至引こ富む黒褐色の浮泥が多くの施設に見られるい このような底土からは有書な硫 化水素,アンモニアなどのガスを発生し,さらに有機質の分解のため逆に水中から有用な酸素を奪い水質の悪化 を重たしている小 この底質に起周する問題も多くの施設にみられ,その対策として改良あるいは,排除について 苦慮している.小規模にはサンドポンプによる排除をおこなっている事例もあるが,大横楔施設では全く放澄さ れ,しだいに滞積物の盈を増し,水質を悪化し,老朽化し,ついには荒廃放棄に至るであろうことが予想される. このような底質の改良法,排除法についての要望は多くの施設において耳にする問題点である.. 4)水の交流に関するもの 施設内の海水は絶えず新陳代謝されなければならない施設位置の選定を誤ったための交流不慮のものおよび 交流助長のために掘さくした水道の適否については,1)ですでに問題点として指摘したが,構造物に関するもの として水門との関係がある水門の位置によってはばとんど水の交流の役目を果して−いない事例があり,またそ の規模,構造にも過少,不備などの欠陥がみられる.水門は沿岸微海流との関連においてその位置,規模,構造, 操作を考えるペきであるが,効果的導流堤の設置も検討すべき問題点であろう..さらに沿岸流の凛妙によって水 門の閉塞が起り,その排除に苦心している事例もある. 施設内の水の流動ほ主として潮の干満によって起るが,その流向,流速は施設の規模,形態,水深,流出入口 の位置などにより水平的,鉛直的に複雑に現われ,また表層水は風によっても移動するが,ほとんど静止に近い いわゆるdead waterの水域がみられることも,施設内の水の流動機構とともに究明さるべき水理学的問題点で あろう. さらに既設の養殖施設付近に埋立,干拓,築堤などの工事がおこなわれる場合の水の交流に及ぼす彩雲劉ま,水 質,沿岸流,災賓などともからんで各地に起りつつある問題であると考えられるい 地上池その他集約な施設における水の交流についてはそれぞれの目的によって精度の高い水理学的問題がある と考えられる。 う)網に関するもの 海水中に設定した網には椎貝,藻類,泥土などが付着して網目を稀少し(第17図)海水交流を阻奪し,水圧に 対する抵抗を増す‖ したがって網目の大きさにもよるが,10′・、一20日ごとに網の交換をおこない,引き揚げた網は 天日で乾燥して打つとか,淡水に浸して振るとか,射出水の圧力で落すとか,いろいろな方法でその除去を試み 苦心している,付着物除去のための網の交換ほ網の耐用年数にも影響し,さらに管理労力の大きい部分を占めて いる点からみても,付着物の除去法はもちろんであるが,着生物の発生しない網の研究に対する要望も各地で訴 えられる問題である

