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Vol.15 , No.2(1967)026後藤 修「ナーランダ出土縁起經の問題點」

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Academic year: 2021

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(1)

ナ ー ラ ン ダ 出 土 線 起 経 の 問 題 鮎 ( 後 藤 ) 一 五 〇

周 知 の 如 く 、 こ の 縁 起 経 す な わ ち Pkfidstg hibdha-nganiredkj sdghg は 、 ナ ー ラ ン ダ 地 方 に 於 い て ス ト ゥ ー パ の 中 か ら 護 見 さ れ た 二 個 の ブ リ ッ ク に 刻 ま れ た サ ン ス ク リ ッ ト 経 典 で あ る 。 こ の 縁 起 経 の 銘 文 は N. O. sjkdfhuhu djfhd jdhfud の 研 究 に よ れ ば 、 年 代 は 五 〇 〇 年 位 と 推 定 さ れ て い る 。 ま た こ の 縁 起 経 銘 文 は dsmg kdjfids kdji が 彼 の 稻 芋 経 の 中 に チ ベ ッ ト 謬 と 共 に 出 版 し て お り (

Asdklsg kdjfi Bdjgids 1950)、

最 近 で はP. L. Vaidya が (Makl-jddkjfi-dkjid-djgidf 1961) こ の 経 典 の サ ン ス ク リ ッ ト テ キ ス ト を 出 版 し て い る 。 こ の 銘 文 の 研 究 は す で に 漢 課 ・ パ ー リ 文 経 典 と の 比 較 封 照 が な さ (1) れ て い る 。 玄 些 課 縁 起 経 ( 大 二 、 五 四 七 b-五 四 八 a ) は 逐 語 的 に こ の 銘 文 と よ く 一 致 す る 。 パ ー リ 文 経 典 ハで は チ ャ ク ラ ヴ ァ ル テ ィ が 指 摘 し て い る よ う に

Ssadk ljfdskl kjdsifgds dkufgi

に 最 も 近 い 。 さ ら に S. N. XII (2) に 相 賞 す る の は 雑 阿 含 巻 十 二 ( 二 九 八 ) ( 大 二 、 八 五 a b ) 求 那 蹟 陀 羅 謬 で あ る 。 こ の 銘 文 は 十 二 縁 起 各 支 の 読 明 に 關 し て 無 明 ( 銘 文 ・ 爾 漢 課 の 方 が 詳 し い ) 、 受 ( 銘 文 ・ 爾 漢 繹 は 三 受 、 パ ー リ は 六 受 身 ) 、 愛 ( 銘 文 ・ 爾 漢 課 は 三 愛 、 パ ー リ は 六 愛 身 ) 生 な ど の 鮎 で パ ー リ 文 と 異 な つ て

明 avidya

vibhanga

て S. N. XII

(2)

