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(1)

青年期の発達と若年受刑者の実態

精神医学的観点から

岩手医科大学神経精神科学講座 いわてこどもケアセンター 八木 淳子 若年者に対する刑事法制の在り方に関する勉強会 20160304(法務省)資料(抜粋)

(2)

Overview

【いただいた宿題】

1. 年齢と能力の発達 1. 善悪の判断と自己制御能力 2. 脳の成長以外のどのような事情が能力の発達に影響を与えるのか 2. 年齢と教育/処遇の有効性 1. 可塑性とはどのように説明される? 2. 年齢に応じた有効な処遇とは? 3. 教育や処遇の効果が低くなる年齢とは、その時期は?

(3)

道徳性の獲得

(ピアジェ、コールバーグの理論より)

善悪の判断

• 幼児でも他律的な道徳性は獲得している:親や大人がモデル、躾 • 児童期には実際的判断(現実的・利己的・功利的)が可能に 子どもは、あくまでも現実の具体的な事柄を基準にして、何が正しいのか何が正しくないの かを判断しようとする。 ⇒善悪の判断は10歳未満の子どもでも(その年齢なりに)可能

では、自己制御能力は?

1-1. 善悪の判断と自己制御能力 アリストテレス “我々が幼少期に形成した習慣は、非常に大きな違いを生む。すべての違いはそこから生じる”

(4)

10代の脳:大脳辺縁系(感情を司る)の急激な発達 ホルモンの影響を受けて思春期~数年で成熟 前頭前皮質(衝動行動を抑制、健全な判断の司令塔) が成熟するのは25~30歳 10代の若者が、子どもや大人に比べて、 危険な行動や無謀なことをしがちなのはなぜ? 発達(成熟)のミスマッチ この間の脳は“不均衡”状態 近年は思春期開始が早まる傾向⇒不均衡期間の延長 (JN.Giedd,2015:日経サイエンス2016年3月号より引用)

(5)

脳の成熟には順番がある:

子ども時代から青年期にかけて、皮質はうすくなっていき、成熟する

(6)

最も遅れて成熟する前頭前皮質

前頭前皮質の役割 実行機能の司令塔 組織化、意思決定、計画、感情制御 頭の中で時間旅行をすることによって、これから起こり得る状況を想像できること= 見通しを立てる、結果の予測をする 過去や現在、起こり得る未来の結果をシミュレートして検討する ささやかで短期的な眼の前の報酬よりも、より大きくより長期的な報酬を選択する 社会的認知(対人関係、社会的布置)の司令塔 10代の前頭前皮質は発達途上:衝動の制御や、リスクと報酬の判断は未成熟

(7)

10代の脳

善悪の判断ができることと、

感情や衝動をコントロールできることは

必ずしも一致しない!

(8)

1-2. 脳の成長以外のどのような事情が能力の発達に影響を与えるのか? ヒトの発達: 資質と環境の相互作用(遺伝的規定と学習要因が相互に影響)

トラウマ

(ACE)

発達特性

アタッチメント レジリエンス

(9)

ACE study

逆境的小児期体験(トラウマ)

Intervention 介入

Prevention 予防

Centers for Disease Control and Prevention:CDC 米疾病予防管理センター

and Kaiser Permanente, U.S.A. Initial phase 1995-97

ACE-トラウマ 社会的・情緒的・認知の障害 健康を害する行動による順応 疾病、障害、社会不適応 早世 ↑ ↑ ↑ ↑ (Vincent J. Felitti, 1998)

(10)

分類 Ⅰ型トラウマ Ⅱ型トラウマ 恐怖体験 1回の強い脅威・恐怖体験 (急性単回性) 繰り返す、長期間続く 恐怖体験 (長期反復性) できごと 災害、事故、犯罪被害など 虐待、戦争など みられる反応 再体験、回避、過覚醒、分離不安  急性ストレス反応(ASD)  心的外傷後ストレス障害(PTSD) 否認、感情麻痺、自己催眠、 解離、怒り、否定的自己観  複雑性PTSD  発達性トラウマ障害

子どものトラウマ

子どものトラウマの分類(Terrより一部改変)

(11)