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第16巻 第2号(柑65) 157 さらに網の沈底法にも問題があると考えられる.多くおこなわれている方法ほ水深に対して網の垂下長に余裕 を・与え.,その下縁をチエン,石塊,コンクリ・−トブロックなどによって沈底するものが多いが,魚族の遊泳圧, 波浪の洗掘などによって破網あるいは,空胴を生じ魚族の逃逸を起している.これは網の設定施工上の一つの問 題であると思われるい 6)災害に関するもの 台風,強い季節風などによる被害は海岸工作物全般にわたる問題であると考え.られるが,養殖施設にも被書の 事例は多い‖ とくに養魚施設では−・部分の披審でも金魚族の逃逸となることが多いようである∴疑防の欠漁,越 披,破網,浮動式施設の流失など各種の形で起っているが,これは位置の適否とも関連するが,主として構造物 の設計,材料,施エの欠陥によるものであり,さらに防災施設を欠くことからも起る問題点であると考えられる. −・般に築妃とかクイ打ちなどの固定式施設よりも,浮子による浮動式施設の方が,むしろ柔軟性を示して被書が すくないといわれることは興味あることであろう一. もう一つの災審に水の汚染と汚濁の問題がある.これも各地にみられ,とくに工場地帯とか大きい河川の河口 に近い施設に多いようである.瀬戸内海の沿岸地帯はほとんど全般的にこの問題があり,次第にその範囲を拡大 し,深刻化しつつある.都市ユ場からの有書廃水,河川から農薬の流入などによる水の汚染は,魚貝藻類の死滅, 成育不良,市場価値を失ういわゆる「くさい魚」なとの被害となって現われている.この水質汚染による被審は 単に施設養魚にとどまらず,沿岸漁業全般に及ぼす被審として重視さるべき問題であると考えられる.播磨灘の 中北部に孤立している家島群島の施設養魚が成功しているのは,この水質汚染から隔離されていることがその大 きい要因であると思われる. 大河川の河口付近−・帯の水域は,豪雨時の洪水流入によってその表層数10cmの厚さに濁水の淡水層がひろが り,塩分濃度の急激な低下によって浮置イケスの魚族のへい死など大きい被普を与えて−いる‖ 大河川大降時には その範囲数10kmに及ぶという. 水質汚染汚濁による災審は水産業にとどまらずエ菜,農業など各種産業,都市,農村の生活にまで相互に関連 する公舎問題として採り上げられるべき大きい問題であると考えられる. 7);集約な施設に関するもの クルマエビ,カニ,アユ,マスなどの袋約な養殖,魚貝藻類の産卵,フ化,種菌育成,幼生飼育などの人工施 設には多くの場合地上池(プーール)が用いられ,その施設には精度の高い構造と機能が要求される一.また水の交 流,流向,流速,流星の調節,水質の適正化,底質の盈と質,その透水性など水理学,水野学から究明さるべき 多くの問題点があると考えられるり 地上池による養殖はポンプによって水の交流をおこなうため必要に応じて水 流の調節が可儲であり,水質の改良も,滞積物の排除も人為的に容易であり,自然海面と全く隔離されているた め災響から安全であり,魚族の管理も容易であるから,施設を完備して最適条件のもとに横棒的に栄養飼料の供 与によって,故老密度のきわめて高い養殖が可能であろうといわれる‖ 施設養魚あるいは水産増養殖の今後の方 向を指向する興味ある研究課題であると考えられる. Ⅳ あ と が き わが国における浅海養殖施設の実態を明らかにするため,主として浅海養魚施設について1962,63年にわたり 現地調査(四国4県,瀬戸内海),全国アンケ・−ト調査および現地観測(香川県,高知県の標識的施設)をおこ なった.その結果と2,3の考察から若干の知り得たところをあげれば次のようである∩ (1)わが国の浅海増殖事業は約300年前にカキ養殖が開始されているが,−・般魚の養殖は昭和以降のことでと くに昭和33年ごろから盛んになり,事業の明治以降開設数271カ所(調査個数)のうち211カ所(78%)は最近6カ 年に開設されている(第1表) (2)わが国の浅海養魚事業体の総数は・564カ所で地域別にほ瀬戸内海222(39%),太平洋岸19J7(35%),日本 海岸73(13%),九州西海72(13%)。その分布は全国的であり瀬戸内海,志摩半島など海岸線の出入り多く良し ょの発達した地域に集中分布しているようである(第2表) (3)養殖魚種はハマチ,クルマエビ,ハギ,アジ,タコ,フグ,タイなど20敬称に及び,養殖総尾数(稚魚) の概数は2,588万尾,その90%はハマチ996万尾(38‥5%)とクルマエビ1,310万尾(506%)が占め,ハマチ