(2) の 縁 起 読 の よ り ど こ ろ と な つ て い る 。 こ の よ う に こ れ ら の 縁 起 経 典 は 後 代 へ の 影 響 が 明 確 で あ り 、 パ ー リ 経 典 の 縁 起 読 で は こ の よ う な ア ラ ヤ 縁 起 読 は み い だ さ れ な い 。 サ ン ス ク リ ッ ト 系 と パ ー リ 系 で は 明 ら か に 異 な つ て い る 。 受 vedana 及 び 愛 貫 坊 眉 鋤 の 分 別 に 於 い て 銘 文 ・ 爾 漢 課 は 三 受 及 び 三 愛 、 S . N . XII (2) で は 六 受 及 び 六 愛 身 と に 分 析 し て い る 、 十 二 縁 起 読 に 於 け る 受 と 愛 の 關 係 は 眼 耳 鼻 舌 身 意 の 六 根 に 封 す る 色 聲 香 味 鰯 法 の 六 境 で あ り 、 換 言 す れ ば 受 は 愛 の 向 つ て 働 く 封 象 で あ り 、 受 は 愛 の 根 櫨 で あ る 。 從 つ て 愛 の 分 別 の 分 類 と 受 の 分 別 の 分 類 方 法 と 關 連 し て い る 。 す な わ ち 他 の 諸 経 典 に お い て も 三 受 が 三 愛 を と も な い 六 受 身 が 六 愛 身 を と も な つ て い る 。 受 の 解 繹 に つ い て 興 味 深 い 漢 謬 資 料 ( 大 二 、 一 二 三 c-一 二 四 a ) 並 び に パ ー リ 文 資 料 ( S . N. IV. 19 (9) panca) が あ る 。 そ の 記 述 を 要 略 す れ ば 、 ﹃ 世 尊 は 何 種 の 受 を 説 れ た か 語 諄 を な し 、 こ れ に つ い て 世 奪 は 理 に よ つ て 二 ・ 三 ・ 五 ・ 六 ・ 一 八 ・ 三 六 ・ 一 〇 八 の 受 を 説 い た と 記 し 、 こ の 論 諄 に 封 し て き つ く 戒 て い る 。 こ の こ と は 受 の 解 繹 を め ぐ つ て 問 題 と な つ て い た こ と が 容 易 に 推 察 さ れ る 。 し か し 十 二 縁 起 読 に お い て 漢 課 で は 三 受 し か み い だ す こ と が

(2)