援助希求行動困難 被保護感・安全基地の欠如 ソーシャルリファレンスの欠如 延長自我形成困難 被保護・安全感獲得の失敗 <臨戦態勢> 戦う or 逃げる イライラ・ビクビク・そわそわ 易トラウマ性亢進 多動 衝動性 過覚醒 解離 注意の転導性の問題 コミュニケーションの問題 対人関係の問題 共感性の問題 易刺激性亢進/過敏反応・躁的防衛 刺激の弁別能力の低下 Ⅱ型

トラウマ

Ⅰ型 過剰な自己防衛 過警戒 回避 再体験 不安・情動統制困難 否定的認知 嘘つきのレッテル 対人不信 社会的ひきこもり

子どもの能力の発達に影響を与える因子:トラウマと行動上の問題の関連

(八木、発達障害医学の進歩27「トラウマの治療」診断と治療社2015より改変) 自傷行為・暴力 自己調節・統制の問題 自己認識の問題

(12)

Overview

【いただいた宿題】

1. 年齢と能力の発達 1. 善悪の判断と自己制御能力 2. 脳の成長以外のどのような事情が能力の発達に影響を与えるのか 2. 年齢と教育/処遇の有効性 1. 可塑性とはどのように説明される? 2. 年齢に応じた有効な処遇とは? 3. 教育や処遇の効果が低くなる年齢とは、その時期は?

(13)

青年期の脳の特徴:ニューロン群間のネットワークの増強 12~30歳までに 特定の脳領域や ニューロン群間の接続が 増強(より太く) より広範囲に接続される (より広く大きく) これらの脳の変化が 複雑な思考や社会的な適応を 可能にする (JN.Giedd,2015:日経サイエンス2016年3月号より引用)

(14)

脳の可塑性(1)

10代の脳の特徴:脳領域間のネットワークを変更することによって 環境に応じて変化できること=可塑性 ⇒思考と社会性において大きく成長する可能性をもつ(適応性) ⇒危険な行動への衝動や、精神障害発症の危険性を孕む(脆弱性) 脳の発達の臨界期:子ども~青年期の特定の時期に特定の能力が発達 する(神経回路の接続が集中的に発達) 2-1. 可塑性とはどのように説明される?

(15)

脳の可塑性(2)

単純な変化(新たな技能の習得=シナプス間の伝達の変化)は生涯を 通じておこり得る 30歳程度までは、ネットワーク変更と増強が起こり続けるとされる ⇒教育や処遇による変化(ネットワーク変更とそれによる行動変容)の可能 性は生涯を通じて続くが、“よりダイナミックに効果がある”時期として見込まれ るのは、25歳前後か? 2-3. 教育や処遇の効果が低くなる年齢とは、その時期は?

(16)

Overview

【宿題】

1. 年齢と能力の発達 1. 善悪の判断と自己制御能力 2. 脳の成長以外のどのような事情が能力の発達に影響を与えるのか 2. 年齢と教育/処遇の有効性 1. 可塑性とはどのように説明される? 2. 年齢に応じた有効な処遇とは? 3. 教育や処遇の効果が低くなる年齢とは、その時期は?

(17)

【いただいた宿題その2】

① 矯正施設に収容された少年・若年成人について、同世代の 一般人と比べて、精神面・身体面の発達・成長の程度に違 いは? ② 新たに成人となる年齢層に対する特別な配慮(保護処分) は必要と思うか?若年成人に対しても? ③ 保護処分の在り方:何歳でどのような処遇があればよい か? 2-2. 年齢に応じた有効な処遇とは?

(18)

若年受刑者にみられる心理・行動特性

不快刺激に耐えられない 不安の高さ 衝動統制困難 他罰的 被害的認知 時間の概念が未熟 「待てない」 見通しをもてない 易怒性・攻撃性(躁的防衛?) 「きれやすい」 注意の転導性・散漫 不注意 落ち着きのなさ 短絡思考 白黒思考 両価性 共感性の乏しさ ⇒他人(の尊厳)に関心がない・利害には敏感 幼児的万能感 誇大自己 ⇔ 強い劣等感 低い自尊心 (八木、2008)

(19)

若年受刑者の実態調査

盛岡少年刑務所入所者に対する実態調査  生育歴(ACE:逆境的小児期体験他)  発達特性(ASRS,AQ,ASSQ他)  アタッチメントスタイル(RQ)  所内生活適応状況(処遇官アンケート) 第1期調査(平成18年6月~20年3月) 293名 第2期調査(平成20年4月~22年3月) 304名 第3期調査(平成22年4月~25年3月) 475名