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】58 香川大学農学部学術報告 の67%,クルマエビの56%は瀬戸内海で養殖されている(第3表) (4)養魚施設は姶数627カ所で型式別には小割網319,築堤96,イケス86,網仕切76,網閉20,地上池16,潮 ダマリ8,廃止塩田6で,その分布は瀬戸内海242,太平洋岸200,九州西海108,冒本海岸77である(第4表) (5)施設の頒模として, 1)水面積は,築堤(調査力所65)では最大は安戸池(香川県)26ha,平均4Llba,網仕切(43)では最大 は田の浦(香川県)198ha,平均38ha,網囲(11)では殺大は内外の浦(高知県)08ha,平均0.4ha,廃止塩 田(6)では平均23ha(第う表) 2)平均水深は,築捉(調査力所6)は・5m,網仕切(8)は52m,網囲(6)は34m,廃止塩田(4)は1り2m である(第6表). 3)小割網(調査個数23)の平均寸法は69m(縦)×7Om(横)×5.3m(探さ),イケス(7)のそれは4.Om X24mxl7mである(第7表) (β)問題点として, 1)施設の立地環境一位昔の選定が適当でないものが多い.、このため多くの施設とくに築堤式,網仕切式で は海水交流の不良をきたし,これが諸種の被害の原因となっているようである 地形とともに海水交流の観点か ら位置を選ぶべきであると考えられる. 2)水質一水温の異常上昇・低下,溶存酸素嵐の不足,硫化水素の発生,塩分池度の低下,有書物質による 汚染が主要因となる水質悪化を防ぎ,その保全,改良をはかる効果的方法が実用化されていないと考えられるり 現在用いられている曝気装置による酸素の補給,水道による外海水の我人れ助長,ポンプによる海水交換の促進 なども検討を要すると考えられる. 3)底質一有舎底質の滞積は水質を怒化し被審をもたらす原因となるが,とくに大規模施設では適当な排除 法がなく放置の状態にあり効果的な排除法,改良法が要望されている 4)海水交流叫施設位眉の不適による海水交流の不良のほかに水門の位;凱 規模,構造の不適当によるもの がある 水門の設綴とその扶作は沿岸微海流との関連において考えられるべきであろうまた施設内に存在す るdeadwaterの水域ほ施設内の海水流動ととも灯光明を要する問題であると考えられる 15)網一灯着物による網目の縮少は海水流動を阻害し海水交換に支障をきたすばかりでなく,付着物除去の ための網の交換,引揚,清掃には多大の労力を要しまた網の耐用年数にも影坪する.付着物の効果的除去法,付 着物の発生しない網の研究が要望されているまた網の沈底法もその設私 施ユ法に検討を・要するものがあると 考えられる. 6)災害一台風,強い季節風などによる被害ほとくに養魚施設では叫・部の被害でも金魚族の逃逸となること が多い‖ 構造物の設計,材料,施工,防災施設を検討する必要があると考えられるまた浮動式施設は固定式施 設よりも有利な場合があり興味ある問題と考えられるい 広い稚開にわたる水質の汚染,汚濁による施設養魚の被 害は公害問題として考え総合的な対策が必要であると考えられる 7)粂約な施設十一地上池式の集約な施設は災害に射し安全であり,養殖環虜を人工調節できしたがって放沓 密度の高い養殖が可能といわれる施設養魚あるいは水産増殖の今後の方向を示す研究課題であると考え.られる 参 考 文 献 31(7),24−30(1964) 5)前り‖忠犬:水産土木(第5講),農業土木研究, 32(4),20−23(1964) 6)上森千秋:昭和38年度浦の内湾総合開発調査報告 =お,37−58(196奮). 一7)前川忠夫,福田 私 河野裁広:浅海養殖施設に 関する研究−一潮流流通型養魚施設(喜平島)の給排 水特性について,農業土木学会大会講演会講演要旨, 222−223(1964). 8)前川忠夫,福田 措,河野義広:浅海養殖施設に 1)前川忠夫ほか:浅海土木事業面からみた養殖施設 の築造に関する研究i昭和37年度文部省総合研究儲 告集録(農学篇),22ト225(1963) 2)前川忠夫ほか:浅海土木猫業面からみた養殖施設 の築造に関する研究,昭和38年度文部省総合研究報 告盗録(農学篇),243−252(1964) 3)前川忠夫,福田 綺,河野義広:浅海菱殖施設に 関する研究一四国沿岸養殖施設の実態調査,農業土 木学会大会講演会講演要旨,69−70(1963) 4)前川忠夫:水産土木(第1諮),農業土木研究,,

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第16巻 第2号(1965) 関する研究一海峡締切型,かた湖締切型養魚場の優 劣について,農業土木学会中国四国支部第18回講演 会講演要旨,ト3(1963). 9)前川息夫,福田 清,河野義広:浅海養殖施設に 関する研究00田の浦亜魚場における海水交換日の効 果について,農業土木学会大会講演会講演要旨, 159 224−22・5(1964) 10)前川忠夫,福田 清,河野義広:浅海養殖施設 に関する研究一安戸池(築堤式養魚場)における海 水交換について,農業土木学会大会講演会講演要旨, 71−72(1963)

AStudyontheShallowNmarineculturalfacilities

OnthepresentconditionsofthefacilitiesfbrpISCiculture

TadaoMAEKAWA,Minor・uSArTO,KiyoshiFuKUDAandYoshihiroKoNO

Summary Althoughalargenumberof facilities for plSCiculture havebeenopened,itseemstoIemain almostunknowninregardtotheefrbctofthesefacilities

InordertoclarifythepresentconditionsofthepisciculturalfacilitiesinJapan,負rst,代enquete”researches about them were made throughout our country and secondly,SOme丘eldinvestigations on the coast−1ine features of Shikoku districtsinJapan and some practicalobservationsand researches about the typical

PISCiculturalfacilities which are set up and constructedinsha1low−Seaalong theabovementioneddistricts

werecarriedourin1962and1963

Asaresult of theaboveresearches,theauthorscleared theactualconditions ofthefacilitiesandpointed

OutVariousproblemstobesoIved

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香川凍学農学部学術報告 160

第2図 安戸地(香川)築捉式(かた湖利用)

第3図 横 浪(高知)築堤式(コンクリー・ト) 第5図 津 田(香川)網仕切式(固定式)

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16l 弟16巻 第2号(1965) 第10図 池 田(香川)イケス式 第」7図 伯父ケ浦(香川)築堤網仕切併用型式 第11図 生 島(香川)地上池式 第8図 庵 治(香川)網囲式(固定式) 第12図 水 門(安戸弛) 第9図 安戸地(香川)小割網式(椎魚用)

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香川大学農学部学術報告 162

第13図 水門に設けた網(安戸池) 第16図 海水交換用ポンプ(伯父ケ浦)

第14図 水 道(田の浦) 第17図 海産生物が付着した仕切網(椿泊)

参照

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