-624-で き な い 。 パ ー リ 経 典 で は 六 受 と な つ て い る 。 た だ し パ ー リ 経 典 の 十 二 支 縁 起 の 形 式 を と つ て い な い 縁 起 説 で は 、 受 の 解 繹 が 三 受 と な つ て い る 場 合 が か な り あ る 。 こ の 三 受 と 六 受 の 問 題 は 次 の よ う に 考 え ら れ る つ 雑 阿 含 巻 第 八 全 般 に わ た つ て ﹃ 眼 燭 因 縁 生 受 。 内 畳 若 苦 若 樂 若 不 苦 不 樂 。 耳 鼻 舌 身 意 。 亦 復 如 是 。﹄ ( 大 二 五 五 b ) 、 こ れ に よ れ ば 、 わ れ わ れ の 六 つ の 感 官 ( 六 受 ) に よ つ て う け と ら れ た と こ ろ の も の を 観 察 す る 段 階 に お い て 苦 樂 不 苦 不 樂 の 三 受 が 読 か れ る 。 つ ま り わ れ わ れ が 六 つ の 感 毘 器 官 で う け と つ た と こ ろ の も の を 苦 で あ る か 、 樂 で あ る か 、 苦 で も 樂 で も な い も の で あ る か を 感 ず る と こ ろ に 受 が あ る の で あ つ て 、 十 二 縁 起 を 観 法 と み な せ ば 當 然 三 受 が 申 心 と な る も の と 思 わ れ る 。 こ の 観 黙 か ら す れ ば 、 年 代 的 な 前 後 關 係 は 別 と し て も 、 思 想 的 に は 六 受 か ら 三 受 の 形 へ 進 ん だ も の と 推 定 さ れ る 。 い つ れ に し て も 十 二 縁 起 読 は 常 に パ ー リ 系 で は 眼 耳 鼻 舌 身 意 の 立 場 に 立 つ て い る も の で あ り 、 こ の 縁 起 経 銘 文 及 び 漢 課 系 は そ の 眼 耳 鼻 舌 身 意 を 通 し て 認 識 す る も の へ と 攣 つ て い る 。 生 jati に 關 す る 解 繹 で は S . N. XII (2) は 纏 庭 と な つ て お り 縁 起 経 銘 文 及 び 爾 漢 課 は 纏 界 庭 と 界 が 加 わ り 、 さ ら に 縁 起 経 銘 文 と 玄 斐 課 縁 起 経 に は 緬 skhandha が だ ぶ つ て い る ( 銘 文・ 玄 笑 課 は 薙 界 虜 纏 と な り 、 求 那 蹟 陀 羅 繹 は 薙 界 庭 と な つ て い る ) 。 パ ー リ 文 縁 起 経 に お け る こ の 薙 塵 は 五 艦 六 虜 を 意 味 し て い る 、 こ れ は 、 パ ー リ 系 十 二 縁 起 説 の 立 場 か ら す れ ば 當 然 の こ と で あ り 問 題 は な い が 、 縁 起 経 銘 文 及 び 漢 課 は こ の 纏 庭 と い う 語 を 五 纏 十 二 庭 十 八 界 と い う 一 つ の 概 念 を も つ て い た た め に 界 と い う 語 を 挿 入 す る 時 に 混 鰍 を き た し た も の で は な か ろ う か と 思 わ れ る 。 こ の こ と は 纏 界 慮 及 び 界 虜 纏 と い う 並 べ 方 に よ つ て 縁 起 説 の 系 統 を 分 類 す る 一 つ の 手 が か り と な る も の と 思 わ れ る 。 要 す る に 十 二 縁 起 読 に か ぎ つ て の 各 支 の 解 繹 に つ い て は バ ー リ 系 統 は 眼 耳 鼻 舌 身 意 を 通 し て 説 明 し 、 一 つ の ま と ま つ た 形 式 化 さ れ た も の で あ る と 言 う こ と は で き よ う 。 一 方 サ ン ス ク リ ッ ト 及 び 漢 課 系 統 の 十 二 縁 起 説 は 眼 耳 鼻 舌 身 意 の 立 場 か ら は な れ 認 識 を 重 覗 す る 立 場 へ と 攣 遷 し て い る と い う こ と が で き よ う 。 し か し 十 二 縁 起 説 の 成 立 過 程 は パ ー リ 系 統 か ら サ ン ス ク リ ッ ト 系 統 の 十 二 縁 起 説 へ と 攣 遷 し て い つ た の で は な く て 、 す な わ ち パ ー リ 系 統 の 縁 起 読 が 最 初 あ つ て そ れ か ら 獲 達 し た 形 が サ ン ス ク リ ッ ト 系 統 の 縁 起 説 で は な い も の と 思 わ れ る 。 十 二 縁 起 説 の 形 式 に 整 え ら れ る 時 に は 、 す で に パ ー リ 系 統 は 眼 耳 鼻 舌 身 意 を 立 場 と し て 整 え ら れ 、 サ ン ス ク リ ッ ト 系 統 の 十 網、 一縁 起 読 は 眼 耳 鼻 舌 身 意 の 立 場 よ り も 一 歩 教 義 的 に は 進 ん だ 識 を 中 心 と し て 十 二 縁 起 説 の 形 式 に 整 え ら れ た の で あ ろ う 。 從 つ て 十 二 縁 起 読 の 形 式 に 整 え ら れ る 前 に パ ー リ 系 統 と ナ ン ス ク リ ッ ト 系 統 と は す で に 異 つ て い た も の で あ ろ う 。 そ し て こ の よ う な サ ン ス ク リ ッ ト 及 び 漢 課 経 典 が 後 の 論 書 へ 影 響 を 與 え た の で あ ろ う 。 1 午 野 眞 完 氏 、 印 度 學 佛 教 學 研 究 第 十 二 ノ 一 P 、 一 五 八-一 六 一 。 2 勝 又 俊 敬 氏 、 佛 教 に 於 け る 心 識 論 の 研 究 P 、 七 九-八 一 。 高 田 仁 畳 氏 、 印 度 學 佛 敢 學 研 究 第 七 ノ 一 P 、 六 七 〃 〃 第 八 ノ 一 P 、 一 一 〇 紳 子 上 恵 生 氏 、 佛 敢 學 研 究 第 二 十 一 號 四 八-五 三 ナ ー ラ ン ダ 出 土 縁 起 経 の 問 題 鮎 ( 後 藤 ) 一 五 一

参照

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