(20)

結果(抜粋):生育歴調査

25.3 64.8 40.5 28.9 29.3 14.8 2 25.3 26.6 35.5 9.2 14.8 15.5 56.3 58.22 0 10 20 30 40 50 60 70 入所者の経験率(%) (第2期調査より N=304) 虐待とネグレクトについては、本人の認識の問題(例:暴言や暴力を虐待とは思っていない)で、実際より低く見積もられている可能性がある。

(21)

結果(抜粋):アタッチメントタイプと逆境体験

安定(%) 不安定型(%) P値 人数(割合) 33.2 66.8 身体的虐待 17.8 34.5 0.003 (性的虐待) 0 (とらわれ型)5.3 0.047 リスク因子の累積 3.38±2.38 4.22±2.57 0.006 アタッチメント 対象あり 54.5 35.5 0.002 (第2期調査より N=304) アタッチメント対象:危機的状況下において、援助希求する相手が思い浮かぶ場合に「あり」とする

(22)

塀の中のニート問題

若年受刑者の相当数が、集団生活になじめず、所内生活不適応 「工場」での就業を拒否(集団に入らない) ⇒罰としての単独室収容(結果的に一人になれる) ⇒引きこもり生活を手に入れる? これでは贖罪や更生の意味をなさない

(23)

結果(抜粋):RQタイプ別単独室収容者の割合の比較

RQタイプ 安定型 不安定型 単独室収容者の割合 (集団不適応)

19.8%

31.5%

(p=0.041) アタッチメントスタイルが不安定型の場合、単独室収容となる割合が有意に高い (第2期調査より N=304)

(24)

結果(抜粋):逆境的小児期体験数の比較

共同室群(%) 単独室群(%) 離婚/一人親家庭 54.4 57.7 多子家庭 0 23.9 p=0.00 貧困 34.9 32.4 虐待(身体的) 15.8 25.4 p=0.08 虐待(心理的) 12.9 19.7 ドメスティックバイオレンス 21.0 25.4 家庭内犯罪者 23.2 28.2 暴力団関係者 35.7 45.1 家族の薬物依存 7.0 16.9 p=0.018 家族のアルコール依存 14.7 21.1 家族の精神疾患 10.0 8.5 リスクファクター数 2.3(個) 3.2(個) p=0.01 (第2期調査より N=304) 虐待とネグレクトについては、両群とも本人の認識の問題(例:暴言や暴力を虐待とは思っていない)で、実際より低く見積もられている可能性がある。

(25)

結果(抜粋):発達障害スクリーニングアンケート

% (第1期調査より N=293) 7割の受刑者が何らかの発達障害様症状を自覚している 【診断ではないことに注意】 学習障害(LD) 注意欠如多動性障害 (ADHD) 広汎性発達障害(PDD) アスペルガー障害(AS) 高機能広汎性発達障害 (HFPDD) 42% ASD

(26)

発達障害スクリーニングアンケート

単独室収容者

LD ADHD PDD AS HFPDD 全受刑者 (N=293)% 35 65 28 37 27 単独室収容者 (N=81)% 46 72 36 44 33

単独室収容者において

発達障害様症状を自覚する人の割合が高い

(第1期調査より N=293)

(27)

若年受刑者の抱える問題の複雑さ

• 若年受刑者の実態をとらえる3つの観点 これらの複合的な問題の悪循環 ⇒精神医学的な理解と介入を必要とするケースも少なくない

トラウマ

(ACE)

発達特性

アタッチメント Trauma informed

(28)

若年者の処遇を考える上で必要な2つの観点

子ども~青年期までの、定型的な(脳・神経科学的)発達の理解 犯罪親和性を持つ若年者の(発達精神病理学的)背景の理解 ⇒年齢だけでは割り切れない治療必要性と治療反応性 精神医学的評価(医療)、教育的・社会通念的側面、社会保安上の観点 ⇒実行機能が発達途上であることを加味した処遇方針の検討が不可欠 ⇒精神医学的症状としての行動理解と対処法 例)発達障害特性、トラウマ関連症状としての攻撃性や易怒性 “トラウマ・インフォームド”の視点でとらえなおすと対処法がみえてくる 2-2. 年齢に応じた有効な処遇とは?

(29)

Short Summary

脳の可塑性と現代の青年期の延長、思春期の早期開始の関連から、 10~25歳までは、脳神経発達・精神発達において極めて不安定・ 不均衡な時期であるとの認識が必要 ⇒この時期の青少年の発達を加味した上で、非行・犯罪後の保護 的教育を実施できる矯正教育機関(刑事施設)の整備は不可欠 刑事処分を受けても、治療や支援を受けられる仕組みの整備 ⇒25歳前後までは、治療可能性と更生可能性が高いのではないか (重大事犯の背景に重篤な精神疾患がある場合はこの限りではない) ”何歳で線引きするか”のみならず、本来重要なのは、青少年の発達 に関する脳科学・精神医学的な知見を生かして、その治療必要性・ 更生可能性について、的確な包括的アセスメントをもとに、適切な 処遇に結びつけることである。

(30)

Overview

【いただいた宿題】

1. 年齢と能力の発達 1. 善悪の判断と自己制御能力 2. 脳の成長以外のどのような事情が能力の発達に影響を与えるのか 2. 年齢と教育/処遇の有効性 1. 可塑性とはどのように説明される? 2. 年齢に応じた有効な処遇とは? 3. 教育や処遇の効果が低くなる年齢とは、その時期は?

(31)

非行・犯罪のリスク領域別の原因認識

非行少年と若年犯罪者の問題性の傾向は似ているが、 年齢が増すにつれて多様な領域に問題が拡大

(犯罪白書2011) 参考

(32)

処遇の一貫性と個別化【支援・治療の視点】

若年犯罪者の犯罪傾向や問題性は、少年期と類似の特徴が認められる 20代前半の若年犯罪者に対しては、少年期に実施された処遇の情報を 関係機関間で有効に活用することが必要である 若年受刑者の処遇には、個人の特性やニーズを踏まえた(少年期からの 一貫性に基づいた)支援的・治療的視点が求められる (八木、2014)

(33)

特性に応じた処遇を求めて

盛岡少年刑務所のとりくみ

若年受刑者の更生と贖罪のための下地作り

1. 発達特性に応じた対応 ⇒処遇担当者の啓発と知識獲得 2. アタッチメント治療の基本 ⇒安全・安心の場の設定/治療の枠 3. トラウマからの回復 ⇒信頼できる人に頼り、共有できる場 4. 二次的な問題への対処 ⇒治療継続、仕事、出所後の生き方支援

(34)

若年受刑者と発達障害:どのようにみたてるか

中核群としての「発達障害」 生物学的脆弱性が環境によって増強・顕在化したと考えられる群 ⇒必要な支援や療育がうけられなかった 生得的には大きな問題がないが、劣悪な環境下で形成された「発達障害症候群」 ⇒誤学習の積み重ねにより偏った発達 スペクトラムの辺縁群と近接領域群 • 反応性愛着障害 • PTSD • 人格障害/ボーダーラインチャイルド

(35)

従来の保安型処遇においては・・・  “工場”に朝から夕まで就業(逃げ場なし!)  共同室(集団生活)で生活  不文律の存在 ⇒発達障害のある人が最も苦手なパターン 学校不適応の子どもに「明日から教室で終日!」と強要するようなもの

処遇効果が得られない

支援の視点ではむしろ逆効果

特性に応じた処遇を求めて(2)

(36)

“支援的工場の新設が不可欠” <仮説>  強制的な処遇だけでは、真の更生や贖罪意識はうまれない  特性を理解した支援的なかかわりのための新しい枠組みが必要

少人数制の支援的工場

“修養工場”

新設

特性に応じた処遇を求めて(3)

一年間の構想・準備期間を経て

(37)

平成23年6月 “修養工場”稼働 平成22年度 支援的工場新設準備委員会設置 発達障害近接領域受刑者に対する支援プログラムの試行 教育部門が担当し、医務部門がSV 平成18年6月~ 「生育歴と発達に関する調査」 →発達の視点による処遇の必要性 平成19年12月~ 発達の視点からの処遇を考えるための勉強会(月1回) 処遇・教育担当者の問題意識 会話がかみ合わない・他の受刑者とちょっと違う・本人は一生懸命やっているのだが行動訓練についていけない受刑者の存在 他の受刑者と同じ働きかけで良いのか?

修養工場設置までの経過

(38)

”修養工場”

名前の由来

新渡戸稲造

(岩手県盛岡市出身の教育家)

『修養』

身を修め、心を養う 平凡 ・ 実直 ・ 簡素 ・ 継続 “当たり前のことを当たり前に”

“学問すること”

(生涯教育の重要性)

(39)

<修養工場のしくみ>  少人数制  午前のみ共同作業 (花壇づくり、環境整備など)  午後は個別プログラム  処遇担当者との面接  教育プログラム  医師の診察とカウンセリング  居室内作業など  看護師の定期面接 毎日の健康チェックから始まるメンタルヘルス 管理 安心安全の場、安定した対人関係の経験 の場として機能  フォローアップ面接 一般工場配属後も継続(処遇担当者、 看護師による) <修養工場運営委員会> 受刑者 処遇 医務 教育 企画  定期的に開催(毎月) プログラムの計画・見直し・修正  処遇上の共通認識の確認  問題把握と対応の迅速化  各部門の連携強化 (八木、児童青年精神医学とその近接領域 56(1) 2015より)

(40)

症例A 20+α歳(抜粋)

【未診断のASD】

(41)

症例A(抜粋)

精神科医が本人の苦しさにアプローチ 「自分の思った通りのことを口に出すとひんしゅくを買う」 「なぜ怒られるのかがわからない」 「大勢の人の中だと、会話の意味がわからない」 「予定が変わるとパニック。見通しが立たないと不安」 「周りの人にも、きちんとしてほしいと思ってしまう」 「これまで生きてきて、信じられる人なんて誰もいない」 修養工場について処遇担当者が説明・導入 夜間単独室処遇 治療的処遇と教育支援

(42)

症例A(抜粋)

本人の特性理解と処遇方針の一貫性 係わる職員の共通認識の徹底 処遇担当者「おやじ」の温かい人柄 修養工場在籍1年半経過して、 「人を信じてみてもいいかな、という気になってきました」 プライバシー保護のため、以下詳細は割愛

(43)

「敷石の配置にも それぞれの個性が 見て取れる」 (担当者の言葉より) 修養工場で 整備した花壇

(44)

0 10 20 30 40 50 60 70 80 出役時 6か月 12か月 A B C D E F G H I 0 5 10 15 20 25 出役時 出所時 A B C D E F G 抑うつ尺度(SDS) 社会機能尺度(GAF) 自尊心尺度(ローゼンバーグ) 修養工場配属後の心理学的変化

(45)

修養工場処遇による心理学的変化

尺度 N 出役時 (平均±SD) 出所時 (同) p 自尊心尺度1) 13 9.3±5.9 12.5±5.8 0.051 抑うつ尺度2) 12 54.7±9.3 38.5±8.5 0.001 社会機能レベル3) 14 3.6±0.9 6.4±0.9 0.001 解析方法:paired-t検定 1)ローゼンバーグの自尊心尺度、2)Zung抑うつ尺度、3)GAFスケールを所内生活用に改 変し、10段階で評価 抑うつ尺度、社会機能レベルは有意に改善したが、自尊心の回復には相当の時間がかかることが示唆される。

(46)

各尺度変化量と修養在籍期間との相関

修養在籍期間 (月) 自尊心尺度 変化量 Zung抑うつ尺 度変化量 GAF 変化量 r=0.06 (p=0.859) r=0.26 (p=0.415) r=0.55 (0.042) 解析方法:ピアソン相関分析 変化量=出所時得点-出役得点 GAF:修養工場在籍が長期化するほど改善度が大きいことが示唆され る。 自尊心と抑うつ:修養期間の長短とは関係がないことを示唆する。 (限界:Nが小さい(13)。男子のみ。ケース選別のバイアス。)

(47)

修養工場:実効性のある処遇を目指して

• 3つの観点から包括的にアセスメントし処遇方針を検討 処遇・教育・医務・企画部門の連携維持により 共通認識・情報共有を徹底し、一貫性ある処遇を実施 ⇒一定の処遇効果は認められるが、マンパワーや対象者の選定、有効 性の検証方法など、課題は残る

トラウマ

(ACE)

発達特性

アタッチメント 支援的・治療的視点 を取り入れた処遇の とりくみ

(48)

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